JPS583696Y2 - パワ−ショベル付ダンプキャリア - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はダンプキャリアにパワーショベル機能を組合せ
ると共に、パワーショベル操作時に操作場所を変える必
要がなくかつバケット部を見やすくしたパワーショベル
付ダンプキャリアに関する。

一般に工事現場に於てはダンプカーとパワーショベルの
双方が同時に使用されている。

ところがその場合は全く別の機械２台、即ちパワーショ
ベルとダンプカーを同時に使用するため、オペレータが
少なぐども２名必要となり、合計機械コストカ塙い等の
欠点がある。

このことは工事規模が小さくなるほど、又作業場所が狭
いほど著しい負担となるものである。

従来又通常のダンプカーに若干のパワーショベル機能を
附加したものも提案されているが、その場合はバケット
部の可動範囲、容量等を充分取りにくく、又パワーショ
ベル操作時、ダンプカー運転席にいるオペレータにはバ
ケット部が見えない。

従って確実な作業を進めようとすると相変らずオペレー
タは２名必要となる。

本考案は上記従来の不具合を除くため、ダンプキャリア
の側方にパワーショベルの操作用を兼ねる前後進用の運
転席とパワーショベル機構をオーバーハングして設け、
しかもこれらをダンプキャリアのシャーシー上に格納自
在としたもので、図面に関連して説明すると次の通りで
ある。

図示のダンプキャリアはキャタピラ−１を有するシャー
シー２の後部（第２図右端部）にエンジン１１を搭載し
、エンジン１１の前方のシャーシー２上に油圧シリンダ
１４（第３図）によりダンプ可能なキャリアボックス１
２を装備している。

第３図中１５はキャリアボックス１２とシャーシー２の
間に取付けたサイドヒンジ、１６はキャリアボックス底
板に設けたブラケット、１７は前後方向（第３図の紙面
と直角方向）のピンで、油圧シリンダ１４のロッド先端
とブラケット１６はピン１７により連結されている。

油圧シリンダ１４の本体はピン１７と平行なピン（図示
せず）を介してシャーシー２に連結され、従って油圧シ
リンダ１４を伸長することによりキャリアボックス１２
をヒンジ１５を中心として矢印り方向にサイドダンプ可
能である。

第１１．第２図中３は支え台で、シャーシー２の後部に
設けた車中方向のガイド溝１８内に嵌合し、油圧シリン
ダ１３によりガイド溝１８内でスライド自在である。

油圧シリンダ１３のロッド先端は支え台３の一部に、又
油圧シリンダ１３の本体はシャーシー２の一部に連結さ
れ、油圧シリンダ１３を伸長すると支え台３はガイド溝
１３から第２、第３図の如く突出し、支え台３の先端に
取付けた運転席５と、運転席５と共に旋回自在のパワー
ショベル機構１９がダンプキャリア本体の左側方にオー
バーハング（突出）する。

４は支え台３の先端に取付けた油圧式ロータリーアクチ
ェータで、その出力軸端にパワーショベル機構１９の一
部を構成する旋回フレーム２０が固定され、その上にパ
ワーショベルの操作用を兼ねる前後進用の運転席５が取
付けである。

ロータリーアクチェータ４は軸Ｏを中心として運転席５
及びパワーショベル機構１９を矢印Ｃ（第２図）又は逆
Ｃ方向に回動させる役割を果す。

フレーム２０には従来のパワーショベルと同様にアーム
８、パケット１０等が装着され、又パケット１０を矢印
Ｂ（又は逆Ｂ）の如く動かすための油圧シリンダ９、ア
ーム８を矢印Ａ（又は逆Ａ）の如く動かすための油圧シ
リンダ７等を有する。

２１はアーム３とフレーム２０を連結するためのピン、
２２はアーム３とパケット１０を連結するためのピン、
２３は操作ハンドル、６は運転席５のシートバック、２
４はシートバック６の支軸で、支軸２４は通常シートバ
ック６を起立姿勢にロックしているが、図示していない
レリーズレバ−により上記ロック状態を解放することに
より、シートバック６を矢印Ｆ方向に倒すことができ、
これによりオペレータは乗込み易く、又降り易くなる。

次に作動を説明する。

まず土砂等を採り、キャリアボックス１２に収納するに
は、油圧シリンダ１３（第２図）を伸長して運転席５及
びパワ−ショベル機構１９全体をダンプキャリア本体か
らオーバーハングさせ、第１図実線に示す如くアーム８
を降下させてパケット１０を前方に向ける。

次にダンプキャリアを若干前進させることによりパケッ
ト１０内に採土する。

しかる後アーム８を矢印Ａの方向に上昇させ、更に矢印
Ｃの如く回動させた後、矢印Ｂの如くパケット１０を倒
し、パケット１０内の土砂をキャリアボックス１２内に
収納する。

なお上記作動は、自身のキャリアボックス内へ土砂等を
収納する場合であるが、本考案によるダンプキャリアの
横に別のダンプカーを配置することにより、当該ダンプ
カーへの積込みも通常の単能パワーショベルと同様に行
なうことができる。

又一般走行時には、必要に応じパワーショベル機構１９
をチルトした状態で油圧シリンダ１２を縮め、運転席５
をシャーシー２上に、又パワーショベル機構１９をキャ
リアボックス１２の上部に格納して車中を大幅に減じ、
機動性を高めることができる。

以上説明したように本考案によると、ダンプキャリアに
パワーショベル機能を複合させ、パワーショベル操作用
を兼ねる前後進用の運転席５をシャーシー２の後部より
側方へ出入自在に設けたので、土砂等の積込み、搬送が
１台の機械で可能となり、従来２名必要としていたオペ
レータが１名でよくなり、合計機械コストは大幅に減少
する。

又狭い場所や小規模な工事に於て作業性、コストパフォ
ーマンスを大幅に向上させることができる。

更に本考案によると、本格的なパワーショベル機構１９
をダンプキャリアに複合させているため、必要に応じ他
の通常のダンプカーへの積込み等も一般のパワーショベ
ル並に行なえる利点がある。

しかも本考案によるパワーショベル機構１９は本体シャ
ーシー上に収納可能であるため、一般走行時には車中が
狭くなり、機動性を高めることができる。

パワーショベル操作時、オペレータはパケット部分をよ
く見ることができ、確実な作業を進めうる利点もある。

本考案においては、運転席５はパワーショベルの操作用
とダンプキャリアの前後進用を兼ねる運転席であるため
、運転席を前後進用とパワーショベル操作用に各１個、
合計２個設ける必要がなくなり、作業場所の変更とパワ
ーショベルの操作を１人のオペレータが同時に同じ場所
で行なうことができ、乗換えを必要としないため操作が
容易になり、能率も向上し、オペレータの疲労も少なく
なる。

なお本考案は図示のキャタピラ一方式のみならず、ホイ
ール方式のダンプキャリアにも同様に適用することがで
きる。

又ダンプキャリアは図示のサイドダンプ方式の他、通常
の前方ダンプキャリアであっても差しつかえない、パワ
ーショベルのリンク機構については図示したものよりも
う１関節増して、パケットの可動範囲を更に拡大するこ
と等が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるダンプキャリアの左側面図、第２
図は平面図、第３図は第２図の■−■矢視後面図、第４
図はパワーショベル機構等をダンプキャリア本体上に収
納した状態を示す後面図である。 ２・・・・・・シャーシー、３・・・・・・支え台、５
・・・・・・運転席、１２・・・・・・キャリアボック
ス、１３・・・・・・油圧シリング（駆動機構）、１８
・・・・・・ガイド溝（ガイ１９・・・・・・パワーシ
ョベル機構。 ド）、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シャーシー前部にダンプ可能なキャリアボックスを有す
   る乗用型キャリアに於て、シャーシー後部の車中方向の
   ガイドに運転席の支え台を支承してその上にパワーショ
   ベルの操作用を兼ねる前後進用の運転席をシャーシーの
   後部より側方に出入自在に設け、上記支え台上に運転席
   と共に旋回可能なパワーショベル機構を取付けたことを
   特徴とするパワーショベル付ダンプキャリア。