JPS6332850B2 - - Google Patents

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JPS6332850B2
JPS6332850B2 JP4539686A JP4539686A JPS6332850B2 JP S6332850 B2 JPS6332850 B2 JP S6332850B2 JP 4539686 A JP4539686 A JP 4539686A JP 4539686 A JP4539686 A JP 4539686A JP S6332850 B2 JPS6332850 B2 JP S6332850B2
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JP
Japan
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annealing
silicon steel
final
less
steel sheet
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Application number
JP4539686A
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English (en)
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JPS621822A (ja
Inventor
Masao Iguchi
Toshihiko Funabashi
Isao Ito
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Publication of JPS621822A publication Critical patent/JPS621822A/ja
Publication of JPS6332850B2 publication Critical patent/JPS6332850B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/02Pretreatment of the material to be coated
    • C23C16/0254Physical treatment to alter the texture of the surface, e.g. scratching or polishing
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/02Pretreatment of the material to be coated
    • C23C14/028Physical treatment to alter the texture of the substrate surface, e.g. grinding, polishing

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 一方向性珪素鋼板の電気・磁気的特性の改善、
なかでも、鉄損の低減に係わる極限的な要請を満
たそうとする近年来の目覚ましい開発努力は、逐
次その実を挙げつつあるが、その実施に伴う重大
な弊害として、一方向性珪素鋼板の使用に当たつ
ての加工、組立てを経てのちいわゆるひずみ取り
焼鈍がほどこされた場合に、特性劣化の随伴を不
可避に生じて、使途についての制限を受ける不利
が指摘される。 この明細書では、ひずみ取り焼鈍のような高温
の熱覆歴を経ると否とに拘わらず、上記要請を有
利に充足し得る新たな方途を招くことについての
開発研究の成果に関連して以下に述べる。 さて一方向性珪素鋼板は、よく知られていると
おり製品の2次再結晶粒を(110)〔001〕、すなわ
ちゴス方位に、高度に集積されたもので、主とし
て変圧器その他の電気機器の鉄心として使用され
電気・磁気的特性として製品の磁束密度(B10
で代表される)が高く、鉄損(W17/50値で代表さ
れる)のとくに低いことが要求される。 この一方向性珪素鋼板は複雑多岐にわたる工程
を経て製造されるが、今までにおびただしい発
明・改善が加えられ、今日では板厚0.30mmの製品
の磁気特性がB101.90T以上、W17/501.05W/Kg以
下、また板厚0.23mmの製品の磁気特性がB101.89T
以上、W17/500.90W/Kg以下の超低鉄損一方向性
珪素鋼板が製造されるようになつて来ている。 特に最近では省エネの見地から、電力損失の低
減を至上とする要請が著しく強まり、欧米では損
失の少ない変圧器を作る場合に鉄損の減少分を金
額に換算して変圧器価格に上積みする「ロス・エ
バリユエーシヨン」(鉄損評価)制度が普及して
いる。 (従来の技術) このような状況下において最近、一方向性珪素
鋼板の仕上焼純後の鋼板表面に圧延方向にほぼ直
角方向でのレーザー照射により局部微小ひずみを
導入して磁区を細分化し、もつて鉄損を低下させ
ることが提案された(特公昭57−2252号、特公昭
57−53419号、特公昭58−26405号及び特公昭58−
26406号公報参照)。 この磁区細分化技術はひずみ取り焼鈍を施さな
い、積鉄心向けトランス材料として効果的である
が、ひずみ取り焼鈍を施す、主として巻鉄心トラ
ンス材料にあつては、レーザー照射によつて折角
に導入された局部微少ひずみが焼鈍処理により開
放されて磁区幅が広くなるため、レーザー照射効
果が失われるという欠点がある。 一方これより先に特公昭52−24499号公報にお
いては、一方向性珪素鋼板の仕上げ焼純後の鋼板
表面を鏡面仕上げするか又はその鏡面仕上げ面上
に金属薄めつきやさらにその上に絶縁被膜を塗布
焼付けすることによる、超低鉄損一方向性珪素鋼
板の製造方法が提案されている。 しかしながらこの鏡面仕上げによる鉄損向上手
法は、工程的に採用するには、著しいコストアツ
プになる割りに鉄損低減への寄与が充分でない
上、とくに鏡面仕上後に不可欠な絶縁被膜を塗布
焼付し、さらに600℃以上の高温で長時間の歪み
取り焼鈍を経る間に鋼板との密着性に問題がある
ため、現在の製造工程において採用されるに至つ
てはいない。 また特公昭56−4150号公報においても鋼板表面
を鏡面仕上げした後、酸化物系セラミツクス薄膜
を蒸着する方法が提案されている。しかしながら
この方法も600℃以上の高温焼鈍を施すと鋼板と
セラミツクス層とがはく離するため、実際の製造
工程では採用できない。 (発明が解決しようとする問題点〕 発明者らは上記した鏡面仕上による鉄損向上の
実効をより有利に引き出すこと、とくに今日の省
エネ材料開発の観点では上記のごときコストアツ
プの不利を凌駕する特性、とくに高温処理でも特
性劣化を伴うことなくして絶縁層の密着性、耐久
性の問題を克服することこそが肝要と考え、この
基本認識に立脚して、鏡面仕上後の鋼板処理方法
に根本的な再検討を加えてこの発明に到達した。 ここに最終仕上焼鈍済の一方向性珪素鋼板に
は、先行行程の脱炭・1次再結晶焼鈍を経た時点
で通常MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、
通常最終仕上焼鈍の初期に鋼板表面で脱炭・1次
再結晶焼鈍の際に生じた主としてSi酸化物と
MgOの間の反応に由来した、いわゆるフオルス
テライト質下地被膜が形成されているところ、こ
のフオルステライト質被膜は、上記鏡面仕上によ
る鉄損向上を目指すとき、酸洗での除去がかなり
に厄介であるために板面鉄素地面を荒らす結果と
なつて、鏡面仕上げ操作を困難にする不利の著し
いことが明らかになつたのである。 (問題点を解決するための手段) 上記検討の結果フオルステライト質被膜の簡便
な除去について検討を進める間に、むしろ、その
生成を抑制する方途がより有利に適合することに
着目し実験を重ね、鏡面仕上を前提とする、熱安
定性、超低鉄損一方向性珪素鋼板の有利な製造方
法を、以下の手順にて確立したものである。 C:0.01〜0.06wt%、Si:2.5〜4.0wt%、Mn:
0.01〜0.2wt%、Mo:0.003〜0.1wt%並びにSb:
0.005〜0.2wt%と、S及びSeのうち1種又は2種
の合計で0.005〜0.05wt%を含み残部実質的にFe
よりなる珪素鋼スラブを熱間圧延して得られた熱
延板に1回又は中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延を
施して最終板厚にしてから、脱炭・1次再結晶焼
鈍を施したのち引続く2次再結晶及び純化焼鈍を
含む最終仕上げ焼鈍を施すにあたつて、 MgO50%未満及びMgOを除く金属酸化物のう
ちから選んだ少なくとも1種を50%以上含む組成
になるフオルステライト生成抑制焼鈍分離剤を最
終仕上焼鈍に先立つて適用すること、 仕上焼鈍済みの方向性けい素鋼板にその鋼板表
面上の非金属層を除去した後研磨処理を施すこと
により中心線平均粗さ0.4μm以下の鏡面状態に仕
上げること、及び この鏡面仕上表面上に、CVD法、イオンプレ
ーテイング法又はイオンインプランテーシヨン法
により、Ti、Nb、Si、V、Cr、Al、B、Ni、
Co、Mo、W、Zr、Hf、Mn及びTaの窒化物及
び/又は炭化物のうちから選ばれる1種以上、4
種以下からなる、膜厚0.005〜5μmの極薄の張力
被膜を被着させること の結合になることを特徴とする、熱安定性、超低
鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法(第1発明)。 C:0.01〜0.06wt%、Si:2.5〜4.0wt%、Mn:
0.01〜0.2wt%、Mo:0.003〜0.1wt%並びにSb:
0.005〜0.2wt%と、S及びSeのうち1種又は2種
の合計で0.005〜0.05wt%を含み残部実質的にFe
よりなる珪素鋼スラブを熱間圧延して得られた熱
延板に1回又は中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延を
施して最終板厚にしてから、脱炭・1次再結晶焼
鈍を施したのち、引続く2次再結晶及び純化焼鈍
を含む最終仕上げ焼鈍を施すにあたつて、 MgO50%未満及びMgOを除く金属酸化物のう
ちから選んだ少なくとも1種を50%以上含む組成
になるフオルステライト生成抑制焼鈍分離剤を最
終仕上焼鈍に先立つて適用すること、 仕上焼鈍済みの方向性珪素鋼板にその鋼板表面
上の非金属層を除去した後研磨処理を施すことに
より中心線平均粗さ0.4μm以下の鏡面状態に仕上
げること、 この鏡面仕上表面上に、CVD法、イオンプレ
ーテイング法又はイオンインプランテーシヨン法
により、Ti、Nb、Si、V、Cr、Al、B、Ni、
Co、Mo、W、Zr、Hf、Mn及びTaの窒化物及
び/又は炭化物のうちから選ばれる1種以上、4
種以下からなる、膜厚0.005〜5μmの極薄の張力
被膜を被着させること、及び この張力被膜上に、絶縁性塗布焼付層を重ねて
被着すること、 の結合になることを特徴とする、熱安定性超低鉄
損一方向性珪素鋼板の製造方法(第2発明)。 C:0.01〜0.08wt%、Si2.5〜4.0wt%、Mn:
0.01〜0.2wt%、sol Al:0.005〜0.06wt%、S:
0.005〜0.05wt%及びN:0.001〜0.01wt%を含み
残部実質的にFeよりなる珪素鋼スラブを熱間圧
延して得られた熱延板に1回又は中間焼鈍を挟む
2回の冷間圧延を施して最終板厚にしてから、脱
炭・1次再結晶焼鈍を施したのち、引続く2次再
結晶及び純化焼鈍を含む最終仕上げ焼鈍を施すに
あたつて、 MgO50%未満及びMgOを除く金属酸化物のう
ちから選んだ少なくとも1種を50%以上含む組成
になるフオルステライト生成抑制焼鈍分離剤を最
終仕上焼鈍に先立つて適用すること、 仕上焼鈍済みの方向性珪素鋼板にその鋼板表面
上の非金属層を除去した後研磨処理を施すことに
より中心線平均粗さ0.4μm以下の鏡面状態に仕上
げること、 この鏡面仕上表面上に、CVD法、イオンプレ
ーテイング法又はイオンインプランテーシヨン法
により、Ti、Nb、Si、V、Cr、Al、B、Ni、
Co、Mo、W、Zr、Hf、Mn及びTaの窒化物及
び/又は炭化物のうちから選ばれる1種以上、4
種以下からなる、膜厚0.005〜5μmの極薄の張力
被膜を被着させること、の結合になることを特徴
とする、熱安定性超低鉄損一方向性珪素鋼板の製
造方法(第3発明)。 C:0.01〜0.08wt%、Si:2.5〜4.0wt%、Mn:
0.01〜0.2wt%、sol Al:0.005〜0.06wt%、S:
0.005〜0.05wt%及びN:0.001〜0.01wt%を含み
残部実質的にFeよりなる珪素鋼スラブを熱間圧
延して得られた熱延板に1回又は中間焼鈍を挟む
2回の冷間圧延を施して最終板厚にしてから、脱
炭・1次再結晶焼鈍を施したのち、引続く2次再
結晶及び純化焼鈍を含む最終仕上げ焼鈍を施すに
あたつて、 MgO50%未満及びMgOを除く金属酸化物のう
ちから選んだ少なくとも1種を50%以上含む組成
になるフオルステライト生成抑制焼鈍分離剤を最
終仕上焼鈍に先立つて適用すること、 仕上焼鈍済みの方向性珪素鋼板にその鋼板表面
上の非金属層を除去した後研磨処理を施すことに
より中心線平均粗さ0.4μm以下の鏡面状態に仕上
げること、 この鏡面仕上表面上に、CVD法、イオンプレ
ーテイング法又はイオンインプランテーシヨン法
により、Ti、Nb、Si、V、Cr、Al、B、Ni、
Co、Mo、W、Zr、Hf、Mn及びTaの窒化物及
び/又は炭化物のうちから選ばれる1種以上、4
種以下からなる、膜厚0.005〜5μmの極薄の張力
被膜を被着させること、及び この張力被膜上に、絶縁性塗布焼付層を重ねて
被着すること、 の結合になることを特徴とする、熱安定性超低鉄
損一方向性珪素鋼板の製造方法(第4発明)。 ここにフオルステライト生成反応を抑制すべき
焼鈍分離剤の成分組成については、Al2O3
ZrO2、TiO2等のうちから選んだ少なくとも1種
を、少なくとも50%、MgOに配合することがの
ぞましい。 上記各発明の成功が導かれた具体的な実験に従
つて説明を進める。 C0.048重量%(以下単に%で示す)、Si3.44%、
Mn0.060%、Se0.022%、Sb0.025%及びMo0.035
%を含有し残部実質的にFeからなる珪素鋼連鋳
スラブを、1330℃で4時間加熱後熱間圧延して
2.0mm厚の熱延板とした。 その後900℃で3分間の均一化焼鈍後、950℃で
3分間の中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延を施し
て0.23mm厚の最終冷延板とした。 その後820℃の湿水素雰囲気中で脱炭・一次再
結晶焼鈍を施した後、鋼板表面に MgOを主成分とする焼純分離剤を塗布、 Al2O3(70%)とMgO(30%)とから成る焼鈍
分離剤 を塗布した後、ついで850℃で50時間の2次再結
晶焼鈍と、1200℃で乾水素中5時間の純化焼鈍と
を施した。 その後の焼鈍分離剤ではフオルステライト被
膜が形成されているため50〜100%H2SO4液中酸
洗処理によりフオルステライト被膜を除去した
後、化学研磨及び電解研磨を行つて鏡面に仕上げ
た。 一方の焼鈍分離剤ではフオルステライト被膜
が形成されていないため10%H2SO4液中で軽酸
洗処理後化学研磨及び電解研磨に供することがで
きた。 その後イオンプレーテイング装置を使用して膜
厚0.5μmでTiNのイオンプレーテイングを行つ
た。 上記のイオンプレーテイングについで、りん酸
塩とコロイダルシリカとを主成分とするコーテイ
ング液でコーテイング処理(絶縁性塗布焼付層の
形成)を行つた。 このときの製品の磁気特性及び密着性の実験結
果をまとめて表1に示す。
【表】 表1から明らかなように、の通常のMgO塗
布により最終仕上焼鈍を行つてフオルステライト
被膜をいつたん形成し、さらに強酸洗処理により
フオルステライト被膜を除去した後化学研磨及び
電解研磨したときの製品板の磁気特性は、の焼
鈍分離剤を用いて同様の処理したものにくらべて
鉄損が約0.04W/Kgも劣つている。 フオルステライト被膜を形成させないの場
合、鋼板の素地面が軽酸洗のため肌荒れが少な
く、同一の研磨条件の下で、の場合よりも鉄損
の低下が顕著であると考えられる。 すなわち最終仕上焼鈍中におけるフオルステラ
イトの生成を抑制することによつて、それ以後の
超低鉄損化の処理行程が著しく容易になると同時
に磁気特性の大幅な向上が期待できるわけであ
る。 (作用) 上記した磁気特性の向上は仕上焼鈍後に鋼板表
面の鏡面化がなされた状況下で密着性を高めた極
薄の張力被膜を生成させることによつて従来比類
のない超低鉄損が実現される。 ここに塑性的な微少ひずみの働きを利用するわ
けではないので、熱安定性に何らの問題なく、ひ
ずみ取り焼鈍の如き高温の熱履歴の下に電気・磁
気的特性に影響されるところがない。 仕上表面の中心線平均粗さは、Ra≦0.4μmの
鏡面状態とすることが必要で、Ra>0.4μmのと
き、表面が粗いため、充分な鉄損低減が期待でき
ない。 次に張力絶縁被膜の膜厚は、0.005〜5μmの範
囲で適合し、0.005μmに満たないときは、必要な
張力付与に寄与し得ない一方、5μmをこえると、
コストアツプになると共に占積率および密着性に
おいて不利が生じる。 この張力被膜の混合相を介した、鏡面状態の仕
上表面上における強固な被着は、CVD、イオン
プレーテイング、イオンインプランテーシヨンの
何れによつても有利にもたらされる。 次に一方向性珪素鋼板の一般的な製造工程も含
めてより詳しく説明する。 先ずこの発明において対象とする一方向性珪素
鋼板用素材の成分限定理由を以下に示す。 Cは、熱延あるいは冷延時に微細で均一な組織
制御に重要な役割りを果たす元素であるが、0.08
%を超えて多くなると2次再結晶焼鈍前の脱炭焼
鈍時に長時間を要し生産性を低下させると共に、
脱炭も不充分となつて磁気特性の劣化を生じ、一
方0.01%未満では熱延集合組織制御が困難となつ
て大きな伸長粒が形成されるため磁気特性が劣化
するので、0.01〜0.08%の範囲に限定した。又イ
ンヒビターとしてAlNとMnSとを同時に利用し
ない成分系においては加熱温度を低くすることが
可能であるため、Cを0.06%以下にすることが可
能である。 Siは、電気抵抗を高めて渦電流損失に基づく、
鉄損を小さくするために必要な元素であるが、
2.5%未満では充分に低い鉄損値が得られず、一
方、4.0%を超えると著しく脆くなつて冷間圧延
の際に脆性割れが生じ易くなるので、2.5〜4.0%
の範囲に限定した。 Mnは、{110}<001>方位の2次再結晶粒の生
成を左右するインヒビターすなわち分散析出相と
してのMnSあるいはMnSeの析出に不可欠な元素
である。Mn量が0.01%未満では、1次再結晶粒
生長を制御するためのMnSあるいはMnSeの絶対
量が不足し不完全2次再結晶を起す。一方Mn量
が0.2%を超えると、スラブ加熱等においてMnS
あるいはMnSeの解離固溶が困難となり、また仮
に解離固溶が行われたとしても、熱間圧延時に析
出する分散析出相が粗大化し易く、インヒビター
としての最適なサイズ分布が損なわれて磁気特性
が劣化する。これらの理由から、Mnは0.01〜0.2
%の範囲に限定した。 Sb及びMoはいずれも、後述のS、Seと併存す
ることにより2次再結晶時の1次粒の成長を抑制
し、{110}<001>方位の2次再結晶粒の成長を促
進させ、これにより製品の磁気特性をより一層向
上させる役割を果たす。したがつてこの発明の方
法に使用されるけい素鋼素材としては、後述のS
及び/又はSeのほか、Sb及びMoを含有するもの
を用いるものとする。ただしSbが0.2%を超える
と冷間加工性を劣化させるとともに、磁束密度が
低下し始めて磁気特性の劣化を招き、またMoが
0.1%を超えると熱圧加工性及び冷間加工性が劣
化するだけでなく鉄損特性が劣化する。一方Sb
が0.005%、又Moが0.003%に満たないと、それ
らの添加効果に乏しいのでSbの含有量は0.005〜
0.2%、又Moの含有量は0.003〜0.1%の範囲に規
制する必要がある。 S、Seは、2次再結晶時において1次粒の成
長を抑制するインヒビターとしてのMnS、MnSe
の形成に必要な元素であり、少なくともいずれか
1種が含有されていれば良いが、その含有量が単
独添加又は複合添加いずれの場合においても0.05
%を超えると熱間及び冷間加工性が劣化するの
で、含有量の上限は0.05%とし、一方含有量が
0.005%未満ではMnS、MnSeの絶対量が不足し、
インヒビターとしての機能が得られないので、含
有量の下限は0.005%とした。 Alは、鋼中に含まれるとNと結合してAlNの
微細析出物を形成し、強力なインヒビターとして
作用する。とくに冷延圧下率70〜95%の強冷延法
によつて2次再結晶を発達させるためにはsol Al
として0.005〜0.06%の範囲で含有させる必要が
ある。というのはAlが0.005%未満ではインヒビ
ターとしてのAlN微細析出物の析出粒が不足し、
{110}<001>方位の2次再結晶粒の発達が不充分
となり、一方0.06%を超えるとかえつて{110}<
001>方位の2次再結晶粒の発達が悪くなるかで
ある。 NはAlNをインヒビターとして利用する際の
不可欠の元素であり、Nが0.001%よりも少ない
とAlNによるインヒビター効果が弱く、一方添
加量が0.01%を超えるとブリスターと呼ばれる表
面欠陥が多発し、製品歩留りが低下するのでNは
0.001〜0.01%の範囲に規制する必要がある。 次に熱延板は800〜1100℃の均一化焼鈍を経て
1回の冷間圧延で最終板厚とする1回冷延法か又
は、通常850℃から1050℃の中間焼鈍をはさんで
さらに冷延する2回冷延法にて、後者の場合最初
の圧下率は50%から80%程度、最終の圧下率は50
%から85%程度で0.15mmから0.35mm厚の最終冷延
板厚とする。 最終冷延を終わり製品板厚に仕上げた鋼板は表
面脱脂後750℃から850℃の湿水素中で脱炭・1次
再結晶焼鈍処理を施す。 その後鋼板表面に、すでに述べたところに従い
焼鈍分離剤を塗布する。 その後2次再結晶焼鈍を行うが、この工程は
{110}<001>方位の2次再結晶粒を充分発達させ
るために施されるもので、通常箱焼鈍によつて直
ちに1000℃以上に昇温し、その温度に保持するこ
とによつて行われる。 この場合{110}<001>方位に、高度に揃つた
2次再結晶粒組織を発達させるためには820℃か
ら900℃の低温で保定焼鈍する方が有利であり、
そのほか例えば0.5〜15℃/hの昇温速度の徐熱
焼鈍でもよい。 2次再結晶焼鈍後の純化焼鈍は、乾水素中で
1100℃以上で1〜20時間焼鈍を行つて鋼板の純化
を達成することが必要である。 次にこの純化焼鈍後表面上の非金属物質を公知
の酸洗などの化学除去法や切削、研削などの機械
的除去法またはそれらの組み合せにより除去す
る。 この除去処理の後、化学研磨、電解研磨などの
化学研磨や、バフ研磨等の機械的研磨あるいはそ
れらの組合せなど従来の手法により鋼板表面を鏡
面状態つまり中心線平均粗さ0.4μm以下に容易に
仕上げることができる。 その後に、CVD、イオンプレーテイング若し
くはイオンインプランテーシヨンにより、鏡面状
態の鋼板表面に0.005〜5μmの極薄の張力被膜を
形成することが必要である。 このときの、使用するCVD、イオンプレーテ
イングあるいはイオンインプランテーシヨンに使
用する装置は従来公知の方法を用いて良い。 これらの方法による極薄の張力被膜としては、
例えばTiN、TiC、VN、VC、NbN、NbC、
Si3N4、SiC、CrN、CrC、AlN、AlC、BN、
NiC、CoC、CoN、MoC、WC、WN、ZrN、
ZrC、HfN、HfC、MnC、TaC、TaNなどのう
ちから選んだ1種以上4種以下からなるもが適当
である。 なお、この極薄被膜を構成する化合物の組合わ
せは、いか様な組合わせでも、また何種であつて
もこの発明の効果は何ら影響されないが、処理上
の複雑さや、コスト上の問題から4種以下とし
た。 さらに、CVD、イオンプレーテイングあるい
はイオンインプランテーシヨンにより極薄の張力
被膜を形成したあと、これに重ねて、りん酸塩と
コロイダルシリカとを主成分とする絶縁被膜の塗
布焼付を行うことが、100万KVAにも上る大容量
トランスの使途において当然に必要であり、この
絶縁性塗布焼付層の形成の如きは、従来公知の手
法を用いて良い。 上記のように処理された珪素鋼板は平たん化熱
処理を行うことができる。 (実施例) 実施例 1 C:0.046%、Si:3.42%、Mn:0.064%、
Mo:0.025%、Se:0.021%、Sb:0.025%を含有
し、残部実質的にFeからなる熱延板を、900℃で
3分間の均一化焼鈍後、950℃の中間焼鈍をはさ
んで2回の冷間圧延を行つて0.23mm厚の最終冷延
板とした。 その後820℃の湿水素中で脱炭焼鈍後鋼板表面
にAl2O3(75%)、MgO(25%)から成る焼鈍分離
剤を塗塗布した後850℃で50時間の2次再結晶焼
鈍し、1200℃で8時間乾水素中で純化焼鈍を行な
つた。 その後軽酸洗し、ついで3%HFとH2O2液中で
化学研磨してRa0.05μmの中心線平均粗さに鏡面
仕上げした。 その後10KVのイオン化電圧で3分間イオンプ
レーテイングし膜厚0.5μmのTiN張力被膜を形成
させた。 次にりん酸塩とコロイダルシリカとを主成分と
する絶縁性塗布焼付層を形成し、その後800℃で
2時間のひずみ取り焼鈍を行つた。 そのときの製品の磁気特性及び密着性は次のと
おりであつた。 磁気特性 B10=1.90T、W17/50=0.68W/Kg 密着性 曲げ直径30mmで180゜曲げてもはく離せず
密着性は良好であつた。 実施例 2 C:0.061%、Si:3.38%、Mn:0.080%、Al:
0.025%、S:0.029%、N:0.0068%を含有し、
残部実質的にFeからなる熱延板を、1150℃で3
分間の均一化焼鈍後急冷処理を行い、その後300
℃の温間圧延を施して0.23mm厚の最終冷延板とし
た。 その後850℃の湿水素中で脱炭焼鈍後、表面に
Al2O3(40%)とZrO2(30%)、MgO(30%)から
成る焼鈍分離剤を塗布した後850℃から1150℃ま
で8℃/hrで昇温して2次再結晶させた後、1200
℃で8時間乾水素中で純化焼鈍を行つた。 その後軽酸洗し、ついで3%HfとH2O2液中で
化学研磨してRa0.3μmの中心線平均粗さに鏡面
仕上げした。 その後イオンインプランテーシヨン法によりイ
オン加速電圧60KVで250分間窒素イオンを注入
して膜厚1.2μmにてSi3N4よりなる極薄の張力被
膜を形成させ、次にりん酸塩とコロイダルシリカ
とを主成分とする絶縁性塗布焼付層を形成させた
後、800℃で2時間のひずみ取り焼鈍を行つた。 そのときの製品の磁気特性及び密着性は次のと
おりであつた。 磁気特性 B10=1.94T、W17/50=0.65W/Kg 密着性 曲げ直径30mmで180゜曲げてもはく離せず
密着性は良好であつた。 実施例 3 C:0.043%、Si:3.46%、Mn:0.060%、
Mo:0.026%、Se:0.023%、Sb:0.025%を含有
し、残部実質的にFeからなる熱延板を、900℃で
3分間の均一化焼鈍後、950℃の中間焼鈍をはさ
んで2回の冷間圧延を行つて0.20mm厚の最終冷延
板とした。 その後800℃の湿水素中で脱炭焼鈍後、鋼板表
面にAl2O3(70%)とMgO(30%)から成る焼鈍分
離剤を塗布した後850℃で50時間の2次再結晶焼
鈍し、1180℃で10時間乾水素中で純化焼鈍を行つ
た。 その後軽酸洗し、ついで3%HFとH2O2液中で
化学研磨してRa0.05μmの中心線平均粗さの鏡面
に仕上げた。 そのCVD法により膜厚0.4μmにてTiCの極薄の
張力被膜を形成させた。 そのときの製品の磁気特性及び密着性は次のと
おりであつた。 磁気特性 B10=1.91T、W17/50=0.69W/Kg 密着性 曲げ直径30mmで180゜曲げてもはく離せず
密着性は良好であつた。 実施例 4 C:0.044%、Si:3.36%、Mn:0.066%、
Mo:0.027%、Se:0.021%、Sb:0.025%を含有
し、残部実質的にFeからなる熱延板(2.2mm厚)
を900℃で3分間の均一化焼鈍後、950℃の中間焼
鈍をはさんで2回の冷間圧延を行つて0.23mmの最
終冷延板とした。 その後820℃の湿水素中で脱炭焼鈍後、鋼板表
面にAl2O3(75%)とMgO(20%)、ZrO2(5%)
を主成分とする焼鈍分離剤を塗布した後850℃で
50時間の2次再結晶焼鈍及び1200℃で8時間乾水
素中で純化焼鈍を行つた。 その後軽酸洗により鋼板表面上の酸化被膜を除
去し、次いで電気研磨により鏡面に仕上げた。そ
の後CVD(表4中無印)、イオンプレーテイング
(表4中の〇印)及びイオンインプランテーシヨ
ン(表4中のΔ印)により種々の窒化物及び炭化
物の薄膜を形成した(1.0〜1.5μm厚)。 その後これらの処理をした試料は表面にりん酸
塩とコロイダルシリカを主成分とする絶縁被膜処
理した後、800℃で3時間の歪み取り焼鈍を行つ
た。そのときの製品の磁気特性を表2にまとめて
示す。
【表】 実施例 5 (A) C:0.046%、Si:3.36%、Mn:0.072%、
Mo:0.013%、Se:0.019%、Sb:0.025%、 (B) C:0.052%、Si:3.46%、Mn:0.078%、
Al:0.030%、S:0.024%、N:0.0073% を含有し残部実質的にFeからなる一方向性珪素
鋼の2.2mm厚の熱延板を用いた。 (A)の熱延板は950℃で2分間の均一化焼鈍を施
して後、950℃の中間焼鈍をはさんで2回の冷間
圧延を施して0.20mm厚の最後冷延板とした。一
方、(B)の熱延板は1100℃の中間焼鈍をはさんで2
回の冷間圧延を施して0.20mm厚の最終冷延板とし
た。 その後(A)、(B)の冷延板は鋼板表面を脱脂後820
℃の湿水素中(A)と、850℃の湿水素中(B)で脱炭・
1次再結晶焼鈍を施した後、鋼板表面上にAl2O3
(60%)、MgO(35%)、ZrO2(5%)を主成分と
する焼鈍分離剤を塗布した。その後(A)は850℃で
50時間の2次再結晶焼鈍、(B)は850℃から10℃/
hrで1050℃まで昇温してGoss方位の2次再結晶
粒を発達させた後、1200℃の乾H2中で10時間の
純化焼鈍を施した。 その後鋼板表面上の酸化物を酸洗により除去し
た後、電解研磨により鋼板表面を鏡面状態に仕上
げた。 その後イオンプレーテイング法により鋼板表面
上に2〜4種の窒化物、炭化物及び窒化物と炭化
物の張力被膜(約1μm厚)を被成した後、リン
酸塩とコロイダルシリカを主成分とする絶縁被膜
を形成させた。その後800℃で3時間の歪み取り
焼鈍を行なつた。 そのときの製品の磁気特性を表3に示す。 なお絶縁被膜を形成させずに測定した磁気特性
も併せて示す。
【表】 (発明の効果) 第1、3発明により、歪み取り焼鈍が施される
使途でも有利に適合する超極低鉄損の一方向性け
い素鋼板の適切な製造方法が確立され、また第
2、4発明により、絶縁性の増強がさらに加わ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.01〜0.06wt%、Si:2.5〜4.0wt%、
    Mn:0.01〜0.2wt%、Mo:0.003〜0.1wt%並び
    にSb:0.005〜0.2wt%と、S及びSeのうち1種
    又は2種の合計で0.005〜0.05wt%を含み残部実
    質的にFeよりなる珪素鋼スラブを熱間圧延して
    得られた熱延板に1回又は中間焼鈍を挟む2回の
    冷間圧延を施して最終板厚にしてから、脱炭・1
    次再結晶焼鈍を施したのち引続く2次再結晶及び
    純化焼鈍を含む最終仕上げ焼鈍を施すにあたつ
    て、 MgO50%未満及びMgOを除く金属酸化物のう
    ちから選んだ少なくとも1種を50%以上含む組成
    になるフオルステライト生成抑制焼鈍分離剤を最
    終仕上焼鈍に先立つて適用すること、 仕上焼鈍済みの方向性けい素鋼板にその鋼板表
    面上の非金属層を除去した後研磨処理を施すこと
    により中心線平均粗さ0.4μm以下の鏡面状態に仕
    上げること、及び この鏡面仕上表面上に、CVD法、イオンプレ
    ーテイング法又はイオンインプランテーシヨン法
    により、Ti、Nb、Si、V、Cr、Al、B、Ni、
    Co、Mo、W、Zr、Hf、Mn及びTaの窒化物及
    び/又は炭化物のうちから選ばれる1種以上、4
    種以下からなる、膜厚0.005〜5μmの極薄の張力
    被膜を被着させること の結合になることを特徴とする、熱安定性、超低
    鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法。 2 C:0.01〜0.06wt%、Si:2.5〜4.0wt%、 Mn:0.01〜0.2wt%、Mo:0.003〜0.1wt%並
    びにSb:0.005〜0.2wt%と、S及びSeのうち1
    種又は2種の合計で0.005〜0.05wt%を含み残部
    実質的にFeよりなる珪素鋼スラブを熱間圧延し
    て得られた熱延板に1回又は中間焼鈍を挟む2回
    の冷間圧延を施して最終板厚にしてから、脱炭・
    1次再結晶焼鈍を施したのち、引続く2次再結晶
    及び純化焼鈍を含む最終仕上げ焼鈍を施すにあた
    つて、 MgO50%未満及びMgOを除く金属酸化物のう
    ちから選んだ少なくとも1種を50%以上含む組成
    になるフオルステライト生成抑制焼鈍分離剤を最
    終仕上焼鈍に先立つて適用すること、 仕上焼鈍済みの方向性珪素鋼板にその鋼板表面
    上の非金属層を除去した後研磨処理を施すことに
    より中心線平均粗さ0.4μm以下の鏡面状態に仕上
    げること、 この鏡面仕上表面上に、CVD法、イオンプレ
    ーテイング法又はイオンインプランテーシヨン法
    により、Ti、Nb、Si、V、Cr、Al、B、Ni、
    Co、Mo、W、Zr、Hf、Mn及びTaの窒化物及
    び/又は炭化物のうちから選ばれる1種以上、4
    種以下からなる、膜厚0.005〜5μmの極薄の張力
    被膜を被着させること、及び この張力被膜上に、絶縁性塗布焼付層を重ねて
    被着すること、 の結合になることを特徴とする、熱安定性超低鉄
    損一方向性珪素鋼板の製造方法。 3 C:0.01〜0.08wt%、Si:2.5〜4.0wt%、 Mn:0.01〜0.2wt%、sol Al:0.005〜0.06wt
    %、S:0.005〜0.05wt%及びN:0.001〜0.01wt
    %を含み残部実質的にFeよりなる珪素鋼スラブ
    を熱間圧延して得られた熱延板に1回又は中間焼
    鈍を挟む2回の冷間圧延を施して最終板厚にして
    から、脱炭・1次再結晶焼鈍を施したのち、引続
    く2次再結晶及び純化焼鈍を含む最終仕上げ焼鈍
    を施すにあたつて、 MgO50%未満及びMgOを除く金属酸化物のう
    ちから選んだ少なくとも1種を50%以上含む組成
    になるフオルステライト生成抑制焼鈍分離剤を最
    終仕上焼鈍に先立つて適用すること、 仕上焼鈍済みの方向性珪素鋼板にその鋼板表面
    上の非金属層を除去した後研磨処理を施すことに
    より中心線平均粗さ0.4μm以下の鏡面状態に仕上
    げること、 この鏡面仕上表面上に、CVD法、イオンプレ
    ーテイング法又はイオンインプランテーシヨン法
    により、Ti、Nb、Si、V、Cr、Al、B、Ni、
    Co、Mo、W、Zr、Hf、Mn及びTaの窒化物及
    び/又は炭化物のうちから選ばれる1種以上、4
    種以下からなる、膜厚0.005〜5μmの極薄の張力
    被膜を被着させること、 の結合になることを特徴とする、熱安定性超低鉄
    損一方向性珪素鋼板の製造方法。 4 C:0.01〜0.08wt%、Si:2.5〜4.0wt%、 Mn:0.01〜0.2wt%、sol Al:0.005〜0.06wt
    %、S:0.005〜0.05wt%及びN:0.001〜0.01wt
    %を含み残部実質的にFeよりなる珪素鋼スラブ
    を熱間圧延して得られた熱延板に1回又は中間焼
    鈍を挟む2回の冷間圧延を施して最終板厚にして
    から、脱炭・1次再結晶焼鈍を施したのち、引続
    く2次再結晶及び純化焼鈍を含む最終以上げ焼鈍
    を施すにあたつて、 MgO50%未満及びMgOを除く金属酸化物のう
    ちから選んだ少なくとも1種を50%以上含む組成
    になるフオルステライト生成抑制焼鈍分離剤を最
    終仕上焼鈍に先立つて適用すること、 仕上焼鈍済みの方向性珪素鋼板にその鋼板表面
    上の非金属層を除去した後研磨処理を施すことに
    より中心線平均粗さ0.4μm以下の鏡面状態に仕上
    げること、 この鏡面仕上表面上に、CVD法、イオンプレ
    ーテイング法又はイオンインプランテーシヨン法
    により、Ti、Nb、Si、V、Cr、Al、B、Ni、
    Co、Mo、W、Zr、Hf、Mn及びTaの窒化物及
    び/又は炭化物のうちから選ばれる1種以上、4
    種以下からなる、膜厚0.005〜5μmの極薄の張力
    被膜を被着させること、及び この張力被膜上に、絶縁性塗布焼付層を重ねて
    被着すること、 の結合になることを特徴とする、熱安定性超低鉄
    損一方向性珪素鋼板の製造方法。
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