JPS63303610A - 被圧延材の絞り込み防止法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は薄板の圧延における被圧延材の絞り込み防止法
に関するものである。

（従来の技術） 薄板の圧延において、被圧延材の平坦度（板表面形状の
凹凸の度合）が耳波形状で悪（なると、圧延入側の圧延
ロール直前の被圧延材が絞り込み、絞り込まれてできた
しわが重なりあって圧延され、それが圧延ロールに転写
されて圧延出側の被圧延材に絞り込み模様がついたり、
ひどい時は、被圧延材が破断することもある。

例えば、第４図は、圧延による被圧延材２の絞り込み現
象を示すもので、被圧延材２の平坦度が耳波形状で悪く
なると、圧延入側の圧延ロールｌ直前の被圧延材２には
板幅方向に圧縮力がはたらく、さらに平坦度が悪くなる
と圧縮力に耐えられず、圧延入側の被圧延材２に内方へ
の絞り込み７が発生し、この絞り込み７によりしわ８が
発生する。そのしわ８が重なりあって圧延され、それが
圧延ロール１に転写されて、圧延出側の被圧延材２に絞
り込み模様９がついたり、ひどい時は被圧延材２が破断
することもある。

これら、絞り込みが発生した場合の損失として、被圧延
材の廃却による歩留りの低下、圧延ロール交換による生
産性の低下、圧延ロールの再加工によるロール原単位の
低下などがある。この絞り込みを防止するには、被圧延
材の平坦度がある値以上に悪くならないようにしなけれ
ばならない。そのため、従来にあっては低速圧延しなが
ら圧延ロールのクラウンを調節して、平坦度を良くした
後、高速圧延している。しかし、板厚が薄くなるほど、
板幅が広くなるほど、板材質が硬質になるほど圧延ロー
ルのクラウン調節が難しく、平坦度が悪くなりやすい。

そこで、被圧延材の長手方向の張力を増大させたり、１
パス圧延当たりの圧下率を小さくして、圧延荷重を下げ
ることにより、圧延ロールのクラウン調節を容易にして
平坦度を向上させる方法が一般に採用されており、この
平坦度の向上によって絞り込み防止を図っていた。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、被圧延材の長手方向の張力を増大させる
には限定があり、過大張力時には、被圧延材が破断する
欠点がある。また１パス圧延当たりの圧下率を小さくす
ると、仕上げ板厚までの圧延パス数が増え、生産性が低
下するという欠点が生じる。

そこで、本発明は上記問題点に鑑み、被圧延材の平坦度
が悪くなった場合でも、絞り込みが発生しない方法を提
供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） その技術的手段は、薄板を圧延する対の圧延ロール１の
圧延出側に被圧延材２の平坦度を測定する平坦度測定手
段３を設け、圧延ロール１の圧延入側に、被圧延材２を
上下方向に移動させて圧延ロール１に対する被圧延材２
の進入角度θを調整する進入角度調整手段４を設け、圧
延された被圧延材２の平坦度を平坦度測定手段３で測定
し、該平坦度の測定値に応じて、絞り込み７が発生しな
い範囲に圧延ロール１に対する被圧延材２の進入角度θ
を調整すべく、進入角度調整手段４を作動させて圧延す
る点にある。

（作　用） 絞り込みの発生は、被圧延材の板幅中央部に比ぺて端部
の伸びが大きくなると、圧延入側の圧延ロール直前の板
幅方向に圧縮力がはたらき、耐えきれずに座屈する現象
である。

本発明の方法によれば、進入角度調整手段４によって圧
延入側の被圧延材２が上方向或いは下方向に移動され、
圧延ロール１との接触面積を大きくした状態で圧延して
行くため、被圧延材２の圧縮力が拘束され、従って抵抗
力が増大し、被圧延材２の絞り込み７が防止できる。

（実施例） 以下、本発明の第１実施例を図面に基づいて説明すると
、第１図において、１は互いに対向して配設された対の
圧延ロールであり、圧延ロール１の圧延出側には圧延さ
れた被圧延材２の平坦度を測定する平坦度測定手段とし
ての平坦度測定装置３が設けられている。

また圧延ロール１の圧延入側には圧延ロール１に対する
被圧延材２の進入角度を調整する進入角度調整手段４が
設けられている。

そして被圧延材２を圧延する場合には、圧延された被圧
延材２の平坦度を圧延出側の平坦度測定装置３によって
常に測定しながら順次圧延して行く、そしてその平坦度
の測定値が所定の値より悪くなった場合には、進入角度
調整手段４を上方向へ移動させて被圧延材２を持上状と
し、圧延入側における被圧延材２の圧延ロール１に対す
る進入角度θを所定の値以上として圧延して行く。

このように被圧延材２の進入角度θを大きくすれば、圧
延ロール１に対する接触面積が大となり、被圧延材２の
板幅方向の圧縮力が拘束され、抵抗力が増大し、絞り込
みが防止できる。

また、第２図に示される如く、進入角度調整手段４を下
方向に移動させて被圧延材２を押下状とすることによっ
て、進入角度を調整する方法としてもよい。

第３図は実験により絞り込み限界を求めたものであり、
被圧延材２として、引張強さ３０ｋｇ、ｆ／ｘ＊２級の
０．５璽鳳厚Ｘ２００ｍｍ幅Ｘ６００ｍ■長さを用い、
圧延ロールには、ブライドロールの１００態径と２５０
鶴径の２種類を使用したものである。そして第３図から
、進入角度を大きくするほど絞り込み限界は増大し、特
に進入角度が１０度以上になるとその効果が太き（なる
ことがわかる。また圧延ロール径が大きいほどその効果
が大きい。

尚、第３図における急峻度とは、平坦度をよって数値化
したものであり、数値が大きくなる程、平坦度が悪くな
る。

従って、前記実施例において、この絞り込み限界の下側
となるよう、平坦度の測定値に応じて進入角度を調整す
るように構成すれば、絞り込み７の発生が防止できるこ
ととなる。

尚、平坦度測定袋Ｗ３による平坦度に応じて、進入角度
を調整するに際し、進入角度調整手段４の作動は自動式
或いは手動式であってもよい。

また、被圧延材２の先端部近傍の圧延の際は、平坦度が
悪（なりやすいため、予め、圧延入側の進入角度調整手
段４を移動させ、被圧延材２の進入角度を大きくして圧
延ロール１との接触面積を大きくした状態で圧延を開始
すれば、絞り込み７の発生が有効に防止できる。

（発明の効果） 本発明によれば、圧延された被圧延材の平坦度を圧延出
側の平坦度測定手段で測定し、該平坦度の測定値に応じ
て、絞り込みが発生しない範囲に圧延ロールに対する被
圧延材の進入角度を調整すべく、圧延入側の進入角度調
整手段を作動させて圧延するものであり、薄板の圧延に
おいて、平坦度が悪くなると発生することがある絞り込
みの発生が有効に防止でき、このことから被圧延材の廃
却による歩留りの低下や圧延ロール交換による生産性の
低下、及び圧延ロールの再加工によるロール原単位の低
下が解消できる。また従来よりも、板厚が薄く、板幅が
広く、より硬質なものまで圧延できるという利点がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す説明図、第２図は本発明
の他の実施例を示す説明図、第３図は絞り込み限界の実
験結果を示すグラフ、第４図は絞り込み現象を示す説明
図である。 １・・・圧延ロール、２・・・被圧延材、３・・・平坦
度測定装置、４・・・進入角度調整手段、７・・・絞り
込み。 特　許　出　願　人　　株式会社神戸製鋼所第４図 第３図 達人角度θ（崖ジ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）薄板を圧延する対の圧延ロール１の圧延出側に被
   圧延材２の平坦度を測定する平坦度測定手段３を設け、
   圧延ロール１の圧延入側に、被圧延材２を上下方向に移
   動させて圧延ロール１に対する被圧延材２の進入角度θ
   を調整する進入角度調整手段４を設け、圧延された被圧
   延材２の平坦度を平坦度測定手段３で測定し、該平坦度
   の測定値に応じて、絞り込み７が発生しない範囲に圧延
   ロール１に対する被圧延材２の進入角度θを調整すべく
   、進入角度調整手段４を作動させて圧延することを特徴
   とする被圧延材の絞り込み防止法。