JPS63302093A - オフセット印刷方法及びオフセット印刷機 - Google Patents

オフセット印刷方法及びオフセット印刷機

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JPS63302093A
JPS63302093A JP331988A JP331988A JPS63302093A JP S63302093 A JPS63302093 A JP S63302093A JP 331988 A JP331988 A JP 331988A JP 331988 A JP331988 A JP 331988A JP S63302093 A JPS63302093 A JP S63302093A
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JP
Japan
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water
ink
dampening
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dampening water
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Application number
JP331988A
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English (en)
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Masato Akiyama
秋山 正人
Seiichi Sato
清一 佐藤
Hideto Uematsu
秀人 植松
Kimiharu Horiguchi
堀口 公治
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B M KK
Original Assignee
B M KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業、にの利用分野〕 本発明は、オフセット印刷に関し、とくに全く新規なオ
フセット印刷方法及びオフセット印刷機に関する。
[従来の技術] オフセット印刷は金属プレートからなる刷版の表面に凹
凸を作り、その」二に感脂化処理と不感脂化処理を施こ
し、水の存在下で油と水の反発作用を利用して、インキ
を選択的に感脂性部分(画線部)に付着させることを基
本原理とする。したがって、従来のオフセット印刷の理
論によれば、温し水はまず第一に、不感脂性部分(非画
線部)だけを、均一に良くぬ61性質のものでなければ
ならない。そのために表面張力を適度に低下させる必要
があり、一般にイソプロピルアルコール(以下、IPA
という)の如きアルコールが添加されている。アルコー
ルはまた、その揮発性によって余分な水の蒸発を促進し
て、インキの悪性乳化の抑制、光沢保持、インキセット
とインキ乾燥の遅れ防止、パウダー量の減少、水アカの
抑制等に役立つとされている。
湿し水の印刷適性の指標は、一般に表面弓1r及びpI
I値で表わされる。表面張力の適性値は、−・般に37
乃至48 [d/cm]位とされ、またpI]値の適性
値は一般に5乃至6程度とされている。この水準を一定
に保つためにアルコールやエッチ液が添加されるのであ
る。
湿し水の表面張力とp I(値とは関連している。
アルコールの添加が過度になり、ptr値が上昇すると
、インキの悪性乳化を起こし易いので、アルコールの濃
度管理は非常にNIL、いとされている。
一般に湿し水において、p116まては表面91L7]
がほぼ一定であるが、pl−17を越えると急激に低下
し、悪性乳化を引き起こすことが知られている。
例えばp +−+ sとなれば、p117に比へ水酸イ
オン01−ドは水素イオン1]+より10(!S多く、
さらにp I−19ともなればp +−17より100
倍多くなり、こうなるとドツトゲイン量の大幅増加、汚
れの発生等が起きてくるのである。
また、従来湿し水の水晴調整は、ニップ部を通過する水
量の制御及びニップ部通過後の水膜の分裂比制御により
流体力学的に行なわれていた。即ち、クロムローラーか
らなる水切りローラーとゴムローラーからなる水元ロー
ラーの間に形成されるニップ部に介在する湿し水が通過
するニップ部のチャンネル(通過道)は、水元ローラー
のゴム層が凹んで形成されるが、このチャンネルは入り
口から出口にかけて狭くなっているため、ニップ部を通
過し版面に到達する水量が制限されるという理論に基ず
く。ニップ部における最小間隙幅あるいは最小チャンネ
ルhoは次のような函数から求められる。
ho=KX (y7’ 、Ll’ 、R3/W−E2)
”2但、K:定数 W:水切りローラー及び水元ローラーの線圧R:水切り
ローラー及び水元ローラーの2NVU:水切りローラー
及び水元ローラーの周速η:水の通過量の粘度 E:水切りローラー及び水元ロヘラーのローラー表面硬
度 このhOから、ニップ部の水通過量が算出されることに
なる。この制御の上に、水元ローラーが水舟から湿し水
を大量にもちあげ、ニップ部で制御された水が水切りロ
ーラーを通過して版面に到達し、水切りローラーが版面
に転位した湿し水の残りを水膜としてもちかえっていた
のである。一方、ニップ部を通過した水膜(湿し水)は
、ニップ部出口で分裂し、版面に到達するのはその一部
であり、そこに分裂比制御が必要となっていた。即ち、
ニップ部出口ではゴムからなる水元ローラーの変形が復
元するため、湿し水のチャンネルが広がって行き、湿し
水の流れも次第にゆるやかになる。しかし、水元ローラ
ーと水切りローラーとの最近接点では、両ローラーの回
転が逆になるため、周速にひきずられて流れ、このため
に、水路の中央部が減速する。結局中央付近では周速が
略0になるため、この0点を境界にして水膜の分裂が生
じていたのである。湿し水の流量分裂比R及び膜圧分裂
比rは下記式より求められる。
R=Qb/Qa=K (Vb/Va)””r=tB/し
Δ=K  (Vb/Va)”但、K :印刷回転速度の
定数 Qa:水元ローラーの湿し水の水量 Qb:水切りローラーの湿し水の水量 va:ミニ水元ローラー速 ■b=水切りローラーの周速 tΔ:水元ローラーの水膜圧 tB:水切りローラーの水膜圧 このように、湿し水の水量調整は従来非常に難しかった
」1記のように湿し水とアルコールに関しては、その調
整が非常に難しく、これが適正に行なわれないと、印刷
作業性及び印刷品質が低下するという欠点があった。例
えば、従来は、網点の太り、ボケ、フリンジが発生する
現象(網点再現性不良)、インキの氷表面への拡散、水
中への乳化、溶出、顔料粒子の浮遊等により生ずる汚れ
(浮き汚れ)、地汚れ、色・光沢の劣化、インキのセッ
ト及び乾燥の不良(裏移り、スティッキング、ブロッキ
ング、チョーキングの発生)、先刷りインキの上に後刷
りインキがきれいに乗らず、2次色、3次色の発色不良
を起こす現象(トラッピング不良)、乾燥した下刷りイ
ンキの上に重ね刷りを行なう場合、後刷りインキが乗ら
なくなったり、乗っても簡単に取れてしまう現象(クリ
スタリャーション)、インキ盛りの厚い部分が上に重な
った紙の白地の部分を黄変させたり、ベタ部の光沢を図
柄の模様通りに変えてしまう現象(オイルマイグレーシ
ョン)、へ夕やシャド一部が梨地状のまだらになる現象
(干ットリング)、ブランケット、版、ローラー等の上
にインキが堆積する現象−(パイリング)、スラー、着
肉不良、カール、耐摩擦性不良、紙の毛羽立ち(ヒツキ
ー、ツブシ)、刷り巾ねの合わせ精度不良(オフセット
ダブリ)、紙クセや紙伸び、ローラストリッピング、ゴ
ースト裏抜け、ミスチング、紙ムケ、インキの壺−Lり
現象等が発生していた。従来、湿し水にIPAの如きア
ルコールが一般に添加されていたのは」1記のような現
象を防止するためであった。
[発明が解決しようとする問題点] アルコールの添加1ま、」1記のように、表面1とp 
t(値との関係でその調整が難しく、また添加量が一定
量を越えると、有機溶剤の取扱いの管理に関する諸規則
を満足しなければならず、こうした点がオフセット印刷
の問題点となっていた。また、前記めように湿し水の水
量調整も非常に難しかった。
本発明は、上記欠点を解消し、湿し水にIPAを添加せ
ずには従来不可能とされてきたオフセット印刷における
印刷作業性の高精度化乃至良好化及び印刷品質の良好性
を保持すること並びにその一層の向上を図ることを目的
とする。
[問題点を解決するための手段] 」−2目的達成のため、本発明は、オフセット印刷にお
いて、湿し水がイソプロピルアルコール等のアルコール
の添加されない、かつ磁気処理された水からなり、」二
記湿し水によりオフセット印刷することを特徴とするオ
フセット印刷方法並びに版胴と、版画にインキを供給す
るインキ装置と、版胴に湿し水を供給する給温装置と、
上記版胴に接触される転写胴と、該転写胴を押圧する圧
胴とからなるオフセット印刷機において、給温装置に磁
石等からなる水磁化器が設けられ、湿し水がイソプロピ
ルアルコール等のアルコールが添加されない水からなる
ことを特徴とするオフセット印刷機 及び版胴と、版胴にインキを供給するインキ装置と、版
胴に湿し水を供給する給温装置と、給温装置に湿し水を
供給する給水タンクと給水バイブとからなる給水装置と
、上記版胴に接触される転写胴と、該転写胴を押圧する
圧胴とからなるオフセット印刷機において、給水装置に
磁石等からなる水磁化器が設けられ、湿し水がイソプロ
ピルアルコール等のアルコールが添加されない水からな
ることを特徴とするオフセット印刷機を供する。
このオフセット印刷機に関しては、上記水磁化器が給温
装置の水槽内に浸漬される点、」−2水磁化器が給水装
置の給水タンク内に浸漬される点、上記水磁化器が給水
装置の給水バイブに付設される点、」−配水磁化器がド
ーナツ状磁石の積層体からなる管状磁石であり、該管状
磁石が給水バイブに組み込まれる点、上記水磁化器が給
水装置の給水バイブに巻着される点に特徴がある。
[発明の効果1 本発明にかかるオフセット印刷方法及びオフセット印刷
機によれば、オフセット印刷における印刷作業性の高精
度化乃至良好化及び印刷品質の良好性を保持することが
でき、さらにその一層の向上を図ることができる。
具体的には、例えば、従来発生していた網点の太り、ボ
ケ、フリンジが発生ずる現象(網点再現性不良)、イン
キの氷表面への拡散、水中への乳化、溶出、顔料粒子の
浮遊等により生ずる汚れ(浮き汚れ)、地汚れ、色・光
沢の劣化、インキのセット及び乾燥の不良(裏移り、ス
ティッキング、ブロッキング、チョーキングの発生)、
先刷りインキの上に後刷りインキがきれいに乗らず、2
次色、3次色の発色不良を起こす現象(トラッピング不
良)、乾燥した下刷りインキの」−に重ね刷りを行なう
場合、後刷りインキが乗らなくなったり、乗っても簡単
に取れてしまう現象(クリスタリセーション)、インキ
盛りの厚い部分が上に重なった紙の白地の部分を黄変さ
せたり、へ夕部の光沢を図柄の模様通りに変えてしまう
現象(オイルマイグレーション)、ペタやシャド一部が
梨地状のまだらになる現象(干ットリング)、ブランケ
ット、版、ローラー等の上にインキが堆積する現象(パ
イリング)、スラー、着肉不良、カール、耐摩擦性不良
、紙の毛羽立ち(ヒツキー、ツブシ)、刷り重ねの合わ
せ精度不良(オフセットダブ1月、紙クセや紙伸び、ロ
ーラストリッピング、ゴースト裏抜け、ミスチング、紙
ムケ、インキの壺上り現象等を防止することができた。
しかも、網点の均一性、インキの着肉性、原稿の反射濃
度の再現性、鮮鋭性(フリンジのないこと)、コントラ
スト、色、光沢、インキ皮膜のf滑性等に関しては、従
来よりむしろ一層良好となる効果があった。
[発明の詳細な説明及び実施例] 本発明にかかるオフセット印刷は、版胴1と、版胴1に
インキを供給するインキ装置2と、版胴lに湿し水Mを
供給する水元ローラー3a、水切りローラー3b等から
なる給温装置4と、上記版胴1に接触される転写胴5と
、該転写胴5を押圧する圧胴6とからなる通常のオフセ
ット印刷機によりなされる。第1図(イ)は−色刷りの
場合、第1図(ロ)は多色刷りの場合を示す。後者の場
合は、各色ごとに給温装置4a、4b、4C14dが複
数設けられる。
湿し水Mには、イソプロピルアルコールの如きアルコー
ルが添加されない。またエッチ液の添加は必ずしも必要
でなく、添加される場合もその削減が可能であり、通常
量の半量程度添加されれば足りる。湿し水Mは給温装置
4の水槽7に入れられており、該水槽7中に磁石からな
る水磁化器8が浸漬され、湿し水Mが磁気処理される(
第1図(イ))。第1図(ロ)に示す多色刷り印刷機に
おいても、各給温装置4a、4b、4C14dごとの水
槽7中に水磁化器8を浸漬せしめて湿し水Mを磁気処理
することができるが、本実施例の場合は、別に給水タン
ク9と給水バイブ10とからなる給水装置11を設けて
、各給温装置4a、4b、4c、4dに湿し水Mを供給
する。かかる場合は、湿し水Mの磁気処理を一元的に行
なうことができる効果がある。水磁化器8は、給水タン
ク9内に浸漬する場合、給水バイブ10に付設する場合
のいずれでもよい。後者の場合は、ドーナツ状磁石の積
層体からなる管状磁石(図示省略)を給水バイブ10に
組み込んだり、給水バイブ10に巻着したりして、付設
する。なお、第1図(ロ)に示すオフセット印刷機は各
印刷ユニットの圧胴6が複数(2個)ある例である。こ
のように、本発明にかかるオフセット印刷方法及びオフ
セット印刷機は、オフセット印刷機の種類、態様を問わ
ず適用可能である。
水磁化器8を構成する磁石の磁力の強さは任意である。
30[G]、1200 [G] 、2000[G] 、
4000  [G]、12000[G] と磁力の違う
ものについて無作為に実験してみたところ、有意差は顕
著でなく、いずれも所期の目的が達成された。
本発明にかかるアルコールが添加されない湿し水Mにつ
いては、少なくとも次の事実が観察された。
O湿し水M及びインキ 初期設定値pi−15,2〜5.3および表面張力49
.7の通常の湿し水Mをアルコール不添加かつエッチ液
を通常の半量添加にし、次のガウス量を有する磁石を浸
漬し、かかる湿し水Mを用いて、オフセット印刷を通常
の通り行なった。一定時間経過後、そのpH値及び表面
張力の値を測定した結果は次の通りである。
pH値 表面づ肋値 30[G]の場合 97時間12分経過後 8.1 98時間35分経過後 8.4  661200[G]
の場合 40分経過後     6.5  63.52000[
G]の場合 3分紅過後     5.9 11分経過後     6.1 16分経過後     6.4 24分経過後     6.4 35分経過後     6.4 48時間経過後    8.1〜9624000 [G
]の場合 20分経過後     8.1 32分経過後     8.5 44分経過後     8.7 50分経過後     8.9 53分経過後     9.0 59分経過後     9.0  6712000 [
G]の場合 1時間6分経過後   8.1  67.5次に初期設
定値を次の如く変えた場合における湿し水M(表面張力
67)につき実験してみた。
即ち、この湿し水Mにアルコールを添加せず、30[G
]の磁石を浸漬した場合のp I−T値は次の通  a りであった。
初期設定値p1−Is、lの場合 p1■イ偵 1時間23分経過後 8.4 2時間38分経過後 8.4 初期設定値pl−14,5の場合 pH値 18分経過後    4.5 30分経過後    4.7 初期設定値pi15.6の場合 p Hイ1rv 18分経過後    5.7 1時1112分経過後 5.7 1時間51分経過後 5.9 」1記において、湿し水Mの水あがり量は従来に比し過
度であった。またインキに関しては、凝固が速いことが
観察され、また過度の水あがりがあったにもかかわらず
、版面が殆ど漏れていないことが観察された。
O印刷作業性及び印刷品質 網点の太り、ボケ、フリンジが発生する現象(網点再現
性不良)、インキの氷表面への拡散、水中への乳化、溶
出、顔料粒子の浮遊等により生ずる汚れ(浮き汚れ)、
地汚れ、色・光沢の劣化、インキのセット及び乾燥の不
良(裏移り、スティッキング、ブロッキング、ヂョーキ
ングの発生)、先刷りインキの」二に後刷りインキがき
れいに乗らず、2次色、3次色の発色不良を起こす現象
(トラッピング不良)、乾燥した下刷りインキの」−に
重ね刷りを行なう場合、後刷りインキが乗らなくなった
り、乗っても簡単に取れてしまう現象(クリスタリセー
ション)、インキ盛りの厚い部分が」二に重なった紙の
白地の部分を黄変させたり、ベタ部の光沢を図柄の模様
通りに変えてしまう現象(オイルマイグレーション)、
へ夕やシャド一部が梨地状のまだらになる現象(干ット
リング)、ブランケット版、ローラー等の」二にインキ
が堆積する現象(パイリング)、スラー、着肉不良、カ
ール、耐摩擦性不良、紙の毛羽立ち(ヒッキ−、ツブシ
)、刷り重ねの合わせ精度不良(オフセットダブリ)、
紙クセや紙伸び、ローラストリッピング、ゴースト、裏
抜け、ミスチング、紙ムケ、インキの壺」ニリ現象等の
発生は何れもなかった。このため、インキの使用量も減
少した。
しかも、網点の均一性、インキの着肉性、原稿の反射濃
度の再現性、鮮鋭性(フリンジのないこと)、コントラ
スト、色、光沢、インキ皮膜の平滑性等に関しては、何
れも良好であり、むしろ従来より一層良好となった。
これらの点に関し、顕微鏡写真に基すき説明する。
第3図乃至第8図に本発明にかかるオフセット印刷方法
により印刷された印刷物の顕微鏡写真(イ)を示す。第
3図及び第4図は30 [G]の場合、第5図及び第6
図は4000 [G]の場合、第7図及び第8図は12
000[G]の場合である。夫々の場合につき、従来の
オフセット印刷方法により印刷された印刷物の顕微鏡写
真C口)と対比してみた。
実験条件は次の通りである。
湿し水M 本発明:磁力強さ30 [G] 、4000 [G]及
び12000[G]の磁石で処 理された湿し水Mを用いた。
対比例:TPA及びエッチ液が添加され、pT−15,
2、表面張力43に設定された通常の湿し水Mを用いた
同一原稿の同一箇所を40倍に拡大して撮影した。
■へ夕部分について(第3図、第5図及び第7図一見し
て(ロ)の従来のオフセット印刷方法により印刷された
印刷物には、白い斑点状のものが目立つ。これは印刷用
紙の表層に無数の細かい凹凸があるため、インキが凸部
には着きやすいが、凹部には着きにくく、インキの付着
しない凹部が  U 自抜けとなっているためである。この現象はオフセット
印刷の構造」二やむをえないこととされ、従来はこの程
度の仕」ユリ状態がほぼ限界とされていた。
一方(イ)の本発明にかかるオフセット印刷方法により
印刷された印刷物は、もとより白抜けは存在するものの
、その面積比は大幅に減少し、むらが目立たない。
また色についても、大きな改善が見られる。(ロ)の従
来のオフセット印刷方法により印刷された印刷物は白抜
けの面積比が大きく、またインキが付j’Jシている部
分でも濃度差がはげしいために、色がくすんでいる。こ
れに対して、(イ)の本発明にかかるオフセット印刷方
法により印刷された印刷物の発色は、シャープである。
■網点部分について(第4図、第6図及び第8図) まず、個々の網点の形状であるが、(ロ)の従来のオフ
セット印刷方法により印刷された印刷物は辺縁部のフリ
ンジや内部の白抜け(ざらつき)が目立つ。またインキ
の濃度、色、光沢等も(イ)の本発明にかかるオフセッ
ト印刷方法により印刷された印刷物に比し劣っている。
さらに、バックに薄よごれが見られる。
一方(イ)の本発明にかかるオフセット印刷方法により
印刷された印刷物においては、いずれの点も大幅に良好
化している。
印刷物のミクロ状態はそのままマクロの品質を表わすた
め、ミクロの良質化はそのまま印刷品質の一層の良好化
となってあられれるのである。
(以下余白) [作用] 水舟から水元ローラー3aを通じて」−がってきた湿し
水Mは、ニップ部3C通過後、インキングローラー2a
J=又は版胴1の版面」−にて、インキローラーを通過
してきたインキと接触する。
そこで、まず本発明にかかる磁化された湿し水Mがイン
キに及ばず影響について考える。ところで、インキ顔料
は、ジスアゾイエロー類、ブリリアントカーミン6T3
、レーキレッドC、フタロシアンブルー、カーボンブラ
ック等の有機顔料からなる場合と、無機顔料からなる場
合がある。
有機顔料からなるインキの場合、湿し水Mに接触すると
、有機顔料が有する疎水力及び撥水力が強化され、湿し
水Mとインキとがそれぞれ独立した存在として版面に転
位する。有機顔料からなるインキは炭素系化合物であり
、粒子相互の分散性によって転位し網点な形成する。従
来は、IPAを使用することにより、インキを湿し水M
と接触、混和させ、乳化を起こして、インキを親水性官
能基を有する物質に変化させ、印刷を行なってきた。し
かし、この乳化によって、インキ顔料そのものの有して
きた分散力が失われ、かつインキの濃度が低下すると考
えられてきた。しかしながら、本発明においては、湿し
水Mが磁化されているので、インキが湿し水Mと接触し
ても乳化現象が生ぜず、逆に顔料骨の粒子相互の分散性
が大きくなり、網点(ベタを含む)を形成する個々の結
晶が均一になった。これは、有機顔料を構成する原料の
配位結合イオンの分極化によるものであり、体物質)と
の配位結合により秩序多面体結晶が形成され、インキが
凝結、硬化したものと考えられる。一方、水(H2o)
の双極子モーメントは1.94であり、水は他の物質に
比し、強い極性を有するため、H20(通常の水)たる
湿し水Mは無極性分子である有機顔料と接すると、例え
ば次のような現象が生じる。即ち、炭素系化合物では、
極性を有するC二重が o竺c’oとなり、無極性となる。これに対し、11□
0はI−1−0の極性を打ち消されずにとして結合する
。このように有機顔料は炭素原子の極性を有しているに
もかかわらず、水素原子と結合している(C−1()た
めに、完全に極性が打ち消され、無極性を示すのである
。しかも炭素原子の数が多くなればなるほど、水との溶
解は不可能となり、撥水力が増すので、インキと水との
親和性が小となったのである。したがって、従来、単な
る水とインキとではインキエマルジョンが起こらず、こ
の結果、印刷が不可能乃至不鮮明となっていたのである
。しかしながら、本発明においては、湿し水Mが磁化水
のため、水の双極子モーメントがかなりの次元で変化し
、極性が一層強くなり、かつ有機顔料(無極性分子イオ
ン)にかなりの影g(互いに極性化を打ち消し合う無極
性化の結合)を与えているものと考えられる。したがっ
て、無極性分子たる有機顔料はその有する分子の結合力
(分散、結晶、凝結力)を増し、一方湿し水Mは1]−
〇の構造変化を伴いH20の極性化が強化されたのであ
る。ここに、インキセットを良くする条件、即ち、顔料
の分散度が大きいこと及びインキの皮膜厚が均一である
ことを満足せしめることができ、これにより、インキの
セット状態が良くなるのである。
インキのビヒクルは、一般に合成樹脂、植物油等の製膜
成分及び溶剤からなり、顔料を紙面まで運搬、浸透し、
かつ、紙に固定させる固着剤の働きをなす。オフセット
用印刷インキには、あまに油及びフェノール樹脂が多く
使用されている。あまに油は、リルン酸等不飽和度の高
い脂肪酸のグリセリンエステル(C3H6’(C,7H
39COO)3)を含む油脂で、空気中の酸素を吸収し
て樹脂状の透明な固状に変化させる(乾燥性)。これは
、分子中に不飽和の二重結合部分(−C=C−)を多量
に含んでいるため、酸素と結びつきやすくなるからであ
る。またいわゆる酸化重合を起こし、紙に浸透したイン
キを早く乾かし、かつ、あまに油の乾燥皮膜は強固で柔
軟性があるため、アート紙、コート紙の如き非吸収性の
印刷用紙にも良く固定化するのである。一方、フェノー
ル樹脂は、ビヒクルの主体を成し、ロジン変性フェノー
ルをあまに油、しなきり油等の他の溶剤中に過熱溶解さ
せたもので、光沢のある皮膜を形成し、クイックセット
を容易にさせる目的を有する。従来は、フェノール樹脂
ワニスに水素添加ひまし油やアルミキュレートを添加す
ることにより、フェノール樹脂または油脂外のカルボキ
シル基や水酸基と反応させ、ビヒクルの流動性を改善し
、インキの低タツク増粘化、セット及び乾燥の強化をは
かってきた。しかしながら、本発明にかかる湿し水Mは
磁化水であるため、双極子モーメントの変化により溶存
酸素量が極めて多く、このため、あまに油の酸化重合力
が一層強くなり、早期に乾燥されるのである。また湿し
水Mである磁化水は、ビヒクル(合成樹脂、植物油、溶
剤)の炭素系化合物群に影響を与え、早期の凝結及び乾
燥を促進させてきたにもかがわらず、スディッキングや
ブロッキングの原因となるアフタータックも生じないし
、レヘリングも極めて良好である。即ち、計算されたタ
ックが生じてきた。上記のことは、湿し水Mの水あがり
量が従来に比し過度であったことから確認される。
次に、この過度の水あがり現象につき考察する。従来、
水あかりが生じると、ゴーストが生じて、画線部のイン
キ濃度が低下したり、インキエマルジョンが不安定にな
り、乳化が促進されて、再現性が悪いとされてきた。連
続給水においては、」1記現象を防止するため、水元ロ
ーラー38及び水切りローラー3bはローラーの一部に
形成されるニップ部3cをもって接触し、かつ、水元ロ
ーラー3a側のロール周速を変えることによって、水量
調整を流体力学的に行なってきたのである。
しかも、ニップ部3cを通過した水は、ニップ部3c出
口で分裂し、版面に到達するのはその一部であり、版面
への水の供給制限には分裂比制御が必要であった。即ち
、従来はニップ部3cを通過する水」1の制御及びニッ
プ部30通過後の水膜の分裂比制御が行なわれ、水とイ
ンキとの混合における水の量を規定してきた。しかしな
がら、本発明にかかる湿し水Mの水あがり量は、ニップ
部3Cの通過量制御及びニップ部3c通過後の水膜分裂
比制御に関係なく生じ、しかも過度であった。
この現象は、水元ローラー3aと水切りローラー3bと
を接続するメータリングローラーがついていても、同様
に認められた。このようにローラー周速の調整とは無関
係に水あがり現象が生じているため、従来の理論によれ
ば、ニップ部3c通過晴及び流量分裂比もかなりの量に
達し、版面に到達する湿し水Mの量も相当な量になり、
版面に達した残りの湿し水Mを水切りローラー3bが運
び切れずゴーストが生じる筈である。しかしながら、本
発明においては、ニップ部3c通過後、分裂した水が大
量に親水した形跡はまったくといっていいほどないこと
が確認された。このことは、インキと湿し水Mとがイン
キエマルジョン以外の現象により接していることを示す
ものである。即ち、湿し水Mは水の双極子モーメントが
磁化によって変化し、11−0の構造変化を伴らてト1
゜0の極性化が強化され、無極性分子イオンである有機
顔料から極性をまもるため、溶解不可能な水粒子膜を形
成する。他方、無極性分子イオンである有機顔料は、水
素イオン(H+)または水素分子の大量発生により極性
分子から無極性分子なまもるため、疎水力、撥水力が強
化される。このため、それぞれが親水及び親油のバラン
スを保つことができるよう、一定量を必要とするように
なったと考えられる。従来は、IPAの添加によりイン
キエマルジョンを形成し、そのエマルジョンの安定化の
ために湿し水Mの量を制限し、過度の湿し水Mを必要と
せず、分裂比水量を目安としてインキングローラー2a
−トに湿し水Mを供給してきた。しかしながら、本発明
においては、発色に必要なインキ重量100W/Wを必
要とする場合、同量のH,Oが必要となる。即ち、イン
キ顔料重量に対しI」20の量は比例して必要となり、
インキ濃度値の」1昇に反比例して1]2oの量は減少
することが確認された。これにより、親水力と疎水力と
がバランスして計算されたタック状態になるのである。
この点に関連し、過度の水あがりにもかかわらず、版面
が濡れていないという現象があり、かつインキの乾燥性
が良好であった。これはインキが紙に転位されると、顔
料分が溶存酸素量の増大により酸化重合力を増している
ため、あまに油が空気中の酸素と接触して乾燥する早さ
より、顔料分があまに油と反応する方が早く、このため
、まず顔料分から乾燥するからである。顔料分の溶存酸
素量が増大するのは、インキが磁化された湿し水Mと接
触され、反応したためである。従来、インキは紙に転位
されると、ビヒクルが毛細管現象により紙に浸透し、次
いで残された顔料分が毛細管現象によりビヒクルに接近
し、」1向と下向の力がバランスして浸透が停J、lル
、インキ皮膜が凝集し、固定・定着するといわれてきた
。しかしながら、本発明によれば、インキの凝集、定着
は従来とは逆に表面から行なわれているため、インキセ
ラトが良好であり、かつインキの乾燥が早いという現象
としてあられれるのである。
この点につき考察する。ニップ部3cを通過した水は、
インキローラー上でインキ粒子と同量比によって接し、
版面まであがる。インキが版面」二で分離し感脂層に転
位すると、湿し水Mは接している対象を失い、一部の湿
し水Mが不感脂層に転位し、残余の大部分の湿し水Mは
水切りローラー3bにより水膜としてもち帰られること
になる。
このため、版面」二に到達し不感脂層に親水する湿し水
Mの量は甚だ少なく、逆に水切りローラー3bに戻る水
量が多くなる。これが、巨視的に、過度の水あかりがあ
るにもかかわらず、版面が濡れない理由と考えられる。
このことは、版面上で水が自動的に切られていることに
なり、このことが、計算されたタックを形成しているも
のと考えられる。本発明における水あがり現象及び水戻
り現象の木質はこれと考えられる。前述の如く、極性化
を一層増した湿し水Mと非極性化を増したインキとが、
互いのバランスを保持するため、同量値またはそれ以上
の水粒子の量を必要とするが、インキングローラー2a
J−でのバランスが崩れてインキが感脂層に転位するこ
とにより、湿し水Mは不感脂層への十分な親水な経ない
まま水切りローラー3bに戻る。このため、水切りロー
ラー3b上ではインキングローラー2aへいく分裂水と
版面上から戻る湿し水Mとが交差し、水膜が厚く見える
のである。
ところで、従来、オフセット印刷は良好なインキエマル
ジョンを確保することによりなされるとされてきた。イ
ンキエマルジョンを起こすためには、極性物質である水
と非極性物質であるインキとを互いによく混和せしめる
必要がある。このため、従来は、IPAその他のアルコ
ール類が界面活性剤として必要であり、この添加により
、湿し水Mの表面張力が小となり、インキとの接触角が
減少されて湿し水Mとインキとがよく混和されるのであ
るとされてきた。しかしながら、本発明にかかる湿し水
Mの表面張力は、誤差範囲を入れてもほとんど変化しな
いのである。このことから、本発明においては、水粒子
をインキ粒子が取り込む形でのインキエマルジョンが生
じていないと考えられる。湿し水Mとインキとはエマル
ジョン以外の現象、即ち、多数のインキ粒子と多数の水
粒子とが分離状態のまま隣接され、併列関係における共
存現象が生じていると考えられる。
ここで、インキの流れと凝集力について述べる。一般に
塑性流体である印刷インキは、一定の降伏値を越える外
力、即ち、インキローラーを通過することによって内部
構造が変化し、流れ(インキののび、ひき)が良くなる
が、また静置すると、粒子間の牽引力によって凝集する
チキソトロピックな能力の矛盾関係を内方している。即
ち、インキの流れが良くなることと、凝集力が強くなる
こととは、印刷において次のような矛盾が生じてきた。
流れが良い 凝集力が強い インキ転移性   十     − ドツトゲイン量  −+ 色、光沢           十 インキセット   +     − トラッピング   十     − 紙ムケ      +     − インキの流れが過度によいと、インキは紙や版面に良く
転位するが、逆に紙がインキを必要以上に吸収、浸透(
ドツトゲイン)してしまい、ドツト(網点形状)が不均
一になり、平滑性を欠いて、クロス(光沢)があがらな
い。しかし、適当な流れがあれば、インキが紙に浸透し
やすく(セットがよい)、シかも下地の色(1色目)に
次の色(2色目)を重ねても、下地の色に次の色がのら
ないで発色不良を起こすトラッピング現象がないし、紙
ムケも生じない。一方、凝集力が過度に強い場合、イン
キが思うように流れず、版面および紙面へのインキ転位
性が悪くなり、紙にインキが浸透せず、インキのセット
状態が悪くなり、紙ムケやトラッピングが生じる。凝集
力が強ければ、インキのビヒクルによる毛細管現象によ
り、必要以上にインキが紙に吸収されず、ドツトゲイン
が安定し、網点が均一になり、インキ皮膜も安定し、ク
リスタリセーションも生じないために、光沢やツヤがで
る。このように、インキは流れの良さと凝集力との関係
において矛盾を成してきた。しかし、本発明にかかる湿
し水Mは磁化水からなるため、この矛盾関係が成立しな
い。即ち、湿し水Mと接したインキは、流れが牽制及び
抑止され、必要以上の浸透が制止され、かつ、凝集・凝
結が増大するのである。
最後に、湿し水Mの物性変化について考察する。一般に
湿し水Mにおいて、pI(5,,5乃至p l−16が
印刷最適性値といわれてきた。例えばpH8となれば、
pH7に比へ水酸イオンOH−は水素イオントドより1
0倍多く、さらにp4(9ともなればpH7より100
倍多くなり、こうなるとドツトゲイン量の大幅増加、汚
れの発生等が起きてくるのである(前述)。一方、pH
4,5となると、乾燥が遅れてインキ皮膜の平滑性が失
われる。したがって、添加されるアルコールの濃度管理
は非常に難しいとされている。しカルながら、本発明に
おいては、湿し水MのpH値による印刷■q ρ 害要因は認められなかった。これは次の理由によるもの
と考えられる。即ち、本発明にかかる湿し水MのI) 
I−1値はエッチ液を添加しない場合、あるいはエッチ
液を添加したにもかかわらず、殆ど変化していないか、
または僅かながらアルカリ性または中性へ移動している
。これは、エッヂ液を添加する場合、エッチ液に含有さ
れるクエン酸、修酸、タンニン酸、燐酸等の酸類が磁石
の触媒作用のため、あるいはエッチ液中の成分と水との
イオン交換による水和作用のため、水素イオン(H+)
を発生させ、この11+がエッチ液に含有されている塩
基類(アルカリ)と結合し、また、上記H”と早期に結
びついた上記塩基類が弱アルカリ性または中和反応を生
じているためである。一方、エッチ液に含有されるアラ
ビアゴムや親水性高分子物質(炭素系化合物:例えば、
商品名CMC1PVA)は、H+の増大により、アラビ
アゴムと燐酸が反応して生成されるアラビン酸等と結合
し、アラビン酸の酸素が失われて、水に還元されるか、
あるいはl−120の極性が強まり、これに伴い、炭素
結合を著しく促進したアラビアゴムが固化され、排斥・
除去されたためと考えられる。本発明において、磁気処
理された湿し水Mからは大量の炭素化合物が検出された
。いずれにしても、従来必須とされたエッチ液は、本発
明においては機能していないのである。したがって、本
発明にかかる湿し水Mにはエッチ液が基本的に不要であ
る。エッチ液を用いる場合であっても、エッチ液中の不
感脂層、吸湿性のある希燐酸塩及び希硝酸塩だけでよい
から、一般にp H5またはpH5乃至6とされるエッ
ヂ液の印刷適正値をまったく考慮に入れずに希釈するこ
とができる。。
次に、無機顔料からなるインキの場合について述べる。
無機顔料中には、ビヒクルを分散させると透明乃至半透
明になり、インキの流動性及び着色力、隠蔽力、光沢等
を抑止・助長し、調整作用を行なう酸化チタン(TiO
2)、亜鉛華(Zno)、アルミナホワイト(AI 2
0s  ・xH2O)、へんがら(FeOs)、硫酸バ
リウム(BaSO,)、炭酸カルシウム(CaCO3)
、塩基性炭酸マグネシウム(xMgcO,l +yMg
 (OI])2 ・ZH20) 、ケイ酸塩(AI□0
3・ZSjO2・2H20)等からなる体質顔料が含ま
れている。この体質顔料が湿し水Mと混和されると、次
のような変化が生ずる。
即ち、インキの体質顔料中の主たる成分である炭酸カル
シウム及びケイ酸塩が■I20と反応し、Ca2+シリ
ケートイオンを溶出し、粒子が集合しあい(凝析)、水
和ゲルが生成される。このゲルは、湿し水Mが磁化され
ているので、イオン、原子、分子等が規則正しく配列し
く配位化合物による秩序多面体結晶)、次いで結晶化に
向けて早期に凝結硬化する。一方、上記水和ゲル中では
、アルミン酸塩等をはじめとするイオン群が溶出され、
水和生成へと向かう。このとき、水和したゲルの表面積
は無機顔料粒子の約1000倍近くになると考えられる
。ところで、インキは、静置状態の場合インキ粒子間に
牽引力が働き凝集するが、オフセット印刷機の稼働中の
場合は、インキローラーを通過することにより流れが良
くなる。即ち、インキは一定の降伏値を越える外力によ
り内部構造が変化し、のび、ひきが良くなるため、凝集
、凝結力が弱まるのである。しかしながら、本発明にお
いては、水元ローラー3aからあがってきた湿し水Mが
この流動性の良いインキと混和することにより、水和ゲ
ル中の表面エネルギーがインキの流動性を制止または抑
止するため、インキは凝結、硬化するのである。一方、
水の双極子モーメントは一般に1.94であり、水は他
の物質に比し強い極性を有するため、11□Oたる湿し
水Mは、無機顔料中の体質顔料とかなりの水和作用、即
ちイオンや分子が水と結合する作用を行なっているので
ある。しかも、本発明における湿し水Mは、磁化水とさ
れることによって、水の双極子モーメントがかなりの次
元で変化し、極性がさらに強くなり、インキの水和作用
に影響を及ぼしていると考えられる。このことは、上記
水和ゲルにおいて湿し水MのH′″により水和ケイ酸等
が早期に生成、増加し、一方ではCa2+と20Hとの
早い結合、さらにはこれらの溶出したCa2+シリケー
トイオンによるゲル化合物の生成分量が著しく増加し、
インキの凝結硬化へと向かったことからも確認される。
さらに湿し水Mが磁化されているため、顔料分の粒子相
互の分散性が大きくなり、網点を形成する個々の結晶が
均一になった。このことは、顔料を構成する原料の配位
結合イオンの分極化乃至水とインキとの配位化合物によ
る秩序多面体の形成によるものと考えられる。ここに、
インキセットを良くする条件、即ち、顔料の分散度が大
きいこと及びインキの皮膜厚が均一であることを満足せ
しめることができ、これにより、インキのセット状態が
良くなるのである。
インキのビヒクルに与える影響、過度の水あがり現象が
あること、過度の水あがりがあるにもかかわらず版面が
漏れないこと、インキの流れと凝集力との関係及び湿し
水Mの物性変化については、有機顔料からなるインキに
ついて述へたことと同様である。この場合において、無
機顔料からなるインキの場合に特有のこととして、湿し
水Mである磁化水は、ビヒクル(合成樹脂、植物油、溶
何らかの水和作用を生じているか、あるいは結晶格子を
形成している可能性が強い。即ち、湿し水Mとインキと
はエマルジョン以外の水和現象、即ち、多数のインキ粒
子と多数の水粒子とが分離状態のまま隣接され、併列関
係における水和現象が生じているか、湿し水Mとインキ
との界面’jfdJが0となり1分子同士が水和するも
のと考えられる。これにより、早期の乾燥にもかかわら
ず、スティッキングやブロッキングの原因となるアフタ
ータックも生じないし、レベリングも極めて良好となる
等、斜上の現象を生ずると考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)は本発明にかかるオフセット印刷機の実施
例を示す概略側面図、第1図(ロ)は本発明にかかるオ
フセット印刷機の他の実施例を示す概略側面図、第2図
は第1図要部の拡大説明図、第3図乃至第8図は粒子構
造の顕微鏡写真である。 1・司関同、2・・・インキ装置、3a・・・水元ロー
ラー、3b・・・水切りローラー、4・・・給温装置、
5・・・転写胴、6・・・圧胴、7・・・水槽、8・・
・水硫化器、9・・・給水タンク、10・・・給水バイ
ブ、】1・・・給水装置、M・・・湿し水

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)オフセット印刷において、湿し水がイソプロピル
    アルコール等のアルコールの添加されない、かつ磁気処
    理された水からなり、上記湿し水によりオフセット印刷
    することを特徴とするオフセット印刷方法。
  2. (2)版胴と、版胴にインキを供給するインキ装置と、
    版胴に湿し水を供給する給湿装置と、上記版胴に接触さ
    れる転写胴と、該転写胴を押圧する圧胴とからなるオフ
    セット印刷機において、給湿装置に磁石等からなる水磁
    化器が設けられ、湿し水がイソプロピルアルコール等の
    アルコールが添加されない水からなることを特徴とする
    オフセット印刷機。
  3. (3)上記水磁化器が給湿装置の水槽内に浸漬される特
    許請求の範囲第2項記載のオフセット印刷機。
  4. (4)版胴と、版胴にインキを供給するインキ装置と、
    版胴に湿し水を供給する給湿装置と、給湿装置に湿し水
    を供給する給水タンクと給水パイプとからなる給水装置
    と、上記版胴に接触される転写胴と、該転写胴を押圧す
    る圧胴とからなるオフセット印刷機において、給水装置
    に磁石等からなる水磁化器が設けられ、湿し水がイソプ
    ロピルアルコール等のアルコールが添加されない水から
    なることを特徴とするオフセット印刷機。
  5. (5)上記水磁化器が給水装置の給水タンク内に浸漬さ
    れる特許請求の範囲第4項記載のオフセット印刷機。
  6. (6)上記水磁化器が給水装置の給水パイプに付設され
    る特許請求の範囲第4項記載のオフセット印刷機。
  7. (7)上記水磁化器がドーナツ状磁石の積層体からなる
    管状磁石であり、該管状磁石が給水パイプに組み込まれ
    る特許請求の範囲第6項記載のオフセット印刷機。
  8. (8)上記水磁化器が給水装置の給水パイプに巻着され
    る特許請求の範囲第6項記載のオフセット印刷機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006075797A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Fuji Photo Film Co Ltd 被調湿物の水分調整方法及び装置
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