JPS63300Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パチンコ機の賞球排出装置に関する
ものである。

従来のパチンコ機における賞球排出装置は、第
１図に示すように、入賞球の重量により、てこの
作用で玉ザヤを作動させ、賞球を排出させるよう
にしていた。すなわち、入賞球は案内棚１を転が
つて入賞球制御装置２に入り、入賞球制御装置２
は、作動杆３に揺動自在に支持されており、入賞
球が入るとその重量により、その先端が下方に揺
動して入賞球を入賞球排出路４へと排出する。入
賞球排出路４の途中には、てこからなる賞球排出
制御部５の端部が設置されており、入賞球が入賞
球排出路４を転がり落ちて行く途中で、賞球排出
制御部５の端部に当たりその先端を押し下げる。
すると、賞球排出制御部５の他端部に連結した連
杆６が上昇し、連杆６の上端に連結したてこ７の
先端を下げる。てこ７の先端は、賞球誘導路８に
続く玉ザヤ８′と連結しており、玉ザヤ８′の先端
部は掛止部材９により掛止されている。そこで、
てこ７の先端が下がると玉ザヤ８′の先端も下が
つて掛止部材９からはずれ、玉ザヤ８′中の賞球
は、賞球導出路１０を通つて上部受皿へ排出され
る。

このように、入賞球の重量により、てこの作用
で玉ザヤを作動させていたが、てこを利用するた
め賞球排出制御部が大型になり、パチンコ機の裏
機構が小型化できず、また、てこを利用したもの
は、てこの変形等故障率が高いという欠点があつ
た。さらに、賞球が排出されるまでに時間がかか
り、賞球排出の高速化が不可能であつて大放出パ
チンコ機に対応できないという欠点があつた。

これに対するものとして、賞球誘導路の駆動源
に直線運動型ソレノイドを利用したものがある
が、プランジヤとボビンの摩耗がひどく、摩耗し
た鉄粉がベニヤ等でできた遊技盤を汚し、長く使
用するベニヤ交換式の分離式パチンコ機には不適
であるという欠点があつた。

本考案の目的は、上述した欠点を除去し、玉ザ
ヤをロータリーソレノイドで作動させることによ
り耐久性を向上させ、パチンコ機の裏機構を小型
化させるとともに、賞球の高速排出を可能にする
ようにしたパチンコ機の賞球排出装置を提供する
ことにある。

以下、図面を参照して、本考案を詳細に説明す
る。

第２図において、１１は、案内棚１上に設けら
れ入賞球が通過するとパルスを発生する入賞球パ
ルス発生器、１２は、賞球をパチンコ機の上タン
ク１３から導くシユート、１４は賞球排出装置、
１５は賞球樋、１６は受皿である。

第３図は、賞球排出装置を示し、シユート１２
の下端に流下樋１７を設け、流下樋１７の流出口
には、角筒状に形成し、賞球を収納する玉ザヤケ
ース１８を保持板１９にて回動自在に設ける。保
持板１９は、遊技盤裏面に取りつけられている。
玉ザヤケース１８は、ロータリーソレノイド２０
に連結する。２１は、玉ザヤケース１８のストツ
パー、２２は、玉ザヤケース１８を定位置に復帰
させる復帰バネ、２３は、玉ザヤケース１８の下
部に設けられ、ケース１８内に収納されている賞
球を受け止めている受金具である。玉ザヤケース
１８の下部には、賞球樋２４を設置する。２５は
玉ナラシ、２６は玉押え、２７は遊技客が帰つた
後、パチンコ機から玉を抜き取るための玉抜杆、
２８は玉抜杆２７に連結して設けた玉抜きレバ
ー、２９は抜き取られた玉が落下する玉抜樋、３
０は、シユート１２と流下樋１７の接続部分に設
けられた玉不足検出器である。

第４図は、ロータリーソレノイド２０と玉ザヤ
ケース１８の連結部分を示し、保持板１９に、軸
受１９′を設けて玉ザヤケース１８の一側面に突
設した軸１８Ａを嵌合して玉ザヤケース１８を回
動自在に保持する。玉ザヤケース１８の軸１８Ａ
と反対側の側面には、係合受部１８Ｂを設け、こ
こに、ロータリーソレノイド２０の回動軸２０Ａ
に設けた係合部２０Ｂを嵌合する。３１は機構板
である。

ロータリーソレノイド２０は、第５図に示すよ
うに、コイルを巻いたステータ２０Ｃと回動自在
の回動軸２０Ａに設けられたロータ２０Ｄとから
なる。

第６図は、他の実施例であつて、玉ザヤケース
１８および機構板３１には軸受１８Ｃおよび１８
Ｅを設けて、保持板１９に取りつけた軸３２を嵌
合し、玉ザヤケース１８を回動自在に保持する。
玉ザヤケース１８の一側に軸受１８Ｃと平行して
係合ピン１８Ｄを設け、機構板３１に穿設した開
孔部３３を通して、ロータリーソレノイド２０の
回動軸２０Ａに嵌着した回動杆２０Ｅに連結す
る。

次に、本考案の作用について説明する。

入賞球が、パチンコ機の案内棚１を転走する
と、入賞球パルス発生器１１からパルスが発生す
る。すると、ロータリーソレノイド２０が回動動
し、それにともなつて、ロータリーソレノイド２
０に連結した玉ザヤケース１８が回動する。玉ザ
ヤケース１８が回動すると、玉ザヤケース１８の
玉止片４０が流下樋１７の下端を塞ぎ玉ザヤケー
ス１８の下部が受金具２３から離間して、玉ザヤ
ケース内に収納されている賞球が賞球樋２４へと
排出される。賞球が排出され終ると、ロータリー
ソレノイド２０は復帰バネ２２により定位置に戻
り、ストツパー２１により停止する。

賞球排出制御回路は、第７図に示されるよう
に、玉不足検出器３０からの信号、および入賞球
パルス発生器１１から発生したパルスを積分回路
３４により、時間幅を調整し、レジスタ３５に格
納後取り出した信号があり、かつ、所定数の賞球
を排出する間の動作処理タイマ３６及び賞球の排
出が終了し、次の賞球が玉ザヤケース１８に補給
される迄のウエイトタイマ３７の両方のタイムア
ツプにより信号がない時に、AND回路３８に出
力が現われてドライバー３９を作動し、ステータ
２０Ｃのコイルに電流を流してロータ２０Ｄを回
動させ、ロータリーソレノイド２０が作動され
る。ロータリーソレノイド２０が動作処理タイマ
３６により一定時間回動され、賞球排出終了と同
時にウエイトタイマ３７から信号が出て、賞球が
球ザヤケース１８に補給される。一定時間この状
態が継続し、ウエイトタイマが切れてAND回路
３８は元の状態に戻る。

このように本考案によれば、玉ザヤケースをロ
ータリーソレノイドの回動軸により回動可能に設
けることにより賞球排出装置全体の小型化を図る
ことができ、しかもパチンコ機の裏面の上タンク
下方のどこへでも装着可能で裏機構部の有効利用
を図れる。更にロータリーソレノイドにより、回
動部が無接触ゆえ賞球排出の円滑化が図れ、賞球
の高速排出が可能となる。

また、ロータリーソレノイドを遊技盤に開設し
た穴に挿入したり、遊技盤裏面と機構板内面との
間に装着したりすることにより裏機構部の単純化
を一層図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のパチンコ機の裏面図、第２図
は、本考案実施例の正面図、第３図は、同上の賞
球排出装置の断面図、第４図は、同上のロータリ
ーソレノイドと玉ザヤケースの連結部分を示す斜
視図、第５図は、同上のロータリーソレノイドの
裏面図、第６図は、同上のロータリーソレノイド
と玉ザヤケースの連結部分を示す他の実施例の斜
視図、第７図は、同上の賞球排出制御回路図であ
る。 １４……賞球排出装置、１８……玉ザヤケー
ス、２０……ロータリーソレノイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上タンクに貯留する賞球が流下する流下樋の流
   出口と賞球排出樋の流入口との間に、上記流出口
   に玉止片が臨み所定数の賞球を収納することがで
   きる玉ザヤケースをロータリーソレノイドの回動
   軸により回動可能に設け、常態では流下樋の流出
   口と玉ザヤケースの入口とを連通状態に付勢さ
   せ、入賞球パルスが発生した時ロータリーソレノ
   イドの作動により球ザヤケースを付勢に抗して回
   動させて玉止片が流下樋の流出口を塞ぐことによ
   り玉ザヤケース内に貯留する賞球を賞球排出樋へ
   排出するように前記ロータリーソレノイドを入賞
   球パルス発生器に連絡したことを特徴とするパチ
   ンコ機の賞球排出装置。