JPS63294498A - 筒状体内壁の洗浄方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は筒状体内壁の洗浄方法及び装置に関するもの
である。

（従来の技術及び問題点） 石油精製等のプラントに用いられる熱交換器のシェル内
壁には、プラントの稼働過程でスケール等の付着物が付
着し、この付着物が熱交換器の能力低下を惹起こすこと
から、適宜プラントの稼働を中断し、シェルの内壁から
付着物を除去しなければならない。従来この作業は電動
ブラシや高圧水ノズル等を使用して、人手によってなさ
れており、そのため次のような問題が指摘されていた。

まず作業に長時間を要することであり、そのためプラン
トの稼働率が低下することになるということである。

次に、作業は人が直径数百Ｍ〜１．５ｍ程度のシェルの
中に入って行われることとなるので、内部での人の動き
が制限され作業がしにく（、また作業環境が悪いという
ことである。殊に夏場などはシェルの中が高温となるの
で、作業環境は特に悪化する。

また作業にむらが生じることである。すなわち付着物が
付着したままの箇所が残ったり、除去されてはいるが内
壁母材まで付着物と共に必要以上に削り取ってしまった
りするのである。そのためそのような状態で稼働を開始
すると、付着物が流体中に混入して種々の弊害を意起こ
したり、また熱交換器の寿命を短くすることにもなる。

この発明は上記従来の欠点を解消するためになされたも
のであって、その目的は、筒状体内壁を短時間で、むら
なく、しかも自動的に洗浄することが可能な筒状体内壁
の洗浄方法及び装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） そこでこの発明の筒状体内壁の洗浄方法は、洗浄水を略
径方向外方又は軸方向前方に噴出させるためのノズルを
先端部に接続した導水管の先端側を、筒状体の一端部よ
り内方に挿入し、上記ノズルから洗浄水を噴出させ、上
記導水管を自軸回りに回転させると共に自軸方向に移動
することによって上記筒状体の内壁に付着している付着
物を上記内壁から分離し、次いで洗浄水を軸方向に移動
することによって上記分離された付着物等を筒状体の内
部から外部へ排出するようにしている。

またこの発明の筒状体内壁の洗浄装置は、洗浄機本体に
、自軸方向に移動可能でかつ自軸回りに回転可能な導水
管を設け、この導水管の先端部に、径方向外方に洗浄水
を噴出する第１ノズルと、軸方向前方に洗浄水を噴出す
る第２ノズルと、軸方向に傾斜した方向に洗浄水を噴出
する第３ノズルとを取替可能に接続している。

（作用） 導水管を自軸回りに回転させると共に自軸方向に移動す
れば、洗浄水の吹付部は筒状体の内壁の長手方向及び周
方向に移動して行き、そのため内壁に広く付着している
付着物はこの洗浄水の圧力を受けて内壁から分離されて
いくことになる。また付着物の分離後、洗浄水を軸方向
に移動するようにすれば、分離された付着物等は洗浄水
による圧力のうち移動方向にかかる圧力を受けて移動す
ることとなり、この付着物を外部に排出するようにする
ことができる。そして特にこの排出の工程にあたっては
、第３ノズルを使用すれば、洗浄水による圧力のうち移
動方向にかかる圧力が高められることとなる。また導水
管先端部に掻取板を取付けて移動させれば洗浄水と付着
物を外部に排出することもできる。

（実施例） 次にこの発明の筒状体内壁の洗浄方法及び装置の具体的
な実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。

第１〜第５図にはこの発明の第１実施例を示す。

第１図において、１は洗浄機本体であって、この洗浄機
本体１はフォークリフト２に支持され昇降及び移動自在
となされている。洗浄機本体１は長尺状の導水管３を水
平に支持しており、導水管３が自軸方向に移動可能でか
つ自軸回りに回転可能であるようなされている。すなわ
ち洗浄機本体１の内部には導水管３の移動及び回転を可
能となすうな周知の機構が内蔵されているのである。一
方導水管３の先端部（同図左端部）にはノズルが取着さ
れることとなる。このノズルは３種類用意されており、
その１つは第３図に示す第１ノズル４で、もう１つは第
４図に示す第２ノズル５で、さらにもう１つは第５図に
示す第３ノズル６である。

第１ノズル４は第４図に示すように、高圧の洗浄水を径
方向外方に噴出するものであって、噴出口が外周部に間
隔をおいて複数個設けられている。

第２ノズル５は第４図に示すように、高圧の洗浄水を軸
方向前方に噴出するものである。第３ノズル６は、第５
図に示すように、高圧の洗浄水を径方向外方よりも導水
管３の軸方向基端側寄りに傾斜した方向に噴出するもの
である。なお第１図に示すように、洗浄機本体１には高
圧洗浄水を導水管３の先端側に供給するためのホース７
と、導水管３を移動、回転させる機構等に電力を供給す
るための電力供給ケーブル８とが接続されている。

一方、９は熱交換器シェル（以下、シェルと称す）であ
って、円筒状の本体部１０の両端開口部を端部材１１（
もう一方の端部材は取りはずされている）で閉鎖する構
成となされている。

上記構成の洗浄装置を用いてシェル９の内壁を洗浄する
に際しては、まずフォークリフト２を操作してシェル９
の端部材のはずされた側の端部（以下、開口部と称す）
に洗浄機本体１を位置させる。そして洗浄機本体１から
導水管３を突出させてシェル９内方へと移動させていき
、導水管３の先端部をシェル９の端部材１１の近傍に位
置させる。このとき導水管３の先端部には第１ノズル４
が接続されている。そして第１ノズル４から高圧洗浄水
を噴出し、シェル９の内壁に吹き付ける。

内壁に付着しているスケール等の付着物はこの高圧洗浄
水による圧力を受けて内壁から分離することになる。同
時に導水管３を自軸回りに回転させながら徐々に自軸方
向基端側へと移動させ、高圧洗浄水の内壁面上の軌跡を
、シェル９の端部材１１近傍の位置から開口部の位置に
かけて小ピツチの螺旋状となるようにする。そして導水
管３の先端部がシェル９の開口部の位置に達すると、第
１ノズル４を取りはずし、第２ノズル５を代わりに接続
する。次に導水管３をシェル９内方へ移動させていき、
導水管３の先端部をシェル９の端部材１１の近傍に位置
させる。そして第２ノズル５から高圧洗浄水を噴出し、
シェル９の端部材１１の内壁に吹きつける。内壁に付着
しているスケール等の付着物はこの高圧洗浄水による圧
力を受けて内壁から分離することになる。その後導水管
３の先端部をシェル９の開口部に移動させて、第３ノズ
ル６を代わりに接続する。シェル９の内部はこのとき内
壁から分離されたスケール等の付着物や洗浄水が下部領
域に溜まった状態となっている。

したがって上記第３ノズル６の噴出口を下方に向けて接
続するようにする。再びこの導水管３をシェル９内方へ
と移動させ、導水管３の先端部をシェル９の端部材１１
の近傍に位置させる。そして第３ノズル６から高圧洗浄
水を噴出する。このとき高圧洗浄水は導水管３の軸方向
基端側寄りに傾斜した方向に噴出されることになるので
、シェル９の下部領域に溜まっている付着物や洗浄水は
、高圧洗浄水からの圧力のうち、軸方向の圧力を受けて
、シェル９の開口部側に押し寄せられてくることになる
。同時に導水管３を自軸方向基端側に向けて徐々に移動
させて上記付着物や洗浄水を開口部に向けて移動させて
行き、この開口部より外部に排出するのである。なお第
１図に示すように、シェル９の開口部の下方位置には排
出物受部１２が配置され、排出されて（る付着物や洗浄
水を受は入れるようなされている。

このように上記実施例においては、先端部に第１又は第
２又は第３ノズル４．５．６を接続した導水管３の先端
側をシェル９の内方に臨ませて洗浄作業をするようなさ
れているので、従来のように人がシェル９の内部に入る
必要はなく、自動的な洗浄作業が行えることになる。ま
た付着物の分離工程にあっては、導水管３を自軸回りに
回転しながらシェル９の一端部から他端部へと自軸方向
に徐々に移動するようなされているので、高圧水の内壁
上における吹付軌跡は、シェル９の一端部から他端部に
かけての小ピツチの螺旋状となり、そのため付着物をむ
らなく分離することができ、しかも分離作業に無駄がな
く短時間でその作業を終えることができる。さらに分離
された付着物の排出工程にあっては、軸方向寄りに傾斜
した方向に噴出する高圧水を、シェル９の一端部から他
端部に向けて軸方向に移動させるようにしているので、
分離した付着物等は上記高圧洗浄水の１回の軸方向の移
動によって略確実に排出され、そのため付着物等をむら
なく排出することができる。また洗浄機本体１はフォー
クリフト２に支持されているので、フォークリフト２の
移動及びフォーク１３による洗浄機本体１の昇降操作に
よって、洗浄機本体ｌをいずれの位置にも、またいずれ
の高さにも位置させることができ、そのため例えば、第
２図に示すように、複数のシェル９・・を連続的に洗浄
していくことも可能であり、このため人手をかけずに短
時間でむらなく多数のシェル９・・の洗浄を行うことが
できる。

第６〜第８図にはこの発明の第２実施例を示す。

この実施例においては、洗浄機本体１をフォークリフト
２ではなく、トラック１５に載置している。

すなわちトラック１５の荷台部１４に回転テーブル１６
を配設し、この回転テーブル１６上に昇降機１７を固定
し、この昇降機１７の載台１８に洗浄機本体１を着脱自
在に固定したのである。なお洗浄機本体１、導水管３、
各ノズル４．５．６等は上記第１実施例と同様の構成と
なされているので、その説明を省略すると共に、上記第
１実施例で使用した符号を用いることとする。この実施
例においては、回転テーブル１６を回転操作することに
よって洗浄機本体１の導水管３の導出部側を任意の向き
に向けることができるようなされており、そのため上記
導出部側をシェル９の開口部に対向させるためにトラッ
ク１５の向きを調整する手間が要らず、例えば第８図に
示すように、トラック１５をシェル９の開口部近傍に横
付けし、回転テーブル１６を回転操作することによって
洗浄機本体１の導水管３の導出部側をシェル９の開口部
に対向するようにするだけでよく、したがって作業能率
を向上することができる。また同図仮想線で示すように
、洗浄作業をするとき以外は、洗浄機本体１をトラック
１５の長手方向に向けておけば、幅の狭い場所での洗浄
機本体１の移動も容易となる。なおシェル９の内壁の洗
浄方向については、上記実施例と同様に実施することが
可能であり、同様の作用効果を奏し得る。

上記各実施例における洗浄工程においては、シェル９の
端部材１１の取着されている端部から開口部に向けて導
水管３を軸方向基端側へと移動し分離作業を行うものに
ついて説明しているが、開口部から端部材１１の取着さ
れている端部側へと導水管３を移動させて行ってもよい
し、シェル９内中央部から移動を開始するようにしても
よく、また導水管３の軸方向の移動速度を速めてシェル
９の両端間を複数回移動するようにしてもよい。

また付着物等の排出工程においては、高圧洗浄水を径方
向外方よりも導水管３の軸方向基端側寄りに傾斜する方
向に噴出されるようになし、導水管３を自軸方向の基端
側に移動させるものについて説明したが、高圧洗浄水を
径方向外方に噴出するようになして導水管３を自軸方向
基端側に移動するようにしてもよい。その場合には上記
分離工程で使用した第１ノズル４をそのまま使用するこ
とができ、連続して排出工程に移ることが可能であり、
作業能率を向上することができる。

また上記排出工程においては、分離工程で分離された付
着物等がシェル９の内部下方領域に溜まって行くことを
考慮して、第３ノズル６の噴出口を下方に向けた状態に
維持して下方領域に高圧洗浄水を吹き付けるようなされ
ているが、導水管３を自軸回りに回転させてシェル９の
内部の下方領域のみならず、側方や上方領域にも高圧洗
浄水を吹き付けるようにしてもよい。その場合には、シ
ェル９の内壁から分離してはいるが下方に移動しなかっ
た付着物をも有効に排出することが可能となり、洗浄の
仕上り具合を一層向上することができる。

また上記実施例においては、シェル９の内壁を洗浄する
ものについて説明しているが、これに限らず種々の筒状
体の内壁を洗浄するのに用いることが可能である。

さらにこの発明方法の実施に際しては、第９図に示すよ
うに第１図〜第３ノズル４．５．６を一体構成し、各ノ
ズル４．５．６から切換噴射するようにしたり、各ノズ
ル４．５．６から同時噴射してもよく、あるいは図示し
ないが、複数本の導水管３・・を配置し、各導水管３・
・にそれぞれ各ノズル４．５．６を取着するようにして
もよい。

（発明の効果） 上記したように、この発明の筒状体内壁の洗浄方法及び
装置においては、洗浄水を略径方向外方又は軸方向前方
に噴出させるためのノズルを先端部に接続した導水管の
先端側を筒状体の一端部より内方に臨ませて洗浄作業を
なすようなされているので、洗浄作業を自動的に行うこ
とが可能である。また付着物の分離にあたっては筒状体
の一端部より内部に挿入された導水管が洗浄水を噴出し
ながら自軸回りに回転すると共に自軸方向に移動してい
くようなされているので、内壁に付着している付着物を
むらなくしかも短時間で分離することが可能である。ま
た分離された付着物の排出にあたっては、洗浄水を軸方
向に移動するようなせばよく、排出が簡単であり短時間
に排出を終えることができる。このようにこの発明によ
れば筒状体内壁を短時間で、むらなく、しかも自動的に
洗浄することが可能である。

さらにこの発明の筒状体内壁の洗浄方法及び装置におい
ては、導水管は精密な位置決めを必要としないので、短
時間にセットすることができる。

このためセット時間と実洗浄時間を合せたトータル洗浄
作業時間を短縮することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１及び第２図はそれぞれこの発明の洗浄装置の第１実
施例による熱交換器シェル内壁の洗浄作業状態を示す側
面図及び平面図、第３図及び第４図及び第５図はそれぞ
れ上記洗浄装置に使用される第１及び第２及び第３ノズ
ルの側面図、第６図はこの発明の第２実施例を示す側面
図、第７図及び第８図は上記第２実施例による洗浄作業
状態を示す背面図及び平面図、第９図は第１〜第３ノズ
ルの取付状態の変更例を示す説明図である。 ■・・・洗浄機本体、３・・・導水管、４・・・第１ノ
ズル、５・・・第２ノズル、６・・・第３ノズル、９・
・・熱交換器シェル（筒状体）。 特許出願人　　　川崎重工業株式会社 同　　　　　川崎エンジニアリング株式会社代　理　人
　　　　西　　森　　　正　　　博　　　　−゛゛− 第２図 第９図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、洗浄水を略径方向外方又は軸方向前方に噴出させる
   ためのノズルを先端部に接続した導水管の先端側を、筒
   状体の一端部より内方に挿入し、上記ノズルから洗浄水
   を噴出させ、上記導水管を自軸回りに回転させると共に
   自軸方向に移動することによって上記筒状体の内壁に付
   着している付着物を上記内壁から分離し、次いで洗浄水
   を軸方向に移動することによって上記分離された付着物
   等を筒状体の内部から外部へ排出することを特徴とする
   筒状体内壁の洗浄方法。 ２、洗浄機本体に、自軸方向に移動可能でかつ自軸回り
   に回転可能な導水管を設け、この導水管の先端部に、径
   方向外方に洗浄水を噴出する第１ノズルと、軸方向前方
   に洗浄水を噴出する第２ノズルと、軸方向に傾斜した方
   向に洗浄水を噴出する第３ノズルとを取替可能に接続し
   たことを特徴とする筒状体内壁の洗浄装置。