JPS6328437Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電子写真装置または静電記録装置
における転写工程後のトナー像担体表面に残留す
るトナーを除去するためのクリーニング装置に関
する。

電子写真装置または静電記録装置においては、
所定のプロセスによつて感光体または誘電体上に
形成された静電潜像を、トナーと呼ばれる着色微
粉末によつて現像し、この現像によつて得られた
トナー像を、普通紙に転写して複写物を得るよう
にしてある。転写後のトナー像担体表面には、転
写残りのトナーが残留しており、これを次の複写
サイクルに備えて除去する必要がある。このため
の装置が、トナークリーニング装置である。

従来、このようなクリーニング装置は、トナー
像担体表面に接触して、そこからトナーを除去す
るためのクリーニング部材と、除去されたトナー
をクリーニングユニツト外へ排出するための排出
装置とを備えている。排出装置は、通常、狭小に
なつたクリーニングユニツト内の下部に配置され
ており、クリーニング部材によつて除去されたト
ナーは、ユニツト内の下部に落下し、排出装置に
よつて側方に搬出される。このような装置におい
ては、装置の継続運転および環境の変化により、
トナーの流動性が悪くなると、排出装置のすぐ上
部のユニツト両壁に次々にトナーが付着堆積し、
そこにトナーによるブリツジが形成されるように
なる。このような状態になると、トナーブリツジ
の下で排出装置が空転し、新たに除去されたトナ
ーがトナーブリツジの上部に積み重なり、遂には
トナーがユニツト内から溢れでて、機内各部を汚
したり、クリーニング不良でコピーを汚したりす
る。

この考案は、ユニツト内の排出装置上部近傍に
アジテータを設けたことを特徴とする。これによ
り、排出装置上部にトナーブリツジが形成される
のを防止し、トナーの排出を確実なものとして常
に安定した良好なクリーニングを行なうことがで
きる。

したがつて、この考案の目的は、ユニツト内に
トナーブリツジが形成されるのを防止した改良さ
れたトナークリーニング装置を提供することにあ
る。

この考案のその上の目的は、トナーの排出を確
実に行なつて常に安定した良好なクリーニングを
行なうことのできる上記装置を提供することにあ
る。

以下、添付した図面を参照してこの考案を説明
する。第１図には、この考案が適用される電子写
真装置の一例が概略的に示されている。感光体ド
ラム１の表面には、光導電層が形成されており、
この感光体ドラムの周辺に沿つて、帯電用コロナ
放電器２、イレーズランプ３、現像装置４、転写
用コロナ放電器５、分離用コロナ放電機６、クリ
ーニング装置７、分離用コロナ放電器８が、それ
ぞれ配置されている。帯電用コロナ放電器２によ
つて一様に帯電された感光体表面には、予め定め
られた非画像領域における電荷をイレーズランプ
３によつて消去した後、図示されない露光装置か
ら複写すべき原稿の光像９が照射される。これに
より、感光体表面の電荷が、照射された光像の明
暗に応じて選択的に消去され、そこに原稿に対応
した静電潜像が形成される。この静電潜像を、現
像装置４からトナーを供給して現像する。この現
像装置４は、磁気ブラシ型と呼ばれるもので、ト
ナーとキヤリアからなる現像剤１０を、撹拌スク
リユー１１によつて互に摩擦帯電した後、二段に
なつたマグネツトローラ１２，１３によつて汲み
上げ、これを感光体表面に接触させて現像を行な
う。現像によつて得られたトナー像には、給紙装
置１４によつて送られてきた転写紙１５が重ねら
れ、その背後からコロナ放電器５による放電を受
けて、トナー像が転写紙１５に転写される。続い
て、次のコロナ放電器６によつて転写紙１５を感
光体表面から分離しやすくした後、分離ローラ１
６によつて転写紙１５を感光体表面から分離す
る。感光体表面に残留するトナーは、クリーニン
グ装置７によつて除去され、続いて感光体表面を
コロナ放電器８によつて除電し、その一複写サイ
クルを終える。

次に、この考案によるクリーニング装置の一例
を第２図を参照して説明する。クリーニングユニ
ツト２１の内部には、感光体ドラム１表面に接し
て、クリーニングブレード２２と、クリーニング
ブラシ２３と、その下部にトナー排出用コイルス
プリング２４とが配置されている。クリーニンク
ブレード２２は、ボルダーユニツト２５に保持さ
れ、ホルダーユニツト２５は、軸２６を中心に回
動可能に配置され、図示されない加圧装置によつ
て、クリーニング動作時のみ、ブレード２２の先
端が感光体ドラム１の表面の圧接するようになつ
ている。クリーニングブラシ２３は、第３図に示
すように、筒体２３ａの周囲に設けられたブラシ
部２３ｂと、筒体２３ａの端部に固着されるフラ
ンジ２３ｃと、フランジ２３ｃに一体的に固着さ
れた偏心カム２３ｄと、筒体２３ａ内を通してフ
ランジ２３ｃに固着される回転軸２３ｅとからな
る。偏心カム２３ｄの周囲には、作動片２７の鈎
部２７ａが緩く嵌合しており、作動片２７の基部
２７ｂは、ブラジ２３の軸方向に延びて、そこに
揺動板２８が固着されている。なお、ブラシ２３
の両端部は同様な構成になつている。

クリーニングユニツトの下部は、掻き落された
トナーが集中するように、徐々と狭められ、その
狭小な内部にトナー排出用コイルスプリング２４
が配置されている。コイルスプリング２４は、一
定の間隔をおいて巻かれたもので、この他に回転
軸の周囲に薄いスパイラルフインを設けたもの
や、ラダーチエーンなどが使用される。

次に、このクリーニング装置の作用について説
明する。第２図において、クリーニングブラシ２
３およびクリーニングブレード２２によつて除去
された感光体ドラム１表面の残留トナーは、クリ
ーニングブラシ２３の回転によつてクリーニング
ユニツト２１内を下方に強制搬送され、下部に集
積しつつコイルスプリング２４の回転によつてそ
の軸方向に排出される。またブラシ２３に付着し
たトナーも、掻き落し板３０によつて下方に掻き
落され、同様にして排出される。この間、クリー
ニングブラシ２３の回転に伴つて偏心カム２３ｄ
も回転するので、偏心カム２３ｄに緩く嵌合され
た作動片２７を介して、揺動板２８が、左右方向
の運動を伴つた上下運動をして、コイルスプリン
グ２４の上部近傍に形成されがちなトナーブリツ
ジを掻き崩す作用をする。作動片２７は、偏心カ
ム２３ｄに緩く嵌合しているが、減心カムの回転
に追随するのを防ぐために、作動片２７の基部２
７ｂがブラシ２３に付着したトナーを掻き落すた
めの先端部がブラシ部２３ｂ内に介入して設けら
れた掻き落し板３０の両端側部に固設されたスト
ツパー２９の先端に当接している（第３図参照）。
クリーニングユニツト２１の側部には、コイルス
プリング２４に連絡する別の搬送装置が設けられ
ていて、コイルスプリングから受け渡された排出
トナーを、現像装置において再利用するために、
現像装置のトナー補給タンクに導びく。

上記実施例においては、アジテータが偏心カム
２３ｄと作動片２７と揺動板２８とで構成されて
いるが、第４図に示す別の実施例においては、ア
ジテータは、偏心カム２３ｄとカムフオロワー３
１と揺動板２８とで構成されている。カムフオロ
ワー３１は、偏心カム２３ｄに緩く嵌合するＵ字
形の切り込み凹部を有し、その反対側のコーナー
に、掻き落し板３０に枢着された揺動軸３２を有
する。そして、その別のコーナーに揺動板２８が
固着されている。この揺動板２８も、揺動軸３２
を支点に、左右方向の運動を伴つた上下運動を
し、コイルスプリング２４上に形成されようとす
るトナーブリツジを、絶えず打ち崩す働きをす
る。

この考案におけるアジテータは、上記各実施例
のような偏心カムを利用するものに限定されるこ
となく、揺動運動や直線往復運動を得ることので
きる種々の公知の機構を利用することができる。
また、クリーニングブレードやクリーニングブラ
ジ等のクリーニング部材の配置や構成も、上記実
施例に限定されるものではない。また、揺動片２
８は、この実施例に示したもの以外に、穴のあい
た板状のもの、金網状のもの、棒状のもの等、適
宜の形状のものが採用されうる。

本考案におけるアジテータは、クリーニング部
材に連動して揺動するようになつているので、ク
リーニング部材のクリーニング動作時のみ揺動
し、効率の良いトナーブリツジの掻き崩し作用が
行われるとともに、アジテータとクリーニング部
材とが一つの駆動源で駆動されるので個別に駆動
源を設ける必要がなく装置のコンパクトを図るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案が適用される電子写真装置
の一例を示す概略構成図、第２図は、この考案の
一実施例を示す概略構成図、第３図は第２図に示
す装置の要部を示す概略斜視図、第４図は、この
発明の別の実施例を示す概略構成図である。 ２２……クリーニングブレード、１２……クリ
ーニングブラシ、２４……トナー排出用コイルス
プリング、２３ｄ……偏心カム、２８……揺動
板、２９……ストツパー、３０……掻き落し板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 転写工程後のトナー像担体表面に残留するトナ
   ーを除去するためのクリーニング装置であつて、
   クリーニングユニツト内においてトナー像担体表
   面に当接し、このトナー像担体表面のトナーを除
   去するための回転するブラシからなるクリーニン
   グ部材と、除去されたトナーをクリーニングユニ
   ツト外へ排出するための排出装置と、クリーニン
   グユニツト内において前記排出装置の近傍上方に
   揺動可能に設けられており、そこにおいてトナー
   がブリツジを形成するのを防止するための、上記
   クリーニング部材によつて駆動される揺動部材か
   らなるアジテータとを備えたトナークリーニング
   装置。