JPS6327879Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトランスフアプレスのフインガ位置調
整装置に関するものである。

第１図に従来のトランスフアプレスが示されて
いる。すなわち１Ａは材料搬入側に位置する上流
側アプライト、１Ｂは中間アプライト、１Ｃは製
品搬出側に位置する下流側アプライトで、夫々左
右一対立設される。各アプライト１Ａ，１Ｂ，１
Ｃの左右対向間にはクランプリフトユニツト２
Ａ，２Ｂ，２Ｃが配設され、これらクランプリフ
トユニツト２Ａ，２Ｂ，２Ｃは伝動機構３を介し
てカム軸４に連動している。各クランプリフトユ
ニツト２Ａ，２Ｂ，２Ｃ間には左右方向に移動可
能なボルスタ台車５Ａ，５Ｂが配設され、これら
ボルスタ台車５Ａ，５Ｂは夫々複数のボルスタプ
レート６Ａ，６Ｂを支持している。７は材料（製
品）８の搬送を行なうフイードバーで、上流側ア
プライト１Ａの側方に配設される第１フイードバ
ー７Ａと、中間アプライト１Ｂの側方に配設され
る第３フイードバー７Ｂ、下流側アプライト１Ｃ
の側方に配設される第５フイードバー７Ｃと、第
１フイードバー７Ａと第３フイードバー７Ｂとの
間に配設される第２フイードバー７Ｄと、第３フ
イードバー７Ｂと第５フイードバー７Ｃとの間に
配設される第４フイードバー７Ｅとからなり、各
部の対向間は分離可能な接続部９となる。フイー
ドバー７は左右一対設けられ、夫々内方へのフイ
ンガ１０を有する。１１は材料供給装置、１２は
製品取出し装置、１３は駆動装置である。前記フ
イードバー７は、長さ方向の往復動、昇降動、な
らびに互いの接近離間動を行なうのであり、その
際に該フイードバー７に取付けたフインガ１０に
よつて材料８の間欠移送を行なう。

ところで、フイードバー７に取付けてあるフイ
ンガ１０の各製品毎、すなわち金型交換のたびに
手動で交換しなければならない。このフイードバ
ー７のうち、ダイスペース部の第２フイードバー
７Ｄと第４フイードバー７Ｅは、ボルスタ台車５
Ａ，５Ｂ上に積載してプレス外に引き出せる。そ
のため、ボルスタ台車を２台（第１図においては
合計４台）装備すれば、プレス生産中に、プレス
外に引き出されているもう１台のボルスタ台車上
で次の金型に対するフインガ１０の取付け作業が
行なえるため、金型交換時間を短縮できることに
なる。しかし、上流側アプライト１Ａに対向する
第１フイードバー７Ａと、中間アプライト１Ｂに
対向する第３フイードバー７Ｂとはプレス内に残
るため、金型交換時に手作業にてフインガ１０の
交換を行なわなければならない。このうち、第１
フイードバー７Ａに対するフインガ１０の交換
は、ボルスタ台車５Ａ，５Ｂの走行時に同時作業
で行なえるが、第３フイードバー７Ｂに対するフ
インガ１０の交換はボルスタ台車５Ａ，５Ｂの走
行完了後にしか行なえないため、金型交換時間短
縮の大きな阻害要因となつていた。

本考案の目的とするところは、中間アプライト
に対向するフイードバーに対するフインガの交換
を省略し得るようにしたトランスフアプレスのフ
インガ位置調整装置を提案する点にある。

上記目的を達成するために本考案では、ダイス
ペース部に対向する一対のフイードバーと、中間
アプライトに対向するフイードバーとを接続分離
可能に構成し、前記中間アプライトに対向するフ
イードバーに、昇降体を昇降自在に設けると共に
この昇降体をラツク縦軸およびピニオンを介して
昇降させるモータを設け、前記昇降体に、フイー
ドバーの移動方向と直角方向で移動自在なラツク
横軸を設けると共にこのラツク横軸をピニオンを
介して移動させるモータを設け、このラツク横軸
の先端部にフイードバーの移動方向と平行に回転
軸を設けると共にこの回転軸に揺動体を取付け、
前記回転軸に取付けられたピニオンを回転させて
前記揺動体を揺動させるシリンダ装置を設け、前
記揺動体に、フイードバーと直角方向の前後方向
軸を回転自在に設けると共にこの前後方向軸を回
転させるモータを設け、且つ前記前後方向軸の先
端部にフインガを取付けている。かかる構成によ
ると、フインガの上下位置、前後位置、前後向
き、および左右向きを調整することができ、した
がつて金型交換の際に、次のプレス作業に合わせ
てフインガの位置を調整することにより、フイン
ガの交換を省略し得ることになる。

以下、本考案の一実施例を第２図〜第６図に基
づいて説明する。２０，２１はダイスペース部に
対向する第２および第４フイードバー、２２は中
間アプライト２３に対向する第３フイードバー
で、これらフイードバー２０，２１，２２の相対
向端は、従来構造を使用して分離可能な接続部２
４に構成してある。前記第３フイードバー２２に
は位置変更装置２５を介してフインガ２６が取付
けてある。すなわち第３フイードバー２２の上面
には、底板２７Ａと、左右の縦板２７Ｂと、天板
２７Ｃとからなる枠体２７が該底板２７Ａを介し
て取付けてある。前記縦板２７Ｂの相対向局側に
は上下方向の溝２８が形成され、これら溝２８に
突起２９を介して案内される昇降体３０が枠体２
７内に配設してある。前記昇降体３０の上面から
はラツク縦軸３１が立設され、このラツク縦軸３
１に咬合するピニオン３２が、天板２７Ｃに取付
けたギヤードモータ３３に連動している。前記昇
降体３０の側面には、軸受３４を介してラツク横
軸３５が横方向摺動可能に取付けられ、このラツ
ク横軸３５に咬合するピニオン３６に連動するギ
ヤードモータ３７が、前記昇降体３０から連設し
た受け板３８に取付けてある。前記ラツク横軸３
５の先端には回転軸３９が前後方向に配設され、
この回転軸３９にはピニオン４０と揺動体４１と
が取付けてある。前記ラツク横軸３５にはシリン
ダ装置４２が配設され、そのピストンロツドと一
体のラツク４３が前記ピニオン４０に咬合してい
る。前記揺動体４１には前後方向軸４４が回転可
能に取付けられ、この前後方向軸４４の先端に前
記フインガ２６が取付けてある。前記前後方向軸
４４には受動歯車４５が取付けられ、この受動歯
車４５に咬合する駆動歯車４６が、揺動体４１に
取付けたギヤードモータ４７に連動している。

金型交換時においてフインガ２６の位置が調整
される。すなわちギヤードモータ３３を作動させ
ることにより、ピニオン３２とラツク縦軸３１と
を介して昇降体３０を昇降させ得、以つてフイン
ガ２６の上下位置を調整し得る。またギヤードモ
ータ３７を作動させることにより、ピニオン３６
を介してラツク横軸３５を前後進させ得、以つて
フインガ２６の前後位置を調整し得る。そしてシ
リンダ装置４２を作動させることにより、ラツク
４３とピニオン４０とを介して揺動体４１を揺動
させ得、以つてフインガ２６の前後向きを調整し
得る。さらにギヤードモータ４７を作動させるこ
とにより、両歯車４５，４６を介して前後方向軸
４４を回転させ得、以つてフインガ２６の左右向
きを調整し得る。これにより各フインガ２６を、
次回のプレス作業において材料（パネル）を好適
に搬送し得る状態（位置および向き）に調整し得
る。

以上述べた本考案におけるトランスフアプレス
のフインガ位置調整装置によると、金型交換の際
に、次のプレス作業で搬送される材料（パネル）
の形状に合せて、フインガの位置を自由に調整す
ることができ、以つてフインガの交換を省略する
ことができて金型交換時間の短縮をはかることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す斜視図、第２図〜第６図
は本考案の一実施例を示し、第２図は平面図、第
３図は要部の縦断正面図、第４図は第３図におけ
るＡ−Ａ矢視図、第５図は同Ｂ−Ｂ矢視図、第６
図は同Ｃ−Ｃ矢視図である。 ２０……第２フイードバー、２１……第４フイ
ードバー、２２……第３フイードバー、２３……
中間アプライト、２５……位置変更装置、２６…
…フインガ、２７……枠体、３０……昇降体、３
５……ラツク横軸、４１……揺動体、４４……前
後方向軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ダイスペース部に対向する一対のフイードバー
   と、中間アプライトに対向するフイードバーとを
   接続分離可能に構成し、前記中間アプライトに対
   向するフイードバーに、昇降体を昇降自在に設け
   ると共にこの昇降体をラツク縦軸およびピニオン
   を介して昇降させるモータを設け、前記昇降体
   に、フイードバーの移動方向と直角方向で移動自
   在なラツク横軸を設けると共にこのラツク横軸を
   ピニオンを介して移動させるモータを設け、この
   ラツク横軸の先端部にフイードバーの移動方向と
   平行に回転軸を設けると共にこの回転軸に揺動体
   を取付け、前記回転軸に取付けられたピニオンを
   回転させて前記揺動体を揺動させるシリンダ装置
   を設け、前記揺動体に、フイードバーと直角方向
   の前後方向軸を回転自在に設けると共にこの前後
   方向軸を回転させるモータを設け、且つ前記前後
   方向軸の先端部にフインガを取付けたことを特徴
   とするトランスフアプレスのフインガ位置調整装
   置。