JPS6327877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は動力に直流サーボモータを使用した
トランスフアフイーダのリフト駆動装置に関す
る。

従来トランスフアプレスにはワークの搬送を行
うトランスフアフイーダが装備されており、この
トランスフアフイーダの駆動源はプレス本体より
機械的な連動機構を介して得ている。このため複
雑な連動機構を必要として一般に高価であると共
に、ストロークが容易に変更できない不具合もあ
つた。

この考案はかかる不具合を改善する目的でなさ
れたもので、駆動源を直流サーボモータにするこ
とにより複雑な連動機構を不用とし、これによつ
て構成の簡素化と価格低減を図ると共に、ストロ
ークの変更も容易なトランスフアフイーダのリフ
ト駆動装置を提供しようとするものである。

以下この考案の一実施例を図面を参照して詳述
する。第１図はトランスフアプレス及びその周辺
装置の全体図で、プレス本体１のワーク搬入側に
ワーク２を積層したデイスタツカ３が設けられて
おり、このデイスタツカ３よりワーク２が１枚ず
つマグネツトコンベヤ４に吸着されてプレス本体
１へ搬入される。プレス本体１にはワーク２の搬
送方向に沿つて２本のトランスフアバ５，５′が
フイード方向、リフト方向及びクランプ方向へ移
動自在に設けられており、これらトランスフアバ
５，５′によりワーク２が順次搬送されると共に、
これらトランスフアバ５，５′は２図以下に示す
駆動装置により各方向へ駆動される。

次に各駆動装置を説明すると、プレス本体１の
ワーク搬入側及び搬出側に位置するアプライト１
ａの間（３柱式トランスフアプレスの場合は中央
のアプライト１ａ間にも）にクランプボツクス１
０が設けられており、このクランプボツクス１０
の一端側下部に直流サーボモータよりなるリフト
モータ１１が設置されている。上記リフトモータ
１１は無端状のタイミングベルト１２を介して歯
車軸１３ａに連動されており、この歯車軸１３ａ
に設けられた歯車１３は駆動軸１４の一端に設け
られた歯車１５に噛合されている。１６はワーク
２の搬送方向に直交するようクランプボツクス１
０内に収容されたリフトフレームで、両端側にガ
イドポスト１７，１７′が立設されている。上記
ガイドポスト１７，１７′はクランプボツクス１
０側に設けたローラ１８に支承されていて、上記
リフトフレーム１６の上下動を案内すると共に、
一方のガイドポスト１７の内側端に無端状をなす
タイミングベルト１９の一部がホルダ２０を介し
て固着されている。上記タイミングベルト１９は
駆動軸１４及びその上方に設置したプーリ２１，
２２及び各ガイドポスト１７，１７′間のほぼ中
央に上下に離間して設置したプーリ２３，２４に
亘つて捲装されている。各ガイドポスト１７，１
７′間の中央に位置する各プーリ２３，２４には
これらと隣接して別のプーリ２５，２６が設けら
れている。下側に位置するプーリ２４，２６の各
回転軸２４ａ，２６ａには互に噛合する歯車２
７，２８が設けられていて、リフトモータ１１の
回転を反転してプーリ２６へ伝達するようになつ
ている。またリフトモータ１１の反対側に設けら
れたガイドポスト１７′に隣接してプーリ２９，
３０が設けられ、これらプーリ２９，３０と上記
プーリ２５，２６の間に一別のタイミングベルト
３１が捲装されている。そしてこのタイミングベ
ルト３１の一部がホルダ３２を介してガイドポス
ト１７′に固着されている。

一方クランプボツクス１０の他端側底部には直
流サーボモータよりなるクランプモータ４０が設
置されている。上記クランプモータ４０はタイミ
ングベルト４１を介して歯車軸４２ａに連動され
ている。歯車軸４２ａに設けられた歯車４２は駆
動軸４３に設けられた歯車４４と噛合されてい
る。そして上記駆動軸４３に設けられたプーリ４
５と、リフトモータ１１の上方に設けたプーリ４
５′の間に無端状のタイミングベルト４６が捲装
されていると共に、タイミングベルト４６の上辺
の一部はリフトモータ１１側に位置するクランプ
キヤリヤ４７に、また下辺の一部はクランプモー
タ４０側に位置するクランプキヤリヤ４７′に
夫々固着されている。上記各クランプキヤリヤ４
７，４７′はクランプボツクス１０上に、リフト
フレーム１６と平行するよう布設された２本のガ
イドレール４８に、両側部に設けたガイドローラ
４９を介して支承されている。また各キヤリヤ４
７，４７′には上下方向に貫通するよう一対のガ
イドスリーブ５０が設けられており、これらガイ
ドスリーブ５０内に上下摺動自在にガイド杆５１
が嵌挿されている。これらガイド杆５１の下端は
リフトフレーム１６にローラ５２を介して走行自
在に支承された台車５３，５３′上に固着される
と共に、各ガイド杆５１の上端はキヤリヤ５４，
５４′の底面に固着されている。そしてこれらキ
ヤリヤ５４，５４′にトランスフアバ５，５′の下
部がローラ５５を介してワーク２の搬送方向へ移
動自在に支承されている。

一方トランスフアバ５，５′は、ワーク搬入側
に設置された次のフイード駆動装置６０によりフ
イード方向へ駆動される。

フイード駆動装置６０は第３図に示すように、
アプライト１ａ間に設置されたクランプボツクス
１０の側方に位置してフイードボツクス６１，６
１′を有している。フイードボツクス６１．６
１′は中央部より２分割されていると共に、一方
のフイードボツクス６１底部に直流サーボモータ
よりなるフイードモータ６２が設置されている。
そしてこのフイードモータ６２はタイミングベル
ト６３を介して駆動軸６４に連動されている。駆
動軸６４は各フイードボツクス６１，６１′に亘
つて設けられ、両端部が軸受け６５を介してフイ
ードボツクス６１，６１′内に支持されていると
共に、両端側に設けられたプーリ６６と、フイー
ドボツクス６１，６１′のデイスタツカ３側端部
に支承されたプーリ６７の間に無端状のタイミン
グベルト６８，６８′が捲装されている。また各
フイードボツクス６１，６１′の上面にはワーク
搬送方向にガイドレール６９が布設され、これら
ガイドレール６９にローラ７０を介してフイード
キヤリヤ７１，７１′が走行自在に支承されてい
ると共に、各フイードキヤリヤ７１，７１′上に
布設されたガイドレール７２にローラ７３を介し
てキヤリヤ７４，７４′が接離方向に移動自在に
支承されている。そしてこれらキヤリヤ７４，７
４′上に立設されたピン７５，７５′にトランスフ
アバ５，５′の一端側が上下摺動自在に嵌挿され
ている。

次に各動作を説明する。

トランスフアバ５，５′のリフト動作は、リフ
トモータ１１によりタイミングベルト１２、歯車
１３，１５を介してガイドポスト１７側のタイミ
ングベルト１９が回転され、同時に歯車２７，２
８により連動されたガイドポスト１７′側のタイ
ミングベルト３１も回転される。これによつて各
タイミングベルト１９，３１にホルダ２０，３２
を介して固着されたガイドポスト１７，１７′が
上下動し、リフトフレーム１６を昇降する。リフ
トフレーム１６には台車５３，５３′が支承され
ていて、これら台車５３，５３′も上下動するた
め、台車５３，５３′とガイド杆５１を介して連
続されたキヤリヤ５４，５４′も上下動し、これ
らキヤリヤ５４，５４′に保持されたトランスフ
アバ５，５′が上下動される。以上がトランスフ
アバ５，５′のリフト動作である。

次にトランスフアバ５，５′のクランプ動作は、
クランプモータ４０によりタイミングベルト４１
及び歯車４２，４４を介してタイミングベルト４
６が回転される。タイミングベルト４６には上辺
部と下辺部に、夫々クランプキヤリヤ４７，４
７′が連結されているため、タイミングベルト４
７，４７′の回転により各クランプキヤリヤ４７，
４７′がガイドレール４８に沿つて接離方向へ移
動され、これによつて各クランプキヤリヤ４７，
４７′上にガイド杆５１を介して支持されたトラ
ンスフアバ５，５′がクランプ及びアンクランプ
方向へ移動される。

一方トランスフアバ５，５′のフイード動作を
説明すると、フイードモータ６２によりタイミン
グベルト６３及び駆動軸６４を介してタイミング
ベルト６８，６８′が回転される。これによつて
各タイミングベルト６８，６８′に連結されたフ
イードキヤリヤ７１，７１′がガイドレール６９
に沿つてフイード方向へ移動し、各キヤリヤ７
４，７４′にピン７５を介して連結したトランス
フアバ５，５′をフイード方向へ駆動する。

以上がトランスフアバ５，５′の各方向への動
作であるが、各モータ１１，４０，６２はプレス
本体１より得た同期信号により、回転が制御され
て、プレス本体１の動作に同期して夫々の動作を
行うようになつている。

この考案は以上詳述したように直流サーボモー
タよりなるリフトモータにより、トランスフアバ
毎に設けたタイミングベルトを反対方向に回転さ
せ、これらタイミングベルトの一部にリフトフレ
ームのガイドポストを連結して、タイミングベル
トの回転に伴い上記リフトフレームを上下動する
と共に、上記リフトフレームに移動自在に一対の
台車を設け、これら台車上に立設したガイド杆の
上端に、トランスフアバをフイード方向に移動自
在に支承したキヤリヤを設けたことから、上記リ
フトモータを正逆回転制御することにより、各ト
ランスフアバの上下動が行なえると共に、従来の
ようなプレス本体との機械的な連動機構を必要と
しないので、構成が簡単で安価に提供できる。ま
たリフトモータの正逆回転制御によりリフト量が
任意に設定できると共に、ラツク及びピニオンな
どの駆動機構を使用しないため高速化が可能で、
しかも稼動時の騒音を低減できるなどの効果も有
する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は全
体図、第２図はクランプ及びリフト装置の斜視
図、第３図はフイード装置の斜視図である。 ２はワーク、５，５′はトランスフアバ、１１
はリフトモータ、１６はリフトフレーム、１７，
１７′はガイドポスト、１９，３１はタイミング
ベルト、５１はガイド杆、５３，５３′は台車、
５４，５４′はキヤリヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トランスフアプレスにより成形すべきワーク２
   を順次搬送するトランスフアバ５，５′をワーク
   ２の搬送方向に並設したものにおいて、上記トラ
   ンスフアバ５，５′毎に、これらと直交するよう
   タイミングベルト１９，３１を張架し、これらタ
   イミングベルト１９，３１は直流サーボモータよ
   りなるリフトモータ１１により回転自在となし、
   また上記各タイミングベルト１９，３１の一部
   を、リフトフレーム１６の両端側に下端部が固着
   され、かつガイド手段により上下動自在に支承さ
   れたガイドポスト１７，１７′にホルダ２０，３
   ２を介して固着することにより、各タイミングベ
   ルト１９，３１の回転に伴いリフトフレーム１６
   を上下動自在となすと共に、上記リフトフレーム
   １６に台車５３，５３′を移動自在に設け、これ
   ら台車５３，５３′上に立設したガイド杆５１上
   に、トランスフアバ５，５′をフイード方向へ移
   動自在に支承するキヤリヤ５４，５４′を設けて
   なるトランスフアフイーダのリフト駆動装置。