JPS63277734A

JPS63277734A - りん酸型燃料電池用セパレ−タ−

Info

Publication number: JPS63277734A
Application number: JP62111465A
Authority: JP
Inventors: Yoshio Takizawa; 与司夫滝沢; Akira Mihashi; 章三橋
Original assignee: Mitsubishi Metal Corp
Current assignee: Mitsubishi Metal Corp
Priority date: 1987-05-07
Filing date: 1987-05-07
Publication date: 1988-11-15

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は、りん酸型燃料電池のセパレーターに関する
ものである。

〔従来の技術〕

一般に、りん酸型燃料電池を構成するセルは、第１図に
示される構造となっており、かかる構造のセルが、例え
ば２００層程変種層されて組込まれてシん酸型燃料電池
を構成していた。

第１図は、シん酸型燃料電池のセルの構造を示す概略図
であり、１はセパレーター、２は負極、３は電極触媒、
４は電解質、５は正極を示す。

上記りん酸型燃料電池用セルにおけるセパレーター１の
材料として、次のような特性が求められている。

（１）　　高温濃縮りん酸に対する耐食性が高いこと。

（２）電気導電性がよいこと。

（３）薄板形状に容易に製作可能なこと。

（４）積層構造に耐え得る強度があること。

これらの特性に対する要求に対して、従来からセパレー
ター用部材としてカーボン板が用いられており、カーボ
ン板を可能な限シ薄く加工して上記りん酸型燃料電池用
セルのセパレーターとして使用していた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記カーボン板は、・りん酸型燃料電池用セパレーター
として優れた部材であるものの、もろい材料であるため
、カーボン板を薄く加工することが難しく、また取扱い
中に割れやすいという欠点があった。

ところが、一方では、りん酸型燃料電池には。

第１図に示されるようなカーボン板製セパレータータを
含むスタックセルが、例えば２００層も積層して用いら
れるため、セルを構成する部品の厚さが大きいと、シん
酸型燃料電池は大型となってしまうので、セルを構成す
る各部品に対する薄肉化の要求が強く、セパレーターに
も同じ要求があるが、カーボン板では割れやすいという
問題力１ら厚さは１ｕ程度が限界であった。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで、本発明者等は、上記りん酸型燃料電池用セルを
構成する部品の一部であるセパレーターを、従来のカー
ボン板よりも、薄く加工でき、高温濃縮りん酸に対する
耐食性が高く、電気導電性がよく、積層構造に耐える強
度を有する特性を兼ね備えた部材で製造すべく研究を行
った結果、（１）　　Ｍｏ：　ｌ　Ｏ〜３０原子％、Ｐ
：１５〜２３原子俤、残部：Ｎｉおよび不可避不純物か
らなるアモルファス合金、または、（２）　　Ｍｏ：　ｌ　Ｏ〜３０原子％、Ｐ：１５〜２
３原子％、８％、Ｂ、Ｓｉの１種または２種二０．１〜
７．０原子チを、Ｐ−１−Ｂ＋Ｓｉ：１５〜２３原子チ
となるように含有し、残部−Ｎ１および不可避不純物か
らなるアモルファス合金、から作製することにより、すぐれたシん酸型燃料電池用
セパレーターが得られるという知見を得たのである。

この発明は、かかる知見にもとづいてなされたものであ
って。

（１）　　Ｍｏ：　ｌ　Ｏ〜３０原子％、Ｐ：１５〜２
３原子％、残部：Ｎ１および不可避不純物、からなるアモルファス合金で作製したυん酸型燃料電池
用セパレーター、および、（２）　　Ｍｏ：　ｌ　Ｏ〜３０原子チ。

Ｐ：１５〜２３原子チ。

Ｂ、Ｓｉの１種または２種：　０．１〜’７．０原子チ
な、Ｐ十Ｂ−１−８ｉ：１５〜２３原子チとなるように含有
し、残部二Ｎｉおよび不可避不純物、からなるアモルファス合金で作製したシん酸型燃料電池
用セパレータ゛−に特徴を有するものである。

つぎに、この発明のシん酸型燃料電池用セパレーターに
用いるアモルファス合金の成分組成を上記の如く限定し
た理由について述べる。

Ｍｏ。

Ｍｏ成分には、高温シん酸のような非酸化性の酸中で保
護皮膜を形成して耐食性を増し、アモルファス形成能を
向上する作用があるが、その含有量が１０原子チ未満で
は、高温濃りん酸中での耐食性が不十分となシ、また、
３０原子チを越えて含有すると、かえってアモルファス
形成能が低下するので、その含有量を１０〜３０原子チ
と定めた。

Ｐ成分には％Ｎｉと共存してアモルファス構造を形成す
るのに有効な作用が６　り　、　ＭＯを主成分とする保
護皮膜の形成を促す作用があるが、その含有量が１５原
子チ未満では、アモルファス形成能が低下し、したがっ
て耐食性も低下する。また、その含有量が２３原子チを
越えて含有すると、高温濃りん酸中の環境で保護性の低
いシん酸塩皮膜が、Ｐが酸化されて生じるので好ましく
ない。

したがって、Ｐの含有量は、１５〜２３原子チと定めた
。

Ｂ、Ｓｉ。

ＢおよびＳｉ成分も、Ｎ１と共存してアモルファス構造
を形成するのに有効な成分であるが、アモルファス形成
能を高めるだめには、８％、Ｂ、Ｓｉの１種または２種
は最低０．１原子チは必要であり、また保護皮膜の形成
を促すＰの作用を低下させないためにはＢ、Ｓｉの１種
または２種は７原子チを越えて含有してはならない。

したがって、Ｂ、Ｓｉの１種または２種の含有量を０．
１〜７．０原子チと定めた。

Ｐ十Ｂ＋Ｓｉ、ＢおよびＳｉ成分は、上述のようにＮｊと共存してアモ
ルファス構造を形成するのに有効であるが、Ｐの一部と
置換することにより一部アモルファス形成能を高める作
用もある。ところが、ＰとＢと８１の合計が１５原子チ
未満では、アモルファス形成能が低下し耐食性も低下す
る。一方、ＰとＢと８１の合計が２３原子チを越えて含
有すると保護皮膜の形成能が悪く耐食性が低下する。し
たがって、ＰとＢ（！：Ｓｉの合計は、１５〜２３原子
チと定めた。

〔実施例〕

つぎに、この発明を実施例にもとづいて具体的に説明す
る。

第１表に示される成分組成を有する原料金属を混合し、
アルゴンアーク溶解炉により原料合金をつくり、これら
の合金をアルゴン雰囲気中で再溶解し、単ロール法を用
いて超急冷凝固させることによシ、厚さ：０．０５ｍｘ
、幅：１０Ｂのアモルファス合金帯状薄板を得た。

アモルファス構造の形成の確認は、Ｘ線回析により行っ
た。

これらアモルファス合金帯状薄板を、長さ：２００１Ｌ
１１Ｋに切断して、厚さ：０．０５ＲＩＸ幅：１０ｕ×
長さ：２００ｍｍの薄板とし、この薄板の表面をシリコ
ンカーバイド紙１０００番迄シクロヘキサン中で研摩し
て本発明セパレーター１〜７および比較セパレーター１
〜６を作製した。

さらに、カーボン板を機械加工することによシ、厚さ：
ＩＢ×幅：２５ＢＸ長さ＝５０藺のカーボン薄板を作製
し、従来のカーボンセパレーターとした。

これら、本発明セパレーター１〜７、比較セパレーター
１〜６および従来のカーボンセパレータ−の比抵抗値を
測定した後、温度：１６０℃、濃度２８７重量％のＨ３
Ｐｏ４溶液中に８日間浸漬し、単位時間および単位面積
当シの腐食によるセパレーターの重量減少量を測定した
。

このようにして測定した値を、比較しゃすくするために
、従来のカーボンセパレーターの測定値に対する本発明
セパレーターおよび比較セパレーターの割合を、上記カ
ーボンセパレーター測定値１００に対する割合として第
１表に示した。

第１表において、※印は、この発明の成分組成の条件を
外れた値を示すものである。

なお、この実施例では、アモルファス合金の製造を単ロ
ール法で行ったが、この発明におけるアモルファス合金
の製造は、単ロール法のみに限定されるものではない。

〔発明の効果〕

第１表に示された結果から明らかなように、この発明の
条件をみたすアモルファス合金で作製したセパレーター
は、従来のカーボンセパレーターと比べて高温濃シん酸
に対する耐食性がほぼ同等であり、電気抵抗は小さく、
また、板厚はアモルファス合金薄板から作製するから機
械加工を施すことなく極めて薄くすることが可能であシ
、靭性にもすぐれている。

したがって、この発明のセパレーターをりん酸型燃料電
池に使用することにより、強度のある小型のりん酸型燃
料電池をつくることができるというすぐれた効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、りん酸型燃料電池のセルの概略図である。ｌ・・・セパレーター％　　　２・・・負極。３・・・電極触媒、　　　　　４・・・電解質、５・・
・正極。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）Ｍｏ：１０〜３０原子％、Ｐ：１５〜２３原子％、残部：Ｎｉおよび不可避不純物、からなるアモルファス合金で作製したことを特徴とする
りん酸型燃料電池用セパレーター。
（２）Ｍｏ：１０〜３０原子％、Ｐ：１５〜２３原子％、Ｂ、Ｓｉの１種または２種：０．１〜７．０原子％を、Ｐ＋Ｂ＋Ｓｉ：１５〜２３原子％となるように含有し、残部：Ｎｉおよび不可避不純物、からなるアモルファス合金で作製したことを特徴とする
りん酸型燃料電池用セパレーター。