JPS6326670B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は電気かみそり刃に関する。

背景技術 従来、第９図に示すような櫛状の固定刃６と櫛
状の可動刃５′とを摺接させて毛を切断する電気
かみそり刃においては、固定刃６の刃溝に誘い込
まれた毛を可動刃５′の刃先で切断するが、第１
０図に示すように肌Ｓに密着した毛Ｈおよび寝た
毛Ｈなどは刃溝になかなか誘い込まれず、また誘
い込まれても毛Ｈが寝ているために毛Ｈの根元か
ら切断しにくいという欠点があつた。また、実開
昭49−129794号公報に示すように、固定刃として
のドーム状の外刃の下面に内刃が摺接する電気か
みそりにおいて、第１１図の如く多数の導入孔６
a′を穿設した外刃６′の表面に放射状の凹条溝ま
たは凸条溝６b′を形成して毛を起こすようにした
考案がなされているが、毛はいろいろな方向に伸
びているもので、外刃６′をすべらす方向に寝た
毛を起毛させることはできるが、その反対方向に
寝た毛を起こして切断するには電気かみそりを何
回も肌上で往復させなければならず、毛を短く剃
るのに時間がかかるという欠点があつた。

発明の目的 本発明は上記の欠点に鑑み提案されたもので、
その目的とするところは固定刃に対して可動刃が
往復摺動する電気かみそりにおいて、可動刃の櫛
状刃の上面中央に刃溝方向に沿つて、すなわち肌
との接触面側に起毛部を設けることにより、様々
な方向に寝ている毛を確実に起毛させ、毛を剃り
残しなく、しかも短時間で短く切断できるように
した電気かみそり刃を提供することにある。

発明の開示 以下、図に沿つて本発明を説明する。

第１図ないし第４図は本発明の第１実施例を示
すもので、第１図および第２図は本発明が適用さ
れる電気かみそりを示している。同図において、
１は有底円筒状の本体、２は本体１の上部に設け
られたホルダーハウジングでその内部には駆動桿
３が設けられている。この駆動桿３は、モータの
回転運動を往復動に変換してホルダーハウジング
２の上部に設けられた刃ブロツク４の刃基台４ａ
内の可動刃５に伝達するためのもので、可動刃５
はその下方の固定刃６に対し往復摺動するように
構成されている。第３図は可動刃５を示してお
り、その前縁には櫛状刃５ａが多数、列設されて
いると共に、これらの櫛状刃５ａの肌との接触
面、すなわち固定刃６との摺動面の反対側の上面
中央には櫛状刃５ａの刃溝方向に沿つて夫々溝部
５ｂが形成され、これらの溝部５ｂとその両側の
凸状の櫛状刃５ａの一部とにより、全体として凹
凸状の起毛部７が形成される。一方、可動刃５に
摺接する固定刃６は、第４図に示すように前縁に
多数の櫛状刃６ａを列設して構成されている。

しかしてその動作は、モータの回転により駆動
桿３が揺動し、可動刃５が固定刃６に摺接しなが
ら往復動するが、このとき第４図に示す如く可動
刃５の肌Ｓとの接触面側に設けた起毛部７が肌Ｓ
の表面を往復して摩擦するため、肌Ｓの表面に存
在する寝た毛Ｈが起こされ、可動刃５および固定
刃６の刃溝に誘い込まれて起毛された状態で切断
され、短く剃り上がることとなる。

次に、第５図は第２実施例を示している。この
実施例では可動刃５ｃの前縁に薄肉状の櫛状刃５
ｄを多数列設し、その上面すなわち肌との接触面
に櫛状刃５ｄと同形の起毛部７ａをゴムの如く金
属よりも摩擦係数の大きい材料にて重ね合わせて
配設してある。この例にあつても、起毛部７ａに
よつて肌との摩擦が大きくなり、第１実施例と同
様に寝た毛を確実に起こして短く剃ることができ
る。

また、第６図は第３の実施例を示す。この実施
例は、可動刃５ｅの前縁に一定の間隔をおいて第
１実施例の如き櫛状刃５ａ，溝部５ｂからなる起
毛部７を形成し、これらの起毛部７の相互間に薄
肉のクロスネス刃５ｆを夫々配設して構成されて
いる。この実施例においては、起毛部７によつて
寝た毛が起毛され、更に第６図ロに示すように起
毛部７の隣に位置するクロスネス刃５ｆにより毛
を根元に近い位置で短く切断できる効果がある。

次に、第７図および第８図は第４実施例を示し
ている。この実施例の可動刃５ｇは、その前縁に
薄肉の櫛状刃５ｈを多数列設し、これらの櫛状刃
５ｈの表面に半球状の突部５ｉを刃溝方向に沿つ
て突設することにより形成されている。しかし
て、この実施例では、第８図の如く半球状の突部
５ｉによつて構成される起毛部７ｂが占める起毛
エリアＢと、薄肉の櫛状刃５ｈで形成されるクロ
スネスエリアＡとが刃溝方向に混在することとな
るため、第８図中の矢印方向に器具を動かして使
用することにより起毛エリアＢで起こされた毛Ｈ
が直ちにクロスネスエリアＡで短く切断されるこ
ととなる。

発明の効果 櫛状刃を有する固定刃に対して、肌に接触可能
な櫛状刃を有する可動刃を往復摺動させる電気か
みそり刃において、前記可動刃の櫛状刃の上面中
央に刃溝方向に沿つて起毛部を設けたことを特徴
とする電気かみそり刃。通常は剃り落とすのが困
難な寝た毛やくせ毛等を短時間で確実に切断で
き、剃り残しを皆無にできる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本発明の第１実施例を示
すもので、第１図は電気かみそりの斜視図、第２
図は同じく一部を切欠いた側面図、第３図は可動
刃の斜視図、第４図は動作説明図、第５図は第２
実施例を示す可動刃の斜視図、第６図は第３実施
例を示すもので同図イは可動刃の斜視図、同図ロ
は動作説明図、第７図は第４実施例を示す可動刃
の斜視図、第８図は同じく動作説明図、第９図は
従来例の斜視図、第１０図は同じく動作説明図、
第１１図は他の従来例を示す外刃の平面図であ
る。 ５，５ｃ，５ｅ，５ｇ……可動刃、５ａ，５
ｄ，５ｈ……櫛状刃、５ｂ……溝部、５ｆ……ク
ロスネス刃、５ｉ……突部、６……固定刃、６ａ
……櫛状刃、７，７ａ，７ｂ……起毛部、Ｈ……
毛。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 櫛状刃を有する固定刃に対して、肌に接触可
   能な櫛状刃を有する可動刃を往復摺動させる電気
   かみそり刃において、前記可動刃の櫛状刃の上面
   中央に刃溝方向に沿つて起毛部を設けたことを特
   徴とする電気かみそり刃。 ２ 起毛部を、櫛状刃の上面中央に刃溝方向に沿
   つて設けられた溝部により凹凸状に形成してなる
   特許請求の範囲第１項記載の電気かみそり刃。 ３ 起毛部を、櫛状刃の表面に金属よりも摩擦係
   数の大きい材料を配設して形成してなる特許請求
   の範囲第１項記載の電気かみそり刃。 ４ 起毛部を、櫛状刃の表面に刃溝方向に沿つて
   設けられた溝部により凹凸状に形成すると共に、
   これらの起毛部の相互間に薄肉のクロスネス刃を
   配設してなる特許請求の範囲第１項記載の電気か
   みそり刃。