JPS6117729Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は外刃の周縁部にひげ立て突起を備え
た電気かみそりに関する。

電気かみそりは外刃の内側に内刃を設けて摺動
させることによりひげ等を剃るものである。従
来、いわゆる深剃りを行なえるようにするため
に、外刃の周縁部に離間対向した位置にこの外刃
周縁部を取り囲むようにしてひげ立て突起を設け
たものが提供されている。すなわちこのものはこ
のひげ立て突起を皮膚に押し当てつつ移動させる
ことにより外刃周縁部との間で皮膚を引つ張り、
毛根部分を外刃周縁部とひげ立て突起との間の隙
間部にて多少浮き上げらせるようにして毛を切断
するために、深剃りが可能である。

しかし従来のひげ立て突起はその先端が外刃表
面のの延長線上からかなり突出した構造となつて
おり、この場合突起先端が皮膚に引つ掛り易く肌
ざわりが悪いとともに外刃を肌に当てて滑らかに
移動させにくいという問題があつた。

この考案は上記事情にもとづきなされたもので
その目的とするところは、ひげ立て突起としての
機能を持つのは勿論のこと肌ざわりが良くかつ滑
らかに肌上を移動させることのできる電気かみそ
りを提供することにある。

以下この考案を第１図から第３図に示す一実施
例にもとづいて説明する。図中１はケーシングで
ある。このケーシング１は手の平で容易に握持で
きるような形状に形成してある。そしてこのケー
シング１の一側に環状の外刃台２を着脱自在に取
付けてある。この外刃台２は、その内周面に設け
た雌ねじ３をケーシング１に設けた雄ねじ部（図
示せず）にねじ込むことにより固定されるもので
ある。そしてこの外刃台２に外刃４を取付けてあ
る。５は外刃固定用のリングである。この外刃４
は第２図に示すようにたとえば半径Ｒの球面の一
部をなすような曲面状をなすもので多数の刃孔４
ａ…を有し、その内側に図示しない内刃が回転摺
接するようになつている。この内刃は、ケーシン
グ１に内蔵した図示しないモータにより回転駆動
される。

そして上記外刃台２には、外刃４の周縁部４ｂ
を環状に取り囲むように離間対向させて、ひげ立
て突起６を設けてある。このひげ立て突起６は外
刃台２の外周側が最も低く外刃４に向つて次第に
高くなるような斜状に形成されている。かつこの
ひげ立て突起６は、外刃周縁部４ｂに沿う方向に
例えば等間隔の隙間７をもつ櫛歯状に形成されて
いる。また、このひげ立て突起６の最先端部６ａ
と外刃周縁部４ｂとの間には、ひげが起立できる
ような小間隙８を確保してある。

そして上記ひげ立て突起６は、第２図に示され
るようにその先端表面６ｂが外刃４の刃面の延長
線ｘ上すなわち半径Ｒの軌跡上に位置するような
高さに設定してある。したがつて、ひげ立て突起
の先端表面６ｂと外刃４の刃面は、互いに小間隙
８を挾んでほぼ面一に連なることになる。

以上のように構成された電気かみそりは、ひげ
立て突起６を皮膚に押し当てつつ、隙間７…に沿
う方向に外刃４を移動させることにより、ひげ立
て突起６と外刃４との間の小間隙８にて皮膚が押
され、ひげの毛根部分が多少浮き上がつた状態と
なるため、ひげを根元から切断でき、いわゆる深
剃りが可能である。

そしてひげ立て突起６の先端表面６ｂが外刃４
の刃面の延長線ｘ上に位置していて互いに面一に
連なつているから、ひげ立て突起６のみが強く皮
膚に当たることがなく、滑らかな外刃表面が、ひ
げ立て突起６とともに均一に皮膚に当接する。し
たがつて、外刃４の表面によつて滑らかな移動で
案内され、しかもひげ立て突起先端部６ａが皮膚
に引掛りにくくなるなど、肌ざわりがきわめて良
好である。

また、ひげ立て突起６は櫛歯状に形成され、多
数の隙間７…を備えているから、たとえ長めのひ
げであつても上記隙間７に沿つてある程度起立し
た状態で外刃４まで案内させることができ、刃孔
４ａに進入させることができる。したがつて短か
いひげは勿論のこと、長めのひげも剃り残しを生
じることなく確実に剃ることができる。しかもひ
げ立て突起６が櫛歯状をなしているから、この突
起６を肌に沿つて移動させることにより長めのひ
げをこの突起６の移動方向にあたかも櫛のごとく
揃えることができ、ひげを刃孔４ａに案内させる
上で非常に効果的である。

なお上記実施例ではひげ立て突起の先端表面を
外刃表面の延長線ｘ上に位置させているが、たと
えばこの延長線ｘよりも内側にひげ立て突起先端
表面が位置するように、この突起の高さを多少低
く設けてもよい。この場合も上記一実施例と同様
に、外刃表面とひげ立て突起が滑らかに肌に接す
ることができ、良好な肌ざわりが得られるもので
ある。

またこの考案は第４図に他の実施例として示し
たように、ひげ立て突起６′を櫛歯状に形成する
ことなく単に一本に連続する突条とした場合にも
同様に適用可能である。

また、これらの実施例では円形の外刃を備えた
ものに適用した例を示したが、この考案はたとえ
ば矩形状の外刃の内側に内刃を往復摺動させるよ
うにした往復駆動タイプの電気かみそりにも勿論
適用できる。

この考案は以上説明したように、外刃の縁部に
沿いかつこの縁部から離れた位置にひげ立て突起
を設け、かつこのひげ立て突起の先端を外刃表面
の延長線上または延長線の内側に位置させたもの
である。この考案によれば、ひげ立て突起と外刃
表面を肌に押し付けることにより、この突起と外
刃との間の隙間でひげの根元部分を浮上らせるこ
とができるとともに、この隙間部分でひげを立た
せることができる。このため剃り残すことなく深
剃りが無理なく行なえる。しかも、ひげ立て突起
先端が必要以上の力で肌に当接することを防止で
き外刃表面によつて滑らかに移動させることがで
きるとともに、ひげ立て突起先端が肌に引つ掛り
にくくなり、肌ざわりが非常に良くなるという実
用上の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図はこの考案の一実施例を示
し、第１図は電気かみそり全体の斜視図、第２図
は外刃と外刃台の一部を示す縦断面図、第３図は
ひげ立て突起の一部の斜視図、第４図はこの考案
の他の実施例を示す外刃部分の斜視図である。 ４……外刃、４ｂ……外刃周縁部、６……ひげ
立て突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外刃の縁部に沿いかつこの縁部から離間した位
   置に皮膚に当接するひげ立て突起を設け、このひ
   げ立て突起はその先端を外刃表面の延長線上また
   は延長線の内側に位置させたことを特徴とする電
   気かみそり。