JPS6325197Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は製図機に対して製図板が移動するよう
になした新たな自在平行定規に関する。

従来の、特にトラツクタイプの自在平行定規
は、製図板を固定し、製図板の上辺に固定案内レ
ールを設け、この固定案内レールに沿つて上端を
移動自在に案内される移動案内レールを製図板上
に設け、この移動案内レールの右側にスケール操
作ヘツド及びスケールを移動自在に設けてあつた
為、製図板面の左側部分に製図不能なデツドスペ
ースが生じる欠点があり、このデツドスペースを
少なくするために固定案内レールを製図板より左
方に長く突出させた構成としていた。また、製図
作業者はスケールの移動に伴つて移動しながら製
図する必要があつた。

そこで、本考案は、製図板を製図機に対して移
動するように構成し、製図板の左側のデツドスペ
ースを除去し、製図板面を一杯に活用できるよう
にすると共に、製図作業者が移動することなく、
製図面を一番書きやすい位置に移動させて製図作
業を行うことができる自在平行定規を提供しよう
とするものである。

以下図示する実施例により本考案を詳細に説明
すると、第１図において１は製図板で、その上下
の辺縁に沿つて平行に設けた案内枠２，３に案内
されて、図上、左右方向に移動自在に支持されて
いる。実施例の場合、前記案内枠２，３には夫々
複数個の水平ローラ４ａ，４ｂ及び垂直ローラ５
ａ，５ｂが回転自在に設けてあり、対をなす水平
ローラ４ａ，４ｂが製図板１の上下の側縁１ａ，
１ｂに当接し、垂直ローラ５ａ，５ｂが製図板１
の底面１ｃに当接して、製図板１の安定した移動
を図つている。また、実施例では、製図板１の上
下の側縁１ａ，１ｂの下方に位置して案内溝６
ａ，６ｂが設けてあり、前記水平ローラ４ａ，４
ｂが夫々この案内溝６ａ，６ｂ内に嵌合して転動
するように構成してある。また、案内枠２，３の
上枠部２ａ，３ａは夫々水平ローラ４ａ，４ｂを
覆つて製図板１の側縁１ａ，１ｂ方向に水平に屈
曲せしめてあると共に、製図板１の上面より下方
に位置せしめてある。そして、上方の案内枠２に
クランプ部材７を以つて横杆８（固定案内レー
ル）を固定した場合、クランプ部材７及び横杆８
の上辺が製図板１の上面から突出しないように構
成してある。横杆８には従来周知の手段であるカ
ーソル板８ａを介して縦杆９（移動案内レール）
が連結されていると共に、縦杆９の下端部に設け
た下部ローラ１０は前記下方の案内枠３の上枠部
３ａ上を走行するように構成してある。また、前
記案内枠２，３は固定ねじ１１ａ，１１ｂ等によ
り固定部材１１に一体に取付けてあり、固定支持
部材１１は図示してない製図台に固定されてい
る。

第３図及び第４図は、移動自在な製図板１を任
意の位置で停止させるためのブレーキ装置を示す
もので、１２は案内枠２，３間に回転自在に軸受
１４ａ，１４ｂされたブレーキ軸であり、下方の
案内枠３の側面に設けた操作ハンドル１３により
回転操作される。前記ブレーキ軸１２の両端部に
はねじ切方向が相互に異る左右ねじ１２ａ，１２
ｂが穿設してあり、ブレーキ部材１５，１６が
夫々該左右ねじに螺合してある。このブレーキ部
材１５，１６は前記案内枠２，３の切溝２ｂ，３
ｂによつて案内され、ブレーキ軸１２の回転に伴
つて同時に製図板１の上下の側縁１ａ，１ｂに近
接及び離反し、近接時にブレーキシユー１５ａ，
１６ａが圧接して製図板１を停止することができ
るように構成してある。

その他、１７は前記縦杆９に沿つて移動するカ
ーソル板（図示せず）にリンク機構１８を介して
連結された操作ヘツド部であり、１９ａ，１９ｂ
はスケールである。

上記の構成からなる本考案自在平行定規によれ
ば、第１図において製図板１はその上下の辺縁に
沿つて平行に設けた案内枠２，３に移動自在に支
持されているから、製図作業者は製図板１を左右
方向に自在に移動させて製図することができるた
め、製図作業者が移動することなく、製図面を一
番書きやすい位置に移動させて製図することがで
きると共に、製図板面にデツドスペースがなくな
り、製図板面を一杯に使用することが可能であ
る。また、この効果はトラツクタイプに限らず、
他の自在平行定規においても同様である。更に、
案内枠２，３を製図板面上に突出しないように設
けてあるから、横杆８及びクランプ部材７を製図
板面より低く設けることができ、スケールを製図
板１の上下の辺縁付近でも自由に操作できる。ま
た、縦杆９の下部ローラ１０を下方の案内枠３上
で支持することができるから、製図板の下側縁に
下部レールを設ける必要がない。

尚、案内枠２，３による製図板１の案内は、実
施例の場合、水平ローラ４ａ，４ｂ及び垂直ロー
ラ５ａ，５ｂを介して行う構成であるが、他の従
来から知られている案内手段を用いることも勿論
可能である。また、製図板側に移動方向に沿つて
ラツク又は摩擦帯を取り付け、これに案内枠側の
ピニオン又はローラ等を係合せしめて、このピニ
オン等をハンドルにより回転させ、製図板の移動
操作を行うように構成することも勿論可能であ
る。

以上の通り、本考案に係る自在平行定規によれ
ば、製図機を支持する支持部材に製図板の上下又
は左右の辺縁に沿つて平行な案内枠２，３を設け
ると共に、該案内枠によつて移動自在に製図板の
上下又は左右の側縁及び底面を案内する構成であ
るから、製図板を製図機から独立に自由に移動さ
せて製図作業を行うことができ、従つて製図者は
製図板の位置に関係なく製図機の最適な操作位置
に居たまま自由に製図作業を行うことができ、更
に製図機及び支持部材に対して製図板を自由に取
付け取外して図面を交換することなく異種の製図
作業を並行して行うことができる効果があり、且
つ、製図板の上下又は左右の側縁は案内のための
突起物がなくそのままの形状で案内枠２，３に案
内される構成であるから、前記案内枠２，３に製
図板の上下又は左右の側縁に相対して挟持するよ
うに作用するブレーキ部材１５，１６を設け、該
ブレーキ部材を一方の案内枠３の側面に設けた操
作ハンドル１３により挟持操作して製図板を簡単
に固定することができ、そして、その結果として
製図板の固定及び固定解除も自由にできる相乗効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自在平行定規の一実施例
を示す平面図、第２図はその要部を一部縦断して
示す側面図、第３図は他の構成部分を一部縦断し
て示す側面図であり、第４図は第３図の要部を示
す斜視図である。 １：製図板、２，３：案内枠、４ａ，４ｂ：水
平ローラ、５ａ，５ｂ：垂直ローラ、７：クラン
プ部材、８：横杆（固定案内レール）、９：縦杆
（移動案内レール）、１０：下部ローラ、１２：ブ
レーキ軸、１３：操作ハンドル、１５，１６：ブ
レーキ部材、１７：操作ヘツド部、１９ａ，１９
ｂ：スケール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 製図機を支持する支持部材に製図板の上下又は
   左右の辺縁に沿つて平行な案内枠２，３を設け、
   該案内枠によつて移動自在に製図板の上下又は左
   右の側縁及び底面を案内し、且つ前記案内枠２，
   ３に製図板の上下又は左右の側縁に相対して挟持
   するように作用するブレーキ部材１５，１６を設
   け、該ブレーキ部材を一方の案内枠３の側面に設
   けた操作ハンドル１３により挟持自在に設けたこ
   とを特徴とする自在平行定規。