JPS6040380Y2 - 移送台車推進装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、移送台車の移動経路にそって駆動軸を支承し
、前記台車には、前記駆動軸軸心に対して軸心が斜めに
なる状態で当該駆動軸に対接する被動姿勢と、遊転姿勢
とに切換え可能に、ローラーを軸支した移送台車推進装
置の改良に関するものである。

従来のこの種の装置では、前記ローラーを軸支し且つ揺
動により該ローラーを前記２姿勢に切換える揺動フレー
ムの揺動中心軸が、その軸心延長線が前記ローラーの軸
心と前記駆動軸軸心とに直交する位置に配設され、前記
揺動中心軸と駆動軸との間に前記ローラーが挾まれる状
態に構成されていた。

従って、駆動軸と移送台車との間に、前記ローラーと揺
動中心軸とが上下に重なる状態に存在する事になり、移
送台車の床位置が高くなる欠点があった。

本考案は、上記のような欠点を解消せしめる事を目的と
するものであって、以下その一実施例を添付の例示図に
基づいて説明する。

第１図において、１は移送台車であって、左右一対のガ
イドレール２，３上を転動する水平軸ホイール４と、一
方のガイドレール２を両側から挾む振れ止め用垂直軸ホ
イール５とを備えている。

６はガイドレール２，３間において支承した駆動軸であ
り、図外の駆動手段により矢印７方向に駆動される。

８は移送台車１に軸支された被動ローラーであって、前
記駆動軸６に対して軸心が斜めになる被動姿勢において
、該駆動軸６上に対接する事により、移送台車１が矢印
９方向に推進せしめられる。

第２図乃至第４図に示すように、前記ローラー８は、水
平揺動フレーム１０に上下揺動フレーム１１を介して軸
支されている。

水平揺動フレーム１０は、移動台車床フレーム１２から
固着垂下させた垂直な揺動中心軸１３に、該フレーム１
０の下側に固着の軸受ブロック１４を介して水平揺動自
在に支承され、上下揺動フレーム１１は、前記軸受ブロ
ック１４を挾む状態で該ブロック１４に水平支軸１５に
より水平揺動自在に支承されている。

被動ローラー８は、揺動中心軸１３に対して水平支軸１
５のある側とは反対側に位置するように、上下揺動フレ
ーム１１内に水平支軸１５と平行な支軸１６で支承され
、この上下揺動フレーム１１の前端部１１ａと水平揺動
フレーム１０との間には、被動ローラー８を駆動軸６に
圧接させる圧縮コイルばね１７が介装されている。

１８は、上下揺動フレーム１１の下方への揺動量を制限
するストッパーであり、上下揺動フレーム１１の後端部
１１ｂの上方位置で、上下揺動フレーム１０に上下位置
調整可能に取付けられている。

１９は水平揺動フレーム１０に対するストッパーであっ
て、移送台車床フレーム１２に位置調整可能に支持され
、このストッパー１９に水平揺動フレーム１０の当り部
１０ａが当接するように、水平揺動フレーム１０と移送
台車床フレーム１２との間に引張りコイルばね２０が介
装され、この結果、被動ローラー８は、第２図に示すよ
うにその軸心が駆動軸６の軸心に対して斜めになる被動
姿勢に保持される。

２１は水平揺動フレーム１０に垂直軸で支承したカム従
動ローラーである。

上記の構成によれば、第２図に示すように被動ローラー
８が被動姿勢に保持されていると、駆動軸６の回転によ
り移送台車１に推力が作用し、移送台車１が移動する事
になる。

この移送台車１の移動経路中に設定した各停止位置には
、第５図に示すように、前記カム従動ローラー２１に作
用する位置と退避位置とに位置切換え可能なカム２２が
配設されており、移送台車１を停止させる場合には、カ
ム２２を作用位置に突出させておくと、移送台車１の前
進に伴って、カム従動ローラー２１がカム２２にのり上
げ、水平揺動フレーム１０が引張りコイルばね２０に抗
して揺動中心軸１３の周りで回動腰被動ローラー８が、
その軸心が駆動軸６の軸心と平行になる遊転姿勢に切換
えられ、移送台車１が停止する。

この移送台車１の停止位置精度を高めるために、停止位
置規制手段を併用する事もできる。

駆動軸６を逆転させると、移送台車１は逆向きに走行す
るが、このときに被動ローラー８を遊転姿勢に切換える
ためのカムに作用するカム従動ローラーを、揺動中心軸
１３に対してカム従動ローラー２１のある側とは反対側
に設けておく事ができる。

上記実施例のように移送台車の中央下側に駆動軸６を配
設し、この駆動軸６に対接する被動ローラー８が移送台
車と前記駆動軸６との間に配置されるような移送台車推
進装置に於いては、従来のように前記被動ローラー８を
軸支する水平揺動フレーム１０の水平揺動中心軸１３を
駆動軸６の軸心真上に配置した場合、前記水平揺動フ娑
−ム１０と前記中心軸１３との間の相対回転支承部の長
さを十分長くして揺動フレーム１０の支承部強度を大な
らしめようとすると、駆動軸６と移送台車底面との間の
上下方向の間隔を大きくとらなければならない。

この結果、駆動軸６に対する移送台車の高さが高くなり
、所謂低床の移送台車として実施することが出来なくな
る。

而るに本考案の構成によれば、被動ローラーを被動姿勢
と遊転姿勢とに切り換える水平揺動フレームの揺動中心
軸を、前記駆動軸の軸心真上から横側方にずらせたので
、実施例のように前記被動ローラーの横側方空間を利用
して水平揺動フレームと揺動中心軸との間の相対回転支
承部（実施例では軸受ブロック１４）を構成することが
出来、当該相対回転支承部の軸心方向長さを十分長くし
て当該支承部の強度を大ならしめることが出来るのであ
る。

換言すれば、前記相対回転支承部の軸心方向長さを十分
長くしても移送台車の低床化を実現し得る。

しかも前記駆動軸の軸心真上位置に対接する被動ローラ
ーを水平支軸で枢着したフレームを前記水平揺動フレー
ムに、前記揺動中心軸に対して前記被動ローラーのある
側とは反対側で水平支軸により上下揺動可能に枢着し、
この上下揺動フレームの前記被動ローラーより突出する
遊端部とその真上の前記水平揺動フレームとの間に、前
記上下揺動フレームを下向きに付勢するスプリングを介
装したので、前記上下揺動フレームの揺動中心となる前
記水平支軸や前記スプリングまでも被動ローラーの横側
方に配置することになり、この点でも、被動ローラーと
移送台車底面との間の上下方向間隔を縮小して移送台車
の低床化を図るのに好都合である。

更に、被動ローラーを被動姿勢から遊転姿勢に切り換え
るためのカム従動部（実施例のカム従動ローラー２１）
は水平揺動フレームに設けられているので、被動ローラ
ーを軸支する上下揺動フレームの揺動に伴ってカム従動
部の高さが変化することはなく、従って当該カム従動部
や、このカム従動部を介して前記被動ローラーの姿勢を
切り換えて移送台車を停止させるためのカムを薄肉に構
威しても、所期の作用を確実に行わせ得る。

尚、揺動中心軸１３の軸心延長線が被動ローラー８及び
駆動軸６から完全に外れるように構威したが、これらに
かかるように構成しても良い。

又、移送台車１を停止させるために揺動フレーム１０を
揺動させたとき、被動ローラー８が駆動軸６から外れて
しまうように、揺動中心軸１３の位置を設定する事もで
きる。

さらに揺動フレーム１０を昇降可能に構威し、ばねによ
り下向きに付勢するときは、被動ローラー８を揺動フレ
ーム１０に直接軸支し、上下揺動フレーム１１を省く事
もできるが、実施例の如く構成するときは、被動ローラ
ー８を駆動軸６に圧接させるためのばね１７を、被動ロ
ーラー８の横側方に配置する事ができるので、移送台車
１を低床化するのに一層好都合である。

【図面の簡単な説明】

第１図は基本構成を示す概略平面図、第２図は本考案−
実施例を示す要部の横断平面図、第３図は同側面図、第
４図は同縦断面図、第５図は台車停止時の状態を示す要
部の平面図である。 １・・・・・・移送台車、６・・・・・・駆動軸、８・
・・・・・被動ローラー、１０・・・・・・水平揺動フ
レーム、１１・・・・・・上下揺動フレーム、１２・・
・・・・移送台車床フレーム、１３・・・・・・水平揺
動中心軸、１５，１６・・・・・・水平支軸、１７・・
・・・・圧縮コイルばね、１８．１９・・・・・・スト
ッパー、２０・・・・・・引張りコイルばね、２１・・
・・・・カム従動ローラー ２２・・・・・・カム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 移送台車の移送経路にそって当該移送台車の中央下側に
   駆動軸を支承し、前記台車の底部には、前記駆動軸の軸
   心直上位置から横側方にずれて位置する垂直な揺動中心
   軸の周りで水平揺動自在なフレームを設けると共に、前
   記駆動軸の軸心直上位置に対接する被動ローラーを水平
   支軸で枢着したフレームを前記水平揺動フレームに、前
   記揺動中心軸に対して前記被動ローラーのある側とは反
   対側で水平支軸により上下揺動可能に枢着し、この上下
   揺動フレームの前記被動ローラーより突出する遊端部と
   その真上の前記水平揺動フレームとの間に、前記上下揺
   動フレームを下向きに付勢するスプリングを介装し、更
   に前記被動ローラーの軸心が前記駆動軸軸心に対して斜
   めになる被動姿勢に前記水平揺動フレームを付勢するス
   プリングを設けると共に、前記水平揺動フレームにカム
   従動部を設けて成る移送台車推進装置。