JPS6324883B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、上下方向に複数の荷受部を有する枠
体を設け、この枠体を長円経路に沿つて移動可能
に複数配設し、前記荷受部は受入れた荷に通電可
能としてエージング可能な回転棚を構成し、前記
長円経路の反転経路部に対向して荷出し入れ装置
を配設した回転棚設備に関するものである。

このような回転棚設備において、前記荷受部に
渡された荷は所定時間（あるいは所定時間以上）
エージングされたのち取り出される。ところで１
日に搬入出される荷の数は不均一であり、したが
つて従来では各荷受部に渡された荷の夫々が所定
時間エージングされたかどうかを管理していた。
この管理は簡単に行なえず、また荷の搬入出のた
めに回転棚を回転させて荷出し入れ装置に対応さ
せる作業は常に最短距離で行なえず、以つて全体
として能率的な作業が行なえなかつた。

本発明の目的とするところは、複雑な管理を不
要にし得、能率的な荷搬入出作業が行なえるよう
にした点にある。

上記目的を達成するために本発明では、上下方
向に複数の荷受部を有する枠体を設け、この枠体
を長円経路に沿つて移動可能に複数配設し、前記
荷受部は受入れた荷に通電可能としてエージング
可能な回転棚を構成し、前記長円経路の反転経路
部に対向して荷出し入れ装置を配設した回転棚設
備において、前記荷受部群に対して蛇行状に順位
を決めておき、先ず１日目には第１番目から順位
に従つて荷を搬入し、そして２日目には、荷を搬
出すると同時にそのあとに新たな荷を搬入する荷
搬入出作業を第１番目から順位に従つて行ない、
３日目以降には、前日の作業で終えたＸ番目の次
のＸ＋１番目から荷搬入出作業を行なうと共に、
その末番から第１番目へ戻つて作業を続行するよ
うにしている。かかる荷搬入出方法によると、荷
出し入れ装置に対向した荷受部に対して、エージ
ングした荷の搬出と新たな荷の搬入とを相前後し
て行なうことから、能率的な荷搬入出作業を行な
うことができる。また終業などにより作業が終了
した時点で回転棚ならびに荷出し入れ装置をその
ままにしておくことにより、３日目以降の作業は
前日に引続いてすぐに移ることができ、これは複
雑な管理を不要にできると共に、能率的な荷搬入
出作業を行なうことができる。

以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。第１図、第２図において１は回転棚で、上
下方向に複数（実施例では三段）の荷受部２を有
する多数の枠体３と、これら枠体３を長円経路４
に沿つて一対移動させるために上部に配設した駆
動装置５と、前記枠体３の下部に取付けた車輪６
を案内すべく床上に配設したレール７などから構
成される。ここで回転棚１は、通常の１日分の生
産量以上の荷を格納し得るように、その荷受部２
の数を設定している。８は前記長円経路４の反転
経路部に対向して配設した荷出し入れ装置で、左
右一対の支柱９と、これら支柱９に案内される昇
降枠１０と、この昇降枠１０上に左右移動可能に
設けた可動台１１と、この可動台１１に前後出退
可能に設けたフオーク１２とから構成される。１
３は荷搬入コンベヤ、１４は荷搬出コンベヤで、
これらは並設されてメインコンベヤ１５に接続す
る。１６は荷を示す。この荷１６は、例えば第３
図、第４図に示すように、パレツト１７と、この
パレツト１７上に載置したフアクシミリなどの被
試験物１８からなり、前記パレツト１７の下面に
は集電板１９が取付けてある。なお集電板１９
は、例えばパレツト１７に設けたコンセントなど
を介して被試験物１８と接続可能に構成してあ
る。前記荷受部２は左右一対の荷受面２０ａ，２
０ｂを有し、さらに荷受面２０ａ，２０ｂの両側
端からは斜め上方へ延びる傾斜案内面２１ａ，２
１ｂを形成して、パレツト１７が常に定位置に載
置されるように構成してある。そして荷受部２の
奥部には給電子２２を有するコレクター２３が設
けられる。この給電子２２に対して前記パレツト
１７の集電板１９が接続可能となる。前記フオー
ク１２は、両荷受面２０ａ，２０ｂ間に対して前
面側から突入可能となる。

先ず荷１６の搬入作業を説明する。可動台１１
を荷搬入コンベヤ１３に対向させ、フオーク１２
の出退動と昇降枠１０の昇降動との組合わせ動作
によつて、荷搬入コンベヤ１３上の荷１６を可動
台１１上に引き入れる。そして昇降枠１０の昇降
動とフオーク１２の出退動との組合わせ動作によ
つて、該フオーク１２上の荷１６を空の荷受部２
に渡す。また搬出作業は、前述とは逆操作によつ
て回転棚１内の荷１６を可動台１１上に取出し、
そして可動台１１を横移動させて荷搬出コンベヤ
１４に対向させることにより行なわれる。このよ
うな作業中において、フオーク１２は両荷受面２
０ａ，２０ｂ間に対して前面側から突入可能であ
り、また給電子２２が荷受部２の奥部に設けられ
ていることから、フオーク１２の昇降はコレクタ
ー２３などに影響されることなく行なえて、その
昇降量は少なくてすみ、以つて稼動サイクルを短
縮し得る。さらにフオーク１２の昇降量を小さく
し得ることは、上下方向における荷受部２間の高
さを低くできることになり、回転棚１としてはコ
ンパクトに構成し得る。また給電子２２を荷受部
２の奥部に配設することにより、給電線が枠体３
側に集中することになつて納まりが良くなる。前
述したように荷受部２に荷１６を搬入した状態で
は、給電子２２に対して集電板１９が自動的に接
続し、以つて被試験物１８は通電されてエージン
グされることになる。

本発明では第５図に示すように、前記荷受部２
群に対して蛇行状に順位，，…を決めてお
き、第１番目を基準点とする。そして先ず１日
目には第１番目から順位に従つて荷１６を搬入
する。ここで第６図イで示すように１日目には第
11番目XIまで荷１６が搬入されたものとする。搬
入された荷１６はエージングされる。そして２日
目には、荷１６を搬出すると同時にそのあとに新
たな荷１６を搬入する荷搬入出作業を第１番目
から順位に従つて行なう。ここで第６図ロで示す
ように２日目には第１番目から第８番目まで
の荷受部２に対する荷１６の入れ換えが終つたも
のとする。この２日目の作業を終えたとき、それ
以降は回転棚１ならびに荷出し入れ装置８は作動
せず、したがつてフオーク１２などは第８番目
の荷受部２に対向している。そして３日目におい
ては、前日の作業で終えた第８番目の次の第９
番目の荷受部２から順位に従つて荷搬入出作業
を行なう。さらに末番である第11番目XIに達した
のちの引続いての作業は基準点である第１番目
に戻り、そして順位に従つて行なわれる。すなわ
ち第６図ハで示すようになる。３日目以降は同様
の作業を繰返すのであり、第６図ニは４日目を示
し、ここでは14個入出庫している。第７図におい
てスタート釦のオンにより前述したような作業を
行なう。そして順次に従つての作業中に次番目が
在荷しているか否かが、荷出し入れ装置８側に設
けた在荷検出器により検出される。そして“あ
り”の場合には引続いて次番目に対する荷搬入出
作業が行なわれる。また“なし”の場合には、基
準点である第１番目が入出庫口まで移動し、引
続いて順位に従つて作業される。荷１６の搬入量
（生産量）は通常ほぼ一定であるが、生産計画の
変更によつて例えば増加されることがある。この
場合には予め荷受部２の数を多くしていること
で、荷１６は常に所定時間のエージングを行なつ
たのち搬出されることになる。また搬入量の少な
い日が続いたとき、それ以前に搬入した荷１６の
滞留時間（日数）が長くなるが、エージングは所
定時間の下限はあつても所定時間以上の上限はな
いものであるから、何んら支障はないものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は側面
図、第２図は平面図、第３図は要部の平面図、第
４図は同正面図、第５図は順位決定状態を示す概
略説明図、第６図は作業状態を示す説明図、第７
図は制御回路図である。 １……回転棚、２……荷受部、３……枠体、４
……長円経路、８……荷出し入れ装置、１２……
フオーク、１６……荷、１７……パレツト、１８
……被試験物、１９……集電板、２２……給電
子。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上下方向に複数の荷受部を有する枠体を設
   け、この枠体を長円経路に沿つて移動可能に複数
   配設し、前記荷受部は受入れた荷に通電可能とし
   てエージング可能な回転棚を構成し、前記長円経
   路の反転経路部に対向して荷出し入れ装置を配設
   した回転棚設備において、前記荷受部群に対して
   蛇行状に順位を決めておき、先ず１日目には第１
   番目から順位に従つて荷を搬入し、そして２日目
   には、荷を搬出すると同時にそのあとに新たな荷
   を搬入する荷搬入出作業を第１番目から順位に従
   つて行ない、３日目以降には、前日の作業で終え
   たＸ番目の次のＸ＋１番目から荷搬入出作業を行
   なうと共に、その末番から第１番目へ戻つて作業
   を続行することを特徴とする回転棚設備における
   荷搬入出方法。