JPS6324873B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は舶用ランプに関する、更に詳しくは船
体外板に穿たれた開口を閉鎖する格納位置と、開
口から陸岸に向つて張り出される使用位置との間
で回動する平板状パネルを備えた舶用ランプに関
する。

本発明の目的は、ランプにより船内に出入する
自動車の操従を容易にし荷役能率の改善に役立つ
船用ランプを得ることにある。

本発明によれば、外板に穿たれた矩形開口の底
部に隣接する位置において水平ピンにより一端を
船体に回動自在に取付け該開口を閉鎖する位置と
陸岸に向つて張り出される架橋位置との間で回動
する所定寸法の矩形平板状のパネルを備えた舶用
ランプにおいて、前記開口が前記平板状パネルの
幅よりも著しく大きな水平方向の幅を有するもの
と成され、前記平板状パネルが閉鎖位置に置かれ
るとき該パネルの側部に残存する開口未閉鎖区域
を閉鎖する水密扉が前記開口の周縁部分に回動自
在に取付けられ該平板状パネルに取外し自在に接
続されることを特徴とする舶用ランプが得られ
る。

さて、本発明の舶用パネルの実施例を添付図面
について説明すると次の如くである。

第１図を参照するに、船体１１の外板１７に穿
たれた矩形開口１２の底部１３に隣接する位置に
おいて水平ピン２により一端を船体に回動自在に
取付け陸岸に向つて張り出され架橋位置に置かれ
た所定寸法の矩形平板状のパネル１を備えた本発
明の舶用ランプ１０が示されている。平板状パネ
ル１の水平ピン２が取付けられている端部とは反
対側の端部１Ｆに隣接して両側の側縁部分に根止
金具１８Ａ，１８Ｂが取付けられ、これらの根止
金具には、それぞれ滑車１９Ａ，１９Ｂが結着さ
れている。開口１２に隣接して所定高さの門型支
柱６が船体に建付けられ、支柱上端に滑車２０
Ａ，２０Ｂが取付けられている。１対のワイヤー
７Ａ，７Ｂがそれぞれ１組の滑車１９Ａ，２０Ａ
及び１９Ｂ，２０Ｂに懸けられたのちそれぞれウ
インチ１４Ａ，１４Ｂに接続されている。従つて
１対のウインチ１４Ａ，１４Ｂの駆動により平板
状パネル１は第１図の位置から水平ピン２のまわ
りに回動し水平ピン２の上部に直立する姿勢と成
される。この位置は舶用ランプ１０の格納位置で
あつて平板状パネル１が開口１２を閉鎖するよう
に成されている。

本発明のランプ１０は、開口１２が平板状パネ
ル１の幅ｂよりも著しく大きな水平方向の幅Ｂを
有するものと成され、平板状パネル１が格納位置
に置かれ開口１２の中央部分を部分的に閉鎖する
とき、平板状の両側に残存する未閉鎖区域を閉鎖
する水密扉３，４がそれぞれ開口１２の側縁１５
Ａ，１５Ｂに適宜の蝶番金具１６により回動自在
に取付けられている。図示されていないが、水密
扉３，４はそれぞれ外周に水密ガスケツトを備
え、開口１２の周縁部分にはこれらの水密ガスケ
ツトに係合するコンプレツシヨン・バーと、前記
水密ガスケツトをコンプレツシヨン・バーに圧着
する適宜のドツグ金具もしくはクリートを備えて
いるものとする。また水密扉３，４はそれぞれ平
板状パネル１の側縁部分に水密に接続されるよう
に成されている。なお第１図では説明を簡単にす
るために平板状パネル１の端部１Ｆにフラツプ５
を取付けているけれども、平板状パネル１の端部
１Ｆにほぼ同一の構成を有する第２の平板状パネ
ルを回動自在に取付け第２平板状パネルの先端に
フラツプ５を取付け、広く慣用されているクオー
ター・ランプと成しうること勿論である。

第２図は第１図の装置の変形実施例を示すもの
で、平板状パネル１が架橋位置に置かれるときそ
の下側に置かれる旋回板８を備えている点が第１
図の場合と相違し、水密扉３，４の構成は第１図
と同様である。なお、平板状パネル１と旋回板８
とは所謂スルーイング・ランプ」を構成するもの
で、旋回板８は水平ピン２の中心線上に置かれた
万能継手９により船体甲板上に左右に振廻はし得
る如く取付けられる（第３図参照）。更に第１及
び４図に示す如く平板状パネル１は端部１E′に万
能継手９を中心とする弧状の縁部を備え、この縁
部には溝２１が設けられている。旋回板８は前記
溝２１に摺動自在に嵌合する突起２２を備え、こ
れにより回動自在に平板状パネル１に接続されて
いる。

第５図は別の変形実施例を示すもので水密扉
３，４が開口１２の底部１３に隣接する位置に蝶
番接続されている点が第２図の実施例と相違す
る。

第６図は第５図のランプの格納位置を示すもの
で水密扉３，４を平板状パネル１に固着するドツ
グ金具２３と蝶番金具２４とが示されている。

第７図は第５図の装置の使用例を示すもので架
橋時に岸壁の突起物などの事情を考慮して一方の
水密扉３を閉鎖位置に置き他方の水密扉４のみを
開いた場合を示す。

第８図は本発明の更に別の実施例を示すもので
１対の水密扉３，４がそれぞれ開口１２の上辺２
５に隣接する位置に蝶番接続されている。

上述の本発明の舶用ランプの効果を説明するた
めに第９図及び第１０図を添付する。

第９図は本発明のランプの平面図である。第９
図に示す３０は船内に出入する自動車である。同
図に示す様に、自動車３０がランプに乗つて船内
に入る（又は出る場合も同様）場合、ランプ幅は
同じでも開口１２の幅が大きいと自動車３０の側
面はランプ幅をオーバーして右折又は左折のカー
ブを切ることができるので、船内を有効に使うこ
とができ、荷役時の混雑を緩和し作業能率を向上
させることができる。

第１０図は本発明のランプの平面図である。第
１０図において、岸壁３３には防舷林３４が設置
されている。この様な場合、防舷林３４が設置さ
れている側の水密扇３を閉じ、反対側の水密扇４
を開けたままにして、自動車の荷役等を行なうこ
とができる。即ち、本発明のランプは岸壁側突起
物の状況に応じ一部の水密扇を閉鎖位置に置くこ
とによつて、架橋時に岸壁側の状況に適応できる
ようにされている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例を示す斜視図、第
２図は本発明の第２実施例を示す斜視図、第３図
は第２図の装置の要部を示す拡大斜視図、第４図
は第２図の装置の別の要部を示す断面図、第５図
は本発明の第３実施例を示す斜視図、第６図は第
５図の装置の閉鎖位置を示す斜視図、第７図は第
５図の装置の一部閉鎖位置を示す斜視図、第８図
は本発明の第４実施例を示す斜視図である。第９
図及び第１０図は本発明の効果を説明するための
舶用ランプの平面図である。 １……矩形平板状パネル、２……水平ピン、３
……水密扉、４……水密扉、５……フラツプ、６
……支柱、７Ａ，７Ｂ……ワイヤー、８……旋回
板、９……万能継手、１０……本発明のランプ、
１１……船体、１２……開口、１３……開口の底
部、１４Ａ，１４Ｂ……ウインチ、１５Ａ，１５
Ｂ……開口の側縁、１６……蝶番金具、１７……
外板、１８Ａ，１８Ｂ……根止金具、１９Ａ，１
９Ｂ……滑車、２０Ａ，２０Ｂ……滑車、２１…
…溝、２２……突起、２３……ドツグ金具、２４
……蝶番金具、２５……開口の上辺。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 外板に穿たれた矩形開口の底部に隣接する位
   置において水平ピンにより一端を船体に回動自在
   に取付け該開口を閉鎖する位置と陸岸に向つて張
   り出される架橋位置との間で回動する所定寸法の
   矩形平板状のパネルを備えた舶用ランプにおい
   て、前記開口が前記平板状パネルの幅よりも著し
   く大きな水平方向の幅を有するものと成され、前
   記平板状パネルが閉鎖位置に置かれるとき該パネ
   ルの側部に残存する開口未閉鎖区域を閉鎖する水
   密扉が前記開口の周縁部分に回動自在に取付けら
   れ該平板状パネルに取外し自在に接続されること
   を特徴とする舶用ランプ。