JPS6234240B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ロールオン・ロールオフ船等に用
いられるランプ装置に関し、特に巾広のランプが
得られることに特長を有するものである。

従来のランプは、第１図（平面図）に示す如
く、船尾０１にランプ本体０２の基端０２′を枢
着し、その両側に設けた流体シリンダー機構０
３，０３により該ランプ本体０２を上下方向に旋
回させて使用する。しかしながらこの従来タイプ
は下記の欠点を有する。

(イ) ランプが巾広または２分割以上に分割される
場合には、巾の中間または分割単位に流体シリ
ンダーが交通の防げとなり取付られない。

(ロ) ランプの両側に流体シリンダーが設けられる
ため、交通の有効巾Ｗが狭くなる。

また、この問題の解決策として第２図に示す如
くランプ本体０２の下方に流体シリンダー０４を
設ける装置が考えられるが、新たな問題として下
記の欠点を有する。

(イ) ランプ格納時に流体シリンダー０４のロツド
０４′が露出し、防錆上好ましくなく、また保
守も舷外になるため困難である。

(ロ) ランプ架設時に流体シリンダー０４が波をか
ぶる恐れがあり、流体シリンダー０４の寿命を
短くする。

この発明は前述における従来技術の問題点を解
決するためなされたもので、船尾に基端下方が枢
着され該枢着部より離隔した位置に開口を有する
ランプ本体と、該ランプ本体の枢着部と回転軸心
が一致する如く一端が船体に枢着され該枢着部よ
り離隔した位置に該ランプ本体の開口と一致する
開口が設けられかつ他端下方が船体に取付られた
流体シリンダー機構の先端と枢着されたフラツプ
体と、前記ランプ本体またはフラツプ体側に取付
られ前記ランプ本体の開口とフラツプ体の開口と
が一致したとき、該両開口内にピンが嵌合される
ロツキング機構と、該ランプ本体上面とフラツプ
体上面とを連続させる補助フラツプ体とからなる
船舶用ランプ装置としたことに特徴を有する。

この発明を実施例とともに図面を参照しながら
説明すると、第３図は、この発明の全体構成を示
す側面図で、５はロールオン・ロールオフ船等の
船尾部で、６は荷役岸壁、７は船尾部５にピン８
で基端下方が枢着されたランプ本体、９はその一
端がピン８で同様に枢着されたフラツプ体で、こ
のフラツプ体９はその他端下方に、船尾部５の船
底部５′に回動可能に取付られた流体シリンダー
機構１０のロツド先端が枢着されている。さらに
ランプ本体７の基端７′とフラツプ体９との枢着
部（ピン８）の近傍には、第４図〜第６図に示す
如くランプ本体の基端７′に開口１１が、またフ
ラツプ体９のアイ９′にも開口１２が設けられ、
この開口１１及び１２はフラツプ体９がピン８を
中心として回動したとき、互いに一致する位置に
設けてある。さらに１３は、ランプ本体７の上面
とフラツプ体９の上面を連続させる補助フラツ
プ、１４は、ランプ本体の基端７′またはフラツ
プ体９のアイ９′側に取付られたシリンダロツド
１５により前記開口１１，１２が一致したとき抜
差しされるロツキング機構のピンである。尚１６
は、船尾部５に下端が固着された支持ブラケツト
であり、１７はランプ本体７の基端７′側に設け
られたストツパーである。前記ピン８とロツキン
グ機構はランプ本体７の巾方向に複数配置され
る。

この発明の作用は、第３図において、図示の実
線状態の如く荷役中の状態で、この状態からラン
プ本体７を船体側に格納するには、まず流体シリ
ンダー機構１０のロツドを伸長させるとフラツプ
体９は枢着部８を支点として左方に回動され、そ
れとともに流体シリンダ機構１０も船底部５′の
取付部を中心として図示点線状態に回動される。
フラツプ体９が直立状態となつたとき、ランプ本
体７の開口１１とフラツプ体側の開口１２とが一
致するので、そこにロツキング機構のシリンダロ
ツド１５を駆動してピン１４を差込む。ピン１４
の差込みにより、ランプ本体７とフラツプ体９と
は一体となり、その後流体シリンダー機構１０の
ロツドを縮小するとフラツプ体９は元の位置に回
動（第３図で右方）する。それにつれランプ７は
引起しされ、船体に直立状態で格納されることに
なる。尚その際支え体１７で船体との固定を図
る。

次に荷役のためランプ本体７を架設するときは
前述と逆の動作、即ちフラツプ体９を左方へ起す
ことによりランプ本体７は岸壁６に橋渡すことと
なり、その後ロツキング機構のピン１４を開口１
１，１２から抜いて、流体シリンダ機構１０のロ
ツドを縮小すれば、フラツプ体９のみが右方へ回
動して、元の位置に収まり、走行面を形成する。
尚補助フラツプ１３は、ランプ本体７と、フラツ
プ本体９との間隙を生じないように設けられるも
ので、特に機構について限定はしない。本発明で
は一例としてフラツプ体９に一端が枢着された板
体を示した。

この発明は以上であるので次の効果を有する、 (イ) ランプ作動のための流体シリンダー機構はラ
ンプより下方位置に配置されるためランプの巾
方向の分割に対応でき、交通のランプ有効巾を
ランプ全巾とすることができる。また、流体シ
リンダー機構は、船尾内に設けられているた
め、保守が容易である。

(ロ) 流体シリンダー機構のロツドは、ランプ格納
時にあつては縮んだ状態になるため、保守の手
間が省けるとともにランプ架設時も流体シリン
ダー機構は波をかぶることがなく損傷すること
がない。

(ハ) フラツプ体の長さを長くすると流体シリンダ
ーの推力を小とすることができる。

(ニ) フラツプ体は、流体シリンダー機構の作動の
ための船尾の開口部の水密蓋を兼ねるので、前
記船尾の開口部を塞ぐ水密蓋を別に設ける必要
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のランプ装置の平面図、第２図
は、従来考えられるランプ装置の側面図、第３図
は、この発明にかゝるランプ装置の全体側面図、
第４図は、第３図における枢着部８の拡大図、第
５図は、第４図におけるＡ断面図、第６図は、第
４図におけるＢ断面図である。 ０１…船体、０２…従来のランプ、０３，０４
…従来の流体シリンダー、５…船尾部、５′…船
尾船底部、６…岸壁、７…ランプ本体、８…ピ
ン、９…フラツプ体、１０…流体シリンダー機
構、１１，１２…開口、１３…補助フラツプ、１
４…ロツキング機構のピン、１５…ロツキング機
構のシリンダロツド、１６…船体付ブラケツト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 船尾に基端下方が枢着され、該枢着部より離
   隔した位置に開口を有するランプ本体と、該ラン
   プ本体の枢着部と回転軸心が一致する如く一端が
   船尾に枢着され、該枢着部より離隔した位置に前
   記ランプ本体の開口と一致する開口が設けられ、
   かつ他端下方が船体に取付られた流体シリンダー
   機構の先端と枢着されたフラツプ体と、前記ラン
   プ本体又はフラツプ体側に取付られ、前記ランプ
   本体の開口とフラツプ体の開口とが一致したと
   き、該両開口内にピンが嵌合されるロツキング機
   構と、該ランプ本体上面とフラツプ体上面とを連
   続させる補助フラツプ体とを備えたことを特徴と
   する船舶用ランプ装置。