JPS6324008B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6324008B2
JPS6324008B2 JP55050696A JP5069680A JPS6324008B2 JP S6324008 B2 JPS6324008 B2 JP S6324008B2 JP 55050696 A JP55050696 A JP 55050696A JP 5069680 A JP5069680 A JP 5069680A JP S6324008 B2 JPS6324008 B2 JP S6324008B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane
diamine
alicyclic organic
diisocyanate
isophorone
Prior art date
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Expired
Application number
JP55050696A
Other languages
English (en)
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JPS56145947A (en
Inventor
Koji Hirai
Kenji Shirono
Kazuo Hara
Takayuki Okamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP5069680A priority Critical patent/JPS56145947A/ja
Publication of JPS56145947A publication Critical patent/JPS56145947A/ja
Publication of JPS6324008B2 publication Critical patent/JPS6324008B2/ja
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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は合成皮革として用いられた場合に性能
の優れた合成皮革を提供し得るポリウレタン組成
物に関する。さらに詳しくは、本発明は強伸度な
どの物理的性質に優れ、かつ耐水性、染色性、染
色堅牢性、耐熱劣化性、耐光劣化性、耐屈曲性、
ポリマー溶液安定性などの合成皮革として、ある
いは合成皮革を製造する際に要求される諸性能を
高度に併せもつたポリウレタンおよびその有機溶
剤からなるポリウレタン組成物に関する。 ポリウレタンは機械的強度、耐摩耗性および柔
軟性に優れているため、従来より合成皮革用とし
て、すなわち繊維シートに含有させる樹脂として
あるいはその上に塗布する表面被覆層用樹脂とし
て用いられている。そして、合成皮革用樹脂とし
てより適したポリウレタンを得るために、すなわ
ち合成皮革としての要求性能である耐水性、耐熱
劣化性、耐屈曲性、染色性、染色堅牢性、ポリマ
ー溶液安定性などを改良する試みが従来から数多
くなされており、個々の要求性能を改良する方法
が種々提案されている。しかしながら、従来の試
みはいずれも改良の程度が今一歩であつたり、ま
た目的とする特定の要求性能に関しては満足でき
るものであつてもその反面他の要求性能を著しく
悪化させるような結果となるものであつたりし
て、満足できるものではなかつた。 ポリウレタンはポリエステル系またはポリエー
テル系の高分子ジオールを有機ジイソシアネート
および鎖伸長剤である活性水素化合物と反応させ
ることにより得られるものであるが、たとえば有
機ジイソシアネートとして芳香族有機ジイソシア
ネートを用いると得られるポリウレタンは耐光劣
化性に劣り、具体的には光照射による黄変、強伸
度低下を来たすことが知られている。芳香族有機
ジイソシアネートに代えて脂肪族有機ジイソシア
ネートを用いることにより耐光劣化性は改善され
る。しかしながら、この改善される程度は、高分
子ジオールとしてポリエステル系のものを使用し
た場合にはかなり大きいが、ポリエーテル系のも
のを使用した場合には耐光劣化性のうち光照射に
よる黄変をかなり防ぐことが可能ではあるが、も
う一方の強伸度低下を防ぐことは困難である。さ
らに上記のポリエステル系の高分子ジオールを使
用したポリウレタンについても、このポリウレタ
ンはエステル結合が加水分解を受けて劣弱になり
やすいため、合成皮革用としては本質的に適して
いない。 またヒドラジンを鎖伸長剤として使用したポリ
ウレタンは一般に耐光性に優れたものであること
が知られている。しかしながら、このポリウレタ
ンは耐水性およびポリマー溶液安定性に劣り、さ
らに熱軟化温度が低く、具体的には、染色中また
は熱水処理中にポリマーの白化や強度低下を招い
たり、あるいはポリウレタンを繊維シートに含浸
または塗布するために調整したポリウレタン溶液
または有機溶媒中で重合させて得たポリウレタン
溶液が経時的な粘度増加やゲル化を起こして一定
品質の合成皮革を得ることができなかつたりす
る。特にヒドラジンと共に有機ジイソシアネート
として脂肪族有機ジイソシアネートあるいは脂環
族有機ジイソシアネートを用いた場合には、これ
らの欠点がより拡大する。 また合成皮革用ポリウレタンエラストマーの重
要な要求性能として染色性、特に酸性染料や含金
属錯塩染料に対する染色性があげられる。一般に
有機ジイソシアネートとして芳香族有機ジイソシ
アネートを用いた場合には、得られるポリウレタ
ンは上記染料に対する染色性が悪く、一方脂肪族
有機ジイソシアネートまたは脂環族有機ジイソシ
アネートを用いた場合には染色性が良好である。
しかしながら、この脂肪族有機ジイソシアネート
または脂環族有機ジイソシアネートを用いたポリ
ウレタンも、一般に染色物の耐光堅牢度が悪く、
実用上はなお多くの問題が残されている。 本発明者らは、前述した多くの要求性能のいず
れをも高度に満足したポリウレタンについて研究
を行なつた結果、本発明に到達した。本発明は周
知の化合物の中から特定の化合物を選び出し、か
つこれらを特定の割合で使用して合成したポリウ
レタンおよびそれの有機溶剤からなる組成物であ
つて、本発明により得られる効果は、個々の原料
を独立して使用した場合に得られる結果からは全
く予想することができないものである。 すなわち本発明は、(a)平均分子量が300〜5000
の範囲にある高分子ジオール、(b)脂環族有機ジイ
ソシアネート、(c)ヒドラジン、および(d)脂環族有
機ジアミンから合成され、かつ下記の条件()、
()、()および()、 () 該高分子ジオールがポリオキシテトラメチ
レングリコール、ポリオキシプロピレングリコ
ールからなる群から選ばれた少くとも1種のジ
オールを主体とするジオール、あるいは該グリ
コールの残基を主体セグメントとするブロツク
共重合体ジオールであること、 () 該脂環族有機ジイソシアネートがイソホロ
ンジイソシアネートであるか、または該脂環族
有機ジアミンがイソホロンジアミンであるか、
あるいは該脂環族有機ジイソシアネートがイソ
ホロンジイソシアネートであり該脂環族有機ジ
アミンがイソホロンジアミンであるかのいずれ
かであること、 () 該高分子ジオールに対する該ヒドラジンと
該脂環族有機ジアミンの合計量の割合がモル比
で0.5〜4.0であること、 () 該ヒドラジンに対する該脂環族有機ジアミ
ンの割合がモル比で0.25〜4.0であること、 を全て満たすポリウレタンならびにこのポリウレ
タンの有機溶剤からなる合成皮革用ポリウレタン
組成物であり、このポリウレタンは、驚くべきこ
とに強伸度などの物理的性質、耐水性、染色性、
染色堅牢性、耐光劣化性、ポリマー溶液安定性、
耐屈曲性などのいずれの点においても極めて優れ
ている。なお、イソホロンジイソシアネートとは
3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメ
チルシクロヘキシルイソシアネートの通称であ
り、またイソホロンジアミンとは1−アミノ−3
−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキサンの通称である。 以下に本発明の個々の構成要件について具体的
に説明する。 まず本発明のポリウレタン組成物に用いられる
高分子ジオールは、ポリオキシテトラメチレング
リコール、ポリオキシプロピレングリコールから
なる群から選ばれる1種以上のジオールを主体と
するジオールである。ただしその平均分子量は
300〜5000の範囲であらねばならない。本発明に
おいて、高分子ジオールの全量がポリオキシテト
ラメチレングリコール、ポリオキシプロピレング
リコールである場合に最も好ましい結果が得られ
るが、高分子ジオールの少量、すなわち高分子ジ
オールの50重量%以内を他の高分子ジオールに代
えてもよい。このために用いることのできる高分
子ジオールとしては、たとえばポリプロピレンア
ジペートグリコール、ポリカプロラクトングリコ
ール、ポリエチレンアジペートグリコール等のポ
リエステルグリコール類、ポリアセタールグリコ
ール、ポリブタジエングリコール等が挙げられ
る。また本発明において、高分子ジオールとして
ポリオキシテトラメチレングリコールセグメン
ト、ポリオキシプロピレングリコールセグメント
からなるブロツク共重合体ジオールを用いてもよ
く、この場合ポリオキシテトラメチレングリコー
ルセグメントあるいはポリオキシプロピレングリ
コールセグメントの量は全高分子ジオールの50重
量%以上であることが必要である。高分子ジオー
ルとして上記ブロツク共重合体を用いる場合にお
いても、その平均分子量は300〜5000の範囲内で
あらねばならない。 また本発明に用いられる脂環族有機ジアミンと
しては、イソホロンジアミン、4,4′−ジアミノ
ジシクロヘキシルメタン、4,4′−ジアミノ−
3,3′−ジメチルシクロヘキシルメタン、シクロ
ヘキシレンジアミン等が挙げられる。 また本発明に用いられる脂環族有機ジイソシア
ネートとしては、イソホロンジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート、イソプロピリデンシクロヘキサンジイソシ
アネート等が挙げられる。 脂環族有機ジイソシアネートまたは脂環族有機
ジアミンに代えて、脂肪族系のものを用いた場合
には、得られるポリウレタンは機械的性質、耐熱
性および耐水性の点で著しく劣つたものとなり、
また芳香族系のものを用いた場合には、耐光劣化
性の点で著しく劣つたものとなる。 本発明において、前述したように、脂環族有機
ジイソシアネートがイソホロンジイソシアネート
であるか、あるいは脂環族有機ジアミンがイソホ
ロンジアミンであるか、あるいは脂環族有機ジイ
ソシアネートがイソホロンジイソシアネートであ
り脂環族有機ジアミンがイソホロンジアミンであ
るかのいずれかである必要がある。特に脂環族有
機ジイソシアネートがイソホロンジイソシアネー
トであり、かつ脂環族有機ジアミンがイソホロン
ジアミンである場合に最も優れた結果が得られ
る。脂環族有機ジイソシアネートがイソホロンジ
イソシアネート以外のものであり、かつ脂環族有
機ジアミンがイソホロンジアミン以外のものであ
る場合には、得られるポリウレタンは溶剤中での
溶液安定性が悪く、経時的に増粘したり、ゲル化
現象を起こしたりする他に、ポリウレタン自体も
強伸度などの機械的性質および耐熱性においても
劣つたものとなる。 なお、本発明において、脂環族有機ジイソシア
ネート、脂環族有機ジアミンのいずれか一方、ま
たは両方がイソホロン系のものであることが必須
であるが、全量がイソホロン系のものでなくても
よい。すなわち少量ならばイソホロン系以外の脂
環族系、脂肪族系あるいは芳香族系の有機ジイソ
シアネートやイソホロンジアミン以外の有機活性
水素化合物に置き換えることもできる。しかしな
がら、これらイソホロン系以外のもの、特に脂肪
族系または芳香族系のものの量が多くなるに従つ
て、要求性能のいずれかが悪化していく。したが
つて、本発明において最も好ましい場合は、脂環
族有機ジイソシアネート、脂環族有機ジアミンの
いずれか一方、または両方が全量イソホロン系で
ある場合である。イソホロンジイソシアネートの
一部を止むなく他のものに置き換える場合には、
その量はイソホロンジイソシアネートの15モル%
以内であることが好ましく、またイソホロンジア
ミンの一部を他のものに置き換える場合には、そ
の量はイソホロンジアミンおよびヒドラジンの合
計量の15モル%以内であることが好ましい。 また本発明において、脂環族有機ジイソシアネ
ートとしてイソホロンジイソシアネートを用いる
場合には有機ジアミンとして脂環族有機ジアミン
を、また脂環族有機ジアミンとしてイソホロンジ
アミンを用いる場合には有機ジイソシアネートと
して脂環族有機ジイソシアネートを用いなければ
ならないが、この脂環族有機ジイソシアネートや
脂環族有機ジアミンについても全量が脂環族系の
ものでなくてもよい。すなわち、少量ならば脂肪
族系あるいは芳香族系の有機ジイソシアネートや
脂環族有機ジアミン以外の有機活性水素化合物に
置き換えることもできる。しかしながら、これら
の量が多くなるに従つて要求性能のいずれかが悪
化していく。したがつて本発明において芳香族系
または脂肪族系等の脂環族系以外の有機ジアミン
または有機ジイソシアネートを一切用いない場合
が最も好ましい。脂環族有機ジイソシアネートの
一部を止むなく他のものに置き換える場合には、
その量は脂環族有機ジイソシアネートの15モル%
以内であることが好ましく、また脂環族有機ジア
ミンの一部を止むなく他のものに置き換える場合
には、その量は脂環族有機ジアミンおよびヒドラ
ジンの合計量の15モル%以内であることが好まし
い。なお、有機活性水素化合物とは、水酸基また
はアミノ基を2個有する低分子有機化合物のこと
であり、ポリウレタンの鎖伸長剤として用いられ
ている化合物のことである。 また本発明において、鎖伸長剤として脂環族有
機ジアミンとヒドラジンを併用、あるいはイソホ
ロンジアミンとヒドラジンを併用しなければなら
ない。ヒドラジンの使用量は、脂環族有機ジアミ
ンまたはイソホロンジアミンの量に対してモル比
で0.25〜4.0の範囲である。なお、ここで言う脂
環族有機ジアミンまたはイソホロンジアミンの量
とは、これら化合物単独の量を意味しており、し
たがつて脂環族有機ジアミンまたはイソホロンジ
アミンの少量を他の活性水素化合物に置き換える
場合には、それらの活性水素化合物の量を含まな
い値である。ヒドラジンの使用量が前記0.25より
少ない場合には、得られるポリウレタンの染色物
の耐候堅牢度が実用に耐え難い程度まで低下する
と共に、耐光劣化性および耐酸化劣化性が低下し
て強伸度の低下を招く。逆にヒドラジンの使用量
が前記4.0を越える場合には、得られるポリウレ
タンは、その染色物の洗濯堅牢性が不十分となる
と共に、耐水性が低下し、また熱軟化点も低くな
り、さらにポリマー溶液安定性が劣るようにな
る。なお本発明で用いられるヒドラジンは水和物
の形であつてもよい。 次に本発明において、高分子ジオールに対する
ヒドラジンと脂環族有機ジアミンの合計量あるい
はヒドラジンとイソホロンジアミンの合計量は、
モル比で0.5〜4.0の範囲内である必要がある。な
お、ここで言うヒドラジンと脂環族有機ジアミン
の合計量またはヒドラジンとイソホロンジアミン
の合計量とは、鎖伸長剤として用いられる全活性
水素化合物の合計量を意味しており、従つて脂環
族有機ジアミンの少量をそれ以外の化合物に置き
換えた場合や、イソホロンジアミンの少量をそれ
以外の化合物に置き換えた場合には、それらの化
合物をも含めた値である。高分子ジオールに対す
るヒドラジンと脂環族有機ジアミンの合計量ある
いはヒドラジンとイソホロンジアミンの合計量が
前記の範囲より少ない場合には、得られるポリウ
レタンは、軟化温度が低く、さらに柔軟性が過度
に大きく、合成皮革として実用できる程度の硬さ
を有さず、逆に前記の範囲より大きい場合には、
得られるポリウレタンは十分な強伸度を有さず、
耐屈曲性が悪くなる。 本発明のポリウレタン組成物を構成する溶剤と
しては、前記ポリウレタンを溶解するものであ
り、特に水と混和性を有する有機溶剤が好まし
い。有機溶剤が水と混和性を有しないものである
場合には、合成皮革の製造工程におけるポリウレ
タンの凝固方法として湿式凝固を採用することが
難しく、しかも良好な合成皮革を得ることが難し
くなる。ただし、本発明のポリウレタン組成物を
合成皮革の表面仕上げ剤として用い、かつこのポ
リウレタンを乾式凝固により製膜する場合には、
有機溶剤は水と混和性を有しないものであつても
よい。本発明で採用される有機溶剤としては、た
とえばジメチルホルムアミド、ジエチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
サイド、アセトン、メチルエチルケトン、トルエ
ン、インプロピルアルコール、シクロヘキサン、
テトラヒドロフラン、酢酸エチル、メチルセロソ
ルブ、酢酸セロソルブなどが単独または混合物と
して使用し得る。なかでもジメチルホルムアミド
がコスト的および湿式凝固性の点で有利である。
ポリウレタン溶液を合成皮革に用いる場合の溶液
中のポリウレタン濃度は通常3〜40重量%の範囲
であり、本発明の組成物についても、ポリウレタ
ン濃度がこの範囲となるような組成物であること
が好ましい。 次に本発明のポリウレタン組成物の代表的な製
造法について説明する。まず高分子ジオールとこ
の高分子ジオールの末端水酸基に対して過剰量の
前記脂環族有機ジイソシアネートとを窒素雰囲気
下に50〜130℃に加熱撹拌し、末端にイソシアネ
ート基を有するプレポリマーを得る。得られたプ
レポリマーを前記の溶媒に溶解し、室温付近の温
度条件下にヒドラジンおよび脂環族有機ジアミン
により鎖伸長してポリウレタン溶液を得る。必要
に応じて、このポリウレタン溶液に有機溶剤を追
加するかまたは有機溶剤の一部を除去してポリウ
レタン濃度を調整して本発明のポリウレタン組成
物を得る。以上の方法以外にも、本発明のポリウ
レタン組成物を得る方法は種々あり、本発明は上
記の方法に限定されるものではない。 なお本発明において、得られるポリウレタンの
染色性をさらに向上させるために、3級窒素を含
む化合物、例えばN−メチルアミノビスプロピル
アミン、N−メチルジエタノールアミン、N−イ
ソブチルジエタノールアミン、1,4−ビスアミ
ノプロピルピペラジン等を鎖伸長剤の一部として
使用してもよい。しかしながら、これら3級窒素
を含む化合物の量が多くなるに従つて染色性以外
の要求性能が低下することになるので、3級窒素
を含む化合物の量は鎖伸長剤全量の15モル%以内
程度に押えるのが好ましい。 さらに、本発明のポリウレタン組成物は、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、防燃剤、そ
の他各種添加剤や充填剤を含んでいてもよい。 次に、本発明のポリウレタン組成物を使用して
合成皮革を製造する方法の一例を示す。 不織布、織布、編布あるいはこれらの積層物等
で代表される繊維シートに該ポリウレタン組成物
を含浸した後、湿式凝固あるいは乾式凝固するこ
とにより有機溶剤を除去し、乾燥し、含浸シート
を得る。この含浸シートを染色、バフイングする
ことによりスエード調の合成皮革が得られる。ま
た、高分子弾性体溶液を含浸した繊維シートに、
必要により高分子弾性体を凝固させたのち、該ポ
リウレタン組成物を塗布し、湿式凝固して表面被
膜層を付与することにより銀面層付き合成皮革が
得られる。さらに、予め該ポリウレタン組成物の
乾式または湿式フイルムを形成しておき、このフ
イルムを繊維シートまたは含浸シート表面に貼り
付けることにより銀面層付き合成皮革を得ること
もできる。 本発明のポリウレタン組成物を使用して得られ
る合成皮革は、前述した様な要求性能の全てを高
度に併せ持つておりこのような合成皮革は、衣料
用、靴用、鞄用、インテリヤ用、スポーツ用品
用、その他多くの分野に適している。 以下実施例により本発明を具体的に説明する。
なお実施例中、特にことわりがない限り、熱水処
理とは90℃の熱水中に300時間浸漬した場合の値
であり、フエードメーター処理とは63℃雰囲気下
で紫外線照射を100時間行なつた場合の値であり、
熱劣化処理とは100℃雰囲気下に300時間放置した
場合の値であり、染色性は染料としてLanasyn
Green 5GLおよびIr.Yellow 2RLを併用して染
色した場合の結果を意味している。また実施例に
おいて、得られたポリウレタンが合成皮革として
要求される性能を有しているか否かを総合的に評
価し、合成皮革用として充分適したものである場
合には〇、そうでない場合には×をもつて示し
た。さらに実施例中で使用したポリウレタンの原
料はすべて略号を用いて示したが、略号と化合物
の関係は以下の通りである。
【表】
【表】 実施例1および比較例1〜7 第1表に示した試薬を用いポリウレタンエラス
トマーを製造した。すなわち高分子ジオールと有
機ジイソシアネートの一定量を窒素下60〜100℃
で2〜6時間撹拌して反応さす。得られたプレポ
リマーをジメチルホルムアミド(以下DMFと略
す)に25重量%濃度となるように溶解さす。次に
所定量の鎖伸長剤をDMFに溶解したのち、この
溶液を前述のプレポリマー溶液に添加し、30℃、
窒素下で2〜5時間撹拌して反応させてポリウレ
タンエラストマーのDMF溶液を得る。この液の
ポリウレタン濃度を10重量%に調整したのち、こ
の液をガラス板上に流延し、乾燥して、厚さ50μ
の乾式皮膜を得る。この乾式皮膜を種々物性試験
に供した。結果を第2表に示す。
【表】
【表】 実施例2〜5、比較例8、9 第3表に記載の試薬を用い、実施例1と同様に
してポリウレタンエラストマーの溶液を得て、こ
の溶液から乾式皮膜を作製した。その物性を第4
表に示す。
【表】
【表】 実施例6〜8、比較例10〜13 第5表に記載の試薬を用い、実施例1と同様に
してポリウレタンエラストマーの溶液を得て、こ
の溶液から乾式皮膜を作製した。その物性を第6
表に示す。
【表】
【表】 実施例9〜11、比較例14〜16 第7表に記載の試薬を用い、実施例1と同様に
してポリウレタンエラストマーの溶液を得て、こ
の溶液から乾式皮膜を作製した。その物性を第8
表に示す。
【表】
【表】 実施例12、13、比較例17、18 第9表に記載の試薬を用い、実施例1と同様に
してポリウレタンエラストマーの溶液を得て、こ
の溶液から乾式皮膜を作製した。その物性を第10
表に示す。なお、第10表に記載の屈曲試験は、
MIT屈曲試験法により20℃の温度条件下、荷重
1.5Kgで行ない、被試験物である皮膜を厚さ0.35
mm、幅8mm、長さ10cmの試験片にして行なつた。
【表】
【表】 実施例 14 繊度1.0デニール、繊維長30mmの巻縮ナイロン
ステープルからなるランダムウエブにニードルパ
ンチング処理をおこない、重量250g/m2の不織
布を製造した。この不織布に実施例1のポリウレ
タンエラストマーの20%DMF溶液を、不織布100
重量部に対してポリウレタンが固型分で30重量%
付着するような量で含浸し、水中でこのポリウレ
タンを凝固させたのち、これを乾燥し、基布を得
た。 この基布上に、実施例1のポリウレタンエラス
トマーの16重量%DMF溶液を転写方式により、
厚さ100ミクロンになるように湿式製膜し、皮革
様シート物を得た。この合成皮革は、光、熱、水
分などに対して、極めて良好な耐久性を示し、耐
屈曲性においても極めて優れていた。 さらに、実施例3、6、7、9、10、12および
13で得られたポリウレタン溶液を用いて、同上の
方法により合成皮革を製造したところ、得られた
合成皮革は、いずれも、熱、光、水分などに対し
て極めて良好な耐久性および耐屈曲性を有してい
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)平均分子量が300〜5000の範囲にある高分
    子ジオール、(b)脂環族有機ジイソシアネート、(c)
    ヒドラジン、および(d)脂環族有機ジアミンから合
    成され、かつ下記の条件()、()、()およ
    び()、 () 該高分子ジオールがポリオキシテトラメチ
    レングリコール、ポリオキシプロピレングリコ
    ールからなる群から選ばれた少くとも1種のジ
    オールを主体とするジオールあるいは該グリコ
    ールの残基を主体セグメントとするブロツク共
    重合体ジオールであること、 () 該脂環族有機ジイソシアネートがイソホロ
    ンジイソシアネートであるか、または該脂環族
    有機ジアミンがイソホロンジアミンであるか、
    あるいは該脂環族有機ジイソシアネートがイソ
    ホロンジイソシアネートであり該脂環族有機ジ
    アミンがイソホロンジアミンであるかのいずれ
    かであること、 () 該高分子ジオールに対する該ヒドラジンと
    該脂環族有機ジアミンの合計量の割合がモル比
    で0.5〜4.0であること、 () 該ヒドラジンに対する該脂環族有機ジアミ
    ンの割合がモル比で0.25〜4.0であること、 を全て満たすポリウレタンならびにこのポリウレ
    タンの有機溶剤からなる合成皮革用ポリウレタン
    組成物。
JP5069680A 1980-04-15 1980-04-15 Polyurethane composition for synthetic leather Granted JPS56145947A (en)

Priority Applications (1)

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JP5069680A JPS56145947A (en) 1980-04-15 1980-04-15 Polyurethane composition for synthetic leather

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JP5069680A JPS56145947A (en) 1980-04-15 1980-04-15 Polyurethane composition for synthetic leather

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS56145947A JPS56145947A (en) 1981-11-13
JPS6324008B2 true JPS6324008B2 (ja) 1988-05-19

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