JPS6133851B2 - - Google Patents

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JPS6133851B2
JPS6133851B2 JP56076199A JP7619981A JPS6133851B2 JP S6133851 B2 JPS6133851 B2 JP S6133851B2 JP 56076199 A JP56076199 A JP 56076199A JP 7619981 A JP7619981 A JP 7619981A JP S6133851 B2 JPS6133851 B2 JP S6133851B2
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JP
Japan
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diol
alicyclic organic
polyurethane
diisocyanate
ethylene oxide
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JP56076199A
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JPS57190015A (en
Inventor
Koji Hirai
Kenji Shirono
Takayuki Okamura
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Priority to US06/374,923 priority patent/US4412022A/en
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Publication of JPS6133851B2 publication Critical patent/JPS6133851B2/ja
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は人工皮革あるいは布帛のコーテイング
剤などとして用いられた場合に性能の優れた人工
皮革を提供し得るポリウレタン組成物に関する。
さらに詳しくは、本発明は強伸度などの物理的性
質に優れ、かつ耐水性、染色性、染色堅牢性、耐
熱劣化性、耐光劣化性、耐屈曲性、ポリマー溶液
安定性などの人工皮革あるいは布帛のコーテイン
グ剤などとして、あるいはこれらを製造する際に
要求される諸性能を高度に併せもつたポリウレタ
ンおよびその有機溶剤からなるポリウレタン組成
物に関する。 ポリウレタンは機械的強度、耐摩耗性および柔
軟性に優れているため、従来より人工皮革用など
として広く用いられている。そして、これらの用
途としてより適したポリウレタンを得るために、
すなわちその際の要求性能である耐光性、耐水
性、耐熱劣化性、耐屈曲性、染色性、染色堅牢
性、ポリマー溶液安定性などを改良する試みが従
来から数多くなされており、個々の要求性能を改
良する方法が種々提案されている。しかしなが
ら、従来の試みはいずれも改良の程度が今一歩で
あつたり、また目的とする特定の要求性能に関し
ては満足できるものであつてもその反面他の要求
性能を著しく悪化させるような結果となるもので
あつたりして、満足できるものではなかつた。 ポリウレタンは高分子ジオールを有機ジイソシ
アネートおよび鎖伸長剤である活性水素化合物と
反応させることにより得られるものであるが、た
とえば有機ジイソシアネートとして芳香族有機ジ
イソシアネートを用いると得られるポリウレタン
は耐光劣化性に劣り、具体的には光照射による黄
変、強伸度低下を来たすことが知られている。芳
香族有機ジイソシアネートに代えて脂肪族系ある
いは脂環族系の有機ジイソシアネートを用いるこ
とにより、耐光性のうち光照射による黄変をかな
り防ぐことは可能であるが、もう一方の強伸度低
下を防ぐことについては不十分である。さらに脂
肪族系あるいは脂環族系の有機ジイソシアネート
を用いたポリウレタンは、軟化温度が低いとか、
引張応力、表面耐摩擦堅牢性などの表面物性がか
ならずしも満足できるものではないとかという欠
点を有している。 またヒドラジンを鎖伸長剤として使用したポリ
ウレタンは一般に耐光性に優れたものであること
が知られている。しかしながら、このポリウレタ
ンは耐水性およびポリマー溶液安定性に劣り、さ
らに熱軟化温度が低く、具体的には、染色中また
は熱水処理中にポリマーの白化や強度低下を招い
たり、あるいはポリウレタンを繊維シートに含浸
または塗布するために調整したポリウレタン溶液
または有機溶媒中で重合させて得たポリウレタン
溶液が経時的な粘度増加やゲル化を起こして一定
品質の合成皮革を得ることができなかつたりす
る。特にヒドラジンと共に有機ジイソシアネート
として脂肪族有機ジイソシアネートあるいは脂環
族有機ジイソシアネートを用いた場合には、これ
らの欠点がより拡大する。 また人工皮革や布帛のコーテイング用ポリウレ
タンエラストマーの重要な要求性能として染色
性、特に酸性染料や含金属錯塩染料に対する染色
性があげられる。一般に有機ジイソシアネートと
して芳香族有機ジイソシアネートを用いた場合に
は、得られるポリウレタンは上記染料に対する染
色性が悪く、一方脂環族有機ジイソシアネートま
たは脂環族有機ジイソシアネートを用いた場合に
は染色性が良好である。しかしながら、この脂肪
族有機ジイソシアネートまたは脂環族有機ジイソ
シアネートを用いたポリウレタンも染色性がなお
不十分であり、一般に染色物の耐光堅牢度が悪
く、実用上はなお多くの問題が残されている。 本発明者らは、前述した多くの要求性能のいず
れをも高度に満足したポリウレタンについて研究
を行なつた結果、本発明に到達した。本発明は周
知の化合物の中から特定の化合物を選び出し、か
つこれらを特定の割合で使用して合成したポリウ
レタンおよびそれの有機溶剤からなる組成物であ
つて、本発明により得られる効果は、個々の原料
を独立して使用した場合に得られる結果からは全
く予想することができないものである。 すなわち本発明は、(a)平均分子量が300〜5000
の範囲にある高分子ジオール、(b)脂環族有機ジイ
ソシアネート、(c)脂環族有機ジアミンおよび(d)ヒ
ドラジンから合成され、かつ下記の条件(i)〜(v) (i) 脂環族有機ジイソシアネートの少なくとも一
部が下記式() (但し、R1、R2は水素原子または低級アルキル
基を示す)であらわされるジイソシアネートで
あり、かつ脂環族有機ジイソシアネート中にお
ける上記()式であらわされるジイソシアネ
ートの割合が20モル%以上であること、 (ii) 脂環族有機ジアミンの少なくとも一部が下記
式() (但し、R3、R4は水素原子または低級アルキル
基を示す)であらわされるジアミンであり、か
つ脂環族有機ジアミンおよびヒドラジンの合計
量における上記()式であらわされるジアミ
ンの割合が20モル%以上であること、 (iii) 脂環族有機ジイソシアネートおよび脂環族有
機ジアミンの少なくとも一方が下記式() (但し、Aはアミノ基またはイソシアネート基
を示す)であらわされる化合物を一成分として
おり、かつ脂環族有機ジイソシアネートと脂環
族有機ジアミンとヒドラジンの合計量における
上記()式であらわされる化合物の合計量が
25〜85モル%であること、 (iv) 高分子ジオールに対する有機ジイソシアネー
トの割合がモル比で2.2ないし5.0の範囲内であ
ること、 (v) ヒドラジンと脂環族有機ジアミンの合計量に
対するヒドラジンの割合がモル比で0.05〜0.5
の範囲内であること、 を全て満たすポリウレタンならびにこのポリウレ
タンの有機溶剤からなるポリウレタン組成物であ
り、このポリウレタンは、驚くべきことに強伸度
などの物理的性質、耐水性、染色性、染色堅牢
性、耐光劣化性、表面耐摩擦堅牢性などの表面物
性、ポリマー溶液安定性、耐屈曲性などのいずれ
の点においても極めて優れている。 以下に本発明の個々の構成要件について具体的
に説明する。 まず本発明のポリウレタン組成物に用いられる
高分子ジオールとしては、ポリテトラメチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリエス
テルグリコール類、ポリアセタールグリコール、
ポリカーボネートグリコール、ポリブタジエング
リコールなどの一般の高分子ジオールが挙げられ
る。そして、その平均分子量は300〜5000の範囲
内であらねばならない。特に染色性、染色堅牢性
にすぐれたポリウレタンを必要とする場合には、
高分子ジオール中にエチレンオキシド構造単位を
導入する必要がある。この場合、高分子ジオール
としてポリテトラメチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコールなどのポリエーテルグリコール
類、ポリプロピレンアジペートグリコール、ポリ
カプロラクトングリコール、ポリエチレンアジペ
ートグリコールなどのポリエステルグリコール
類、ポリアセタールグリコール、ポリブタジエン
グリコール、ポリカーボネートグリコールなどの
一般の高分子ジオールから選ばれる少なくとも1
種のジオールとポリエチレングリコールとを併用
することが得られるポリウレタンの性能および原
料の入手し易さの点において好ましいが、これ以
外にエチレンオキサイド構造単位を有する共重合
ジオールであつてもよい。 本発明においては、この共重合ジオールを単独
で用いてもよいし、エチレンオキシド構造単位を
有しない高分子ジオールと混合して用いてもよい
し、さらにそれぞれエチレンオキシド構造単位を
有している2種以上の共重合ジオールを混合して
使用してもよい。エチレンオキシド構造単位を有
する共重合ジオールとしては、ポリ(オキシプロ
ピレン)ポリ(オキシエチレン)グリコール、ポ
リ(オキシエチレン)ポリカプロラクトンブロツ
ク共重合ジオールなどが挙げられる。 本発明により得られるポリウレタンは、耐光劣
化性、耐酸化劣化性において人工皮革用などとし
て十分実用に耐え得るものであるが、より一層耐
光性、耐酸化劣化性に優れたポリウレタンを必要
とする場合には、高分子ジオールとして、ポリエ
ステル連鎖およびポリカーボネート連鎖からなる
群から選ばれる少なくとも1種の連鎖(以下連鎖
Aと称す)を主体とするジオールとエチレンオキ
シド構造単位を含んでいるジオールとを主体とす
る混合ジオールであるか、あるいは同一分子中に
連鎖Aとエチレンオキシド構造単位を主成分とし
て有しているブロツク共重合体ジオールであるか
のいずれかであり、かつ該高分子ジオール中にお
けるエチレンオキシド構造単位の割合が全高分子
ジオールに対して5〜50重量%であり、さらに平
均分子量が300〜5000の範囲にあるジオールを用
いるのが好ましい。なおポリエステル連鎖とは、
【式】あるいは
【式】で表 わされる基であり、ポリカーボネート連鎖とは、
【式】で表わされる基であり、またエチ レンオキシド構造単位とは、−CH2CH2O−で表わ
される基であり(但し、p、q、rは重合度を表
わし、R、R′は2価の炭化水素基を表わす)。 連鎖Aを有している高分子ジオールを用いる場
合、高分子ジオールとして、具体的にポリプロピ
レンアジペートグリコール、ポリカプロラクタン
グリコールなどのポリエステルグリコール類およ
びポリカーボネートグリコールからなる群から選
ばれる少なくとも1種のジオールとポリエチレン
グリコールとを併用することが得られるポリウレ
タンの性能および原料の入手し易さの点で好まし
いが、これ以外に前述の連鎖Aとエチレンオキシ
ド構造単位がブロツク共重合しているジオールで
あつてもよい。さらに連鎖Aを主成分とするブロ
ツク共重合体ジオールとポリエチレングリコール
とを併用する場合であつても、また連鎖Aを主成
分とするブロツク共重合体ジオールとエチレンオ
キシド構造単位が含まれているブロツク共重合体
ジオールとを併用する場合であつても、あるいは
ポリカーボネートグリコールなどのジオールとエ
チレンオキシド構造単位が含まれているブロツク
共重合体ジオールとを併用する場合であつてもよ
い。 また本発明において、エチレンオキシド構造単
位が全高分子ジオール中に占める割合を5〜50重
量%の範囲内にするのが好ましい。5重量%未満
の場合には、染色性、染色堅牢性および染料移行
防止性に関して本発明が目的とする効果が十分に
得られず、逆に50重量%を越える場合には得られ
るポリウレタンが水に膨潤し易くなり、湿潤時の
強度が低下するとともに、耐光劣化性、耐酸化劣
化性も低下し、さらにポリウレタンの強伸度など
の機械的性質も不良となる。 連鎖Aとしてポリカーボネート連鎖を採用する
場合には、前述の一般式
【式】に おいて、Rが−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−であ
るポリカーボネート連鎖を用いるのが最も好まし
い。 また本発明において、有機ジイソシアネート、
有機ジアミンとして脂環族系のものが用いられ
る。脂環族有機ジイソシアネートまたは脂環族有
機ジアミンに代えて、脂環肪系のものを用いた場
合には、得られるポリウレタンは機械的性質、耐
熱性および耐水性の点で著しく劣つたものとな
り、また芳香族系のものを用いた場合には、耐光
劣化性の点で著しく劣つたものとなる。 そして脂環族有機ジイソシアネートの少なくと
も20モル%は前記式()で表わされるジイソシ
アネート化合物であらねばならない。前記式
()で表わされるジイソシアネート化合物とし
ては、ジシクロヘキシルメタン−4・4′−ジイソ
シアネート、3・3′−ジメチル−ジシクロヘキシ
ルメタン−4・4′ジイソシアネート、4・4′−イ
ソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネー
ト、3・3′−ジメチル−4・4′−イソプロピリデ
ンジシクロヘキシルジイソシアネート等が挙げら
れる。また脂環族有機ジアミンおよびヒドラジン
の合計量の少なくとも20モル%は前記式()で
表わされるジアミン化合物であらねばならない。
前記式()で表わされるジアミン化合物として
は、4・4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、
3・3′−ジメチル−4・4′−ジアミノ−ジシクロ
ヘキシルメタン、4・4′−イソプロピリデンジシ
クロヘキシルジアミン、3・3′−ジメチル−4・
4′−イソプロピリデンジシクロヘキシルジアミン
等が挙げられる。 さらに本発明において、脂環族有機ジイソシア
ネート、脂環族有機ジアミンの内、少なくとも一
方は前記式()で表わされるジイソシアネート
化合物またはジアミン化合物、すなわちイソホロ
ンジイソシアネートまたはイソホロンジアミンを
一成分として有していなければならない。その量
は脂環族有機ジイソシアネート、脂環族有機ジア
ミンおよびヒドラジンの合計量の25〜85モル%の
範囲内である。 前記式()または()で表わされる化合物
の量がそれぞれ前記の範囲より少ない場合には、
得られるポリウレタンの軟化温度が低くなるこ
と、伸長応力、すなわち50〜300%伸長時の応力
が小さいこと、さらには表面耐摩擦堅牢性が十分
でないことなどの欠点が生じる。また前記()
で表わされる化合物の量が前記の範囲より小さい
場合には、得られるポリウレタンは溶媒中での溶
液安定性が悪く、経時的に短期間で増粘したり、
ゲル化したりする。さらには重合時に増粘、ゲル
化などの現象を呈し、ポリウレタン溶液を得るこ
と自体難しくなる。 本発明では、前記した(i)〜(v)の条件を満足する
範囲内において、前記()、()、()で示さ
れる化合物以外の脂環族有機ジイソシアネート、
脂環族有機ジアミンを用いることができる。この
ような脂環族有機ジイソシアネートの代表とし
て、1・3−ビス(イソシアネートメチル)シク
ロヘキサン(通称H6XDI)、メチルシクロヘキサ
ンジイソシアネート(通称H6TDI)等が挙げられ
る。また脂環族有機ジアミンの代表として、ジア
ミノシクロヘキサン、ジ(アミノメチル)シクロ
ヘキサン等が挙げられる。 また少量ならば脂肪族系あるいは芳香族系の有
機ジイソシアネートや脂環族有機ジアミン以外の
有機活性水素化合物に置き換えることもできる。
しかしながら、これらの量が多くなるに従つて要
求性能のいずれかが悪化していく。 また本発明において、鎖伸長剤としてヒドラジ
ンを併用しなければならない。ヒドラジンの使用
量は、脂環族有機ジアミンとヒドラジンの合計量
に対してモル比で0.05〜0.5の範囲内である。ヒ
ドラジンの使用量が0.05より少ない場合には、得
られるポリウレタンの耐光劣化性および耐酸化劣
化性が低下して強伸度の低下を招く。またこのポ
リウレタンを染色した場合には、その染色物の耐
候染色堅牢性が悪くなる。逆にヒドラジンの使用
量が0.5を越える場合には、得られるポリウレタ
ンは、その染色物の洗濯堅牢性が不十分となると
共に、耐水性が低下し、また熱軟化点も低くな
り、さらにポリマー溶液安定性が劣るようにな
る。なお本発明で用いられるヒドラジンは水和物
の形であつてもよい。 次に本発明において、高分子ジオールに対する
有機ジイソシアネートの割合はモル比で2.2〜5.0
の範囲内である必要がある。この割合が2.2未満
の場合、得られるポリウレタンは、軟化温度が低
く、さらに柔軟性が過度に大きく、人工皮革など
として実用できる程度の硬さを有さず、また耐光
性も低下する。逆に前記の範囲より大きい場合に
は、得られるポリウレタンは十分な強伸度を有さ
ず、耐屈曲性が悪くなる。 本発明のポリウレタン組成物を構成する溶剤と
しては、前記ポリウレタンを溶解するものであ
り、たとえばジメチルホルムアミド、ジエチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルス
ルホキサイド、アセトン、メチルエチルケトン、
トルエン、イソプロピルアルコール、シクロヘキ
サン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、メチル
セロソルブ、酢酸セロソルブなどが単独または混
合物として使用し得る。なかでもジメチルホルム
アミドがコスト的および湿式凝固性の点で有利で
ある。ポリウレタン溶液を人工皮革に用いる場合
の溶液中のポリウレタン濃度は通常3〜40重量%
の範囲であり、本発明の組成物についても、ポリ
ウレタン濃度がこの範囲となるような組成物であ
ることが好ましい。 次に本発明のポリウレタン組成物の代表的な製
造法について説明する。まず高分子ジオールとこ
の高分子ジオールの末端水酸基に対して過剰量の
前記脂環族有機ジイソシアネートとを窒素雰囲気
下に50〜130℃に加熱撹拌し、末端にイソシアネ
ート基を有するプレポリマーを得る。得られたプ
レポリマーを前記の溶媒に溶解し、室温付近の温
度条件下にヒドラジンおよび脂環族有機ジアミン
により鎖伸長してポリウレタン溶液を得る。必要
に応じて、このポリウレタン溶液に有機溶剤を追
加するかまたは有機溶剤の一部を除去してポリウ
レタン濃度を調整して本発明のポリウレタン組成
物を得る。以上の方法以外にも、本発明のポリウ
レタン組成物を得る方法は種々あり、本発明は上
記の方法に限定されるものではない。 なお本発明において、得られるポリウレタンの
染色性をさらに向上させるために、3級窒素を含
む化合物、例えばN−メチルアミノビスプロピル
アミン、N−メチルジエタノールアミン、N−イ
ソブチルジエタノールアミン、1・4−ビスアミ
ノプロピルピペラジン等を鎖伸長剤の一部として
使用してもよい。しかしながら、これら3級窒素
を含む化合物の量が多くなるに従つて染色性以外
の要求性能が低下することになるので、3級窒素
を含む化合物の量は鎖伸長剤全量の15モル%以内
程度に押えるのが好ましい。 さらに、本発明のポリウレタン組成物は、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、防燃剤、そ
の他各種添加剤や充填剤を含んでいてもよい。 以下実施例により本発明を具体的に説明する。
なお実施例中、特にことわりがない限り、熱水処
理とは90℃の熱水中に300時間浸漬した場合の値
であり、フエードメーター処理とは63℃雰囲気下
で紫外線照射を100時間行なつた場合の値であ
り、熱劣化処理とは100℃雰囲気下に300時間放置
した場合の値であり、染色性は染料として
Lanasyn Green 5GLおよびIr.Yellow 2RLを併
用して染色した場合の結果を意味している。また
実施例において、得られたポリウレタンが人工皮
革として要求される性能を有しているか否かを総
合的に評価し、人工皮革用として充分適したもの
である場合には〇、そうでない場合には×をもつ
て示した。さらに実施例中で使用したポリウレタ
ンの原料はすべて略号を用いて示したが、略号と
化合物の関係は以下の通りである。
【表】 実施例1〜3および比較例1、2 第1表に示した試薬を用いポリウレタンエラス
トマーを製造した。すなわち高分子ジオールと有
機ジイソシアネートの一定量を窒素下60〜100℃
で2〜6時間撹拌して反応させた。得られたプレ
ポリマーをジメチルホルムアミド(以下DMFと
略す)に25重量%濃度となるように溶解させた。
次に所定量の鎖伸長剤をDMFに溶解したのち、
この溶液を前述のプレポリマー溶液に添加し、30
℃、窒素下で2〜5時間撹拌して反応させてポリ
ウレタンエラストマーのDMF溶液を得た。この
液のポリウレタン濃度を10wt%に調整したの
ち、この液をガラス板上に流延し、乾燥して、厚
さほぼ40μの乾式皮膜を得た。この乾式皮膜を
種々物性試験に供した。結果を第2表に示した。
【表】
【表】 実施例4および比較例3〜5 第3表に記載の試薬を用い、実施例1と同様に
して、ポリウレタンエラストマーの溶液を得て、
この溶液から乾式皮膜を作製した。 その物性を第4表に示した。
【表】
【表】
【表】 実施例5および比較例6、7 第5表に記載の試薬を用い、実施例1と同様に
してポリウレタンエラストマーの溶液を得て、こ
の溶液から乾式皮膜を作製した。その物性を第6
表に示した。
【表】
【表】 実施例 8、9 第9表に記載の試薬を用い実施例1と同様にし
てポリウレタンエラストマーの溶液を得て、この
溶液から乾式皮膜を作製した。その物性を第10表
に示す。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)平均分子量が300〜5000の範囲にある高分
    子ジオール、(b)脂環族有機ジイソシアネート、(c)
    脂環族有機ジアミンおよび(d)ヒドラジンから合成
    され、かつ下記の条件(i)〜(v) (i) 脂環族有機ジイソシアネートの少なくとも一
    部が下記式() (但し、R1、R2は水素原子または低級アルキル
    基を示す)であらわされるジイソシアネートで
    あり、かつ脂環族有機ジイソシアネート中にお
    ける上記()式であらわされるジイソシアネ
    ートの割合が20モル%以上であること、 (ii) 脂環族有機ジアミンの少なくとも一部が下記
    式() (但し、R3、R4は水素原子または低級アルキル
    基を示す)であらわされるジアミンであり、か
    つ脂環族有機ジアミンおよびヒドラジンの合計
    量における上記()式であらわされるジアミ
    ンの割合が20モル%以上であること、 (iii) 脂環族有機ジイソシアネートおよび脂環族有
    機ジアミンの少なくとも一方が下記式() (但し、Aはアミノ基またはイソシアネート基
    を示す)であらわされる化合物を一成分として
    おり、かつ脂環族有機ジイソシアネートと脂環
    族有機ジアミンとヒドラジンの合計量における
    上記()式であらわされる化合物の合計量が
    25〜85モル%であること、 (iv) 高分子ジオールに対する有機ジイソシアネー
    トの割合がモル比で2.2ないし5.0の範囲内であ
    ること、 (v) ヒドラジンと脂環族有機ジアミンの合計量に
    対するヒドラジンの割合がモル比で0.05〜0.5
    の範囲内であること、 を全て満たすポリウレタンならびにこのポリウレ
    タンの有機溶剤からなるポリウレタン組成物。 2 高分子ジオールがエチレンオキシド構造単位
    を含んでいるジオールであるか、あるいはエチレ
    ンオキシド構造単位を含むジオールと含まないジ
    オールとの混合ジオールであるかのいずれかであ
    り、かつ該高分子ジオール中におけるエチレンオ
    キシド構造単位の割合が全高分子ジオールに対し
    て5〜50重量%である特許請求範囲第1項記載の
    ポリウレタン組成物。 3 高分子ジオールがポリエステル連鎖およびポ
    リカーボネート連鎖からなる群から選ばれる少な
    くとも1種の連鎖を主体とするジオール(以下連
    鎖Aと称す)とエチレンオキシド構造単位を含ん
    でいるジオールとを主体とする混合ジオールであ
    るか、あるいは同一分子中に連鎖Aとエチレンオ
    キシド構造単位を主成分として有しているブロツ
    ク共重合体ジオールであるかのいずれかであり、
    かつ該高分子ジオール中におけるエチレンオキシ
    ド構造単位の割合が全高分子ジオールに対して5
    〜50重量%である特許請求の範囲第1項記載のポ
    リウレタン組成物。
JP56076199A 1981-05-19 1981-05-19 Polyurethane composition suitable as coating agent Granted JPS57190015A (en)

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JP56076199A JPS57190015A (en) 1981-05-19 1981-05-19 Polyurethane composition suitable as coating agent
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