JPS6323227A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPS6323227A
JPS6323227A JP10271787A JP10271787A JPS6323227A JP S6323227 A JPS6323227 A JP S6323227A JP 10271787 A JP10271787 A JP 10271787A JP 10271787 A JP10271787 A JP 10271787A JP S6323227 A JPS6323227 A JP S6323227A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
radiation
magnetic
resin
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10271787A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0516084B2 (ja
Inventor
Yasuo Imaoka
今岡 保郎
Yuichi Kubota
悠一 久保田
Kazuyuki Tanaka
和志 田中
Akira Otsuki
大槻 章
Ryozo Konno
紺野 良三
Makio Sugai
菅井 牧雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Original Assignee
TDK Corp
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp, Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical TDK Corp
Priority to JP10271787A priority Critical patent/JPS6323227A/ja
Publication of JPS6323227A publication Critical patent/JPS6323227A/ja
Publication of JPH0516084B2 publication Critical patent/JPH0516084B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 工 発明の背景 技術分野 本発明は、磁気記録媒体に関する。 さらに詳しくは、
放射線照射により重合・硬化するバインダーを用いた磁
気記録媒体に関するものである。
先行技術とその問題点 従来から使用されて来た熱硬化型バインダーを用いた磁
気記録媒体は多価インシアネート基含有化合物に代表さ
れる架橋剤と、バインダーの中の水酸基、アミン基等に
代表される反応性官能基との化学反応により、バインダ
ー間に三次元網目構造を形成させる事により、ビデオテ
ープ、コンピューターテープ、高性能オーディオテープ
、多重コートテープ、磁気ディスク、フロッピーディス
ク、磁気カード等の磁気記録媒体の磁性塗膜の脱落を防
止し磁気記録媒体の耐久性、走行特性、環境信頼性の向
上を計って来た。
しかしこの様な熱硬化性バインダーを用いる事は、磁気
記録媒体の著しい高記録密度化および生産工程の合理化
、自動化の傾向に対応するには限界となってきた。
具体的な問題点を列記すると、 (イ)イソシアネート等の反応性の高い化合物を用いる
ため磁性塗料のポットライフの問題を生じ、塗料の保存
安定性、温度安定性が低下し、かつ磁性層コーティング
以降の表面処理その他の工程も磁性層中の三次元網目構
造化が出来るだけ進まぬ間に処理をほどこさねばならぬ
制約が有る。
(ロ)磁気記録媒体の基材として広く用いられるポリエ
ステルフィルムの熱変型による寸法安定性の低下、不均
一部分の磁性層間転移等の防止、磁性塗膜中の成分の浸
み出しによるブロッキング等を防止するため、硬化炉温
度や熱源とする熱風、赤外線、遠赤外線源の温度に上限
が有り、かつ硬化剤等の低分子量成分の使用量にも限度
が有フた。
(ハ)硬化反応の推進を熱エネルギーとして加えるため
エネルギー効率が悪く、ライン速度その他より最終広巾
ロールの粘着等の防止のため高分子量ポリマーを主体と
したバインダーとなるため溶剤使用量が多くエネルギー
コスト、溶剤コストが高くつく。
(ニ)高記録密度化に進む程、磁性層表面の平滑化が重
要な問題となり、使用するベース基材の裏面の表面粗度
の転移や溶剤使用量が多い事による乾燥時の磁性塗膜型
性成過程における表面の粗面化等品質面で高密度化と他
の特性とのバランスを確保する事が困難となって来てい
る。
■ 発明の目的 本発明の目的は、磁性塗料およびコーテイング後の磁性
塗膜の化学的、物理的安定性が高く、しかも硬化処理工
程が容易で生産性に優れ、しかも、最終製品の媒体の磁
性特性および耐久性が極めて良好である磁気記録媒体を
提供することにある。
■ 発明の開示 このような目的は、下記の本発明によって達成される。
すなわち、本発明は、放射線感応性不飽和二重結合を有
する放射線感応性樹脂と、放射線感応性不飽和二重結合
を有し、20℃における動的弾性率か1 x 109d
yn/cm2未満の軟質樹脂ならびにそのプレポリマー
、オリゴマーおよびテロマーから選ばれた放射線感応性
化合物とを含有し、熱可塑性樹脂を実質的に含有しない
バインダー成分(ただし、放射線感応性樹脂および放射
線感応性化合物がともにアクリル系二重結合を有する場
合を除く)と、強磁性微粒子とを含む磁性塗料を放射線
により架橋・重合した磁性層を有することを特徴とする
磁気記録媒体。
なお、本発明において、放射線感応性樹脂および化合物
がともにアクリル系二重結合を有する場合を除くのは、
原出願である特願昭55−27529号との重複をなく
すためである。
■ 発明の具体的構成 本発明の磁気記録媒体は、基体上に、強磁性微粒子と下
記に詳述する所定のバインダーとを含有する磁性塗料を
用いた磁性層を有する。
所定のバインダーとは、放射線感応変性樹脂であるが、
これと軟質の放射線感応性エラストマー等とを組み合わ
せたものであることが好ましい。
この両者の混合比率は下記に示す性質を満足させるため
にも放射線感応変性樹脂と放射線感応変性エラストマー
が8対2ないし2対8の比率が特に望ましい。
ここで言う放射線感応変性樹脂とは放射線感応変性前の
状態での100)1zでの動的弾性率が20℃から60
℃の温度範囲で1.0×109 dyn/lゴ以上を示
すものが特に望ましい。
他方、軟質の放射線感応性エラストマーとは合成ゴムと
してのゴム弾性、柔軟性、ポリエステル等の基体との接
着性に優れた性質を有するエラストマーないしそのプレ
ポリマー、オリゴマー、テロマーを意味し、100Hz
での動的弾性率が20℃から60℃の範囲で1.0×1
09 dyn/【ゴ未満の力学的性質を示す。
これら熱可塑性樹脂、溶剤可溶性エラストマーは、後に
述べる様に放射線によりラジカルを生じ架橋構造を生ゼ
しぬるべく通常放射線感応変性がほどこされる。
また放射線感応変性後のプラスチックス成分とエラスト
マーないしはそのプレポリマー、オリゴマー、テロマー
は、磁性微粒子粉末分散の見地から相溶性が良い事が望
まれる。
この様に放射線感応変性をほどこされた樹脂成分とエラ
ストマー成分を組合せ、放射線照射により三次元網状構
造を形成させるバインダーを活用する事は、オーディオ
用、ビデオ用、メモリー、計測用等の各種用途に活用さ
れる磁気記録媒体の電磁変換特性はもとより、磁性塗膜
に要求される各種物性たとえば硬さ、柔軟性、耐摩耗性
、適度の4捺係数とスティックスリップ現象が無い事、
表面成型性、ベースとの接着性、弾性率、以上の各種物
性の低温度から高温度、低湿度から高湿度にわたる種々
の環境条件下での安定性を保持する上で極めて効果的で
あった。
3−1 本発明にて使用する放射線感応変性に有効な熱
可塑性樹脂あるいは放射線感応性樹脂としては、下記の
塗料用合成樹脂を挙げることが出来る。
(I)塩化ビニール系共重合体 塩化ビニール−酢酸ビニール−ビニールアルコール共重
合体、塩化ビニール−ビニールアルコール共重合体、塩
化ビニール−ビニールアルコールプロピオン酸ビニール
共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニ・−ルーマレイン酸
共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニール−末端OH側鎖
アルキル基共重合体たとえばUCC社VROH1VYN
C1VYEGX等、UCC社VERR等。
特に放射線感応変性塩化ビニール系共重合体を20 M
rad以下の低線量で使用するときは、その反応機構は
明確ではないがアクリル系二重結合等の放射線官能基よ
り生ずるラジカル反応以外に放射線照射による何らかの
反応によりラジカルを発生し、架橋構造を形成し磁気記
録媒体用バインダーとして有効である事を確認した。
更に上記共重合体に後に述べる手法により、アクリル系
二重結合、マレイン酸系二重結合、アリル系二重結合を
導入し放射線感応変性を行なう事が重要である。
(II)飽和ポリエステル樹脂 フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、
マレイン酸誘導体、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸
、の様な飽和多塩基酸とエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
1.2−プロピレングリコール、1.3−ブタンジオー
ル、ジプロピレングリコール、1.4−ブタンジオ−l
し、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリット、
ソルビトール、グリセリン、ネオペンチルグリコール、
1.4−シクロヘキサンジメタツールの様な多価アルコ
ールとのエステル結合により得られる飽和ポリエステル
樹脂またはこれらのポリエステル樹脂をSO3Na等で
変性した磁性粒子との親和性を向上させた樹脂(バイロ
ン53S)。 これらを後に述べる手法により放射線感
応変性、特に感電子化変性を行なう事が重要である。
(III)不飽和ポリエステル樹脂 分子鎮中に電子線硬化性不飽和二重結合を含有するポリ
エステル化合物、例えば第(II)項の熱可塑性樹脂と
して記載の多塩基酸と多価アルコールのエステル結合か
ら成る飽和ポリエステル樹脂で多塩基酸の一部をマレイ
ン酸とした放射線硬化性不飽和二重結合を含有する不飽
和ポリエステル樹脂、プレポリマー、オリゴマーを挙げ
ることができる。
飽和ポリエステル樹脂の多塩基酸および多価アルコール
成分は第1項に記載した各化合物を挙げることができ、
放射線硬化性不飽和二重結合を含む化合物としてはマレ
イン酸、フマル酸等を挙げることができる。
放射線硬化性不飽和ポリエステル樹脂の製法は多塩基酸
成分1種以上と多価アルコール成分1種以上にマレイン
酸、フマル酸等を加え常法、すなわち触媒存在下180
〜200℃窒素雰囲気下脱水あるいは脱アルコール反応
の後、240〜280℃まで昇温し、0.5〜lmmH
gの減圧下縮合反応によりポリエステル樹脂を得ること
ができる。 マレイン酸やフマル酸等の含有量は、製造
時の架橋、放射線硬化性等から酸成分中1〜40モル%
で好ましくは10〜30モル%である。
(IV)ポリビニルアルコール系樹脂 ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、アセタール樹
脂、ホルマール樹脂およびこれらの成分の共重合体等も
磁性粉との親和性も良好であり、更にこれら樹脂中に含
まれる水酸基を後に述べる手法により放射線感応化変性
を行なう事が重要である。
(V)エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂ビスフェノール
Aとエピクロルヒドリン、メチルエピクロルヒドリンの
反応によるエポキシ樹脂 シェル化学製(エピコート1
52゜154.828,1001.1007)  ダウ
ケミカル族(DEN431、DER732、DER51
1、DER331)  大日本インキ製(エピクロン4
00、エピクロン800)さらに上記エポキシの高重合
度樹脂であるUCC社製フェノキシ樹脂(PにHA、P
KHClPKHH)臭素化ビスフェノールAとエピクロ
ルヒドリンとの共重合体、大日本インキ製(エピクロン
145,152,153.1120)等も有効である。
 これらには放射線感応変性を行なう。
(Vl)ia維素誘導体 各種分子量の繊維素系誘導体もまた本発明の熱可塑性プ
ラスチック成分として効果的である。 その中でも特に
効果的なものは硝化綿、セルローズアセテートブチレー
ト、エチルセルローズ、ブチルセルローズ、アセチルセ
ルローズ等が好適であり、樹脂中の水酸基を活用して後
に述べる手法により放射線感応変性を行なう事もさらに
効果的である。
(VII)ポリエーテル樹脂 その例としては、水酸基を1個以上含有する化合物とし
ては、アデカポリエーテルP−700、アデカポリエー
テルP−1000、アデカポリエーテルG−1500(
以上旭電化社製)、ポリメグ1000、ポリメグ650
(以上フォーカーコーラ社製)等の多官能性ポリエーテ
ル類。 これらには放射線感応変性を行なう。
(V!I+)ポリカプロラクトン等 その例としてはポリカプロラクトンpcp−2000、
ポリカプロラクトンpcp−0240、ポリカプロラク
トンpcp−0300(以上チッソ社製)等の多官能性
ポリエステル類。 その地熱可塑性プラスチックとして
は、ポリエーテルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン
樹脂及び誘導体(pvpオレフィン共重合体)ポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、スピロアセ
タール樹脂、水酸基を含有するアクリルエステル及びメ
タクリルエステルを少くとも一種以上重合成分として含
むアクリル系樹脂等も放射線感応変性することにより本
発明の目的に対して有効である。
なお、本発明において、放射線感応性のない熱可塑性樹
脂等は実質的に含有されないものである。 これにより
耐久性等が向上する。
3−2 他方、上記の放射線感応性の熱可塑性樹脂と組
合せるべき熱可塑性エラストマー等またはプレポリマー
等は下記の通りである。
(I)ポリウレタンエラストマーおよびプレポリマーお
よびテロマー 熱可塑性エラストマーの系統としては磁気記録媒体に要
求される磁性塗膜の耐摩耗性、PETフィルムとの接着
性、磁性材粒子との湿潤性のバランスが優れている点で
特にウレタン系化合物は本発明目的に適する。
この様なウレタン化合物の例としては、イソシアネート
として、2,4−トルエンジイソシアネート、2.6−
トルエンジイソシアネート、1.3−キシレンジイソシ
アネート、1゜4−キシレンジイソシアネート、1,5
−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソ
シアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3.3
′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、4.4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
、3.3′−ジメチルビフェニレンジイソシアネート、
4゜4′−ビフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソフオロンジイソシアネート
、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、デスモジ
ュールし、デスモジュールN等の各種多価イソシアネー
トと、線状飽和ポリエステル(エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、1.4−ブタンジオール、1.6−ヘキサンジオ
ール、ペンタエリスリット、ソルビトール、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタツールの
様な多価アルコールと、フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシ
ン酸の様な飽和多塩基酸との縮重合によるもの)線状飽
和ポリエーテル(ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリテトラエチレングリコール)やカ
プロラクタム、ヒドロキシ含有アクリル酸エステル、ヒ
ドロキシ含有メタクリル酸エステル等の各種ポリエステ
ル類の縮重合物より成るポリウレタンエラストマー、プ
レポリマー、テロマーが有効である。
これらのウレタンエラストマーの末端のイソシアネート
基または水酸基と反応するアクリル系二重結合、アリル
系二重結合を有する単身体と反応させる事により電子線
感応性に変性する事は非常に効果的である。
(n)アクリルニトリル−ブタジェン共重合エラストマ
ー シンクレアベトロケミカル社製ポリBDリクイッドレシ
ンとして市販されている末端水酸基のあるアクリルニト
リル−ブタジェン共重合体プレポリマー、あるいは日本
ゼオン社製ハイカー1432J等のエラストマーは、特
にブタジェン中の二重結合が電子線によりラジカルを生
じ架橋及び重合させるエラストマー成分として適する。
(III)ポリブタジエンエラストマーシンクレアベト
ロケミカル社製ポリBDリクィッドレジンR−15等の
低分子量末端水酸基を有するプレポリマーが特に熱可塑
性プラスチックとの相溶性、磁性粉との親和性の上で好
適である。 R−15プレポリマーにおいては、分子末
端が水酸基となっているため分子末端にアクリル系不飽
和二重結合を付加する事により電子線感応性を高める事
が可能であり、バインダーとしてさらに有利である。
またポリブタジェンの環化物日本合成ゴム製CBR−M
901も熱可塑性プラスチックとの組合せによりすぐれ
た性能を発揮する。 特に環化されたポリブタジェンは
、ポリブタジェン本来の有する不飽和結合のラジカルに
よる放射線による架橋重合の効率が良く、バインダーと
して優れた性質を有している。
その地熱可塑性エラストマーおよびそのプレポリマーの
系で好適なものとしては、塩化ゴム、アクリルゴム、イ
ンプレンゴム及びその環化物(日本合成ゴム製ClR7
01)、エポキシ変性ゴム、内部可塑化飽和線状ポリエ
ステル(東洋紡バイロン#300)等のニラストアーも
下記に述べる放射線感応変性処理をほどこすことにより
本発明に対して有効である。
3−3 前述の放射線感応変性の具体例としては、ラジ
カル重合性を示す不飽和二重結合を有するアクリル酸、
メタクリル酸あるいはそれらのエステル化合物のような
アクリル系二重結合、ジアリルフタレートの様なアリル
系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体などの残基
等の不飽和結合等の放射線照射による架橋あるいは重合
乾燥する基を分子中に導入する事である。
その池数射線照射により架橋重合する不飽和二重結合で
あれば用いる事が出来る。
更に具体的な放射線感応変性の手法としては■ 分子中
に水酸基を1個以上有する上記の熱可塑性樹脂または熱
可塑性エラストマー、プレポリマー1分子に1分子以上
のポリイソシアネート化合物のイソシアネート基を反応
させ、次にイソシアネート基と反応する基および放射線
硬化性を有する不飽和二重結合を有する単量体1分子以
上との反応物、例えば、ケン化された塩酢ビ共重合体(
UCC製VAGH)の水酸基1個当りにトルエンジイソ
シアネート1分子を反応させ、その後1分子の2−とド
ロキシエチルメタクリレートを反応させて得た塩酢ビ系
共重合樹脂に、アクリル系二重結合をペンダント状に有
する樹脂を挙げることができる。
また、ここで使用されるポリイソシアネート化合物とし
ては、2.4−トルエンジイソシアネート、2.6−ト
ルエンジイソシアネート、1.3−キシレンジイソシア
ネート、1.4−キシレンジイソシアネート、m−フェ
ニレンジイソシアネート、P−フェニレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネートやデスモジュールし、デスモジュールI
L(西ドイツバイエル社製)等がある。
イソシアネート基と反応する基および電子線硬化性不飽
和二重結合を有する単量体としては、アクリル酸あるい
はメタクリル酸の2−とドロキシエチルエステル、2−
ヒドロキシプロピルエステル、2−ヒドロキシオクチル
エステル等水酸基を有するエステル類;アクリルアマイ
ド、メタクリルアマイド、N−メチロールアクリルアマ
イド等のイソシアネート基と反応する活性水素を持ちか
つアクリル系二重結合を含有する単量体; 更に、アリルアルコール、マレイン酸多価アルコールエ
ステル化合物、不飽和二重結合を有する長鎖脂肪酸のモ
ノあるいはジグリセリド等イソシアネート基と反応する
活性水素を持ちかつ電子線硬化性を有する不飽和二重結
合を含有する単量体も含まれる。
■ 分子中にエポキシ基を1個以上含む化合物1分子と
、エポキシ基と反応する基および電子線硬化性不飽和二
重結合を有する単量体1分子以上との反応物、例えばグ
リシジルメタクリルレートをラジカル重合させて得たエ
ポキシ基を含有する熱可塑性樹脂にアクリル酸を反応さ
せ、カルボキシル基とエポキシ基との開環反応により、
分子中にアクリル系二重結合をペンダントさせた樹脂、
プレポリマーもしくはオリゴマー、また、マレイン酸を
反応させカルボキシル基とエポキシ基との開環反応によ
り分子骨格中に電子線硬化性不飽和二重結合を有する樹
脂プレポリマー、オリゴマーを挙げることができる。
ここで分子中にエポキシ基を1個以上含む化合物として
は、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
トの如きエポキシ基を含むアクリルエステルあるいはメ
タクリルエステルのホモポリマーあるいは他の重合性モ
ノマーとの共重合体として先の熱可塑性樹脂(V)項で
述べた、エピコート828、エピコート1001、エピ
コート1007、エピコート1009(以上シェル化学
社製)等その他種々のタイプのエポキシ樹脂がある。
エポキシ基と反応する基および放射線硬化性不飽和二重
結合を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル
酸等のカルボキシル基を含有するアクリル系単量体、メ
チルアミノエチルアクリレート、メチルアミノメタクリ
レート等の第1級もしくは第2級アミノ基を有するアク
リル単量体に加えマレイン酸、フマル酸やクロトン酸、
ウンデシレン酸等電子線硬化性不飽和二重結合を有する
多塩基酸単量体も使用できる。
■ 分子中にカルボキシル基を1個以上含む化合物1分
子とカルボキシル基と反応する基および放射線硬化性不
飽和二重結合を有する単量体1分子以上との反応物、例
えばメタクリル酸を溶液重合させて得たカルボキシル基
を含有する熱可塑性樹脂にグリシジルメタクリレートを
反応させ、第■項と同様にカルボキシル基とエポキシ基
の開環反応により分子中にアクリル系二重結合を導入さ
せた樹脂、プレポリマー、オリゴマーを挙げることがで
きる。
分子中にカルボキシル基を1個以上含む化合物としては
、分子鎖中または分子末端にカルボキシル基を含む先に
述べた樹脂中のポリエステル類;アクリル酸、メタクリ
ル酸、無水マレイン酸、フマル酸等のラジカル重合性を
持ちかつカルボキシル基を有する単量体のホモポリマー
あるいは他の重合性モノマーとの共重合体等である。
カルボキシル基と反応する基および放射線硬化性不飽和
二重結合を有する単量体としては、グリシジルアクリレ
ート、グリシジルメタクリレート等がある。
3−4 本発明は溶剤を使用する場合には、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の
エステル類、メタノール、エタノール、イソプロパツー
ル、ブタノール等のイソシアネート熱硬化では使用出来
なかったアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル結合を有するもの、ジメチルフォルムア
ミド、ビニルピロリドン等の溶剤、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素の希釈剤ないしは溶剤を用いる。
コーティングに使用する基体としては、現在磁気記録媒
体用基材として広く活用されているポリエチレンテレフ
タレート系フィルムおよびさらに耐熱性を要求される用
途としては、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフ
ィルム等が活用され、特にポリエステル系フィルムにお
いては薄物ベースでは軸延伸、2軸延伸等をほどこして
利用するケースも多い。
本発明に活用される磁性体微粉末はγ−Fe203 、
Fe3 04.Coドープγ−Fe203、COドープ
7−Fe2O5−Fe、04固溶体、CrO2,Co系
化合物被着型γ−Fe203、CO系化合物被着型F 
e 30a  (7−Fe203との中間酸化状態も含
む。 又ここで言うCO系化合物とは、酸化コバルト、
水酸化コバルト、コバルトフェライト、コバルトイオン
吸着物等コバルトの電気異方性を保持力向上に活用する
場合を示す。)又Co、Fe−Co、Fe−Co−Ni
、Co−Ni等の強磁性金属元素を主成分とする。 そ
の製法はBH4等の還元剤による湿式還元法や、酸化鉄
表面をSi化合物て処理後H2ガス等により乾式還元法
によっであるいは低圧アルゴンガス気流中で真空蒸発さ
せる事によって得られる手法等があげられる。
又単結晶バリウムフェライト微粉も使用できる。
以上の磁性体微粒子は針状型態あるいは粒状形態のもの
を使用し、磁気記録媒体として用いる用途によって選択
される。
近年特に技術進歩が著しくしかも市場性の拡大している
高バイアスのHiFi用オーディオカセットテープ、ビ
デオカセットテープ、ビデオテープ、接触転写プリント
用マスターテープ等には本発明の電子線架橋タイプ又は
電子線重合乾燥型バインダーと上記磁性微粉末中特に高
密度記録用途に有利なコバルト変性針状酸化鉄(コバル
トドープタイプ及びコバルト系化合物被着タイプ)ある
いは更に高保磁力の針状合金微粒子を組合せる事により
、極めて良好な電磁変換特性と物性信頼性を有する高性
能テープを得る事が出来た。
本発明より成る放射線硬化型あるいは磁気記録媒体用バ
インダーに関しても当該用途にて通常使用される各種帯
電防止剤、潤滑剤、分散剤、塗膜強度補強添加剤等を用
途に合わせて適宜活用する事は有効である。
本開発の磁性塗膜の架橋に使用する活性エネルギー線と
しては、電子線加速器を線源とした電子線、Co60を
線源としたγ−線、S、90を線源としたβ−線、X線
発生器を線源としたX−線等が使用される。
特に照射線源としては吸収線量の制御、製造工程ライン
への導入、電離放射線のしゃ閉等の見地から電子線加速
器による電子線を使用する方法が有利である。
磁性塗膜を硬化する際に使用する電子線特性としては、
透過力の面から加速電圧100〜750KV好ましくは
150〜3ooKvの電子線加速器を用い、吸収線量を
0.5〜20メガランドになる様に照射するのが好都合
である。
特に磁気テープの場合硬化すべき塗膜厚が小さいので、
米国エナージーサイエンス社にて製造されている低線量
タイプの電子線加速器(エレクトロカーテンシステム)
等がテープコーティング加エラインへの導入、加速器内
部の2次X線の遮閉等に極めて有利である。
もちろん従来より電子線加速材として広く活用されてい
る、ファンデグラフ型加速器を使用しても良い。
また放射線架橋に際しては、N2ガス、Heガス等の不
活性ガス気流中で放射線を記録媒体に照射する事が重要
であり磁性塗膜の様に非常に磁性顔料充填度の高い塗膜
は非常に多孔質となっているために、空気中で放射線を
照射する事は、バインダー成分の架橋に際し放射線照射
により生じた03等の影響でポリマー中に生じたラジカ
ルが有効に架橋反応に働く事を阻害する。 その影響は
磁性層表面は当然として多孔質のため塗膜内部までバイ
ンダー架橋阻害の影響を受ける。
従って活性エネルギー線を照射する部分の雰囲気は特に
酸素濃度が最大で1%のN2、He、CO2等の不活性
ガス雰囲気に保つ事が重要となる。
■ 発明の効果 本発明は、放射線照射により発熱を伴なわずに瞬時に磁
性塗膜中のバインダーを架橋あるいは低分子成分を重合
乾燥させる事が可能であり、本発明によるバインダーと
放射線照射システムの組合せにより、下記(A)〜(C
)に示される事項の改善が可能となった。 本発明によ
る改善点を以下に述べる。
(A)磁性塗料およびコーテイング後の磁性塗膜の化学
的、物理的安定性が高く、放射線照射を行うまでは塗料
状態でのポットライフおよび塗膜の表面処理加工等の工
程における制約を受けない。
従って工程上必要な処理をほどこした後放射線を照射す
る工程を組む事により生産工程の合理化、自動化、品質
安定性の確保に極めて有利となる。
(B)本発明によるバインダーの架橋および重合乾燥は
、放射線照射によりバインダー中にラジカルを発生せし
め、これらが瞬時に架橋重合する事により磁性塗膜の硬
化、乾燥が行なわれる。 従ってラジカルを発生せしめ
るためにのみ最大20Mrad程度の放射線を瞬時照射
する程度であり基材として広く用いられるポリエステル
フィルムの熱変型等を生ずる事は無く、しかもシート状
オンラインにて照射を行なうためロール状で捲取後熱硬
化する際の磁性層不均一層の層間転移による歩留りの低
下や捲線り、ベース基材裏面に表面粗度の転移による短
波長領域でのS/Nの低下等を防止する点で有利となる
(C) (B)にてすでに述べた様に反応がラジカル反
応であり、従来の熱硬化化学反応の様に反応促進のため
長時間加熱等を必要とせずかつ架橋度、重合による乾燥
度を放射線の照射線量にて簡単に制御可能となるため、
磁性層中の低分子量成分の浸み出しによる粘着等のトラ
ブルは防止可能となる。
従って熱硬化工程の熱エネルギーによるエネルギー節約
となり省エネルギ一対策としても有利となる。
そして、本発明では、放射線感応性のない樹脂等は含有
しないので、耐久性、走行安定性等が向上する。
■ 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的合成側実施例を示し、本発明をさ
らに詳細に説明する。
実施例:放射線感応性バインダー合成例トリレンジイソ
シアネートのアダクトの製法(a)塩化ビニール酢酸ビ
ニール共重合系樹脂(放射線感応変性樹脂)のアクリル
変性体の合成ビニライトVAGH750部とトルエン1
250部、シクロへキサノン500部を514つロフラ
スコに仕込み加熱溶解し80℃昇温昇温ジトリレンジイ
ソアネート−ヒドロキシエチルメタアクリル−ドアダク
トを61.4部を加え、さらにオクチル酸スズ0.01
2部、ハイドロキノン0.012部加え80℃でN2気
流中NCO反応率が90%以上となるまで反応せしめる
反応終了後冷却しメチルエチルケトン 1250部を加え希釈する。
得られた合成物をバインダー(a)とする。
*トリレンジイソシアネート(TDI)の2−とドロキ
シエチルメタクリレート(2HEMA)アダクトの製法 トリレンジイソシアネート348部をN2気流中inの
4つロフラスコ内で80℃に加熱後、2−へキサエチレ
ンメタアクリレート260部、オクチル酸スズ0.07
部、ハイドロキノン0.05部を反応缶内の温度が80
〜85℃となる様に冷却コントロールしながら滴下終了
後80℃で3時間攪拌・し反応を完結させる。 反応終
了後取り出して冷却後白色ペースト状のTDIの28部
MAを得た。
(b)ブチラール樹脂アクリル変性体の合成(感電子化
変性樹脂) ブチラール樹脂積木化学製BM−S  Zo。
部をトルエン191.2部シクロへキサノン71.4部
を5i14つ目フラスコに仕込み加熱溶解し80℃昇温
昇温ジトリレンジイソシアネート−とドロキシエチルメ
タアクリレートアダクト*を7.4部加えさらにオクチ
ル酸スズ0.015部、ハイドロキノン0.015部を
加え、80℃でN2気流中NCO反応率が90%以上と
なるまで反応せしめる。
反応終了後冷却しメチルエチルケトンにて希釈する。
得られた合成物をバインダー(b)とする。
(C)飽和ポリエステル樹脂アクリル変性体の合成(感
電子化変性樹脂) 東洋紡製バイロンRV−200100部をトルエン11
6部、メチルエチルケトン116部に加熱溶解し80℃
昇fA後TDIの28部MAアダクト*を3.55部加
えオクチル酸スズ0.007部、ハイドロキノン0.0
07部を添加しN2気流中80℃でNGO反応率90%
以上となるまで反応せしめる。
(d)エポキシ樹脂アクリル変性体の合成(感電子化変
性樹脂) シェル化学製エピコート100740o部をトルエン5
0部MEK50部に加熱溶解後NN−ジメチルベンジル
アミン0.006部、ハイドロキノン0.003部を添
加し80℃としアクリル酸69部を滴下し80℃で酸価
5以下となるまで反応せしめる。
(e)ウレタンエラストマーアクリル変性体の合成(感
電子化エラストマー) 末端イソシアネートのジフェニルメタンジイソシアネー
ト(MD I )系ウレタンプレポリマー(日本ポリウ
レタン製ニッポラン4040)250部、2HHMA3
2.5部、ハイドロキノン0.07部、オクチル酸スズ
0.009部を反応缶に入れ80℃に加熱溶解後TDI
43.5部を反応缶内に温度が80〜90℃となる様に
冷却しながら滴下し、滴下終了後80℃でNGO反応率
95%以上となるまで反応せしめる。
(f)  ポリエーテル系末端ウレタン変性エラストマ
ーアクリル変性体の合成(感電子エラストマー) 日本ポリウレタン社製ポリエーテルPTG−50025
0部、2HEMA32.5部、ハイドロキノン0.00
7部、オクチル酸スズ0.009部を反応缶に入れ80
℃に加熱溶解後TD143.5部を反応缶内の温度が8
0〜90℃となる様に冷却しながら滴下し、滴下終了後
80℃でNGO反応率95%以上となるまで反応せしめ
る。
(g)ポリブタジェンエラストマーアクリル変性体の合
成(感電子化エラストマー) シンクレアベトロケミカル社製低分子量末端水酸基ポリ
ブタジェンポリBDリクイットレジンR−15250部
、2HHMA32.6部、ハイドロキノン0.007部
、オクチル酸スズ0.009部を反応缶に入れ80℃に
加熱溶解後TD143.5部を反応缶内の温度が80〜
90℃となる様に冷却しながら滴下し、滴下終了後80
℃でNGO反応率95%以上となるまで反応せしめる。
(h)アリル基導入EBC性樹脂合成例(TDI−アリ
ルアルコールアダクト体)TD1348部をN2気流中
80℃に加熱後、アリルアルコール116部、オクチル
酸スズ0.07部、ハイドロキノン0.02部を反応缶
内の温度が80〜85℃となるように冷却コントロール
しながら滴下し、滴下終了後80℃で3時間攪拌反応さ
せる。
(樹脂合成例) 2−とドロキシエチルアクリレート(2HEA)15部
、ブチルメタクリレート35部、トルエン375部、M
Eに37,5部を反応缶に入れ80℃に加熱し、2HE
A45部、ブチルメタクリレート105部、ベンゾイル
パーオキサイドBPO6部、トルエン112.5部を滴
下し80〜90℃で4時間反応せしめ、反応生成物19
5部にTDI−アリルアルコールアダクト体を46.6
部加え、オクチル酸スズ0.01部、ハイドロキノン0
.01部を添加80℃でNGO反応率90%以上まで反
応せしめる。
(i)  不飽和ポリエステル系EBC性樹脂合成例 
セパチン酸ジメチル136部、アジピン酸ジメチル12
.2部、マレイン酸ジメチル64.8部、ネオペンチル
グリコール73部、1.6−ヘキサンジオール74部、
テトラ−n−ブチルチタネート10部を反応缶に仕込み
N2気流中180℃で脱メタノール反応後240〜26
0℃まで昇温し、0 、 5〜1 mmHgの減圧下縮
合反応により、内部可塑化されたエラストマーに近い樹
脂を得た。
これらにおいて、20℃、100Hzの動的弾性率は、
(a)〜(d)および(h)が109dyn/cm2以
上、(e)〜(g)および(i)が10 ’ dyn/
cm2未満てあった。
実施例−1 コバルト被着針状γ〜Fe2O3(長軸0゜4μm、短
軸0.05μm、Hc6000e)120重量部 カーボンブラック(帯電防止用、三菱力−ポンブラック
MA−600)     5重量部α−A1203粉末
(0,5μm粒状)2重量部 分散剤(大豆精製レシチン)   3重量部溶剤(メチ
ルエチルケトン/トルエン 50150)      100重量部上記組成物をボ
ールミル中にて3時間混合し、針状磁性酸化鉄を分散剤
により良く湿潤させた。
アクリル二重結合導入飽和ポリエステル樹脂(c)  
     10重量部(固型分換算)アクリル二重結合
導入塩酢ビ共重合体(a)10重量部(固型分換算) 不飽和ポリエステル系樹脂(i) 10重量部(固型分換算) 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン 50150 )      200重量部潤滑剤(高級
脂肪酸変性シリコンオイル)3重量部 上記バインダーの混合物を良く混合溶解させた。 これ
を先の磁性粉処理を行なったボールミル中に投入し再び
42時間混合分散させた。
この様にして得られた磁性塗料を15μmのポリエステ
ルフィルム上に塗布し、永久磁石(1600ガウス)上
で配向させ、赤外線ランプ又は熱風により溶剤を乾燥さ
せた後、表面平滑化処理後、ESI社製エレクトロカー
テンタイプ電子線加速装置を使用して、加速電圧150
にeV 、電極電流20mA、全照射量10Mradの
条件でN2雰囲気下にて電子線を照射し、塗膜を硬化さ
せた。
得られたテープを1/2インチ巾に切断しビデオテープ
(試料#りを得た。
本方法による磁性塗膜の架橋は、アクリル二重結合のラ
ジカル化による架橋と塩酢ビ分子鎖中に生じたラジカル
(脱HCIと考えられるが明らかでない)による架橋と
両者が作用していると考えられる。
試料を#1とする。
比較例1 塩酢ビ共重合体UCC社VAGH 15重量部 日本ポリウレタン復熱可塑性ウレタン ニッポラン3022 15重量部(固型分換算) 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン 50150 )      200重量部潤滑剤(高級
脂肪酸変性シリコーンオイル)3重量部 の混合物を良く混合溶解させた。
これを実施例1の磁性粉組成物を処理したボールミル中
に投入し再び42時間混合分散させた。
分散後退性塗料中のバインダーの水酸基を主体とした官
能基と反応し架橋結合し得るインシアネート化合物(バ
イエル社製デスモジュールし)を5重量部(固型分換算
)上記ボールミル仕込塗料に20分混合を行なった。
磁性塗料を15μmのポリエステルフィルム上に塗布し
、永久磁石(160,0ガウス)上で配向させ、赤外線
ランプ又は熱風により溶剤を乾燥させた後表面平滑化処
理後、80℃に保持したオーブン中にロールを48時間
保持しインシアネートによる架橋反応を促進させた。
得られたテープを1/2インチ巾に切断しビデオテープ
(試料#A)を得た。
さらに、試料#1のバインダー混合物中、アクリル二重
結合導入飽和ポリエステル樹脂(C)のかわりに飽和ポ
リエステル樹脂(東洋紡製RV−200)を固型分換算
で同量用い、それ以外は#1と同様にして、比較用の試
料#IAを得た。
従来のイソシアネート系化合物を使用して加熱による架
橋反応を行なわしめたテープは、塗料に硬化剤としての
イソシアネート化合物力曽昆合された後は、バインダー
中の水酸基等との反応が始まり塗布、乾燥後はバインダ
ー中での架橋反応が急速に進み、試料#Aでは塗布後の
経過時間と共に架橋反応進行による塗膜硬化が進み、表
面成型性が低下する事によるビデオ感度の低下傾向を示
した。
他方試料#1のビデオテープにおいては、表面成型加工
後電子線照射により発生したラジカルによる架橋が進行
する為、磁性塗料塗布後の保持時間による表面成型性の
低下によるビデオ感度劣化を生じなかった。
更に塗布以前の磁性塗料のポットライフとも無関係とな
り、従来の熱硬化方式によるテープの製造工程上の制約
を取り除く事が出来た。
さらに、ビデオテープをEIAJ統−規格オーブンリー
ルVTR(松下電器製NV−3120)にて信号を記録
した後、ばねばかりで巻取り側に2003rの張力を加
え0℃にて静止画像再生を行なった時の初期の再生出力
より3dB以上出力が減衰するに至るスチル時間を測定
した。
結果を表1に示す。
表    1 スチル特性 走行摩擦 表1より明らかな様に磁性塗膜とヘッドの相対速度がl
1m/secにも及ぶきびしい摩耗条件にもかかわらず
電子線によりバインダーを架橋する事により強じんな塗
膜構造を型成し信号の減衰が著しく少ない。
さらに温度−10℃相対湿度0%から60℃80%の範
囲でビデオテープを5サイクル5日間保置した後室温に
もどし24時間静置後、スチル再生テストに使用したも
のと同じVTRで走行させ、ヘッドドラムとピンチロー
ラ−間に日本自動制御製テンションアナライザーIVA
−500型をセットし走行時の巻取り側のテンションの
変化を20分走行後に測定した。
結果を表1に示す。
本試験では磁性塗膜自体の摩擦係数のレベルが評価され
るのみならず、磁性塗膜中に含まれる低分子成分の浸み
出しによるテープ走行性の劣化、温度、湿度等の環境条
件に対する安定性の評価も可能である。
表1より明らかな様に電子線架橋後の#1のテープは摩
擦係数も低く、低分子エラストマー成分も十分架橋され
、塗膜表面への浸み出しも無く温度、湿度変化に対する
走行安定性も良い。
他方電子線架橋前の#1のテープは低分子エラストマー
成分の磁性塗膜表面への浸み出しも関係してか温度サイ
クル後の走行安定は極めて悪い。
試料#Aおよび#IAは試料#1と比較すると不安定で
あった。
実施例2 Fe合金針状磁性粉(長軸0.3μm、短軸0、 04
mμ、 Hc  1 1 000e)120重量部 分散剤(オレイン酸)      2重量部溶剤(メチ
ルエチルケトン/トルエン 50150)       100重量部上記組成物を
強力ミキサーにて3時間混合し、磁性合金微粉末を分散
剤により良く湿首さ 。
せた。
次に アクリル二重結合導入ブチラール樹脂 (b)      18重量部(固型分換算)不飽和ポ
リエステル系樹脂(i) 12重量部(固型分換算) 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン 50150 )      200重量部首滑剤(高級
店肪酸)       3重量部の混合物を良く混合溶
解させた。
これを先の磁性粉処理物と高速ミキサーにより1時間十
分混合し、サンドグラインドミルを用いて4時間混合分
散を行なった。
この様にして得られた磁性塗料を12μmポリエステル
フィルム上に塗布し、磁場配向、溶剤乾燥、表面平滑化
処理後エレクトロカーテンタイプ電子線加速装置を使用
して、加速電圧150KeV電極電流10mA、全照射
量10Mradの条件でN2ガス雰囲気下にて電子線を
照射し塗膜を硬化させた。
得られたテープを3.8mm巾に切断し、合金オーディ
オカセットテープ(試料#2)を得た。
試料#2とする。
比較例2 ポリビニルブチラール樹脂 (セキスイ化学製BMS)   18重量部不飽和ポリ
エステル系樹脂(i)12重量部溶剤(メチルエチルケ
トン) 200重量部潤滑剤(高級脂肪酸変性シリコン
オイル)3重量部 これを実施例2の磁性粉組成物と高速ミキサーにより1
時間十分混合し、サンドグラインドミルを用いて4時間
混合分散を行なった。
分散後退性塗料中のバインダーの水酸基を主体とした官
能基と反応し架橋結合し得るインシアネート化合物(バ
イエル社製デスモジュールし)を固型分換算で5重量部
上記サンドグラインドミル仕込塗料に20分混合を行な
った。
磁性塗料を12μmのポリエステルフィルム上に塗布し
、磁場配向、溶剤乾燥、表面平滑化処理後80℃に保持
した熱処理炉中で48時間保持し熱硬化を行なった。
得られたテープを3.8mmに切断し合金オーディオカ
セットテープを得た。 試料#Bとする。
さらに、試料#2においてバインダー混合物を下記混合
物にかえた他は、#2と同様にして比較用の試料#2B
を得た。
アクリル二重結合導入ブチラール樹脂(b)12重量部 不飽和ポリエステル系樹脂(i) 12重量部 ポリビニルブチラール樹脂 (セキスイ化学製BMS)    6重量部溶剤(メチ
ルエチルケトン/トルエン 50150 )      200重量部耐滑剤(高級
脂肪酸)       3重量部表2に本発明のバイン
ダーによる合金オーディオカセットテープの特性を示す
実施例に使用している電子線感応性エラストマー成分は
、電子線架橋の為低分子量成分で可能であり、合金磁性
粉末との親和性も良く、塗布後の表面成型性もすぐれて
いる為に、極めて平滑な表面性と高い残留磁束密度を得
る事が出来る。
従って低周波数の333HzのMoLより16KHzの
高周波数のMoLに至るまで非常に高感度のテープを得
る事か出来た。
更にテープの信頼性物性であるテープのキシミ音を生じ
るまでの走行時間、カーステレオによる往復耐久走行性
等においても、電子線によるバインダーの架橋により従
来の熱硬化方式のバインダーによる比較例テープと比べ
て非常にすぐれた耐久走行性、高温、高湿等に対する環
境信頼性を示す事が確認された。
これに対し本発明外のバインダーを用いる#B、#2B
は#1に比べ耐久性等がきわめて劣るものである。
実施例3 y−Fe203 (長軸0.8μm、短軸0、 2 μ
m、  Hc3000e)120重量部 カーボンブラック(帯電防止用、三菱カーボンブラック
MA−600)    5重量部a−A1203粉末(
0,5μm粒状)2重量部 分散剤(ソルビタンモノオレエート) 3重量部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン 50150)       100重量部上記組成物を
ボールミル中にて3時間混合し、磁性酸化鉄を分散剤に
より良く湿潤させた。
次に、 アクリル二重結合導入エポキシ樹脂 (d)              15重量部不飽和
ポリエステル系樹脂(i) 15重量部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン 50150 )     200重量部潤滑剤(フッ素
オイルデュポン製 タライトックス)        3重量部の混合物を
良く混合溶解させる。
これを先の磁性粉処理を行なったボールミル中に投入し
再び42時間混合分散させる。
この様にして得られた磁性塗料を厚さ 75μmのポリエステルフィルムの片面に塗膜厚が約1
μmとなる様に塗布乾燥を行ない次いで表面平滑化処理
をほどこした後エレクトロカーテンタイプ電子線加速装
置を使用して、加速電圧175KeV、電極電流15m
A、全照射fil 10 Mradの条件でN2雰囲気
下で電子線を照射し塗膜を硬化させた。
得られたロールを円板状(径5インチ)に打ち抜き磁気
ディスクを得た。
試料を#3とする。
また、同じ塗料を188μm厚のポリエステルフィルム
上に塗布し同様の工程を経た後、所定の寸法に切断打抜
いてシールレス定期券とした。
これを試料#4とする。
実施例4 アリル基導入メタアクリル樹脂 (h)     ts重量部(固型分換算)内部可塑化
不飽和ポリエステル樹脂 (i)      15重量部(固型分換算)溶剤(メ
チルエチルケトン/トルエン 50150 )     200重量部潤滑剤(脂肪酸
変性シロキサン)3重量部の混合物を良く混合溶解させ
た。
これを実施例3の磁性粉組成物の処理を行なったボール
ミル中に投入し再び42時間混合分散させた。
この様にして得られた磁性塗料を厚さ 75μmのポリエステルフィルムの片面に塗膜厚が約1
μmとなる様に塗布乾燥を行ない次いで表面平滑化処理
をほどこした後エレクトロカーテンタイプ電子線加速装
置を使用して、加速電圧175KeV、電極電流15m
A、全照射量10 Mradの条件でco2ガス雰囲雰
囲気室子線を照射し塗膜を硬化させた。
得られたロールを円板状に打ち抜き磁気ディスクを得た
この試料を#5とする。
実施例5 実施例3の試料#3において、バインダー組成物中の(
d)−(i)の組み合せを(h)−(e)にかえた試料
#6を作製した。
比較例3 実施例3〜5の試料#3.5.6において、さらに下記
のように熱可塑性樹脂を加えた試料#3A、5A、6A
を作製した。
#3A アクリル二重結合導入エポキシ樹脂(d)10重量部 不飽和ポリエステル樹脂(i) 15重量部 エポキシ樹脂(シュル化学製エピコート(1007) 
          5重量部# 5 A アクリル基導入メタアクリル樹脂(h)15重量部 不飽和ポリエステル樹脂(i) 10重量部 アクリル樹脂(東亜合成化学製 52060)           5重量部#6A アクリル基導入メタアクリル樹脂(h)15重量部 アクリル変性ウレタンエラストマー(e)10重量部 ウレタンプレポリマー(日本ポリウレタン製ニッポラン
4040      5重量部さらに、下記に示す特公
昭47−28649号の実施例2のバインダー組成物と
、#3の磁性粉混合物を用いて、#3と全く同様にして
試料#7を得た。
アジピン酸ジアリルモノマー  7重量部マレイン酸ジ
アリルプレポリマー(ただし、20℃の動的弾性率は1
09dyn/am2以上のものを用いた)      
    6.8重量部酢ビー塩ビ共重合体(ucc社製
VAGH)3.7重量部 ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート0.5重量
部 n−酢酸ブチル       13重量部アセトン  
        86重量部メチルイソブチルケトン 
  71重量部磁気ディスクをそれぞれ記録再生装置に
装填し、磁気ヘッド(パッド圧40 g / c m 
2)と慴動させながら約1m/秒の速度で走行させ累積
ドロップアウト数が1000個に達するまでの走行時間
を測定した。
得られた結果と磁性層の表面状態を表3に示す。
表        3 走行時間 表面状態 実施例#3(電子線照射前)   3時間以下  引か
きキズ大実施例#3(電子線照射後) 100時間以上
  異常なし比較例#5(電子線照射後)  80時間
    引かきキズ小比較例#5A(電子線照射後) 
40時間    引かきキズ犬比較例#6(電子線照射
後)   90時間    引かきキズ小比較例#6A
(電子線照射後) 40時間    引かきキズ犬比較
例#7(電子線照射後)  40時間    引かきキ
ズ犬表3より電子線照射により架橋された磁性塗膜の強
さが確認された。
また、熱可塑性樹脂を含有するものは、耐久性が悪化す
ることもわかる。
次にシールレス定期券として使用した時のゲート耐用テ
ストを行なった結果を示す。
緑返しパス後の再生出力のピーク電圧の最初の再生出力
ピーク電圧に対する減衰を測定した。 通常初期の基準
出力電圧に対し再生後減衰率が超えた場合をシールレス
定期券の寿命と判定した。
#4では、繰返しバス回数最高30000バスまでパル
ス信号ピークの電圧レベルは耐久限界以上であったが、
電子線硬化前のものでは900回で耐久限界以下となっ
た。
再生回数に対する出力の低下は電子線照射による架橋を
行なう事によって非常に改善される事が確認された。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)放射線感応性不飽和二重結合を有する放射線感応
    性樹脂と、放射線感応性不飽和二重結合を有し、20℃
    における動的弾性率が1×10^9dyn/cm^2未
    満の軟質樹脂ならびにそのプレポリマー、オリゴマーお
    よびテロマーから選ばれた放射線感応性化合物とを含有
    し、熱可塑性樹脂を実質的に含有しないバインダー成分
    (ただし、放射線感応性樹脂および放射線感応性化合物
    がともにアクリル系二重結合を有する場合を除く)およ
    び強磁性微粒子を含む磁性塗料を放射線により架橋・重
    合した磁性層を有することを特徴とする磁気記録媒体。
JP10271787A 1987-04-24 1987-04-24 磁気記録媒体 Granted JPS6323227A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10271787A JPS6323227A (ja) 1987-04-24 1987-04-24 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10271787A JPS6323227A (ja) 1987-04-24 1987-04-24 磁気記録媒体

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2752980A Division JPH0612564B2 (ja) 1980-03-05 1980-03-05 磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6323227A true JPS6323227A (ja) 1988-01-30
JPH0516084B2 JPH0516084B2 (ja) 1993-03-03

Family

ID=14335016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10271787A Granted JPS6323227A (ja) 1987-04-24 1987-04-24 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6323227A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0516084B2 (ja) 1993-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4415630A (en) Process of making magnetic recording medium
JPS6357857B2 (ja)
EP0047321B1 (en) Magnetic recording medium
JPH0612564B2 (ja) 磁気記録媒体
US4560617A (en) Magnetic recording medium
JPS6142729A (ja) 磁気記録媒体
US4618535A (en) Magnetic recording medium
GB2145939A (en) Magnetic recording medium
JPS6323227A (ja) 磁気記録媒体
GB2146268A (en) Magnetic recording medium
JPS5924436A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPS59127225A (ja) 磁気記録媒体
JPH0546016B2 (ja)
GB2130121A (en) Magnetic recording medium and method for producing the same
US4946729A (en) Resin composition and magnetic recording medium employing the composition
JPS61246917A (ja) 磁気記録媒体
JPH0413766B2 (ja)
JPH0413765B2 (ja)
GB2081277A (en) Magnetic Recording Layers
JPH0518170B2 (ja)
KR850001005B1 (ko) 자기기록매체
JPH0576092B2 (ja)
JPS61233414A (ja) 磁気記録媒体
JPH0619824B2 (ja) 磁気記録媒体
JPS60121519A (ja) 磁気記録媒体