JPS63230842A - 熱間鍛造性に優れたアルミニウム合金 - Google Patents
熱間鍛造性に優れたアルミニウム合金Info
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- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(産業上の利用分野)
本発明は粉末冶金法によるアルミニウム合金の製造に係
り、より詳細には、熱間鍛造が容易なアルミニウム合金
の熱間押出成形体に関するものである。 (従来の技術及び解決しようとする問題点)一般に過共
晶Al−Si合金は耐熱性、耐摩耗性に優れていること
はよく知られているが、これを鋳造により製造した鋳造
材は初晶Siがしばしば粗大結晶として晶出するという
問題がある。 この問題を解決するために、従来より粉末冶金法によっ
て耐摩耗性、耐熱性ともに優れたアルミニウム合金を製
造する技術開発が行われている。 例えば、特開昭59−13040号公報及び特開昭59
−13041号公報に提案されているアルミニウム合金
は、 A 11− Si −Cu −Mg −X系で、
又としてFe、Ni又はMnを添加した押出材であって
、耐摩耗性、高温強度が優れている。これは、晶出する
初晶S1につき粒の大きさを15μI以下に抑制して粗
大な粒の発生を防ぎ、かつAl−8i−X系金属間化合
物の大きさを20μ膳以下に抑制したためであるが、得
られた押出材を熱間鍛造すると割れが生じ易いという欠
点があった。そのため、ピストン等の加工率の高い部材
を熱間鍛造により製造できないなど、適用分野が限られ
ていた。 本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、従来のアルミ
ニウム合金と同等の優れた耐摩耗性、耐熱性を維持しつ
つ、熱間鍛造を容易に可能なアルミニウム合金を提供す
ることを目的とするものである。 (問題点を解決す・るための手段) 上記目的を達成するため、本発明者は、従来のアルミニ
ウム合金押出材が熱間鍛造割れが生じ易い原因について
鋭意調査を行ったところ、初晶Siや金属間化合物の大
きさが各々規定される範囲内の大きさに抑制されても、
これらの比較的大きなものが存在すると、熱間鍛造の際
にマトリックスとそのような初晶Si及び針状のAl−
8i−X系金属間化合物の界面に応力が集中し、割れが
生じ易くなり、熱間鍛造性が低下することが判明した。 そこで、初晶の晶出並びに針状の金属間化合物の晶出を
抑制する方策を見い出すべく更に実験研究を重ねた結果
、Si量を12%以下に低減させて初晶Siの晶出を防
ぐ方法では耐摩耗性を損うことから、これに代えて急冷
凝固粉末を出発原料とする方法によればSi量を低減さ
せる必要がないこと、並びにFe、Mn等を含む針状の
金属間化合物の晶出をFe、Mn量の低減により防止す
る方法では耐摩耗性、高温強度を損うため、これに代え
てCr、Vを適量添加する方法が効果的であることが判
明した。そして、これらの知見に基づいて更に詳細に化
学成分を検討し、本発明をなしたものである。 すなわち、本発明は、Si:13.0〜18.0%を含
み、更にFe及びMn1種又は2種を合計で1.0〜1
0.0%と、Cr及びVの1種又は2種を合計で1.0
〜3.0%を含み、また必要に応じて更にCu:1.0
〜3.0%及びMg:0.5〜2.0%を含み、残部が
AΩ及び不可避的不純物からなる組成を有し、該合金の
急冷凝固粉末の熱間押出成形体からなることを特徴とす
る熱間鍛造性に優れたアルミニウム合金を要旨とするも
のである。 以下に本発明の詳細な説明する。 まず5本発明のアルミニウム合金の化学成分限定理由を
示す。 Siは材料の耐摩耗性、耐熱性を向上させる元素であり
、Si量が増すと共にこれらの効果が大きくなるが、初
晶Siが晶出し易くなる。初品の晶出を防ぐためにはS
i量を少なくすればよく。 冷却速度の小さい鋳造材では12%以下にすれば初晶S
iは晶出せず、微細な共晶組織を呈するものとなる。し
かし、Si量が少ないと上記特性の向上が期待できない
、そこで、本発明では、Si量を多くしても初晶Siの
晶出を防止できる手段として、急冷凝固法(例、大気ア
トマイズ法)で粉末化する方法を採用するもので、これ
によればSiを18.0%まで添加しても初晶Siの共
晶組織を呈することを確認したものである。なお、Si
量を13.0%より少なくすると材料の耐摩耗性を損う
ことになるので、対摩耗性を確保するためにSLを13
.0%以上添加する必要がある。 Fe、MnはAl中への溶解度が低く拡散速度が遅いこ
とを利用して金属間化合物の晶出をもたらし、1.0%
以上の添加で材料の高温強度、耐摩耗性が向上する。し
かし、添加量が多くなると金属間化合物が針状に晶出す
るので、これを防ぐにはFe、Mnの添加を1.0%以
下にすればよいものの、逆に材料の耐摩耗性、高温強度
を損うことになる0本発明者は、材料の高温強度、耐摩
耗性を確保するために必要量のFe、Mnを添加し、そ
の場合に金属間化合物の晶出が針状にならないようにす
る方法を種々検討した結果、Cr、Vの添加(後述)が
効果的であることを見い出したものである。そのため、
Fe、Mnの1種又は2種を合計で1.0%以上添加す
る必要があり、しかしあまり多くすると耐摩耗性や硬さ
が却って低下させることになるので、上限を10.0%
とする。 Cr、Vは上記の如(Fe、Mn添加の効果を維持しつ
つ、金属間化合物が針状に晶出するのを防ぐために添加
するもので、そのためにはCr及びVの1種又は2種を
合計で1.0%以上必要である。しかし、3.0%を超
えて添加すると材料の熱間鍛造性を悪化させるので、上
限を3.0%とする。 なお、上記元素を必須成分とするが、必要に応じてCu
やMgを添加することができる。 Cu、 MgはAΩ
合金において時効硬化性を付与して材質を強化する成分
として広く使用されており、本発明においても適量を添
加すれば、か\る効果が得られる。添加する場合にはC
u:1.0〜3.0%及びMg:0.5〜2.0%の範
囲とする。各元素とも下限未満では効果がなく、上限を
超えて多く添加しても上記効果が飽和する。 本発明は、上記化学成分のアルミニウム合金を粉末冶金
法で製造するものであるが、常法により該合金の粉末を
成形し、押出法により押出材を得るに際しては、大気ア
トマイズ法などのアトマイズ法、遠心力による微粒化法
等々の急冷凝固法で製造した急冷凝固粉末を出発原料と
することが肝要である。前述の如く、急冷凝固法で製造
した粉末を使用する場合に限り、Siの添加量を多くし
ても初晶Siの晶出を防止でき、Si添加による耐熱性
、耐摩耗性の向上を確保できる。なお、急冷凝固粉末は
100メツシユ以下のものであるのが好ましい。 次に本発明の実施例を示す。 (実施例) 第1表に示す化学成分(wt%)を有するアルミニウム
合金の溶湯を大気アトマイズ法により微粉化し、100
メツシユ以下の急冷凝固粉末を得た。 次いで、これらの粉末を200℃に加熱し、1.5to
n/cm”の圧力で圧縮成形して直径200m11、長
さ300+++mのビレットとし、直径54m1+のダ
イスを用いて間接押出法により押出して成形体を得た。 これらの押出材を切断し、機械加工によって高温引張試
験片と高温据込み試験片を作成し、高温引張試験及び高
温据込み試験を実施した。 高温引張試験は、平行部の直径が10■、長さが50m
mの試験片を、予め250℃に予備加熱された炉内に1
0分間保持した後、炉内で歪速度1.7X10″″3S
−1で引張った。また、据込み試験は、直径10+m、
高さが1011mの試験片を、予め450℃に予備加熱
された炉内に5分間保持した後、炉内で圧縮した。これ
らの試験結果を第1表に併記する。 同表より明らかなとおり、本発明例のアルミニウム合金
はいずれも限界据込率が高く、熱間鍛造性が優れている
と共に、高温強度も比較例と同等乃至より優れている。
り、より詳細には、熱間鍛造が容易なアルミニウム合金
の熱間押出成形体に関するものである。 (従来の技術及び解決しようとする問題点)一般に過共
晶Al−Si合金は耐熱性、耐摩耗性に優れていること
はよく知られているが、これを鋳造により製造した鋳造
材は初晶Siがしばしば粗大結晶として晶出するという
問題がある。 この問題を解決するために、従来より粉末冶金法によっ
て耐摩耗性、耐熱性ともに優れたアルミニウム合金を製
造する技術開発が行われている。 例えば、特開昭59−13040号公報及び特開昭59
−13041号公報に提案されているアルミニウム合金
は、 A 11− Si −Cu −Mg −X系で、
又としてFe、Ni又はMnを添加した押出材であって
、耐摩耗性、高温強度が優れている。これは、晶出する
初晶S1につき粒の大きさを15μI以下に抑制して粗
大な粒の発生を防ぎ、かつAl−8i−X系金属間化合
物の大きさを20μ膳以下に抑制したためであるが、得
られた押出材を熱間鍛造すると割れが生じ易いという欠
点があった。そのため、ピストン等の加工率の高い部材
を熱間鍛造により製造できないなど、適用分野が限られ
ていた。 本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、従来のアルミ
ニウム合金と同等の優れた耐摩耗性、耐熱性を維持しつ
つ、熱間鍛造を容易に可能なアルミニウム合金を提供す
ることを目的とするものである。 (問題点を解決す・るための手段) 上記目的を達成するため、本発明者は、従来のアルミニ
ウム合金押出材が熱間鍛造割れが生じ易い原因について
鋭意調査を行ったところ、初晶Siや金属間化合物の大
きさが各々規定される範囲内の大きさに抑制されても、
これらの比較的大きなものが存在すると、熱間鍛造の際
にマトリックスとそのような初晶Si及び針状のAl−
8i−X系金属間化合物の界面に応力が集中し、割れが
生じ易くなり、熱間鍛造性が低下することが判明した。 そこで、初晶の晶出並びに針状の金属間化合物の晶出を
抑制する方策を見い出すべく更に実験研究を重ねた結果
、Si量を12%以下に低減させて初晶Siの晶出を防
ぐ方法では耐摩耗性を損うことから、これに代えて急冷
凝固粉末を出発原料とする方法によればSi量を低減さ
せる必要がないこと、並びにFe、Mn等を含む針状の
金属間化合物の晶出をFe、Mn量の低減により防止す
る方法では耐摩耗性、高温強度を損うため、これに代え
てCr、Vを適量添加する方法が効果的であることが判
明した。そして、これらの知見に基づいて更に詳細に化
学成分を検討し、本発明をなしたものである。 すなわち、本発明は、Si:13.0〜18.0%を含
み、更にFe及びMn1種又は2種を合計で1.0〜1
0.0%と、Cr及びVの1種又は2種を合計で1.0
〜3.0%を含み、また必要に応じて更にCu:1.0
〜3.0%及びMg:0.5〜2.0%を含み、残部が
AΩ及び不可避的不純物からなる組成を有し、該合金の
急冷凝固粉末の熱間押出成形体からなることを特徴とす
る熱間鍛造性に優れたアルミニウム合金を要旨とするも
のである。 以下に本発明の詳細な説明する。 まず5本発明のアルミニウム合金の化学成分限定理由を
示す。 Siは材料の耐摩耗性、耐熱性を向上させる元素であり
、Si量が増すと共にこれらの効果が大きくなるが、初
晶Siが晶出し易くなる。初品の晶出を防ぐためにはS
i量を少なくすればよく。 冷却速度の小さい鋳造材では12%以下にすれば初晶S
iは晶出せず、微細な共晶組織を呈するものとなる。し
かし、Si量が少ないと上記特性の向上が期待できない
、そこで、本発明では、Si量を多くしても初晶Siの
晶出を防止できる手段として、急冷凝固法(例、大気ア
トマイズ法)で粉末化する方法を採用するもので、これ
によればSiを18.0%まで添加しても初晶Siの共
晶組織を呈することを確認したものである。なお、Si
量を13.0%より少なくすると材料の耐摩耗性を損う
ことになるので、対摩耗性を確保するためにSLを13
.0%以上添加する必要がある。 Fe、MnはAl中への溶解度が低く拡散速度が遅いこ
とを利用して金属間化合物の晶出をもたらし、1.0%
以上の添加で材料の高温強度、耐摩耗性が向上する。し
かし、添加量が多くなると金属間化合物が針状に晶出す
るので、これを防ぐにはFe、Mnの添加を1.0%以
下にすればよいものの、逆に材料の耐摩耗性、高温強度
を損うことになる0本発明者は、材料の高温強度、耐摩
耗性を確保するために必要量のFe、Mnを添加し、そ
の場合に金属間化合物の晶出が針状にならないようにす
る方法を種々検討した結果、Cr、Vの添加(後述)が
効果的であることを見い出したものである。そのため、
Fe、Mnの1種又は2種を合計で1.0%以上添加す
る必要があり、しかしあまり多くすると耐摩耗性や硬さ
が却って低下させることになるので、上限を10.0%
とする。 Cr、Vは上記の如(Fe、Mn添加の効果を維持しつ
つ、金属間化合物が針状に晶出するのを防ぐために添加
するもので、そのためにはCr及びVの1種又は2種を
合計で1.0%以上必要である。しかし、3.0%を超
えて添加すると材料の熱間鍛造性を悪化させるので、上
限を3.0%とする。 なお、上記元素を必須成分とするが、必要に応じてCu
やMgを添加することができる。 Cu、 MgはAΩ
合金において時効硬化性を付与して材質を強化する成分
として広く使用されており、本発明においても適量を添
加すれば、か\る効果が得られる。添加する場合にはC
u:1.0〜3.0%及びMg:0.5〜2.0%の範
囲とする。各元素とも下限未満では効果がなく、上限を
超えて多く添加しても上記効果が飽和する。 本発明は、上記化学成分のアルミニウム合金を粉末冶金
法で製造するものであるが、常法により該合金の粉末を
成形し、押出法により押出材を得るに際しては、大気ア
トマイズ法などのアトマイズ法、遠心力による微粒化法
等々の急冷凝固法で製造した急冷凝固粉末を出発原料と
することが肝要である。前述の如く、急冷凝固法で製造
した粉末を使用する場合に限り、Siの添加量を多くし
ても初晶Siの晶出を防止でき、Si添加による耐熱性
、耐摩耗性の向上を確保できる。なお、急冷凝固粉末は
100メツシユ以下のものであるのが好ましい。 次に本発明の実施例を示す。 (実施例) 第1表に示す化学成分(wt%)を有するアルミニウム
合金の溶湯を大気アトマイズ法により微粉化し、100
メツシユ以下の急冷凝固粉末を得た。 次いで、これらの粉末を200℃に加熱し、1.5to
n/cm”の圧力で圧縮成形して直径200m11、長
さ300+++mのビレットとし、直径54m1+のダ
イスを用いて間接押出法により押出して成形体を得た。 これらの押出材を切断し、機械加工によって高温引張試
験片と高温据込み試験片を作成し、高温引張試験及び高
温据込み試験を実施した。 高温引張試験は、平行部の直径が10■、長さが50m
mの試験片を、予め250℃に予備加熱された炉内に1
0分間保持した後、炉内で歪速度1.7X10″″3S
−1で引張った。また、据込み試験は、直径10+m、
高さが1011mの試験片を、予め450℃に予備加熱
された炉内に5分間保持した後、炉内で圧縮した。これ
らの試験結果を第1表に併記する。 同表より明らかなとおり、本発明例のアルミニウム合金
はいずれも限界据込率が高く、熱間鍛造性が優れている
と共に、高温強度も比較例と同等乃至より優れている。
なお1本発明例及び比較例の一部について粉末の組織を
調べたところ、第1図〜第4図に示すように、いずれも
急冷凝固法により得た粉末でSi量が1:8.0%以下
であるので初晶Siが晶出していないが、比較例3(第
1図)では金属間化合物が針状に晶出し、比較例4(第
2図)では大きな金属間化合物が晶出すると共に一部針
状となっているのに対し、本発明例8(第3図)では金
属間化合物が花びら状に微細に晶出しており、本発明例
12(第4図)でも僅かな花びら状のものの周囲に多数
均一に分散品出しており、大きな初晶Siの晶出と針状
の金属間化合物の晶出がともに抑制されている。 また、本発明例12及び比較例4について摩耗試験を行
った。摩耗試験には大館式摩耗試験機を用い、乾式で摩
耗距離600I1ml、最終荷重2.1瞳とし、相手材
としてFe12を使用した。第5図はその結果を示した
もので1本発明例のものは比較例と同等の耐摩耗性を有
しており、耐摩耗性が損われていないことがわかる。 (発明の効果) 以上詳述したように1本発明によれば、粉末冶金法によ
り製造されるアルミニウム合金につき、その化学成分を
規制すると共に急冷凝固法により得られる粉末を用いる
ので、従来のアルミニウム合金と同等の耐摩耗性、高温
強度を維持しつつ熱間鍛造性の優れたものとすることが
可能である。 したがって、ピストン等の高い加工率を要する部材でも
熱間鍛造が容易に行うことができるので。 材料特性を活かし一層幅広い分野への利用が可能となる
。
調べたところ、第1図〜第4図に示すように、いずれも
急冷凝固法により得た粉末でSi量が1:8.0%以下
であるので初晶Siが晶出していないが、比較例3(第
1図)では金属間化合物が針状に晶出し、比較例4(第
2図)では大きな金属間化合物が晶出すると共に一部針
状となっているのに対し、本発明例8(第3図)では金
属間化合物が花びら状に微細に晶出しており、本発明例
12(第4図)でも僅かな花びら状のものの周囲に多数
均一に分散品出しており、大きな初晶Siの晶出と針状
の金属間化合物の晶出がともに抑制されている。 また、本発明例12及び比較例4について摩耗試験を行
った。摩耗試験には大館式摩耗試験機を用い、乾式で摩
耗距離600I1ml、最終荷重2.1瞳とし、相手材
としてFe12を使用した。第5図はその結果を示した
もので1本発明例のものは比較例と同等の耐摩耗性を有
しており、耐摩耗性が損われていないことがわかる。 (発明の効果) 以上詳述したように1本発明によれば、粉末冶金法によ
り製造されるアルミニウム合金につき、その化学成分を
規制すると共に急冷凝固法により得られる粉末を用いる
ので、従来のアルミニウム合金と同等の耐摩耗性、高温
強度を維持しつつ熱間鍛造性の優れたものとすることが
可能である。 したがって、ピストン等の高い加工率を要する部材でも
熱間鍛造が容易に行うことができるので。 材料特性を活かし一層幅広い分野への利用が可能となる
。
第1図乃至第4図は各種アルミニウム合金の急冷凝固粉
末の金属組織を示す顕微鏡写真で、第1図及び第2図は
比較例の場合を示し、第3図及び第4図は本発明例の場
合を示しく第3図及び第4図中の黒色部の大きな部分は
エツチングで欠落した部分である)、 第5図は摩擦速度と比摩耗量の関係を示す図である。 第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 摩礫遣沫0) 手続補正書 昭和63年03月16日
末の金属組織を示す顕微鏡写真で、第1図及び第2図は
比較例の場合を示し、第3図及び第4図は本発明例の場
合を示しく第3図及び第4図中の黒色部の大きな部分は
エツチングで欠落した部分である)、 第5図は摩擦速度と比摩耗量の関係を示す図である。 第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 摩礫遣沫0) 手続補正書 昭和63年03月16日
Claims (2)
- (1)重量%で(以下、同じ)、Si:13.0〜18
.0%を含み、更にFe及びMnの1種又は2種を合計
で1.0〜10.0%と、Cr及びVの1種又は2種を
合計で1.0〜3.0%を含み、残部がAl及び不可避
的不純物からなる組成を有し、該合金の急冷凝固粉末の
熱間押出成形体からなることを特徴とする熱間鍛造性に
優れたアルミニウム合金。 - (2)Si:13.0〜18.0%を含み、更にFe及
びMnの1種又は2種を合計で1.0〜10.0%と、
Cr及びVの1種又は2種を合計で1.0〜3.0%と
、Cu:1.0〜3.0%及びMg:0.5〜2.0%
とを含み、残部がAl及び不可避的不純物からなる組成
を有し、該合金の急冷凝固粉末の熱間押出成形体からな
ることを特徴とする熱間鍛造性に優れたアルミニウム合
金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6306087A JPS63230842A (ja) | 1987-03-18 | 1987-03-18 | 熱間鍛造性に優れたアルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6306087A JPS63230842A (ja) | 1987-03-18 | 1987-03-18 | 熱間鍛造性に優れたアルミニウム合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63230842A true JPS63230842A (ja) | 1988-09-27 |
Family
ID=13218421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6306087A Pending JPS63230842A (ja) | 1987-03-18 | 1987-03-18 | 熱間鍛造性に優れたアルミニウム合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63230842A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03281750A (ja) * | 1990-03-30 | 1991-12-12 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 靭性に優れた耐熱性アルミニウム合金 |
JP2017222893A (ja) * | 2016-06-13 | 2017-12-21 | 昭和電工株式会社 | アルミニウム合金鍛造品及びその製造方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1987
- 1987-03-18 JP JP6306087A patent/JPS63230842A/ja active Pending
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