JPH08143999A - 高温強度および高温延性に優れたAl合金粉末熱間鍛造部材 - Google Patents

高温強度および高温延性に優れたAl合金粉末熱間鍛造部材

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JPH08143999A
JPH08143999A JP6312451A JP31245194A JPH08143999A JP H08143999 A JPH08143999 A JP H08143999A JP 6312451 A JP6312451 A JP 6312451A JP 31245194 A JP31245194 A JP 31245194A JP H08143999 A JPH08143999 A JP H08143999A
Authority
JP
Japan
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high temperature
alloy powder
alloy
aluminum alloy
composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP6312451A
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English (en)
Inventor
Koichi Yuri
浩一 由利
Masato Otsuki
真人 大槻
Toru Kono
通 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた高温強度と高温延性を有するAl合金
粉末熱間鍛造部材を提供する。 【構成】 Al合金粉末熱間鍛造部材が、重量%で、F
e:3〜7%,Ni:3〜12%,Si:1〜7%,C
r:0.5〜3%を含有し、さらにMo:0.5〜3%
を含有し、残りがAlと不可避不純物からなる組成、並
びに素地に平均粒径:1μm以下の金属間化合物が分散
した組織を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、優れた高温強度と高
温延性を有し、例えば内燃機関の構造部材などとしての
適用が可能なAl合金粉末熱間鍛造部材に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に例えば自動車エンジンなど
の内燃機関のコンロッドやタペットなどの構造部材が炭
素鋼や低合金鋼などの鍛造品からなることは良く知られ
るところである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の内燃機関
の軽量化に対する要求は強く、これに対応して構造部材
の薄肉化などが検討されているが、これによっても十分
満足な軽量化をはかることができない。また、上記構造
部材を鋼に代ってAl合金製とする試みもなされている
が、Al合金構造部材は多くの場合、高温特性、特に高
温強度および高温延性に劣るために、未だ実用に供され
ていないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、高温特性のすぐれたAl合金構
造部材を開発すべく研究を行なった結果、重量%で(以
下、%は重量%を示す)、Fe:3〜7%、 N
i:3〜12%、Si:1〜7%、 Cr:0.
5〜3%、を含有し、さらに必要に応じて、Mo:0.
5〜3%、を含有し、残りがAlと不可避不純物からな
る組成を有するAl合金溶湯からガスアトマイズ法など
を用いて急冷凝固粉末を形成し、この急冷凝固Al合金
粉末を用いて熱間鍛造により所定形状の部材を製造する
と、この結果のAl合金粉末熱間鍛造部材においては、
上記のガスアトマイズ法などによる急冷凝固時に形成さ
れた平均粒径で1μm以下の金属間化合物が素地に分散
した組織をもつようになり、この微細な金属間化合物に
よって優れた高温強度と高温延性を具備するようになる
という研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、Fe:3〜7%、 N
i:3〜12%、Si:1〜7%、 Cr:0.
5〜3%、を含有し、さらに必要に応じて、Mo:0.
5〜3%、を含有し、残りがAlと不可避不純物からな
る組成、並びに素地に平均粒径:1μm以下の微細な金
属間化合物が分散した組織を有する高温強度と高温延性
の優れたAl合金粉末熱間鍛造部材に特徴を有するもの
である。
【0006】つぎに、この発明のAl合金粉末熱間鍛造
部材において、成分組成を上記の通りに限定した理由を
説明する。 (a) Fe Fe成分には、基本的にAlおよびSiと結合して金属
間化合物を形成して高温強度を向上させる作用がある
が、その含有量が3%未満では金属間化合物の割合が少
なすぎて所望の高温強度向上効果が得られず、一方その
含有量が7%を越えると、粗大な金属間化合物が形成さ
れるようになり、高温強度および高温延性の急激な低下
が避けられないことから、その含有量を3〜7%、望ま
しくは4〜6%と定めた。
【0007】(b) Ni Ni成分には、上記の金属間化合物の構成成分となって
高温強度および高温延性を一段と向上させる作用がある
が、その含有量が3%未満では前記作用に所望の効果が
得られず、一方その含有量が12%を越えると、金属間
化合物が粗大化し、前記特性に低下傾向が現われるよう
になることから、その含有量を3〜12%、望ましくは
5〜8%と定めた。
【0008】(c) Si Si成分には、上記の通り金属間化合物を形成して高温
強度を向上させる作用があるが、その含有量が1%未満
では金属間化合物の形成が困難になり、一方その含有量
が7%を越えると、金属間化合物が粗大化するばかりで
なく、初晶Siおよび共晶Siが晶出するようになって
高温および常温延性が急激に低下することから、その含
有量を1〜7%、望ましくは4〜6%と定めた。
【0009】(d) Cr Cr成分には、素地に固溶して高温延性を向上させるほ
か、上記の金属間化合物の構成成分となって、これの球
状化および微細化に寄与し、もって高温強度を一段と向
上させる作用があるが、その含有量が0.5%未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量が3
%を越えると常温強度および高温強度が低下するように
なることから、その含有量を0.5〜3%、望ましくは
1〜2%と定めた。
【0010】(e) Mo Mo成分にも、上記の金属間化合物の構成成分となっ
て、これの一層の微細化および高温安定化に寄与し、も
って高温強度を一段と向上させる作用があるので必要に
応じて含有されるが、その含有量が0.5%未満では前
記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量を3%
を越えて含有させてもより一層の向上効果が現われない
ことから、その含有量を0.5〜3%、望ましくは1〜
2%と定めた。
【0011】また、この発明のAl合金粉末熱間鍛造部
材における金属間化合物の1μm以下の平均粒径は、上
記組成のAl合金溶湯をガスアトマイズ法などの急冷凝
固を伴なう、望ましくは104 ℃/sec 以上の冷却速度
で冷却する粉末製造法によって粉末とし、この急冷凝固
Al合金粉末を原料粉末として用いた場合に形成される
ものであり、したがって前記原料粉末を急冷凝固を伴な
わない粉末製造法によって製造した場合、金属間化合物
の平均粒径は1μmを越えて粗大化したものになること
は当然である。
【0012】
【実施例】つぎに、この発明のAl合金粉末熱間鍛造部
材を実施例により具体的に説明する。通常の溶解法にて
表1,2に示される成分組成をもったAl合金溶湯を調
製し、窒素ガスアトマイズ法により103 〜105 ℃/
sec の範囲内の所定の冷却速度で急冷凝固してAl合金
粉末とし、篩分により粒度を200メッシュ以下に調整
した前記Al合金粉末を6ton /cm2 の圧力で圧粉体に
プレス成形し、450℃に加熱した金型を用い、8ton
/cm2 の圧力で熱間鍛造を施すことにより表1,2に示
される組成と実質的に同じ組成および金属間化合物が同
じく表1,2に示される平均粒径を有し、かつ断面:1
0mm×10mm、長さ:60mmの寸法をもった本発明Al
合金粉末熱間鍛造部材(以下、本発明鍛造部材という)
1〜12および比較Al合金粉末熱間鍛造部材(以下、
比較鍛造部材という)1〜8をそれぞれ製造した。な
お、比較鍛造部材1〜8は、いずれも構成成分のうちの
いずれかの成分含有量(表2に※印を付す)がこの発明
の範囲から外れた組成をもつものである。ついで、この
結果得られた各種の鍛造部材について、室温および20
0℃で引張試験を行ない、引張強さおよび伸びを測定
し、この測定結果にもとづいて高温強度と高温延性を評
価した。これらの測定結果を表1,2にそれぞれ示し
た。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の効果】表1,2に示される結果から、本発明鍛
造部材1〜12は、いずれも平均粒径:1μm以下の微
細な金属間化合物が素地に分散した組織を有し、優れた
高温強度と高温延性をもつのに対して、比較鍛造部材1
〜8に見られるように、構成成分のうちのいずれかの成
分含有量でもこの発明の範囲から外れると、高温強度お
よび高温延性のうちの少なくともいずれかの特性が劣っ
たものになることが明らかである。上述のように、この
発明のAl合金粉末熱間鍛造部材は、優れた高温強度と
高温延性を有するので、これらの特性が要求される、例
えば自動車エンジンの構造部材としての適用が可能とな
り、これによって軽量化がはかれるようになるなど工業
上有用な特性をもつのである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 Fe:3〜7%、 Ni:3〜12%、 Si:1〜7%、 Cr:0.5〜3%、を含有
    し、残りがAlと不可避不純物からなる組成、並びに素
    地に平均粒径:1μm以下の微細な金属間化合物が分散
    した組織を有することを特徴とする高温強度および高温
    延性に優れたAl合金粉末熱間鍛造部材。
  2. 【請求項2】 重量%で、 Fe:3〜7%、 Ni:3〜12%、 Si:1〜7%、 Cr:0.5〜3%、を含有
    し、さらに、 Mo:0.5〜3%、を含有し、残りがAlと不可避不
    純物からなる組成、並びに素地に平均粒径:1μm以下
    の微細な金属間化合物が分散した組織を有することを特
    徴とする高温強度および高温延性に優れたAl合金粉末
    熱間鍛造部材。
JP6312451A 1994-11-22 1994-11-22 高温強度および高温延性に優れたAl合金粉末熱間鍛造部材 Pending JPH08143999A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107739906A (zh) * 2017-11-28 2018-02-27 平果富邑智能板有限公司 一种耐高温铝合金及其应用
FR3082764A1 (fr) * 2018-06-25 2019-12-27 C-Tec Constellium Technology Center Procede de fabrication d'une piece en alliage d'aluminium
WO2020002813A1 (fr) * 2018-06-25 2020-01-02 C-Tec Constellium Technology Center Procede de fabrication d'une piece en alliage d'aluminium

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