JPS6323070A - 外周金属嵌合型オイルシ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、補強環の外周部の外面をハウジングに嵌合
する外周金属嵌合タイプのオイルシール、特に自動車用
エンジンのクランク軸のシールなどのように高温に加熱
されるハウジングに装着するオイルシールのシール構造
に関するものである。

「従来の技術１発明か解決せんとする問題点」一般に、
金属補強環の外周部の外面をハウジングに嵌合するタイ
プのオイルシールにおいては、その内周縁部にシールリ
ップが形成され、外周部をハウジングに嵌合シールする
ようになっているが、従来の補強環は冷間圧延鋼板で成
形され、ハウジングに嵌合する際に比較的容易に嵌合で
き、しかも容易に抜けない程度の嵌合力（抜は荷重）を
もって圧着保持するように所定の嵌合代を設定して製作
されている。

しかるに、上記従来のオイルシールにおいて、ハウジン
グに嵌合する場合には、例えば厚さ０．５ｍｍの冷間圧
延鋼板て成形された外径１００ｍｍの補強環において、
その外周部がハウジングに嵌合装着可能な最大嵌合代（
締代）として０．４ｍｍ程度を有するように成形されて
いても、ハウジングに嵌合すると同時に材料の塑性変形
により残留嵌合代（ハウジンクに嵌合した状態から抜き
取って測定した嵌合代）が０．０８ｍｍ程度に低下して
しまうという問題があった。

また、近年自動車エンジンの高性能化に伴なってオイル
シールにも　１５０℃前後〜２００°Ｃ前後の高温に対
する耐熱性が要求され、更にエンジンは軽量化の要請か
ら熱膨張の大きいアルミニウム合金などの軽合金か使用
され、これに伴なヮてオイルシールも軽量化とハウジン
グの熱膨張に対する追従性が要求されるようになったが
、ハウジングがアミニウム合金或いは合成樹脂などの鉄
に比較して熱膨張の大きい材料で作成されている場合に
は、ハウジングの温度が高まるにつれてハウジング内径
が鉄製補強環の外周寸法よりもさらに大きく膨張するこ
とから、残留嵌合代か次第に低下し、約１０５℃付近で
残留嵌合代が０となってハウジングに対して緩みを生じ
、その結果外周部からのオイル漏れや、ハウジングから
のオイルシールの脱落などを生ずる問題があった。

そこで、出願人らは最近補強環を薄肉のステンレス板や
アルミニュウム合金板て成形したり、鋼製補強環に硬化
処理を施したりすることにより耐力を高め、熱膨張の大
きいハウジングにおいて高温加熱時にも充分な残留嵌合
代を維持するようにしたオイルシールを開発しつつある
が、かかるオイルシールの開発研究に伴なって、残留嵌
合代の問題はシール性の問題と併せて外周部のシール性
を高める目的で補強環の外周部に塗布するシーラントに
も関係することが分った。

即ち、従来外周金属嵌合タイプのオイルシールにおいて
は、補強環外同面にシーラントを塗布しているが、従来
の補強環では厚肉の鋼製補強環を使用しているため、シ
ーラントの接着性及び剪断力が弱いとハウジングに嵌合
するときにシーラントがハウジングのエツジにほとんど
掻き取られて、シーラントの効果が失われてしまう欠点
があり、特にハウジングがアルミニウム合金である場合
、嵌合時にハウジング内周面を傷付けてオイル洩れを生
ずる欠点があり、そのため従来のシーラントとしてはで
きるだけ接着性及び剪断力の大きいものが使用されてい
るが、剪断力が高いシーラントを使用すると、ハウジン
グに嵌合した時にシーラントが掻き取られる部分と残る
部分があって、外周にシーラントが不均一に存在するこ
とになり、掻き取られた部分からオイル洩れを生ずると
共に、残□った部分においては徐々に熱劣化して補強環
の残留嵌合代を低下する原因になることが分った。

「問題点を解決するための手段」 この発明は前記従来の課題に対処するために種々研究実
験を重ねた結果発明されたもので、薄肉でしかも強度及
び硬度が比較的高く、高い耐力（弾性限界値）を保持し
た金属板により補強環を構成し、その外周に接着性が大
で剪断力か小さいシーラントを塗布することにより、熱
膨張の大きいアルミニウム合金等のハウジングに嵌合し
た時に初期嵌合代を保持し、しかもこのハウジングが１
５０°Ｃｔ１後〜２００℃前後の高温に加熱された場合
においても、充分な嵌合力を維持し、ハウジングに対す
る緩みを確実に防止すると共に、外周部のシールを完全
にする外周金属嵌合タイプのオイルシールな提案するも
のである。

「実施例」 以下この発明を図面に示す実施例について説明すると、
補強環１は薄肉の金属板により断面はぼＬ型等の環状に
成形され、はぼ水平のフランジ部１ａの斜め上向きに折
曲された内周縁部には、ふっ素ゴムなどの耐熱性ゴム等
からなるシールリップ２か形成され、また上端か内側に
屈曲された外周部ｔｂの嵌合面にはシーラント３が塗布
されている。

そして補強環ｌは、耐力の高い材質であるステンレス板
等で成形するか、或いはアルミニウム合金板を絞り成形
してその加工硬化により高い耐力（弾性限界値）が保持
させたり、更には冷間圧延鋼板で成形した後、軟窒化処
理などの硬化処理を施す等により、薄肉で高い耐力を保
持するように構成されている。

なお、補強環ｌを薄肉のアルミニウム合金板で絞り成形
後、これをアルマイト処理（陽極酸化処理）することに
より、−暦高い耐力を保持させることかでき、このよう
な処理を施したものを使用してもよい。

補強環ｌの板厚は外径寸法によって異なるが、従来一般
に使用されていた板厚の１ノ３〜ｌ／２程度の極薄の金
属板を使用し、例えば従来外径３０ｓｓ以下の場合に板
厚が０．５麿■のものを０．３ｍｍ、従来外径３０へ６
０■１の場合に板厚が０．８■■のものを０．４ｍｍ　
、従来外径６０■璽〜１２０ｍｍの場合に板厚が１．０
ｇ＋−のものを０．５１とする。

シーラント３は接着性が大で剪断力が小さい材質のもの
、即ちハウジングＨに０．３〜０．４ｍｍ前後程度の嵌
合代を持って嵌合したときに掻き取られ易いもの、例え
ば四ふっ化エチレン樹脂と合成ゴムラテックスをほぼ等
量配合したシーラントを用いる。

「発明の作用」 以上のように構成された補強環１をハウジングＨに０．
３〜０．４ｍｍ前後程度の嵌合代を持って嵌合すると、
補強環が薄肉で耐力が高いためその嵌合圧により外周部
１ｂの上下方向中間部が内周側に円弧状に変形し、ハウ
ジングとの接触面に微小な凹部ができ、この凹部に上記
接着性のよいシーラントが残って完全にシールすると共
に、シーラントが材質的に剪断力が小さいために、凹部
の上下の外周面においてはハウジング嵌合時に完全に掻
き取られて金属面嵌合を維持し、剪断力が大きいシーラ
ントを用いた場合のように、上下部分にシーラントが残
ってそれが徐々に熱劣化し、残留嵌合代が低下するよう
なことが無く、残留嵌合代を充分に維持しながら完全な
シール性が得られる。

一方、アルミニウム合金の高出力自動車エンジンのクラ
ンク軸のシールに使用する場合等、オイルシールな嵌合
固定するハウジングＨがアルミニウム、合成樹脂等の熱
膨張が大きい材質て作られ、しかも２００℃前後の高温
に加熱される場合において、上記補強環１の外周部１ｂ
か高い耐力を保持し、高温においても充分な嵌合代を維
持してオイルシールの緩みやオイル漏れを防止すること
ができる。

なお、補強環１をアルミニウム合金で成形した場合には
、ハウジングと同材質でその熱膨張にほぼ均等に追従し
て外方に膨張するため、加工硬化による高い耐力と相俊
って常にほぼ均等な残留嵌合代を維持させることができ
る。

従って、この発明の補強環１によって従来の補強環では
得られない高温下における嵌合代を維持すると共に、良
好なシール性を得ることができる。

「発明の効果」 以上の通りこの発明によれば、補強環の外周部をハウジ
ングに嵌合してシールする外周金属嵌合型オイルシール
において、前記補強環を薄肉で耐力の高い金属板で構成
し、この補強環の外周部の外面に接着性が大きく剪断力
か小さいシーラントを塗布してなるのて、熱膨張の大き
いハウジングに対してその高温時における嵌合代を充分
に維持し、嵌合力の緩みによるオイル漏れ、並びにオイ
ルシールのハウジングからの脱落を確実に防止すること
ができると共に、嵌合時の補強環外周部の変形による微
小な凹部にシーラントを残して完全なシール性が得られ
、しかもその凹部の上下の部分にシーラントが残らずに
掻き取られてハウジングに金属密着するため、シーラン
トの熱劣化による嵌合代の緩みを生ずることなく残留嵌
合代を確実に維持させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のオイルシールの部分縦断面図、第２
図はこの発明のオイルシールをハウジングに嵌合した状
態を示す部分縦断面図、第３図は従来のオイルシールを
ハウジン必揃合した状態を示す部分縦断面図である。 １・・補強環、　　ｌａ・・フランジ部、ｌｂ・・外周
部、　　３・・シーラント。 −深ヨ２−１Ｌ　　　　　　−菫一ノー］Ｌ」婆ユ影二
」と 手続補正書 昭和６２年６月１０日 昭和６１年特許願第１４３５２８号 ２　発明の名称 外周金属嵌合型オイルシール ３　補正をする者 事件との関係　特許出願人 東京都葛偽区堀切３丁目３０番１号 株式会社荒井製作所 代表者荒井芳男 ４代理人 東京都新宿区坂町１３番地　坂町ビル３０１号６　補正
により増加する発明の数　０ ７　補正の対象 明細書の特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の欄ｌ）
特許請求の純ｆｌ？次の通つ訂正する。 補強環の外周部をハウジングに嵌合してシールする外周
金属嵌合型オイルシールにおいて、前記補強環を薄肉で
耐力の高い金属板で構成し、この補強環の外周部の外面
に接着性が大きく剪断力が小さいシーラントを塗布して
なることを特徴とする外周金属嵌合型オイルシール。 ２）７頁１７行目・・「はぼ当量」とあるを削除する。 ：チ二青げＣイ■１」よ二　ｉ邪ン　−刀コ【λ５ノ昭
和６２年９月３日 特許庁長官　小　川　邦　夫　殿 ｌ　事件の表示 外周金属嵌合型オイルシール ３　補正をする者 事件との関係　特許出願人 東京都″ＪＸｇｓ区堀切３丁目３０番１号株式会社荒井
製作所 代表者荒井芳男 ４代理人 東京都新宿区坂町１３＃Ｉ地　坂町ビル３０１号６　補
正により増加する発明の数　０ ７　補正の対象 昭和６２年６月１０日付は提出の手続補正書における補
正の内容の欄 １）特許請求の範囲を次の通り訂正する。 補強環の外周部をハウシングに嵌合してシールする外周
金属嵌合型オイルシールにおいて、前記補強環を薄肉で
耐力の高い金属板で構成し、この補強環の外周部の外面
に接着性が大きく剪断力か小さいシーラントを塗布して
なることを特徴とする外周金属嵌合型オイルシール。 ２）７頁１７行目・・「はぼ等量」とあるを削除する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）補強環の外周部をハウジングに嵌合してシールする
   外周金属嵌合型オイルシールにおいて、前記補強環を薄
   肉で耐力の高い金属板で構成し、この補強環の外周部の
   外面に接着性が大きく剪断力が小さいシーラントを塗布
   してなることを特徴とする外周金属嵌合型オイルシール
   。 ２）シーラントは、四ふっ化エチレン樹脂と合成ゴムラ
   テックスをほぼ等量配合してなることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の外周金属嵌合型オイルシール。