JPH0221572Y2 - - Google Patents

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JPH0221572Y2
JPH0221572Y2 JP1984065995U JP6599584U JPH0221572Y2 JP H0221572 Y2 JPH0221572 Y2 JP H0221572Y2 JP 1984065995 U JP1984065995 U JP 1984065995U JP 6599584 U JP6599584 U JP 6599584U JP H0221572 Y2 JPH0221572 Y2 JP H0221572Y2
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bead
metal gasket
gasket
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metal
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は、自動車用エンジンシリンダー等の
シールに使用するためのステンレスの単板からな
る金属ガスケツトに関するものである。
「従来の技術」 従来のシリンダーガスケツトは一般に石綿を主
材としたものが使用されていたが、エンジンの高
出力化、排気ガス対策等によりガスケツト周囲の
温度は益々高温化し、石綿では対応が困難になつ
てきた。また、石綿のガスケツトはその製造時に
おいて微細な粉末が周囲に飛散するため、作業者
の健康上の安全を保ち難い等の欠点もあつた。
そこでビードを設けた鉄板製の金属ガスケツト
も開発されたが、バネ性が充分でない鋼板に単に
ビードを形成するだけのものであるため、ビード
の復元性が極めて乏しく、またビード部がこれに
接するシリンダーヘツド面を傷付ける不具合を生
ずる難点があつた。
そこで最近、上下の金属平板間にビード等を設
けた弾性金属板を層状に重ねた複合板構造の金属
ガスケツトが開発されているが、これによるとシ
リンダーに締付けて高温にさらされたときの復元
性に難点があり、相手面の熱歪に追随し難く、ま
た複合構造であるため製造コストが嵩むと共に、
重量も大となつてこれを取付けたエンジン重量を
増す等の問題があつた。
また、表面にゴム、ふつ素樹脂などのコーテイ
ング材を塗布することも試みられたが、相手シリ
ンダー面にコーテイング材が転移固着してガスケ
ツトの組替え時に強力に固着したコーテイング材
を除去して正常な状態にするための手段のかかる
作業を要し煩雑であつた。
ところで、最近の熱膨張の大きいアルミニウム
エンジンなどにおいてガスケツトに対する復元量
の要求も従来より厳しくなり、相当大きな復元量
を保持させる必要があるが、従来のガスケツト技
術においてはビードの形状や、ガスケツト自体の
構造に改良目的が指向し、基本的なビードのヘタ
リの根本の要因に関する改良に考慮が払われてい
ないため、このような復元量増強の要求に対応で
きないものであつた。
従つて、現在金属ガスケツトとしては、複合構
造のものを専ら使用せざるを得ないのが現状であ
る。
「問題点を解決するための手段」 この考案は前記従来の課題を解決するために、
ステンレス薄板製単板からなる金属ガスケツトの
密封対象としてのガスケツト孔の周縁部にビード
が形成され、前記金属ガスケツトにはビード成形
加工による応力除去のための熱処理が装され、前
記ビード表面にMoS2微粉末をベースとしてこれ
にPTFEとバインダーを加えてなるコーテイング
材が塗布された金属ガスケツトを提案するもので
ある。
「作用」 ビード成形加工による応力除去のための熱処理
が装されているため、エンジンシリンダーの高熱
による高温下においても高いバネ性が維持され、
ビードの弾性増強による復元性を強化して永年使
用に対しても耐久性を維持する。
即ち、金属ガスケツトのビードのヘタリの原因
を追求した結果、ビード成形加工による応力を除
去しない金属ガスケツトにあつては、これを装着
したエンジンシリンダーの高熱により加熱された
ときに復元性が著しく減少してヘタルことを見出
し、この熱的影響を防止する対策として種々実験
を重ねた結果、応力除去の熱処理を施すことでビ
ード残率が飛躍的に向上して復元性が高められる
ことを見いだした。
また、ビード表面に自己潤滑性を有し、耐熱性
に優れたMoS2微粉末をベースとしてこれに
PTFEとバインダーを加えてなるコーテイング材
が塗布されているため、MoS2の耐熱性及び固体
潤滑材としての自己潤滑性と、PTFEの非粘着性
の特性によりシリンダーヘツド面へのコーテイン
グ材の転移を確実に防止する。
「実施例」 以下この考案を図面に示す実施例について説明
すると、金属ガスケツト1はステンレスの薄板を
打抜き加工して成形された単板からなり、これに
設けた密封対象としてのガスケツト孔であるボア
部2及びチヤンバー部3の周縁部にプレス成形に
よるビード4が形成されている。
そして、金属ガスケツト1は成形後そのプレス
加工時に生じた歪応力除去のための熱処理が装さ
れ、これによつて高温下においてもビード4の部
分の弾性を増強し、エンジンのシリンダーヘツド
に装着して締付けたときの復元性が強化されてい
る。
この応力除去の熱処理理としては、一般的な焼
ナマシ処理を行うが、本発明者らが行つた各種の
熱処理実験の結果によると、加熱温度が約350℃
〜450℃前後(加熱時間3時間)においてビード
復元性に好適な結果が得られることが分つた。
〈ビード復元性に関する比較実験例〉 SUS304・FHのステンレス薄板(板厚0.2mm、
外径100mm、内径50mmの円環状板)に、その内周
円に沿つてビード巾3.5mm、ビード高さ0.2mmのビ
ードを球面型に形成した供試体1、および供試体
1と同形状のSUS304・FHのステンレス薄板に、
供試体1と同様のビードを形成した供試体2を、
加熱温度が400℃、加熱時間3時間で応力除去処
理をしたものと、しないものについて、上下2枚
の焼き入れ鋼の圧着板(直径100mm、厚さ20mm、
温度350℃)間にそれぞれ装填し、荷重2000Kgf
を加えてビードを完全に潰した後、荷重を解放し
て残留ビード高さを測定したところ、供試体1に
おいて応力除去処理をしたものは0.095mmであつ
たが、応力除去処理をしないものは0.045mmであ
り、また供試体2において応力除去処理をしたも
のは0.067mmであつたが、応力除去処理をしない
ものは0.043mmで、いずれも応力除去処理をした
ものは、しないものよりも約倍近く復元性が向上
することが分つた。
更に、本発明の金属ガスケツトにおけるビード
4の表面には、自己潤滑性を有し、耐熱性に優れ
たMoS2の微粉末(融点1185℃)をベースとし、
これに離型性に優れたPTFEを3〜40重量%と、
例えば変性ポリイミド樹脂などの一般的な有機系
熱硬化樹脂等のバインダーを5重量%前後加えて
なる離型性を有するコーテイング材5が塗布さ
れ、高温においても溶解及び熱分解しない二硫化
モリブデン(MoS2)の固体潤滑材としての自己
潤滑性と、これを金属面に接着する媒体として用
いるバインダーの粘着性による相手面への転移を
防止するために加えた非粘着性の特性を有する
PTFEにより、相手面であるシリンダーヘツドへ
のビード4の焼着きとコーテイング材5の相手面
への転移を防止するように構成されている。
「考案の効果」 以上の通りこの考案によれば、ステンレス薄板
製単板からなるので軽量で打抜きプレス加工によ
り極めて容易かつ安価に製造でき、また密封対象
としてのガスケツト孔の周縁部にビードを形成し
てビード成形加工による歪応力を除去するための
熱処理を装してなるので、高温にさらされるエン
ジンシリンダーに用いる単板からなる金属ガスケ
ツトとして、高温下においても高いバネ性が維持
され、ビードの弾性増強による復元性を強化して
永年使用に対しても耐久性を維持することができ
る。
また、ビード表面にMoS2の微粉末にPTFEと
所定のバインダーを加えてなるコーテイング材を
塗付してなるので、エンジンのシリンダーヘツド
への装着締付け時におけるビードによる相手面へ
の傷付けを防止できると共に、MoS2の耐熱性及
び固体潤滑材としての自己潤滑性と、PTFEの非
粘着性の特性により、相手面へのコーテイング材
の転移を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例を示す平面図、第2
図は第1図におけるA−A断面拡大図である。 1……金属ガスケツト、2……ボア部、3……
チヤンバー部、4……ビード、5……コーテイン
グ材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ステンレス薄板製単板からなる金属ガスケツト
    の密封対象としてのガスケツト孔の周縁部にビー
    ドが形成され、前記金属ガスケツトにはビード成
    形加工による応力除去のための熱処理が装され、
    前記ビード表面にMoS2微粉末をベースとしてこ
    れにPTFEとバインダーを加えてなるコーテイン
    グ材が塗布されてなることを特徴とする単板から
    なる金属ガスケツト。
JP6599584U 1984-05-04 1984-05-04 単板からなる金属ガスケツト Granted JPS60178349U (ja)

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JPS60178349U JPS60178349U (ja) 1985-11-27
JPH0221572Y2 true JPH0221572Y2 (ja) 1990-06-11

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ID=30598484

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0629558Y2 (ja) * 1986-09-17 1994-08-10 トヨタ自動車株式会社 金属製シリンダヘッドガスケット
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JPS5794078A (en) * 1980-12-01 1982-06-11 Daikin Ind Ltd Sealing material and sliding material

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JPS60178349U (ja) 1985-11-27

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