JPS63229460A - 積層型電子写真感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、有機光導電性物質を含有する積層型電子写真
感光体に関するものである。

従来の技術 従来、電子写真感光体としてセレン、セレン−テルル合
金、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機光導電性物質
からなる感光体が広く用いられてきた。近年、合成が容
易であり、適当な波長域に光導電性を示す化合物を選択
できるなどの特徴をもつ有機光導電性物質の研究が進め
られている。

有機光導電性物質を感光層に用いた電子写真感光体は、
成膜が容易である、可とう性が高く設計の自由度が大き
い、安価で無公害であるなどの長所を有しており、無機
光導電性物質からなる感光体では不可能な電子写真プロ
セス（例えば、ベルト状の感光体を使用）を可能にする
ことができる。

その中で、感度及び感光体寿命を改善するために、電荷
発生層と電荷輸送層とに機能を分離させて感光層を形成
する積層型電子写真感光体が提案され、さらに、増感剤
の改良、増感方法の開発など活発に研究が進められてい
る。（例えば、第１６回電子写真学会講習会予稿集） 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、前記の有機感光体も、感度、繰り返し安
定性など種々の電子写真感光体としての要求を充分に満
足するには至っていないのが現状である。したがって、
有機光導電性物質の長所をいかし、電子写真感光体とし
て要求される特性を充分に満足する高感度な電子写真感
光体の開発が望まれている。

問題点を解決するための手段 本発明は、前記問題点に鑑み、下記構造式であらわされ
るトリメチン構造を有するベンゾピリリウム塩を含有す
る電荷発生層と、少なくともポリ−Ｎ−ビニルカルバゾ
ールを含有する電荷輸送層との間にブロム化ポリ−Ｎ−
ビニルカルバゾールを含有する中間層を設け、順次、導
電性支持体上に積層していることによって高感度でかつ
繰り返し安定性の良い電子写真感光体を提供するもので
ある。

串 （式中、Ｒ１は水素あるいはフェニル基、Ｒ２は水素、
ｐ−メトキシフェニル基、４′−メトキシナフチル１′
基あるいは２′−メトキシナフチル１′基、Ｒ３は水素
、メトキシ基、ニトロ基あるいはフェニル基、Ｒ４は水
素あるいはメトキシ基、Ｘは酸素あるいは硫黄原子をあ
られしている。）作用 本発明の積層型電子写真感光体は、電荷発生層と電荷輸
送層との間に中間層を設けたものであり、このようにブ
ロム化−ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾールを含有する中間
層を設けることによって、感度が向上し、残留電位が減
少するが、この効果について理論的解明はまだ成されて
いない。しかし、積層型感光体では電荷発生層と電荷輸
送層との界面が電子写真特性に大きく影響し、電荷輸送
層中−電荷発生層が溶出すると特性がそこなわれたり、
また両層の界面障壁が大きすぎても充分な特性が得られ
ないため、中間層を設けることによって両層の界面にお
いて注入効率が上がり、このような効果が得られるもの
と思われる。

実施例 以下、本発明の積層型電子写真感光体について詳細に説
明する。

本発明の積層型電子写真感光体の電荷発生層は、トリメ
チン構造を有するベンゾピリリウム塩を、適当なバイン
ダー樹脂を加えて分散又は溶解させ、これを導電性支持
体上に塗布することによって得られる。

トリメチン構造を有するベンゾピリリウム塩としては、
具体的には、２−（３’−（３“−フェニル−６“−メ
トキン−２＃−ベンゾビラニリデン）プロペニル〕−３
−フェニル−６−メドキシベンゾピリリウムパークロレ
イト、２−（３’−（３’、６“−ジフェニル−４“−
ｐ−メトキシフェニル−２“−ベンゾビラニリデン）プ
ロペ゛ニル）−３，６−ジフェニル−４−ｐ−メトキシ
フェニルベンゾピリリウムバークロレイト、２−〔３’
−（３“−フェニル−２″−ベンゾピラニリデン）プロ
ペニル〕−３−フェニルベンゾピリリウムパークロレイ
トなどが挙げられる。

中間層に用いるブロム化ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾール
は、カルバゾール環１個に対して０．５〜２個の臭素が
置換されているもので、ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾール
を、クロルベンゼン−ベンゼンの混合溶剤中で少量の過
酸化ベンゾイルの存在下にて当量のＮ−ブロムスクシン
イミドにて処理し、加熱後メタノール中に江別すること
により容易に合成することができる。

また、ブロム化ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾールだけでも
成膜性は有するが、他層との接着性向上、塗布膜の均一
性向上、塗工時の流動性調整などの目的で、必要に応じ
てバインダー樹脂を用いることができる。具体的には、
ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネ
イト、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、またはこれらの
樹脂の共重合体などが挙げられる。また、ブロム化ポリ
−Ｎ−ビニルカルバゾールやバインダー樹脂を溶解する
溶剤はブロム化ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾールによって
限定されるが、具体的には、クロロホルム、塩化メチレ
ン、二塩化エチレンなどのハロゲン化炭化水素類、クロ
ルベンゼンなどのハロゲン化芳香族類などを用いること
ができる。

このようにして分散、調液された塗布液を通常の塗工法
によって塗布、加熱乾燥し、数μｍの膜厚で順次、電荷
発生層、中間層を形成するが、好ましくは０．２〜２μ
ｍの膜厚に形成するのがよい。

電荷輸送層は、前記中間層上に、電荷輸送剤としてポリ
−Ｎ−ビニルカルバゾールを溶解した塗液を塗工するこ
とにより得られる。塗液を溶解するための溶剤としては
、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などを用
いることができる。

このようにして調液された塗布液を通常の塗工法によっ
て塗布、加熱乾燥し、数μｍ〜数十μｍの膜厚で電荷輸
送層を形成するが、好ましくは５〜２５μｍの膜厚に形
成するのがよい。

本発明の積層型電子写真感光体に用いられる導電性支持
体は、従来から知られている導電性を有するものであれ
ばよく、アルミニウム、アルミニウム合金などの金属板
及び金属ドラム、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属
酸化物からなる板、またはそれらの金属及び金属酸化物
なポを真空蒸着、スパッタリング、ラミネート、塗布な
どによって付着させ導電性処理した各種プラスチックフ
ィルム、紙などである。

さらに、本発明の積層型電子写真感光体を構成する中間
層及び電荷輸送層には、塗膜の可とう性、均一性、機械
的強度などを向上させるために、〇−ターフェニル、エ
ポキシ化合物、フタル酸エステル、マレイン酸エステル
、塩素化パラフィンなどの可塑剤を添加してもよい。ま
た、通常の電子写真感光体と同様に、導電層と電荷発生
層との間にカゼイン、ポリビニルアルコール、ポリブチ
ルアルコールなどの接着層またはバリヤ一層を設けるこ
とができる。

このようにして、電荷発生層、中間層、電荷輸送層を導
電性支持体上に積層して形成される本発明の電子写真感
光体は、導電性支持体上に電荷発生層・中間層・電荷輸
送層を順次積層するか、または導電性支持体上に電荷輸
送層・中間層・電荷発生層の準に積層してもよい。前者
の場合は負帯電で感度を有し、後者の場合は正帯電で感
度を有するが、表面膜強度及び耐久性の点から前者の方
が望ましい。

以下、具体的に実施例を示すが、本発明は以下の実施例
に示す組合せに限定されるものではない。

（実施例１） ２−　（３’−（３’、６“−ジフェニル−４＃−メト
キシフェニル−２＃ペンゾピラニリデン）プロペニル）
−３，６−ジフェニル−４−メ）−１−ジフェニルベン
ゾピリリウム′パークロレイト１重量部及び塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体（ユニオンカーバイド社製　商品
名ＶＭＣＨ）１重量部を二塩化エチレン１００重量部に
溶解した。この塗液をアルミ板上に３０Ｏｒｐｍにて回
転塗布し、８０℃にて１時間乾燥して膜厚０．３μｍの
電荷発生層を形成した０次に、ブロム化ポリ−Ｎ−ビニ
ルカルバゾール１重量部と０−ターフェニル０．２重量
部をジオキサン５０重量部に溶解し、この塗液を電荷発
生層上に２００ｒｐ−にて回転塗布し、８０℃にて１時
間乾燥して膜厚０．５μｍの中間層を形成した。さらに
、ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾール（亜南香料株式会社製
　商品名ツビコール６２１０）　１重量部と０−ターフ
ェニル０．３重量部をトルエン１０重量部に溶解した。

この液を中間層の上にブレード塗布し、８０℃にて１時
間乾燥して膜厚１５μｍの電荷輸送層を形成した。

このようにして得た積層型電子写真感光体を、静電複写
紙試験装置（株式会社川口電気製作所製Ｅ　Ｐ　Ａ−８
１００）を用いて、−６ｋＶで帯電した時の表面電位Ｖ
Ｏ（Ｖ）、その後暗所に１秒間放置した時の表面電位Ｖ
ｌ　　（Ｖ）　、５１ｕｘの白色光で露光した時に表面
電位が／Ｖｌ（Ｖ）まで減衰するのに要する露光Ｎ　　
Ｅ　／　（ｌｕｘ　−５ｅｃ）、及び露光６秒後の表面
電位ＶＲ６（Ｖ）をそれぞれ測定した。

それらの測定結果を第１表に示す。

（実施例２） ２−（３’−（３“、６＃−ジフェニル−４＃−メトキ
シフェニル−２″〜ペンゾビラニリデン）プロペニル）
−３，６−ジフェニル−４−メトキシフェニルベンゾピ
リリウムバークロレイトの代りに２−　（３’−（３’
−フェニル−２＃−ベンソヒラニリデン）プロペニル〕
−３〜フェニルベンゾピリリウムバークロレイトを用い
た以外は、実施例１と同様にして感光体の作成及び特性
の測定を行なった。結果を第表に示す。

（比較例１） 比較例として、中間層を設けず、電荷発生層、電荷輸送
層のみのサンプルを作成した。

２−（３’−）３″′、６“−ジフェニル−４９−メト
キシフェニル−２＃−ベンゾビラニリデン）プロペニル
）−３，６−ジフェニル−４−メトキシフェニルベンゾ
ピリリウムパークロレイト１重量部と塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体（ユニオンカーバイド社製　商品名ＶＭ
ＣＨ）１重量部を二塩化エチレン１００重量部に溶解し
た。この塗液を用いて、実施例１と同様にして電荷発生
層を作成した。また、電荷輸送層も実施例１と同様にし
て作成し、特性の測定を行なった。結果を表に示す。

（比較例２） ２−　（３’−）３’、６“−ジフェニル−４″−メト
キシフェニル−２＃−ベンゾビラニリデン）プロペニル
）−３，６−ジフェニル−４−メトキシフェニルベンゾ
ピリリウムバークロレイトの代りに２−　（３’−（３
”−フェニル−２＃−ベンゾビラニリデン）プロペニル
〕−３−フェニルベンゾピリリウムパークロレイトを用
いた以外は、比較例１と同様にして感光体の作成及び特
性の測定を行なった。結果を表に示す。

発明の効果 以上、本発明の積層型電子写真感光体について詳細に説
明したが、本発明の積層型電子写真感光体は、トリメチ
ン構造を有するベンゾピリリウム塩を含有する電荷発生
層と少なくともポリ−Ｎ−ビニルカルバゾールを含有す
る電荷輸送層との間にブロム化ポリ−Ｎ−ビニルカルバ
ゾールを含有する中間層を設け、順次、導電性支持体上
に積層して形成することにより、高感度なものとなった
。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）下記構造式であらわされるトリメチン構造を有す
   るベンゾピリリウム塩を含有する電荷発生層と、少なく
   ともポリ−Ｎ−ビニルカルバゾールを含有する電荷輸送
   層との間にブロム化ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾールを含
   有する中間層を設け、順次、導電性支持体上に積層して
   いることを特徴とする積層型電子写真感光体。 ▲数式、化学式、表等があります▼ （式中、Ｒ１は水素あるいはフェニル基、Ｒ２は水素、
   ｐ−メトキシフェニル基、４′−メトキシナフチル１′
   基あるいは２′−メトキシナフチル１′基、Ｒ３は水素
   、メトキシ基、ニトロ基あるいはフェニル基、Ｒ４は水
   素あるいはメトキシ基、Ｘは酸素あるいは硫黄原子をあ
   らわしている。）
2. （２）ブロム化ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾールは、カル
   バゾール環１個に対して、０．５〜２個の臭素が置換さ
   れていることを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記
   載の積層型電子写真感光体。