JPS6322034Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は物品の自動組立てラインに適用される
同期式ベースマシン用スライドベース装置に係
り、例えばカム式インデツクスを用いてスライド
ベースを間欠送りするものにおいて、スライドベ
ースの停止位置を修正することができるようにし
たものに関する。

〔従来の技術〕

従来のこの種の同期式ベースマシン装置は、フ
リーフロー方式、または竿送り方式が知られてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記従来のフリーフロー方式の装置は、急激な
衝撃により高速運転の場合に騒音を発生し、スラ
イドベースを１ステーシヨン送るサイクルタイム
が長くなる問題があり、また竿送り方式の装置で
は構造が複雑となり、装置が大形となり、製作コ
ストが高くなる問題点があつた。

本考案は上記問題点に鑑みなされたもので、高
速運転でも容易に停止位置の精度を高められ、騒
音が小さく、装置をコンパクトにでき、安価に製
作できる同期式ベースマシン用スライドベース装
置を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の同期式ベースマシン用スライドベース
装置は、弾性体にて成型された搬送用歯付きベル
トと、このベルトの上面に底面を取付けられた底
板と、停止位置修正用のロケートピン受け凹部を
側面に形成し前記底板の上面側に連結されたスラ
イドベースとからなり、前記底板とスライドベー
スとをこのスライドベースに水平方向にボルトに
て移動可能に連結し、この底板とスライドベース
との間にコイルばねを介在させたことを特徴とす
るものである。

〔作用〕

本考案のベースマシン装置は、歯付きベルトを
例えば、カム式インデツクスなどにより間欠的に
移動させ、ベルトの停止時に、スライドベースの
ロケートピン受け凹部にロケートピンを強制的に
挿入することによりスライドベースの停止位置を
修正するようにし、ロケートピンがロケートピン
受け凹部に係合する際の衝撃は、コイルばねによ
り吸収され、またベルトの弾性により騒音を低減
でき、高速運転ができるものである。

〔実施例〕 本考案の一実施例の構成を図面について説明す
る。

１はベースマシン装置本体で、この本体１に無
端状歯付きベルト２が駆動ローラ３と案内ローラ
４とに懸回支持されて搬送側は本体１の上面側を
水平に移動されるようになつている。そしてこの
ベルト２は、ゴムなどの弾性体で成型され下面に
所定間隔毎に歯部５が形成され、駆動ローラ３の
例えば周知のカムインデツクス方式などの制御に
よる間欠駆動でステーシヨン間隔毎に移動する。

また前記歯付きベルト２の上面には所定間隔毎
に底板６がそれぞれ当接され、この各底板６は上
面略中央から挿通したボルト７を前記ベルト２の
底面側の歯部５の幅方向の凹部に配設した取付け
金具８に螺合して前記ベルト２に固定される。こ
の底板６の両端の上面に幅方向の突部１１が形成
され、この突部１１に前記底板６の上面両端にそ
れぞれ配設された補助板１２の底面に形成されて
いる凹部１３が係合され、この補助板１２はボル
ト１４にて前記底板６に固定されている。

また１５はスライドベースで、停止位置修正用
のロケートピン受け凹部１６が側面に凹弧状に形
成され、このスライドベース１５は前記各底板６
の上方側にボルト１７にて連結されている。この
スライドベース１５の両端両側には前記補助板１
２を介して底板６にスライドベース１５を連結す
る前記ボルト１７の挿通穴１８が上下に貫通形成
され、この挿通穴１８は上部にボルト１７の径大
頭部１９を配設する径大部２０が形成され、この
挿通穴１８に挿通したボルト１７は前記補助板１
２に螺合止着されてスライドベース１５は底板６
に連結されている。そしてこの挿通穴１８はボル
ト１７より径大でボルト１７が水平方向および上
下方向に多少移動できるようになつている。また
このスライドベース１５と前記補助板１２との間
に前記ボルト１７に巻装した圧縮コイルばね２１
が装着され、このばね２１にてスライドベース１
５は底板６から離反する上方に付勢されている。
なお前記スライドベース１５の底面両端には前記
補助板１２を遊動可能に配設する補助板１２より
大きい凹部２２がそれぞれ形成されている。

また２３はロケートピンで、前記スライドベー
ス１５の停止位置修正用のロケートピン受け凹部
１６に係脱可能に摺動自在に設けられ、このロケ
ートピン２３は軸２４にて回動されるカム２５に
て摺動されるように前記本体１に取付けられてお
り、このローケトピン２３の先端は受け凹部１６
に係合し易いように凹部１６の形状に合せて突弧
状に形成されてる。そしてこのロケートピン２３
は前記駆動ローラ３の駆動に連動して軸２４が回
動し、カム２５により凹部１６に係合される。

この実施例の作用を説明する。

カム式インデツクスなどによる制御により駆動
ローラ３を駆動して歯付きベルト２を間欠的に移
動させ、このベルト２の移動で底板６および補助
板１２を介して各スライドベース１５も移動され
る。このベルト２の停止時にロケートピン２３が
回動してスライドベース１５のロケートピン受け
凹部１６に強制的に係合され、スライドベース１
５の挿通穴１８にボルト１７が遊動可能に挿通さ
れているのでスライドベース１５の停止位置が修
正される。そしてこのロケートピン２３がスライ
ドベース１５の凹部１６に係合される際の衝撃
は、コイルばね２１によつて吸収緩衝され、また
スライドベース１５は弾性体のベルト２に連結さ
れているため高速運転でも騒音が低減される。

〔考案の効果〕

本考案によれば、歯付きベルトにより間欠移動
されるスライドベースは、停止時にロケートピン
受け凹部にロケートピンを挿入することにより、
スライドベースは底板に水平方向に移動可能に連
結されているため、スライドベースは水平方向に
移動し、スライドベースの停止位置を確実に修正
でき、しかもロケートピンの係合時の衝撃はばね
により吸収緩衝され、さらにスライドベースの間
欠送りの際の移動時の騒音は弾性体のベルトによ
り低くなり、高速駆動としても騒音が低減でき、
間欠送りのサイクルタイムを短縮できるとともに
さらに装置全体を小形にでき、安価で、スライド
ベースの間欠送りの際の繰返し停止位置の精度が
高く保持できるので、組立て間違いなどの事故が
減少し、生産性の高い自動組立てラインが可能と
なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す同期式ベース
マシン用スライドベースの装置の縦断面図、第２
図は同上縦断正面図、第３図は同上正面図、第４
図は同上装置を組込んだベースマシンの装置の斜
視図である。 ２……歯付きベルト、５……歯部、６……底
板、１５……スライドベース、１６……ロケート
ピン受け凹部、１７……ボルト、２１……圧縮コ
イルばね、２３……ロケートピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弾性体にて成型された搬送用歯付きベルトと、
   このベルトの上面に底面を取付けられた底板と、
   停止位置修正用のロケートピン受け凹部を側面に
   形成し前記底板の上面側に連結されたスライドベ
   ースとからなり、前記底板とスライドベースとを
   このスライドベースに水平方向にボルトにて移動
   可能に連結し、この底板とスライドベースとの間
   にコイルばねを介在させたことを特徴とする同期
   式ベースマシン用スライドベース装置。