JPS63213619A - 加工性に優れ溶接軟化のない高強度ステンレス鋼材の製造方法 - Google Patents

加工性に優れ溶接軟化のない高強度ステンレス鋼材の製造方法

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JPS63213619A
JPS63213619A JP4487687A JP4487687A JPS63213619A JP S63213619 A JPS63213619 A JP S63213619A JP 4487687 A JP4487687 A JP 4487687A JP 4487687 A JP4487687 A JP 4487687A JP S63213619 A JPS63213619 A JP S63213619A
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JP
Japan
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less
phase
steel
rolled
steel material
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Application number
JP4487687A
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English (en)
Inventor
Teruo Tanaka
照夫 田中
Noriyuki Nakajiyou
敬之 中乗
Takashi Igawa
井川 孝
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D6/00Heat treatment of ferrous alloys
    • C21D6/004Heat treatment of ferrous alloys containing Cr and Ni

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 く技術分野〉 本発明は加工性に優れ溶接軟化抵抗を有する高強度ステ
ンレス鋼鋼材に関する。
〈従来技術とその問題点〉 既存の高強度ステンレス鋼は、(1)マルテンサイト系
ステンレス鋼、(2)加工硬化型オーステナイト系ステ
ンレス鋼、(3)析出硬化型ステンレス鋼に大別される
マルテンサイト系ステンレス鋼は主にF e−Cr−C
からなり、焼入れ温度(900〜1100℃であるが、
Cr、Cの含有量によって変る)領域では実質的にオー
ステナイト単相であるが、マルテンサイト変態開始点(
M s点)が室温以上にあって、いわゆる「焼の入る」
鋼である。
この系の鋼は焼入れ状態あるいは焼入れ焼戻し状態では
硬くて加工性に乏しい、そのため、通常は焼なまし状態
で1曲げ、切削、切断などの加工が加えられ、所望の形
状が4篭れた後に焼入れ焼戻し等の熱処理が施されて高
強度が賦与される。
しかし、大きな部材は熱処理が困難であり、また溶接に
際して溶接割れを起し易く、溶接後に溶接部に焼戻し熱
処理を施さねばならぬなどの欠点がある。
マルテンサイト系ステンレス鋼を構造部材として使用す
ることを考慮する場合、上記の欠点を補う手段として、
Cを低く抑えた組成で、焼入れ状態でラスマルテンサイ
ト相を呈する鋼が考えられる1例えば、特公昭51−3
5447号に示される鋼はこの一例である。この公報の
特許請求の範囲内の鋼の一例が「日新製鋼技報」 (昭
和50年12月発行No、 33)に紹介されており、
  その組成はC:0.032駕、 S i:o、75
%、Mn:0.14%、N i:4.01Lc r:1
2.4!、T i:0.31X テ;!hす、コノ材料
は約108 kgF/■2の引張り強さ、約6zの伸び
を有し、しかも溶接軟化が小さいことが示されている。
溶接軟化が小さいこと、引張り強さが高いことは溶接構
造材として好ましいが、 伸び率が小さいので、例えば
、軽度の加工でも割れが発生し易く構造用加工材として
は不満足なものである。
加工硬化型オーステナイト系ステンレス鋼は、5OS3
01,201.304 、202などの準安定オーステ
ナイト相を呈するステンレス鋼で、冷間加工を施して強
化するものである。この強化法による機械的性質はJI
S G 4307に規定されている6例えば、SUS 
301の1/2Hでは、耐カフ7kgf/II層2以上
、引張り強さ105 kgf/am2.伸びiox以上
と規定されており、引張り強さ、伸びともに大きい値を
示している。しかしこの系の材料は溶接などの入熱があ
ると、その溶接部は軟化するという欠点がある。
また場合によっては溶接熱影響部にCr炭化物の析出に
よるCr欠乏層が生じ、粒界応力腐食割れが発生するこ
とがある。
析出硬化型ステンレス鋼はマトリックスの組織によって
マルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト系な
どに分類されるが、いずれも時効硬化に貢献するAl、
Ti、Nb、Cu、Mo、V 、Ta、などの1種また
は2種以上を含有し、過飽和状態の固溶体を時効処理す
ることにより、金属間化合物を析出させて強化するもの
である。これらの鋼はマトリックスの違い、時効硬化に
寄与する元素の含有量などによって、時効処理後の機械
的性質は異なるが、140〜1130 kgf/m謹2
の引張り強さ。
2〜5zの伸びを有する。
これらの鋼を構造用部材として使用することを考慮する
場合、時効処理前に加工や溶接を施すのが一般的である
が、大きな構造物では時効処理を施すのが困難である。
以上に述べたように、高強度ステンレス鋼として従来か
ら知られている鋼は、いずれも、強度、加工性、溶接軟
化抵抗のすべてを兼ね備えていない。
く問題解決の手段〉 そのような欠点のない新規な高強度ステンレス鋼材を得
るための研究は既に行なわれ、本願出願人によって、一
つの方法が特願昭81−192107号として特許出願
されている。この方法では特定組成の鋼に550〜67
5℃の温度範囲で1〜30時間の熱処理が施されるが、
その後、種々実験検討をInねた帖lit  執娩浬ル
の冷11冬lトを叫′♂するごとによってさらに好まし
い製品が得られることを知見して本発明を完成した。
〈発明の構成〉 本発明は、 C:    0.10%以下 Si:    4.5%以下 Mn:    5.0%以下 P:    0.060%以下 S:    0.030%以下 Cr:   10.0〜17.0% Ni:    3.0〜10.0% N:    o、10%以下 を含み、 残部Feと不可避的不純物からなり、 N15H= Ni+Mn+0.5Cr+0.3Si+2
0(C:48)で定義されるNie>の値が13.0−
17.5の範囲内にある鋼の熱延材、冷延材、焼鈍材の
いずれかを550〜675℃の温度範囲内で1〜30時
間の範囲内で加熱保持した後、400℃以下の温度まで
5℃/sin以ドの冷却速度で冷却する熱処理を施すこ
とからなるマルテンサイト単相またはマルテンサイト相
と微細なオーステナイト相の複相組織よりなる。加工性
に優れた溶接軟化のない高強度ステンレス鋼材の製造方
法を提供する。
本発明はまた、前記の組成に加えて、合計で4%以下t
7) Cu、Mo、W 、 Coの1種以上、および/
または合計で1%以下のT i、Nb、V 、 Z r
、A I。
B、Taの1種以上を含有する鋼を素材とする同様の鋼
材の製造方法が提供される。その場合Niの定義は成分
に応じて修正される* Cu * M o 、 W 。
Coの1種以上を含む場合は、 Ni、HW  Ni+ln+0.5Cr+0.3Si+
20(C+N)+Cu+No+W+0.2Co となり、Ti、Nb、V 、 Zr、Al、B 、 T
a cr) 1挿具」二を含有する場合は、 Nieq  寓 Ni+Mn+0.5Cr+0.3Si
となり、Cu 、Mo 、W、Coの1種以上、および
Ti 、 Nb、 V、 Zr、 AI 、B、Taミ
ノ種以北を含有する場合は、 Xi、1−  Ni+Nn+0.5Or+0.3Si+
C:u+No+W中〇、211;。
となる。
末完【月の鋼材の鋼は、その組成を」−記の範囲内とし
、かつ、上記のように定義するNi%が上記のような数
値になるように組成を調整することにより、熱延のまま
の状態、冷延のままの状態、焼鈍状態のいずれにおいて
も実質的にマルテンサイト相よりなる組織を呈する。
本発明方法は熱延のままの材料も、冷延のままの材料も
、冷延後に焼鈍した材料も、550℃〜675℃で1〜
30時間の範囲内で加熱保持した後、400℃以下の温
度まで5℃/min以下の冷却速度で冷却する熱処理に
よって、オーステナイト逆変態を起し、逆変態オーステ
ナイトを安定化できるという新規な知見に基づいている
目下のところそのような変態の機構、理由についてはよ
く分らないが、この変化が再現性を以って生起すること
は確認されている。そして、このような処理によってマ
ルテンサイト組織のステンレス鋼を改質するという試み
は為されたことがない。
本発明の鋼材は100kgf/gui2程度の強度レベ
ルを有し、約20%の伸びを示し、かつ溶接軟化がない
本発明方法の素材鋼における組成限定の理由は次の通り
である。
CTCはオーステナイト形成元素であり、高温でのオー
ステナイト相形成に有効であり、熱処理後の逆変態オー
ステナイト相およびマルテンサイト相の強化に有効であ
るが、多すぎると伸び率を低下させ、また、溶接部の耐
食性を劣化させるので、0.10%を限度とする。
NUNはCと同様にオーステナイト形成元素であり、高
温でのオーステナイト相形成に有効であり、熱処理後の
逆変態オーステナイト相の強度をとげ、強化に有効であ
るが、多すぎると伸び率を低下させるので0.1%を一
ヒ限とする。
Si:  Siは熱処理後の逆変態オーステナイト相の
強化に有効であり、かつ、熱処理時の温度の許容範囲を
広くするので有効な元素であるが、多すぎると、凝固時
や溶接時の凝固割れを促進するので4.5%を上限とす
る。
Mn二 Mnはオーステナイト形成元素であり、Ms点
の調整に必要な元素であるが、多すぎると製鋼時に弊害
となるので、5%を上限とする。
Cr:  Crは耐食性を賦与する基本的成分であり、
10%未満ではその効果がなく一方17%を越えると、
高温でオーステナイト単相とするのにオーステナイト形
成元素を多量に必要とし、その結果、常温に持ち来たら
せられる時、所望の組織が得られないので17%を上限
とする。
Ni:  Niはオーステナイト形成元素であり、高温
でのオーステナイト単相化およびMs点の調整に必要な
元素である。他の元素の含有量によって必要なNiの含
有量は異なってくる。高温でのオーステナイト単相化と
Ms点調整のためには少なくとも約3%を必要とするが
、他の成分の峨が低減しても、Niが約10%を越える
と所望の組織が得られなくなる。
P: Pは溶製時に原料、副原料から混入してくる不i
if a的不純物であるが、多く含まれると、鋼を脆く
するので、0606%を上限とする。
S: Sも溶製時に原料、副原料から混入してくる不可
避的不純物であるが、多く含まれると、鋼を脆くするの
で、0.03%を上限とする。
Cu:  Cuは元来耐食性を向上させるのに有効な元
素であるが、本願発明においてはMs点を低下させるの
に有効である。約4%を越えると、熱間加工性を著しく
害するので4%を上限とする。
Mo+  Moも耐食性を向上させ、逆変態オーステナ
イトの強度を上昇させ、Ms点を低下させるのに有効で
あるが、高価な材料であり多すぎると鋼材の価格を上昇
させるので4%に限定される。
W: Wは耐食性、強度を向上させるのに有効な元素で
あり、Ms点を低下させるのに有効であるが、多すぎる
と材料の価格を上昇させるので4%に限定される。
Co:  Coは高温域でのオーステナイト化作用が大
きく、Ms点を低下させる(オーステナイト化作用が大
きい割にMs点を過度には低下させない)。Cr含有場
の大きい系の組成調整に非常に有効な元素であるが、多
すぎると、鋼の価格を上y7させるので4%に限定され
る。
以上の4元素は共通して耐食性を向上させながら、マル
テンサイト形成能力を他の成分との関係において調整す
るのに有効である。この意味において均等物である。
Ti:Tiは炭化物形成元素であり、溶接時のCr炭化
物の析出によるCr欠乏層発生の抑制や逆変態オーステ
ナイト相の結晶粒成長の抑制に有効な元素であるが、多
すぎると表面疵の原因となったり、溶接時にスカム形成
の原因となるので1%を上限とする。
Nb:  Nbは溶接時のCr炭化物の析出によるCr
欠乏層の発生の抑制や逆変態オーステナイト相の結晶粒
成長の抑制に有効な元素であるが、多すぎると鋳造時や
溶接時の凝固割れを促進するばかりでなく、材料の延性
をも害するので1%を上限とする。
v: vは溶接時のCr炭化物析出によるCr欠乏層の
抑制や逆変態オーステナイト相の結晶粒成長の抑制に有
効であるが、多すぎると材料の延性を害するので1%を
上限とする。
Zr:  Zrは溶接時のCr炭化物の析出によるCr
欠乏層の発生の抑制や逆変態オーステナイト相の結晶粒
成長の抑制に有効な元素であるが、多すぎると、鋳造時
や溶接時に酸化物系の非金属介在物を形成し、鋼の延性
や表面性状を害するので1%を上限とする。
Al:  Alは鋼中のNを固定し、逆変態オーステナ
イト相の結晶粒成長を抑制する効果が著しいが、多すぎ
ると溶接時の湯温れが悪くなり、溶接作業が困難となる
で1%を上限とする。
B: Bは逆変態オーステナイト相の結晶の抑制や熱間
加工性の改善に有効であるが、多すぎると鋼の延性を害
するので1%を上限とする。
Ta:  Taは溶接時のCr1b化物の析出によるC
r欠乏相の発生の抑制や逆変態オーステナイト相の結晶
粒成長の抑制に有効な元素であるが、多すぎるとpI造
時や溶接時の凝固割れを促進するばかりでなく、材料の
延性をも害するので1%をに限とする。
以上の7元素は、炭化物窒化物形成元素であって、いず
れも逆変態オーステナイトの結晶粒の成長を抑制し、そ
の効果が著しい、その意味で均等物である。
ニー2ケル当量値(NieF)限定の理由は次の通りで
ある0本発明方法の素材鋼において、マルテンサイト変
態終了温度は室温(150〜−10℃)近くでなければ
ならない0本発明方法の素材鋼は熱間圧延時、焼鈍時あ
るいは溶接時にさらされるような高温領域では、オース
テナイト単相または、少量の(大略10%)のδフェラ
イト相を含むオーステナイト相であるが、この状態から
、室温に持ち来たらされた時には実質的にマルテンサイ
ト組織でなければならない、「実質的に」とは、少量(
大略25%)のオーステナイト化よび少量(大略10%
)のフェライトが存在していてもよいことを意味する。
そのような残留オーステナイトおよびδ−フェライトの
燵を余り厳密に考慮する必要はない。
本発明の素材鋼において1種々の元素が合金化されてい
るが、本発明者らは、その組成が先に示した成分表と定
義されたニッケル当量(N ie#)の限定に従う限り
、室温で実質的にマルテンサイト組織であり、冒頭に記
した本発明の目的を達成できることを発見した。
即ち、前掲の組成範囲内にあっても、それぞれ定義した
ニッケル出量値が13未満の鋼はMs点が高過ぎて、本
発明で規定する熱処理を施しても所望の高い伸びを達成
できない、また、この値が17.5より大きい鋼は溶接
のような熱履歴を受けると溶接部が軟化し、目的とする
高強度部材が得られない、 N+eHの式について今さ
ら解説する必要もないが、各成分元素の変態に対する寄
与度を考慮してNiのオーステナイト形成能を基準とし
て係数を定めてNilに換算したものである。
Ti以下の7元素は、上記の性質に関して中立的であり
、かつC,Nのオーステナイト形成能を打ち消すので、
これらを含む組成では、これらの元素およびC,Nは考
慮に入れない。
本発明方法における熱処理条件の限定の理由は次の通り
である。
焼鈍状態でマルテンサイト(ラスマルテンサイト)組織
である鋼は100 kgf/層薦2程度の引張り強さを
有するが、伸び率は高々6%前後で、満足な加工性を有
するとは言い難い、550〜675℃の温度範囲で1〜
30時間保持してマルテンサイトの一部なオーステナイ
ト相に逆変態させる。この逆変態オーステナイトは組織
的に多少とも安定で、その後の冷却によって必ずしも全
量がマルテンサイトに戻らず、オーステナイトのまま留
まることもある。いずれにしても、この熱処理で強度(
#を力)を著しく低下させることなく、大きな延性がも
たらされる。550℃未満ではこの延性をもたらす効果
が少なく、675℃より高い温度では耐力が低下すると
ともに延性も低下する。
時間は被処理材の大きさなどに従って適宜に選択される
が、30時間を越えると、工業的滝率を考えた場合、非
能率的で好ましくない。材料が所定の温度に達すれば、
灼熱時間を取らない場合でも、延性の若干の低下が認め
られるものの、本発明において意図する十分な機械的性
質を有する材料が得られることが確認されている。
冷却条件として、理由は全く不明であるが、400℃以
下の温度まで、5℃/min以下の冷却速度で冷却を行
なうと、耐力および伸びの低下がない。
また、本発明の熱処理方法においては、要求される表面
特性によって雰囲気が選択される。すなわち、光輝表面
が必要な場合は、水素、水素と窒素、水素と不活性ガス
等の雰囲気が選択される。
一方、本発明の熱処理を行なった後に、酸洗によるスケ
ール除去を経る場合は、重油、灯油、軽油などの可燃性
油やプロパン等の可燃性ガスの燃焼雰囲気および大気、
窒素、不活性ガス等の雰囲気が選択されるが、これらの
雰囲気で本発明の熱処理が実施された場合、熱処理後の
機械的性質には何ら影響がないことが確認されている。
以下、図面を参照して実施例によって本発明を具体的に
例示する。
試料鋼は30kg真空高真空炉で常法により溶製し、底
面110+u+角、上面120mm角、高さ280■の
鋳塊とし、1250℃で鍛造して厚さ35mm、幅15
5腸膳の板にした後、切削して30mmx 150曹履
の板とし、1250℃で3時間均熱処理し、厚さ8Iま
で熱間圧延し、その一部は熱延材(a)として試験に供
した。他の部分は1030℃で10分間焼鈍し、酸洗後
、冷間圧延して一部は厚さ1+s層の板とし83%圧下
の冷延材(b)として試験に供し、他は厚さ2Hの板と
なし、さらに中間焼鈍酸洗を挟んでざらに冷間圧延して
厚さ11の板とし50%圧下の冷延材(C)として試験
に供し、残りはさらに1030℃、1.5分の焼鈍を施
し、酸洗して焼鈍材(d)として試験に供した。試料作
成の操作は第1図に図解されている。
本発明試料および比較試料の組成は第1表に示しである
。試料No、  1〜11は本発明方法の素材鋼である
。 No、 A、 Bは比較例の素材鋼で、その組成は
゛規定された組成範囲内にあるが、ニッケル火星イ4が
Aは13未満であり、 Bは17.5を越える。
機械的性質の試験はJISZ2201に規定されている
13B号試片によって行なった。
マルテンサイト量は試料振動型磁力計によって測定した
試片の機械的性質およびマルテンサイト縫は第2表にま
とめて示しである。第2表において従来法と称するのは
、本発明による熱処理を施さないもので、1030℃で
1.5分間保持後水冷したものである。
第2表によれば、本発明による熱処理を施さない焼鈍状
態で実質的にラスマルテンサイト組織を有する鋼は耐力
で73〜123 kgf/w■2、引張り強さで94〜
134 kgf/am2の高強度レベルを有するが、伸
び率は高々9%で、20%冷延鋼板である試料Bのそれ
に比して著しく低い0本発明の熱処理を施した試料でも
、比較素材鋼は伸びは若干向上するものの、高々8%で
ある0本発明方法の試料は、所定の温度、時間に加熱保
持した後、1°C/winの冷却速度で350℃まで徐
冷したちのである。焼鈍剤(d)の材料で若干耐力が低
下するものもあるが、その他の材料では耐力を維持しな
がら著しい伸びの上昇を示している。
83%冷延材(b)を条件を変えて熱処理した場合の機
械的性質とマルテンサイト量を第3表に示す、第3表に
おける比較例とは熱処理温度が本発明方法の上限値を越
えているものである。第3表によれば、熱処理の上限温
度が675℃付近に臨界があることがわかる。
第2図は、本発明の試料(No、6)の83%冷延材を
640℃で20時間保持後、1℃/II!nの冷却速度
で冷却の途中に所定の温度で試料を取り出し、5℃/m
inの冷却速度で冷却、空冷(室温に放冷した場合、3
00℃/min以上の冷却速度と考えられる)、および
25℃の水中へ投入した試料の引張り特性を示す、40
0℃より高い温度で試料を取り出し、空冷および水冷し
たものは耐力、伸びともに低いが、400℃以下の温度
で試料を取り出し、5℃/minで冷却、空冷、または
水冷したものは、室温(25℃)まで1’C/winで
冷却した試料の耐力、伸びと同じ値を示し、耐力、伸び
ともに高い値を得るためには、400℃以下の温度まで
5℃/■in以下の冷却速度で冷却することが必要であ
る。
溶接軟化試験は厚さ1.sの板上にTIG溶接で、電流
80A、速度4001厘/winでビードを置いて行っ
た。結果は第3図に示す0図はビードの中心からの硬度
分布を示す0本発明試料(No、5.6)は83%冷延
材(b)に640℃×20時間加熱後、1”C/mir
+の冷却速度で350℃まで徐冷したものであり、比較
材(B)20%冷延材である0図に見られるように本発
明試料は明らかに溶接部の軟化がない。
〈発明の効果〉 以上の実施例で説明したように2本発明の方法によれば
、従来存在しなかった材料、すなわち、100 kgf
/腸麿2程度の強度レベルと約20%の伸びを有し、溶
接部強度低下のないステンレス鋼を製造することが可能
となり、■)溶接施行後、伸び変形で矯正加工されるス
チールベルト材、2)曲げ加工や引張り矯正加工、およ
びそれらの加工後に部品を溶接加工し、熱歪による変形
を矯正するための矯正加工が要求される車両台枠材、3
)高強度と耐溶接軟化性が要求されるコンテナ材、4)
刃物材、5)その他、高強度、加工性、耐溶接軟化性が
要求される構造部材等の分野へ、本発明がもたらした効
果は極めて大きなものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における試料の作製法を示す系統図であ
る。 第2図は本発明方法における炉冷の効果を示すグラフで
ある。 第3図は本発明試料および比較試料の溶接部の軟化を示
すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、C:0.10%以下 Si:4.5%以下 Mn:5.0%以下 P:0.060%以下 S:0.030%以下 Cr:10.0〜17.0% Ni:3.0〜10.0% N:0.10%以下 を含み、 残部Feと不可避的不純物からなり、 Ni_e_q=Ni+Mn+0.5Cr+0.3Si+
    20(C+N)で定義されるNi_e_qの値が13.
    0〜17.5の範囲内にある鋼の熱延材、冷延材、焼鈍
    材のいずれかを550〜675℃の温度範囲内で1〜3
    0時間の範囲内で加熱保持した後、400℃以下の温度
    まで5℃/min以下の冷却速度で冷却する熱処理を施
    すことからなるマルテンサイト単相またはマルテンサイ
    ト相と微細なオーステナイト相の複相組織よりなる、加
    工性に優れた溶接軟化のない高強度ステンレス鋼材の製
    造方法。 2、C:0.10%以下 Si:4.5%以下 Mn:5.0%以下 P:0.060%以下 S:0.030%以下 Cr:10.0〜17.0% Ni:3.0〜10.0% N:0.10%以下 Cu、Mo、W、Coの1種以上合計で 4.0%以下 を含み、 残部Feと不可避的不純物からなり、 Ni_e_q=Ni+Mn+0.5Cr+0.3Si+
    20(C+N)+Cu+Mo+W+0.2Co で定義されるNi_e_qの値が13.0〜17.5の
    範囲内にある鋼の熱延材、冷延材、焼鈍材のいずれかを
    550〜675℃の温度範囲内で1〜30時間の範囲内
    で加熱保持した後、400℃以下の温度まで5℃/mi
    n以下の冷却速度で冷却する熱処理を施すことからなる
    マルテンサイト単相またはマルテンサイト相と微細なオ
    ーステナイト相の複相組織よりなる、加工性に優れた溶
    接軟化のない高強度ステンレス鋼材の製造方法。 3、C:0.10%以下 Si:4.5%以下 Mn:5.0%以下 P:0.060%以下 S:0.030%以下 Cr:10.0〜17.0% Ni:3.0〜10.0% N:0.10%以下 Ti、Nb、V、Zr、Al、B、Taの1種以上合計
    で1.0%以下 を含み、 残部Feと不可避的不純物からなり、 Ni_e_q=Ni+Mn+0.5Cr+0.3Siで
    定義されるNi_e_qの値が13.0〜17.5の範
    囲内にある鋼の熱延材、冷延材、焼鈍材のいずれかを5
    50〜675℃の温度範囲内で1〜30時間の範囲内で
    加熱保持した後、400℃以下の温度まで5℃/min
    以下の冷却速度で冷却する熱処理を施すことからなるマ
    ルテンサイト単相またはマルテンサイト相と微細なオー
    ステナイト相の複相組織よりなる、加工性に優れた溶接
    軟化のない高強度ステンレス鋼材の製造方法。 4、C:0.10%以下 Si:4.5%以下 Mn:5.0%以下 P:0.060%以下 S:0.030%以下 Cr:10.0〜17.0% Ni:3.0〜10.0% N:0.10%以下 Cu、Mo、W、Coの1種以上合計で 4.0%以下 Ti、Nb、V、Zr、Al、B、Taの1種以上合計
    で 1.0%以下 を含み、 残部Feと不可避的不純物からなり、 Ni_e_q=Ni+Mn+0.5Cr+0.3Si+
    Cu+Mo+W+0.2Coで定義されるNi_e_q
    の値が13.0〜17.5の範囲内にある鋼の熱延材、
    冷延材、焼鈍材のいずれかを550〜675℃の温度範
    囲内で1〜30時間の範囲内で加熱保持した後、400
    ℃以下の温度まで5℃/min以下の冷却速度で冷却す
    る熱処理を施すことからなるマルテンサイト単相または
    マルテンサイト相と微細なオーステナイト相の複相組織
    よりなる、加工性に優れた溶接軟化のない高強度ステン
    レス鋼材の製造方法。
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