JP2007514057A - 高強度マルテンサイト系ステンレス鋼合金、それらを形成する方法、および、それらから形成された物品 - Google Patents

高強度マルテンサイト系ステンレス鋼合金、それらを形成する方法、および、それらから形成された物品 Download PDF

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Abstract

重量パーセントで、11.0〜12.5パーセントのクロム、1.0〜2.5パーセントのモリブデン、0.15〜0.5パーセントのチタン、0.7〜1.5パーセントのアルミニウム、0.5〜2.5パーセントの銅、9.0〜11.0パーセントのニッケル、0.02パーセント以下の炭素、2.0パーセント以下のタングステン、および、0.001パーセント以下のホウ素を含む、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼である。また、本ステンレス鋼から形成された物品、および、それらを形成する方法も開示される。

Description

発明の分野
本発明は、高強度マルテンサイト系ステンレス鋼合金、それらを形成する方法、および、それらから形成された物品に関する。
背景
高性能の物品に使用するための優れた特性を示すある種のステンレス鋼合金、例えばマルテンサイト系析出硬化系ステンレス鋼合金を配合するための相当な努力がなされてきた。これらの合金から形成された物品の優秀な比強度、靱性、耐食性、および応力腐食割れ(SCC)耐性に関する能力により、特に、航空宇宙の構造部材(例えば、フラップトラック、アクチュエーター、エンジンマウント、および着陸装置のハードウェア)としての使用にそれらをよく適合させる。これらの特性は、様々な製造上の考慮に加えて、合金の組成、構造、熱処理、および、合金系におけるプロセス制御のレベルに強く影響される。高性能鋼の用途に必要な特性を得るためには、合金化する成分、および、それぞれの量と比率の慎重かつ厳密な制御が一般的に必要である。合金化する成分またはそれらの量のわずな調節ですら、これらのステンレス鋼合金の特性および性能に著しく影響を与える可能性がある。
例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼合金の初期の形態は、主要な硬化元素として銅を用いていた。これらの合金鋼の初期の形態は、優れた耐食性および耐SCC性を有すると認識されているが、比較的低い降伏強度を有することが見出された(YS<180ksi)。銅を用いたマルテンサイト系ステンレス鋼合金は比較的劣った強度特性を示すことから、銅は、高強度ステンレス鋼合金における主要な補強元素としては好まれてこなかった。
補強元素として様々な量のアルミニウムを用いたその他のマルテンサイト系ステンレス鋼合金が開発されている。これらの合金は、H950条件で(すなわち、950°Fの時効温度で時効させる)、優れた延性および靱性と共に、200ksiより大きい降伏強度を提供することができる。しかしながら、このタイプのマルテンサイト系鋼の強度は、高強度での用途の多くにとってはそれでもなお比較的低い。補強元素としてアルミニウムと銅との両方を用いたその他のマルテンサイト系ステンレス鋼合金が開発されている。これらの合金は、かなり高強度(YS≧235ksi)を示すが、許容できるレベルの破壊靱性(K1c<65ksi.in1/2)を達成することができない。
マルテンサイト系ステンレス鋼合金を形成するその他のアプローチは、第二の補強剤(strengthener)としての様々な量の銅、および、適切なニッケル−クロム等価体に加えて、主要な補強元素としてのチタンの添加を含む。これらのアプローチは比較的高強度(YS>240ksi)と優れた耐食性を提供するが、靱性が低い(シャルピーV−ノッチ(CVN)<10フィート/ポンドの、および、K1c<65ksi.in1/2)。その他の、さらに近年の開発は、比較的高い量のチタン(1.5%〜1.8重量%)、および、ニッケルの添加を含み、これは高い靱性を達成するが、ニッケル/クロムの不均衡のために耐食性と耐SCC性が犠牲になる可能性がある。これらの後者の合金化系は、それらの高性能の特性を達成するための溶体化熱処理の後の高価で時間がかかる低温処理工程を含む。
さらにその他の高強度マルテンサイト系合金鋼は、補強物質としてアルミニウムとチタンとの組み合わせを用いている。これらのアプローチは、二つの群:1)比較的低い量のアルミニウムとチタンを用い、比較的高い靱性を示す鋼を提供する合金;および、2)比較的高い量のアルミニウムおよびチタンを用いた合金、に分けることができ、比較的高強度を示す鋼を提供する。しかしながら、高強度を示す合金鋼は、一般的に低い靱性を示す(室温で、シャルピー衝撃エネルギーがほんの数フィートポンドと測定され、出来上がった製品の靱性が60ksi.in1/2未満)ことが発見された。
高強度の合金鋼を提供するためのその他のアプローチは、硬化元素としてケイ素、ベリリウムおよびモリブデンの1種またはそれ以上を使用することであり、極めて高強度を示すが靱性が低い合金鋼が形成される。これらの低い靱性的性質のために、これらの合金鋼は、高性能の構造的な用途に不適である。
従って、析出硬化元素が用いられるべきか、析出硬化元素を合金のその他の成分とどのように組み合わせるか、さらに、母材の化学成分は、それに対応してどのように調節されるべきかを決定するために、よく確立された合金の設計原理が不足しているような従来技術のプロセスにさらなる改善を加え、ステンレス鋼合金の特徴を改善することが望まれると思われる。特に、マルテンサイト系ステンレス鋼から形成された物品において、より大きい結着性および性能を提供するためのマルテンサイト系ステンレス鋼の強度および靱性を高めるアプローチが引き続き必要である。
要約
本発明は、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼、それらから形成された物品、および、それらを形成する方法を提供する。一態様において、本マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、重量パーセントで、11.0〜12.5パーセントのクロム、1.0〜2.5パーセントのモリブデン、0.15〜0.5パーセントのチタン、0.7〜1.5パーセントのアルミニウム、0.5〜2.5パーセントの銅、9.0〜11.0パーセントのニッケル、0.02パーセント以下の炭素、2.0パーセント以下のタングステン、および、0.001%以下のホウ素を含む。
その他の態様において、本発明は、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼、それらから形成された物品、および、それらを形成する方法を提供し、ここで、本マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、実質的に、上記で定義された成分、鉄、および、偶発的な不純物からなる。
その他の態様において、本発明はまた、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼、それらから形成された物品、および、それらを形成する方法を提供し、ここで、本マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、重量パーセントで、11.0〜12.0パーセントのクロム、1.0〜2.0パーセントのモリブデン、0.15〜0.3パーセントのチタン、1.0〜1.3パーセントのアルミニウム、1.5〜2.5パーセントの銅、9.0〜10.0パーセントのニッケル、0.008〜0.012パーセントの炭素、1.5パーセント以下のタングステン、および、0.001パーセント以下のホウ素を含む。
その他の態様において、本発明は、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼、それらから形成された物品、および、それらを形成する方法を提供し、ここで、本マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、実質的に、上記で定義された成分、鉄、および、偶発的な不純物からなる。
本発明はまた、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼、それらから形成された物品、および、それらを形成する方法を提供し、ここで、本マルテンサイト系ステンレス鋼合金は、重量パーセントで、11.0〜12.0パーセントのクロム、1.0〜2.0パーセントのモリブデン、0.3〜0.5パーセントのチタン、0.9〜1.2パーセントのアルミニウム、0.5〜1.5パーセントの銅、9.5〜10.5パーセントのニッケル、0.01〜0.016パーセントの炭素、1.5パーセント以下のタングステン、および、0.001パーセント以下のホウ素を含む。
その他の態様において、本発明は、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼、それらから形成された物品、および、それらを形成する方法を提供し、ここで、本マルテンサイト系ステンレス鋼は、実質的に、上記で定義された成分、鉄、および、偶発的な不純物からなる。
当然ながら、本発明は、上記の要約で開示された態様に限定されるものではなく、例えば添付の請求項で定義されるような本発明の本質および範囲内の改変を含むものとする。
図面の簡単な説明
図1は、50ポンドのヒート内に生成した所定の鋼の、H950条件での降伏強度の関数としての破壊靱性を図説し;
図2は、50ポンドのヒート内に生成した所定の鋼の、H1000条件での降伏強度の関数としての破壊靱性を図説し;
図3は、300ポンドのヒート内に生成した所定の鋼の、H950条件での降伏強度の関数としての破壊靱性を図説し;
図4は、300ポンドのヒート内に生成した所定の鋼の、H1000条件での降伏強度の関数としての破壊靱性を図説し;および、
図5は、300ポンドのヒート内に生成した所定の鋼の、H1025条件での降伏強度の関数としての破壊靱性を図説する。
発明の態様の詳細な説明
当然ながら、本発明の説明によっては、本発明の明確な理解に関連するような要素および限定だけを説明するために簡易化されてあり、明確にするために、その他の元素を限定していない。当業者は、本発明の説明を考察する際に、本発明を実施するためには、その他の要素および/または限定が望ましい場合があることを認識するべきである。しかしながら、このようなその他の要素および/または限定は、当業者であれば本発明の説明を考察する際に容易に確認でき、本発明の完全な理解には必要ではないため、このような要素および限定の考察は本明細書には示さない。例えば、本明細書で考察されたように、本発明のステンレス鋼合金のある態様は、例えば、高性能の構造部材、例えば航空宇宙での用途、例えばフラップトラック、アクチュエーター、エンジンマウント、および、着陸装置のハードウェアで用いてもよい。高性能の構造部材の製造方法は、一般的に、当業者に理解されているため、本明細書では詳細に説明しない。
その上、本発明の範囲内の所定の組成物は、概して、所定の高性能成分および物品(例えば航空宇宙用部品)を製造するのに使用可能なステンレス鋼合金の形態で説明される。しかしながら、当然ながら本発明は、本明細書で具体的かつ明確に説明されていない最終用途の形式で具体化され、それらに適用することもできる。例えば、当業者であれば当然ながら、本発明の態様は、その他の高性能の物品に包含されてもよい。このようなその他の高性能の物品の非限定的な例としては、武器の材料、例えば拳銃の銃身、車両の部品、および、その他の高強度ステンレス鋼の用途が挙げられる。
本明細書の実施例以外に、または、特に他の規定がない限り、以下の本明細書の一部および添付の請求項における全ての数値範囲、量、値およびパーセンテージ(例えば材料の量、元素の含有量、反応時間および温度、量の比率など)は、用語「約」は値、量または範囲が不明確と見られる可能性もあるが、単語「約」が前置きされているものとして読むことが可能である。従って、逆のことが示されない限り、以下の明細書および添付の請求項に記載の数値パラメーターは近似値であり、それらは本発明により得ようとする望ましい特性に応じて様々であり得る。最低限でも、かつ、請求項の範囲と等価なものの教示の適用を限定しようとするつもりはないが、各数値パラメーターは、少なくとも、報告された有効数字の数値の観点で、かつ、通常の端数処理技術を適用することによって解釈されるべきである。
広範な本発明の範囲に記載された数値範囲およびパラメーターは近似値であるが、具体的な実施例に記載の数値は可能な限り正確に報告されている。しかしながら、いずれの数値も、本質的には、その根拠のなるそれぞれの試験の測定で見出された標準偏差から生じた誤差を必然的に含む。その上、数値範囲が本明細書に記載の通りの場合、これらの範囲は、列挙された範囲の端点を含む(すなわち、端点が使用可能である)。本明細書において重量パーセンテージが用いられる場合、報告された数値は、合金の総重量に相対的である。
また当然ながら、本明細書で列挙されたあらゆる数値範囲は、そこに包含される全ての部分範囲を含むものとする。例えば、「1〜10」という範囲は、列挙された下限値1と、列挙された上限値10との間の部分範囲を全て含み、さらにそれ自体も含むものとし、すなわち、1またはそれより大きい下限値、および、10またはそれ未満の上限値を含む。
本発明は、概して、ステンレス鋼材料、より特定には高強度マルテンサイト系ステンレス鋼合金、例えば析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼合金、それらを形成する方法、および、それらから形成された物品を目的とする。本発明のステンレス鋼合金の態様は、高性能の物品(例えば航空宇宙用部品)において用途があることが見出された。硬化元素としてのアルミニウム、チタンおよび銅を、高強度ステンレス鋼合金におけるその他の合金化物質と本明細書に記載の量で組み合わせることによって、所定の特性において既知の高強度ステンレス鋼合金を超える顕著な進歩が提供されることが発見された。ある態様において、合金化物質と本発明の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼との組み合わせによって、優秀な靱性および高強度特性、優秀な耐食性/耐SCC性、ならびに、時間がかかり高価な低温処理が不要な加工(例えば熱処理)に対する優秀な応答が提供される。
本発明の性能面での利点は、特にクロム、モリブデン、ニッケル、場合によりタングステン、ホウ素および炭素の量に関連して慎重に調節された母材の化学成分と共に、アルミニウム、銅およびチタンを硬化元素として制御された量で組み合わせることによって得られる可能性があることが発見された。
本発明の合金中に存在するアルミニウムの量は、0.7〜1.5重量パーセントの範囲が可能であり、ある態様において、1.0〜1.3重量パーセントの範囲の量が可能であり、その他の態様において、0.9〜1.2重量パーセントの範囲の量が可能である。チタンの量は、0.15〜0.5重量パーセントの範囲が可能であり、ある態様において、0.15〜0.3重量パーセントの範囲の量が可能であり、その他の態様において、0.3〜0.5重量パーセントの範囲の量が可能である。銅の量は、0.5〜2.5重量パーセントの範囲が可能であり、ある態様において、1.5〜2.5重量パーセントの範囲の量が可能であり、その他の態様において、0.5〜1.5重量パーセントの範囲の量が可能である。クロム含量は、11.0〜12.5重量パーセントの範囲が可能であり、ある態様において、11.0〜12.0重量パーセントの範囲の量が可能である。モリブデン含量は、1.0〜2.5重量パーセントの範囲が可能であり、ある態様において、1.0〜2.0重量パーセントの範囲の量が可能である。ニッケル含量は、9.0〜11.0重量パーセントの範囲が可能であり、ある態様において、9.0〜10.0重量パーセントの範囲の量が可能であり、その他の態様において、9.5〜10.5重量パーセントの範囲の量が可能である。ホウ素含量は、0.001重量パーセント以下の範囲が可能である。タングステン含量は、2.0重量パーセント以下の範囲が可能であり、ある態様において、0.5〜1.5重量パーセントの範囲の量が可能である。炭素の量は、0.005〜0.02重量パーセントの範囲が可能であり、ある態様において、0.008〜0.012重量パーセントの範囲の量が可能であり、その他の態様において、0.01〜0.016重量パーセントの範囲の量が可能である。
上記の広い範囲内で、さらにその他の本発明の態様において、アルミニウム含量は、1.0〜1.3重量パーセントの範囲が可能であり、銅含量は、1.5〜2.5重量パーセントの範囲が可能であり、チタン含量は、0.15〜0.3重量パーセントの範囲が可能であり、クロム含量は、11.0〜12.0重量パーセントの範囲が可能であり、モリブデン含量は、1.0〜2.0重量パーセントの範囲が可能であり、ニッケル含量は、9.0〜10.0重量パーセントの範囲が可能であり、タングステン含量は、0.5〜1.5重量パーセントの範囲が可能であり、ホウ素含量は、0.001重量パーセント以下の範囲が可能であり、および、炭素含量は、0.008〜0.012重量パーセントの範囲が可能である。
本発明のその他の態様において、アルミニウム含量は、0.9〜1.2重量パーセントの範囲が可能であり、銅含量は、0.5〜1.5重量パーセントの範囲が可能であり、チタン含量は、0.3〜0.5重量パーセントの範囲が可能であり、クロム含量は、11.0〜12.0重量パーセントの範囲が可能であり、モリブデン含量は、1.0〜2.0重量パーセントの範囲が可能であり、ニッケル含量は、9.5〜10.5重量パーセントの範囲が可能であり、タングステン含量は、0.5〜1.5重量パーセントの範囲が可能であり、ホウ素含量は、0.001重量パーセント以下の範囲が可能であり、炭素含量は、0.01〜0.016重量パーセントの範囲が可能である。
以下でより詳細に示すが、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼合金は、上記の範囲内の合金化物質のバランスから高性能のステンレス鋼の特性の優れた組み合わせを示すように配合され得ることが発見された。合金の設計法と原理は確立されており、特に優れた機械特性および化学特性、熱処理に対する応答、ならびに、耐食性および耐SCC性を示す、3種全ての硬化元素、アルミニウム、チタンおよび銅の有利な組み合わせを決定することができる。
特に、アルミニウムとチタンとのバランスは、その他の合金化物質と併用した場合、本発明の態様において高強度の性能面での利点を提供することが発見された。アルミニウムとチタンはいずれも、強度を増加させ、高強度マルテンサイト系ステンレス鋼の靱性を減少させることが可能であるが、それらの影響は、様々な程度であることが見出された。アルミニウムとチタンは、時効挙動とマルテンサイト変態が始まる温度(M)を変化させることによって、鋼の熱処理に対する応答に影響を与える。アルミニウムとチタンはまた、耐食性とSCC挙動にそれぞれ異なって影響を与える可能性もある。
加えて、本明細書に記載の範囲内での銅と、アルミニウムおよびチタンとの存在は、本発明の高強度マルテンサイト系合金鋼の態様にさらなる利点を提供する。ある種の従来技術の教示では、銅がステンレス鋼合金に与える比較的劣った強度特性のために、高強度マルテンサイト系ステンレス鋼で銅の使用を避けるように述べているが、本明細書に記載の量で銅を本発明の態様に添加すすることによって、強度だけでなく合金鋼の靱性も改善されることが発見された。また、所定の本発明の態様の耐食性と耐SCC性は、銅の添加によって強化される可能性がある。従って、本発明の態様は、本明細書に記載の銅、アルミニウムおよびチタンの添加の結果として、優秀な強度および靱性、耐食性/耐SCC性、ならびに、有利な熱処理に対する応答を示す。
従って、以下で詳細に説明されているように、本発明の母材の化学成分は、高強度特性を維持しながら、靱性、耐食性/耐SCC性、および、マルテンサイト系合金鋼の熱処理に対する応答にプラスの作用を与えるように、炭素、ホウ素、ニッケル、クロム、モリブデンおよびタングステンと、3種の硬化元素アルミニウム、チタンおよび銅との特有の組み合わせでの慎重なバランスを提供する。
アルミニウム、チタンおよび銅の作用
アルミニウム、チタンおよび銅は、析出硬化元素として個々に、および、それらを組み合わせた場合のいずれでも、その他の主要な母材の合金化元素と本明細書に記載の量で併用した場合、高強度マルテンサイト系ステンレス鋼の特性にプラスに作用することが見出された。結果として、合金の設計原理が、析出硬化元素と、それらの有利な母材の化学成分との有利な組み合わせを決定する所定の試験用鋼に基づき開発された。
この試験用鋼は、50ポンドの真空誘導溶解/真空アーク再溶解(VIM/VAR)のヒートとして作られ、そして4.75インチのインゴットとして鋳造された合金から製造された。このインゴットを均質化し、1インチ×3インチの断面のスラブに鍛造した。鍛造スラブからブランク用サンプルを切断し、1700°Fで1時間、溶体化処理し、室温に空冷した。この溶体化処理したブランクを、様々な温度で、例えば950°F(H950)、および、1000°F(H1000)で4時間、時効処理した。引張試験は、ASTM E8で概要が説明されているようにして行い、シャルピー衝撃試験は、ASTM E23で概要が説明されているようにして行った。試験用鋼の破壊靱性は、当業界既知の標準より小さいサイズの予め割れを入れたサンプルの三点での曲げ試験によって評価した。K1Jは、K1cの指標として、J積分概念により計算した。
全ての試験用鋼に関して上記された実験手法を用い、さらに、膨張試験で試験用鋼のM温度を測定することによって、合金化元素のアルミニウム、チタンおよび銅が、以下に記載の強度、靱性および熱処理に対する応答などの特性に作用することを見出した。
特に、硬化元素として、アルミニウム、チタンおよび銅含量の合金を変えると、0.005パーセントの炭素、12.0パーセントのクロム、9.0パーセントのニッケル、および、1.5パーセントのモリブデンを含む、基本の化学成分を用いるステンレス鋼の高強度特性に影響することが見出された。析出硬化の補強剤である、アルミニウム、チタンおよび銅の量にのみ調節することによって、本発明の合金におけるアルミニウム含量は、0.7〜1.5重量パーセントの範囲であるべきであり、ある態様においては1.0〜1.3重量パーセントの範囲の量が可能であり、その他の態様においては0.9〜1.2重量パーセントの範囲の量が可能であり;本発明の合金におけるチタン含量は、0.15〜0.5重量パーセントの範囲であるべきであり、ある態様においては0.15〜0.3重量パーセントの範囲の量が可能であり、その他の態様においては0.3〜0.5重量パーセントの範囲の量が可能であり;および、本発明の合金における銅含量は、0.5〜2.5重量パーセントの範囲であるべきであり、ある態様においては総重量で1.5〜2.5パーセントの範囲の量が可能であり、その他の態様においては0.5〜1.5重量パーセントの範囲の量が可能であることが見出された。
A.強度
数種の時効条件での試験により、補強物質としてのアルミニウム、チタンおよび銅の量は、ステンレス鋼合金の強度に対して異なる作用を有することが明らかになった。
試験結果により、チタンは、強い補強作用を有するが、銅は、極めて弱い作用を有することが示される。試験用鋼の降伏強度をアルミニウム、チタンおよび銅、チタンの重量パーセントの関数としてプロットした場合、アルミニウムは、重量パーセンテージで類似の補強作用を有することが見出された。以下のように、回帰方程式は、定量的に、降伏強度における各元素の作用に関連する:
Figure 2007514057
補強物質間の相互作用のために、複数の物質により得られた補強作用は、それぞれ個々の物質の補強作用の合計より低いことが見出された。補強物質間の相互作用を評価する正確な理論モデルがないため、この相互作用は、複数の補強物質が添加された一連の試験用鋼によって評価してもよい。
析出硬化条件におけるアルミニウム、チタンおよび銅の補強の挙動の組み合わせは、以下に示す線形回帰方程式で説明するようにして計算することができる:
H950条件の場合:
Figure 2007514057
H1000条件の場合:
Figure 2007514057
上記の具体的な強度目標を満たすことができるアルミニウム、チタンおよび銅の組み合わせが多数であるために、アルミニウム、チタンおよび銅の望ましい組み合わせおよび量は、その他の必要条件からの制限に基づいて決定してもよい。
B.靱性
単一の元素の添加により、鋼のシャルピー衝撃靱性および破壊靱性はいずれも、同等の強度レベルで析出硬化剤の含量が増加するにつれて減少することが明らかになる。特に、アルミニウムおよびチタンの存在および量は、靱性的性質に作用するようである。同等の強度レベルで、アルミニウムは、より高いシャルピー衝撃靱性を示すが、チタンは、特により高いチタン含量で、より高い破壊靱性を示す。靱性を降伏強度の関数としてプロットする場合、アルミニウムは、より低い強度(YS<200ksi)で、より高いシャルピー衝撃エネルギーとより高い破壊靱性との両方を示すことが見出された。強度が高い場合(YS>200ksi)、チタンは、特に有効であり得る。加えて、銅は、銅を含む試験用鋼が、強度の増加は示すが破壊靱性の減少は示さないという破壊靱性に対する特有の作用を提供することが見出された。
複数の析出硬化元素の添加の靱性に対する作用を決定する試験により、アルミニウムとチタンを組み合わせて添加することによる靱性に対する有害な作用は、見たところないことが明らかである。一般的に、比較的高いアルミニウム添加の試験用鋼は、同等の強度および限定された破壊靱性で、より高いシャルピー衝撃靱性を示す。さらに試験によれば、比較的高い量のチタンを含む鋼は、より高い破壊靱性を示すことが示される。この傾向は、単一の元素の添加の傾向と一致する。
様々なアルミニウムおよびチタン含量と比較した、鋼の強度および靱性に対する銅の添加の作用を決定する試験によれば、高強度マルテンサイト系ステンレス鋼に銅を添加することによって、強度と靱性の両方が改善されることが示される。マルテンサイト系ステンレス鋼の耐食性/耐SCC性に対する銅のプラスの作用を考慮すると、銅は、本発明の態様に、改善された強度、靱性、および、改善された耐食性/耐SCC性を提供することが見出された。
3種の主要な補強元素である銅、アルミニウムおよびチタンのなかでも、チタンが最も鋼の耐食性に有害な作用を与えることが発見された。
C.熱処理に対する応答
合金の加工に関連して高いコストとなる可能性があるため、鋼の熱処理に対する応答は、マルテンサイト系ステンレス鋼合金から完成部品を形成する際の重要な考察事項である。また、マルテンサイト開始(M)温度に対する合金化元素の作用も、マルテンサイト系鋼において基本的な重要性を有する。
本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼は、M温度が100℃より大きい場合、溶体化処理の後に周囲温度に冷却することによって、大部分をマルテンサイト状態に容易に変態させることができる。これらの条件下で、低温処理は、本発明の合金鋼を形成することにおいて必要ではなく、それによって、その他の既知のマルテンサイト系ステンレス鋼に比べて生産コストおよびサイクル時間を減少させる。M温度が低すぎる(<65℃)とマルテンサイト構造が得られない場合があるため、M温度に対するアルミニウム、チタンおよび銅の作用を決定するために多種多様な試験用鋼を用いた実験を用いてもよい。以下に記載の実験に基づく方程式は、基本の化学成分におけるその他の合金化元素を、0.006重量パーセントの炭素、12.0重量パーセントのクロム、9.0重量パーセントのニッケル、および、1.5重量パーセントのモリブデンで一定に保った場合の、それぞれ個々の硬化元素のM温度に対する作用を説明している。試験結果より公式化した実験に基づく方程式は、以下の通りである:
Figure 2007514057
上記の方程式で説明されているように、チタンおよび銅の量は、それらが添加される合金のM温度を著しく減少させる可能性があるが、一方で、アルミニウムは、M温度に対する作用は比較的小さい。これらの方程式を総体的な母材の化学成分に取り入れて、試験された合金鋼のM温度を以下の記載によって決定することもできる:
Figure 2007514057
本明細書に記載の析出硬化剤および母材の元素の両方の、合金化元素の有効量は、低温処理をなくすために鋼のM温度が100℃より大きくなるように、または、零下での処理の使用で特性をさらに改善するために100℃よりわずかに低くなるように添加されると予想される。
時効処理に対する鋼の応答は、高強度ステンレス鋼の形成にとってもう一つの重要な考察事項である。比較的高い時効温度は、例えば靱性および耐食性/耐SCC性のようなその他の合金鋼の特性に有益な可能性があり、類似の強度レベルで、鋼の壊損に対する耐性を著しく増加させる可能性があることが発見された。理想的には、合金鋼は、それらの特性がほぼ一定であり、より高い靱性を得ることができるより高い時効温度で高強度が達成できるような多様な時効温度で維持されるように、時効温度の変動に対して敏感であるべきではない。
時効ピーク温度をアルミニウムおよびチタン含量の関数としてプロットしたところ、時効のピーク温度は、アルミニウムおよびチタン含量が高くなるにつれ増加することが見出され、さらに、アルミニウムで補強された鋼はより高いピーク温度を有する。従って、アルミニウムを用いた合金は、チタンおよび銅に比べて高い時効温度で、高強度を維持するより優れた能力を有する。また、銅で補強された鋼には2つの時効ピークが存在し、そのピーク温度は、銅含量とはほとんど独立している。
アルミニウム、チタンおよび銅の時効挙動が一部異なることにより、時効応答の時効温度に対する感度が低く、さらにより平坦なピークの時効曲線が得られるように、3種全ての補強元素が本発明の合金に用いられる。本発明の態様によって提供されるように、比較的高い量のアルミニウムと低い量のチタンを含み、銅が共に添加された合金鋼は、時効温度で極めて高強度を示す鋼を形成する。例えば、さらに以下に記載されているように、本発明のある態様は、1000°F(すなわちH1000)の時効温度で、極めて高強度特性を示し、これは、従来技術の鋼において約950T(H950)のより低い時効温度で達成される強度に等しい。
鋼母材中の残りの合金化物質の影響
靱性、耐食性/耐SCC性、および、熱処理に対するマルテンサイト系ステンレス鋼合金の挙動に対してアルミニウム、チタンおよび銅が有することが見出された有意な作用に加えて、残りの合金化物質(すなわち、炭素、クロム、ニッケル、モリブデン、タングステンおよびホウ素)も、アルミニウム、チタンおよび銅と併用した場合に、本明細書に記載の量で併用された場合、本発明の合金鋼の特性に作用する。
本発明の態様において改善された靱性を提供するために、低いが有効な量の炭素が特に有利である。高い炭素含量は、おそらくそれらのM温度に対する作用によってより低い強度を生じさせる可能性がある。チタン高含有の鋼において、炭素の高いレベルは、靱性を著しく減少させる目の粗いカーバイドまたは炭素窒化物粒子の形成を促進する可能性がある。本明細書で示されたように、炭素の添加は、靱性および耐水素SCC性に有益な結晶粒界の結合を強化する。本発明のある態様において、および、実験および熱力学モデルの結果によれば、本発明の合金鋼において、炭素含量が、チタン含量に応じて、0.005〜0.02重量パーセントの範囲であり、より狭義には、0.008〜0.012重量パーセントの範囲であり、その他の態様においては、0.01〜0.016重量パーセントの範囲の場合、優秀な機械特性が得られる。
クロムは、本発明の合金鋼の耐食性/耐SCC性を改善する。クロムは、強度にはいかなる有意な作用も有さないようであるが、本発明の合金鋼の靱性を減少させる可能性がある。それゆえに、クロムの量は、鋼に十分な耐食性/耐SCC性を提供するのに十分に有効な高さだが、その他の性能特徴(例えば靱性)にプラスに作用する、またはそれらを増加させる可能性のあるその他の元素の添加が可能な程度に低いレベルの量であるべきである。本発明の態様において、クロム含量は、11.0〜12.5重量パーセントの範囲と予想され、本発明のいくつかの態様においては、より狭く11.0〜12.0重量パーセントの範囲が可能である。
ニッケルは、高強度マルテンサイト系ステンレス鋼の靱性を改善するための主要な元素の1つである。一般的には、ニッケルが可能性な最大レベルで高強度の合金鋼に含まれることが望ましいが、本発明の態様において、ニッケル添加を比較的より低いレベルに限定することを促進することができる数種の条件が存在することが発見された。例えば、ニッケルは、M温度を著しく減少させる可能性があり、さらに、高いレベルでは、合金鋼が達成可能な強度を劇的に減少させるマルテンサイト状態に転移する能力を阻害する可能性がある。ニッケルは、ニッケル添加がM温度を100℃未満に抑制しない場合、強度を減少させることなく鋼の靱性を著しく改善する可能性があるが、M温度がすでにその下限に近い場合、合金鋼の強度を減少させる可能性がある。本発明の態様において、ニッケル含量は、優秀な耐食性を確実にするようにクロム含量に相対的な量で存在すると予想される。本発明の態様において、クロムが上記のような量で存在する場合、ニッケル含量は、9.0〜11.0重量パーセントの範囲と予想され、ある態様においては、より狭く9.0〜10.0重量パーセントの範囲が可能であり、その他の態様において、9.5〜10.5重量パーセントの範囲が可能であることが発見された。ニッケル添加の最大レベルは、全ての必要条件のバランスに基づき決定してもよい。
モリブデンは、合金鋼の耐食性を改善することが見出され、さらに、所定の量で、その強度、延性および靱性的性質も改善する可能性がある。モリブデンの過量の添加は、強度または靱性に逆の影響を与える可能性がある。モリブデン含量の増加は、合金の強度を減少させないようだが、モリブデンレベルは、M温度をその下限未満に抑制しない限り、合金鋼の靱性を増加させる可能性がある。また、鋼の耐食性は、モリブデン含量を増加させることによって改善される可能性があるとも予測される。本発明のある態様において、モリブデン含量は、1.0〜2.5重量パーセントの範囲が可能であり、より狭く1.0〜2.0重量パーセントの範囲が可能である。これらの範囲内で、高強度マルテンサイト系合金鋼に適したレベルで耐食性を維持するためには、最小限の1.5重量パーセントのモリブデンが、必要となる場合があることが見出された。
結晶粒界の結合を高めることは、高強度マルテンサイト系合金鋼の耐水素性に重要であり、さらに、数種の合金化元素、例えばモリブデン、タングステン、炭素およびホウ素が、結晶粒界の結合を強化するのに有効である。試験によれば、合金鋼の耐水素性によって制御される耐SCC性を改善するために、ホウ素およびタングステンが添加されてもよいことが示された。本発明のある態様においては、ホウ素の量は、0.001重量パーセント以下の範囲が可能である。タングステンは、2.0重量パーセント以下の範囲が可能であり、より狭く1.5重量パーセント以下の範囲が可能である。
上述の試験結果および設計原理に従って、YS≧220ksi、K1c≧70ksi.in1/2、および、K1scc≧50ksi.in1/2を示す極めて高強度マルテンサイト系析出硬化系ステンレス鋼を形成することもできる。
本合金の降伏強度が、220ksiより大きいか、またはそれと同等であることを確認するために、本明細書に記載の試験結果に基づいて以下の合金の設計の方程式を開発した:
Figure 2007514057
本ステンレス鋼合金は、大部分がマルテンサイト系鋼構造であることを確認するために、本明細書に記載の試験から以下の方程式を製造した:
Figure 2007514057
上記の方程式は、強度、靱性および耐食性/耐SCC性のような優れた性能特性を達成するために、どの析出硬化元素を用いるべきか、さらに、析出硬化元素と合金のその他の成分とをどのように組み合わせるかを決定する際に補助となる合金の設計原理を提供する。
本発明は、以下の実施例を参照することによってさらに理解されると思われる。以下の実施例は単に本発明を説明するためであり、限定することを目的としない。特に他の指定がない限り、全ての化学成分は重量パーセントで示される。
実施例
実施例1
多数の本発明の合金鋼を、50Lb(ポンド)のVIM/VARヒートとして作製した。4インチの丸型VARインゴットを、1900°F(1038℃)で1インチ×3インチのプレートに鍛造し、機械的試験および微細構造の研究のために試料ブランクを鍛造プレートから切断した。機械的試験用のこのブランクを、1700°F(927℃)で1時間溶体化処理し、次に、室温に空冷した。冷却後、ブランクを時効温度に再加熱し、室温に空冷し、指示された温度(H950、および、H1000)で4時間時効させた。表1に、本発明の試験合金鋼の化学成分を列挙し、ヒート1〜3と識別した。
比較のために、それぞれの市販の高強度マルテンサイト系合金鋼13−8スーパータフTM(SuperToughTM)(13−8STと識別)、マーベル(Marvel)X−12、バスコ(Vasco)734、XPH12−9、カスタム(Custom)455(R)(C455と識別)、および、カスタム(Custom)465(R)(C465と識別)の1ヒートを作製し、試験した。これらのヒートの化学成分も表1に列挙した。
Figure 2007514057
H950条件での全ての試験用鋼の強度および靱性を試験した。表2に、これらの試験の結果を示す。示されたように、試験結果によれば、本発明の合金鋼の態様の降伏強度は、試験された代表的な合金鋼のいくつか(例えば13−8STおよびマーベル(Marvel)X−12)の降伏強度より高く、さらに、代表的なバスコ734、XPH12−9、C455およびC465のサンプルと同等であったことが示される。また、試験結果から、本発明の合金鋼は、試験されたほとんどの市販の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼に比べて、改善されたシャルピー衝撃および破壊靱性的性質を示したことも示された。本発明のH950条件での態様によって示された破壊靱性は、C465の破壊靱性と同等であった。本明細書で考察されたように、高性能の特性を達成するために溶体化処理後に低温処理を必要とするC465とは異なり、本発明の態様は、簡単な低温ではない熱処理で形成することが可能である。図1に、全ての試験された鋼の降伏強度および破壊靱性をプロットする。説明したように、本発明の合金鋼の態様は、ほとんどの市販の合金鋼に比べて改善された降伏強度と靱性との組み合わせを示す。
Figure 2007514057
表3で示されるように、試験結果から、本発明の合金鋼は、H1000条件で並外れた降伏強度および破壊靱性を示すことが示された。バスコ734およびXPH12−9合金鋼は、本発明のいくつかの態様と類似の降伏強度特性を示したが、かなり低い破壊靱性を示した。代表的なサンプルのC465合金鋼は類似の破壊靱性示したが、本発明の合金に比べて低い降伏強度を示した。13−8ST合金鋼は並外れた靱性示したが、本発明の態様に比べて比較的低い強度を示した。図2は、H1000条件で試験された50ポンドのヒートにおける、降伏強度の関数としての破壊靱性を図説する。
Figure 2007514057
実施例2
本発明の合金鋼の300ポンドのヒートの数種類を形成し、試験し、市販および/または既知の合金鋼の代表的なサンプルと比較した。表4に、形成され試験された300ポンドのヒートの化学成分を示す。WK48と識別されたヒートの1つは、上記で考察されたC465の代表的なサンプルである。WK50と識別された第二のヒートは、Stigenbergの米国特許第5,512,237号で開示された広い範囲内に含まれる成分および濃度を有する。この特許は、3種全ての補強元素Ti、AlおよびCuの使用を示唆しており、ここでは、Tiは比較的高い量、Alは低い量であるが、それに対して、本発明の態様に記載のように、Alは比較的高い量であり、Tiは低い量である。この特許から開発された市販の合金1RK91は、本発明における鋼とは異なっており、主として工具としての用途に用いられる。それぞれのヒートWK48、および、WK50(1RK91派生物)を形成し、試験し、本発明の合金鋼の態様と比較した(表4〜8でヒート4−13と識別された)。これまでに考察された市販の極めて高強度ステンレス鋼のその他の代表的なサンプルのためのヒートは作製しなかったが、これは、これらの代表的なサンプルによって示された特性が本発明の鋼に比べて著しく劣っており、上記で考察された50ポンドのヒートから得られた結果と異なるとは予想されなかったためである。
比較試験は、試験用鋼の8インチの丸型VARインゴットを、1900°Fで3×3インチのビレットに鍛造することを含む。このビレットを、1850°Fで1×3インチのプレートに圧延した。機械的試験用のブランクを、圧延したプレートから切断し、上述の実施例1の50ポンドのヒートに関するブランクと同じ方式で熱処理した。このブランクを、引張強度、シャルピー衝撃および破壊靱性に関して試験し、それに関するデータを表5で報告した。また、その結果を、図3ではH950、図4ではH1000、および、図5ではH1025条件でプロットした。
表および図で説明したように、さらに、上記で考察された試験合金の50ポンドのヒートに関して報告された結果と同様に、本発明の合金鋼の態様は、様々な時効条件で、代表的なサンプルのC465合金(WK48)およびWK50合金と少なくとも同等な、ほとんどの場合それより優れた強度および靱性を有する。
本発明の合金鋼の態様と、現存の鋼C465および/またはWK50との間に重要な違いがある。C465合金鋼に関しては、C465合金を形成するプロセスは、溶体化処理の後に低温処理を含む。それに対して、上記で考察されたように、本発明の合金鋼を形成する際に低温処理は必要ではない。むしろ、溶体化処理と時効処理のみを用いるだけで、表5に示すような本発明の合金鋼の全ての機械的特徴が得られた。比較として、低温処理が本発明の鋼の特性を改善するかどうかを決定するために、本発明の合金鋼の態様に低温処理を行った。表6は、溶体化処理後に液体窒素中で4時間低温処理(−196℃)を行った場合と、行なわなかった場合で得られた本発明の合金鋼の態様の機械特性を説明する。試験結果から、低温処理を行った場合と、行わなかった場合で形成された本発明の態様の特性違いは、わずかであることが示された。
本発明の合金鋼の態様と、C465およびWK58合金鋼との間にある注目すべきその他の差は、本発明の鋼は、より広い範囲の時効温度に対して有利な応答を有することである。表5および図1〜5で説明されるように、現存の合金鋼と、新たに発明された合金鋼は、H900〜H950の時効条件では同等の強度/靱性の関係を有するが、本発明の合金は、その点において、H1000およびH1025の時効条件で明らかに優れている。これは、固定した強度−靱性の必要条件に関して、本発明の態様では、合金鋼に、有益な特性(例えば腐食および耐SCC性)を提供することがわかっているより高い時効温度を用いることができることを示す。
本発明の合金鋼の疲労および応力腐食割れ耐性を評価し、その結果を表7に示した。疲労強度を、3.5%NaCl水溶液中、室温で、自動装填された圧縮試料による回転式の曲げ試験、および、1000時間の条件付きK1sccによって決定した。試験結果から、本発明の合金鋼の試験された様々な態様の間で、疲労強度における有意な差はないことが示された。いかなる理論にも制限されることは目的ではないが、このようなことが発生するのは、一般的に疲労強度は合金鋼により示された降伏強度によって決定され、さらに本発明の合金鋼の測定された降伏強度が密接に関連していることによる可能性がある。
また、本発明の合金鋼の態様は、現在市販されている合金と比較して改善された耐SCC性を示したことも見出された。表7は、SCCの試験結果を示しており、初期のK1は、2種の異なる熱処理条件に関する破壊靱性の90%に等しい。H1000条件における全ての本発明の合金、さらに、H950条件における合金を除き全ての合金が、割れを生じさせることなく1000時間の露出後も存続したが、現在市販されている合金はどちらもなかった。それに対して、C465(WK48)、および、WK50合金鋼の代表的なサンプルは、試験の際に割れたか、崩壊したかのいずれかであった。いかなる理論にも制限されることは目的ではないが、チタン含量が増加するにつれて耐SCC性が減少すると考えられ、これは、これらの鋼における補強元素としてのTiは、強度および破壊靱性を改善する可能性があるが、耐SCC性に逆の影響を与える可能性もあることを示す。
本発明の合金鋼の態様に関する局所的な腐食(くぼみ、および、すき間腐食)に対する耐性を、ASTM61による動電位分極測定によって評価した。表8に結果を列挙する。一般的に言えば、局所的な腐食の電位(mvで示された)が高ければ、局所的な腐食に対する耐性(例えばくぼみ、および、すき間腐食)も高くなる。説明したように、例えばタングステンを含む鋼のような本発明の合金鋼は、局所的な腐食に関する改善された結果について、比較的高い局所的な腐食に対する耐性と最大の電位を示した。また、本発明のタングステンを含む鋼も、試験後にくぼみを示しさなかった。それに対して、C465の代表的なサンプルは、試験の後に酷いくぼみ示した。SCC試験における試験用鋼の挙動を参照すると、タングステン、および、場合によってはホウ素の添加は、SCCと局所的な耐食性との両方を改善すると考えられる。
Figure 2007514057
Figure 2007514057
Figure 2007514057
Figure 2007514057
Figure 2007514057
Figure 2007514057
Figure 2007514057
本発明の合金鋼の態様は、多様な時効温度での優秀な性能特性、例えば強度、靱性、疲労および耐食性/耐SCC性の組み合わせを提供する。これらの特性は、溶体化処理の後に低温処理を必要とすることなく、簡単な溶体化−時効処理でマルテンサイト系ステンレス鋼合金を加工することにより得られる。示された試験条件で、本発明のステンレス鋼合金の態様は、その他の市販の従来技術のステンレス鋼より優れた高強度−靱性レベルを示す。これらの強度特性は、高い時効温度(例えば1000°Fまたはそれ以上)で加工した後に達成可能であり、優秀な延性、靱性および腐食/SCC特性を提供することができ、さらに、鋼の破壊に対する耐性を提供する。その上、本発明の合金鋼の態様は、Wおよび/またはBの添加による結晶粒界の結合の増加を示し、さらに、高い腐食および耐SCC性を提供する。
本発明が、高強度特性を達成し、さらに、マルテンサイト系ステンレス鋼合金の特徴を改善するための、特定の合金化元素に対する所定の試験パラメーター、条件および特徴を提供することは、当業者には理解される。これらのパラメーター、条件および特徴は、所定のマルテンサイト系ステンレス鋼の強度および靱性のような特性を改善し、さらに、それらから形成された物品に改善された結合性および性能を提供するための一つのアプローチを提供する。また、本発明の広い概念から逸脱することなく、本明細書で説明された態様に変更を加えることもできることは当業者には理解される。当然ながら、本発明は、開示された特定の態様に限定されないが、添付の請求項で定義される本発明の本質および範囲の範囲内の改変を含むものとする。
50ポンドのヒート内に生成した所定の鋼の、H950条件での降伏強度の関数としての破壊靱性を図説する。 50ポンドのヒート内に生成した所定の鋼の、H1000条件での降伏強度の関数としての破壊靱性を図説する。 300ポンドのヒート内に生成した所定の鋼の、H950条件での降伏強度の関数としての破壊靱性を図説する。 300ポンドのヒート内に生成した所定の鋼の、H1000条件での降伏強度の関数としての破壊靱性を図説する。 300ポンドのヒート内に生成した所定の鋼の、H1025条件での降伏強度の関数としての破壊靱性を図説する。

Claims (74)

  1. 重量パーセントで:
    11.0%〜12.5%のクロム;
    1.0%〜2.5%のモリブデン;
    0.15%〜0.5%のチタン;
    0.7%〜1.5%のアルミニウム;
    0.5%〜2.5%の銅;
    9.0%〜11.0%のニッケル;
    0.02%以下の炭素;
    2.0%以下のタングステン;および、
    0.001%以下のホウ素、
    を含む、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼。
  2. 実質的に総含量の残部は鉄である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  3. 前記クロムの量は、11.0重量%〜12.0重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  4. 前記モリブデンの量は、1.0重量%〜2.0重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  5. 前記チタンの量は、0.15重量%〜0.3重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  6. 前記チタンの量は、0.3重量%〜0.5重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  7. 前記アルミニウムの量は、1.0重量%〜1.3重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  8. 前記アルミニウムの量は、0.9重量%〜1.2重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  9. 前記銅の量は、1.5重量%〜2.5重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  10. 前記銅の量は、0.5重量%〜1.5重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  11. 前記ニッケルの量は、9.0重量%〜10.0重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  12. 前記ニッケルの量は、9.5重量%〜10.5重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  13. 前記炭素の量は、0.006重量%〜0.016重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  14. 前記炭素の量は、0.008重量%〜0.012重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  15. 前記炭素の量は、0.01重量%〜0.016重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  16. 前記タングステンの量は、0.5重量%〜1.5重量%の範囲である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  17. 少なくとも230ksi、少なくとも70ksi.in1/2のK1c、および、少なくとも50ksi.in1/2のK1sccの降伏強度を有する、請求項1に記載のステンレス鋼。
  18. Figure 2007514057
    である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  19. Figure 2007514057
    である、請求項1に記載のステンレス鋼。
  20. 実質的に、重量パーセントで:
    11.0%〜12.5%のクロム;
    1%〜2.5%のモリブデン;
    0.15%〜0.5%のチタン;
    0.7%〜1.5%のアルミニウム;
    0.5%〜2.5%の銅;
    9.0%〜11.0%のニッケル;
    0.02%以下の炭素;
    2.0%以下のタングステン;
    0.001%以下のホウ素;
    鉄;および
    偶発的な不純物、
    からなる、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼。
  21. 前記クロムの量は、11.0重量%〜12.0重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  22. 前記モリブデンの量は、1.0重量%〜2.0重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  23. 前記チタンの量は、0.15重量%〜0.3重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  24. 前記チタンの量は、0.3重量%〜0.5重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  25. 前記アルミニウムの量は、1.0重量%〜1.3重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  26. 前記アルミニウムの量は、0.9重量%〜1.2重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  27. 前記銅の量は、1.5重量%〜2.5重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  28. 前記銅の量は、0.5重量%〜1.5重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  29. 前記ニッケルの量は、9.0重量%〜10.0重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  30. 前記ニッケルの量は、9.5重量%〜10.5重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  31. 前記炭素の量は、0.006重量%〜0.016重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  32. 前記炭素の量は、0.008重量%〜0.012重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  33. 前記炭素の量は、0.01重量%〜0.016重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  34. 前記タングステンの量は、0.5重量%〜1.5重量%の範囲である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  35. 少なくとも230ksi、少なくとも70ksi.in1/2のK1c、および、少なくとも50ksi.in1/2のK1sccの降伏強度を有する、請求項20に記載のステンレス鋼。
  36. Figure 2007514057
    である、請求項20に記載のステンレス鋼。
  37. Figure 2007514057
    である、請求項36に記載のステンレス鋼。
  38. 重量パーセントで:
    11.0%〜12.0%のクロム;
    1.0%〜2.0%のモリブデン;
    0.15%〜0.3%のチタン;
    1.0%〜1.3%のアルミニウム;
    1.5%〜2.5%の銅;
    9.0%〜10.0%のニッケル;
    0.008%〜0.012%の炭素;
    0.5%〜1.5%のタングステン;および、
    0.001%以下のホウ素、
    を含む、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼。
  39. 少なくとも230ksi、少なくとも70ksi.in1/2のK1c、および、少なくとも50ksi.in1/2のK1sccの降伏強度を有する、請求項38に記載のステンレス鋼。
  40. Figure 2007514057
    である、請求項38に記載のステンレス鋼。
  41. Figure 2007514057
    である、請求項40に記載のステンレス鋼。
  42. 実質的に、重量パーセントで:
    11.0%〜12.0%のクロム;
    1.0%〜2.0%のモリブデン;
    0.15%〜0.3%のチタン;
    1.0%〜1.3%のアルミニウム;
    1.5%〜2.5%の銅;
    9.0%〜10.0%のニッケル;
    0.008%〜0.012%の炭素;
    0.5%〜1.5%のタングステン;
    0.001%以下のホウ素;
    鉄;および
    偶発的な不純物、
    からなる、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼。
  43. 少なくとも230ksi、少なくとも70ksi.in1/2のK1c、および、少なくとも50ksi.in1/2のK1sccの降伏強度を有する、請求項42に記載のステンレス鋼。
  44. Figure 2007514057
    である、請求項42に記載のステンレス鋼。
  45. Figure 2007514057
    である、請求項44に記載のステンレス鋼。
  46. 重量パーセントで:
    11.0%〜12.0%のクロム;
    1.0%〜2.0%のモリブデン;
    0.3%〜0.5%のチタン;
    0.9%〜1.2%のアルミニウム;
    0.5%〜1.5%の銅;
    9.5%〜10.5%のニッケル;
    0.01%〜0.016%の炭素;
    0.5%〜1.5%のタングステン;および、
    0.001%以下のホウ素、
    を含む、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼。
  47. 少なくとも230ksi、少なくとも70ksi.in1/2のK1c、および、少なくとも50ksi.in1/2のK1sccの降伏強度を有する、請求項46に記載のステンレス鋼。
  48. Figure 2007514057
    である、請求項46に記載のステンレス鋼。
  49. Figure 2007514057
    である、請求項48に記載のステンレス鋼。
  50. 実質的に、重量パーセントで:
    11.0%〜12.0%のクロム;
    1.0%〜2.0%のモリブデン;
    0.3%〜0.5%のチタン;
    0.9%〜1.2%のアルミニウム;
    0.5%〜1.5%の銅;
    9.5%〜10.5%のニッケル;
    0.01%〜0.016%の炭素;
    0.5%〜1.5%のタングステン;
    0.001%以下のホウ素;
    鉄;および
    偶発的な不純物、
    からなる、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼。
  51. 少なくとも230ksi、少なくとも70ksi.in1/2のK1c、および、少なくとも50ksi.in1/2のK1sccの降伏強度を有する、請求項50に記載のステンレス鋼。
  52. Figure 2007514057
    である、請求項50に記載のステンレス鋼。
  53. Figure 2007514057
    である、請求項52に記載のステンレス鋼。
  54. 重量パーセントで:
    11.0%〜12.5%のクロム;
    1.0%〜2.5%のモリブデン;
    0.15%〜0.5%のチタン;
    0.7%〜1.5%のアルミニウム;
    0.5%〜2.5%の銅;
    9.0%〜11.0%のニッケル;
    0.02%以下の炭素;
    2.0%以下のタングステン;および、
    0.001%以下のホウ素、
    を含む析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼を含む、製造物品。
  55. フラップトラック、アクチュエーター、エンジンマウント、着陸装置のハードウェア、拳銃の銃身、および、車両の部品からなる群より選択される、請求項54に記載の製造物品。
  56. 実質的に、重量パーセントで:
    11.0%〜12.5%のクロム;
    1.0%〜2.5%のモリブデン;
    0.15%〜0.5%のチタン;
    0.7%〜1.5%のアルミニウム;
    0.5%〜2.5%の銅;
    9.0%〜11.0%のニッケル;
    0.02%以下の炭素;
    2.0%以下のタングステン;
    0.001%以下のホウ素;
    鉄;および
    偶発的な不純物、
    からなる、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼を含む製造物品。
  57. 重量パーセントで:
    11.0%〜12.0%のクロム;
    1.0%〜2.0%のモリブデン;
    0.15%〜0.3%のチタン;
    1.0%〜1.3%のアルミニウム;
    1.5%〜2.5%の銅;
    9.0%〜10.0%のニッケル;
    0.008%〜0.012%の炭素;
    0.5%〜1.5%のタングステン;および、
    0.001%以下のホウ素、
    を含む析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼を含む、製造物品。
  58. 重量パーセントで:
    11.0%〜12.0%のクロム;
    1.0%〜2.0%のモリブデン;
    0.3%〜0.5%のチタン;
    0.9%〜1.2%のアルミニウム;
    0.5%〜1.5%の銅;
    9.5%〜10.5%のニッケル;
    0.01%〜0.016%の炭素;
    0.5%〜1.5%のタングステン;および、
    0.001%以下のホウ素、
    を含む析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼を含む、製造物品。
  59. 重量パーセントで:
    11.0%〜12.5%のクロム;
    1.0%〜2.5%のモリブデン;
    0.15%〜0.5%のチタン;
    0.7%〜1.5%のアルミニウム;
    0.5%〜2.5%の銅;
    9.0%〜11.0%のニッケル;
    0.02%以下の炭素;
    2.0%以下のタングステン;および、
    0.001%以下のホウ素、
    を含むヒートを製造すること;および、
    該ヒートを加工して、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼を形成すること、
    を含む、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼を形成する方法。
  60. 実質的に総含量の残部として鉄が含まれる、請求項59に記載の方法。
  61. 前記クロムの量は、11.0重量%〜12.0重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  62. 前記モリブデンの量は、1.0重量%〜2.0重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  63. 前記チタンの量は、0.15重量%〜0.3重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  64. 前記チタンの量は、0.3重量%〜0.5重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  65. 前記アルミニウムの量は、1.0重量%〜1.3重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  66. 前記アルミニウムの量は、0.9重量%〜1.2重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  67. 前記銅の量は、1.5重量%〜2.5重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  68. 前記銅の量は、0.5重量%〜1.5重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  69. 前記ニッケルの量は、9.0重量%〜10.0重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  70. 前記ニッケルの量は、9.5重量%〜10.5重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  71. 前記炭素の量は、0.006重量%〜0.016重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  72. 前記炭素の量は、0.008重量%〜0.012重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  73. 前記炭素の量は、0.01重量%〜0.016重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
  74. 前記タングステンの量は、0.5重量%〜1.5重量%の範囲である、請求項59に記載の方法。
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