JP2002339037A - 低温継手靱性と耐ssc性に優れた高張力鋼とその製造方法 - Google Patents
低温継手靱性と耐ssc性に優れた高張力鋼とその製造方法Info
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Abstract
れた高張力鋼と製造方法を提供する。 【解決手段】 C:0.02〜0.10%、Si≦0.30%、Mn:1.
0 〜2.0 %、P≦0.015 %、S≦0.005 %、Cr:0.50〜
1.50%、Mo:0.30〜1.0 %、sol.Al:0.001〜0.05%、
N≦0.0050%、O≦0.0040%、残部が実質的にFeおよび
不可避的不純物からなり、さらに、8.0 ≦{4.10×Mn
(%)+2.33×Cr(%)+3.14×Mo(%) }≦13を満足する。鋼は
Cu、V 、Nb、B、Ti、Caのうちの1 種以上を含有しても
よい。上記鋼は、特定条件で加熱したスラブを熱間圧延
し、特定条件で焼入れ焼戻しするか、低温圧延後直接焼
入れした後、焼戻して製造する。
Description
硫化物応力腐食割れ性とに優れた高張力鋼およびその製
造方法に関する。より具体的には、湿潤硫化水素環境下
にあるLPG などの貯蔵容器や圧力容器用途に好適な、低
温継手靭性と耐硫化物応力腐食割れ性(以下、「耐SSC
性」と略記する)とに優れた高張力鋼、特に引張強さが
720N/mm2以上の高張力鋼に関する。
は、内部に存在する液体に含有される硫化水素(H2S) に
起因する硫化物応力腐食割れ(以下、「SSC 」と略記す
る)が発生する危険がある。SSC は、腐食反応によって
発生した水素が硫化水素の存在により多量に鋼中に侵入
するために生じる水素脆化割れの1種であると考えられ
ている。
感受性」と略記する)は、その化学成分やミクロ組織等
の影響を受ける。例えば、鋼の低温靭性を改善するに
は、鋼にNiを含有させるのが有効であることが知られて
いるが、「川崎製鉄技報」第17巻 (1985) 第2号第178
頁〜第184 頁に記載されているように、Niにより活性経
路腐食が促進され耐SSC 性が劣化する。このため、SSC
を伴う場合、鋼の低温靱性改善のためにNiを添加するこ
とはできないのが実情である。
響し、鋼の硬さが低くなれば割れ感受性が低減すると考
えられている。SSC は溶接部、特に溶接熱影響部 (HAZ)
において多く発生する。これは溶接後に急速冷却されや
すいためにHAZ が硬化することと密接に関係しているも
のと思われる。
4 号公報には鋼を低合金化し、Bを含有させることによ
って鋼の強度( 以下、「母材強度」と略記する)を確保
しつつHAZ の硬さ上昇を抑制し、鋼のSSC 感受性を抑制
する方法が提案されている。
有させずに低C化を図ることによって焼入れ性を低下さ
せてHAZ の硬化を防止し、Nbによる析出硬化を活用する
ことによって母材強度の不足分を補う方法が提案されて
いる。
有量とN含有量とのバランスを最適化することにより、
焼入れ性を向上させてHAZ 組織をマルテンサイトと下部
べイナイトとの混合組織とし、これにより、溶接継手部
の低温靱性(以下、「低温継手靱性」とも略記すること
がある)が優れた、引張強さ(以下、「TS」と略記す
る)が780N/mm2以上である(以下、「HT780 級」と略記
する)高張力鋼を得る発明が提案されている。
圧力容器等の素材には、容量拡大や性能向上等の実現の
ために、さらに高強度の鋼の適用が進められており、例
えばTSが720N/mm2以上である高張力鋼( 以下、「HT720
級と略記する)が求められている。
特許第2705946 号公報で提案された高張力鋼は、いずれ
も、引張強さが580N/mm2級( 以下、「HT580 級」と略記
する)であり、鋼の強度が満足なものではない。さらに
HT720 級への高強度化を図ろうとしても、HAZ の硬化を
招いてしまうばかりでなく、HAZ を含む継手部の低温靭
性が不足するという問題がある。このため、これらの提
案にかかる高張力鋼は、湿潤硫化水素環境下にあるLPG
などの貯蔵容器や圧力容器等に適用することはできな
い。
た高張力鋼は、HT780 級と十分な強度を有するが、必要
とされている−80℃での継手靭性を保証するのに十分で
あるとはいえず、より一層の改善が望まれている。
のであり、その目的とするところは、高強度かつ強靭性
な鋼であり、さらに溶接部でも優れた優れた低温靭性と
耐SSC 性とを有する、湿潤硫化水素環境下にあるLPG な
どの貯蔵容器や圧力容器等の素材として好適な高張力
鋼、具体的には720N/mm2以上の引張強さを備えた高張力
鋼、およびその製造方法を提供することにある。
の強度を有し、HAZ の低温継手靭性と耐SSC 性が共に優
れた鋼を得る方法について種々研究を重ねた結果、以下
の知見を得た。
の硬さは、いずれも鋼の焼入れ性に依存する。従って鋼
(母材)の高強度化とHAZ の硬さ上昇の抑制を両立させ
るには、鋼の焼入れ性を最適化することが不可欠であ
る。また、HAZ を優れた低温継手靭性を有するものとす
るには、HAZ の結晶組織をマルテンサイトと下部ベイナ
イトとからなる混合組織とし、さらに低温継手靭性に悪
影響を及ぼすとされる島状マルテンサイトの生成を抑制
した結晶組織とすることも重要である。
とが有効であるが、Cを過度に含有させるとHAZ の硬さ
が上昇し、かつ、島状マルテンサイトが生成する。従っ
てこれを防ぐためにC含有量は低く制限する必要があ
る。
入れ性を補う元素を含有させる必要がある。焼入れ性向
上元素として低温靭性の改善作用があるNiが考えられる
が、Niは耐SSC 性を劣化させる作用があるので好ましく
ない。
を最適なマルテンサイトと下部ベイナイトとの混合組織
を有するものとするには、焼入れ性向上作用に富むMn、
CrおよびMo含有量を適正範囲に調整したスラブに特定条
件下で熱間圧延を行い熱処理を施すことが有効である。
らの元素の含有量から式:4.10×Mn(%)+2.33×Cr(%)+3.
14×Mo(%) で計算される値と、鋼の引張強さ、溶接部の
継手靱性および溶接部の硬さとの間には、図1 、図2 お
よび図3 に示す関係がある。ここで%表示は質量%を意
味する。 これらの図にからわかるように、上記式で計算
される値が8.0 に満たない場合には鋼の引張強さが目標
値を満足することができず、溶接部の継手靱性も結晶組
織が上部ベイナイトを主体とする組織となるために、所
望の性能が得られない。
合には、鋼の引張強さは目標値を満足するが継手部には
島状マルテンサイトが析出するために靱性が損なわれる
うえ、継手硬さが高くなり、SSC が発生するようにな
る。これらのことから、上記式で計算される値が8.0 以
上、13以下の範囲にある場合に、所望の引張強さ、継手
靱性および耐SSC を兼ね備えた鋼を得ることができる。
たものであり、その要旨は下記(1)〜(5) に記載の低温
継手靱性と耐硫化物応力腐食割れ性に優れた高張力鋼、
および(6) 、(7) に記載のその製造方法にある。
30%以下、Mn:1.0 〜2.0 %、P:0.015 %以下、S:
0.005 %以下、Cr:0.50〜1.50%、Mo:0.30〜1.0 %、
sol.Al:0.001 〜0.05%、N:0.0050%以下、O:0.00
40%以下、残部が実質的にFeおよび不可避的不純物から
なり、さらに8.0 ≦{4.10×Mn( %) +2.33×Cr( %)
+3.14×Mo( %) }≦13を満足するものであることを特
徴とする高張力鋼。
V:0.01〜0.10%、Nb:0.01〜0.05%、またはB:0.00
05〜0.0030%のうちの1種または2種以上を含有する
(1) に記載の高張力鋼。
する(1) または(2) に記載の高張力鋼。 (4) さらに、Ca:0.0005〜0.005 質量%を含有する上記
(1) 〜(3) のいずれかに記載の高張力鋼。
ものであることを特徴とする上記(1) 〜(4) のいずれか
に記載の高張力鋼。 (6) 上記(1) 〜(4) のいずれかに記載の化学組成を備え
た鋼を1000〜1200℃に加熱して熱間圧延を施した後、Ac
3 点以上に加熱して焼入れ処理を施し、次いでAc1 点以
下で焼戻し処理を施すことを特徴とする低温継手靱性と
耐耐硫化物応力腐食割れ性に優れた高張力鋼の製造方
法。
学組成を備えた鋼を1000〜1200℃に加熱して900 ℃以
下、Ar3 点以上での累積圧下率が50%以上となる熱間圧
延を施した後、Ar3 点以上の温度から焼入れ処理を施
し、次いでAc1 点以下で焼戻し処理を施すことを特徴と
する低温継手靱性と耐硫化物応力腐食割れ性 に優れた
高張力鋼の製造方法。
に化学組成および製造条件を規定する理由と共に本発明
の実施の形態を詳細に説明する。
断らないかぎり質量%を意味する。鋼の化学組成; C:Cは鋼の強度を高めるとともに鋼の焼入れ性を高め
る作用がある。本発明においては鋼の強度を高めるため
にCを0.02%以上含有させる。望ましくは0.03%以上で
ある。他方、C含有量が0.10%を超えるとHAZ の硬さが
過度に高くなるとともに島状マルテンサイトの生成量が
増加する。このため、低温継手靱性と耐SSC 性が損なわ
れる。これを避けるためにC含有量は0.10%以下とす
る。望ましくは0.08%以下である。
価でもあるので、鋼の強度を高めるために含有させても
構わない。しかしながらSi含有量を過度に高めると溶接
部靭性を劣化させるため、低温継手靱性が損なわれる。
これを避けるためにSi含有量は0.30%以下とする。望ま
しくは0.15%以下である。
可欠な元素であり、1.0 %以上含有させることにより焼
入れ性を充分に確保することができ、必要な強度および
靭性を得ることができる。しかしながらMn含有量が2.0
%を超えると、靭性が劣化すると共にHAZ の硬さも高く
なりすぎる。従って本発明においてはMnを1.0 %以上、
2.0 %以下の範囲で含有させる。望ましくは1.2 %以
上、1.8 %以下である。
れ性を向上させることができると共に、強度および靭性
を大きく改善することができる。しかしながらCr含有量
が1.50%を超えると、継手部の靭性、特に低温靱性が劣
化する。従って本発明においてはCrを0.50%以上、1.50
%以下の範囲で含有させる。望ましくは0.70%以上、1.
20%以下である。
り、0.30%以上含有させることにより強度と靭性を改善
することができる。しかしながらMo含有量が1.0 %を超
えるとHAZ の靭性が劣化し、HAZ の硬度も高くなりすぎ
る。従って本発明においてMoを0.30%以上、1.0 %以下
の範囲で含有させる。望ましくは0.40%以上、0.70%以
下である。
を高める作用がある。HT720 級の強度を有し、優れた低
温継手靭性と、HAZ の硬さが抑制されて優れた耐SSC 性
を併せ持つ鋼材を得るためには、HAZ 組織を最適なマル
テンサイトと下部ベイナイトとの混合組織を有するもの
とする必要がある。これを実現するために、鋼の焼入れ
性に重要な作用を及ぼす上記Mn、CrおよびMo含有量が、
下記式(1) で計算される値が8.0 以上13以下を満足する
ようにこれらの元素の含有量を調整する。
入れ性が不足して十分な母材強度および靭性を確保でき
ず、またHAZ 組織が靭性の低い上部ベイナイトの混入し
た組織となるために十分な低温継手靭性が得られない。
望ましくは上記式(1) で計算される値が9.0 以上となる
ようにこれらの元素の含有量を調整する。
えると、マルテンサイト比率が増して強度が高くなり、
HAZ には島状マルテンサイトが析出しやすくなるため低
温継手靭性が劣化する。さらに、HAZ の硬さも高くなる
ため耐SSC 性が損なわれる。望ましくは上記式(1) で計
算される値が12以下となるようにこれらの元素の含有量
を調整する。
作用があり、また、焼入れ時に AlNとして結晶粒界の移
動を阻止するピンニング作用により、オーステナイト粒
の粗大化を防止する。さらに、鋼にBを含有させた場合
にはHAZ の靭性に有害なNをAlN として固定し、オース
テナイト粒界に偏析した有効Bがフェライト生成を抑制
し、焼入れ性改善効果を発揮させる作用がある。
Alとして0.001 %以上含有させる。望ましくは0.005 %
以上である。他方、sol.Alを過剰に含有させると介在物
が増し、靭性が劣化する。これを避けるためにsol.Al含
有量は0.05%以下とする。望ましくは0.035 %以下であ
る。
れも不可避的不純物であるが、P含有量が増すとスラブ
の中心偏析が著しくなり、粒界破壊や低温靱性の低下の
原因となる。これを避けるためにP含有量は0.015 %以
下とする。
伸展したMnS 系介在物が増し、靱性を損なううえ、湿潤
硫化水素環境下で鋼中に侵入した水素の集積を促進し、
耐SSC 性をも損なう。これを避けるためにS含有量は0.
005 %以下とする。
してHAZ の硬さが上昇し、HAZ の靭性も劣化する。これ
を避けるためにN含有量は0.0050%以下とする。望まし
くは0.0040%以下である。
し、低温靱性と耐SSC 性を損なう。これを避けるために
O含有量は0.0040%以下とする。残部は実質的にFeおよ
び不可避的不純物からなる。実質的にとの意味は、任意
添加元素として、以下に記す元素のうちの1種または2
種以上を含有させても構わないことを意味する。
してCa、これらの元素は以下に述べるように、いずれ
も、強度や靱性の向上に有効な元素である。従って強度
や靱性の向上を目的として、これらの元素からなる群の
少なくとも1つから、それぞれ1種または2種以上を含
有させても構わない。
があるうえ、焼戻し処理後の析出現象により鋼の強度を
高める作用もある。従ってこれらの効果を得るためにCu
を含有させても構わない。しかしながらCu含有量が0.50
%を超えるとCuチエッキング現象により高温割れが生じ
る懸念があるので、Cu含有量は0.50%以下とするのが望
ましい。
れ性向上効果が得られるうえ、焼戻し処理時の析出効果
により鋼の強度を高めることもできる。しかしながらV
含有量が0.10%を超えると、上記効果が飽和してコスト
が嵩むうえ、靭性をも著しく阻害する。従ってVを含有
させる場合には、0.01%以上、0.10%以下とするのが望
ましい。
トの生成を抑制することによって焼入れ性を向上させる
作用がある。この効果を得るためにはBを0.0005%以上
含有させるのが望ましい。他方、B含有量が0.0030%を
超えると靭性が劣化するので、Bを含有させる場合に
は、その含有量を0.0030%以下とするのが望ましい。
晶粒の粗大化を抑制する作用があり、破面単位の微細な
鋼を得て母材の強度と靱性を向上させるのに有効な元素
である。さらに、焼戻し処理時に結晶粒内に炭窒化物と
して析出し、鋼の降伏強さを高める作用もある。このよ
うな効果を得るためにはNbを0.01%以上含有させるのが
望ましい。しかしながらNb含有量が0.05%を超えると析
出物が粗大化して靭性を低下させる。従ってその上限は
0.05%とするのが望ましい。
出し、高温での結晶粒界の移動を阻止してオーステナイ
ト結晶粒の成長を抑制する作用があり、母材および溶接
部の靱性を向上させるのに有効な元素である。また、鋼
がBを含有するものである場合には、Bのオーステナイ
ト粒界への偏析を助けて焼入れ性を高める作用もある。
このような効果を得るためにTiを0.005 %以上含有させ
ても構わない。他方、Ti含有量が0.05%を超えるとTiN
が粗大化して靭性を低下させる。このため、Tiを含有さ
せる場合の含有量は0.05%以下とするのが望ましい。
介在物が球状化し、低温靱性を向上させることができ
る。このため、低温継手靱性をさらに向上させたい場合
にはCaを0.0005%以上含有させても構わない。しかしな
がらCa含有量が0.005 %を超えると、CaO 、CaS 等の介
在物が多量に生成して鋼の靱性を損なううえ、湿潤硫化
水素環境下で鋼中の水素が介在物周辺に集積し易くな
り、耐SSC 性が劣化する。これを避けるためにCaを含有
させるときは、その上限を0.005 %とするのが望まし
い。
性に優れた高張力鋼は、(a) 上記化学組成を有する鋼片
(スラブ)を1000〜1200℃に加熱して熱間圧延を施した
後、Ac3 点以上に加熱して焼入れ処理を施し、次いでAc
1 点以下で焼戻し処理を施す方法(以下、「再加熱焼入
れ法」と略記する)か、(b) 上記加熱したスラブを、Ar
3 点以上900 ℃以下の温度領域での累積圧下率が50%以
上となる圧延を含む熱間圧延を施した後、Ar3 点以上の
温度域から焼入れ処理を施し、次いでAc1 点以下の温度
での焼戻し処理を施す方法(以下、「直接焼入れ法」と
略記する)で製造するのが好適である。以下にこれらの
方法について詳細に説明する。
ばよく、特に限定するものではない。例えば鋼の精錬
は、転炉、電気炉等公知の方法によればよい。得られた
溶鋼は、連続鋳造によりスラブとするのが効率的である
が、一旦鋼塊とした後分塊圧延してスラブとしても構わ
ない。
却した後に再加熱するか、冷却しないで再加熱するなど
の方法で1000℃以上、1200℃以下の温度に加熱する。ス
ラブの加熱温度が1000℃に満たない場合には鋼が凝固す
る際に生成した各種析出物が十分に再固溶せず、焼入れ
性や焼入れ前のオーステナイト結晶粒の微細化が不十分
となる。また、スラブ加熱温度が1200℃を超えるとオー
ステナイト粒が粗大化して母材の靱性が劣化するので好
ましくない。
を施すので、熱間圧延条件は特に限定するものではな
い。例えば、生産性向上のために、スラブを加熱炉から
抽出した後圧延が終了するまでの時間を極力短縮するべ
く、仕上温度はできるだけ高めにするのが望ましいが、
後ほど述べるように900 ℃以下の温度域での低温圧延な
どを含んでいても差し支えない。
熱した後、焼入れ処理を施し、次いで Ac1 点以下で焼
戻し処理を施す。再加熱温度がAc3 点に満たない場合に
は、不完全なオーステナイト組織からの焼入れとなるた
め、得られる鋼の強度や靱性が不足する。望ましくはAc
3 点+20℃以上である。再加熱温度の上限は特に限定す
るものではないが、結晶粒の粗大化を抑制するために、
950 ℃以下とするのが望ましい。
鋼の結晶組織を厚さ方向中心部までマルテンサイトと下
部ベイナイトからなる混合組織とするために、焼入れ時
の平均冷却速度を5 ℃/S以上とするのが好適である。
た歪を除去し、かつ炭化物を微細に析出させることによ
り強度と靱性のバランスを改善するために施すものであ
る。焼戻し温度は、靱性を高めるために、Ac1 点以下、
500 ℃以上の温度領域でおこなうのがよい。その他の焼
戻し処理条件は公知のものでよい。なお、本発明におい
ては、鋼のAc3 点、Ac1 点およびAr3 点は鋼の化学組成
あるいはその厚さ(t、単位はmm)から以下の式で計算
するものとする。なおここで各元素は質量%を意味す
る。
+117.8P+159.3S-40.8Cu-22.3Ni-6.5Cr+6.5Mo+65.8V+56.
9Al+145.2Nb+88.5Ti+121.8N-1765.4B Ac1 点(℃)=712+20.1C-17.8Mn-9.8Mo+11.9Cr-19.1Ni Ar3 点(℃)=910-310C-80Mn-20Cu-15Cr-55Ni-80Mo+0.
35(t-8) (b) 直接焼入れ法 スラブの製造およびスラブ加熱条件は上記再加熱焼入れ
法のそれと同じである。加熱されたスラブには、900 ℃
以下、Ar3 点以上での累積圧下率が50%以上となる圧延
を含む熱間圧延を施し、圧延終了後直ちに焼入れ処理を
施す。
0 ℃を超える温度領域での圧延を施すのは差し支えない
が、少なくとも900 ℃以下、Ar3 点以上の温度領域での
圧延(以下、「低温圧延」と略記する)を、その累積圧
下率が50%以上となるように施す。
結晶域での圧延を施し、オーステナイト結晶粒内に変形
帯を導入することによって、焼入れ処理後の結晶組織を
微細化し、高強度と高靱性を兼備した鋼を得ることにあ
る。
低温圧延で導入された変形帯が回復現象により解消して
しまい、上記の結晶組織微細化効果が得られなくなる。
また、低温圧延温度がAr3 点に満たない場合にはフェラ
イト組織が生じるために焼入れ性が低下するのでよくな
い。このため、低温圧延の温度領域を900 ℃以下、Ar 3
点以上とする。
%に満たない場合には、低温圧延による変形帯の導入が
不十分となり、焼入れ処理後の組織の微細化が十分に図
られない。これを避けるために上記温度領域での累積圧
下率は50%以上とする。
確保するために高温から行うことが望ましい。すなわ
ち、Ar3 点未満からの焼入れでは十分な焼入れ性が確保
できず、最適なマルテンサイトと下部ベイナイトの混合
組織を得られないため、強度や靱性が不足する。これを
避けるために、低温圧延終了後直ちにAr3 点以上の温度
から焼入れ処理をおこなうのが好適である。
はないが、冷却停止温度は200 ℃以下、冷却速度は5 ℃
/S以上とするのが望ましい。また、冷却方法は公知のも
のでよいが、加速水冷装置等を用いるのが好適である。
ればよい。鋼の形状は、厚鋼板が好適である。本発明の
低温継手靱性と耐SSC 性に優れた高張力鋼は、HT720 級
の強度を備え、かつ、従来の鋼では困難であった強靭性
と耐SSC 性とを高いレベルで兼ね備えたものである。こ
のため、本発明の高張力鋼は、優れた低温継手靭性と耐
SSC 性とを有し、湿潤硫化水素環境下にあるLPG などの
貯蔵容器や圧力容器等に好適に使用することができる。
炉にて溶製し、連続鋳造法により、厚さ:300mm 、幅:
2300mmのスラブとし、熱間圧延を行った後再加熱焼入法
により種々の性能を有する高張力鋼を作製した。
にあり、Ac3 点は840 〜880 ℃の範囲にあり、Ac1 点は
680 〜710 ℃の範囲にあった。これらのスラブを1120℃
に加熱した後、周知慣用の手段により熱間圧延して室温
まで空冷して厚さ:50mmの厚鋼板とした。圧延開始温度
は950 ℃、圧延終了温度は850 ℃であった。次いでこれ
らの鋼板を900 ℃まで再加熱し、板厚中心部の平均冷却
速度を約10℃/Sとする焼入れ処理を施し、次いで600 ℃
に加熱し、大気中で室温まで放冷する焼戻し処理を施し
た。
た。 鋼板の引張特性:各鋼板から、圧延方向に垂直な方向か
らJIS Z 2201に規定される4 号引張試験片を採取し、引
張試験をおこなって母材強度を測定し、引張強さ(TS)が
720N/mm2以上である場合を良好と判断した。なお、YSに
ついては620N/mm2以上であるのが望ましい。
る):各鋼板から、圧延方向に平行にJIS Z 2202に規定
されるシャルピー衝撃試験片を切出し、衝撃試験をおこ
なって−80℃における吸収エネルギーvE-80(単位はJ)を
測定し、vE-80 が47J 以上である場合を鋼板の靱性(以
下、「母材靱性」と略記する)が良好と判断した。
m、幅:300 mmの溶接試験片を切り出し、その端部をX
型開先に加工し、入熱量が3.0kJ/mmのサブマージアーク
溶接をおこなって溶接継手部を作製し、各溶接継手部か
ら、ノッチ中心位置がフユージョンラインに一致するよ
うに板厚の1/4 位置からシャルピー衝撃試験片を採取
し、シャルピー衝撃試験をおこなって溶接継手部の低温
靱性、つまり、低温継手靱性を評価し、vE-80 が47J 以
上である場合を低温継手靱性が良好と判断した。
片を切り出し、最も応力集中度が大きく、SSC が生じ易
いとされる溶接止端部の硬さを測定した。ビッカース硬
さ(Hv)が300 以下である場合が良好と判断した。
表面から、長さ:115mm 、幅:30mm、厚さ:1.5mm のSS
C 試験用素材を切り出し、4点曲げによって降伏応力の
100%に相当する応力を付与してSSC 試験片を作成し
た。これらの試験片は5.0 %NaCl+0.5 %CH3COOH 水溶
液に分圧を調整したH2S ガスを通気し、H2S 濃度100ppm
とした飽和水溶液中に720 時間浸潰し、試験終了後に光
学顕微鏡を用いて試験片表面における割れの有無を調査
した。割れが観察されなかった場合を良好(○)、割れ
が認められた場合を不良(×)として評価した。
を満足する鋼番号1 〜16の鋼板は、いずれもHT720 級と
して十分な強度と靭性を備え、さらに溶接継手部の低温
靭性や耐SSC 性も優れていた。
少なすぎたために鋼板の強度が不十分であり、鋼番号18
の鋼板はC含有量が高すぎたために継手靭性と耐SSC 性
がよくなかった。鋼番号19の鋼板はSi含有量が高すぎた
ために継手靭性がよくなかった。鋼番号20の鋼板はMn含
有量が少なすぎたために母材強度が低く、継手靭性もよ
くなかった。鋼番号21の鋼板はMn含有量が高すぎたため
にHAZ の硬さが高くなり耐SSC 性がよくなかった。鋼番
号22の鋼板はP含有量が高すぎたために母材靭性と継手
靭性とがよくなかった。鋼番号23の鋼板はS含有量が高
すぎたために母材靭性、継手靭性および耐SSC 性とがよ
くなかった。
めに、鋼番号26の鋼板はMo含有量が少なすぎたためにい
ずれも母材強度が低くなった。鋼番号25の鋼板はCr含有
量が高すぎたために、鋼番号27の鋼板はMo含有量が高す
ぎたために、いずれも継手靭性がよくなかった。鋼番号
28の鋼板はsol.Al含有量が高すぎたために母材靭性と継
手靭性がよくなかった。鋼番号29の鋼板はN含有量が高
すぎたために継手靭性がよくなかった。鋼番号30の鋼板
は式{4.10×Mn( %) +2.33×Cr( %) +3.14×Mo(
%) }で計算される値が大きすぎたためにHAZ に島状マ
ルテンサイトが生成し、継手靱性がよくなかった。また
HAZ が硬化して耐SSC 性がよくなかった。鋼番号31の鋼
板は上記式で計算される値が小さすぎたために母材強度
が低すぎたうえ、母材靭性と継手靭性もよくなかった。
鋼番号32の鋼板はO含有量が高すぎたために母材靱性、
継手靱性および耐SSC 性がよくなかった。鋼番号33の鋼
板はCuを過剰に含有したために、鋼番号34の鋼板はV含
有量が高すぎたために、鋼番号35の鋼板はNb含有量が高
すぎたために、鋼番号36の鋼板はB含有量が高すぎたた
めに、鋼番号37の鋼板はTi含有量が高すぎたために、い
ずれも母材靭性と継手靭性がよくなかった。鋼番号38の
鋼板はCa含有量が高すぎたために母材靱性、継手靱性お
よび耐SSC 性がよくなかった。
の規定する条件を満足する鋼番号1〜鋼番号16の鋼板
は、高強度かつ優れた靭性を備えており、さらに優れた
低温継手靭性と耐SSC 性とを有しており、湿潤硫化水素
環境下にあるLPG などの貯蔵容器や圧力容器等に好適に
使用することができる。
号13の化学組成を備えたスラブを加熱し、一部のスラブ
は通常の条件で熱間圧延して室温まで空冷して厚さ:50
mmの厚鋼板とした。圧延開始温度は950 ℃、圧延終了温
度は850 ℃であった。次いでこれらの鋼板を再加熱焼入
れ温度に加熱し、板厚中心部の平均冷却速度を約10℃/S
とする焼入れ処理を施し、次いで焼戻し温度に加熱し、
大気中で室温まで放冷する焼戻し処理を施した。
々の累積圧下率での低温域圧延を含む熱間圧延を施して
厚さ:50mmの厚鋼板とし、直ちに板厚中心部の平均冷却
速度を約10℃/Sとする焼入れ処理を施し、次いで焼戻し
温度に加熱し、大気中で室温まで放冷する焼戻し処理を
施した。上記において直接焼き入れ温度は圧延終了温度
にほぼ等しい。
び耐SSC 性を実施例1に記載したのと同様の方法で調査
した。表3に圧延条件、熱処理条件および諸特性調査結
果をまとめて示す。
れ条件が共に好ましい範囲であった試験番号41、50、お
よび、圧延条件と直接焼入れ条件が共に好ましい範囲で
あった試験番号45、54は、いずれもHT720 級の高強度と
良好な母材靱性を有し、さらに優れた低温継手靱性と耐
SSC 性を備えていた。
42、46、51および55は母材靱性がよくなかった。再加熱
焼入れ法で処理したが再加熱焼入れ温度が低すぎた試験
番号43と52は母材強度が低く、母材靱性もよくなかっ
た。焼戻し温度が高すぎた試験番号44と53は母材強度が
低かった。
る累積圧下率が少なすぎた試験番号47と56は母材靱性が
よくなかった。直接焼入れ温度が低すぎた試験番号48と
57は母材強度が低くかった。焼戻し温度が高すぎた試験
番号49と58はいずれも母材強度が低かった。
張力鋼は、HT720 級の高強度を有し、母材、溶接継手共
に−80℃においても優れた靭性を備え、かつ、優れた耐
硫化物応力腐食割れ性を備えている。また、本発明の高
張力鋼は、所定の化学組成を備えた鋼を用いて容易に製
造することができる。従って湿潤硫化水素環境下にある
LPG 等の貯蔵容器や圧力容器等の高性能化に寄与すると
ころが大きく、本発明の工業上の価値は極めて大きい。
示すグラフである。
グラフである。
示すグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】 化学組成が、質量%で、C:0.02〜0.10
%、Si:0.30%以下、Mn:1.0 〜2.0 %、P:0.015 %
以下、S:0.005 %以下、Cr:0.50〜1.50%、Mo:0.30
〜1.0 %、sol.Al:0.001 〜0.05%、N:0.0050%以
下、O:0.0040%以下、残部が実質的にFeおよび不可避
的不純物からなり、さらに下記式(1) を満足するもので
あることを特徴とする高張力鋼。 8.0 ≦{4.10×Mn(%)+2.33×Cr(%)+3.14×Mo(%) }≦13・・・(1) - 【請求項2】 前記化学組成が、さらに、質量%で、C
u:0.50%以下、V:0.01〜0.10%、Nb:0.01〜0.05
%、またはB:0.0005〜0.0030%のうちの1種または2
種以上を含有する請求項1に記載の高張力鋼。 - 【請求項3】 前記化学組成が、さらに、Ti:0.005〜0.
05質量%を含有する請求項1または請求項2に記載の高
張力鋼。 - 【請求項4】 前記化学組成が、さらに、Ca:0.0005〜
0.005 質量%を含有する請求項1〜3のいずれかに記載
の高張力鋼。 - 【請求項5】 鋼が720N/mm2以上の引張強さを有するも
のであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
載の高張力鋼。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の化学組
成を備えた鋼を1000〜1200℃に加熱して熱間圧延を施し
た後、Ac3 点以上に加熱して焼入れ処理を施し、次いで
Ac1 点以下で焼戻し処理を施すことを特徴とする低温継
手靱性と耐硫化物応力腐食割れ性に優れた高張力鋼の製
造方法。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の化学組
成を備えた鋼を1000〜1200℃に加熱して900 ℃以下、Ar
3 点以上での累積圧下率が50%以上となる熱間圧延を施
した後、Ar3 点以上の温度から焼入れ処理を施し、次い
でAc1 点以下で焼戻し処理を施すことを特徴とする低温
継手靱性と耐硫化物応力腐食割れ性に優れた高張力鋼の
製造方法。
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