JPS6320899Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は空気調和機に関し、特に壁埋込型空気
調和機の周囲化粧壁の取付構造に関するものであ
る。

〔従来技術〕

ウインド型空気調和機や、スプリツト型空気調
和機の壁埋込型室内ユニツトのように空気調和機
を壁に取り付ける場合、空気調和機周囲の壁面を
化粧壁で仕上げることが必要である。

従来このような化粧壁は、柱あるいは仕切壁等
にねじやくぎで固定されていたため、ねじやくぎ
の頭が露出するなどして、室内の美観を損ねてい
た。さらに、室内ユニツトなどを保守点検する場
合など、化粧壁の取りはずしが非常に面倒である
という問題点もある。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、室内の美観を損ねることがな
く、さらには、取りはずしの容易な化粧壁の取付
構造を提供することである。

〔考案の構成〕

本考案によれば柱や横木に空気調和機を固定
し、その周囲に化粧壁を配するようにした壁埋込
型空気調和機において、空気調和機筐体は前面開
口の上部を限定する前面上部フランジ部を有し、
前記化粧壁は所定の外形と寸法とを有し、且つ前
記空気調和機筐体前面開口よりわずかに小さな開
口を有しており、前記化粧壁はその背面で、その
開口の上縁近傍に前記フランジ部の内側に係合す
る係合片を有するとともに前記開口の下縁近傍に
取付用ブラケツトを有し、前記係合片を上記空調
機筐体のフランジ部に係合し、前記取付用ブラケ
ツトを前記空調機筐体内部にねじ止めすることに
よつて、前記化粧壁を取付けるようにしたことを
特徴とする壁埋込型空気調和機の周囲化粧壁の取
付構造が得られる。

〔実施例〕

以下本考案について、図面に示す実施例によつ
て説明する。なおここではスプリツト型空気調和
機の室内ユニツトの周囲化粧壁の取付構断につい
て説明する。

まず、第１図を参照して本考案に係る化粧壁の
構造について説明する。

第１図ａ及びｂを参照すると、長方形状の開口
部を有する長方形状化粧板１の上部及び下部には
後述するようにそれぞれ第１のフランジ部材２及
び第２のフランジ部材３が取り付けられる。

第１のフランジ部材２は、化粧板１の裏面（図
中右側の面）に密着すべき第１の平面部２ａと、
第１の平面部２ａの上端において、第１の平面部
２ａと直角に右方向へ延びる第２の平面部２ｂ
と、第２の平面部２ｂと直角に上方へ延びるとと
もに、先端部がわずかに右方向へ折り曲げられて
いる第１の突出部２ｃと、一方、第１の平面部２
ａの下端において、第１の平面部２ａと直角に左
方向へ延び、その先端部が左上方に折り曲げられ
ている第２の突出部２ｄとによつて構成されてい
る。

また、第２のフランジ部材３は、化粧板１の裏
面に密着すべき第３の平面部材３ａと、第３の平
面部材３ａの一方面に取り付けられた複数のブラ
ケツト状部材３ｂとによつて構成されている。
（第１図ａにおいては、等間隔に３個のブラケツ
ト状部材３ｂが設けられている。）なお上述した
第１のフランジ部材を構成する第１の平面部２ａ
の長さと化粧板１に設けられている開口部の長辺
の長さとは等しい。

第１のフランジ部材２の第２の突出部２ｄが開
口部の上側長辺によつて形成された化粧板の端部
に接触するようにして、上記の開口部に挿入さ
れ、第１の平面部２ａと化粧板１とが複数本のネ
ジ２ｅによつて固定される。（第１図ａにおいて、
ネジの本数は３本） また、第２のフランジ部材３の第３の平面部材
３ａと化粧板１とが、開口部の下側で接着剤等に
よつて接合されている。なおこの時開口部の長辺
と第３の平面部材３ａとは平行の状態にあり、上
記のブラケツト部材３ｂは化粧板１の前面から開
口部を通して見える状態に置かれている。

次に第２図を参照すると、家屋の柱間（柱は４
で示される）に予じめ設けられている凹状の空間
に図示の室内ユニツト５が通風可能な前面パネル
６を装着しない状態で装置されている。なお、室
内ユニツト５の筐体５ａは、その上面の端部が下
方へ折り曲げられ、かつ下面は後方部が高くなる
ように段差形状となつている。さらにこの段差部
からは第二のフランジ状部材３のブラケツト状部
材３ｂと対向してブラケツト状の支持部材５ｂが
取り付けられている。

化粧板１と第一のフランジ部材２の第１の突出
部２ｃとによつて形成される空間に上述した筐体
上面の折り曲げ部が挿入されたのち、第２のフラ
ンジ状部材３に設けられているブラケツト状部材
３ｂと上述の支持部材５ｂがネジ３ｃによつて固
着される。この時化粧板１は天井７まで達して、
実質的に凹状空間を塞いでいる。しかる後、化粧
板１の開口部を塞ぐようにして、前記パネル６が
取り付けられる。なお、第１のフランジ部材２を
化粧板１に固着したネジは前面パネル６によつて
隠される。また、第２の突出部２ｄの先端は前面
パネルに挿入されるエアフイルタのガイド板とし
ての役割をもつ。

室内ユニツト５は熱交換器８、送風機９などを
備え、矢印の方向に風を送つており、化粧板１と
ブラケツト状部材３ｂとによつて形成された空間
には空気調和機の状態等を表示するための表示機
能（図示せず）が収納されている。また室内ユニ
ツト５の下部には見切板１０が設けられ、見切板
１０の下側には戸びらを設けて収納庫などに用い
てもよい。第２図の場合は仕切壁が貫通されて、
ドア１１を設けることによつて通路として用いて
いる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、化粧板
にフランジ状の部材を設けて、化粧壁を構成した
ことによつて、仕切壁に設けられた凹状空間を容
易に塞ぐことができ、さらに美観が良いばかりで
なく、室内ユニツト等の空気調和機の点検時に化
粧壁の取りはずしが容易であるという利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案による補修用化粧板の構造を
示す分解斜視図、第１図ｂは本考案による補修用
化粧板の構造を示す側断面図、第２図は本考案に
よる補修用化粧板を取り付けた室内ユニツトの取
付構造を示す側断面図である。 １……化粧板、２……第１のフランジ部材、３
……第２のフランジ部材、４……柱、５……室内
ユニツト、６……前面パネル、７……天井、８…
…熱交換器、９……送風機、１０……見切板、１
１……ドア。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柱や横木に空気調和機を固定し、その周囲に化
   粧壁を配するようにした壁埋込型空気調和機にお
   いて、空気調和機筐体は前面開口の上部を限定す
   る前面上部フランジ部を有し、前記化粧壁は所定
   の外形と寸法とを有し、且つ前記空気調和機筐体
   前面開口よりわずかに小さな開口を有しており、
   前記化粧壁はその背面で、その開口の上縁近傍に
   前記フランジ部の内側に係合する係合片を有する
   とともに前記開口の下縁近傍に取付用ブラケツト
   を有し、前記係合片を上記空調機筐体のフランジ
   部に係合し、前記取付用ブラケツトを前記空調機
   筐体内部にねじ止めすることによつて、前記化粧
   壁を取付けるようにしたことを特徴とする壁埋込
   型空気調和機の周囲化粧壁の取付構造。