JPS6320715Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は高所作業車等の作業車両におけるブー
ム格納可能位置自動停止装置に関するものであ
る。

従来技術 一般に、トラツク架装式高所作業車は第１図に
示すように車体フレーム１の前後両側に前輪２及
び後輪３を備え、運転室４を備えている。前記車
体フレーム１の後側上面には旋回座５が設置さ
れ、該旋回座５の上面には回転支持枠６が水平方
向の回転可能に支承され、該回転支持枠６の上端
部にはブーム７の基端が支持ピン８により上下方
向の回動可能に支持されている。前記ブーム７の
下面と回転支持枠６との間にはリフトシリンダ９
がピン１０により連節されブーム７を上下方向に
傾動するようになつている。さらに、車体フレー
ム１の前側上面には支柱１１が立設固定され、該
支柱１１の上端には受座１２が取付けられてい
て、ブーム７の不使用時には該ブーム７を受承し
て格納し得るようになつている。なおブーム７の
先端部にはバケツト１３が装着され、運転者がバ
ケツト１３内に入つて高所作業を行うようになつ
ている。

ところが、上記従来の高所作業車はブーム７の
不使用時に該ブーム７を受座１２の凹部１２ａ内
へ収容して格納するために、運転者が勘によつて
ブーム７を受座１２上方所定位置すなわち格納可
能位置まで旋回する必要があり、ブーム旋回格納
操作が非常に面倒であるという欠陥があつた。

考案の目的 本考案は上記従来の欠陥を解消するためになさ
れたものであつて、その目的はブームの格納を簡
単かつ迅速に行うことができる作業車両における
ブーム格納可能位置自動停止装置を提供すること
にある。

考案の構成 本考案は上記目的を達成するため、本考案のブ
ーム格納可能位置自動停止装置は車体フレーム上
に旋回座を配設し、該旋回座にブームを旋回可能
に支承し、該ブームを格納する受座を前記車体フ
レームに支持させた高所作業者等の作業車両にお
いて、前記ブームが受座と対応する格納可能位置
にあるときのみ作動される報知回路を設け、該報
知回路の作動に基づいてブームの旋回動作を自動
的に停止するブーム停止回路を設け、前記報知回
路はブームの旋回動作と同期して回動されるカム
によつてブームが格納可能位置に移動したときの
みONされるリミツトスイツチと、該リミツトス
イツチに直列に接続された報知装置及び格納スイ
ツチにより構成され、前記ブーム停止回路は、ブ
ーム旋回機構に含まれる旋回用ソレノイドバルブ
の制御回路に接続された常閉型リレーと、該リレ
ーに直列に接続された前記リミツトスイツチ及び
バツテリーにより構成されていることをその要旨
とする。

実施例 以下、本考案を高所作業車に具体化した一実施
例を第３図及び第４図を中心に説明する。

第３図はブーム７を旋回制御するとともに格納
可能位置に自動的に停止する制御回路を示し、こ
れについて説明すると、バツテリー１４には作業
用のメインスイツチ１５が直列に接続され、該ス
イツチ１５には旋回用ソレノイドバルブ１６の右
旋回用及び左旋回用のソレノイドSOL１、SOL
２がそれぞれ並列に接続されている。そして、ソ
レノイドSOL１には右旋回用スイツチ１７が直
列に接続され、ソレノイドSOL２には左旋回用
スイツチ１８が直列に接続されている。

前記作業用のメインスイツチ１５にはブーム７
を格納したいときにのみONされる格納スイツチ
１９が直列に接続され、該格納スイツチ１９には
ブーム７が受座１２と対応する格納可能位置に移
動したときONされるリミツトスイツチLSが直列
に接続されている。このリミツトスイツチLSは
第４図に示すように車体フレーム１側に取着さ
れ、ブーム７の旋回動作と同期して回動されるカ
ム２０の突部２０ａによつてONされるようにし
ている。さらに前記リミツトスイツチLSにはブ
ーム７が受座１２と対応する格納可能位置に移動
したとき点灯される報知装置としての表示灯２１
が直列に接続されている。

前記リミツトスイツチLSには常閉型リレー２
２のコイル２２ａが接続され、該リレー２２の常
閉接点２２ｂは前記メインスイツチ１５とソレノ
イドバルブ１６を接続するリード線に接続されて
いる。

なお、前記右（左）旋回用スイツチ１７，１
８、格納スイツチ１９及び表示灯２１はバケツト
１３内の操作盤（図示略）に設けられている。

次に、前記のように構成したブーム格納可能位
置自動停止装置についてその作用を説明する。

さて、作業用メインスイツチ１５をONし格納
スイツチ１９をOFFした状態において、右旋回
用スイツチ１７をONすると、常閉型リレー２２
の常閉接点２２ｂが閉じられているので旋回用ソ
レノイドバルブ１６の一方のソレノイドSOL１
が励磁され、これによりブーム７が右方向に旋回
動作される。なお、ブーム７を左旋回する場合に
は左旋回用スイツチ１８をONすればよい。

通常の作業が終了しブーム７を格納する場合に
は、格納スイツチ１９をONし右旋回用スイツチ
１７又は左旋回用スイツチ１８をONすると、ブ
ーム７が格納可能位置へ向かつて旋回され、ブー
ム７が格納可能位置に移動されるとカム２０の突
部２０ａによりリミツトスイツチLSがONされる
ので、常閉型リレー２２のコイル２２ａが励磁さ
れて常閉接点２２ｂが開かれ、この結果旋回用ソ
レノイドバルブ１６のソレノイドSOL１又は
SOL２が消磁されブーム７の旋回動作が停止さ
れる。このようにしてブーム７は受座１２と対応
する格納可能位置に自動的に停止されるのであ
る。又、前記リミツトスイツチLSのON動作によ
り表示灯２１が点灯されてブーム７が格納可能位
置に移動したことが運転者に知らされる。なお、
最後にリフトシリンダ９を作動してブーム７を受
座１２上に支承させ格納作業を終了する。

ところで前記メインスイツチ１５は作業中に
ON状態に保持されており格納作業完了後はOFF
され格納状態においてバツテリー１４の放電を防
止するものであるが、前記表示灯２１専用に設置
する必要はなく、又作業用メインスイツチ１５に
代えて例えば車両のキースイツチを使用するよう
にしてもよい。

又、前記実施例では表示灯２１を使用して運転
者にブーム７が格納位置に移動したことを知らせ
るようにしたが、この表示灯２１に代えてブザー
（図示略）等の報知手段を使用してもよい。さら
に、ブーム７が格納可能位置に自動的に停止した
後、リフトシリンダを自動的に作動させるための
回路を設けてもよい。

考案の効果 以上詳述したようにこの考案はブームを格納す
るときにのみ格納可能位置にブームを自動的に移
動停止することができるとともに、ブームの旋回
が停止したことと、ブームが受座に対応したこ
と、すなわち格納可能状態を運転者に知らせるこ
とができ、そのことによつて、ブームは既に自動
的に停止しているので、運転者は受座に対してブ
ームを非常に簡単にかつ迅速に行なうことができ
る効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は高所作業車の一実施例を示す右側面
図、第２図は受座とブームの関係を示す部分断面
図、第３図は本考案のブーム格納可能位置自動停
止装置の一実施例を示す回路図、第４図はカムと
リミツトスイツチとの関係を示す平面図である。 ７……ブーム、１２……受座、１５……メイン
スイツチ、１６……旋回用ソレノイドバルブ、１
７……右旋回用スイツチ、１８……左旋回用スイ
ツチ、１９……格納スイツチ、２０……カム、２
１……表示灯、２２……常閉型リレー、LS……
リミツトスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体フレーム上に旋回座を配設し、該旋回座に
   ブームを旋回可能に支承し、該ブームを格納する
   受座を前記車体フレームに支持させた高所作業車
   等の作業車両において、前記ブームが受座と対応
   する格納可能位置にあるときのみ作動される報知
   回路を設け、該報知回路の作動に基づいてブーム
   の旋回動作を自動的に停止するブーム停止回路を
   設け、前記報知回路はブームの旋回動作と同期し
   て回動されるカムによつてブームが格納可能位置
   に移動したときのみONされるリミツトスイツチ
   と、該リミツトスイツチに直列に接続された報知
   装置及び格納スイツチにより構成され、前記ブー
   ム停止回路は、ブーム旋回機構に含まれる旋回用
   ソレノイドバルブの制御回路に接続された常閉型
   リレーと、該リレーに直列に接続された前記リミ
   ツトスイツチ及びバツテリーにより構成されてい
   る作業車両におけるブーム格納可能位置自動停止
   装置。