JPS6320071Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、中空部を有するベースと切り欠き
を有しかつ、前記の中空部にはいり得るキヤツプ
とを構成しておき、端子付電線を装着するに際
し、ベースとキヤツプとを一体化する新規な灯具
用インシユレーターに関する。

従来のインシユレーターは、端子付電線をイン
シユレーターに組み込む際、この端子付電線を端
子のついている反対側、即ち端子のついていない
方よりインシユレーターに挿通した後、端子付電
線をインシユレーターに挿通した側、即ち端子の
ついていない方より引つぱつて、組み込むように
構成されているが、このように構成されたインシ
ユレーターにおいては、端子付電線をインシユレ
ーターに組み込むため作業能率が悪いばかりでな
く、品質管理上に難点がある等の欠点があつた。
このような欠点を是正するため実開昭52−68681
号に見られるようにその側面を切り欠いたインシ
ユレーターを構成し、この切り欠きに側面から端
子付電線を挿入し、端子付電線をインシユレータ
ーに組み込むように構成したものも考案されては
いるが、このような考案においては、前記の切り
欠きから端子付電線がはみ出すとか、切り欠きの
弱い部分が熱変形し、端子付電線の挿入ができな
くなるとか、又はこのようなインシユレーターを
振動の激しい部分につけると、振動に対する安定
性がない等の欠点があり、実用化されていない現
状である。

この考案は、前記したような従来のインシユレ
ーターの欠点を是正するばかりでなく、電線の両
端末に予め端子を構成しておくことができると
か、端子付電線を自動挿入機で挿入できるとか、
又は端子付電線を装着したインシユレーターのコ
ストが安くなる等の効果がある新規なインシユレ
ーターを提供することを目的とする。

ついで、この考案を実施態様を示す図面にもと
づいて、その構成を説明する。この考案はプラス
チツク等の絶縁体を材料とし、ベース１、キヤツ
プ２、接続部３とで構成されているが、ベース１
は、端子付電線を電線の直径より大きな端子の方
より挿入するための端子挿入開口部４と、端子挿
入開口部４から挿入した端子が露出する端子露出
開口部５を有し、かつ、端子露出開口部５から端
子挿入開口部４に向かつて狭くなる傾斜壁６Ａ，
６Ｂを構成してなる中空部７が構成されている。
ついで、キヤツプ２には、端子付電線を装着する
ために、切り欠き８が後述の中空部１３の側方か
ら外部に達するように、その周囲側面に１乃至複
数本（この実施態様においては１本）構成され、
かつ、ベース１の中空部７に嵌合する形状と大き
さになつている。ついでキヤツプ２は、前記ベー
ス１の中空部７の傾斜壁６Ａ，６Ｂに摺動して挿
入できるように構成した傾斜面９Ａ，９Ｂ及びこ
れに連らなるフランジ部１０Ａ，１０Ｂを有し、
かつ、端子付電線が挿入保持される開口部１１及
び１２を有し、端子より小さな中空部１３で構成
されている。なお接続部３はベース１とキヤツプ
２とを接続する帯状に構成されている。

ついで、この考案の使用方法について説明す
る。端子付電線の端子１４側をベース１の端子挿
入開口部４から挿入し、つぎに中空部７を挿通
し、更に端子露出開口部５に挿入し、端子１４を
端子露出開口部５から露出させた後、キヤツプ２
を接続部３で折り曲げ、ベース１の端子露出開口
部５から露出している端子付電線の横に、キヤツ
プ２の切り欠き８を位置させ、キヤツプ２の切り
欠き８に端子付電線を押し込んで装着した後、キ
ヤツプ２をベース１の中空部７に押し込むか又は
ベース１の端子挿入開口部４から出ている端子付
電線の電線１５をつかんで引つ張ると、ベース１
の中空部７の傾斜壁６Ａ，６Ｂにキヤツプ２の傾
斜面９Ａ，９Ｂが摺動してキヤツプ２全体がベー
ス１の中空部７に挿入され、ベース１とキヤツプ
２は一体化される。従つて第３図に示すようにキ
ヤツプ２の開口部１２より端子１４が露出し、キ
ヤツプ２の中空部１３に端子付電線が挿入され開
口部１１より電線１５が出ている状態で、端子付
電線がこの考案に係わるインシユレーターに装着
される。

なお、ベース１とキヤツプ２とを一体化するに
は、この実施態様におけるように、両者を完全に
嵌着するように構成しても、又はベース１及びキ
ヤツプ２の精度を落して構成し、両者の間に若干
の間隙が生じたような場合には、通常の接着又は
超音波接着等の方法によつて一体化してもよい。

ついで、他の実施態様について見るに、ベース
１とキヤツプ２を、例えば握手したような接続手
で構成し、ベース１とキヤツプ２を一体化する実
施態様もあるほか、ベース１とキヤツプ２をはじ
めから切り離し、別個に構成しておき、あとでベ
ース１とキヤツプ２を一体化する実施態様もあ
る。

前記したように構成され、かつ使用されるこの
考案は、作業能率が高いとか、品質管理が良好に
行なわれるとか、端子付電線がインシユレーター
の切り欠き部から、はみ出すことがないとか、切
り欠き部に端子付電線を挿入することが困難にな
ることが少なくなるとか、振動に対する安定性が
大きくなる等の効果があるばかりでなく、端子付
電線の端子をベースの端子挿入開口部より挿入で
きるので、電線の両端末に予め端子等を構成して
おくことができるとか、両端末に端子等を構成し
てなる端子付電線を、自動挿入機で、この考案に
よるインシユレーターに挿入できるとか、又はイ
ンシユレーターのベースとキヤツプを組み合わせ
た後一体化するので、必ずしもベース及びキヤツ
プの精度を予め高く構成しておく必要がないの
で、コストが安くなる等の勝れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係わるインシユレーターの実
施態様を示すものであつて第１図はこの考案の平
面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線の断面図、第３図
はこの考案によるインシユレーターに端子付電線
を組み込んだ図面である。なお符号１……ベー
ス、２……キヤツプ、３……接続部、４……端子
挿入開口部、５……端子露出開口部、６Ａ，６Ｂ
……傾斜壁、７，１３……中空部、８……切り欠
き、９Ａ，９Ｂ……傾斜面、１０Ａ，１０Ｂ……
フランジ部、１１，１２……開口部、１４……端
子、１５……電線である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電線の直径よりも大きな端子を有する端子付
   電線と、両端で開口し前記端子を通す大きさの
   中空部を有するベースと、前記中空部にはまり
   得る形状と大きさを有するキヤツプとからな
   り、前記キヤツプは、前記端子よりも小さく両
   端で開口し前記端子付電線を収納する中空部、
   およびこの中空部の側方に設けられ中空部内か
   ら外部に達し前記電線を通す切り欠きを具備し
   ており、前記端子付電線を前記ベースの中空部
   の端子挿入開口部側より挿入した後、前記ベー
   スの中空部に前記キヤツプを入れ、ベースとキ
   ヤツプとをはまり合いにより一体化できるよう
   に構成したことを特徴とするインシユレータ
   ー。 (2) 前記ベースとキヤツプと接続部とを一体化し
   て構成してなる実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のインシユレーター。 (3) 前記ベースとキヤツプとを容易に分離できる
   ように接続して構成してなる実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のインシユレーター。 (4) 前記ベースとキヤツプとを切り離して、別個
   に構成してなる実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のインシユレーター。