JPS6319749B2 - - Google Patents
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- JPS6319749B2 JPS6319749B2 JP60006092A JP609285A JPS6319749B2 JP S6319749 B2 JPS6319749 B2 JP S6319749B2 JP 60006092 A JP60006092 A JP 60006092A JP 609285 A JP609285 A JP 609285A JP S6319749 B2 JPS6319749 B2 JP S6319749B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lock
- speed
- gear
- shift
- throttle opening
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H61/00—Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
- F16H61/14—Control of torque converter lock-up clutches
- F16H61/143—Control of torque converter lock-up clutches using electric control means
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Control Of Fluid Gearings (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
〔発明の目的〕
(産業上の利用分野)
本発明は直結クラツチ付のトルクコンバータを
備える車上自動変速機のロツクアツプ制御に関
し、特に、変速と関連したロツクアツプ/ロツク
アツプ解除の制御に関する。 (従来の技術) 従来のこの種の自動変速機のロツクアツプ制御
は、ある特定の速度段(例えば第3速又はオーバ
ドライブ)で、ある車速以上のときに、自動的
に、直結クラツチを接として該直結クラツチでト
ルクコンバータの出力軸(変速機構の入力軸)を
エンジン出力軸(トルクコンバータの入力軸)に
直結(ロツクアツプ)し、それ以外のときには直
結クラツチを断としてエンジン出力軸にトルクコ
ンバータを介して変速機構の入力軸を接続する、
という態様で行なわれている。トルクコンバータ
は、車輌の発進時、急加速時、変速時等において
負荷に応じて変速を行なうため、スムーズな発
進、スムーズな加速、スムーズな変速等を可能と
すると共に、エンジンのノツキング、エンスト等
の不具合を起しにくいという特徴を持つている。 しかしながら負荷の小さい状態およびエンジン
回転が高い状態においては、フルードカツプリン
グ状態となり、変速が行なわれず、スリツプによ
るパワーロスのみが生じるため、燃費が悪くなる
という問題点があつた。この問題点を改良する1
つの方法が、先に触れた直結クラツチ付トルクコ
ンバータである。直結クラツチによりエンジン出
力軸をトルクコンバータの出力軸に直結(ロツク
アツプ)させることにより、パワーロスが減少
し、したがつて燃費上有利となる。 従来、ロツクアツプは第3速あるいはオーバド
ライブで速度が所定値以上のときのみ行われるの
で、燃費の向上がわずかであるし、アクセルを深
く踏み込んだときにはエンジンがノツキングを生
じたり、トルクコンバータのトルク増幅効果が得
られないために動力性能が不足するといつた不具
合があつた。そこで、最近は更に多くの変速段で
もロツクアツプを可能とし、自動ロツクアツプ制
御で燃費の向上を計つている(たとえば特願昭54
−111927号)。 (発明が解決しようとする問題点) ロツクアツプ制御を自動的に行なうとき、変速
をロツクアツプ状態で行なうと、あるいは、ロツ
クアツプ解除状態で変速しすぐにロツクアツプを
行うと、エンジンの急激な速度変動を生じ、変動
シヨツクを生じ変速フイーリングが悪くなること
がある。 本発明は変速シヨツク、特に自動ロツクアツプ
制御に関連する変速シヨツク、を可及的に低減す
ることを目的とする。 〔発明の構成〕 (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために本発明においては、
トルクコンバータ、該トルクコンバータの出力軸
を入力軸に直結する直結手段および変速機構を含
む自動変速機構;前記変速機構を付勢又は消勢し
て自動変速機構に複数の速度段を選択的に設定す
るための、速度比制御手段;前記直結手段を付勢
又は消勢してロツクアツプ又はロツクアツプ解除
を選択的に設定するための、ロツクアツプ制御手
段;トルクコンバータを駆動するエンジンのスロ
ツトル開度を検出する開度検出手段;自動変速機
構の出力軸の回転速度を検出する速度検出手段;
自動変速機構の設定速度段を記憶するための速度
段メモリ手段;自動変速機構の出力軸の回転速度
およびスロツトル開度の一方と自動変速機構の速
度段を指標とし、該指標における、該回転速度お
よびスロツトル開度の他方の、ロツクアツプ運転
が有利な領域とロツクアツプ解除が有利な領域の
境界を記憶したロツクアツプ判定用メモリ手段;
スロツトル開度を指標として、各スロツトル開度
に宛てられた、ロツクアツプ解除から変速までの
変速拘束時間および変速からロツクアツプまでの
ロツクアツプ解除拘束時間を記憶したタイミング
情報メモリ手段;前記速度検出手段が検出した速
度、前記開度検出手段が検出したスロツトル開度
および前記速度段メモリ手段に記憶されている速
度段に基づいて次速度段を決定し、前記タイミン
グ情報メモリ手段より前記開度検出手段が検出し
たスロツトル開度に宛てられたロツクアツプ解除
から変速までの変速拘束時間を読み出し、後記ロ
ツクアツプ判定手段がロツクアツプ解除を指示し
てから該変速拘束時間の後に前記速度比制御手段
に次速度段への変速を指示して前記速度段メモリ
手段に該次速度段を書込む変速判定手段;およ
び、前記ロツクアツプ判定用メモリ手段の前記指
標に対応した、前記速度検出手段が検出した回転
速度と前記開度検出手段が検出したスロツトル開
度の一方と、速度段メモリ手段の速度段と、に対
応する境界を前記ロツクアツプ判定用メモリ手段
より読み出して、これに該回転速度およびスロツ
トル開度の他方を対比してロツクアツプ要否を判
定して、ロツクアツプ要のとき前記ロツクアツプ
制御手段にロツクアツプを指示しロツクアツプ否
のとき前記ロツクアツプ制御手段にロツクアツプ
解除を指示し、前記変速判定手段の、前記速度段
メモリ手段に記憶されている速度段とは別の次速
度段の決定に応答して前記ロツクアツプ制御手段
にロツクアツプ解除を指示し、前記変速判定手段
が速度比制御手段に次速度段への変速を指示した
ときタイミング情報メモリ手段より開度検出手段
が検出したスロツトル開度に宛てられた変速から
ロツクアツプまでのロツクアツプ解除拘束時間を
読み出してその時間の間ロツクアツプ解除を継続
するロツクアツプ判定手段; を備える。 (作用) まず、自動変速機構の設定速度段と、自動変速
機構の出力軸回転速度(車速)およびスロツトル
開度の一方(以下に説明する実施例ではスロツト
ル開度)と、を指標として、他方(自動変速機構
の出力軸回転速度)を、これらの指標に対してロ
ツクアツプが有利/不利の境界を広い速度段に渡
つて予め細かく設定したロツクアツプ判定用メモ
リ手段を用いて、指標に対応する実際の状態(実
施例では設定速度段およびスロツトル開度)に基
づいて、該状態に対応する境界(回転速度のロツ
クアツプ/ロツクアツプ解除境界値)をメモリよ
り読み出して、読み出した境界と該他方(自動変
速機構の出力軸の現回転速度)とを比較してロツ
クアツプ要否を判定するので、ロツクアツプ/ロ
ツクアツプ解除の制御を速度段のそれぞれで細か
く設定できるので、トルクコンバータのすべりを
少くて寿命を長くすることができ、燃費が向上
し、また、トルクコンバータの動力伝達性能が最
大限に活かされて、直結クラツチを備える車輌に
おいてそれを十分にかつ効果的に活用するので車
輌の経済性が高くなる。 更に、変速制御と関連して、変速を行なおうと
するときには、まずロツクアツプを解除してその
ときのスロツトル開度に対応した、ロツクアツプ
解除から変速までの変速拘束時間の後に変速を行
ない、かつ、変速をすると、そのときのスロツト
ル開度に対応した、変速からロツクアツプまでの
解除拘束時間の後に、ロツクアツプの条件が整つ
ていると、ロツクアツプをするので、前述の広い
範囲の速度段のそれぞれでの細かいロツクアツプ
制御と円滑な変速とが有機的に組合つた、円滑な
自動変速制御がもたらされる。 スロツトル開度が大きいときには、エンジンの
作動状態が高く(高出力)、ロツクアツプ解除か
ら変速までの時間が短いと変速シヨツクを生じ、
また変速からロツクアツプまでの時間が短いと変
速後のシヨツクを生ずる。一方、これらの時間を
長く設定すると、トルクコンバータのスリツプ状
態が長くなるので、燃費が悪くなりトルクコンバ
ータの発熱が大きくなり耐久性の低下が招くが、
本発明では、タイミング情報メモリ手段に、スロ
ツトル開度を指標として、各スロツトル開度に宛
てられた、ロツクアツプ解除から変速までの変速
拘束時間および変速からロツクアツプまでのロツ
クアツプ解除拘束時間を細密に記憶しておいて、
変速の前後にこれらの時間を読み出して、スロツ
トル開度すなわちエンジン作動状態に細密に対応
した、最も適切なタイミングでロツクアツプ解除
後の変速と変速後のロツクアツプを行ない得るの
で、この面からも、トルクコンバータのすべりを
少くて寿命を長くすることができ、燃費が向上
し、また、トルクコンバータの動力伝達性能が最
大限に活かされて、直結クラツチを備える車輌に
おいてそれを十分にかつ効果的に活用するので車
輌の経済性が高くなる。 本発明の他の目的および特徴は、図面を参照し
た以下の実施例の説明より明らかになろう。 〔実施例〕 実施例を具体的に説明する前に、まず実施例の
設計思想を説明する。 本発明者の検討によると、各変速段においてエ
ンジントルクとエンジン回転数の両者の組合せに
よつては、ロツクアツプとするのが有利な場合が
ある。以下これを説明すると、今トルクコンバー
タの後段の変速段設定用のトランスミツシヨンの
ギヤ比1でロツクアツプ走行中のトルクコンバー
タ出力軸のトルクをT0、出力軸の回転数をN0と
し、スロツトル開示が30%で第1図のA点でエン
ジンが作動しているとすると、 T0A=TELu ……(1) N0A=NELu ……(2) 但し、 T0A:A点におけるトルクコンバータ出力軸のト
ルク、 TELu:A点におけるエンジントルク、 N0A:A点におけるトルクコンバータ出力軸の回
転速度、 NELu:A点におけるエンジン回転速度、 である。 この走行状態からロツクアツプを解除してトル
クコンバータの入力軸をエンジン出力軸に結合
し、これによりエンジンの作動状態がB点に移つ
たとすると、 T0B=t×TETc ……(3) N0B=e×NETc ……(4) 但し、 T0B:B点におけるトルクコンバータ出力軸のト
ルク、 t:トルク比;トルクコンバータの出力トルク/
入力トルク、 N0B:B点におけるエンジントルク、 e:トルクコンバータのスリツプ率、 NETc:B点におけるエンジン回転速度、 となる。 今、A点とB点で車速を同じとするためには、 N0A=N0B ……(5) であり、したがつて、 e=N0B/NETc=N0A/NETc=NELu/NETc
……(6) トルク比e=N0B/TETcは、トルクコンバー
タそれぞれにおいて第2図に示す如く一義的に定
まつており、エンジントルクは一般に第1図に実
線で示すように、高スロツトル開度のときを除
き、回転数の増加と共に減少する。 上記(3)式と(1)式より、 t≦NELu/NETcのときT0B≦T0A ……(7) である。 このT0B≦T0Aのときは、ロツクアツプ運転と
しても、ロツクアツプ解除運転時よりも大きいト
ルクコンバータ出力軸トルク(T0B)が得られる
ので、ロツクアツプ運転とする方が有利である。
そこで各スロツトル開度においてT0B=T0Aなる
点を求めて各点をつなぐと第3図に示す実線とな
り、傾線で示す範囲がロツクアツプ運転が有利な
領域である。次にエンジン回転数をトルクコンバ
ータ出力軸の回転数に変換し、これとスロツトル
開度の関係からロツクアツプ運転が有利な領域を
求めると第4a図に示す斜線領域となる。 各変速段にそれぞれロツクアツプ運転が有利な
領域がある。これを第4b図に示す。なお、実線
は変速の境界を示し、「1、2、3、4」は、そ
れぞれ第1速、第2速、第3速および第4速を指
す。斜線が、それぞれ右方から第2速、第3速お
よび第4速におけるロツクアツプ運転が有利な領
域を示す。なお、第1速においては、ロツクアツ
プ運転が有利な領域が少なく、しかもすぐに第2
速に変更するので実施例においては、ロツクアツ
プ運転をせず常にトルクコンバータを接続するロ
ツクアツプ解除運転とする。それ故第1速度領域
にはロツクアツプ運転が有利な領域は示していな
い。このような、ロツクアツプ運転が有利な領域
が各変速段に存在するのに対応して、実施例で
は、第4c図に示すようにロツクアツプ運転領域
を定める。第4c図において、実線は右方からそ
れぞれ第2速、第3速および第4速におけるロツ
クアツプとする境界を示し、点線は右方からそれ
ぞれ第2速、第3速および第4速におけるロツク
アツプ解除とする境界を示す。このようにロツク
アツプとロツクアツプ解除の境界を離しているの
は、車速のわずかな変動でロツクアツプとロツク
アツプ解除が交互に繰り返えされるという不安定
状態を避けるためである。 第4c図に示す各境界は、スロツトル開度をア
ドレスとしてロツクアツプとする最低の車速値を
読み出し専用の半導体記憶装置(以下ROMと称
する)に固定メモリする。以下、説明の便宜上、
ROMの各変速段についてのロツクアツプ境界お
よびロツクアツプ解除境界を記憶したメモリ領域
をテーブルと称し、次の第1表のように名称を付
す。 そして走行中においては、変速段(速度段)が
第2速であるとロツクアツプ状態であるか否かを
見て、ロツクアツプ状態であるとテーブルATc
を特定してその時点のスロツトル開度をアドレス
としてテーブルATcの最高車速を読み出してそ
の時点
備える車上自動変速機のロツクアツプ制御に関
し、特に、変速と関連したロツクアツプ/ロツク
アツプ解除の制御に関する。 (従来の技術) 従来のこの種の自動変速機のロツクアツプ制御
は、ある特定の速度段(例えば第3速又はオーバ
ドライブ)で、ある車速以上のときに、自動的
に、直結クラツチを接として該直結クラツチでト
ルクコンバータの出力軸(変速機構の入力軸)を
エンジン出力軸(トルクコンバータの入力軸)に
直結(ロツクアツプ)し、それ以外のときには直
結クラツチを断としてエンジン出力軸にトルクコ
ンバータを介して変速機構の入力軸を接続する、
という態様で行なわれている。トルクコンバータ
は、車輌の発進時、急加速時、変速時等において
負荷に応じて変速を行なうため、スムーズな発
進、スムーズな加速、スムーズな変速等を可能と
すると共に、エンジンのノツキング、エンスト等
の不具合を起しにくいという特徴を持つている。 しかしながら負荷の小さい状態およびエンジン
回転が高い状態においては、フルードカツプリン
グ状態となり、変速が行なわれず、スリツプによ
るパワーロスのみが生じるため、燃費が悪くなる
という問題点があつた。この問題点を改良する1
つの方法が、先に触れた直結クラツチ付トルクコ
ンバータである。直結クラツチによりエンジン出
力軸をトルクコンバータの出力軸に直結(ロツク
アツプ)させることにより、パワーロスが減少
し、したがつて燃費上有利となる。 従来、ロツクアツプは第3速あるいはオーバド
ライブで速度が所定値以上のときのみ行われるの
で、燃費の向上がわずかであるし、アクセルを深
く踏み込んだときにはエンジンがノツキングを生
じたり、トルクコンバータのトルク増幅効果が得
られないために動力性能が不足するといつた不具
合があつた。そこで、最近は更に多くの変速段で
もロツクアツプを可能とし、自動ロツクアツプ制
御で燃費の向上を計つている(たとえば特願昭54
−111927号)。 (発明が解決しようとする問題点) ロツクアツプ制御を自動的に行なうとき、変速
をロツクアツプ状態で行なうと、あるいは、ロツ
クアツプ解除状態で変速しすぐにロツクアツプを
行うと、エンジンの急激な速度変動を生じ、変動
シヨツクを生じ変速フイーリングが悪くなること
がある。 本発明は変速シヨツク、特に自動ロツクアツプ
制御に関連する変速シヨツク、を可及的に低減す
ることを目的とする。 〔発明の構成〕 (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために本発明においては、
トルクコンバータ、該トルクコンバータの出力軸
を入力軸に直結する直結手段および変速機構を含
む自動変速機構;前記変速機構を付勢又は消勢し
て自動変速機構に複数の速度段を選択的に設定す
るための、速度比制御手段;前記直結手段を付勢
又は消勢してロツクアツプ又はロツクアツプ解除
を選択的に設定するための、ロツクアツプ制御手
段;トルクコンバータを駆動するエンジンのスロ
ツトル開度を検出する開度検出手段;自動変速機
構の出力軸の回転速度を検出する速度検出手段;
自動変速機構の設定速度段を記憶するための速度
段メモリ手段;自動変速機構の出力軸の回転速度
およびスロツトル開度の一方と自動変速機構の速
度段を指標とし、該指標における、該回転速度お
よびスロツトル開度の他方の、ロツクアツプ運転
が有利な領域とロツクアツプ解除が有利な領域の
境界を記憶したロツクアツプ判定用メモリ手段;
スロツトル開度を指標として、各スロツトル開度
に宛てられた、ロツクアツプ解除から変速までの
変速拘束時間および変速からロツクアツプまでの
ロツクアツプ解除拘束時間を記憶したタイミング
情報メモリ手段;前記速度検出手段が検出した速
度、前記開度検出手段が検出したスロツトル開度
および前記速度段メモリ手段に記憶されている速
度段に基づいて次速度段を決定し、前記タイミン
グ情報メモリ手段より前記開度検出手段が検出し
たスロツトル開度に宛てられたロツクアツプ解除
から変速までの変速拘束時間を読み出し、後記ロ
ツクアツプ判定手段がロツクアツプ解除を指示し
てから該変速拘束時間の後に前記速度比制御手段
に次速度段への変速を指示して前記速度段メモリ
手段に該次速度段を書込む変速判定手段;およ
び、前記ロツクアツプ判定用メモリ手段の前記指
標に対応した、前記速度検出手段が検出した回転
速度と前記開度検出手段が検出したスロツトル開
度の一方と、速度段メモリ手段の速度段と、に対
応する境界を前記ロツクアツプ判定用メモリ手段
より読み出して、これに該回転速度およびスロツ
トル開度の他方を対比してロツクアツプ要否を判
定して、ロツクアツプ要のとき前記ロツクアツプ
制御手段にロツクアツプを指示しロツクアツプ否
のとき前記ロツクアツプ制御手段にロツクアツプ
解除を指示し、前記変速判定手段の、前記速度段
メモリ手段に記憶されている速度段とは別の次速
度段の決定に応答して前記ロツクアツプ制御手段
にロツクアツプ解除を指示し、前記変速判定手段
が速度比制御手段に次速度段への変速を指示した
ときタイミング情報メモリ手段より開度検出手段
が検出したスロツトル開度に宛てられた変速から
ロツクアツプまでのロツクアツプ解除拘束時間を
読み出してその時間の間ロツクアツプ解除を継続
するロツクアツプ判定手段; を備える。 (作用) まず、自動変速機構の設定速度段と、自動変速
機構の出力軸回転速度(車速)およびスロツトル
開度の一方(以下に説明する実施例ではスロツト
ル開度)と、を指標として、他方(自動変速機構
の出力軸回転速度)を、これらの指標に対してロ
ツクアツプが有利/不利の境界を広い速度段に渡
つて予め細かく設定したロツクアツプ判定用メモ
リ手段を用いて、指標に対応する実際の状態(実
施例では設定速度段およびスロツトル開度)に基
づいて、該状態に対応する境界(回転速度のロツ
クアツプ/ロツクアツプ解除境界値)をメモリよ
り読み出して、読み出した境界と該他方(自動変
速機構の出力軸の現回転速度)とを比較してロツ
クアツプ要否を判定するので、ロツクアツプ/ロ
ツクアツプ解除の制御を速度段のそれぞれで細か
く設定できるので、トルクコンバータのすべりを
少くて寿命を長くすることができ、燃費が向上
し、また、トルクコンバータの動力伝達性能が最
大限に活かされて、直結クラツチを備える車輌に
おいてそれを十分にかつ効果的に活用するので車
輌の経済性が高くなる。 更に、変速制御と関連して、変速を行なおうと
するときには、まずロツクアツプを解除してその
ときのスロツトル開度に対応した、ロツクアツプ
解除から変速までの変速拘束時間の後に変速を行
ない、かつ、変速をすると、そのときのスロツト
ル開度に対応した、変速からロツクアツプまでの
解除拘束時間の後に、ロツクアツプの条件が整つ
ていると、ロツクアツプをするので、前述の広い
範囲の速度段のそれぞれでの細かいロツクアツプ
制御と円滑な変速とが有機的に組合つた、円滑な
自動変速制御がもたらされる。 スロツトル開度が大きいときには、エンジンの
作動状態が高く(高出力)、ロツクアツプ解除か
ら変速までの時間が短いと変速シヨツクを生じ、
また変速からロツクアツプまでの時間が短いと変
速後のシヨツクを生ずる。一方、これらの時間を
長く設定すると、トルクコンバータのスリツプ状
態が長くなるので、燃費が悪くなりトルクコンバ
ータの発熱が大きくなり耐久性の低下が招くが、
本発明では、タイミング情報メモリ手段に、スロ
ツトル開度を指標として、各スロツトル開度に宛
てられた、ロツクアツプ解除から変速までの変速
拘束時間および変速からロツクアツプまでのロツ
クアツプ解除拘束時間を細密に記憶しておいて、
変速の前後にこれらの時間を読み出して、スロツ
トル開度すなわちエンジン作動状態に細密に対応
した、最も適切なタイミングでロツクアツプ解除
後の変速と変速後のロツクアツプを行ない得るの
で、この面からも、トルクコンバータのすべりを
少くて寿命を長くすることができ、燃費が向上
し、また、トルクコンバータの動力伝達性能が最
大限に活かされて、直結クラツチを備える車輌に
おいてそれを十分にかつ効果的に活用するので車
輌の経済性が高くなる。 本発明の他の目的および特徴は、図面を参照し
た以下の実施例の説明より明らかになろう。 〔実施例〕 実施例を具体的に説明する前に、まず実施例の
設計思想を説明する。 本発明者の検討によると、各変速段においてエ
ンジントルクとエンジン回転数の両者の組合せに
よつては、ロツクアツプとするのが有利な場合が
ある。以下これを説明すると、今トルクコンバー
タの後段の変速段設定用のトランスミツシヨンの
ギヤ比1でロツクアツプ走行中のトルクコンバー
タ出力軸のトルクをT0、出力軸の回転数をN0と
し、スロツトル開示が30%で第1図のA点でエン
ジンが作動しているとすると、 T0A=TELu ……(1) N0A=NELu ……(2) 但し、 T0A:A点におけるトルクコンバータ出力軸のト
ルク、 TELu:A点におけるエンジントルク、 N0A:A点におけるトルクコンバータ出力軸の回
転速度、 NELu:A点におけるエンジン回転速度、 である。 この走行状態からロツクアツプを解除してトル
クコンバータの入力軸をエンジン出力軸に結合
し、これによりエンジンの作動状態がB点に移つ
たとすると、 T0B=t×TETc ……(3) N0B=e×NETc ……(4) 但し、 T0B:B点におけるトルクコンバータ出力軸のト
ルク、 t:トルク比;トルクコンバータの出力トルク/
入力トルク、 N0B:B点におけるエンジントルク、 e:トルクコンバータのスリツプ率、 NETc:B点におけるエンジン回転速度、 となる。 今、A点とB点で車速を同じとするためには、 N0A=N0B ……(5) であり、したがつて、 e=N0B/NETc=N0A/NETc=NELu/NETc
……(6) トルク比e=N0B/TETcは、トルクコンバー
タそれぞれにおいて第2図に示す如く一義的に定
まつており、エンジントルクは一般に第1図に実
線で示すように、高スロツトル開度のときを除
き、回転数の増加と共に減少する。 上記(3)式と(1)式より、 t≦NELu/NETcのときT0B≦T0A ……(7) である。 このT0B≦T0Aのときは、ロツクアツプ運転と
しても、ロツクアツプ解除運転時よりも大きいト
ルクコンバータ出力軸トルク(T0B)が得られる
ので、ロツクアツプ運転とする方が有利である。
そこで各スロツトル開度においてT0B=T0Aなる
点を求めて各点をつなぐと第3図に示す実線とな
り、傾線で示す範囲がロツクアツプ運転が有利な
領域である。次にエンジン回転数をトルクコンバ
ータ出力軸の回転数に変換し、これとスロツトル
開度の関係からロツクアツプ運転が有利な領域を
求めると第4a図に示す斜線領域となる。 各変速段にそれぞれロツクアツプ運転が有利な
領域がある。これを第4b図に示す。なお、実線
は変速の境界を示し、「1、2、3、4」は、そ
れぞれ第1速、第2速、第3速および第4速を指
す。斜線が、それぞれ右方から第2速、第3速お
よび第4速におけるロツクアツプ運転が有利な領
域を示す。なお、第1速においては、ロツクアツ
プ運転が有利な領域が少なく、しかもすぐに第2
速に変更するので実施例においては、ロツクアツ
プ運転をせず常にトルクコンバータを接続するロ
ツクアツプ解除運転とする。それ故第1速度領域
にはロツクアツプ運転が有利な領域は示していな
い。このような、ロツクアツプ運転が有利な領域
が各変速段に存在するのに対応して、実施例で
は、第4c図に示すようにロツクアツプ運転領域
を定める。第4c図において、実線は右方からそ
れぞれ第2速、第3速および第4速におけるロツ
クアツプとする境界を示し、点線は右方からそれ
ぞれ第2速、第3速および第4速におけるロツク
アツプ解除とする境界を示す。このようにロツク
アツプとロツクアツプ解除の境界を離しているの
は、車速のわずかな変動でロツクアツプとロツク
アツプ解除が交互に繰り返えされるという不安定
状態を避けるためである。 第4c図に示す各境界は、スロツトル開度をア
ドレスとしてロツクアツプとする最低の車速値を
読み出し専用の半導体記憶装置(以下ROMと称
する)に固定メモリする。以下、説明の便宜上、
ROMの各変速段についてのロツクアツプ境界お
よびロツクアツプ解除境界を記憶したメモリ領域
をテーブルと称し、次の第1表のように名称を付
す。 そして走行中においては、変速段(速度段)が
第2速であるとロツクアツプ状態であるか否かを
見て、ロツクアツプ状態であるとテーブルATc
を特定してその時点のスロツトル開度をアドレス
としてテーブルATcの最高車速を読み出してそ
の時点
【表】
の車速と比較し、後者が前者以下であるとロツク
アツプ解除(直結クラツチ解除)とし、後者が前
者を越えているときにはそのままロツクアツプ状
態を継続とする。 ロツクアツプ解除状態であるときにはテーブル
ALuを特定してその時点のスロツトル開度をア
ドレスとしてテーブルATcの最低速度を読み出
してその時点の車速と比較し、後者が前者以上で
あるとロツクアツプ(直結クラツチオン)とし、
後者が前者に達していないときにはそのままロツ
クアツプ解除状態を継続とする。第3速の場合に
は、ロツクアツプ状態のときにはテーブルBTc
を参照しロツクアツプ解除状態のときにはテーブ
ルBLuを参照し、また第4速の場合には、ロツ
クアツプ状態のときにはテーブルCTcを参照し
ロツクアツプ解除状態のときにはテーブルCLu
を参照する。 以上のように、各変速段におけるロツクアツプ
境界を予めROMなどの記憶装置に記憶してお
き、車輌走行中に所定周期でスロツトル開度およ
び車速を読んで記憶装置のメモリデータと比較す
ることにより、ロツクアツプ制御情報を得ること
ができ、これに基づいてロツクアツプ制御をし得
る。なお、上記説明においては、上記記憶装置
に、スロツトル開度をアドレスとしてロツクアツ
プ境界の車速を固定メモリする態様を示したが、
車速をアドレスとしてロツクアツプ境界のスロツ
トル開度を固定メモリしてもよい。 前述した、ROMよりのデータの読み出しやデ
ータ比較等は、電子制御装置としてマイクロコン
ピユータを用いて行うのが好ましい。マイクロコ
ンピユータを用いる場合、前述したロツクアツプ
制御のみならず、変速制御をも、同様に所要のデ
ータをROMに予め固定メモリしておくことによ
り、比較的に容易に行い得る。以下に説明する実
施例は、ROMデータに基づいて、マイクロコン
ピユータでロツクアツプ制御および変速制御を行
うものである。 以下に添付の図面を参照して本発明の実施例を
具体的に説明する。 第5図は、本発明の制御対象であるオーバドラ
イブ装置付流体式自動変速機の一例を示す概略図
である。この自動変速機は直結クラツチ付のトル
クコンバータ1、オーバドライブ機構2、前進3
段後進1段の歯車変速機構3を含んでおり、トル
クコンバータ1はポンプ5、タービン6およびス
テータ7を含む周知のものであり、ポンプ5は機
関クランク軸8と連結され、タービン6はタービ
ン軸9に連結されている。タービン軸9はトルク
コンバータ1の出力軸をなすものであり、これは
またオーバドライブ機構2の入力軸となつてお
り、オーバドライブ機構に於る遊星歯車装置のキ
ヤリア10に連結されている。また機関クランク
軸8とタービン軸9の間には直結クラツチ50が
設けられており、直結クラツチ50作動時には機
関クランク軸8とタービン軸9を機械的に連結す
る。キヤリア10によつて回転可能に支持された
プラネタリピニオン14はサンギア11およびリ
ングギア15と噛合つている。サンギア11とキ
ヤリア10の間にはオーバドライブ多板クラツチ
C0とオーバドライブ一方向クラツチF0が設けら
れており、更にサンギア11とオーバドライブ機
構を包含するハウジングあるいはオーバドライブ
ケース16の間にはオーバドライブ多板ブレーキ
B0が設けられている。 オーバドライブ機構2のリングギア15は歯車
変速機構3の入力軸23に連結されている。入力
軸23と中間軸29の間にはフロント多板クラツ
チC1が設けられており、また入力軸23とサン
ギア軸30の間にはリバース用の多板クラツチ
C2が設けられている。サンギア軸30とトラン
スミツシヨンケース18の間には多板ブレーキ
B1と一方向クラツチF1を介して多板ブレーキB2
が設けられている。サンギア軸30に設けられた
サンギア32はキヤリア33、該キヤリアによつ
て但持されたプラネタリピニオン34、該ピニオ
ンと噛合つたリングギア35、他の一つのキヤリ
ア36、該キヤリアにより担持されたプラネタリ
ピニオン37、該ピニオンと噛合うリングギア3
8と共に二列の遊星歯車機構を構成している。一
方の遊星歯車機構に於るリングギア35は中間軸
29と連結されている。またこの遊星歯車機構に
於るキヤリア33は他方の遊星歯車機構に於るリ
ングギア38と連結されており、これらキヤリア
およびリングギアは出力軸39と連結されてい
る。また該他方の遊星歯車機構に於るキヤリア3
6とトランスミツシヨンケース18の間には多板
ブレーキB3と一方向クラツチF2が設けられてい
る。
アツプ解除(直結クラツチ解除)とし、後者が前
者を越えているときにはそのままロツクアツプ状
態を継続とする。 ロツクアツプ解除状態であるときにはテーブル
ALuを特定してその時点のスロツトル開度をア
ドレスとしてテーブルATcの最低速度を読み出
してその時点の車速と比較し、後者が前者以上で
あるとロツクアツプ(直結クラツチオン)とし、
後者が前者に達していないときにはそのままロツ
クアツプ解除状態を継続とする。第3速の場合に
は、ロツクアツプ状態のときにはテーブルBTc
を参照しロツクアツプ解除状態のときにはテーブ
ルBLuを参照し、また第4速の場合には、ロツ
クアツプ状態のときにはテーブルCTcを参照し
ロツクアツプ解除状態のときにはテーブルCLu
を参照する。 以上のように、各変速段におけるロツクアツプ
境界を予めROMなどの記憶装置に記憶してお
き、車輌走行中に所定周期でスロツトル開度およ
び車速を読んで記憶装置のメモリデータと比較す
ることにより、ロツクアツプ制御情報を得ること
ができ、これに基づいてロツクアツプ制御をし得
る。なお、上記説明においては、上記記憶装置
に、スロツトル開度をアドレスとしてロツクアツ
プ境界の車速を固定メモリする態様を示したが、
車速をアドレスとしてロツクアツプ境界のスロツ
トル開度を固定メモリしてもよい。 前述した、ROMよりのデータの読み出しやデ
ータ比較等は、電子制御装置としてマイクロコン
ピユータを用いて行うのが好ましい。マイクロコ
ンピユータを用いる場合、前述したロツクアツプ
制御のみならず、変速制御をも、同様に所要のデ
ータをROMに予め固定メモリしておくことによ
り、比較的に容易に行い得る。以下に説明する実
施例は、ROMデータに基づいて、マイクロコン
ピユータでロツクアツプ制御および変速制御を行
うものである。 以下に添付の図面を参照して本発明の実施例を
具体的に説明する。 第5図は、本発明の制御対象であるオーバドラ
イブ装置付流体式自動変速機の一例を示す概略図
である。この自動変速機は直結クラツチ付のトル
クコンバータ1、オーバドライブ機構2、前進3
段後進1段の歯車変速機構3を含んでおり、トル
クコンバータ1はポンプ5、タービン6およびス
テータ7を含む周知のものであり、ポンプ5は機
関クランク軸8と連結され、タービン6はタービ
ン軸9に連結されている。タービン軸9はトルク
コンバータ1の出力軸をなすものであり、これは
またオーバドライブ機構2の入力軸となつてお
り、オーバドライブ機構に於る遊星歯車装置のキ
ヤリア10に連結されている。また機関クランク
軸8とタービン軸9の間には直結クラツチ50が
設けられており、直結クラツチ50作動時には機
関クランク軸8とタービン軸9を機械的に連結す
る。キヤリア10によつて回転可能に支持された
プラネタリピニオン14はサンギア11およびリ
ングギア15と噛合つている。サンギア11とキ
ヤリア10の間にはオーバドライブ多板クラツチ
C0とオーバドライブ一方向クラツチF0が設けら
れており、更にサンギア11とオーバドライブ機
構を包含するハウジングあるいはオーバドライブ
ケース16の間にはオーバドライブ多板ブレーキ
B0が設けられている。 オーバドライブ機構2のリングギア15は歯車
変速機構3の入力軸23に連結されている。入力
軸23と中間軸29の間にはフロント多板クラツ
チC1が設けられており、また入力軸23とサン
ギア軸30の間にはリバース用の多板クラツチ
C2が設けられている。サンギア軸30とトラン
スミツシヨンケース18の間には多板ブレーキ
B1と一方向クラツチF1を介して多板ブレーキB2
が設けられている。サンギア軸30に設けられた
サンギア32はキヤリア33、該キヤリアによつ
て但持されたプラネタリピニオン34、該ピニオ
ンと噛合つたリングギア35、他の一つのキヤリ
ア36、該キヤリアにより担持されたプラネタリ
ピニオン37、該ピニオンと噛合うリングギア3
8と共に二列の遊星歯車機構を構成している。一
方の遊星歯車機構に於るリングギア35は中間軸
29と連結されている。またこの遊星歯車機構に
於るキヤリア33は他方の遊星歯車機構に於るリ
ングギア38と連結されており、これらキヤリア
およびリングギアは出力軸39と連結されてい
る。また該他方の遊星歯車機構に於るキヤリア3
6とトランスミツシヨンケース18の間には多板
ブレーキB3と一方向クラツチF2が設けられてい
る。
【表】
かかるオーバドライブ装置付流体式自動変速機
は以下に詳細に説明される油圧制御装置によりエ
ンジンの出力および車輌の車速に応じて各クラツ
チおよび車輌ブレーキの係合または解放が行わ
れ、オーバドライブ(O/D)を含む前進4段の
変速または手動切換による後進1段の変速を行う
ようになつている。 変速ギア位置とクラツチおよびブレーキの作動
状態を第2表に示す。 上記自動変速機のクラツチC0,C1,C2および
ブレーキB0,B1,B2,B3ならびにトルクコンバ
ータ1の直結クラツチ50を選択的に作用させ、
自動変速操作を行う油圧回路を第6図に示す。こ
の第6図に示す油圧回路は油留め100、油ポン
プ101、圧力調節弁103、カツトバツク弁1
90、スロツトル弁200、マニユアル弁21
0、1−2シフト弁220、2−3シフト弁23
0、3−4シフト弁240、ローコーストモジユ
レータ弁250、インタミデイエイトコーストモ
ジユレータ弁255、アキユムレータ弁260,
270,280、チエツク弁付流量制御弁29
0,300,305,310、ソレノイド弁32
0,330、デユアルシーケンス弁340、クー
ラバイパス弁350、ロツクアツプクラツチコン
トロール弁360、ロツクアツプコントロールソ
レノイド弁370、およびこれら弁間とクラツ
チ、ブレーキの油圧サーボ連絡する油路からな
る。 油留め100より油圧ポンプ101により汲み
上げられた作動油は圧力調整弁102で所定の油
圧(ライン圧)に調整されて油路104および油
路103′へ供給される。油路103′を経て補助
圧力調整弁103に供給された圧油はスロツトル
弁200のスロツトル圧に応じ所定のトルクコン
バータ圧、潤滑油圧、およびクーラ圧に調圧され
る。油路104と連絡されたマニユアル弁210
は、運転席に設けられたシフトレバーと連絡され
ており、手動操作によりシフトレバーのレンジに
応じてR、R、N、D、3、2、L、の各位置に
移動される。 第3表に各シフトレバー位置における油路10
4と油路105,106,109,110との連
通状態を示す。〇は連通している場合を示す。
は以下に詳細に説明される油圧制御装置によりエ
ンジンの出力および車輌の車速に応じて各クラツ
チおよび車輌ブレーキの係合または解放が行わ
れ、オーバドライブ(O/D)を含む前進4段の
変速または手動切換による後進1段の変速を行う
ようになつている。 変速ギア位置とクラツチおよびブレーキの作動
状態を第2表に示す。 上記自動変速機のクラツチC0,C1,C2および
ブレーキB0,B1,B2,B3ならびにトルクコンバ
ータ1の直結クラツチ50を選択的に作用させ、
自動変速操作を行う油圧回路を第6図に示す。こ
の第6図に示す油圧回路は油留め100、油ポン
プ101、圧力調節弁103、カツトバツク弁1
90、スロツトル弁200、マニユアル弁21
0、1−2シフト弁220、2−3シフト弁23
0、3−4シフト弁240、ローコーストモジユ
レータ弁250、インタミデイエイトコーストモ
ジユレータ弁255、アキユムレータ弁260,
270,280、チエツク弁付流量制御弁29
0,300,305,310、ソレノイド弁32
0,330、デユアルシーケンス弁340、クー
ラバイパス弁350、ロツクアツプクラツチコン
トロール弁360、ロツクアツプコントロールソ
レノイド弁370、およびこれら弁間とクラツ
チ、ブレーキの油圧サーボ連絡する油路からな
る。 油留め100より油圧ポンプ101により汲み
上げられた作動油は圧力調整弁102で所定の油
圧(ライン圧)に調整されて油路104および油
路103′へ供給される。油路103′を経て補助
圧力調整弁103に供給された圧油はスロツトル
弁200のスロツトル圧に応じ所定のトルクコン
バータ圧、潤滑油圧、およびクーラ圧に調圧され
る。油路104と連絡されたマニユアル弁210
は、運転席に設けられたシフトレバーと連絡され
ており、手動操作によりシフトレバーのレンジに
応じてR、R、N、D、3、2、L、の各位置に
移動される。 第3表に各シフトレバー位置における油路10
4と油路105,106,109,110との連
通状態を示す。〇は連通している場合を示す。
【表】
2−3シフト弁230を制御する第1のソレノ
イド弁320は、非通電時には弁口321を閉じ
てオリフイス322を介し油路106と連絡した
油路111に油圧を生ぜしめ、通電時には弁口3
21を開いて排油口323から油路111の圧油
排出させる。 1−2シフト弁220および3−4シフト弁2
40を制御する第2のソレノイド弁330は非通
電時には弁口331を閉じてオリフイス332を
介し油路104と連絡した油路112に油圧を生
ぜしめ、通電時には弁口331を開いて排油口3
33から油路112の圧油を排出させる。第4表
に、後述する電子回路により制御されるソレノイ
ド弁320および330の通電、非通電と自動変
速機のギヤ状態の関係を示す。
イド弁320は、非通電時には弁口321を閉じ
てオリフイス322を介し油路106と連絡した
油路111に油圧を生ぜしめ、通電時には弁口3
21を開いて排油口323から油路111の圧油
排出させる。 1−2シフト弁220および3−4シフト弁2
40を制御する第2のソレノイド弁330は非通
電時には弁口331を閉じてオリフイス332を
介し油路104と連絡した油路112に油圧を生
ぜしめ、通電時には弁口331を開いて排油口3
33から油路112の圧油を排出させる。第4表
に、後述する電子回路により制御されるソレノイ
ド弁320および330の通電、非通電と自動変
速機のギヤ状態の関係を示す。
【表】
1−2シフト弁220は、一方にばね221を
背説したスプール222を備え、第1速ではソレ
ノイド弁330は通電され油路112は排圧され
ているので、スプール222は油路113を経て
右端油室223に供給される油圧で図示右方に設
定され、第2速ではソレノイド弁330は非通電
され油路112に油圧が生じスプール222は図
示左方に設定される。第3、4速においては後述
する2−3シフト弁のスプール232が図示右方
に設定され油路113を通じて左端油室が排圧さ
れるのでスプール222は図示左方に固定され
る。 2−3シフト弁230は一方にバネ231を背
設したスプール232を備え、第1、2速ではソ
レノイド弁320が通電されており油路111に
油圧は生じていないのでスプール232は、ばね
231の作用で図示左方に設定され、第3、4速
ではソレノイド弁320が非通電され、第3、4
速ではソレノイド弁320が非通電され油路11
1に油圧が生じ図示右方に設定される。 3−4シフト弁240は一方にばね241を背
設したスプール242を備え、第1、2速では油
路114を経て油室243にライン圧が入りスプ
ール242は図示左方に固定される。第3、4速
では油路114が排圧されると共に第3速はソレ
ノイド弁330が通電され油路112は排圧され
ているのでばね241の作用でスプール242は
図示左方に設定され、第4速ではソレノイド弁3
30が非通電され油路112に油圧が生じスプー
ル242は図示右方に設定される。 スロツトル弁200はアクセルペダルの踏み込
み量に応じインジケータ弁201がストロークし
て該弁201とバルブスプール202との間のば
ね203を圧縮しスロツトル圧を油路124に生
ぜしめる。 マニユアル弁210がN位置にあるときソレノ
イド弁330は非通電され油路112に油圧が生
じているので3−4シフト弁240は左端油室2
44に油圧が供給されてスプール242は図示右
端に設定されている。この状態で油路104は3
−4シフト弁240を介して油路115と連絡
し、ブレーキB0は係合されており、油路120
はドレインポートと連絡して排圧されクラツチ
C0は開放状態にあり、オーバドライバ機構8は
オーバドライブのギア係合がなされている。 マニユアル弁210をR位置に手動シフトする
と、油路110に油圧が生じスプール232が図
示左方に設定された2−3シフト弁230および
油路114を介して3−4シフト弁240の右端
油室243に油圧が供給される。これによりN−
Rシフト時1秒程の間オーバドライブ機構2にお
いては、オーバドライブのギア係合が保たれ、遊
星歯車機構8では後進のギア係合がなされる。N
−Rシフト後1秒間が経過すると油室243の油
圧は高くなりスプール242は図示左方へ移動し
油路104は油路120と連絡してクラツチC0
に油圧が供給され、油路115は排圧されるので
ブレーキB0は開放されると共にクラツチC0は係
合され、オーバドライブ機構2は直結のギア係合
となり、プラネタリギアユニツトは通常の後進状
態となる。 また手動でN−Dシフトをした場合、第1速で
は1−2シフト弁220のスプール222は図示
右方にあり、ブレーキB1,B2に連絡する油路1
16,117は排圧され、ブレーキB3に連絡す
る油路118にも油圧が供給されていないのでブ
レーキB1,B2,B3は開放されている。 また第1速ではデユアルシーケンス弁340は
油路105から分枝した油路108を経て右端油
室341に供給されたライン圧により、背設され
たばね345を圧縮してスプール347は図示左
方に設定されている。 車速が予定の大きさになつたときコンピユータ
の出力でソレノイド弁330が非通電され、1−
2シフト弁220のスプール222は図示左方に
移動し、油路105,117を経て供給されたラ
イン圧は、流量制御弁310とアキユムレータ2
80とを介してブレーキB2を除々に係合せしめ
ると共に油路128を経てデユアルシーケンス弁
340の左端油室346に供給される。これによ
りばね345の弾性力と漸増する油室346の油
圧の和がランド342に加わるライン圧より大き
くなつた時点でスプール347は図示右方に動か
され始める。設定した時間後スプール347が図
示右方に移動すると、ブレーキB1はソレノイド
弁320の通電により2−3シフト弁230のス
プール232が図示左方にあるので、油路106
→2−3シフト弁230→油路113→インタミ
デイエイトコーストモジユレータ弁255→油路
124→1−2シフト弁220→油路116→デ
ユアルシーケンス弁340→油路125の順で油
圧が供給され係合する。これによりエンジンブレ
ーキの働く第2速が得られる。この際デユアルシ
ーケンス弁340はブレーキB2が係合して変速
機構部が第2速状態になつた後ブレーキB1を係
合せしめる係合のタイミングをとる作用をなす。 第3速へのシフトは、車速、スロツトル開度等
が所定値に達したときコンピユータの出力ソレノ
イド弁320が非通電され、2−3シフト弁23
0のスプール232は図示右方に移動し、油路1
06,121、流量制御弁305を経て油圧が供
給されてクラツチC2が係合し、同時に1−2シ
フト弁220のスプール222が油室223の排
圧とばね221の作用で図示左方に固定されてな
される。 この第3速においては、デユアルシーケンス弁
340は油路121と分枝した油路122からラ
ンド342と該ランド342より所定寸法だけ太
径のランド343とで形成された油室344に供
給され、スプール347は図示左方に移動される
ので、油路125は排油口と連通して排圧されブ
レーキB1は解放される。 第4速へのシフトは上記と同様コンピユータの
出力でソレノイド弁330が非通電され、3−4
シフト弁のスプール242が図示右方に移動し油
路120が排圧されると共に油路115に油圧が
供給され、クラツチC0が解放されると共にブレ
ーキB0が係合してなされる。 第4速から第3速への4−3ダウンシフトは上
記3−4シフトと逆の順序でなされ、ソレノイド
弁330が通電され3−4シフト弁240のスプ
ール242は図示右方に移動し、油路115が排
圧されると共に油路120に油圧が供給され、ブ
レーキB0が開放されると共にクラツチC0が係合
してなされる。第3速から第2速への3−2ダウ
ンシフトでは、ソレノイド弁320が通電され2
−3シフト弁230のスプール232は図示左方
に移動し、油路121が排圧されてクラツチC2
が解放し、これに伴ない一方向クラツチF1の係
合が終了した後、油路121から分枝した油路1
22とこれに連結された油室344が排圧され、
デユアルシーケンス弁340のスプール347
は、油路128から油室346に供給された油圧
とばね345の弾性力でランド342に供給され
た油圧に抗して図示右方に動かされ、油路125
は油路116と連結され、ブレーキB1の係合と
の間の係合のタイミングをとる作用をなす。 マニユアル弁210が3位置にあるとき、第
1、2、3速は上記D位置のときと同様のシフト
がなされるが、油路106,114を経て3−4
シフト弁の右端油室243にライン圧が入りスプ
ール242を図示左方に固定するので、第4速へ
のシフトは生じない。またマニユアル弁210が
D位置で第4速の走行中に手動でD−3シフトを
行つた場合、ただちに第3速にダウンシフトがな
される。 マニユアル弁210が2位置にあるとき、第1
速はマニユアル弁がD位置にあるときと同じであ
り、第2速では油路106,116を経てブレー
キB1を係合させエンジンブレーキがきくように
されている。また第3速状態で走行中2位置に手
動シフトしたときは、予定した速度まで減速した
時点でコンピユータの出力がソレノイド弁320
を通電させ、3−2ダウンシフトを生じさせる。 マニユアル弁210が1位置にシフトされたと
きは、油路109に油圧が入り、2−3シフト弁
230の右端油室233にライン圧が供給されス
プール232は図示左方に固定され、即時に4−
2または3−2のダウンシフトが生じる。2−1
ダウンシフトは所定の車速まで減速したときコン
ピユータの出力でソレノイド弁330が非通電さ
れてなされる。また同時に油路109の油圧は油
路107、ローコーストモジユレータ弁250、
油路123,118を経てブレーキB3を係合さ
せる。 ロツクアツプクラツチコントロール弁360
は、ばねを背設したスプールを有し、ロツクアツ
プコントロールソレノイド弁370が消勢のとき
には、スプールの上端室と下端室が同圧であるた
めばね力で図示の如く下方に移動しており、直結
クラツチ50の油路Aに油路103′の油圧を、
油路Bに補助圧力調整弁103およびクーラバイ
パス弁350を介してドレイン油圧を与えてお
り、これにより直結クラツチ50を解除(非ロツ
クアツプ)している。ロツクアツプコントロール
ソレノイド弁370が付勢のときには、ロツクア
ツプクラツチコントロール弁360においてスプ
ールがばね力に抗して上方に駆動され、直結クラ
ツチ50の油路Aはドレイン油圧に、油路Bは油
路103′の油圧になり、これにより直結クラツ
チ50を結合(ロツクアツプ)する。 以上に説明した第6図の油圧回路においては、
一つのデユアルシーケンス弁340で1−2シフ
ト時と3−2ダウンシフト時とにおけるブレーキ
B1、ブレーキB2、一方向クラツチF1の作用のタ
イミングをとることが可能である。 第7図に、ソレノイド弁330,320および
370を開閉制御して自動変速制御およびロツク
アツプ制御を行うデジタル電子制御装置400の
概略構成を示す。デジタル電子制御装置400
は、中央処理ユニツト又はマイクロプロセツサと
呼ばれ、高度デジタル演算処理機能を有する大規
模集積半導体論理装置(以下においてCPUと略
称する)401を主たる構成要素とし、かつその
論理動作制御プログラム、および、各種データを
固定記憶した読取専用の記憶装置(以下において
ROMと略称する)402、ROM402の読取
データおよび一時的な入出力データを記憶し読出
す読み書き記憶装置(以下においてRAMと称す
る)403、入出力ポート404、クロツクパル
ス発振器405、分周器406、および読み書き
記憶装置を指定するシステムコントローラ407
で構成される。 CPU401とROM402およびRAM403
は、アドレスライン、データラインおよびクロツ
クパルスラインが共通につながれており、基本ク
ロツクは発振器405より発生され、各装置40
1〜403,406の基本クロツク入力端子に印
加される。分周器406はこの基本クロツクを分
周してCPU401の割込端子に印加する。この
実施例においては、割込は、車輌の走行状態より
坂路走行への変化、又は坂路走行から平担路走行
への変化を検出し、これに対応して走行レンジ切
換の拘束又は走行レンジ切換の制御条件を変更す
るために、前記分周器406の出力パルス周期で
行われる。CPU401における割込動作の概略
を第8図に従つて説明すると、後述するROM4
02のプログラムは、プログラムカウンタによつ
て一番地づつ進められる。割込機能とは、CPU
401の割込端子にパルスが印加されたとき、プ
ログラムカウンタの番地をある特定番地(第8図
では3CH番地)へ強制的に移動させる機能であ
り、この割込機能を遂行させる割込命令はCPU
401に保持し、割込を実行するとエラーになる
ようなプログラム番地では、割込命令を実行しな
いようにしている。割込命令は割込が割込可能な
プログラムの番地ABHまで保持され、そこで割
込が認識され、プログラムカウンタのコードが特
定の割込番地(第8図では3CH番地)に変わり、
その番地のプログラムの実行が終了すると、割込
命令認識番地の次の番地ACHへ戻る。 ROM402にはこのような割込検出および割
込実行のプログラムの他に、後述するところの、
平担路走行における走行速度レンジ判断プログラ
ムおよびその参照データ、走行速度レンジ切換プ
ログラム、坂路走行検出プログラムおよびその参
照データ、走行速度レンジ切換拘束プログラム、
拘束解除船口グラム等々のプログラムデータ、お
よびそれらの判断、検出に供する参照データ、な
らびに、非ロツクアツプ拘束プログラム、ロツク
アツプ一時解除プログラム、スロツトル開度加速
検出プログラム等のプログラムデータおよびその
実行に参照する定数データが格納されている。こ
れらのプログラムの実行は、主に、シフトレバー
位置(L、2、3、D、R等)、車速(自動変速
機の出力軸の回転速度)およびスロツトル開示の
各状態に応じて行われ、プログラムの実行により
ソレノイド弁320,330および370が開閉
制御される。 そのため、入出力ポート404に、シフトレバ
ー位置センサ410、車速信号発生器420、ス
ロツトル開度センサ430、およびソレノイドド
ライバ440,441,442が接続されてい
る。 なお、第7図および以下の説明においては、入
出力ポート404および分周器406がROM4
02、RAM403と別体となつているものとし
て説明するが、入出力ポートが1チツプ内に収め
られたROMおよびRAM、更には分周器および
入出力ポートが1チツプ内に収められたRAMも
存在する。したがつて図面上の表示ならびに以下
に説明する構成の説明は、1つの表現方式に従う
ものであつて、各装置又は素子をすべてその通り
に組合わせる必然性がない場合もあることに注目
されたい。 第9a図に、第7図に示すデジタル電子制御装
置400の、基本部分の一具体例を示す。この例
においては、ROM402は1つのチツプ402
−1と402−2で構成されている。 +5Vの定電圧が各部に印加され、かつスイツ
チ407が閉じられることにより、ROM402
−1,402−2のプログラムの先頭
(START)より制御動作が開始され、ROM40
2−1,402−2に格納したプログラムに従つ
て、後述する各動作が繰り返し続行される。+5V
の定電圧は第9b図に示す定電圧回路より与えら
れる。 車速ゼネレータ420は、第9c図に示すよう
に、変速機の出力軸に連結した永久磁石の回転を
検出する誘導コイル421とパルス化回路422
で構成されており、出力軸の回転数に比例する周
波数のパルスがパルス化回路422より出力され
る。この出力パルスは、カウンタCOUのカウン
トパルス入力端CLKに与えられる。カウンタ
COUのカウントコードはラツチLUTに与えられ
る。RAM403の出力端Timer OUTより定周
期のパルスが分周器FDEに与えられている間、
このラツチ動作とカウント動作が継続される。し
たがつて、ラツチLUTの出力コードが車速を表
わし、ROM402−1の入力ポートPA0〜PA
7に印加される。 ROM402−1の端子PB0〜PB7に、第9
d図に示す如くコネクタ451,452を介して
シフトレバー位置センサ410のスイツチが接続
されている。また、RAM403のポートPA0
〜PA7に、第9f図に示す如くコネクタ453,
454を介してスロツトル開度センサ430が接
続され、同様にRAM403のPB0〜PB7ポー
トに第9g図に示す如きソレノイドドライバ44
0〜442が接続される。 スロツトル開度センサ430は、スロツトルバ
ルブの回動軸と連結され、その回動軸と共に回転
する軸431と、それに固着されたロータリ接点
(複数)と、接点数と等しい固定接片を有する、
ポテンシヨメータタイプのデジタルコード発生器
であり、その端子リード引出側の平面図を第10
a図に示し、そのXB−XB線断面図を第10b
図に示す。 このデジタルコード発生器430は、4ビツト
コードで0〜15の16ステツプのスロツトル開度を
表わすようにしたものであり、第1桁から第4桁
にそれぞれのビツト信号を出力する4本の出力リ
ード4321〜4324と一本のアース接続リード
432Gが円板状のプリント基板433の分割プ
リント電極のそれぞれに接続されている。プリン
ト基板433の拡大平面図を第10c図に示す。
プリント基板433には第1桁〜第4桁の各ビツ
ト出力を得るための分割電極4331〜4334と
アース電位に維持される分割電極433Gが形成
されており、4個の分割電極4331〜4334
は、プリント基板433を90゜毎に4分割した場
合各分割部分に配置されている。このプリント基
板433はハウジングベース434に固着されて
いる。軸431には弾性材で作られたスライダ4
35が固着されている。このスライダ435の平
面図を第10d図に示す。このスライダ435に
は、90゜の間隔で4本のアーム4351〜4354
が形成されており、かつアーム4351〜4354
の間にもう1つのアーム435Gが形成されてい
る。これらのアーム4351〜4354と435G
のそれぞれの先端部には、接点部材4361〜4
364,436Gのそれぞれが固着されており、第
10b図に示すようにハウジングにプリント基板
433を固着し、かつ軸431を固着した状態に
おいて、接点部材4361〜4364のそれぞれ
は、分割電極4331〜4334のそれぞれの最も
外方にある凹凸の電極部分に位置してその部分に
接触し、接点部材436Gは分割電極433Gの最
も内側の弧状部に接触する。つまり、軸431の
回動範囲(90゜)において接点部材436Gは常に
分割電極433Gに接触するが、接点部材4361
〜4364のそれぞれは、分割電極4331〜43
34のそれぞれの、最外方電極パターンに応じて、
各分割電極に接触したり、あるいはしなかつたり
する。たとえば分割電極4331について見ると、
それに接点部材4361が接触しているときはア
ース電位であり、それにスルーホールメツキおよ
び裏面電極を介して接続された接続リード432
1はアース電位であるが、接点部材4361が接触
していなしときには接続リード4321および分
割電極4331は+5Vのレベルである。これは第
9e図に示すようにコネクタ453および454
を介してリード4321に+5Vの電圧が印加され
るからである。各分割電極4331〜4334に
は、このように、軸431つまりはスライダ43
5、の回転角に応じてアースレベル又は+5Vレ
ベルとなる電極パターンが形成されている。この
実施例においては、軸431の90゜の回動範囲を
16分割してスロツトル開示を16段階で表わすよう
にされており、各分割電極4331〜4334の電
極パターンは、軸431の回動角に対応して、第
10e図に示すように、グレイパターンでアース
レベル「0」と+5Vレベル「1」となるように
されており、接続リード4321〜4324の出力
θ1〜θ4の4ビツトでスロツトル角度0〜15のそれ
ぞれを表わすようにされている。このようなグレ
イパターンとするのは、接点部材4361〜43
64が瞬間あるいは一時的に分割電極4331〜4
334と非接触状態になつても、その時点にコー
ドθ1〜θ4で表わされるスロツトル開示が実際の開
度と大差がないようにするためである。今たとえ
ばスロツトル開示3(0010)から4(0110)にかわ
るとき、接点部材4363が分割電極4333に接
触するまでの過渡状態において、開度コードは
0010のままで開度3を表わし、開度4前後から離
れた開度を表わすことがない。通常の2進コード
の場合には、たとえば開示3は0011で表わされ、
開度4は0100で表わされるが、0011から0100に変
わる間に、0111(開度7)、0101(開度5)、0000
(開度0)、又は0001(開度1)などの、開度3、
4とは離れた開度を表わすコードを生ずることが
あるが、前述のスロツトル開度センサ430で
は、このような飛び離れたコードを生ずることは
ない。 第11a図に同じ構造のソレノイドバルブ32
0,330,370の1つの背面を示し、そのXI
B−XIB線断面図を第11b図に示す。このソレ
ノイドバルブは、バルブプレート437とキヤリ
ア438をスポツト溶接により接合し、バルブプ
レート437にオリフイスプレート439をプロ
ジエクシヨン溶接により接合した後、キヤリア4
38の穴にスリーブ440を挿入してその先端を
バルブプレート437に当て、次いでスリーブ4
40の後端にコア441の先端を押し付けてコイ
ルケース442を装着した状態でバツクプレート
443をかしめによりキヤリア438およびコア
441の尾端を固着したものである。なお、44
4はプランジヤ、445は圧縮スプリングであ
る。このソレノイドバルブでは、バルブプレート
437の厚みとスリーブ440の長さの和でオリ
フイスプレート443とプランジヤ441の距離
すなわちプランジヤ作動空間が決定されており、
その精度はバルブプレート437の厚みとスリー
ブ440の長さの精度のみに依存し、プランジヤ
441の長さ誤差やバツクプレート443の厚み
誤差はプランジヤ444の作動空間の決定には影
響を及ぼさない。 この実施例においては、シフトレバー210の
ポジシヨンがドライブ「D」で平担路走行のとき
の、第1速から第2速へ(1→2)、第2速から
第3速へ(2→3)、第3速から第4速へ(3→
4)およびそれらの逆へ(4→3)、(3→2)、
2→1)の変速における境界の速度は、第12a
図に示すように、PD001〜PD006と定められてお
り、ROM402の6個のメモリ領域にそれぞれ
スロツトル開度をアドレスとしてPD001〜PD006
の車速値がメモリされている。この第12a図に
示すパターンは、シフトレバーが「D」位置にあ
つて平担路走行において変速段切換のための参照
データとされ、また坂路走行の場合には、坂路傾
斜に応じてそのパターンに変更を加えて変速段切
換のための参照データとされ、シフトレバーが
「3」、「2」および「1」位置にあるときには、
それぞれ3→4、2→3および1→2の変速段切
換を拘束するパターンに変更される。つまり、第
12a図に示すパターンが標準パターンである。 このパターンの変更は、シフトレバーのポジシ
ヨンPOSiあるいは割込プログラムで検出された
坂路傾斜(SLOPE2、SLOPE4およびSLOPE8の
3種)に基づいて、標準パターンをROM402
−1,402−2からRAM403に書込むとき
に行われる。すなわち、シフトレバーが「3」位
置にあるときには、標準パターンをRAM403
に書込むときに、PD005を、第12b図に示すよ
うに、その車輌ではシフトレバーポジシヨン
「3」および緩傾斜坂路SLOPE8のときにはRAM
403に第12c図に示すように、PD005と
PD006をスロツトル開度THROに関係しない一
定車速すなわちエンジン最高回転速度に対応する
その車輌における第3速で出し得る最高速度
(140Km/h)に書き替えて速度段切換のための参
照データを作成する。同様にしてシフトレバーポ
ジシヨンおよび中傾斜坂路SLOPE3のときには、
第12d図に示すようにPD002〜PD006を、スロ
ツトルバルブ開度THROに関係のない、第2速
および第3速で出し得る最高車速値として書込
む。また、シフトレバーポジシヨンが「L」のと
きおよび急傾斜坂路2のときには、第12e図に
示すように、すべてのパターンPD001〜PD006
を、スロツトル開度THROに関係のない、各速
度段に対応する最高車速値として書込む。これら
の各種モードのパターンPD001〜PD006を参照し
た速度段切換えは、次のようにして行われる。す
なわち、分周器406(第7図)の出力パルスに
基づいて周期的に行われる割込プログラムの実行
により坂路が検出され、それに従つて前述した第
12a図〜第12e図に示す各モードの1つが選
択される。 今、平担路走行でシフトレバーポジシヨンが
「D」であると、第12a図に示す各パターン
PD001〜PD006が特定され、現在の速度段SRと
スロツトル開度θを参照して、それらが例えばθ
=9、SR=2であると、その速度領域の境界パ
ターンPD002とPD003のθ=9の車速値Y1=15
とX2=70を読み取つて実際の車速値ASと比較
し、AS<15=Y1であれば2→1変速指令を発
し、AS≧70=X2であると2→3変速指令を発
し、15≦AS<70であると現状固定のため変速指
令を発しない。 シフトレバーポジシヨンが他の位置であるとき
や坂路8〜2であるときには、それらに対応した
モード(第12b図〜第12d図)のパターン
PD001〜PD006の2つ(高速切換側と低速切換側
の境界)の車速値が、現在の速度段を参照して選
択され、実際の車速がこれらの車速値と比較され
る。しかしながらシフトレバー「D」で平担路走
行であるときにすべての速度段への切換が自動的
に行なわれるのに対して、シフトレバーポジシヨ
ンが「3」、「2」、「L」であるときや、坂路走行
であるときには、それらに応じて高速側の参照パ
ターンデータつまり車速比較データが各速度段に
おいてエンジン最高回転に対応する車速値に決定
されているので、万一運転者が、例えばシフトレ
バーポジシヨン「3」のまま加速し第3速の最高
速度に達すると変速が行われてエンジンのオーバ
ラン(過回転)を防止はかるようになつている。
シフトダウンパターンPD002、PD004、PD006も
シフトさせるのは、適切なエンジンブレーキを得
るためである。 このように参照データであるシフトアツプパタ
ーンをスロツトルバルブの開度にかかわりなく高
い車速値に固定することにより、坂路走行におい
て一時的な変速切換な短時間での変速の繰り返し
によるハンチングがなくなる。 なお、念のため上記した変速段の選択をも少し
具体的に説明すると、SLOPE=2(第12d図)
のときは、車輌が坂路を第2速で走行している
際、変速比が適切でないので1速で走行するよう
に、パターンPD001〜PD006が定められている
(第12d図)。よつて1→2変速点X1、2→1変速
点Y1を高速側(第12d図の例ではX1=65Km/
h、Y1=54Km/h)へ固定し、他の変速点
(X2、Y2、X3、Y3)についても1→3変速、1
→4変速が行われるのを防止するため、1→2変
速点よりも高速側(第12d図の例ではX2=106
Km/h、Y2=96Km/h、X3=140Km/h、Y3=
129Km/h)へ各々固定されている。SLOPE=4
のときは、車輌が坂路を第3速で走行している際
変速比が適切でないから、第2速又は第2速で走
行するように各パターンが定まつている。よつて
1→2変速、2→1変速については平担路におけ
る変速パターンPD001、PD002を用い、2→3変
速点X2、3→2変速点Y2を高速側(第12c図
の例ではX2=106Km/h、Y2=96Km/h)に固
定する。更にSLOPE=2の場合と要様に3→4
変速点X3、4→3変速点Y3についてもX2、Y2
より高速側へ固定する。SLOPE8(第12b図)
のときは、車輌が4速で走行している際変速比が
適切でないから、第3速、第2速又は第1速で走
行するように各パターンが定められている。よつ
て、1→2変速、2→1変速、2→3変速、3→
2変速については、平担路における変速パターン
PD001、PD002、PD003、PD004を用い、3→2
変速X3、4→3変速Y3を高速側(第12b図の
例ではX3=140Km/h、Y3=129Km/h)へ固定
する。シフトレバー位置センサーによつて読込ま
れたシフトレバー位置は、POSi2としてRAM4
03又はCPU401の内部RAMの所定アドレス
に記憶され前回に記憶されたPOSi2は、前回のシ
フトレバー位置としてPOSi1のメモリアドレスへ
記憶される。シフトレバーが「N」および「R」
の場合は、そのままプログラムの先頭へ戻るが、
プログラムの先頭へ戻る前にソレノイド320,
330について必要なコントロールを行う。現在
の変速段は、RAM403又はCPU401の内部
RAMの所定アドレスに記憶されている。変速段
は、本実施例においては、第1速、第2速、第3
速および第4速の4段であるから、変速する場合
に、比較すべき変速点は3点あることになる。た
とえば現変速段が第1速の場合、現実の変速を無
視すれば可能な次の変速モードは、1→2変速、
1→3変速、1→4変速である。現速度段が第2
速の場合は、2→1変速、2→3変速および2→
4変速である。現速度段が第3速の場合は、3→
4変速、3→2変速および3→1変速である。ま
た現速度段が第4速の場合は、4→3変速、4→
2変速および4→1変速である。 以上のようにして現速度段に対して3つの変速
点を作ることができる。この3つの変速点を
PAX1、PAX2およびPAX3とすると、現速度段
に対して6つの変速点(1→2:X1、2→1:
Y1、2→3:X2、3→2:Y2、3→4:X3お
よび1→3:Y3)の中から必要な3つの変速点
(PAX1、PAX2、PAX3)を決定することができ
る。これを第5表に示す。
背説したスプール222を備え、第1速ではソレ
ノイド弁330は通電され油路112は排圧され
ているので、スプール222は油路113を経て
右端油室223に供給される油圧で図示右方に設
定され、第2速ではソレノイド弁330は非通電
され油路112に油圧が生じスプール222は図
示左方に設定される。第3、4速においては後述
する2−3シフト弁のスプール232が図示右方
に設定され油路113を通じて左端油室が排圧さ
れるのでスプール222は図示左方に固定され
る。 2−3シフト弁230は一方にバネ231を背
設したスプール232を備え、第1、2速ではソ
レノイド弁320が通電されており油路111に
油圧は生じていないのでスプール232は、ばね
231の作用で図示左方に設定され、第3、4速
ではソレノイド弁320が非通電され、第3、4
速ではソレノイド弁320が非通電され油路11
1に油圧が生じ図示右方に設定される。 3−4シフト弁240は一方にばね241を背
設したスプール242を備え、第1、2速では油
路114を経て油室243にライン圧が入りスプ
ール242は図示左方に固定される。第3、4速
では油路114が排圧されると共に第3速はソレ
ノイド弁330が通電され油路112は排圧され
ているのでばね241の作用でスプール242は
図示左方に設定され、第4速ではソレノイド弁3
30が非通電され油路112に油圧が生じスプー
ル242は図示右方に設定される。 スロツトル弁200はアクセルペダルの踏み込
み量に応じインジケータ弁201がストロークし
て該弁201とバルブスプール202との間のば
ね203を圧縮しスロツトル圧を油路124に生
ぜしめる。 マニユアル弁210がN位置にあるときソレノ
イド弁330は非通電され油路112に油圧が生
じているので3−4シフト弁240は左端油室2
44に油圧が供給されてスプール242は図示右
端に設定されている。この状態で油路104は3
−4シフト弁240を介して油路115と連絡
し、ブレーキB0は係合されており、油路120
はドレインポートと連絡して排圧されクラツチ
C0は開放状態にあり、オーバドライバ機構8は
オーバドライブのギア係合がなされている。 マニユアル弁210をR位置に手動シフトする
と、油路110に油圧が生じスプール232が図
示左方に設定された2−3シフト弁230および
油路114を介して3−4シフト弁240の右端
油室243に油圧が供給される。これによりN−
Rシフト時1秒程の間オーバドライブ機構2にお
いては、オーバドライブのギア係合が保たれ、遊
星歯車機構8では後進のギア係合がなされる。N
−Rシフト後1秒間が経過すると油室243の油
圧は高くなりスプール242は図示左方へ移動し
油路104は油路120と連絡してクラツチC0
に油圧が供給され、油路115は排圧されるので
ブレーキB0は開放されると共にクラツチC0は係
合され、オーバドライブ機構2は直結のギア係合
となり、プラネタリギアユニツトは通常の後進状
態となる。 また手動でN−Dシフトをした場合、第1速で
は1−2シフト弁220のスプール222は図示
右方にあり、ブレーキB1,B2に連絡する油路1
16,117は排圧され、ブレーキB3に連絡す
る油路118にも油圧が供給されていないのでブ
レーキB1,B2,B3は開放されている。 また第1速ではデユアルシーケンス弁340は
油路105から分枝した油路108を経て右端油
室341に供給されたライン圧により、背設され
たばね345を圧縮してスプール347は図示左
方に設定されている。 車速が予定の大きさになつたときコンピユータ
の出力でソレノイド弁330が非通電され、1−
2シフト弁220のスプール222は図示左方に
移動し、油路105,117を経て供給されたラ
イン圧は、流量制御弁310とアキユムレータ2
80とを介してブレーキB2を除々に係合せしめ
ると共に油路128を経てデユアルシーケンス弁
340の左端油室346に供給される。これによ
りばね345の弾性力と漸増する油室346の油
圧の和がランド342に加わるライン圧より大き
くなつた時点でスプール347は図示右方に動か
され始める。設定した時間後スプール347が図
示右方に移動すると、ブレーキB1はソレノイド
弁320の通電により2−3シフト弁230のス
プール232が図示左方にあるので、油路106
→2−3シフト弁230→油路113→インタミ
デイエイトコーストモジユレータ弁255→油路
124→1−2シフト弁220→油路116→デ
ユアルシーケンス弁340→油路125の順で油
圧が供給され係合する。これによりエンジンブレ
ーキの働く第2速が得られる。この際デユアルシ
ーケンス弁340はブレーキB2が係合して変速
機構部が第2速状態になつた後ブレーキB1を係
合せしめる係合のタイミングをとる作用をなす。 第3速へのシフトは、車速、スロツトル開度等
が所定値に達したときコンピユータの出力ソレノ
イド弁320が非通電され、2−3シフト弁23
0のスプール232は図示右方に移動し、油路1
06,121、流量制御弁305を経て油圧が供
給されてクラツチC2が係合し、同時に1−2シ
フト弁220のスプール222が油室223の排
圧とばね221の作用で図示左方に固定されてな
される。 この第3速においては、デユアルシーケンス弁
340は油路121と分枝した油路122からラ
ンド342と該ランド342より所定寸法だけ太
径のランド343とで形成された油室344に供
給され、スプール347は図示左方に移動される
ので、油路125は排油口と連通して排圧されブ
レーキB1は解放される。 第4速へのシフトは上記と同様コンピユータの
出力でソレノイド弁330が非通電され、3−4
シフト弁のスプール242が図示右方に移動し油
路120が排圧されると共に油路115に油圧が
供給され、クラツチC0が解放されると共にブレ
ーキB0が係合してなされる。 第4速から第3速への4−3ダウンシフトは上
記3−4シフトと逆の順序でなされ、ソレノイド
弁330が通電され3−4シフト弁240のスプ
ール242は図示右方に移動し、油路115が排
圧されると共に油路120に油圧が供給され、ブ
レーキB0が開放されると共にクラツチC0が係合
してなされる。第3速から第2速への3−2ダウ
ンシフトでは、ソレノイド弁320が通電され2
−3シフト弁230のスプール232は図示左方
に移動し、油路121が排圧されてクラツチC2
が解放し、これに伴ない一方向クラツチF1の係
合が終了した後、油路121から分枝した油路1
22とこれに連結された油室344が排圧され、
デユアルシーケンス弁340のスプール347
は、油路128から油室346に供給された油圧
とばね345の弾性力でランド342に供給され
た油圧に抗して図示右方に動かされ、油路125
は油路116と連結され、ブレーキB1の係合と
の間の係合のタイミングをとる作用をなす。 マニユアル弁210が3位置にあるとき、第
1、2、3速は上記D位置のときと同様のシフト
がなされるが、油路106,114を経て3−4
シフト弁の右端油室243にライン圧が入りスプ
ール242を図示左方に固定するので、第4速へ
のシフトは生じない。またマニユアル弁210が
D位置で第4速の走行中に手動でD−3シフトを
行つた場合、ただちに第3速にダウンシフトがな
される。 マニユアル弁210が2位置にあるとき、第1
速はマニユアル弁がD位置にあるときと同じであ
り、第2速では油路106,116を経てブレー
キB1を係合させエンジンブレーキがきくように
されている。また第3速状態で走行中2位置に手
動シフトしたときは、予定した速度まで減速した
時点でコンピユータの出力がソレノイド弁320
を通電させ、3−2ダウンシフトを生じさせる。 マニユアル弁210が1位置にシフトされたと
きは、油路109に油圧が入り、2−3シフト弁
230の右端油室233にライン圧が供給されス
プール232は図示左方に固定され、即時に4−
2または3−2のダウンシフトが生じる。2−1
ダウンシフトは所定の車速まで減速したときコン
ピユータの出力でソレノイド弁330が非通電さ
れてなされる。また同時に油路109の油圧は油
路107、ローコーストモジユレータ弁250、
油路123,118を経てブレーキB3を係合さ
せる。 ロツクアツプクラツチコントロール弁360
は、ばねを背設したスプールを有し、ロツクアツ
プコントロールソレノイド弁370が消勢のとき
には、スプールの上端室と下端室が同圧であるた
めばね力で図示の如く下方に移動しており、直結
クラツチ50の油路Aに油路103′の油圧を、
油路Bに補助圧力調整弁103およびクーラバイ
パス弁350を介してドレイン油圧を与えてお
り、これにより直結クラツチ50を解除(非ロツ
クアツプ)している。ロツクアツプコントロール
ソレノイド弁370が付勢のときには、ロツクア
ツプクラツチコントロール弁360においてスプ
ールがばね力に抗して上方に駆動され、直結クラ
ツチ50の油路Aはドレイン油圧に、油路Bは油
路103′の油圧になり、これにより直結クラツ
チ50を結合(ロツクアツプ)する。 以上に説明した第6図の油圧回路においては、
一つのデユアルシーケンス弁340で1−2シフ
ト時と3−2ダウンシフト時とにおけるブレーキ
B1、ブレーキB2、一方向クラツチF1の作用のタ
イミングをとることが可能である。 第7図に、ソレノイド弁330,320および
370を開閉制御して自動変速制御およびロツク
アツプ制御を行うデジタル電子制御装置400の
概略構成を示す。デジタル電子制御装置400
は、中央処理ユニツト又はマイクロプロセツサと
呼ばれ、高度デジタル演算処理機能を有する大規
模集積半導体論理装置(以下においてCPUと略
称する)401を主たる構成要素とし、かつその
論理動作制御プログラム、および、各種データを
固定記憶した読取専用の記憶装置(以下において
ROMと略称する)402、ROM402の読取
データおよび一時的な入出力データを記憶し読出
す読み書き記憶装置(以下においてRAMと称す
る)403、入出力ポート404、クロツクパル
ス発振器405、分周器406、および読み書き
記憶装置を指定するシステムコントローラ407
で構成される。 CPU401とROM402およびRAM403
は、アドレスライン、データラインおよびクロツ
クパルスラインが共通につながれており、基本ク
ロツクは発振器405より発生され、各装置40
1〜403,406の基本クロツク入力端子に印
加される。分周器406はこの基本クロツクを分
周してCPU401の割込端子に印加する。この
実施例においては、割込は、車輌の走行状態より
坂路走行への変化、又は坂路走行から平担路走行
への変化を検出し、これに対応して走行レンジ切
換の拘束又は走行レンジ切換の制御条件を変更す
るために、前記分周器406の出力パルス周期で
行われる。CPU401における割込動作の概略
を第8図に従つて説明すると、後述するROM4
02のプログラムは、プログラムカウンタによつ
て一番地づつ進められる。割込機能とは、CPU
401の割込端子にパルスが印加されたとき、プ
ログラムカウンタの番地をある特定番地(第8図
では3CH番地)へ強制的に移動させる機能であ
り、この割込機能を遂行させる割込命令はCPU
401に保持し、割込を実行するとエラーになる
ようなプログラム番地では、割込命令を実行しな
いようにしている。割込命令は割込が割込可能な
プログラムの番地ABHまで保持され、そこで割
込が認識され、プログラムカウンタのコードが特
定の割込番地(第8図では3CH番地)に変わり、
その番地のプログラムの実行が終了すると、割込
命令認識番地の次の番地ACHへ戻る。 ROM402にはこのような割込検出および割
込実行のプログラムの他に、後述するところの、
平担路走行における走行速度レンジ判断プログラ
ムおよびその参照データ、走行速度レンジ切換プ
ログラム、坂路走行検出プログラムおよびその参
照データ、走行速度レンジ切換拘束プログラム、
拘束解除船口グラム等々のプログラムデータ、お
よびそれらの判断、検出に供する参照データ、な
らびに、非ロツクアツプ拘束プログラム、ロツク
アツプ一時解除プログラム、スロツトル開度加速
検出プログラム等のプログラムデータおよびその
実行に参照する定数データが格納されている。こ
れらのプログラムの実行は、主に、シフトレバー
位置(L、2、3、D、R等)、車速(自動変速
機の出力軸の回転速度)およびスロツトル開示の
各状態に応じて行われ、プログラムの実行により
ソレノイド弁320,330および370が開閉
制御される。 そのため、入出力ポート404に、シフトレバ
ー位置センサ410、車速信号発生器420、ス
ロツトル開度センサ430、およびソレノイドド
ライバ440,441,442が接続されてい
る。 なお、第7図および以下の説明においては、入
出力ポート404および分周器406がROM4
02、RAM403と別体となつているものとし
て説明するが、入出力ポートが1チツプ内に収め
られたROMおよびRAM、更には分周器および
入出力ポートが1チツプ内に収められたRAMも
存在する。したがつて図面上の表示ならびに以下
に説明する構成の説明は、1つの表現方式に従う
ものであつて、各装置又は素子をすべてその通り
に組合わせる必然性がない場合もあることに注目
されたい。 第9a図に、第7図に示すデジタル電子制御装
置400の、基本部分の一具体例を示す。この例
においては、ROM402は1つのチツプ402
−1と402−2で構成されている。 +5Vの定電圧が各部に印加され、かつスイツ
チ407が閉じられることにより、ROM402
−1,402−2のプログラムの先頭
(START)より制御動作が開始され、ROM40
2−1,402−2に格納したプログラムに従つ
て、後述する各動作が繰り返し続行される。+5V
の定電圧は第9b図に示す定電圧回路より与えら
れる。 車速ゼネレータ420は、第9c図に示すよう
に、変速機の出力軸に連結した永久磁石の回転を
検出する誘導コイル421とパルス化回路422
で構成されており、出力軸の回転数に比例する周
波数のパルスがパルス化回路422より出力され
る。この出力パルスは、カウンタCOUのカウン
トパルス入力端CLKに与えられる。カウンタ
COUのカウントコードはラツチLUTに与えられ
る。RAM403の出力端Timer OUTより定周
期のパルスが分周器FDEに与えられている間、
このラツチ動作とカウント動作が継続される。し
たがつて、ラツチLUTの出力コードが車速を表
わし、ROM402−1の入力ポートPA0〜PA
7に印加される。 ROM402−1の端子PB0〜PB7に、第9
d図に示す如くコネクタ451,452を介して
シフトレバー位置センサ410のスイツチが接続
されている。また、RAM403のポートPA0
〜PA7に、第9f図に示す如くコネクタ453,
454を介してスロツトル開度センサ430が接
続され、同様にRAM403のPB0〜PB7ポー
トに第9g図に示す如きソレノイドドライバ44
0〜442が接続される。 スロツトル開度センサ430は、スロツトルバ
ルブの回動軸と連結され、その回動軸と共に回転
する軸431と、それに固着されたロータリ接点
(複数)と、接点数と等しい固定接片を有する、
ポテンシヨメータタイプのデジタルコード発生器
であり、その端子リード引出側の平面図を第10
a図に示し、そのXB−XB線断面図を第10b
図に示す。 このデジタルコード発生器430は、4ビツト
コードで0〜15の16ステツプのスロツトル開度を
表わすようにしたものであり、第1桁から第4桁
にそれぞれのビツト信号を出力する4本の出力リ
ード4321〜4324と一本のアース接続リード
432Gが円板状のプリント基板433の分割プ
リント電極のそれぞれに接続されている。プリン
ト基板433の拡大平面図を第10c図に示す。
プリント基板433には第1桁〜第4桁の各ビツ
ト出力を得るための分割電極4331〜4334と
アース電位に維持される分割電極433Gが形成
されており、4個の分割電極4331〜4334
は、プリント基板433を90゜毎に4分割した場
合各分割部分に配置されている。このプリント基
板433はハウジングベース434に固着されて
いる。軸431には弾性材で作られたスライダ4
35が固着されている。このスライダ435の平
面図を第10d図に示す。このスライダ435に
は、90゜の間隔で4本のアーム4351〜4354
が形成されており、かつアーム4351〜4354
の間にもう1つのアーム435Gが形成されてい
る。これらのアーム4351〜4354と435G
のそれぞれの先端部には、接点部材4361〜4
364,436Gのそれぞれが固着されており、第
10b図に示すようにハウジングにプリント基板
433を固着し、かつ軸431を固着した状態に
おいて、接点部材4361〜4364のそれぞれ
は、分割電極4331〜4334のそれぞれの最も
外方にある凹凸の電極部分に位置してその部分に
接触し、接点部材436Gは分割電極433Gの最
も内側の弧状部に接触する。つまり、軸431の
回動範囲(90゜)において接点部材436Gは常に
分割電極433Gに接触するが、接点部材4361
〜4364のそれぞれは、分割電極4331〜43
34のそれぞれの、最外方電極パターンに応じて、
各分割電極に接触したり、あるいはしなかつたり
する。たとえば分割電極4331について見ると、
それに接点部材4361が接触しているときはア
ース電位であり、それにスルーホールメツキおよ
び裏面電極を介して接続された接続リード432
1はアース電位であるが、接点部材4361が接触
していなしときには接続リード4321および分
割電極4331は+5Vのレベルである。これは第
9e図に示すようにコネクタ453および454
を介してリード4321に+5Vの電圧が印加され
るからである。各分割電極4331〜4334に
は、このように、軸431つまりはスライダ43
5、の回転角に応じてアースレベル又は+5Vレ
ベルとなる電極パターンが形成されている。この
実施例においては、軸431の90゜の回動範囲を
16分割してスロツトル開示を16段階で表わすよう
にされており、各分割電極4331〜4334の電
極パターンは、軸431の回動角に対応して、第
10e図に示すように、グレイパターンでアース
レベル「0」と+5Vレベル「1」となるように
されており、接続リード4321〜4324の出力
θ1〜θ4の4ビツトでスロツトル角度0〜15のそれ
ぞれを表わすようにされている。このようなグレ
イパターンとするのは、接点部材4361〜43
64が瞬間あるいは一時的に分割電極4331〜4
334と非接触状態になつても、その時点にコー
ドθ1〜θ4で表わされるスロツトル開示が実際の開
度と大差がないようにするためである。今たとえ
ばスロツトル開示3(0010)から4(0110)にかわ
るとき、接点部材4363が分割電極4333に接
触するまでの過渡状態において、開度コードは
0010のままで開度3を表わし、開度4前後から離
れた開度を表わすことがない。通常の2進コード
の場合には、たとえば開示3は0011で表わされ、
開度4は0100で表わされるが、0011から0100に変
わる間に、0111(開度7)、0101(開度5)、0000
(開度0)、又は0001(開度1)などの、開度3、
4とは離れた開度を表わすコードを生ずることが
あるが、前述のスロツトル開度センサ430で
は、このような飛び離れたコードを生ずることは
ない。 第11a図に同じ構造のソレノイドバルブ32
0,330,370の1つの背面を示し、そのXI
B−XIB線断面図を第11b図に示す。このソレ
ノイドバルブは、バルブプレート437とキヤリ
ア438をスポツト溶接により接合し、バルブプ
レート437にオリフイスプレート439をプロ
ジエクシヨン溶接により接合した後、キヤリア4
38の穴にスリーブ440を挿入してその先端を
バルブプレート437に当て、次いでスリーブ4
40の後端にコア441の先端を押し付けてコイ
ルケース442を装着した状態でバツクプレート
443をかしめによりキヤリア438およびコア
441の尾端を固着したものである。なお、44
4はプランジヤ、445は圧縮スプリングであ
る。このソレノイドバルブでは、バルブプレート
437の厚みとスリーブ440の長さの和でオリ
フイスプレート443とプランジヤ441の距離
すなわちプランジヤ作動空間が決定されており、
その精度はバルブプレート437の厚みとスリー
ブ440の長さの精度のみに依存し、プランジヤ
441の長さ誤差やバツクプレート443の厚み
誤差はプランジヤ444の作動空間の決定には影
響を及ぼさない。 この実施例においては、シフトレバー210の
ポジシヨンがドライブ「D」で平担路走行のとき
の、第1速から第2速へ(1→2)、第2速から
第3速へ(2→3)、第3速から第4速へ(3→
4)およびそれらの逆へ(4→3)、(3→2)、
2→1)の変速における境界の速度は、第12a
図に示すように、PD001〜PD006と定められてお
り、ROM402の6個のメモリ領域にそれぞれ
スロツトル開度をアドレスとしてPD001〜PD006
の車速値がメモリされている。この第12a図に
示すパターンは、シフトレバーが「D」位置にあ
つて平担路走行において変速段切換のための参照
データとされ、また坂路走行の場合には、坂路傾
斜に応じてそのパターンに変更を加えて変速段切
換のための参照データとされ、シフトレバーが
「3」、「2」および「1」位置にあるときには、
それぞれ3→4、2→3および1→2の変速段切
換を拘束するパターンに変更される。つまり、第
12a図に示すパターンが標準パターンである。 このパターンの変更は、シフトレバーのポジシ
ヨンPOSiあるいは割込プログラムで検出された
坂路傾斜(SLOPE2、SLOPE4およびSLOPE8の
3種)に基づいて、標準パターンをROM402
−1,402−2からRAM403に書込むとき
に行われる。すなわち、シフトレバーが「3」位
置にあるときには、標準パターンをRAM403
に書込むときに、PD005を、第12b図に示すよ
うに、その車輌ではシフトレバーポジシヨン
「3」および緩傾斜坂路SLOPE8のときにはRAM
403に第12c図に示すように、PD005と
PD006をスロツトル開度THROに関係しない一
定車速すなわちエンジン最高回転速度に対応する
その車輌における第3速で出し得る最高速度
(140Km/h)に書き替えて速度段切換のための参
照データを作成する。同様にしてシフトレバーポ
ジシヨンおよび中傾斜坂路SLOPE3のときには、
第12d図に示すようにPD002〜PD006を、スロ
ツトルバルブ開度THROに関係のない、第2速
および第3速で出し得る最高車速値として書込
む。また、シフトレバーポジシヨンが「L」のと
きおよび急傾斜坂路2のときには、第12e図に
示すように、すべてのパターンPD001〜PD006
を、スロツトル開度THROに関係のない、各速
度段に対応する最高車速値として書込む。これら
の各種モードのパターンPD001〜PD006を参照し
た速度段切換えは、次のようにして行われる。す
なわち、分周器406(第7図)の出力パルスに
基づいて周期的に行われる割込プログラムの実行
により坂路が検出され、それに従つて前述した第
12a図〜第12e図に示す各モードの1つが選
択される。 今、平担路走行でシフトレバーポジシヨンが
「D」であると、第12a図に示す各パターン
PD001〜PD006が特定され、現在の速度段SRと
スロツトル開度θを参照して、それらが例えばθ
=9、SR=2であると、その速度領域の境界パ
ターンPD002とPD003のθ=9の車速値Y1=15
とX2=70を読み取つて実際の車速値ASと比較
し、AS<15=Y1であれば2→1変速指令を発
し、AS≧70=X2であると2→3変速指令を発
し、15≦AS<70であると現状固定のため変速指
令を発しない。 シフトレバーポジシヨンが他の位置であるとき
や坂路8〜2であるときには、それらに対応した
モード(第12b図〜第12d図)のパターン
PD001〜PD006の2つ(高速切換側と低速切換側
の境界)の車速値が、現在の速度段を参照して選
択され、実際の車速がこれらの車速値と比較され
る。しかしながらシフトレバー「D」で平担路走
行であるときにすべての速度段への切換が自動的
に行なわれるのに対して、シフトレバーポジシヨ
ンが「3」、「2」、「L」であるときや、坂路走行
であるときには、それらに応じて高速側の参照パ
ターンデータつまり車速比較データが各速度段に
おいてエンジン最高回転に対応する車速値に決定
されているので、万一運転者が、例えばシフトレ
バーポジシヨン「3」のまま加速し第3速の最高
速度に達すると変速が行われてエンジンのオーバ
ラン(過回転)を防止はかるようになつている。
シフトダウンパターンPD002、PD004、PD006も
シフトさせるのは、適切なエンジンブレーキを得
るためである。 このように参照データであるシフトアツプパタ
ーンをスロツトルバルブの開度にかかわりなく高
い車速値に固定することにより、坂路走行におい
て一時的な変速切換な短時間での変速の繰り返し
によるハンチングがなくなる。 なお、念のため上記した変速段の選択をも少し
具体的に説明すると、SLOPE=2(第12d図)
のときは、車輌が坂路を第2速で走行している
際、変速比が適切でないので1速で走行するよう
に、パターンPD001〜PD006が定められている
(第12d図)。よつて1→2変速点X1、2→1変速
点Y1を高速側(第12d図の例ではX1=65Km/
h、Y1=54Km/h)へ固定し、他の変速点
(X2、Y2、X3、Y3)についても1→3変速、1
→4変速が行われるのを防止するため、1→2変
速点よりも高速側(第12d図の例ではX2=106
Km/h、Y2=96Km/h、X3=140Km/h、Y3=
129Km/h)へ各々固定されている。SLOPE=4
のときは、車輌が坂路を第3速で走行している際
変速比が適切でないから、第2速又は第2速で走
行するように各パターンが定まつている。よつて
1→2変速、2→1変速については平担路におけ
る変速パターンPD001、PD002を用い、2→3変
速点X2、3→2変速点Y2を高速側(第12c図
の例ではX2=106Km/h、Y2=96Km/h)に固
定する。更にSLOPE=2の場合と要様に3→4
変速点X3、4→3変速点Y3についてもX2、Y2
より高速側へ固定する。SLOPE8(第12b図)
のときは、車輌が4速で走行している際変速比が
適切でないから、第3速、第2速又は第1速で走
行するように各パターンが定められている。よつ
て、1→2変速、2→1変速、2→3変速、3→
2変速については、平担路における変速パターン
PD001、PD002、PD003、PD004を用い、3→2
変速X3、4→3変速Y3を高速側(第12b図の
例ではX3=140Km/h、Y3=129Km/h)へ固定
する。シフトレバー位置センサーによつて読込ま
れたシフトレバー位置は、POSi2としてRAM4
03又はCPU401の内部RAMの所定アドレス
に記憶され前回に記憶されたPOSi2は、前回のシ
フトレバー位置としてPOSi1のメモリアドレスへ
記憶される。シフトレバーが「N」および「R」
の場合は、そのままプログラムの先頭へ戻るが、
プログラムの先頭へ戻る前にソレノイド320,
330について必要なコントロールを行う。現在
の変速段は、RAM403又はCPU401の内部
RAMの所定アドレスに記憶されている。変速段
は、本実施例においては、第1速、第2速、第3
速および第4速の4段であるから、変速する場合
に、比較すべき変速点は3点あることになる。た
とえば現変速段が第1速の場合、現実の変速を無
視すれば可能な次の変速モードは、1→2変速、
1→3変速、1→4変速である。現速度段が第2
速の場合は、2→1変速、2→3変速および2→
4変速である。現速度段が第3速の場合は、3→
4変速、3→2変速および3→1変速である。ま
た現速度段が第4速の場合は、4→3変速、4→
2変速および4→1変速である。 以上のようにして現速度段に対して3つの変速
点を作ることができる。この3つの変速点を
PAX1、PAX2およびPAX3とすると、現速度段
に対して6つの変速点(1→2:X1、2→1:
Y1、2→3:X2、3→2:Y2、3→4:X3お
よび1→3:Y3)の中から必要な3つの変速点
(PAX1、PAX2、PAX3)を決定することができ
る。これを第5表に示す。
【表】
シフトレバー位置による変速点の変更は、たと
えば前述の第12a図、第12b図に示すように
固定する(第12a図では「D」レンジ及び第1
2b図では「3」レンジの例が示してある)。シ
フトレバー「D」のときは変更しない。「3」レ
ンジの時は、3→4変速が行われないように、
PAX3(3→4変速点)を高速側(例えば223Km/
h)へ固定する。「2」レンジの時は、第12c
図に示すように2→3変速、3→4変速が行われ
ないようにPAX2(2→3変速点)とPAX3(3→
4変速点)を高速側へ固定する。「L」レンジの
時は、第12d図に示すように1→2変速、2→
3変速、3→4変速が行われないように、PAX1
(1→2変速点)とPAX2(2→3変速点)と
PAX3(3→4変速点)を高速側へ固定する。次
に車速(RPM)と3つの変速点を比較し、その
時点の車速による変速段を決定する。すなわち変
速段は、車速(RPM)、シフトレバー位置
(POSi2)および道路状況(SLOP)とにより決
定する。このようにして現変速段に対する次の変
速段が決定されると、第4表に示すようにソレノ
イド弁320および330を動作させるべく出力
が行われる。 次に前述の割込について説明する。この割込は
すでに触れたように坂路検出と坂路解除をするも
のである。まず坂路検出を説明すると、車の走行
中の運動方程式は次のように表わされる。 T=μrW+μaSV2+(α/100)W +0.278〔(W+ΔW)/g〕dv/dt ……(8) ここで、 T:車のけん引力(Kg) μr:ころがり抵抗係数 μa:空気抵抗係数 W:車の重量(Kg) ΔW:車の回転部分の相当重量(Kg) S:車の前面投影面積(m2) V:車速(Km/h) dV/dt:車の加速度(Km/h sec) α:路面の勾配 g:重量の加速度(9.8m/sec2) である。平担路を定常走行しているときのけん引
力をT0とおくと、(8)式より T0=μrW+μaSV2 ……(9) となる。(8)、(9)式の関係をT−V線図上にえがく
と第13a図のようになる。いま、曲線T上であ
る走行状態Aを考えると、そのときの車速はVA
で、けん引力はTAで表わされ、また同一速度VA
なる定常走行状態はT0曲線上の走行状態A0で表
わされけく引力はTA0である。走行状態AとA0に
おけるけん引力の差TA−TA0は平担路定常走行状
態に対する車への負荷状態を表わし(8)、(9)式より
次のように導びかれる。 TA−TA0=(α/100)W +0.278〔(W+ΔW)dV/dt ……(10) (10)式の関係をα対dV/dt線図上に表わすと第
13b図のように直線LAで表わされる。 当然のことながら第13b図上で平担路定常走
行状態が原点0で表わされ、その他のどのような
走行状態も第13b図上で一義的に表わすことが
できることは明白である。 走行状態がAであるときは第13b図から明ら
かなように平担路走行の場合は加速度 〔g(TA−TA0〕/〔0.278(W+ΔW)〕 で加速状態にあり、もし加速度が零である場合に
は勾配〔100(TA−TA0〕/Wの坂路を走行してい
ることになる。 同様にして路面勾配がα1であるときには加速度
は(dV/dt)1である。したがつて、どのような
走行状態においても、けん引力Tと車速Vおよび
加速度dV/dtを検出することにより坂路の勾配
を一義的に知ることができる。 尚、これまでは車の重量Wに関しては一定とい
う暗黙の仮定のもとに説明してきたが、(10)式から
明らかなように、重量Wは勾配α、加速度dV/
dtと共に車への負荷としては等価の関係にあり、
図上で破線LA 1はLAよりも重量が増した状態を表
わし、LAとLA 1の間では同じ加速度(dV/dt)1を
検出した場合であつても、α1、α1 1というように
異つた坂路を走行していることになる。又、同じ
坂路α1を走行している場合には異つた加速度
(dV/dt)1 1を検出することになる。 したがつて以下においては車の重量については
ふれずに坂路を検出して変速を制御する方法につ
いて説明を進めていくが、坂路を「車の重量」又
は「坂路と車の重量を組合せたもの」と置き換え
てもよいことは明らかである。 以上が坂路検出の原理である。 けん引力Tに対しては車輪駆動軸のトルク、ス
ロツトルの開度、エンジンの吸気管負圧等々を検
出することにより代用することもできる。 以後はスロツトル開度を用いて説明を進めてい
く。 1stギアでの色々な走行状態をスロツトル開度
−車速線図上に表わすと第14a図に示す如くな
り、図中パラメータとしての路面傾斜は加速度0
の場合である。 同様にしてこの実施例においては、各ギア段に
おいて第15a図、第15b図および第15c図
に示す如く、スロツトル開度と車速から定まる登
坂路走行領域、平担路走行領域(解除条件領域)
および降坂路走行領域を定めて、各領域は、
ROM402−1,402−2にスロツトル開度
をアドレスとして各領域の低速側の車速値と高速
側の車速値をメモリしておくことにより参照デー
タとして保持されており、坂路検出において、ソ
レノイド320,330の付勢状態に対応する変
速段レジスタのメモリデータを参照して走行ギア
段を把握し、スロツトル開度に対応する上記走行
ギア段のROMデータの登坂路の低速側L1に対し
て実際の車速を比較して、坂路走行か否かを求め
る。解除条件検出ならびに坂路走行解除において
は、現在保持している坂路検出データがSLOPE
=8、4、2のいずれにあるかを見て、ROMデ
ータの解除条件の車速データの低速側SL1以上に
実車速が入つているか否かで平担路走行か否かを
判断し、解除条件が満されていると、坂路走行
(第12b図、第12c図あるいは第12d図)
を解除する。つまり、変速参照データを第12a
図に示す形に戻す。このようにROMデータを用
いて、負荷状況に応じて変速段のシフトアツプを
各走行段に応じた範囲で拘束するのは、坂路走行
や重負荷走行における変速の頻繁なアツプ、ダウ
ンを防止するためである。このように坂路および
負荷に応じた変速制御をすることにより、ハンチ
ングのない走行速度で、しかも坂路傾斜や車輌負
荷に適合した加減速度特性が得られ、アクセルを
踏んでも減速してしまうとか、あるいはエンジン
ブレーキが弱いためブレーキを頻繁に使用してブ
レーキ焼付を起すとか、という従来の問題点が改
善され、円滑かつ合理的な自動変速制御が行われ
る。 シフトレバーがN位置からD位置に、あるいは
N位置からR位置に変更されたときの衝撃を防止
するため、ソレノイド弁320および330のN
からDへの変更(第4表)およびNからRへの変
更(第4表)においては、それらの付勢の切換を
シフトレバーの位置変更より一定時間たとえば1
秒遅らせる。この1秒の時限は、ROM402に
格納された、0.01秒の時限(タイマー)プログラ
ムを100回遂行することにより得られる。 すでに説明したように、第2速、第3速および
第4速におけるロツクアツプ制御は、第1表に示
すテーブルALu,……CTcと、スロツトル開度
および実車速を参照して行われ、これらのテーブ
ルは定数データとしてROM402にメモリされ
ている。ロツクアツプはスロツトル開度0で解除
し、かつ変速の直前から変速の直後まで所定時間
の間解除される。変速の前のロツクアツプ解除時
限(ロツクアツプ解除から変速までの時間)およ
び変速の後のロツクアツプ解除拘束時限(変速し
てからロツクアツプ是非の判定を開始するまでの
時間)は、いずれもスロツトル開度およびスロツ
トル開度の変化分を変数(アドレス)として、第
16a図〜第16d図に示す如く定められてお
り、ROM402にメモリされている。そして
「変速」となると、まずスロツトル開度をRAM
403又はCPU401の内部RAMにメモリし、
次いで0.1秒後のスロツトル開度を取り込んでそ
の値よりメモリスロツトル開度を減算してスロツ
トル開度変化分を求めてRAM403又はCPU4
01の内部RAMにメモリして、現在のスロツト
ル開度をアドレスとしてROM402より第16
a図に示すデータを読み出し、かつスロツトル開
度変化分をアドレスとしてROM402より第1
6b図に示すデータを読み出して、これらを加え
た値に時限を設定し、0.01秒の時限プログラムを
繰り返し遂行して設定時限となると変速を行う。
そして変速を行うと前述と同様にしてスロツトル
開度を読み、スロツトル開度変化分を求めて
ROM402より第16c図および第16d図の
データを読んでそれらを加えた時限を設定し、時
限オーバとなると、変速によつてかわつた速度段
におけるロツクアツプ制御を開始する。
えば前述の第12a図、第12b図に示すように
固定する(第12a図では「D」レンジ及び第1
2b図では「3」レンジの例が示してある)。シ
フトレバー「D」のときは変更しない。「3」レ
ンジの時は、3→4変速が行われないように、
PAX3(3→4変速点)を高速側(例えば223Km/
h)へ固定する。「2」レンジの時は、第12c
図に示すように2→3変速、3→4変速が行われ
ないようにPAX2(2→3変速点)とPAX3(3→
4変速点)を高速側へ固定する。「L」レンジの
時は、第12d図に示すように1→2変速、2→
3変速、3→4変速が行われないように、PAX1
(1→2変速点)とPAX2(2→3変速点)と
PAX3(3→4変速点)を高速側へ固定する。次
に車速(RPM)と3つの変速点を比較し、その
時点の車速による変速段を決定する。すなわち変
速段は、車速(RPM)、シフトレバー位置
(POSi2)および道路状況(SLOP)とにより決
定する。このようにして現変速段に対する次の変
速段が決定されると、第4表に示すようにソレノ
イド弁320および330を動作させるべく出力
が行われる。 次に前述の割込について説明する。この割込は
すでに触れたように坂路検出と坂路解除をするも
のである。まず坂路検出を説明すると、車の走行
中の運動方程式は次のように表わされる。 T=μrW+μaSV2+(α/100)W +0.278〔(W+ΔW)/g〕dv/dt ……(8) ここで、 T:車のけん引力(Kg) μr:ころがり抵抗係数 μa:空気抵抗係数 W:車の重量(Kg) ΔW:車の回転部分の相当重量(Kg) S:車の前面投影面積(m2) V:車速(Km/h) dV/dt:車の加速度(Km/h sec) α:路面の勾配 g:重量の加速度(9.8m/sec2) である。平担路を定常走行しているときのけん引
力をT0とおくと、(8)式より T0=μrW+μaSV2 ……(9) となる。(8)、(9)式の関係をT−V線図上にえがく
と第13a図のようになる。いま、曲線T上であ
る走行状態Aを考えると、そのときの車速はVA
で、けん引力はTAで表わされ、また同一速度VA
なる定常走行状態はT0曲線上の走行状態A0で表
わされけく引力はTA0である。走行状態AとA0に
おけるけん引力の差TA−TA0は平担路定常走行状
態に対する車への負荷状態を表わし(8)、(9)式より
次のように導びかれる。 TA−TA0=(α/100)W +0.278〔(W+ΔW)dV/dt ……(10) (10)式の関係をα対dV/dt線図上に表わすと第
13b図のように直線LAで表わされる。 当然のことながら第13b図上で平担路定常走
行状態が原点0で表わされ、その他のどのような
走行状態も第13b図上で一義的に表わすことが
できることは明白である。 走行状態がAであるときは第13b図から明ら
かなように平担路走行の場合は加速度 〔g(TA−TA0〕/〔0.278(W+ΔW)〕 で加速状態にあり、もし加速度が零である場合に
は勾配〔100(TA−TA0〕/Wの坂路を走行してい
ることになる。 同様にして路面勾配がα1であるときには加速度
は(dV/dt)1である。したがつて、どのような
走行状態においても、けん引力Tと車速Vおよび
加速度dV/dtを検出することにより坂路の勾配
を一義的に知ることができる。 尚、これまでは車の重量Wに関しては一定とい
う暗黙の仮定のもとに説明してきたが、(10)式から
明らかなように、重量Wは勾配α、加速度dV/
dtと共に車への負荷としては等価の関係にあり、
図上で破線LA 1はLAよりも重量が増した状態を表
わし、LAとLA 1の間では同じ加速度(dV/dt)1を
検出した場合であつても、α1、α1 1というように
異つた坂路を走行していることになる。又、同じ
坂路α1を走行している場合には異つた加速度
(dV/dt)1 1を検出することになる。 したがつて以下においては車の重量については
ふれずに坂路を検出して変速を制御する方法につ
いて説明を進めていくが、坂路を「車の重量」又
は「坂路と車の重量を組合せたもの」と置き換え
てもよいことは明らかである。 以上が坂路検出の原理である。 けん引力Tに対しては車輪駆動軸のトルク、ス
ロツトルの開度、エンジンの吸気管負圧等々を検
出することにより代用することもできる。 以後はスロツトル開度を用いて説明を進めてい
く。 1stギアでの色々な走行状態をスロツトル開度
−車速線図上に表わすと第14a図に示す如くな
り、図中パラメータとしての路面傾斜は加速度0
の場合である。 同様にしてこの実施例においては、各ギア段に
おいて第15a図、第15b図および第15c図
に示す如く、スロツトル開度と車速から定まる登
坂路走行領域、平担路走行領域(解除条件領域)
および降坂路走行領域を定めて、各領域は、
ROM402−1,402−2にスロツトル開度
をアドレスとして各領域の低速側の車速値と高速
側の車速値をメモリしておくことにより参照デー
タとして保持されており、坂路検出において、ソ
レノイド320,330の付勢状態に対応する変
速段レジスタのメモリデータを参照して走行ギア
段を把握し、スロツトル開度に対応する上記走行
ギア段のROMデータの登坂路の低速側L1に対し
て実際の車速を比較して、坂路走行か否かを求め
る。解除条件検出ならびに坂路走行解除において
は、現在保持している坂路検出データがSLOPE
=8、4、2のいずれにあるかを見て、ROMデ
ータの解除条件の車速データの低速側SL1以上に
実車速が入つているか否かで平担路走行か否かを
判断し、解除条件が満されていると、坂路走行
(第12b図、第12c図あるいは第12d図)
を解除する。つまり、変速参照データを第12a
図に示す形に戻す。このようにROMデータを用
いて、負荷状況に応じて変速段のシフトアツプを
各走行段に応じた範囲で拘束するのは、坂路走行
や重負荷走行における変速の頻繁なアツプ、ダウ
ンを防止するためである。このように坂路および
負荷に応じた変速制御をすることにより、ハンチ
ングのない走行速度で、しかも坂路傾斜や車輌負
荷に適合した加減速度特性が得られ、アクセルを
踏んでも減速してしまうとか、あるいはエンジン
ブレーキが弱いためブレーキを頻繁に使用してブ
レーキ焼付を起すとか、という従来の問題点が改
善され、円滑かつ合理的な自動変速制御が行われ
る。 シフトレバーがN位置からD位置に、あるいは
N位置からR位置に変更されたときの衝撃を防止
するため、ソレノイド弁320および330のN
からDへの変更(第4表)およびNからRへの変
更(第4表)においては、それらの付勢の切換を
シフトレバーの位置変更より一定時間たとえば1
秒遅らせる。この1秒の時限は、ROM402に
格納された、0.01秒の時限(タイマー)プログラ
ムを100回遂行することにより得られる。 すでに説明したように、第2速、第3速および
第4速におけるロツクアツプ制御は、第1表に示
すテーブルALu,……CTcと、スロツトル開度
および実車速を参照して行われ、これらのテーブ
ルは定数データとしてROM402にメモリされ
ている。ロツクアツプはスロツトル開度0で解除
し、かつ変速の直前から変速の直後まで所定時間
の間解除される。変速の前のロツクアツプ解除時
限(ロツクアツプ解除から変速までの時間)およ
び変速の後のロツクアツプ解除拘束時限(変速し
てからロツクアツプ是非の判定を開始するまでの
時間)は、いずれもスロツトル開度およびスロツ
トル開度の変化分を変数(アドレス)として、第
16a図〜第16d図に示す如く定められてお
り、ROM402にメモリされている。そして
「変速」となると、まずスロツトル開度をRAM
403又はCPU401の内部RAMにメモリし、
次いで0.1秒後のスロツトル開度を取り込んでそ
の値よりメモリスロツトル開度を減算してスロツ
トル開度変化分を求めてRAM403又はCPU4
01の内部RAMにメモリして、現在のスロツト
ル開度をアドレスとしてROM402より第16
a図に示すデータを読み出し、かつスロツトル開
度変化分をアドレスとしてROM402より第1
6b図に示すデータを読み出して、これらを加え
た値に時限を設定し、0.01秒の時限プログラムを
繰り返し遂行して設定時限となると変速を行う。
そして変速を行うと前述と同様にしてスロツトル
開度を読み、スロツトル開度変化分を求めて
ROM402より第16c図および第16d図の
データを読んでそれらを加えた時限を設定し、時
限オーバとなると、変速によつてかわつた速度段
におけるロツクアツプ制御を開始する。
【表】
【表】
【表】
このようにスロツトル開度およびスロツトル開
度変化率でロツクアツプ解除および解除拘束時限
を定めるのは、変速時およびロツクアツプ投入時
のシヨツクを低減するためである。 次にフローチヤートを参照して上記実施例の全
体的な動作フローを説明する。まず、前述した各
動作において参照されるROM402に固定メモ
リされたデータを要約し、各データのメモリ領域
の説明の便宜上テーブル又は固定レジスタと称す
ると、それらのメモリ内容は第6表に示す通りで
ある。 同様に、RAM403又はCPU401の内部
RAMの、一時データをメモリする領域を説明の
便宜上テーブル又はレジスタと呼ぶこととし、第
7表に示すようなデータが適宜メモリされるもの
とする。
度変化率でロツクアツプ解除および解除拘束時限
を定めるのは、変速時およびロツクアツプ投入時
のシヨツクを低減するためである。 次にフローチヤートを参照して上記実施例の全
体的な動作フローを説明する。まず、前述した各
動作において参照されるROM402に固定メモ
リされたデータを要約し、各データのメモリ領域
の説明の便宜上テーブル又は固定レジスタと称す
ると、それらのメモリ内容は第6表に示す通りで
ある。 同様に、RAM403又はCPU401の内部
RAMの、一時データをメモリする領域を説明の
便宜上テーブル又はレジスタと呼ぶこととし、第
7表に示すようなデータが適宜メモリされるもの
とする。
【表】
以上の通り本発明では、まず、自動変速機構の
設定速度段と、自動変速機構の出力軸回転速度
(車速)およびスロツトル開度の一方(前述の実
施例ではスロツトル開度)と、を指標として、他
方(自動変速機構の出力軸回転速度)を、これら
の指標に対してロツクアツプが有利/不利の境界
を広い速度段に渡つて予め細かく設定したロツク
アツプ判定用メモリ手段を用いて、指標に対応す
る実際の状態(実施例では設定速度段およびスロ
ツトル開度)に基づいて、該状態に対応する境界
(回転速度のロツクアツプ/ロツクアツプ解除境
界値)をメモリより読み出して、読み出した境界
と該他方(自動変速機構の出力軸の現回転速度)
とを比較してロツクアツプ要否を判定するので、
ロツクアツプ/ロツクアツプ解除の制御を速度段
のそれぞれで細かく設定できるので、トルクコン
バータのすべりを少くて寿命を長くすることがで
き、燃費が向上し、また、トルクコンバータの動
力伝達性能が最大限に活かされて、直結クラツチ
を備える車輌においてそれを十分にかつ効果的に
活用するので車輌の経済性が高くなる。 更に、変速制御と関連して、変速を行なおうと
するときには、まずロツクアツプを解除してその
ときのスロツトル開度に対応した、ロツクアツプ
解除から変速までの変速拘速時間の後に変速を行
ない、かつ、変速をすると、そのときのスロツト
ル開度に対応した、変速からロツクアツプまでの
解除拘速時間の後に、ロツクアツプの条件が整つ
ていると、ロツクアツプをするので、前述の広い
範囲の速度段のそれぞれでの細かいロツクアツプ
制御と円滑な変速とが有機的に組合つた、円滑な
自動変速制御がもたらされる。 スロツトル開度が大きいときには、エンジンの
作動状態が高く(高出力)、ロツクアツプ解除か
ら変速までの時間が短いと変速シヨツクを生じ、
また変速からロツクアツプまでの時間が短いと変
速後のシヨツクを生ずる。一方、これらの時間を
長く設定すると、トルクコンバータのスリツプ状
態が長くなるので、燃費が悪くなりトルクコンバ
ータの発熱が大きくなり耐久性の低下を招くが、
本発明では、タイミング情報メモリ手段に、スロ
ツトル開度を指標として、各スロツトル開度に宛
てられた、ロツクアツプ解除から変速までの変速
拘束時間および変速からロツクアツプまでのロツ
クアツプ解除拘束時間を細密に記憶しておいて、
変速の前後にこれらの時間を読み出して、スロツ
トル開度すなわちエンジン作動状態に細密に対応
した、最も適切なタイミングでロツクアツプ解除
後の変速と変速後のロツクアツプを行ない得るの
で、この面からも、本発明では変速シヨツク、特
に自動ロツクアツプ制御に関連する変速シヨツ
ク、が可及的に低減して変速フイーリングが良好
になつて、トルルクコンバータのすべりを少くて
寿命を長くすることができ、燃費が向上し、ま
た、トルクコンバータの動力伝達性能が最大限に
活かされて、直結クラツチを備える車輌において
それを十分にかつ効果的に活用するので車輌の経
済性が高くなる。
設定速度段と、自動変速機構の出力軸回転速度
(車速)およびスロツトル開度の一方(前述の実
施例ではスロツトル開度)と、を指標として、他
方(自動変速機構の出力軸回転速度)を、これら
の指標に対してロツクアツプが有利/不利の境界
を広い速度段に渡つて予め細かく設定したロツク
アツプ判定用メモリ手段を用いて、指標に対応す
る実際の状態(実施例では設定速度段およびスロ
ツトル開度)に基づいて、該状態に対応する境界
(回転速度のロツクアツプ/ロツクアツプ解除境
界値)をメモリより読み出して、読み出した境界
と該他方(自動変速機構の出力軸の現回転速度)
とを比較してロツクアツプ要否を判定するので、
ロツクアツプ/ロツクアツプ解除の制御を速度段
のそれぞれで細かく設定できるので、トルクコン
バータのすべりを少くて寿命を長くすることがで
き、燃費が向上し、また、トルクコンバータの動
力伝達性能が最大限に活かされて、直結クラツチ
を備える車輌においてそれを十分にかつ効果的に
活用するので車輌の経済性が高くなる。 更に、変速制御と関連して、変速を行なおうと
するときには、まずロツクアツプを解除してその
ときのスロツトル開度に対応した、ロツクアツプ
解除から変速までの変速拘速時間の後に変速を行
ない、かつ、変速をすると、そのときのスロツト
ル開度に対応した、変速からロツクアツプまでの
解除拘速時間の後に、ロツクアツプの条件が整つ
ていると、ロツクアツプをするので、前述の広い
範囲の速度段のそれぞれでの細かいロツクアツプ
制御と円滑な変速とが有機的に組合つた、円滑な
自動変速制御がもたらされる。 スロツトル開度が大きいときには、エンジンの
作動状態が高く(高出力)、ロツクアツプ解除か
ら変速までの時間が短いと変速シヨツクを生じ、
また変速からロツクアツプまでの時間が短いと変
速後のシヨツクを生ずる。一方、これらの時間を
長く設定すると、トルクコンバータのスリツプ状
態が長くなるので、燃費が悪くなりトルクコンバ
ータの発熱が大きくなり耐久性の低下を招くが、
本発明では、タイミング情報メモリ手段に、スロ
ツトル開度を指標として、各スロツトル開度に宛
てられた、ロツクアツプ解除から変速までの変速
拘束時間および変速からロツクアツプまでのロツ
クアツプ解除拘束時間を細密に記憶しておいて、
変速の前後にこれらの時間を読み出して、スロツ
トル開度すなわちエンジン作動状態に細密に対応
した、最も適切なタイミングでロツクアツプ解除
後の変速と変速後のロツクアツプを行ない得るの
で、この面からも、本発明では変速シヨツク、特
に自動ロツクアツプ制御に関連する変速シヨツ
ク、が可及的に低減して変速フイーリングが良好
になつて、トルルクコンバータのすべりを少くて
寿命を長くすることができ、燃費が向上し、ま
た、トルクコンバータの動力伝達性能が最大限に
活かされて、直結クラツチを備える車輌において
それを十分にかつ効果的に活用するので車輌の経
済性が高くなる。
第1図はエンジン回転数とエンジントルクの関
係を示すグラフ;第2図はトルクコンバータのス
リツプ率とトルク比の関係を示すグラフ;第3図
はエンジン回転数とエンジントルクの両者で定ま
るロツクアツプが適当な領域を示すグラフ;第4
a図は、第3図に示すロツクアツプが適当な領域
をトルクコンバータの出力軸回転数とスロツトル
開度を指標として示すグラフ;第4b図は、車速
とスロツトル開度および変速段で定まるロツクア
ツプが適当な領域を示すグラフ;第4c図は、ロ
ツクアツプが適当な領域のみでロツクアツプ運転
するための、量子化したロツクアツプ運転境界お
よびロツクアツプ解除境界を示すグラフ;第5図
は、本発明を適用する自動変速機の1つの構成を
示すブロツク線図;第6図はこの自動変速機の動
作を制御する油圧制御システムを示すブロツク線
図;第7図はこの油圧制御システムのソレノイド
弁320,330および370の通電を制御する
デジタル電子制御装置の構成を示すブロツク図;
第8図は第7図に示す制御装置の割込動作を説明
するための説明図であり、割込プログラムの格納
位置を示すプログラムリストを示す;第9a図は
第7図に示す制御装置の主要部を更に詳細に示す
ブロツク図;第9b図は電源回路を示す回路図;
第9c図は車速検出回路を示す回路図;第9d図
はシフトレバー位置センサ410およびそれを入
力ポート404に接続するコネクタを示す回路
図:第9e図はスロツトル開度センサの接続回路
を示す回路図;第9f図はソレノイドドライバを
示す回路図;第10a図はスロツトル開度センサ
430の平面図;第10b図は第10a図のXB
−XB線断面図;第10c図はスロツトル開度セ
ンサ430のプリント基板433を拡大して示す
平面図;第10d図はスロツトル開度センサ43
0のスライダ435を示す平面図;第10e図は
スロツトル開度センサ430の出力コードを示す
平面図;第11a図は第6図の示すソレノイドバ
ルブ320,330および370の1つを示す正
面図;第11b図は第11a図のXIB−XIB線断
面図;第12a図はROM402に格納されてい
る変速段切換参照データを示すグラフ;第12b
図、第12c図および第12d図は、第12a図
に示すデータを参照してRAN403に書き込ま
れる変速段切換参照データを示すグラフ;第13
a図はけん引力と車速の関係を示すグラフ;第1
3b図は路面勾配と加速度との関係を示すグラ
フ;第14a図、第14b図、第14c図および
第14d図は、各変速段における板路傾斜と車速
の関係を示すグラフ;第15a図、第15b図お
よび第15c図は、各変速段における坂路走行領
域および平担路走行領域を示すグラフ;第16a
図は、ロツクオンを解除してから変速をするまで
の、スロツトル開度に対する拘束時間を示すグラ
フ;第16b図はスロツトル開度加速に対する拘
束時間を示すグラフ;第16c図は、変速してか
らロツクアツプするまでの、スロツトル開度に対
するロツクアツプ解除継続時間を示すグラフ;第
16d図はスロツトル開度変化率に対するロツク
アツプ解除継続時間を示すグラフ;第17a図、
第17b図、第17c図および第17d図は、
ROM402に固定メモリされている制御プログ
ラムデータに基づいて、デジタル電子制御装置4
00が行なう変速判定、変速制御、ロツクアツプ
要否判定、ロツクアツプ制御等の動作を示すフロ
ーチヤート;および、第17e図および第17f
図は、ROM402に固定メモリされている割込
プログラムデータに基づいて、デジタル電子制御
装置400がおこなう坂路検出・解除の動作を示
すフローチヤート;である。 1:トルクコンバータ、2:オーバドライブ機
構、3:歯車変速機構、5:ポンプ、6:タービ
ン、7:ステータ、8:クランク軸、9:タービ
ン軸、10:キヤリア、11:サンギア、C0:
多板クラツチ、F0:一方向クラツチ、14:プ
ラネタリピニオン、15:リングギア、16:ケ
ース、B0:多板ブレーキ、50:直結クラツチ
(直結手段)、100:油溜め、102:圧力調整
弁、210:マニユアルシフトバルブ、220:
1−2シフト弁、230:2−3シフト弁、24
0:3−4シフト弁(3〜16,C0,F0,B0,
100〜240:変速機構)、320,330:
切換ソレノイドバルブ(速度比制御手段)、37
0:ロツクアツプコントロールソレノイドバルブ
(ロツクアツプ制御手段)、400:デジタル電子
制御装置、401:CPU(速度段メモリ手段、変
速判定手段、ロツクアツプ判定手段)、402:
ROM(ロツクアツプ判定用メモリ手段、タイミ
ング情報メモリ手段)、403:RAM、42
0:車速信号発生器(速度検出手段)、430:
スロツトル開度センサ(開度検出手段)。
係を示すグラフ;第2図はトルクコンバータのス
リツプ率とトルク比の関係を示すグラフ;第3図
はエンジン回転数とエンジントルクの両者で定ま
るロツクアツプが適当な領域を示すグラフ;第4
a図は、第3図に示すロツクアツプが適当な領域
をトルクコンバータの出力軸回転数とスロツトル
開度を指標として示すグラフ;第4b図は、車速
とスロツトル開度および変速段で定まるロツクア
ツプが適当な領域を示すグラフ;第4c図は、ロ
ツクアツプが適当な領域のみでロツクアツプ運転
するための、量子化したロツクアツプ運転境界お
よびロツクアツプ解除境界を示すグラフ;第5図
は、本発明を適用する自動変速機の1つの構成を
示すブロツク線図;第6図はこの自動変速機の動
作を制御する油圧制御システムを示すブロツク線
図;第7図はこの油圧制御システムのソレノイド
弁320,330および370の通電を制御する
デジタル電子制御装置の構成を示すブロツク図;
第8図は第7図に示す制御装置の割込動作を説明
するための説明図であり、割込プログラムの格納
位置を示すプログラムリストを示す;第9a図は
第7図に示す制御装置の主要部を更に詳細に示す
ブロツク図;第9b図は電源回路を示す回路図;
第9c図は車速検出回路を示す回路図;第9d図
はシフトレバー位置センサ410およびそれを入
力ポート404に接続するコネクタを示す回路
図:第9e図はスロツトル開度センサの接続回路
を示す回路図;第9f図はソレノイドドライバを
示す回路図;第10a図はスロツトル開度センサ
430の平面図;第10b図は第10a図のXB
−XB線断面図;第10c図はスロツトル開度セ
ンサ430のプリント基板433を拡大して示す
平面図;第10d図はスロツトル開度センサ43
0のスライダ435を示す平面図;第10e図は
スロツトル開度センサ430の出力コードを示す
平面図;第11a図は第6図の示すソレノイドバ
ルブ320,330および370の1つを示す正
面図;第11b図は第11a図のXIB−XIB線断
面図;第12a図はROM402に格納されてい
る変速段切換参照データを示すグラフ;第12b
図、第12c図および第12d図は、第12a図
に示すデータを参照してRAN403に書き込ま
れる変速段切換参照データを示すグラフ;第13
a図はけん引力と車速の関係を示すグラフ;第1
3b図は路面勾配と加速度との関係を示すグラ
フ;第14a図、第14b図、第14c図および
第14d図は、各変速段における板路傾斜と車速
の関係を示すグラフ;第15a図、第15b図お
よび第15c図は、各変速段における坂路走行領
域および平担路走行領域を示すグラフ;第16a
図は、ロツクオンを解除してから変速をするまで
の、スロツトル開度に対する拘束時間を示すグラ
フ;第16b図はスロツトル開度加速に対する拘
束時間を示すグラフ;第16c図は、変速してか
らロツクアツプするまでの、スロツトル開度に対
するロツクアツプ解除継続時間を示すグラフ;第
16d図はスロツトル開度変化率に対するロツク
アツプ解除継続時間を示すグラフ;第17a図、
第17b図、第17c図および第17d図は、
ROM402に固定メモリされている制御プログ
ラムデータに基づいて、デジタル電子制御装置4
00が行なう変速判定、変速制御、ロツクアツプ
要否判定、ロツクアツプ制御等の動作を示すフロ
ーチヤート;および、第17e図および第17f
図は、ROM402に固定メモリされている割込
プログラムデータに基づいて、デジタル電子制御
装置400がおこなう坂路検出・解除の動作を示
すフローチヤート;である。 1:トルクコンバータ、2:オーバドライブ機
構、3:歯車変速機構、5:ポンプ、6:タービ
ン、7:ステータ、8:クランク軸、9:タービ
ン軸、10:キヤリア、11:サンギア、C0:
多板クラツチ、F0:一方向クラツチ、14:プ
ラネタリピニオン、15:リングギア、16:ケ
ース、B0:多板ブレーキ、50:直結クラツチ
(直結手段)、100:油溜め、102:圧力調整
弁、210:マニユアルシフトバルブ、220:
1−2シフト弁、230:2−3シフト弁、24
0:3−4シフト弁(3〜16,C0,F0,B0,
100〜240:変速機構)、320,330:
切換ソレノイドバルブ(速度比制御手段)、37
0:ロツクアツプコントロールソレノイドバルブ
(ロツクアツプ制御手段)、400:デジタル電子
制御装置、401:CPU(速度段メモリ手段、変
速判定手段、ロツクアツプ判定手段)、402:
ROM(ロツクアツプ判定用メモリ手段、タイミ
ング情報メモリ手段)、403:RAM、42
0:車速信号発生器(速度検出手段)、430:
スロツトル開度センサ(開度検出手段)。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 トルクコンバータ、該トルクコンバータの出
力軸を入力軸に直結する直結手段および変速機構
を含む自動変速機構; 前記変速機構を付勢又は消勢して自動変速機構
に複数の速度段を選択的に設定するための、速度
比制御手段; 前記直結手段を付勢又は消勢してロツクアツプ
又はロツクアツプ解除を選択的に設定するため
の、ロツクアツプ制御手段; トルクコンバータを駆動するエンジンのスロツ
トル開度を検出する開度検出手段; 自動変速機構の出力軸の回転速度を検出する速
度検出手段; 自動変速機構の設定速度段を記憶するための速
度段メモリ手段; 自動変速機構の出力軸の回転速度およびスロツ
トル開度の一方と自動変速機構の速度段を指標と
し、該指標における、該回転速度およびスロツト
ル開度の他方の、ロツクアツプ運転が有利な領域
とロツクアツプ解除が有利な領域の境界を記憶し
たロツクアツプ判定用メモリ手段; スロツトル開度を指標として、各スロツトル開
度に宛てられた、ロツクアツプ解除から変速まで
の変速拘束時間および変速からロツクアツプまで
のロツクアツプ解除拘束時間を記憶したタイミン
グ情報メモリ手段; 前記速度検出手段が検出した速度、前記開度検
出手段が検出したスロツトル開度および前記速度
段メモリ手段に記憶されている速度段に基づいて
次速度段を決定し、前記タイミング情報メモリ手
段より前記開度検出手段が検出したスロツトル開
度に宛てられたロツクアツプ解除から変速までの
変速拘束時間を読み出し、後記ロツクアツプ判定
手段がロツクアツプ解除を指示してから該変速拘
束時間の後に前記速度比制御手段に次速度段への
変速を指示して前記速度段メモリ手段に該次速度
段を書込む変速判定手段;および、 前記ロツクアツプ判定用メモリ手段の前記指標
に対応した、前記速度検出手段が検出した回転速
度と前記開度検出手段が検出したスロツトル開度
の一方と、速度段メモリ手段の速度段と、に対応
する境界を前記ロツクアツプ判定用メモリ手段よ
り読み出して、これに該回転速度およびスロツト
ル開度の他方を対比してロツクアツプ要否を判定
して、ロツクアツプ要のとき前記ロツクアツプ制
御手段にロツクアツプを指示しロツクアツプ否の
とき前記ロツクアツプ制御手段にロツクアツプ解
除を指示し、前記変速判定手段の、前記速度段メ
モリ手段に記憶されている速度段とは別の次速度
段の決定に応答して前記ロツクアツプ制御手段に
ロツクアツプ解除を指示し、前記変速判定手段が
速度比制御手段に次速度段への変速を指示したと
きタイミング情報メモリ手段より開度検出手段が
検出したスロツトル開度に宛てられた変速からロ
ツクアツプまでのロツクアツプ解除拘束時間を読
み出してその時間の間ロツクアツプ解除を継続す
るロツクアツプ判定手段; を備える自動変速装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60006092A JPS60241572A (ja) | 1985-01-17 | 1985-01-17 | 自動変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60006092A JPS60241572A (ja) | 1985-01-17 | 1985-01-17 | 自動変速装置 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11192779A Division JPS5635858A (en) | 1979-09-01 | 1979-09-01 | Lock up control method of torque converter on vehicle |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60241572A JPS60241572A (ja) | 1985-11-30 |
| JPS6319749B2 true JPS6319749B2 (ja) | 1988-04-25 |
Family
ID=11628876
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60006092A Granted JPS60241572A (ja) | 1985-01-17 | 1985-01-17 | 自動変速装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60241572A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6345248U (ja) * | 1986-09-04 | 1988-03-26 | ||
| JPS63199959A (ja) * | 1987-02-16 | 1988-08-18 | Komatsu Ltd | 直結クラツチ付トルクコンバ−タを備えた変速装置の変速方法 |
| JPH02154857A (ja) * | 1988-12-06 | 1990-06-14 | Aisin Aw Co Ltd | 自動変速機における油圧制御装置 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5644312B2 (ja) * | 1973-07-30 | 1981-10-19 | ||
| JPS5211365A (en) * | 1975-07-16 | 1977-01-28 | Toyota Motor Corp | Oil pressure control device for fluid transmission mechanism with clut ch connected directly |
-
1985
- 1985-01-17 JP JP60006092A patent/JPS60241572A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60241572A (ja) | 1985-11-30 |
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