JPS6318054B2 - - Google Patents
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- JPS6318054B2 JPS6318054B2 JP54111929A JP11192979A JPS6318054B2 JP S6318054 B2 JPS6318054 B2 JP S6318054B2 JP 54111929 A JP54111929 A JP 54111929A JP 11192979 A JP11192979 A JP 11192979A JP S6318054 B2 JPS6318054 B2 JP S6318054B2
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Landscapes
- Control Of Fluid Gearings (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
〔発明の目的〕
(産業上の利用分野)
本発明は直結クラツチ付のトルクコンバータを
備える車上自動変速機のロツクアツプ制御に関
し、特に、変速と関連したロツクアツプ/ロツク
アツプ解除の制御に関する。 (従来の技術) 従来のこの種の自動変速機のロツクアツプ制御
は、ある特定の速度段(例えば第3速又はオーバ
ドライブ)で、ある車速以上のときに、自動的
に、直結クラツチを接として該直結クラツチでト
ルクコンバータの出力軸(変速機構の入力軸)を
エンジン出力軸(トルクコンバータの入力軸)に
直結(ロツクアツプ)し、それ以外のときには直
結クラツチを断としてエンジン出力軸にトルクコ
ンバータを介して変速機構の入力軸を接続する、
という態様で行なわれている。トルクコンバータ
は、車輌の発進時、急加速時、変速時等において
負荷に応じて変速を行なうため、スムーズな発
進、スムーズな加速、スムーズな変速等を可能と
すると共に、エンジンのノツキング、エンスト等
の不具合を起しにくいという特徴を持つている。 しかしながら負荷の小さい状態およびエンジン
回転の高い状態においては、フルードカツプリン
グ状態となり、変速が行われずスリツプによるパ
ワーロスのみが生じるため燃費がわるくなるとい
う問題点があつた。この問題点を改良するひとつ
の方法が、さきほどふれた直結クラツチ付トルク
コンバータである。直結クラツチによりエンジン
出力軸をトルクコンバータの出力軸に直結(ロツ
クアツプ)させることにより、パワーロスが減少
し、したがつて燃費上有利になる。 しかしながら従来においては、ロツクアツプは
第3速あるいはオーバードライブで速度が所定値
以上のときのみおこなわれているので、燃費の向
上はわずかであるし、アクセルを深く踏み込んだ
ときにはエンジンがノツキングを生じたりトルク
コンバータのトルク増巾効果が得られないために
動力性能が不足するといつた不具合があつた。 ロツクアツプによる燃費向上効果と、トルクコ
ンバータによる変速効果という各々の利点を生か
すには、後に述べるように複雑な制御が要求され
るのであるが、従来のものは3速(第3速までの
車輛)あるいはオーバードライブ(第4速オーバ
ードライブを有する車輛)のある速度比以上でロ
ツクアツプするという単純な制御しかできないた
め、燃費優先で低い速度でロツクアツプさせると
動力性能が大きく低下する。逆に動力性能優先で
高い速度でロツクアツプさせると通常走行時に燃
費節減の効果が低下してしまうという矛盾が生じ
るためロツクアツプ車速の設定は燃費上の要求と
動力性能上の要求との妥協の結果であつたといえ
る。そのために燃費の向上はわずかである。 本発明者の検討によると、各変速段においてエ
ンジントルクとエンジン回転数の両者の組合せに
よつては、ロツクアツプとするのが有利な場合が
ある。以下これを説明すると、今、トルクコンバ
ータの後段の変速段設定用のトランスミツシヨン
のギヤ比1でロツクアツプ走行中のトルクコンバ
ータ出力軸のトルクをT0、出力軸の回転数をN0
とし、スロツトル開度が30%で第1図のA点でエ
ンジンが動作しているとすると、 T0A=TELU …(1) N0A=NELU …(2) 但し、 T0A:A点におけるトルクコンバータ出力軸
のトルク、 TELU:A点におけるエンジントルク、 N0A:A点におけるトルクコンバータ出力軸
の回転速度、 NELU:A点におけるエンジン回転速度 である。 この走行状態からロツクアツプを解除してトル
クコンバータの入力軸をエンジン出力軸に結合
し、これによりエンジンの作動状態がB点に移つ
たとすると、 T0B=t×TETC …(3) N0B=e×NETC …(4) 但し、 T0B:B点におけるトルクコンバータ出力軸
のトルク、 t:トルク比、トルクコンバータの出力ト
ルク/入力トルク、 TETC:B点におけるエンジントルク、 N0B:B点におけるトルクコンバータ出力軸
の回転速度、 e:トルクコンバータのスリツプ率 NETC:B点におけるエンジン回転速度 となる。 今、A点とB点で車速を同じとするためには、 N0A=N0B …(5) であり、したがつて e=N0B/NETC =N0A/NETC =NELU/NETC …(6) トルク比もt=T0B/TETCはトルクコンバータ
それぞれにおいて第2図に示す如く一義的に定ま
つており、エンジントルクは一般に第1図に実線
で示すように、高スロツトル開度のときを除き、
回転数の増加と共に減少する。 上記(3)式と(1)式より、 t≦TELU/TETCのときT0B≦T0A …(7) である。 このT0B≦T0Aのときは、ロツクアツプ運転と
しても、非ロツクアツプ運転時よりも大きいエン
ジントルク(T0B)が得られので、ロツクアツプ
運転とする方が有利である。 そこで各スロツトル開度においてT0B=T0Aな
る点を求めて各点をつなぐと第3図に示す実線と
なり、斜線で示す範囲がロツクアツプ運転が有利
な領域である。次にエンジン回転数をトルクコン
バータ出力軸の回転数に変換し、これとスロツト
ル開度の関係からロツクアツプ運転が有利な領域
を求めて第4a図に示す斜線領域となる。 各変速段にそれぞれロツクアツプ運転が有利な
領域がある。これを第4b図に示す。なお、実線
は変速の境界を示し、「1,2,3,4」はそれ
ぞれ第1速、第2速、第3速および第4速を指
す。斜線が、それぞれ右方から第2速、第3速お
よび第4速におけるロツクアツプ運転が有利な領
域を示す。なお、第1速においてはロツクアツプ
運転が有利な領域が少なく、しかもすぐに第2速
に変更するのでロツクアツプ運転をせず常にトル
クコンバータを接続する、ロツクアツプ解除とす
るのが好ましい。それ故第1速領域にはロツクア
ツプ運転が有利な領域は示していない。 このような、ロツクアツプ運転が有利な領域が
各変速段に存在するのに対応して、今第4c図に
示すようにロツクアツプ運転領域を定めるものと
する。第4c図において、実線は右方からそれぞ
れ第2速、第3速、および第4速におけるロツク
アツプとする境界を示し、点線は右方からそれぞ
れ第2速、第3速および第4速におけるロツクア
ツプ解除とする境界を示す。このようにロツクア
ツプとロツクアツプ解除の境界を離しているの
は、車速のわずかな変動でロツクアツプとロツク
アツプ解除が交互に繰り返えされるという不安定
状態を避けるためである。このようにロツクアツ
プ運転およびロツクアツプ解除の境界を定めるこ
とにより、2以上の変速段で該境界を参照して自
動的にロツクアツプ運転とロツクアツプ解除をし
うる。 このように多くの変速段でロツクアツプ運転す
るときの問題点に、ロツクアツプ状態で変速する
と自動変速機およびエンジンのシヨツクが大きい
ということ、および車速が一時的に変動し、運転
が不安定となるということがある。多くの変速段
でロツクアツプをすると、自動変速機の各変速時
点でこのようなシヨツクや車速変動が多くなる。 本発明は、燃費等の向上のためのロツクアツプ
を可及的に効率良く実行しかつ、変速シヨツク、
特に自動ロツクアツプ制御に関連する変速シヨツ
ク、を可及的に低減することを目的とする。 上記目的を達成するために本発明においては、
トルクコンバータ、該トルクコンバータの出力軸
を入力軸に直結する直結手段および変速機構を含
む自動変速機構;前記変速機構を付勢又は消勢し
て自動変速機構に複数の速度段を選択的に設定す
るための、速度比制御手段;前記直結手段を付勢
又は消勢してロツクアツプ又はロツクアツプ解除
を選択的に設定するための、ロツクアツプ制御手
段;トルクコンバータを駆動するエンジンのスロ
ツトル開度を検出する開度検出手段;該開度検出
手段が検出したスロツトル開度の変化率を検出す
る変化率検出手段;自動変速機構の出力軸の回転
速度を検出する速度検出手段;自動変速機構の設
定速度段を記憶するための速度段メモリ手段;自
動変速機構の出力軸の回転速度およびスロツトル
開度の一方と自動変速機構の速度段を指標とし、
該指標における、該回転速度およびスロツトル開
度の他方の、ロツクアツプ運転が有利な領域とロ
ツクアツプ解除が有利な領域の境界を記憶したロ
ツクアツプ判定用メモリ手段;スロツトル開度を
指標として、各スロツトル開度に宛てられた、ロ
ツクアツプ解除から変速までの変速拘束時間およ
び変速からロツクアツプまでのロツクアツプ解除
拘束時間を記憶したタイミング情報メモリ手段;
スロツトル開度変化率を指標として、各スロツト
ル開度に宛てられた、ロツクアツプ解除から変速
までの変速拘束加算時間および変速からロツクア
ツプまでのロツクアツプ解除拘束加算時間を記憶
したタイミング加算情報メモリ手段;前記速度検
出手段が検出した速度、前記開度検出手段が検出
したスロツトル開度および前記速度段メモリ手段
に記憶されている速度段に基づいて次速度段を決
定し、前記タイミング情報メモリ手段より前記開
度検出手段が検出したスロツトル開度に宛てられ
たロツクアツプ解除から変速までの変速拘束時間
を読み出し、前記タイミング加算情報メモリ手段
より前記変化率検出手段が検出したスロツトル開
度変化率に宛てられた変速拘速加算時間を読み出
し、後記ロツクアツプ判定手段がロツクアツプ解
除を指示してから該変速拘束時間に該変速拘束加
算時間を加算した時間の後に前記速度比制御手段
に次速度段への変速を指示して前記速度段メモリ
手段に該次速度段を書込む変速判定手段;およ
び、前記ロツクアツプ判定用メモリ手段の前記指
標に対応した、前記速度検出手段が検出した回転
速度と前記開度検出手段が検出したスロツトル開
度の一方と、速度段メモリ手段の速度段と、に対
応する境界を前記ロツクアツプ判定用メモリ手段
より読み出して、これに該回転速度およびスロツ
トル開度の他方を対比してロツクアツプ要否を判
定して、ロツクアツプ要のとき前記ロツクアツプ
制御手段にロツクアツプを指示しロツクアツプ否
のとき前記ロツクアツプ制御手段にロツクアツプ
解除を指示し、前記変速判定手段の、前記速度段
メモリ手段に記憶されている速度段とは別の次速
度段の決定に応答して前記ロツクアツプ制御手段
にロツクアツプ解除を指示し、前記変速判定手段
が速度比制御手段に次速度段への変速を指示した
ときタイミング情報メモリ手段より開度検出手段
が検出したスロツトル開度に宛てられた変速から
ロツクアツプまでのロツクアツプ解除拘束時間を
読み出し、タイミング加算情報メモリ手段より変
化率検出手段が検出したスロツトル開度変化率に
宛てられた変速からロツクアツプまでのロツクア
ツプ解除拘束加算時間を読み出して、該解除拘束
時間に解除拘束加算時間を加算した時間の間ロツ
クアツプ解除を継続するロツクアツプ判定手段; を備える。 これによれば、まず、自動変速機構の設定速度
段と、自動変速機構の出力軸回転速度(車速)お
よびスロツトル開度の一方(以下に説明する実施
例ではスロツトル開度)と、を指標として、他方
(自動変速機構の出力軸回転速度)を、これらの
指標に対してロツクアツプが有利/不利の境界を
広い速度段に渡つて予め細かく設定したロツクア
ツプ判定用メモリ手段を用いて、指標に対応する
実際の状態(実施例では設定速度段およびスロツ
トル開度)に基づいて、該状態に対応する境界
(回転速度のロツクアツプ/ロツクアツプ解除境
界値)をメモリより読み出して、読み出した境界
と該他方(自動変速機構の出力軸の現回転速度)
とを比較してロツクアツプ要否を判定するので、
ロツクアツプ/ロツクアツプ解除の制御を速度段
のそれぞれで細かく設定できるので、トルクコン
バータのすべりを少くて寿命を長くすることがで
き、燃費が向上し、また、トルクコンバータの動
力伝達性能が最大限に活かされて、直結クラツチ
を備える車輌においてそれを十分にかつ効果的に
活用するので車輌の経済性が高くなる。 更に、変速制御と関連して、変速を行なおうと
するときには、まずロツクアツプを解除してその
ときのスロツトル開度およびスロツトル開度変化
率に対応した、ロツクアツプ解除から変速までの
変速拘束時間に変速拘束加算時間を加算した時間
の後に変速を行ない、かつ、変速をすると、その
ときのスロツトル開度およびスロツトル開度変化
率に対応した、変速からロツクアツプまでの解除
拘束時間に解除拘束加算時間を加算した時間の後
に、ロツクアツプの条件が整つていると、ロツク
アツプをするので、前述の広い範囲の速度段のそ
れぞれでの細かいロツクアツプ制御と円滑な変速
とが有機的に組合つた、円滑な自動変速制御がも
たらされる。 スロツトル開度が大きいときには、エンジンの
作動状態が高く(高出力)、ロツクアツプ解除か
ら変速までの時間が短いと変速シヨツクを生じ、
また変速からロツクアツプまでの時間が短いと変
速後のシヨツクを生ずる。一方、これらの時間を
長く設定すると、トルクコンバータのスリツプ状
態が長くなるので、燃費が悪くなりトルクコンバ
ータの発熱が大きくなり耐久性の低下を招くが、
本発明では、タイミング情報メモリ手段に、スロ
ツトル開度を指標として、各スロツトル開度に宛
てられた、ロツクアツプ解除から変速までの変速
拘束時間および変速からロツクアツプまでのロツ
クアツプ解除拘束時間を細密に記憶しかつタイミ
ング加算情報メモリ手段に、スロツトル開度変化
率を指標として、各スロツトル開度変化率に宛て
られた、ロツクアツプ解除から変速までの変速拘
束加算時間および変速からロツクアツプまでのロ
ツクアツプ解除拘束加算時間を細密に記憶してお
いて、変速の前後にこれらの時間を読み出して、
スロツトル開度およびその変化率すなわちエンジ
ン作動状態(スロツトル開度)および作動状態の
変動方向(スロツトル開度変化率)に細密に対応
した、最も適切なタイミングでロツクアツプ解除
後の変速と変速後のロツクアツプを行ない得るの
で、この面からも、トルクコンバータのすべりを
少くて寿命を長くすることができ、燃費が向上
し、また、トルクコンバータの動力伝達性能が最
大限に活かされて、直結クラツチを備える車輌に
おいてそれを十分にかつ効果的に活用するので車
輌の経済性が高くなる。 本発明の好ましい実施例においては、第4c図
に示す各境界は、例えば、自動変速機の設定速度
段およびスロツトル開度をアドレス(指標)とし
てロツクアツプとする最底の車速値を、例えば読
み出し専用の半導体記憶装置(以下ROMと称す
る)に固定メモリする。以下説明の便宜上、
ROMの各変速段についてのロツクアツプ境界お
よびロツクアツプ解除境界を記憶したメモリ領域
をテーブルと称し、次の第1表のように名称を付
す。
備える車上自動変速機のロツクアツプ制御に関
し、特に、変速と関連したロツクアツプ/ロツク
アツプ解除の制御に関する。 (従来の技術) 従来のこの種の自動変速機のロツクアツプ制御
は、ある特定の速度段(例えば第3速又はオーバ
ドライブ)で、ある車速以上のときに、自動的
に、直結クラツチを接として該直結クラツチでト
ルクコンバータの出力軸(変速機構の入力軸)を
エンジン出力軸(トルクコンバータの入力軸)に
直結(ロツクアツプ)し、それ以外のときには直
結クラツチを断としてエンジン出力軸にトルクコ
ンバータを介して変速機構の入力軸を接続する、
という態様で行なわれている。トルクコンバータ
は、車輌の発進時、急加速時、変速時等において
負荷に応じて変速を行なうため、スムーズな発
進、スムーズな加速、スムーズな変速等を可能と
すると共に、エンジンのノツキング、エンスト等
の不具合を起しにくいという特徴を持つている。 しかしながら負荷の小さい状態およびエンジン
回転の高い状態においては、フルードカツプリン
グ状態となり、変速が行われずスリツプによるパ
ワーロスのみが生じるため燃費がわるくなるとい
う問題点があつた。この問題点を改良するひとつ
の方法が、さきほどふれた直結クラツチ付トルク
コンバータである。直結クラツチによりエンジン
出力軸をトルクコンバータの出力軸に直結(ロツ
クアツプ)させることにより、パワーロスが減少
し、したがつて燃費上有利になる。 しかしながら従来においては、ロツクアツプは
第3速あるいはオーバードライブで速度が所定値
以上のときのみおこなわれているので、燃費の向
上はわずかであるし、アクセルを深く踏み込んだ
ときにはエンジンがノツキングを生じたりトルク
コンバータのトルク増巾効果が得られないために
動力性能が不足するといつた不具合があつた。 ロツクアツプによる燃費向上効果と、トルクコ
ンバータによる変速効果という各々の利点を生か
すには、後に述べるように複雑な制御が要求され
るのであるが、従来のものは3速(第3速までの
車輛)あるいはオーバードライブ(第4速オーバ
ードライブを有する車輛)のある速度比以上でロ
ツクアツプするという単純な制御しかできないた
め、燃費優先で低い速度でロツクアツプさせると
動力性能が大きく低下する。逆に動力性能優先で
高い速度でロツクアツプさせると通常走行時に燃
費節減の効果が低下してしまうという矛盾が生じ
るためロツクアツプ車速の設定は燃費上の要求と
動力性能上の要求との妥協の結果であつたといえ
る。そのために燃費の向上はわずかである。 本発明者の検討によると、各変速段においてエ
ンジントルクとエンジン回転数の両者の組合せに
よつては、ロツクアツプとするのが有利な場合が
ある。以下これを説明すると、今、トルクコンバ
ータの後段の変速段設定用のトランスミツシヨン
のギヤ比1でロツクアツプ走行中のトルクコンバ
ータ出力軸のトルクをT0、出力軸の回転数をN0
とし、スロツトル開度が30%で第1図のA点でエ
ンジンが動作しているとすると、 T0A=TELU …(1) N0A=NELU …(2) 但し、 T0A:A点におけるトルクコンバータ出力軸
のトルク、 TELU:A点におけるエンジントルク、 N0A:A点におけるトルクコンバータ出力軸
の回転速度、 NELU:A点におけるエンジン回転速度 である。 この走行状態からロツクアツプを解除してトル
クコンバータの入力軸をエンジン出力軸に結合
し、これによりエンジンの作動状態がB点に移つ
たとすると、 T0B=t×TETC …(3) N0B=e×NETC …(4) 但し、 T0B:B点におけるトルクコンバータ出力軸
のトルク、 t:トルク比、トルクコンバータの出力ト
ルク/入力トルク、 TETC:B点におけるエンジントルク、 N0B:B点におけるトルクコンバータ出力軸
の回転速度、 e:トルクコンバータのスリツプ率 NETC:B点におけるエンジン回転速度 となる。 今、A点とB点で車速を同じとするためには、 N0A=N0B …(5) であり、したがつて e=N0B/NETC =N0A/NETC =NELU/NETC …(6) トルク比もt=T0B/TETCはトルクコンバータ
それぞれにおいて第2図に示す如く一義的に定ま
つており、エンジントルクは一般に第1図に実線
で示すように、高スロツトル開度のときを除き、
回転数の増加と共に減少する。 上記(3)式と(1)式より、 t≦TELU/TETCのときT0B≦T0A …(7) である。 このT0B≦T0Aのときは、ロツクアツプ運転と
しても、非ロツクアツプ運転時よりも大きいエン
ジントルク(T0B)が得られので、ロツクアツプ
運転とする方が有利である。 そこで各スロツトル開度においてT0B=T0Aな
る点を求めて各点をつなぐと第3図に示す実線と
なり、斜線で示す範囲がロツクアツプ運転が有利
な領域である。次にエンジン回転数をトルクコン
バータ出力軸の回転数に変換し、これとスロツト
ル開度の関係からロツクアツプ運転が有利な領域
を求めて第4a図に示す斜線領域となる。 各変速段にそれぞれロツクアツプ運転が有利な
領域がある。これを第4b図に示す。なお、実線
は変速の境界を示し、「1,2,3,4」はそれ
ぞれ第1速、第2速、第3速および第4速を指
す。斜線が、それぞれ右方から第2速、第3速お
よび第4速におけるロツクアツプ運転が有利な領
域を示す。なお、第1速においてはロツクアツプ
運転が有利な領域が少なく、しかもすぐに第2速
に変更するのでロツクアツプ運転をせず常にトル
クコンバータを接続する、ロツクアツプ解除とす
るのが好ましい。それ故第1速領域にはロツクア
ツプ運転が有利な領域は示していない。 このような、ロツクアツプ運転が有利な領域が
各変速段に存在するのに対応して、今第4c図に
示すようにロツクアツプ運転領域を定めるものと
する。第4c図において、実線は右方からそれぞ
れ第2速、第3速、および第4速におけるロツク
アツプとする境界を示し、点線は右方からそれぞ
れ第2速、第3速および第4速におけるロツクア
ツプ解除とする境界を示す。このようにロツクア
ツプとロツクアツプ解除の境界を離しているの
は、車速のわずかな変動でロツクアツプとロツク
アツプ解除が交互に繰り返えされるという不安定
状態を避けるためである。このようにロツクアツ
プ運転およびロツクアツプ解除の境界を定めるこ
とにより、2以上の変速段で該境界を参照して自
動的にロツクアツプ運転とロツクアツプ解除をし
うる。 このように多くの変速段でロツクアツプ運転す
るときの問題点に、ロツクアツプ状態で変速する
と自動変速機およびエンジンのシヨツクが大きい
ということ、および車速が一時的に変動し、運転
が不安定となるということがある。多くの変速段
でロツクアツプをすると、自動変速機の各変速時
点でこのようなシヨツクや車速変動が多くなる。 本発明は、燃費等の向上のためのロツクアツプ
を可及的に効率良く実行しかつ、変速シヨツク、
特に自動ロツクアツプ制御に関連する変速シヨツ
ク、を可及的に低減することを目的とする。 上記目的を達成するために本発明においては、
トルクコンバータ、該トルクコンバータの出力軸
を入力軸に直結する直結手段および変速機構を含
む自動変速機構;前記変速機構を付勢又は消勢し
て自動変速機構に複数の速度段を選択的に設定す
るための、速度比制御手段;前記直結手段を付勢
又は消勢してロツクアツプ又はロツクアツプ解除
を選択的に設定するための、ロツクアツプ制御手
段;トルクコンバータを駆動するエンジンのスロ
ツトル開度を検出する開度検出手段;該開度検出
手段が検出したスロツトル開度の変化率を検出す
る変化率検出手段;自動変速機構の出力軸の回転
速度を検出する速度検出手段;自動変速機構の設
定速度段を記憶するための速度段メモリ手段;自
動変速機構の出力軸の回転速度およびスロツトル
開度の一方と自動変速機構の速度段を指標とし、
該指標における、該回転速度およびスロツトル開
度の他方の、ロツクアツプ運転が有利な領域とロ
ツクアツプ解除が有利な領域の境界を記憶したロ
ツクアツプ判定用メモリ手段;スロツトル開度を
指標として、各スロツトル開度に宛てられた、ロ
ツクアツプ解除から変速までの変速拘束時間およ
び変速からロツクアツプまでのロツクアツプ解除
拘束時間を記憶したタイミング情報メモリ手段;
スロツトル開度変化率を指標として、各スロツト
ル開度に宛てられた、ロツクアツプ解除から変速
までの変速拘束加算時間および変速からロツクア
ツプまでのロツクアツプ解除拘束加算時間を記憶
したタイミング加算情報メモリ手段;前記速度検
出手段が検出した速度、前記開度検出手段が検出
したスロツトル開度および前記速度段メモリ手段
に記憶されている速度段に基づいて次速度段を決
定し、前記タイミング情報メモリ手段より前記開
度検出手段が検出したスロツトル開度に宛てられ
たロツクアツプ解除から変速までの変速拘束時間
を読み出し、前記タイミング加算情報メモリ手段
より前記変化率検出手段が検出したスロツトル開
度変化率に宛てられた変速拘速加算時間を読み出
し、後記ロツクアツプ判定手段がロツクアツプ解
除を指示してから該変速拘束時間に該変速拘束加
算時間を加算した時間の後に前記速度比制御手段
に次速度段への変速を指示して前記速度段メモリ
手段に該次速度段を書込む変速判定手段;およ
び、前記ロツクアツプ判定用メモリ手段の前記指
標に対応した、前記速度検出手段が検出した回転
速度と前記開度検出手段が検出したスロツトル開
度の一方と、速度段メモリ手段の速度段と、に対
応する境界を前記ロツクアツプ判定用メモリ手段
より読み出して、これに該回転速度およびスロツ
トル開度の他方を対比してロツクアツプ要否を判
定して、ロツクアツプ要のとき前記ロツクアツプ
制御手段にロツクアツプを指示しロツクアツプ否
のとき前記ロツクアツプ制御手段にロツクアツプ
解除を指示し、前記変速判定手段の、前記速度段
メモリ手段に記憶されている速度段とは別の次速
度段の決定に応答して前記ロツクアツプ制御手段
にロツクアツプ解除を指示し、前記変速判定手段
が速度比制御手段に次速度段への変速を指示した
ときタイミング情報メモリ手段より開度検出手段
が検出したスロツトル開度に宛てられた変速から
ロツクアツプまでのロツクアツプ解除拘束時間を
読み出し、タイミング加算情報メモリ手段より変
化率検出手段が検出したスロツトル開度変化率に
宛てられた変速からロツクアツプまでのロツクア
ツプ解除拘束加算時間を読み出して、該解除拘束
時間に解除拘束加算時間を加算した時間の間ロツ
クアツプ解除を継続するロツクアツプ判定手段; を備える。 これによれば、まず、自動変速機構の設定速度
段と、自動変速機構の出力軸回転速度(車速)お
よびスロツトル開度の一方(以下に説明する実施
例ではスロツトル開度)と、を指標として、他方
(自動変速機構の出力軸回転速度)を、これらの
指標に対してロツクアツプが有利/不利の境界を
広い速度段に渡つて予め細かく設定したロツクア
ツプ判定用メモリ手段を用いて、指標に対応する
実際の状態(実施例では設定速度段およびスロツ
トル開度)に基づいて、該状態に対応する境界
(回転速度のロツクアツプ/ロツクアツプ解除境
界値)をメモリより読み出して、読み出した境界
と該他方(自動変速機構の出力軸の現回転速度)
とを比較してロツクアツプ要否を判定するので、
ロツクアツプ/ロツクアツプ解除の制御を速度段
のそれぞれで細かく設定できるので、トルクコン
バータのすべりを少くて寿命を長くすることがで
き、燃費が向上し、また、トルクコンバータの動
力伝達性能が最大限に活かされて、直結クラツチ
を備える車輌においてそれを十分にかつ効果的に
活用するので車輌の経済性が高くなる。 更に、変速制御と関連して、変速を行なおうと
するときには、まずロツクアツプを解除してその
ときのスロツトル開度およびスロツトル開度変化
率に対応した、ロツクアツプ解除から変速までの
変速拘束時間に変速拘束加算時間を加算した時間
の後に変速を行ない、かつ、変速をすると、その
ときのスロツトル開度およびスロツトル開度変化
率に対応した、変速からロツクアツプまでの解除
拘束時間に解除拘束加算時間を加算した時間の後
に、ロツクアツプの条件が整つていると、ロツク
アツプをするので、前述の広い範囲の速度段のそ
れぞれでの細かいロツクアツプ制御と円滑な変速
とが有機的に組合つた、円滑な自動変速制御がも
たらされる。 スロツトル開度が大きいときには、エンジンの
作動状態が高く(高出力)、ロツクアツプ解除か
ら変速までの時間が短いと変速シヨツクを生じ、
また変速からロツクアツプまでの時間が短いと変
速後のシヨツクを生ずる。一方、これらの時間を
長く設定すると、トルクコンバータのスリツプ状
態が長くなるので、燃費が悪くなりトルクコンバ
ータの発熱が大きくなり耐久性の低下を招くが、
本発明では、タイミング情報メモリ手段に、スロ
ツトル開度を指標として、各スロツトル開度に宛
てられた、ロツクアツプ解除から変速までの変速
拘束時間および変速からロツクアツプまでのロツ
クアツプ解除拘束時間を細密に記憶しかつタイミ
ング加算情報メモリ手段に、スロツトル開度変化
率を指標として、各スロツトル開度変化率に宛て
られた、ロツクアツプ解除から変速までの変速拘
束加算時間および変速からロツクアツプまでのロ
ツクアツプ解除拘束加算時間を細密に記憶してお
いて、変速の前後にこれらの時間を読み出して、
スロツトル開度およびその変化率すなわちエンジ
ン作動状態(スロツトル開度)および作動状態の
変動方向(スロツトル開度変化率)に細密に対応
した、最も適切なタイミングでロツクアツプ解除
後の変速と変速後のロツクアツプを行ない得るの
で、この面からも、トルクコンバータのすべりを
少くて寿命を長くすることができ、燃費が向上
し、また、トルクコンバータの動力伝達性能が最
大限に活かされて、直結クラツチを備える車輌に
おいてそれを十分にかつ効果的に活用するので車
輌の経済性が高くなる。 本発明の好ましい実施例においては、第4c図
に示す各境界は、例えば、自動変速機の設定速度
段およびスロツトル開度をアドレス(指標)とし
てロツクアツプとする最底の車速値を、例えば読
み出し専用の半導体記憶装置(以下ROMと称す
る)に固定メモリする。以下説明の便宜上、
ROMの各変速段についてのロツクアツプ境界お
よびロツクアツプ解除境界を記憶したメモリ領域
をテーブルと称し、次の第1表のように名称を付
す。
【表】
そして走行中においては、変速段が第2速であ
るとロツクアツプ状態であるか否かを見て、ロツ
クアツプ状態であるとテーブルATCを特定してそ
の時点のスロツトル開度をアドレスとしてテーブ
ルATCの最高車速を読み出してその時点の車速と
比較し、後者が前者以下であるとロツクアツプ解
除(直結クラツチ解除)とし、後者が前者を越え
ているときにはそのままロツクアツプ状態を継続
とする。ロツクアツプ解除状態であるときにはテ
ーブルALUを特定してその時点のスロツトル開度
をアドレスとしてテーブルATCの最低速度を読み
出してその時点の車速と比較し、後者が前者以上
であるとロツクアツプ(直結クラツチオン)と
し、後者が前者に達していないときにはそのまま
ロツクアツプ解除状態を継続とする。第3速の場
合には、ロツクアツプ状態のときにはテーブル
BTcを参照し、ロツクアツプ状態のときにはテー
ブルBLuを参照し、また第4速の場合には、ロツ
クアツプ状態のときにはテーブルCTcを参照して
ロツクアツプ解除状態のときにはテーブルCLuを
参照する。そして、変速時にはまずロツクアツプ
解除としてエンジンの急激な速度変動をトルクコ
ンバータで阻止し、変速に対応したエンジンの変
化が安定してから、つまり変速から所定時間後
に、条件が整つていると、ロツクアツプとする。
変速時(変速直前および直後)におけるロツクア
ツプ解除の時間は、エンジンの作動状態および作
動状態の変化方向に合せたものとするため、スロ
ツトル開度およびスロツトル開度変化率に対応し
た時間とする。すなわち、変速を行なう前にロツ
クアツプを解除して、それから、スロツトル開度
およびその変化率に対応付けられた所定の時間後
に変速を行ない、変速後は、スロツトル開度およ
びその変化率に対応付けられた所定時間の間、ロ
ツクアツプ解除を継続する。 以下に添付の図面を参照して本発明を実施例に
ついて詳細に説明する。 第5図は、本発明の制御対象であるオーバドラ
イブ装置付流体式自動変速機の一例を示す概略図
である。この自動変速機は直結クラツチ付のトル
クコンバータ1、オーバドライブ機構2、前進3
段後進1段の歯車変速機構3を含んでおり、トル
クコンバータ1はポンプ5、タービン6およびス
テータ7を含む周知のものであり、ポンプ5は機
関クランク軸8と連結され、タービン6はタービ
ン軸9に連結されている。タービン軸9はトルク
コンバータ1の出力軸をなすものであり、これは
またオーバドライブ機構2の入力軸となつてお
り、オーバドライブ機構に於る遊星歯車装置のキ
ヤリア10に連結されている。また機関クランク
軸8とタービン軸9の間には直結クラツチ50が
設けられており、直結クラツチ50作動時には機
関クランク軸8とタービン軸9を機械的に連結す
る。キヤリア10によつて回転可能に支持された
プラネタリピニオン14はサンギア11およびリ
ングギア15と噛合つている。サンギア11とキ
ヤリア10の間にはオーバドライブ多板クラツチ
C0とオーバドライブ一方向クラツチF0が設けら
れており、更にサンギア11とオーバドライブ機
構を包含するハウジングあるいはオーバドライブ
ケース16の間にはオーバドライブ多板ブレーキ
B0が設けられている。 オーバドライブ機構2のリングギア15は歯車
変速機構3の入力軸23に連結されている。入力
軸23と中間軸29の間にはフロント多板クラツ
チC1が設けられており、また入力軸23とサン
ギア軸30の間にはリバース用の多板クラツチ
C2が設けられている。サンギア軸30とトラン
スミツシヨンケース18の間には多板ブレーキ
B1と一方向クラツチF1を介して多板ブレーキB2
が設けられている。サンギア軸30に設けられた
サンギア32はキヤリア33、該キヤリアによつ
て担持されたプラネタリピニオン34、該ピニオ
ンと噛合つたリングギア35、他の一つのキヤリ
ア36、該キヤリアにより担持されたプラネタリ
ニオン37、該ピニオンと噛合うリングギア38
と共に二列の遊星歯車機構を構成している。一方
の遊星歯車機構に於るリングギア35は中間軸2
9と連結されている。またこの遊星歯車機構に於
るキヤリア33は他方の遊星歯車機構に於るリン
グギア38と連結されており、これらキヤリアお
よびリングギアは出力軸39と連結されている。
また該他方の遊星歯車機構に於るキヤリア36と
トランスミツシヨンケース18の間には多板ブレ
ーキB3と一方向クラツチF2が設けられている。 かゝるオーバドライブ装置付流体式自動変速機
は以下に詳細に説明される油圧制御装置によりエ
ンジンの出力および車輛の車速に応じて各クラツ
チおよびブレーキの係合または解放が行われ、オ
ーバドライブ(O/D)を含む前進4段の変速ま
たは手動切換による後進1段の変速を行うように
なつている。 変速ギア位置とクラツチおよびブレーキの作動
状態を第2表に示す。
るとロツクアツプ状態であるか否かを見て、ロツ
クアツプ状態であるとテーブルATCを特定してそ
の時点のスロツトル開度をアドレスとしてテーブ
ルATCの最高車速を読み出してその時点の車速と
比較し、後者が前者以下であるとロツクアツプ解
除(直結クラツチ解除)とし、後者が前者を越え
ているときにはそのままロツクアツプ状態を継続
とする。ロツクアツプ解除状態であるときにはテ
ーブルALUを特定してその時点のスロツトル開度
をアドレスとしてテーブルATCの最低速度を読み
出してその時点の車速と比較し、後者が前者以上
であるとロツクアツプ(直結クラツチオン)と
し、後者が前者に達していないときにはそのまま
ロツクアツプ解除状態を継続とする。第3速の場
合には、ロツクアツプ状態のときにはテーブル
BTcを参照し、ロツクアツプ状態のときにはテー
ブルBLuを参照し、また第4速の場合には、ロツ
クアツプ状態のときにはテーブルCTcを参照して
ロツクアツプ解除状態のときにはテーブルCLuを
参照する。そして、変速時にはまずロツクアツプ
解除としてエンジンの急激な速度変動をトルクコ
ンバータで阻止し、変速に対応したエンジンの変
化が安定してから、つまり変速から所定時間後
に、条件が整つていると、ロツクアツプとする。
変速時(変速直前および直後)におけるロツクア
ツプ解除の時間は、エンジンの作動状態および作
動状態の変化方向に合せたものとするため、スロ
ツトル開度およびスロツトル開度変化率に対応し
た時間とする。すなわち、変速を行なう前にロツ
クアツプを解除して、それから、スロツトル開度
およびその変化率に対応付けられた所定の時間後
に変速を行ない、変速後は、スロツトル開度およ
びその変化率に対応付けられた所定時間の間、ロ
ツクアツプ解除を継続する。 以下に添付の図面を参照して本発明を実施例に
ついて詳細に説明する。 第5図は、本発明の制御対象であるオーバドラ
イブ装置付流体式自動変速機の一例を示す概略図
である。この自動変速機は直結クラツチ付のトル
クコンバータ1、オーバドライブ機構2、前進3
段後進1段の歯車変速機構3を含んでおり、トル
クコンバータ1はポンプ5、タービン6およびス
テータ7を含む周知のものであり、ポンプ5は機
関クランク軸8と連結され、タービン6はタービ
ン軸9に連結されている。タービン軸9はトルク
コンバータ1の出力軸をなすものであり、これは
またオーバドライブ機構2の入力軸となつてお
り、オーバドライブ機構に於る遊星歯車装置のキ
ヤリア10に連結されている。また機関クランク
軸8とタービン軸9の間には直結クラツチ50が
設けられており、直結クラツチ50作動時には機
関クランク軸8とタービン軸9を機械的に連結す
る。キヤリア10によつて回転可能に支持された
プラネタリピニオン14はサンギア11およびリ
ングギア15と噛合つている。サンギア11とキ
ヤリア10の間にはオーバドライブ多板クラツチ
C0とオーバドライブ一方向クラツチF0が設けら
れており、更にサンギア11とオーバドライブ機
構を包含するハウジングあるいはオーバドライブ
ケース16の間にはオーバドライブ多板ブレーキ
B0が設けられている。 オーバドライブ機構2のリングギア15は歯車
変速機構3の入力軸23に連結されている。入力
軸23と中間軸29の間にはフロント多板クラツ
チC1が設けられており、また入力軸23とサン
ギア軸30の間にはリバース用の多板クラツチ
C2が設けられている。サンギア軸30とトラン
スミツシヨンケース18の間には多板ブレーキ
B1と一方向クラツチF1を介して多板ブレーキB2
が設けられている。サンギア軸30に設けられた
サンギア32はキヤリア33、該キヤリアによつ
て担持されたプラネタリピニオン34、該ピニオ
ンと噛合つたリングギア35、他の一つのキヤリ
ア36、該キヤリアにより担持されたプラネタリ
ニオン37、該ピニオンと噛合うリングギア38
と共に二列の遊星歯車機構を構成している。一方
の遊星歯車機構に於るリングギア35は中間軸2
9と連結されている。またこの遊星歯車機構に於
るキヤリア33は他方の遊星歯車機構に於るリン
グギア38と連結されており、これらキヤリアお
よびリングギアは出力軸39と連結されている。
また該他方の遊星歯車機構に於るキヤリア36と
トランスミツシヨンケース18の間には多板ブレ
ーキB3と一方向クラツチF2が設けられている。 かゝるオーバドライブ装置付流体式自動変速機
は以下に詳細に説明される油圧制御装置によりエ
ンジンの出力および車輛の車速に応じて各クラツ
チおよびブレーキの係合または解放が行われ、オ
ーバドライブ(O/D)を含む前進4段の変速ま
たは手動切換による後進1段の変速を行うように
なつている。 変速ギア位置とクラツチおよびブレーキの作動
状態を第2表に示す。
【表】
ここで〇は各クラツチおよびブレーキが係合状
態にありまた×はそれらが解放状態にあることを
示す。 上記自動変速機のクラツチC0,C1,C2および
ブレーキB0,B1,B2,B3およびトルクコンバー
タの直結クラツチ50を選択的に作用させ、自動
変速操作を行う油圧回路を第6図に示す。この第
6図に示す油圧回路は油溜め100、油ポンプ1
01、圧力調整弁102、補助圧力調整弁10
3、カツトバツク弁190、スロツトル弁20
0、マニユアル弁210、1―2シフト弁22
0、2―3シフト弁230、3―4シフト弁24
0、ローコーストモジユレータ弁250、インタ
ミデイエイトコーストモジユレータ弁255、ア
キユムレータ弁260,270,280、チエツ
ク弁付流量制御弁290,300,305,31
0、ソレノイド弁320,330、デユアルシー
ケンス弁340、クーラバイパス弁350、ロツ
クアツプラツチコントロール弁360、ロツクア
ツプコントロールソレノイド弁370、およびこ
れら弁間とクラツチ、ブレーキの油圧サーボ連絡
する油路からなる。 油溜め100より油圧ポンプ101により汲み
上げられた作動油は圧力調整弁102で所定の油
圧(ライン圧)に調整されて油路104および油
路103′へ供給される。油路103′を経て補助
圧力調整弁103に供給された圧油はスロツトル
弁200のスロツトル圧に応じ所定のトルクコン
バータ圧、潤滑油圧、およびクーラ圧に調圧され
る。油路104と連絡されたマニユアル弁210
は、運転席に設けられたシフトレバーと連結され
ており、手動操作によりシフトレバーのレンジに
応じてP,R,N,D,3,2,Lの各位置に移
動される。第3表に各シフトレバー位置における
油路104と油路105,106,109,11
0との連通状態を示す。〇は連通している場合を
示す。
態にありまた×はそれらが解放状態にあることを
示す。 上記自動変速機のクラツチC0,C1,C2および
ブレーキB0,B1,B2,B3およびトルクコンバー
タの直結クラツチ50を選択的に作用させ、自動
変速操作を行う油圧回路を第6図に示す。この第
6図に示す油圧回路は油溜め100、油ポンプ1
01、圧力調整弁102、補助圧力調整弁10
3、カツトバツク弁190、スロツトル弁20
0、マニユアル弁210、1―2シフト弁22
0、2―3シフト弁230、3―4シフト弁24
0、ローコーストモジユレータ弁250、インタ
ミデイエイトコーストモジユレータ弁255、ア
キユムレータ弁260,270,280、チエツ
ク弁付流量制御弁290,300,305,31
0、ソレノイド弁320,330、デユアルシー
ケンス弁340、クーラバイパス弁350、ロツ
クアツプラツチコントロール弁360、ロツクア
ツプコントロールソレノイド弁370、およびこ
れら弁間とクラツチ、ブレーキの油圧サーボ連絡
する油路からなる。 油溜め100より油圧ポンプ101により汲み
上げられた作動油は圧力調整弁102で所定の油
圧(ライン圧)に調整されて油路104および油
路103′へ供給される。油路103′を経て補助
圧力調整弁103に供給された圧油はスロツトル
弁200のスロツトル圧に応じ所定のトルクコン
バータ圧、潤滑油圧、およびクーラ圧に調圧され
る。油路104と連絡されたマニユアル弁210
は、運転席に設けられたシフトレバーと連結され
ており、手動操作によりシフトレバーのレンジに
応じてP,R,N,D,3,2,Lの各位置に移
動される。第3表に各シフトレバー位置における
油路104と油路105,106,109,11
0との連通状態を示す。〇は連通している場合を
示す。
【表】
2―3シフト弁230を制御する第1のソレノ
イド弁320は、非通電時には弁口321を閉じ
てオリフイス322を介して油路106と連絡し
た油路111に油圧を生ぜしめ、通電時には弁口
321を開いて排油口323から油路111の圧
油を排出させる。1―2シフト弁220および3
―4シフト弁240を制御する第2のソレノイド
弁330は非通電時には弁口331を閉じてオリ
フイス332を介し油路104と連絡した油路1
12に油圧を生ぜしめ、通電時には弁口331を
開いて排油口333から油路112の圧油を排出
させる。第4表に後記する電子回路により制御さ
れるソレノイド弁320および330の通電、非
通電と自動変速機のギヤ状態の関係を示す。
イド弁320は、非通電時には弁口321を閉じ
てオリフイス322を介して油路106と連絡し
た油路111に油圧を生ぜしめ、通電時には弁口
321を開いて排油口323から油路111の圧
油を排出させる。1―2シフト弁220および3
―4シフト弁240を制御する第2のソレノイド
弁330は非通電時には弁口331を閉じてオリ
フイス332を介し油路104と連絡した油路1
12に油圧を生ぜしめ、通電時には弁口331を
開いて排油口333から油路112の圧油を排出
させる。第4表に後記する電子回路により制御さ
れるソレノイド弁320および330の通電、非
通電と自動変速機のギヤ状態の関係を示す。
【表】
1―2シフト弁220は、一方にばね221を
背設したスプール222を備え、第1速ではソレ
ノイド弁330は通電され油路112は排圧され
ているので、スプール222は油路113を経て
右端油室223に供給される油圧で図示右方に設
定され、第2速ではソレノイド弁330は非通電
され油路112に油圧が生じスプール222は図
示左方に設定される。第3,4速においては後記
する2―3シフト弁のスプール232が図示右方
に設定され油路113を通じて左端油室が排圧さ
れるのでスプール222は図示左方に固定され
る。 2―3シフト弁230は一方にバネ231を背
設したスプール232を備え、第1,2速ではソ
レノイド弁320が通電されており油路111に
油圧は生じていないのでスプール232は、ばね
231の作用で図示左方に設定され、第3,4速
ではソレノイド弁320が非通電され油路111
に油圧が生じ図示右方に設定される。 3―4シフト弁240は一方にばね241を背
設したスプール242を備え、第1,2速では油
路114を経て油室234にライン圧が入りスプ
ール242は図示左方に固定される。第3,4速
では油路114が排圧されると共に第3速はソレ
ノイド弁330が通電され油路112は排圧され
ているのでばね241の作用でスプール242は
図示左方に設定され、第4速ではソレノイド弁3
30が非通電され油路112に油圧が生じスプー
ル242は図示右方に設定される。 スロツトル弁200はアクセルペダルの踏み込
み量に応じインジケータ弁201がストロークし
て該弁201とバルブスプール202との間のば
ね203を圧縮しスロツトル圧を油路124に生
ぜしめる。 マニユアル弁210がN位置にあるときソレノ
イド弁330は非通電され油路112に油圧が生
じているので3―4シフト弁240は左端油室2
44に油圧が供給されスプール242は図示右方
に設定されている。この状態で油路104は3―
4シフト弁240を介して油路115と連結し、
ブレーキB0は係合されており、油路120はド
レインボートと連絡して排圧されクラツチC0は
開放状態にあり、オーバドライブ機構8はオーバ
ドライブのギヤ係合がなされている。 マニユアル弁210をR位置に手動シフトする
と、油路110に油圧が生じスプール232が図
示左方に設定された2―43シフト弁230および
油路114を介して3―4シフト弁240の右端
油室234に油圧が供給される。これによりN―
Rシフト時1秒程の間オーバドライブ機構2にお
いてはオーバドライブのギヤ係合が保たれ、遊星
歯車機構8では後進のギヤ係合がなされる。N―
Rシフト後1秒間が経過すると油室243の油圧
は高くなりスプール242は図示左方へ移動し油
路104は油路120と連絡してクラツチC0に
油圧が供給され、油路115は排圧されるのでブ
レーキB0は開放されると共にクラツチC0は係合
され、オーバドライブ機構2は直結のギヤ係合と
なり、プラネタリギヤユニツトは通常の後進状態
となる。 また手動でN―Dシフトをした場合、第1速で
は1―2シフト弁220のスプール222は図示
右方にあり、ブレーキB1,B2に連結する油路1
16,117は排圧され、ブレーキB3に連絡す
る油路118にも油圧が供給されていないのでブ
レーキB1,B2,B3は開放されている。 また第1速ではデユアルシーケンス弁340は
油路105から分枝した油路108を経て右端油
室341に供給されたライン圧により、背設され
たばね345を圧縮してスプール347は図示左
方に設定されている。 車速が予定の大きさになつたときコンピユータ
の出力でソレノイド弁330が非通電され、1―
2シフト弁220のスプール222は図示左方に
移動し、油路105,117を経て供給されたラ
イン圧は、流量制御弁310とアキユムレータ2
80とを介してブレーキB2を除々に係合せしめ
ると共に油路128を経てデユアルシーケンス弁
340の左端油室346に供給される。これによ
りばね345の弾性力と漸増する油室346の油
圧の和がランド342に加わるライン圧より大き
くなつた時点でスプール347は図示右方に動か
され始める。設定した時間後スプール347が図
示右方に移動すると、ブレーキB1はソレノイド
弁320の通電により2―3シフト弁230のス
プール232が図示左方にあるので、油路106
→2―3シフト弁230→油路113→インタミ
デイエイトコーストモジユレータ弁255→油路
124→1―2シフト弁220→油路116→デ
ユアルシーケンス弁340→油路125の順で油
圧が供給され係合する。これによりエンジンブレ
ーキの働く第2速が得られる。この際デユアルシ
ーケンス弁340はブレーキB2が係合して変速
機部が2速状態になつた後ブレーキB1を係合せ
しめる係合のタイミングをとる作用をなす。 第3速へのシフトは車速、スロツトル開度等が
所定値に達したときコンピユータの出力でソレノ
イド弁320が非通電され、2―3シフト弁23
0のスプール232は図示右方に移動し、油路1
06,121、流量制御弁305を経て油圧が供
給されてクラツチC2が係合し、同時に1―2シ
フト弁220のスプール222が油室223の排
圧とばね221の作用で図示左方に固定されてな
される。 この第3速においては、デユアルシーケンス弁
340は油路121と分枝した油路122からラ
ンド342と該ランド342より所定寸法だけ大
径のランド343とで形成された油室344に供
給され、スプール347は図示左方に移動される
ので、油路125は排油口と連通して排圧されブ
レーキB1は解放される。 第4速へのシフトは上記と同様コンピユータの
出力でソレノイド弁330が非通電され、3―4
シフト弁のスプール242が図示右方に移動し、
油路120が排圧されると共に油路115に油圧
が供給され、クラツチC0が解放されると共にブ
レーキB0が係合してなされる。 第4速から第3速への4―3ダウンシフトは上
記3―4シフトと逆の順序でなされ、ソレノイド
弁330が通電され3―4シフト弁240のスプ
ール242は図示右方に移動し、油路115が排
圧されると共に油路120に油圧が供給され、ブ
レーキB0が開放されると共にクラツチC0が係合
してなされる。第3速から第2速への3―2ダウ
ンシフトは、ソレノイド弁320が通電され2―
3シフト弁230のスプール232は図示左方に
移動し、油路121が排圧されてクラツチC2が
解放し、これに伴ない一方向クラツチF1の係合
が終了した後、油路121から分枝した油路12
2とこれに連結された油室344が排圧され、デ
ユアルシーケンス弁340のスプール347は、
油路128から油室346に供給された油圧とば
ね345の弾性力でランド342に加えられた油
圧に抗して図示右方に動かされ、油路125は油
路116と連結され、ブレーキB1の係合が行な
われる。この際、デユアルシーケンス弁340は
一方向クラツチF1の係合とブレーキB1の係合と
の間の係合のタイミングをとる作用をなす。 マニユアル弁210が3位置にあるとき、第
1,2,3速は上記D位置のときと同様のシフト
がなされるが、油路106,114を経て3―4
シフト弁の右端油室243にライン圧が入りスプ
ール242を図示左方に固定するので、第4速へ
のシフトは生じない。またマニユアル弁210が
D位置で第4速の走行中に手動でD―3シフトを
行なつた場合、ただちに第3速にダウンシフトが
なされる。 マニユアル弁210が2位置にあるとき、第1
速はマニユアル弁がD位置にあるときと同じであ
り、第2速では油路106,116を経てブレー
キB1を係合させエンジンブレーキがきくように
されている。また第3速状態で走行中2位置に手
動シフトしたときは、予定した速度まで減速した
時点でコンピユータの出力がソレノイド弁320
を通電させ、3―2ダウンシフトを生じさせる。 マニユアル弁210が1位置にシフトされたと
きは、油路109に油圧が入り、2―3シフト弁
230の右端油室233にライン圧が供給されス
プール232は図示左方に固定され、即時に4―
2または3―2のダウンシフトが生じる。2―1
ダウンシフトは所定の車速まで減速したときコン
ピユータの出力でソレノイド弁330が非通電さ
れてなされる。また同時に油路109の油圧は油
路107、ローコーストモジユレータ弁250、
油路123,118を経てブレーキB3を係合さ
せる。 ロツクアツプクラツチコントロール弁360
は、ばねを背設したスプールを有し、ロツクアツ
プコントロールソレノイド弁370が消勢のとき
には、スプールの上端室と下端室が同圧であるた
めばね力で図示の如く下方に移動しており、直結
クラツチ50の油路Aに油路103′の油圧を、
油路Bに補助圧力調整弁103およびクーラバイ
パス弁350を介してドレイン油圧を与えてお
り、これにより直結クラツチ50を解除(非ロツ
クアツプ)している。ロツクアツプコントロール
ソレノイド弁370が付勢のときには、ロツクア
ツプクラツチコントロール弁360においてスプ
ールがばね力に坑して上方に駆動され、直結クラ
ツチ50の油路Aはドレイン油圧に、油路Bは油
路103′の油圧になり、これにより直結クラツ
チ50を結合(ロツクアツプ)する。 以上に説明した第6図の油圧回路においては、
一つのデユアルシーケンス弁340で1―2シフ
ト時と3―2ダウンシフト時とにおけるブレーキ
B1、ブレーキB2、一方向クラツチF1の作用のタ
イミングをとることが可能である。 第7図に、ソレノイド弁330,320および
370を開閉制御して自動変速制御およびロツク
アツプ制御をおこなうデジタル電子制御装置40
0の概略構成を示す。デジタル電子制御装置40
0は、中央処理ユニツト又はマイクロプロセツサ
と呼ばれ、高度デジタル演算処理機能を有する大
規模集積半導体論理装置(以下においてCPUと
略称する)401を主たる構成要素とし、かつそ
の論理動作制御プログラム、および、各種データ
を固定記憶した読取専用の記憶装置(以下におい
てROMと略称する)402、ROM402の読
取データおよび一時的な入出力データを記憶し読
出す読み書き記憶装置(以下においてRAMと称
する)403、入出力ポート404、クロツクパ
ルス発振器405、分周器406、および読み書
き記憶装置を指定するシステムコントローラ40
7で構成される。 CPU401とROM402およびRAM403
は、アドレスライン、データラインおよびクロツ
クパルスラインが共通につながれており、基本ク
ロツクは発振器405より発生され、各装置40
1〜403,406の基本クロツク入力端子に印
加される。分周器406はこの基本クロツクを分
周してCPU401の割込端子に印加する。この
実施例においては、割込は、車輛の走行状態より
坂路走行への変化、又は坂路走行から平担路走行
への変化を検出し、これに対応して走行レンジ切
換の拘束又は走行レンジ切換の制御条件を変更す
るために、前記分周器406の出力パルス周期で
おこなわれる。CPU401における割込動作の
概略を第8図に従つて説明すると、後述する
ROM402のプログラムは、プログラムカウン
タによつて一番地づつ進められる。割込機能とは
CPU401の割込端子にパルスが印加されたと
き、プログラムカウンタの番地をある特定番地
(第8図では3CH番地)へ強制的に移動させる機
能であり、この割込機能を遂行させる割込命令は
CPU401に保持し、割込を実行するとエラー
になるようなプログラム番地では、割込命令を実
行しないようにしている。割込命令は割込が割込
可能なプログラムの番地ABHまで保持され、そ
こで割込が認識され、プログラムカウンタのコー
ドが特定の割込番地(第8図では3CH番地)に
変わり、その番地のプログラムの実行が終了する
と、割込命令認識番地の次の番地ACHへ戻る。 ROM402にはこのような割込検出および割
込実行のプログラムの他に、後述するところの、
平担路走行における走行速度レンジ判断プログラ
ムおよびその参照データ、走行速度レンジ切換プ
ログラム、坂路走行検出プログラムおよびその参
照データ、走行速度レンジ切換拘束プログラム、
拘束解除プログラム等々のプログラムデータ、お
よび、それらの判断、検出に供する参照データ、
ならびに、非ロツクアツプ拘束プログラム、ロツ
クアツプ一時解除プログラム、スロツトル開度加
速検出プログラム等のプログラムデータおよびそ
の実行に参照する定数データが格納されている。
これらのプログラムの実行は、主に、シフトレバ
ー位置(L,2,3,D,R等)、車速(自動変
速機の出力軸の回転速度)およびスロツトル開度
の各状態に応じておこなわれ、プログラムの実行
によりソレノイド弁320,330および370
が開閉制御される。 そのため、入出力ポート404に、シフトレバ
ー位置センサ410、車速信号発生器420、ス
ロツトル開度センサ430、およびソレノイドド
ライバ440,441,442が接続されてい
る。なお、第7図および以下の説明においては入
出力ポート404および分周器406がROM4
02、RAM403と別体となつているものとし
て説明するが、入出力ポートが1チツプ内に収め
られたROMおよびRAM、更には分周器および
入出力ポートが1チツプ内に収められたRAMも
存在する。したがつて図面上の表示ならびに以下
に説明する構成の説明は、1つの表現方式に従う
ものであつて、各装置又は素子をすべてその通り
に組合わせる必然性がない場合もあることに注目
されたい。 第9a図に、第7図に示すデジタル電子制御装
置400の、基本部分の一具体例を示す。この例
においては、ROM402は2つのチツプ402
―1と402―2で構成されている。 +5Vの定電圧が各部に印加され、かつスイツ
チ407が閉じられることにより、ROM402
―1,402―2のプログラムの先頭
(START)より制御動作が開始され、ROM40
2―1,402―2に格納したプログラムに従つ
て、後述する各動作が繰り返し続行される。+5V
の定電圧は第9b図に示す定電圧回路より与えら
れる。 車速ゼネレータ420は、第9c図に示すよう
に、変速機の出力軸に連結した永久磁石の回転を
検出する誘導コイル421とパルス化回路422
で構成されており、出力軸の回転数に比例する周
波数のパルスがパルス化回路422より出力され
る。この出力パルスは、カウンタCOUのカウン
トパルス入力端CLKに与えられる。カウンタ
COUのカウントコードはラツチLUTに与えられ
る。RAM403の出力端TimerOUTより定周期
のパルスが分周器FDEに与えられている間、こ
のラツチ動作とカウント動作が継続される。した
がつてラツチLUTの出力コードが車速を表わし、
ROM402―1の入力ポートPA0〜PA7に印
加される。 ROM402―1の端子PB0〜PB7に、第9
d図に示す如くコネクタ451,452を介して
シフトレバー位置センサ410のスイツチが接続
される。また、RAM403のポートPA0〜PA
7に、第9f図に示す如くコネクタ453,45
4を介してスロツトル開度センサ430が接続さ
れ、同様にRAM403のPB0〜7ポートに第
9g図に示す如きソレノイドドライバ440〜4
42が接続される。 スロツトル開度センサ430は、スロツトルバ
ルブの回動軸と連結され、その回動軸と共に回転
する軸431と、それに固着されたロータリ接点
(複数)と、接点数と等しい固定接片を有する、
ポテンシヨメータタイプのデジタルコード発生器
であり、その端子リード引出側の平面図を第10
a図に示し、そのZB―ZB線断面図を第10b図
に示す。このデジタルコード発生器430は、4
ビツトコードで0〜15の16ステツプのスロツトル
開度を表わすようにしたものであり、第1桁から
第4桁のそれぞれのビツト信号を出力する4本の
出力リード4321〜4324と一本のアース接続
リード432Gが円板状のプリント基板433の
分割プリント電極のそれぞれに接続されている。
プリント基板433の拡大平面図を第10c図に
示す。プリント基板433には第1桁〜第4桁の
各ビツト出力を得るための分割電極4331〜4
334とアース電位に維持される分割電極433G
が形成されており、4個の分割電極4331〜4
334は、プリント基板433を90゜毎に4分割し
た場合各分割部分に配置されている。このプリン
ト基板433はハウジングベース434に固着さ
れている。軸431には弾性材で作られたスライ
ダ435が固着されている。このスライダ435
の平面図を第10d図に示す。このスライダ43
5には、90゜の間隔で4本のアーム4351〜43
54が形成されており、かつアーム4351と43
54の間にもう1つのアーム435Gが形成されて
いる。これらのアーム4351〜4354と435
Gのそれぞれの先端部には、接点部材4361〜4
364,436Gのそれぞれが固着されており、第
10b図に示すようにハウジングにプリント基板
433を固着し、かつ軸431を固着した状態に
おいて、接点部材4361〜4364のそれぞれ
は、分割電極4331〜4332のそれぞれの最も
外方にある凹凸の電極部分に位置してその部分に
接触し、接点部材436Gは分割電極433Gの最
も内側の弧状部に接触する。つまり、軸431の
回動範囲(90゜)において接点部材436Gは常に
分割電極433Gに接触するが、接点部材4361
〜4364のそれぞれは、分割電極4331〜43
34のそれぞれの、最外方電極パターンに応じて、
各分割電極に接触したたり、あるいはしなかつた
りする。たとえば分割電極4331について見る
と、それに接点部材4361が接触しているとき
はアース電位であり、それにスルーホールメツキ
および裏面電極を介して接続された接続リード4
321はアース電位であるが、接点部材4361が
接触していないときには接続リード4321およ
び分割電極4331は+5Vのレベルである。これ
は第9e図に示すようにコネクタ453および4
54を介してリード4321に+5Vの電圧が印加
されるからである。各分割電極4331〜4334
には、このように、軸431つまりはスライダ4
35の回転角に応じてアースレベル又は+5Vレ
ベルとなる電極パターンが形成されている。この
実施例においては、軸431の90゜の回動範囲を
16分割してスロツトル開度を16段階で表わすよう
にされており、各分割電極4331〜4334の電
極パターンは、軸431の回動角に対応して、第
10e図に示すように、グレイパターンでアース
レベル「0」と+5Vレベル「1」となるように
されており、接続リード4321〜4324の出力
θ1〜θ4の4ビツトでスロツトル角度0〜15のそれ
ぞれを表わすようにされている。このようなグレ
イパターンとするのは、接点部材4361〜43
64が瞬間あるいは一時的に分割電極4331〜4
334と非接触状態になつても、その時点にコー
ドθ1〜θ4で表わされるスロツトル開度が実際の開
度と大差がないようにするためである。今たとえ
ばスロツトル開度3(0010)から4(0110)にかわ
るとき、接点部材4363が分割電極4333に接
触するまでの過渡状態において開度コードは0010
のままで開度3を表わし、開度4前後から離れた
開度を表わすことがない。通常の2進コードの場
合には、たとえば開度3は0011で表わされ開度4
は0100で表わされるが、0011から0100に変わる間
に、0111(開度7)、0101(開度5)、0000(開度
0)、又は0001(開度1)などの、開度3,4とは
離れた開度を表わすコードを生ずることがある
が、前述のスロツトル開度センサ430では、こ
のような飛び離れたコードを生ずることはない。 第11a図に同じ構造のソレノイドバルブ32
0,330,370の1つの背面を示し、その
ZIB―ZIB線断面図を第11b図に示す。このソ
レノイドバルブは、バルブプレート437とキヤ
リア438をスポツト溶接により接合し、バルブ
ブレート437にオリフイスプレート439をプ
ロジエクシヨン溶接により接合した後、キヤリア
438の穴にスリーブ440を挿入してその先端
をバルブプレート437に当て、次いでスリーブ
440の後端にコア441の先端を押し付けてコ
イルケース442を装着した状態でバツクプレー
ト443にかしめによりキヤリア438およびコ
ア441の尾端を固着したものである。なお、4
44はプランジヤ、445は圧縮スプリングであ
る。このソレノイドバルブでは、バルブプレート
437の厚みとスリーブ440の長さの和でオリ
フイスプレート439とプランジヤ441の距離
すなわちプランジヤ作動空間が決定されており、
その精度はバルブプレート437の厚みとスリー
ブ440の長さの精度のみに依存し、プランジヤ
441の長さ誤差やバツクプレート443の厚み
誤差はプランジヤ444の作動空間の決定には影
響を及ぼさない。 この実施例においては、シフトレバー210の
ポジシヨンがドライブ「D」で平担路走行のとき
の、第1速から第2速へ(1→2)、第2速から
第3速へ(2→3)、第3速から第4速へ(3→
4)およびそれらの逆へ(4→3)、(3→2)、
(2→1)の変速における境界の速度は第12a
図に示すようにPD001〜PD006と定められてお
り、ROM402の6個のメモリ領域にそれぞれ
スロツトル開度をアドレスとしてPD001〜PD006
の車速値がメモリされている。この第12a図に
示すパターンはシフトレバーが“D”位置にあつ
て平担路走行において変速段切換のための参照デ
ータとされ、また坂路走行の場合には、坂路傾斜
に応じてそのパターンに変更を加えて変速切換の
ための参照データとされ、シフトレバーが“3”,
“2”および“1”位置にあるときには、それぞ
れ3→4、2→3および1→2の変速段切換を拘
止するパターンに変更される。つまり、第12a
図に示すパターンが標準パターンである。このパ
ターンの変更は、シフトレバーのポジシヨン
POSiあるいは割込プログラムで検出された坂路
傾斜(SLOPE2,SLOPE4およびSLOPE8の
3種)に基づいて、標準パターンをROM402
―1,402―2からRAM403に書き込むと
きにおこなわれる。すなわちシフトレバーが
“3”位置にあるときには、標準パターンを
RAM403に書き込むときに、PD005を、第1
2b図に示すように、その車輛ではシフトレバー
ポジシヨン“3”および緩傾斜坂路SOLPE8の
ときにはRAM403に第12c図に示すよう
に、PD005とPD006をスロツトル開度THROに
関係しない一定車速すなわちエンジン最高回転速
度に対応するその車輛における第3速で出し得る
最高速度(140Km/h)に書き替えて速度段切換
のための参照データを作成する。同様にしてシフ
トレバーポジシヨンおよび中傾斜坂路SLOPE3
のときには、第12d図に示すようにPD002〜
PD006を、スロツトルバルブ開度THROに関係
のない、第2速度及び第3速で出し得る最高車速
値として書き込む。また、シフトレバーポジシヨ
ンが“L”のときおよび急傾斜坂路2のときに
は、第12e図に示すように、すべてのパターン
PD001〜PD006を、スロツトル開度THROに関
係のない、各速度段に対応する最高車速値として
書き込む。これらの各種モードのパターンPD001
〜PD006を参照した速度段切換えは、次のように
しておこなわれる。すなわち、分周器406(第
7図)の出力パルスに基づいて周期的におこなわ
れる割込プログラムの実行により坂路が検出さ
れ、それに従つて前述した第12a図〜第12e
図に示す各モードの1つが選択される。今平担坂
路走行でシフトレバーポジシヨンが“D”である
と第12a図に示す各パターンPD001〜PD006が
特定され、現在の速度段SRとスロツトル開度θ
を参照して、それらが例えばθ=9、SR=2で
あると、その速度領域の境界パターンPD002と
PD003のθ=9の車速値Y1≒15とX2=70を読み
取つて実際の車速値ASと比較し、AS<15=Y1
であれば2→1変速指令を発し、AS≧70=X2で
あると2→3変速指令を発し、15≦AS<70であ
ると現状固定のため変速指令を発しない。シフト
レバーポジシヨンが他の位置であるときや坂路8
〜2であるときには、それらに対応したモード
(第12b図〜第12d図)のパターンPD001〜
PD006の2つ(高速切換側と低速切換の境界)の
車速値が、現在の速度段を参照して選択され、実
際の車速がこれらの車速値と比較される。しかし
ながらシフトレバー“D”で平担路走行であると
きにすべての速度段への切換が自動的におこなわ
れるのに対して、シフトレバーポジシヨンが
“3”,“2”,“L”であるときや、坂路走行であ
るときには、それらに応じて高速側の参照パター
ンデータつまり車速比較データが各速度段におい
てエンジン最高回転に対応する車速値に決定され
ているので、万一運転者が、例えばシフトレバー
ポジシヨン“3”のまま加速し第3速の最高速車
に達すると変速が行われてエンジンのオーバラン
(過回転)を防止するようになつている。シフト
ダウンパターンPD002,PD004,PD006もシフト
されるのは摘切なエンジンブレーキを得るためで
ある。このように参照データであるシフトアツプ
パターンをスロツトルバルブの開度にかかわりな
く高い車速値に固定することにより、坂路走行に
おいて一時的な変速切換によるハンチングがなく
なる。なお、念のため上記した変速段の選択をも
少し具体的に説明すると、SLOP=2(第12d
図)のときは、車輛が坂路を2速で走行している
際、変速比が適切でないので1速で走行するよう
に、パターンPD001〜PD006が定められている
(第12d図)。よつて1→2変速点X1,2→1
変速点Y1を高速側(第12d図の例でX1=65
Km/h、Y1=54Km/h)へ固定し、他の変速点
(X2,Y2,X3,Y3)についても1→3変速、1
→4変速が行われるのを防止するため、1→2変
速点よりも高速側(第12d図の例ではX2=106
Km/h、Y2=96Km/h、X3=140Km/h、Y3=
129Km/h)へ各々固定されている。SLOPE=4
のときは、車輛が坂路を3速で走行している際変
速比が適切でないから、2速又は1速で走行する
ように各パターンが定まつている。よつて1→2
変速、2→1変速については平担路における変速
パターンPD001,PD002を用い、2→3変速点
X2,3→2変速点Y2を高速側(第12c図の例
ではX2=106Km/h、Y2=96Km/h)に固定す
る。更にSLOP=2の場合と同様に3→4変速点
X3,4→3変速点Y3についてもX2,Y2より高
速側へ固定する。SLOPE=8(第12b図)のと
きは、車輛が4速で走行している際変速比が適切
でないから、3速、2速又は1速で走行するよう
に各パターンが定められる。よつて、1→2変
速、2→1変速、2→3変速、3→2変速につい
ては平担路における変速パターンPD001,
PD002,PD003,PD004を用い、3→4変速X3,
4→3変速Y3を高速側(第12b図の例ではX3
=140Km/h、Y3=129Km/h)へ固定する。シ
フトレバー位置センサーによつて読込まれたシフ
トレバー位置は、POSi2としてRAM403又は
CPU401の内部RAMの所定アドレスに記憶さ
れ前回に記憶されたPOSi2は、前回のシフトレ
バー位置としてPOSi1のメモリアドレスへ記憶
されるシフトレバーが“N”および“R”の場合
は、そのままプログラムの先頭へ戻るが、プログ
ラムの先頭へ戻る前にソレノイド320,330
について必要なコントロールを行う。現在の変速
段は、RAM403又はCPU401の内部RAM
の所定アドレスに記憶されている。変速段は、本
実施例においては、1速、2速、3速、4速の4
段であるから、変速する場合に、比較すべき変速
点は3点あることになる。たとえば現変速段が第
1速の場合、現実の変速を無視すれば可能な次の
変速モード変速は、1→2変速、1→3変速、1
→4変速である。現変速段が2速の場合は、2→
1変速、2→3変速、2→4変速、現変速段が3
速の場合は、3→4変速、3→2変速、3→1変
速、現変速段が4速の場合は、4→3変速、4→
2変速、4→1変速である。以上のようにして、
現変速段に対して3つの変速点を作ることができ
る。この3つの変速点をPAX1,PAX2,PAX3
とすると、現変速段に対して6つの変速点(1→
2:X1,2→1:Y1,2→3:X2,3→2:
Y2,3→4:X3,4→3:Y3)の中から必要な
3つの変速点(PAX1,PAX2,PAX3)を決定
することができる。これを第5表に示す。
背設したスプール222を備え、第1速ではソレ
ノイド弁330は通電され油路112は排圧され
ているので、スプール222は油路113を経て
右端油室223に供給される油圧で図示右方に設
定され、第2速ではソレノイド弁330は非通電
され油路112に油圧が生じスプール222は図
示左方に設定される。第3,4速においては後記
する2―3シフト弁のスプール232が図示右方
に設定され油路113を通じて左端油室が排圧さ
れるのでスプール222は図示左方に固定され
る。 2―3シフト弁230は一方にバネ231を背
設したスプール232を備え、第1,2速ではソ
レノイド弁320が通電されており油路111に
油圧は生じていないのでスプール232は、ばね
231の作用で図示左方に設定され、第3,4速
ではソレノイド弁320が非通電され油路111
に油圧が生じ図示右方に設定される。 3―4シフト弁240は一方にばね241を背
設したスプール242を備え、第1,2速では油
路114を経て油室234にライン圧が入りスプ
ール242は図示左方に固定される。第3,4速
では油路114が排圧されると共に第3速はソレ
ノイド弁330が通電され油路112は排圧され
ているのでばね241の作用でスプール242は
図示左方に設定され、第4速ではソレノイド弁3
30が非通電され油路112に油圧が生じスプー
ル242は図示右方に設定される。 スロツトル弁200はアクセルペダルの踏み込
み量に応じインジケータ弁201がストロークし
て該弁201とバルブスプール202との間のば
ね203を圧縮しスロツトル圧を油路124に生
ぜしめる。 マニユアル弁210がN位置にあるときソレノ
イド弁330は非通電され油路112に油圧が生
じているので3―4シフト弁240は左端油室2
44に油圧が供給されスプール242は図示右方
に設定されている。この状態で油路104は3―
4シフト弁240を介して油路115と連結し、
ブレーキB0は係合されており、油路120はド
レインボートと連絡して排圧されクラツチC0は
開放状態にあり、オーバドライブ機構8はオーバ
ドライブのギヤ係合がなされている。 マニユアル弁210をR位置に手動シフトする
と、油路110に油圧が生じスプール232が図
示左方に設定された2―43シフト弁230および
油路114を介して3―4シフト弁240の右端
油室234に油圧が供給される。これによりN―
Rシフト時1秒程の間オーバドライブ機構2にお
いてはオーバドライブのギヤ係合が保たれ、遊星
歯車機構8では後進のギヤ係合がなされる。N―
Rシフト後1秒間が経過すると油室243の油圧
は高くなりスプール242は図示左方へ移動し油
路104は油路120と連絡してクラツチC0に
油圧が供給され、油路115は排圧されるのでブ
レーキB0は開放されると共にクラツチC0は係合
され、オーバドライブ機構2は直結のギヤ係合と
なり、プラネタリギヤユニツトは通常の後進状態
となる。 また手動でN―Dシフトをした場合、第1速で
は1―2シフト弁220のスプール222は図示
右方にあり、ブレーキB1,B2に連結する油路1
16,117は排圧され、ブレーキB3に連絡す
る油路118にも油圧が供給されていないのでブ
レーキB1,B2,B3は開放されている。 また第1速ではデユアルシーケンス弁340は
油路105から分枝した油路108を経て右端油
室341に供給されたライン圧により、背設され
たばね345を圧縮してスプール347は図示左
方に設定されている。 車速が予定の大きさになつたときコンピユータ
の出力でソレノイド弁330が非通電され、1―
2シフト弁220のスプール222は図示左方に
移動し、油路105,117を経て供給されたラ
イン圧は、流量制御弁310とアキユムレータ2
80とを介してブレーキB2を除々に係合せしめ
ると共に油路128を経てデユアルシーケンス弁
340の左端油室346に供給される。これによ
りばね345の弾性力と漸増する油室346の油
圧の和がランド342に加わるライン圧より大き
くなつた時点でスプール347は図示右方に動か
され始める。設定した時間後スプール347が図
示右方に移動すると、ブレーキB1はソレノイド
弁320の通電により2―3シフト弁230のス
プール232が図示左方にあるので、油路106
→2―3シフト弁230→油路113→インタミ
デイエイトコーストモジユレータ弁255→油路
124→1―2シフト弁220→油路116→デ
ユアルシーケンス弁340→油路125の順で油
圧が供給され係合する。これによりエンジンブレ
ーキの働く第2速が得られる。この際デユアルシ
ーケンス弁340はブレーキB2が係合して変速
機部が2速状態になつた後ブレーキB1を係合せ
しめる係合のタイミングをとる作用をなす。 第3速へのシフトは車速、スロツトル開度等が
所定値に達したときコンピユータの出力でソレノ
イド弁320が非通電され、2―3シフト弁23
0のスプール232は図示右方に移動し、油路1
06,121、流量制御弁305を経て油圧が供
給されてクラツチC2が係合し、同時に1―2シ
フト弁220のスプール222が油室223の排
圧とばね221の作用で図示左方に固定されてな
される。 この第3速においては、デユアルシーケンス弁
340は油路121と分枝した油路122からラ
ンド342と該ランド342より所定寸法だけ大
径のランド343とで形成された油室344に供
給され、スプール347は図示左方に移動される
ので、油路125は排油口と連通して排圧されブ
レーキB1は解放される。 第4速へのシフトは上記と同様コンピユータの
出力でソレノイド弁330が非通電され、3―4
シフト弁のスプール242が図示右方に移動し、
油路120が排圧されると共に油路115に油圧
が供給され、クラツチC0が解放されると共にブ
レーキB0が係合してなされる。 第4速から第3速への4―3ダウンシフトは上
記3―4シフトと逆の順序でなされ、ソレノイド
弁330が通電され3―4シフト弁240のスプ
ール242は図示右方に移動し、油路115が排
圧されると共に油路120に油圧が供給され、ブ
レーキB0が開放されると共にクラツチC0が係合
してなされる。第3速から第2速への3―2ダウ
ンシフトは、ソレノイド弁320が通電され2―
3シフト弁230のスプール232は図示左方に
移動し、油路121が排圧されてクラツチC2が
解放し、これに伴ない一方向クラツチF1の係合
が終了した後、油路121から分枝した油路12
2とこれに連結された油室344が排圧され、デ
ユアルシーケンス弁340のスプール347は、
油路128から油室346に供給された油圧とば
ね345の弾性力でランド342に加えられた油
圧に抗して図示右方に動かされ、油路125は油
路116と連結され、ブレーキB1の係合が行な
われる。この際、デユアルシーケンス弁340は
一方向クラツチF1の係合とブレーキB1の係合と
の間の係合のタイミングをとる作用をなす。 マニユアル弁210が3位置にあるとき、第
1,2,3速は上記D位置のときと同様のシフト
がなされるが、油路106,114を経て3―4
シフト弁の右端油室243にライン圧が入りスプ
ール242を図示左方に固定するので、第4速へ
のシフトは生じない。またマニユアル弁210が
D位置で第4速の走行中に手動でD―3シフトを
行なつた場合、ただちに第3速にダウンシフトが
なされる。 マニユアル弁210が2位置にあるとき、第1
速はマニユアル弁がD位置にあるときと同じであ
り、第2速では油路106,116を経てブレー
キB1を係合させエンジンブレーキがきくように
されている。また第3速状態で走行中2位置に手
動シフトしたときは、予定した速度まで減速した
時点でコンピユータの出力がソレノイド弁320
を通電させ、3―2ダウンシフトを生じさせる。 マニユアル弁210が1位置にシフトされたと
きは、油路109に油圧が入り、2―3シフト弁
230の右端油室233にライン圧が供給されス
プール232は図示左方に固定され、即時に4―
2または3―2のダウンシフトが生じる。2―1
ダウンシフトは所定の車速まで減速したときコン
ピユータの出力でソレノイド弁330が非通電さ
れてなされる。また同時に油路109の油圧は油
路107、ローコーストモジユレータ弁250、
油路123,118を経てブレーキB3を係合さ
せる。 ロツクアツプクラツチコントロール弁360
は、ばねを背設したスプールを有し、ロツクアツ
プコントロールソレノイド弁370が消勢のとき
には、スプールの上端室と下端室が同圧であるた
めばね力で図示の如く下方に移動しており、直結
クラツチ50の油路Aに油路103′の油圧を、
油路Bに補助圧力調整弁103およびクーラバイ
パス弁350を介してドレイン油圧を与えてお
り、これにより直結クラツチ50を解除(非ロツ
クアツプ)している。ロツクアツプコントロール
ソレノイド弁370が付勢のときには、ロツクア
ツプクラツチコントロール弁360においてスプ
ールがばね力に坑して上方に駆動され、直結クラ
ツチ50の油路Aはドレイン油圧に、油路Bは油
路103′の油圧になり、これにより直結クラツ
チ50を結合(ロツクアツプ)する。 以上に説明した第6図の油圧回路においては、
一つのデユアルシーケンス弁340で1―2シフ
ト時と3―2ダウンシフト時とにおけるブレーキ
B1、ブレーキB2、一方向クラツチF1の作用のタ
イミングをとることが可能である。 第7図に、ソレノイド弁330,320および
370を開閉制御して自動変速制御およびロツク
アツプ制御をおこなうデジタル電子制御装置40
0の概略構成を示す。デジタル電子制御装置40
0は、中央処理ユニツト又はマイクロプロセツサ
と呼ばれ、高度デジタル演算処理機能を有する大
規模集積半導体論理装置(以下においてCPUと
略称する)401を主たる構成要素とし、かつそ
の論理動作制御プログラム、および、各種データ
を固定記憶した読取専用の記憶装置(以下におい
てROMと略称する)402、ROM402の読
取データおよび一時的な入出力データを記憶し読
出す読み書き記憶装置(以下においてRAMと称
する)403、入出力ポート404、クロツクパ
ルス発振器405、分周器406、および読み書
き記憶装置を指定するシステムコントローラ40
7で構成される。 CPU401とROM402およびRAM403
は、アドレスライン、データラインおよびクロツ
クパルスラインが共通につながれており、基本ク
ロツクは発振器405より発生され、各装置40
1〜403,406の基本クロツク入力端子に印
加される。分周器406はこの基本クロツクを分
周してCPU401の割込端子に印加する。この
実施例においては、割込は、車輛の走行状態より
坂路走行への変化、又は坂路走行から平担路走行
への変化を検出し、これに対応して走行レンジ切
換の拘束又は走行レンジ切換の制御条件を変更す
るために、前記分周器406の出力パルス周期で
おこなわれる。CPU401における割込動作の
概略を第8図に従つて説明すると、後述する
ROM402のプログラムは、プログラムカウン
タによつて一番地づつ進められる。割込機能とは
CPU401の割込端子にパルスが印加されたと
き、プログラムカウンタの番地をある特定番地
(第8図では3CH番地)へ強制的に移動させる機
能であり、この割込機能を遂行させる割込命令は
CPU401に保持し、割込を実行するとエラー
になるようなプログラム番地では、割込命令を実
行しないようにしている。割込命令は割込が割込
可能なプログラムの番地ABHまで保持され、そ
こで割込が認識され、プログラムカウンタのコー
ドが特定の割込番地(第8図では3CH番地)に
変わり、その番地のプログラムの実行が終了する
と、割込命令認識番地の次の番地ACHへ戻る。 ROM402にはこのような割込検出および割
込実行のプログラムの他に、後述するところの、
平担路走行における走行速度レンジ判断プログラ
ムおよびその参照データ、走行速度レンジ切換プ
ログラム、坂路走行検出プログラムおよびその参
照データ、走行速度レンジ切換拘束プログラム、
拘束解除プログラム等々のプログラムデータ、お
よび、それらの判断、検出に供する参照データ、
ならびに、非ロツクアツプ拘束プログラム、ロツ
クアツプ一時解除プログラム、スロツトル開度加
速検出プログラム等のプログラムデータおよびそ
の実行に参照する定数データが格納されている。
これらのプログラムの実行は、主に、シフトレバ
ー位置(L,2,3,D,R等)、車速(自動変
速機の出力軸の回転速度)およびスロツトル開度
の各状態に応じておこなわれ、プログラムの実行
によりソレノイド弁320,330および370
が開閉制御される。 そのため、入出力ポート404に、シフトレバ
ー位置センサ410、車速信号発生器420、ス
ロツトル開度センサ430、およびソレノイドド
ライバ440,441,442が接続されてい
る。なお、第7図および以下の説明においては入
出力ポート404および分周器406がROM4
02、RAM403と別体となつているものとし
て説明するが、入出力ポートが1チツプ内に収め
られたROMおよびRAM、更には分周器および
入出力ポートが1チツプ内に収められたRAMも
存在する。したがつて図面上の表示ならびに以下
に説明する構成の説明は、1つの表現方式に従う
ものであつて、各装置又は素子をすべてその通り
に組合わせる必然性がない場合もあることに注目
されたい。 第9a図に、第7図に示すデジタル電子制御装
置400の、基本部分の一具体例を示す。この例
においては、ROM402は2つのチツプ402
―1と402―2で構成されている。 +5Vの定電圧が各部に印加され、かつスイツ
チ407が閉じられることにより、ROM402
―1,402―2のプログラムの先頭
(START)より制御動作が開始され、ROM40
2―1,402―2に格納したプログラムに従つ
て、後述する各動作が繰り返し続行される。+5V
の定電圧は第9b図に示す定電圧回路より与えら
れる。 車速ゼネレータ420は、第9c図に示すよう
に、変速機の出力軸に連結した永久磁石の回転を
検出する誘導コイル421とパルス化回路422
で構成されており、出力軸の回転数に比例する周
波数のパルスがパルス化回路422より出力され
る。この出力パルスは、カウンタCOUのカウン
トパルス入力端CLKに与えられる。カウンタ
COUのカウントコードはラツチLUTに与えられ
る。RAM403の出力端TimerOUTより定周期
のパルスが分周器FDEに与えられている間、こ
のラツチ動作とカウント動作が継続される。した
がつてラツチLUTの出力コードが車速を表わし、
ROM402―1の入力ポートPA0〜PA7に印
加される。 ROM402―1の端子PB0〜PB7に、第9
d図に示す如くコネクタ451,452を介して
シフトレバー位置センサ410のスイツチが接続
される。また、RAM403のポートPA0〜PA
7に、第9f図に示す如くコネクタ453,45
4を介してスロツトル開度センサ430が接続さ
れ、同様にRAM403のPB0〜7ポートに第
9g図に示す如きソレノイドドライバ440〜4
42が接続される。 スロツトル開度センサ430は、スロツトルバ
ルブの回動軸と連結され、その回動軸と共に回転
する軸431と、それに固着されたロータリ接点
(複数)と、接点数と等しい固定接片を有する、
ポテンシヨメータタイプのデジタルコード発生器
であり、その端子リード引出側の平面図を第10
a図に示し、そのZB―ZB線断面図を第10b図
に示す。このデジタルコード発生器430は、4
ビツトコードで0〜15の16ステツプのスロツトル
開度を表わすようにしたものであり、第1桁から
第4桁のそれぞれのビツト信号を出力する4本の
出力リード4321〜4324と一本のアース接続
リード432Gが円板状のプリント基板433の
分割プリント電極のそれぞれに接続されている。
プリント基板433の拡大平面図を第10c図に
示す。プリント基板433には第1桁〜第4桁の
各ビツト出力を得るための分割電極4331〜4
334とアース電位に維持される分割電極433G
が形成されており、4個の分割電極4331〜4
334は、プリント基板433を90゜毎に4分割し
た場合各分割部分に配置されている。このプリン
ト基板433はハウジングベース434に固着さ
れている。軸431には弾性材で作られたスライ
ダ435が固着されている。このスライダ435
の平面図を第10d図に示す。このスライダ43
5には、90゜の間隔で4本のアーム4351〜43
54が形成されており、かつアーム4351と43
54の間にもう1つのアーム435Gが形成されて
いる。これらのアーム4351〜4354と435
Gのそれぞれの先端部には、接点部材4361〜4
364,436Gのそれぞれが固着されており、第
10b図に示すようにハウジングにプリント基板
433を固着し、かつ軸431を固着した状態に
おいて、接点部材4361〜4364のそれぞれ
は、分割電極4331〜4332のそれぞれの最も
外方にある凹凸の電極部分に位置してその部分に
接触し、接点部材436Gは分割電極433Gの最
も内側の弧状部に接触する。つまり、軸431の
回動範囲(90゜)において接点部材436Gは常に
分割電極433Gに接触するが、接点部材4361
〜4364のそれぞれは、分割電極4331〜43
34のそれぞれの、最外方電極パターンに応じて、
各分割電極に接触したたり、あるいはしなかつた
りする。たとえば分割電極4331について見る
と、それに接点部材4361が接触しているとき
はアース電位であり、それにスルーホールメツキ
および裏面電極を介して接続された接続リード4
321はアース電位であるが、接点部材4361が
接触していないときには接続リード4321およ
び分割電極4331は+5Vのレベルである。これ
は第9e図に示すようにコネクタ453および4
54を介してリード4321に+5Vの電圧が印加
されるからである。各分割電極4331〜4334
には、このように、軸431つまりはスライダ4
35の回転角に応じてアースレベル又は+5Vレ
ベルとなる電極パターンが形成されている。この
実施例においては、軸431の90゜の回動範囲を
16分割してスロツトル開度を16段階で表わすよう
にされており、各分割電極4331〜4334の電
極パターンは、軸431の回動角に対応して、第
10e図に示すように、グレイパターンでアース
レベル「0」と+5Vレベル「1」となるように
されており、接続リード4321〜4324の出力
θ1〜θ4の4ビツトでスロツトル角度0〜15のそれ
ぞれを表わすようにされている。このようなグレ
イパターンとするのは、接点部材4361〜43
64が瞬間あるいは一時的に分割電極4331〜4
334と非接触状態になつても、その時点にコー
ドθ1〜θ4で表わされるスロツトル開度が実際の開
度と大差がないようにするためである。今たとえ
ばスロツトル開度3(0010)から4(0110)にかわ
るとき、接点部材4363が分割電極4333に接
触するまでの過渡状態において開度コードは0010
のままで開度3を表わし、開度4前後から離れた
開度を表わすことがない。通常の2進コードの場
合には、たとえば開度3は0011で表わされ開度4
は0100で表わされるが、0011から0100に変わる間
に、0111(開度7)、0101(開度5)、0000(開度
0)、又は0001(開度1)などの、開度3,4とは
離れた開度を表わすコードを生ずることがある
が、前述のスロツトル開度センサ430では、こ
のような飛び離れたコードを生ずることはない。 第11a図に同じ構造のソレノイドバルブ32
0,330,370の1つの背面を示し、その
ZIB―ZIB線断面図を第11b図に示す。このソ
レノイドバルブは、バルブプレート437とキヤ
リア438をスポツト溶接により接合し、バルブ
ブレート437にオリフイスプレート439をプ
ロジエクシヨン溶接により接合した後、キヤリア
438の穴にスリーブ440を挿入してその先端
をバルブプレート437に当て、次いでスリーブ
440の後端にコア441の先端を押し付けてコ
イルケース442を装着した状態でバツクプレー
ト443にかしめによりキヤリア438およびコ
ア441の尾端を固着したものである。なお、4
44はプランジヤ、445は圧縮スプリングであ
る。このソレノイドバルブでは、バルブプレート
437の厚みとスリーブ440の長さの和でオリ
フイスプレート439とプランジヤ441の距離
すなわちプランジヤ作動空間が決定されており、
その精度はバルブプレート437の厚みとスリー
ブ440の長さの精度のみに依存し、プランジヤ
441の長さ誤差やバツクプレート443の厚み
誤差はプランジヤ444の作動空間の決定には影
響を及ぼさない。 この実施例においては、シフトレバー210の
ポジシヨンがドライブ「D」で平担路走行のとき
の、第1速から第2速へ(1→2)、第2速から
第3速へ(2→3)、第3速から第4速へ(3→
4)およびそれらの逆へ(4→3)、(3→2)、
(2→1)の変速における境界の速度は第12a
図に示すようにPD001〜PD006と定められてお
り、ROM402の6個のメモリ領域にそれぞれ
スロツトル開度をアドレスとしてPD001〜PD006
の車速値がメモリされている。この第12a図に
示すパターンはシフトレバーが“D”位置にあつ
て平担路走行において変速段切換のための参照デ
ータとされ、また坂路走行の場合には、坂路傾斜
に応じてそのパターンに変更を加えて変速切換の
ための参照データとされ、シフトレバーが“3”,
“2”および“1”位置にあるときには、それぞ
れ3→4、2→3および1→2の変速段切換を拘
止するパターンに変更される。つまり、第12a
図に示すパターンが標準パターンである。このパ
ターンの変更は、シフトレバーのポジシヨン
POSiあるいは割込プログラムで検出された坂路
傾斜(SLOPE2,SLOPE4およびSLOPE8の
3種)に基づいて、標準パターンをROM402
―1,402―2からRAM403に書き込むと
きにおこなわれる。すなわちシフトレバーが
“3”位置にあるときには、標準パターンを
RAM403に書き込むときに、PD005を、第1
2b図に示すように、その車輛ではシフトレバー
ポジシヨン“3”および緩傾斜坂路SOLPE8の
ときにはRAM403に第12c図に示すよう
に、PD005とPD006をスロツトル開度THROに
関係しない一定車速すなわちエンジン最高回転速
度に対応するその車輛における第3速で出し得る
最高速度(140Km/h)に書き替えて速度段切換
のための参照データを作成する。同様にしてシフ
トレバーポジシヨンおよび中傾斜坂路SLOPE3
のときには、第12d図に示すようにPD002〜
PD006を、スロツトルバルブ開度THROに関係
のない、第2速度及び第3速で出し得る最高車速
値として書き込む。また、シフトレバーポジシヨ
ンが“L”のときおよび急傾斜坂路2のときに
は、第12e図に示すように、すべてのパターン
PD001〜PD006を、スロツトル開度THROに関
係のない、各速度段に対応する最高車速値として
書き込む。これらの各種モードのパターンPD001
〜PD006を参照した速度段切換えは、次のように
しておこなわれる。すなわち、分周器406(第
7図)の出力パルスに基づいて周期的におこなわ
れる割込プログラムの実行により坂路が検出さ
れ、それに従つて前述した第12a図〜第12e
図に示す各モードの1つが選択される。今平担坂
路走行でシフトレバーポジシヨンが“D”である
と第12a図に示す各パターンPD001〜PD006が
特定され、現在の速度段SRとスロツトル開度θ
を参照して、それらが例えばθ=9、SR=2で
あると、その速度領域の境界パターンPD002と
PD003のθ=9の車速値Y1≒15とX2=70を読み
取つて実際の車速値ASと比較し、AS<15=Y1
であれば2→1変速指令を発し、AS≧70=X2で
あると2→3変速指令を発し、15≦AS<70であ
ると現状固定のため変速指令を発しない。シフト
レバーポジシヨンが他の位置であるときや坂路8
〜2であるときには、それらに対応したモード
(第12b図〜第12d図)のパターンPD001〜
PD006の2つ(高速切換側と低速切換の境界)の
車速値が、現在の速度段を参照して選択され、実
際の車速がこれらの車速値と比較される。しかし
ながらシフトレバー“D”で平担路走行であると
きにすべての速度段への切換が自動的におこなわ
れるのに対して、シフトレバーポジシヨンが
“3”,“2”,“L”であるときや、坂路走行であ
るときには、それらに応じて高速側の参照パター
ンデータつまり車速比較データが各速度段におい
てエンジン最高回転に対応する車速値に決定され
ているので、万一運転者が、例えばシフトレバー
ポジシヨン“3”のまま加速し第3速の最高速車
に達すると変速が行われてエンジンのオーバラン
(過回転)を防止するようになつている。シフト
ダウンパターンPD002,PD004,PD006もシフト
されるのは摘切なエンジンブレーキを得るためで
ある。このように参照データであるシフトアツプ
パターンをスロツトルバルブの開度にかかわりな
く高い車速値に固定することにより、坂路走行に
おいて一時的な変速切換によるハンチングがなく
なる。なお、念のため上記した変速段の選択をも
少し具体的に説明すると、SLOP=2(第12d
図)のときは、車輛が坂路を2速で走行している
際、変速比が適切でないので1速で走行するよう
に、パターンPD001〜PD006が定められている
(第12d図)。よつて1→2変速点X1,2→1
変速点Y1を高速側(第12d図の例でX1=65
Km/h、Y1=54Km/h)へ固定し、他の変速点
(X2,Y2,X3,Y3)についても1→3変速、1
→4変速が行われるのを防止するため、1→2変
速点よりも高速側(第12d図の例ではX2=106
Km/h、Y2=96Km/h、X3=140Km/h、Y3=
129Km/h)へ各々固定されている。SLOPE=4
のときは、車輛が坂路を3速で走行している際変
速比が適切でないから、2速又は1速で走行する
ように各パターンが定まつている。よつて1→2
変速、2→1変速については平担路における変速
パターンPD001,PD002を用い、2→3変速点
X2,3→2変速点Y2を高速側(第12c図の例
ではX2=106Km/h、Y2=96Km/h)に固定す
る。更にSLOP=2の場合と同様に3→4変速点
X3,4→3変速点Y3についてもX2,Y2より高
速側へ固定する。SLOPE=8(第12b図)のと
きは、車輛が4速で走行している際変速比が適切
でないから、3速、2速又は1速で走行するよう
に各パターンが定められる。よつて、1→2変
速、2→1変速、2→3変速、3→2変速につい
ては平担路における変速パターンPD001,
PD002,PD003,PD004を用い、3→4変速X3,
4→3変速Y3を高速側(第12b図の例ではX3
=140Km/h、Y3=129Km/h)へ固定する。シ
フトレバー位置センサーによつて読込まれたシフ
トレバー位置は、POSi2としてRAM403又は
CPU401の内部RAMの所定アドレスに記憶さ
れ前回に記憶されたPOSi2は、前回のシフトレ
バー位置としてPOSi1のメモリアドレスへ記憶
されるシフトレバーが“N”および“R”の場合
は、そのままプログラムの先頭へ戻るが、プログ
ラムの先頭へ戻る前にソレノイド320,330
について必要なコントロールを行う。現在の変速
段は、RAM403又はCPU401の内部RAM
の所定アドレスに記憶されている。変速段は、本
実施例においては、1速、2速、3速、4速の4
段であるから、変速する場合に、比較すべき変速
点は3点あることになる。たとえば現変速段が第
1速の場合、現実の変速を無視すれば可能な次の
変速モード変速は、1→2変速、1→3変速、1
→4変速である。現変速段が2速の場合は、2→
1変速、2→3変速、2→4変速、現変速段が3
速の場合は、3→4変速、3→2変速、3→1変
速、現変速段が4速の場合は、4→3変速、4→
2変速、4→1変速である。以上のようにして、
現変速段に対して3つの変速点を作ることができ
る。この3つの変速点をPAX1,PAX2,PAX3
とすると、現変速段に対して6つの変速点(1→
2:X1,2→1:Y1,2→3:X2,3→2:
Y2,3→4:X3,4→3:Y3)の中から必要な
3つの変速点(PAX1,PAX2,PAX3)を決定
することができる。これを第5表に示す。
【表】
シフトレバー位置による変速点の変更はたとえ
ば前述の第12a図,第12b図に示すように固
定する(第12a図では“D”レンジ及び第12
b図では“3”レンジの例が示してある)。シフ
トレバー“D”のときは変更しない。“3”レン
ジの時は、3→4変速が行われないように、
PAX3(3→4変速点)を高速側(例えば223Km/
h)へ固定する。“2”レンジの時は、第12c
図に示すように2→3変速、3→4変速が行なわ
れないようにPAX2(2→3変速点)とPAX3(3
→4変速点)を高速側へ固定する。“L”レンジ
の時は、第12d図に示すように1→2変速、2
→3変速、3→4変速が行なわれないように
PAX1(1→2変速点)とPAX2(2→3変速点)
とPAX3(3→4変速点)を高速側へ固定する。
次に車速(RPM)と3つの変速点を比較し、そ
の時点の車速による変速段を決定する。すなわち
変速段は、車速(RPM)、シフトレバー位置
(POSi2)および道路状況(SLOP)とにより決
定する。このようにして現変速段に対する次の変
速段が決定されると、第4表に示すようにソレノ
イド弁320および330を動作させるべく出力
がおこなわれる。 次に前述の割込について説明する。この割込は
すでに触れたように坂路検出と坂路解除をするも
のである。まず坂路検出を説明すると、車の走行
中の運転方程式は次のように表わされる。 T=μrW+μaSV2+α/100W+0.278 (W+ΔW)/gdV/dt …(8) ここで T:車のけん引力(Kg) μr:ころがり抵抗係数 μa:空気抵坑係数 W:車の重量(Kg) ΔW:車の回転部分の相当重量(Kg) S:車の前面投影面積(m2) V:車速(Km/h) dV/dt:車の加速度(Km/hsec) α:路面の勾配(%) (α=sinβ;βは路面傾斜) g:重量の加速度(9.8m/sec2) 平担路を定常走行しているときのけん引力を
TOとおくと、(8)式より TO=μrW+μaSV2 …(9) (8),(9)式の関係をT―V線図上にえがくと第1
3a図のようになる。いま、曲線T上である走行
状態Aを考えると、そのときの車速はVA、けん
引力はTAで表わされ、また同一速度VAなる定常
走行状態はT0曲線上の走行状態A0で表わされけ
ん引力はTA0である。走行状態AとA0におけるけ
ん引力の差TA―TA0は平担路定常走行状態に対す
る車への負荷状態を表わし(8),(9)式より次のよう
に導かれる。 TA−TA0=α/100W+0.278W+ΔW/gdV/dt…(10) (10)式の関係をα対dV/dt線図上に表わすと第13 b図のように直線LAであらわされる。 当然のことながら第13b図上で平担路定常走
行状態が原点0で表わされ、その他のどのような
走行状態も第13b図上で一義的に表わすことが
できることは明白である。 走行状態がAであるときは第13b図から明ら
かなように平担路走行の場合は加速度
g(TA−TA0)/0.278(W+ΔW)で加速状態にあり、
もし加速度 が零である場合には勾配100(TA−TA0)/Wの坂路を 走行していることになる。 同様にして路面勾配がα1であるときには加速度
は(dV/dt)1である。したがつて、どのような走行 状態においても、けん引力Tと車速Vおよび加速
度dV/dtを検出することにより坂路の勾配を一義的 に知ることができる。 尚、これまでは車の重量Wに関しては一定とい
う暗黙の仮定のもとに説明したきたが、(10)式から
明らかなように、重量Wは勾配α、加速度dV/dtと ともに車への負荷としては等価の関係にあり、図
上で破線LA 1はLAよりも重量が増した状態を表わ
し、LAとLA 1の間では同じ加速度(dV/dt)1を検出 した場合であつてもα1,α1 1というように異つた坂
路を走行していることになる。又同じ坂路α1を走
行している場合には異つた加速度(dV/dt)1、 (dV/dt)1 1を検出することになる。 したがつて以下においては車の重量については
ふれずに坂路を検出して変速を制御する方法につ
いて説明を進めていくが、坂路を「車の重量」又
は「坂路と車の重量を組合せたもの」とおきかえ
てもよいことは明らかである。 以上が坂路検出の原理である。 けん引力Tに対しては車輪駆動軸のトルク、ス
ロツトルの開度、エンジンの吸気管負圧等々を検
出することにより代用することもできる。 以後はスロツトル開度を用いて説明を進めてい
く。 1STギアでの色々な走行状態をスロツトル開度
―車速線図上に表わしたものが第14a図に示す
如くなり、図中パラメータとしての路面傾斜は加
速度0の場合である。 同様にしてこの実施例においては、各ギア段に
おいて第15a図,第15b図および第15c図
に示す如く、スロツトル開度と車速から定まる登
坂路走行領域、平担路走行領域(解除条件領域)
および降坂路走行領域を定めて、各領域は、
RMO402―1,402―2にスロツトル開度
をアドレスとして各領域の低速側の車速値と高速
側の車速値をメモリしておくことにより参照デー
タとして保持されており、坂路検出において、ソ
レノイド320,330の付勢状態に対応する変
速段レジスタのメモリデータを参照して走行ギア
段を把握し、スロツトル開度に対応する上記走行
ギア段のROMデータの登坂路の低速側L1に対
して実際の車速を比較して、坂路走行か否かを求
める。 解除条件検出ならびに坂路走行解除において
は、現在保持している坂路検出データがSLOPE
=8,4,2のいずれかにあるかを見て、ROM
データの解除条件の車速データの低速側SL1以上
に実車速が入つているか否かで平担路走行か否か
を判断し、解除条件が満されていると、坂路走行
(第12b図,第12c図あるいは第12d図)
を解除する。つまり、変速参照データを第12a
図に示す形に戻す。このようにROMデータを用
いて、負荷状況に応じて変速段のシフトアツプを
各走行段に応じた範囲で拘束するのは、坂路走行
や重負荷走行における変速の頻繁なアツプダウン
を防止するためである。このように坂路および負
荷に応じた変速制御をすることにより、ハンチン
グのない走行速度で、しかも坂路傾斜や車輛負荷
に適合した加減速特性が得られ、アクセルを踏ん
でも減速してしまうとか、あるいはエンジンブレ
ーキが弱いためブレーキを頻繁に使用してブレー
キ焼付を起こすとか、という従来の問題点が改善
され、円滑かつ合理的な自動変速制御がおこなわ
れる。 シフトレバーがN位置からD位置に、あるいは
N位置からR位置に変更されたときの衝撃を防止
するため、ソレノイド弁320および330のN
からDへの変更(第4表)およびNからRへの変
更(第4表)においてはそれらの付勢の切換をシ
フトレバーの位置変更より一定時間たとえば1秒
遅らせる。この1秒の時限は、ROM402に格
納された、0.01秒の時限(タイマー)プログラム
を100回遂行することにより得られる。 すでに説明したように、第2速、第3速および
第4速におけるロツクアツプ制御は、第1表に示
すテーブルALU,…CTCと、スロツトル開度およ
び実車速を参照しておこなわれ、これらのテーブ
ルは定数データとしてROM402にメモリされ
ている。ロツクアツプはスロツトル開度0で解除
し、かつ変速の直前から変速の直後まで所定時間
の間解除される。変速の前のロツクアツプ解除時
限(ロツクアツプ解除から変速までの時間)およ
び変速の後のロツクアツプ解除拘束時限(変速し
てからロツクアツプ是非の判定を開始するまでの
時間)は、いずれもスロツトル開度およびスロツ
トル開度の変化分を変数(アドレス)として、第
16a〜16d図に示す如く定められており、
ROM402にメモリされている。そして「変
速」となるとまずスロツトル開度をRAM403
又はCPU401の内部RAMにメモリし、次いで
0.1秒後のスロツトル開度を取り込んでその値よ
りメモリスロツトル開度を減算してスロツトル開
度変化分を求めてRAM403又はCPU401の
内部RAMにメモリして、現在のスロツトル開度
をアドレスとしてROM402より第16a図に
示すデータを読み出し、かつスロツトル開度変化
分をアドレスとしてROM402より第16b図
に示すデータを読み出して、これらを加えた値に
時限を設定し、0.01秒の時限プログラムをくり返
し遂行して設定時限となる変速をおこなう。そし
て変速をおこなうと前述と同様にしてスロツトル
開度を読み、スロツトル開度変化分を求めて
ROM402より第16c図および第16d図の
データを読んでそれらを加えた時限を設定し、時
限オーバとなると、変速によつてかわつた変度段
におけるロツクアツプ制御を開始する。このよう
にスロツトル開度およびスロツトル開度変化率で
ロツクアツプ解除および解除拘束時限を定めるの
は、変速時およびロツクアツプ投入時のシヨツク
を低減するためである。 次にフローチヤートを参照して上記実施例の全
体的な動作フローを説明する。まず、前述した各
動作において参照されるROM402に固定メモ
リされたデータを要約し、各データのメモリ領域
を説明の便宜上テーブル又は固定レジスタと称す
ると、それらのメモリ内容は次の第6表に示す通
りである。
ば前述の第12a図,第12b図に示すように固
定する(第12a図では“D”レンジ及び第12
b図では“3”レンジの例が示してある)。シフ
トレバー“D”のときは変更しない。“3”レン
ジの時は、3→4変速が行われないように、
PAX3(3→4変速点)を高速側(例えば223Km/
h)へ固定する。“2”レンジの時は、第12c
図に示すように2→3変速、3→4変速が行なわ
れないようにPAX2(2→3変速点)とPAX3(3
→4変速点)を高速側へ固定する。“L”レンジ
の時は、第12d図に示すように1→2変速、2
→3変速、3→4変速が行なわれないように
PAX1(1→2変速点)とPAX2(2→3変速点)
とPAX3(3→4変速点)を高速側へ固定する。
次に車速(RPM)と3つの変速点を比較し、そ
の時点の車速による変速段を決定する。すなわち
変速段は、車速(RPM)、シフトレバー位置
(POSi2)および道路状況(SLOP)とにより決
定する。このようにして現変速段に対する次の変
速段が決定されると、第4表に示すようにソレノ
イド弁320および330を動作させるべく出力
がおこなわれる。 次に前述の割込について説明する。この割込は
すでに触れたように坂路検出と坂路解除をするも
のである。まず坂路検出を説明すると、車の走行
中の運転方程式は次のように表わされる。 T=μrW+μaSV2+α/100W+0.278 (W+ΔW)/gdV/dt …(8) ここで T:車のけん引力(Kg) μr:ころがり抵抗係数 μa:空気抵坑係数 W:車の重量(Kg) ΔW:車の回転部分の相当重量(Kg) S:車の前面投影面積(m2) V:車速(Km/h) dV/dt:車の加速度(Km/hsec) α:路面の勾配(%) (α=sinβ;βは路面傾斜) g:重量の加速度(9.8m/sec2) 平担路を定常走行しているときのけん引力を
TOとおくと、(8)式より TO=μrW+μaSV2 …(9) (8),(9)式の関係をT―V線図上にえがくと第1
3a図のようになる。いま、曲線T上である走行
状態Aを考えると、そのときの車速はVA、けん
引力はTAで表わされ、また同一速度VAなる定常
走行状態はT0曲線上の走行状態A0で表わされけ
ん引力はTA0である。走行状態AとA0におけるけ
ん引力の差TA―TA0は平担路定常走行状態に対す
る車への負荷状態を表わし(8),(9)式より次のよう
に導かれる。 TA−TA0=α/100W+0.278W+ΔW/gdV/dt…(10) (10)式の関係をα対dV/dt線図上に表わすと第13 b図のように直線LAであらわされる。 当然のことながら第13b図上で平担路定常走
行状態が原点0で表わされ、その他のどのような
走行状態も第13b図上で一義的に表わすことが
できることは明白である。 走行状態がAであるときは第13b図から明ら
かなように平担路走行の場合は加速度
g(TA−TA0)/0.278(W+ΔW)で加速状態にあり、
もし加速度 が零である場合には勾配100(TA−TA0)/Wの坂路を 走行していることになる。 同様にして路面勾配がα1であるときには加速度
は(dV/dt)1である。したがつて、どのような走行 状態においても、けん引力Tと車速Vおよび加速
度dV/dtを検出することにより坂路の勾配を一義的 に知ることができる。 尚、これまでは車の重量Wに関しては一定とい
う暗黙の仮定のもとに説明したきたが、(10)式から
明らかなように、重量Wは勾配α、加速度dV/dtと ともに車への負荷としては等価の関係にあり、図
上で破線LA 1はLAよりも重量が増した状態を表わ
し、LAとLA 1の間では同じ加速度(dV/dt)1を検出 した場合であつてもα1,α1 1というように異つた坂
路を走行していることになる。又同じ坂路α1を走
行している場合には異つた加速度(dV/dt)1、 (dV/dt)1 1を検出することになる。 したがつて以下においては車の重量については
ふれずに坂路を検出して変速を制御する方法につ
いて説明を進めていくが、坂路を「車の重量」又
は「坂路と車の重量を組合せたもの」とおきかえ
てもよいことは明らかである。 以上が坂路検出の原理である。 けん引力Tに対しては車輪駆動軸のトルク、ス
ロツトルの開度、エンジンの吸気管負圧等々を検
出することにより代用することもできる。 以後はスロツトル開度を用いて説明を進めてい
く。 1STギアでの色々な走行状態をスロツトル開度
―車速線図上に表わしたものが第14a図に示す
如くなり、図中パラメータとしての路面傾斜は加
速度0の場合である。 同様にしてこの実施例においては、各ギア段に
おいて第15a図,第15b図および第15c図
に示す如く、スロツトル開度と車速から定まる登
坂路走行領域、平担路走行領域(解除条件領域)
および降坂路走行領域を定めて、各領域は、
RMO402―1,402―2にスロツトル開度
をアドレスとして各領域の低速側の車速値と高速
側の車速値をメモリしておくことにより参照デー
タとして保持されており、坂路検出において、ソ
レノイド320,330の付勢状態に対応する変
速段レジスタのメモリデータを参照して走行ギア
段を把握し、スロツトル開度に対応する上記走行
ギア段のROMデータの登坂路の低速側L1に対
して実際の車速を比較して、坂路走行か否かを求
める。 解除条件検出ならびに坂路走行解除において
は、現在保持している坂路検出データがSLOPE
=8,4,2のいずれかにあるかを見て、ROM
データの解除条件の車速データの低速側SL1以上
に実車速が入つているか否かで平担路走行か否か
を判断し、解除条件が満されていると、坂路走行
(第12b図,第12c図あるいは第12d図)
を解除する。つまり、変速参照データを第12a
図に示す形に戻す。このようにROMデータを用
いて、負荷状況に応じて変速段のシフトアツプを
各走行段に応じた範囲で拘束するのは、坂路走行
や重負荷走行における変速の頻繁なアツプダウン
を防止するためである。このように坂路および負
荷に応じた変速制御をすることにより、ハンチン
グのない走行速度で、しかも坂路傾斜や車輛負荷
に適合した加減速特性が得られ、アクセルを踏ん
でも減速してしまうとか、あるいはエンジンブレ
ーキが弱いためブレーキを頻繁に使用してブレー
キ焼付を起こすとか、という従来の問題点が改善
され、円滑かつ合理的な自動変速制御がおこなわ
れる。 シフトレバーがN位置からD位置に、あるいは
N位置からR位置に変更されたときの衝撃を防止
するため、ソレノイド弁320および330のN
からDへの変更(第4表)およびNからRへの変
更(第4表)においてはそれらの付勢の切換をシ
フトレバーの位置変更より一定時間たとえば1秒
遅らせる。この1秒の時限は、ROM402に格
納された、0.01秒の時限(タイマー)プログラム
を100回遂行することにより得られる。 すでに説明したように、第2速、第3速および
第4速におけるロツクアツプ制御は、第1表に示
すテーブルALU,…CTCと、スロツトル開度およ
び実車速を参照しておこなわれ、これらのテーブ
ルは定数データとしてROM402にメモリされ
ている。ロツクアツプはスロツトル開度0で解除
し、かつ変速の直前から変速の直後まで所定時間
の間解除される。変速の前のロツクアツプ解除時
限(ロツクアツプ解除から変速までの時間)およ
び変速の後のロツクアツプ解除拘束時限(変速し
てからロツクアツプ是非の判定を開始するまでの
時間)は、いずれもスロツトル開度およびスロツ
トル開度の変化分を変数(アドレス)として、第
16a〜16d図に示す如く定められており、
ROM402にメモリされている。そして「変
速」となるとまずスロツトル開度をRAM403
又はCPU401の内部RAMにメモリし、次いで
0.1秒後のスロツトル開度を取り込んでその値よ
りメモリスロツトル開度を減算してスロツトル開
度変化分を求めてRAM403又はCPU401の
内部RAMにメモリして、現在のスロツトル開度
をアドレスとしてROM402より第16a図に
示すデータを読み出し、かつスロツトル開度変化
分をアドレスとしてROM402より第16b図
に示すデータを読み出して、これらを加えた値に
時限を設定し、0.01秒の時限プログラムをくり返
し遂行して設定時限となる変速をおこなう。そし
て変速をおこなうと前述と同様にしてスロツトル
開度を読み、スロツトル開度変化分を求めて
ROM402より第16c図および第16d図の
データを読んでそれらを加えた時限を設定し、時
限オーバとなると、変速によつてかわつた変度段
におけるロツクアツプ制御を開始する。このよう
にスロツトル開度およびスロツトル開度変化率で
ロツクアツプ解除および解除拘束時限を定めるの
は、変速時およびロツクアツプ投入時のシヨツク
を低減するためである。 次にフローチヤートを参照して上記実施例の全
体的な動作フローを説明する。まず、前述した各
動作において参照されるROM402に固定メモ
リされたデータを要約し、各データのメモリ領域
を説明の便宜上テーブル又は固定レジスタと称す
ると、それらのメモリ内容は次の第6表に示す通
りである。
【表】
【表】
同様にRAM403又はCPU401の内部
RAMの、一時データをメモリする領域を説明の
便宜上テーブル又はレジスタと呼ぶこととし、次
の第7表に示すようなデータが適宜メモリされる
ものとする。なお、実際にはRAM403又は
CPU401の内部RAMの1つのアドレスに時系
列で別個のデータを一時メモリすることがあり、
必ずしも第7表に示す如く各メモリ領域がただ1
つ又は1組のデータにのみ割り当てられるわけで
はないことに注意されたい。つまり1つのあるい
は1グループのアドレスを、時系列で異つたテー
ブル名あるいはレジスタ名で使用することもあ
る。
RAMの、一時データをメモリする領域を説明の
便宜上テーブル又はレジスタと呼ぶこととし、次
の第7表に示すようなデータが適宜メモリされる
ものとする。なお、実際にはRAM403又は
CPU401の内部RAMの1つのアドレスに時系
列で別個のデータを一時メモリすることがあり、
必ずしも第7表に示す如く各メモリ領域がただ1
つ又は1組のデータにのみ割り当てられるわけで
はないことに注意されたい。つまり1つのあるい
は1グループのアドレスを、時系列で異つたテー
ブル名あるいはレジスタ名で使用することもあ
る。
【表】
【表】
第17a図から第17d図に、第6表および第
7表に示すテーブル又はレジスタを参照した、デ
ジタル電子制御装置400の自動変速制御および
自動ロツクアツプ制御の動作フローを示し、第1
7e図および第17f図に、割込でおこなう自動
坂路検出設定および解除設定の動作フローを示
す。以下、これらの図面を参照してデジタル電子
制御装置400の動作を説明する。 イグニツシヨンキーの装着に応答してデジタル
電子制御装置400の電源が投入され、装置40
0は電源投入に応答して、その制御対象機器、回
路の電源を、ROM402に固定メモリされてい
る電源投入シーケンスプログラムデータに基づい
て遂次投入する(第17a図のSTART)。そし
て第7表に示すテーブルおよびレジスタをすべて
クリアする。次に初期設定として、シフトレバー
ポジシヨンを読んでPOSレジスタ1にメモリす
る(第17a図初期設定)。次に以下のフロー
に移り、スロツトル開度および車速を読んでそれ
ぞれTHROレジスタおよび車速レジスタ1にメ
モリする。先にPOSレジスタ1に読み込んでい
るレバー位置(N:ニユートラル)からレバー位
置が変更(車ドライブ)されるのを検出するた
め、まず、POSレジスタ1の内容をPOSレジス
タ2にメモリし、次いでシフトレバー位置を読ん
でPOSレジスタ1にメモリする。 (a):そしてPOSレジスタ1の内容を見て、それ
がNであると末だ車ドライブ設定(シフトレバ
ー位置の変更)がなされていないので、SOL
1レジスタ、SOL2レジスタおよびSOL3レ
ジスタのメモリをすべてクリアし、ソレノイド
弁320,330および370をすべて非通電
とする。なお、イグニツシヨンキー装着直後は
前述の通りそれらのレジスタはクリアされてお
り、したがつてソレノイド弁320,330お
よび370のいずれも非通電であるので、クリ
アを再度おこなう必要はないが、これは、Nよ
り他のシフトレバー位置からNにシフトされた
ときに、N条件に設定すると、という意味があ
る。 (b):POSレジスタがRでPOSレジスタ2がNで
あると(ステツプ=YES)、シフトレバーが
N→Rシフトされたことになるので、シヨツク
防止のためまずタイマーレジスタNにROMレ
ジスタJのシヨツク防止時限をメモリする。そ
してN設定としてに戻り、ステツプ,で
POS1,POS2レジスタのいずれもRをメモ
リし、これによりステツプ,およびを通
過してステツプでYESとなり、タイマーレ
ジスタNの内容から1を引いて残値をそれに更
新メモリし(カウントダウン)、0.01秒のタイ
マープログラムを実行し、それがタイマーオー
バとなると、タイマーレジスタNの内容が0
(タイムオーバ)となつていないと―〜
を経て、またタイマーレジスタNのカウントダ
ウンと0.01秒のタイマープログラムの実行をお
こなう。以下同様である。そしてタイマーレジ
スタNのメモリが0となると、シヨツク防止時
間が経過したことになるので、に移り、R走
行セツト(第17b図の―)。なお、前述
の時限動作中にシフトレバーポジシヨンがかわ
ると、そのとき必ずNになるので一度前記(a)と
なる。 (c):POSレジスタ1がRでPOSレジスタ2がN
であると(ステツプ=YES)、シフトレバー
がN→Dとシフトされたことになるので、シヨ
ツク防止のためまずはタイマーレジスタNに
ROMレジスタJのシヨツク防止時限をメモリ
する。そしてN設定としてに戻り、ステツプ
,でPOS1,POS2レジスタのいずれも
Dをメモリし、これによりステツプ〜を通
してステツプでYESとなり、車が略停止で
あるか否かを見て略停止であると、変速段レジ
スタに第1速を示す1をメモリし、シヨツク防
止時限を開始する。そして時限オーバとなると
ステツプに移る。なお、車が略停止でないと
きには、あるいは、略停止でなくなつたときに
は、時限開始や継続をおこなう必要はなく(シ
ヨツクがないので)、ステツプに移る。 (d):シフトレバーが3,2又はLのときには時限
カウントをしないでステツプに移る。 (e):シフトレバーポジシヨンはステツプ,,
,のいずれかで検出されるはずであるが、
シフトレバーの読み取りが万一誤ることも考慮
して、,〜のいずれでもシフトレバーポ
ジシヨンが検出されないと、ステツプを経て
ステツプに戻るようにしている。 以上の各動作でシフトレバーポジシヨンの検出
と、それに対応した設定がおこなわれる。 次にステツプにおいて平担路における自動変
速参照データすなわち標準データをROMのテー
ブルD1〜D6のそれぞれより読み出し、RAMテー
ブルD1〜D6のそれぞれにメモリする。 そしてシフトレバーポジシヨンおよび坂路傾斜
(SLOPE2,4,8)に応じてRAMテーブルD1
〜D6のデータを書替える(第17b図)。つま
り、第12a図に示す如き標準データを、第12
b図,第12c図あるいは第12d図に示すデー
タに書替える。シフトレバーがDで平担路である
と書替えはない。なお、SLOPEレジスタには、
前述した割込でおこなわれる坂路検出・解除のフ
ロー(詳細は第17e図以下)で坂路傾斜がメモ
リされており、このSLOPEレジスタのメモリデ
ータを参照しておこなわれる。 以下、このようにデータを書込んだRAMテー
ブルD1〜D6と、変速段レジスタのメモリを参照
して自動変速制御がおこなわれ、またROM40
2のテーブルALU,ATC,BLU,BTC,CLUおよび
CTCと変速段レジスタのメモリデータを参照して
自動ロツクアツプ制御がおこなわれる。これらの
制御フローは第17b図のステツプ以下であ
る。 (f):まず第1速で走行中であると(ステツプ=
YES)、スロツトル開度(THROレジスタ1の
メモリデータ)をアドレスとしてRAMテーブ
ルD1の車速を読み出し、これよりも実車速
(車速レジスタ1のデータ)が大きいかを見る
(ステツプ)。そしてYESであるとSOL1〜
SOL3レジスタおよびソレノイド弁のオンオ
フを第2速に設定し、変速段レジスタに第2速
を示す2を更新メモリする。第1速においては
ロツクアツプをしないが、第2速においてはロ
ツクアツプをする可能性があるので、第17c
図の以下のロツクアツプ判定タイミングAの
時限(第2速に変速してからロツクアツプする
までの最低時間)を経てからに戻る。に戻
つてからは〜を経由してでYESとなつ
てロツクアツプとすべきかの判定がおこなわれ
るが、すでに時限をとつているので、=
YESに続いて「ロツクアツプとすべき」と判
定され、ロツクアツプ(SLO3レジスタ=
「1」、ソレノイド弁370通電)となつても、
ロツクアツプによるシヨツクはまず無い。 (g):第2速の走行中(ステツプ=YES)にお
いては、THROレジスタ1のメモリデータを
アドレスとしてRAMテーブルD2の車速を読み
出し、これよりも車速レジスタ1の車速が小さ
いかを見る。つまり第1速への変速が必要かを
見る。そして小さいと2→1の変速をおこない
変速段レジスタ1をメモリし、に戻る。大き
い場合には、RAMテーブルD3の車速を読み出
し、これよりも車速レジスタ1の車速が大きい
かを見る。つまり第3速への変速が必要かを見
る。そして第3速への変速が必要であると、
SOL3レジスタのメモリが「1」、であるか、
つまりロツクアツプ状態かを見て、「1」であ
るとSOL3レジスタをクリアして「0」とし
てロツクアツプを解除し、変速タイミングBの
時限をおこなう。この変速タイミングE(第1
7b図の――第17c図の―)におい
ては、まずスロツトル開度の0.5秒(0.01秒タ
イマーの50回の遂行)の間の変化を見てこれを
スロツトル開度変化分として、これをアドレス
としてテーブルKbより時限値を読み、また
THROレジスタ1のデータをアドレスとして
テーブルKaより時限値を読み、両者を加えた
値をタイマーレジスタBにメモリし、0.01秒タ
イマープログラムをレジスタBのメモリデータ
が表わす回数実行することにより、スロツトル
開度およびその変化分に対応した、ロツクアツ
プ解除から変速(2→3)までのシヨツク防止
タイミングをとる。そして変速タイミングとな
ると、第17b図の―に示す如く、第3速
へ切換え、変速段レジスタに3をメモリし、そ
して第3速においてすぐにロツクアツプとしな
いようにロツクアツプ判定タイミングAをとつ
てに戻る。このロツクアツプ判定タイミング
Aも、変速タイミングBと同様に実行される
が、スロツトル開度およびその変化分に対応す
る時限値は、テーブルKcおよびテーブルKdの
ものとされる。第3速への変速が必要でないと
きには、まずSOL3レジスタに「1」がメモ
リされているかでロツクアツプ状態であるかを
見て、NOであるとスロツトル開度(THROレ
ジスタ1のメモリデータ)でアドレスしてテー
ブルALUの車速を読み、これよりも車速レジス
タ1の車速が大であるかを見る。大であるとロ
ツクアツプ要であるので第17c図のに進ん
でSOL3レジスタに「1」をメモリしてソレ
ノイド弁370を通電にセツトし、ロツクアツ
プとする。すでにロツクアツプであると、
THROレジスタ1のスロツトル開度が0であ
るかを見て、0であるとシヨツク防止のためロ
ツクアツプを解除する。0でないときには、車
速がロツクアツプ域をはずれているかを見るた
め、THROレジスタ1のデータをアドレスと
してテーブルATCより車速を読み、これよりも
車速レジスタ1の車速が小さいかを見る。そし
て小さければロツクアツプを解除し、小さくな
ければロツクアツプでよいのでに戻る。 (h):第3速で走行中の場合の、変速判定制御およ
びロツクアツプ判定制御も、前記(g)で説明した
第2速走行中の場合と同様である。但し、第3
速においては、3→2変速判定でRAMテーブ
ルD4が参照され、3→4変速判定でRAMテー
ブルD5が参照され、ロツクアツプ判定でテー
ブルBLUが参照され、ロツクアツプ解除判定で
テーブルBTCが参照される。(第17c図の
以降および第17d図の―)。 (i):第4速で走行中の場合も前記(g)の第2速走行
中の場合とほぼ同様であるが、4→3変速判定
でRAMテーブルD6が参照され、上段への変速
および変速判定はなく、ロツクアツプ判定でテ
ーブルCLUが参照され、ロツクアツプ解除判定
でテーブルCTCが参照される。 次に割込で坂路走行、解除を検出し、
SLOPEレジスタに坂路傾斜データをメモリす
るフローを第17e図および第17f図に示
し、これを説明する。第15a図〜第15c図
を参照すると、理解が容易であろう。 (j):まず変速段が第4速のとき(第15c図を参
照)、L1(テーブルG1)およびSL1(テーブ
ルG2)の間に車速があり、かつ前回割込時の
車速が今回割込時の車速より大きいか等しくし
かも前回割込時のスロツトル開度より今回割込
時のスロツトル開度が小さくなつていないと
き、すなわち車輛が加速していないときには、
アクセルが踏まれているにもかかわらず加速し
ない状態(すなわち車輛の負荷が大きいとか、
坂路を登つている状態)であるとしてSLOPE
レジスタに8をメモリする。 (k):変速段が第3速の場合(第15c図および第
15b図参照)には、上記(j)と同様にSLOPE
4の判定がおこなわれると共に、(j)でおこなわ
れるSLOPE8の解除の判定がおこなわれる。
SLOPE4の判定の場合は(j)と同じであるがテ
ーブルF1とF2が参照される。SLOPE8の解除
は第15c図のSL1(テーブルG2)より車速が
大きく、前回割込時の車速より今回割込時の車
速の方が大きいか等しくしかも前回割込時のス
ロツトル開度より今回割込時のスロツトル開度
が小さいか等しいときは、平担路走行であると
してSLOPEレジスタ8をクリアする。 (l):変速段が第2速の場合(第15a図および第
15b図参照)にも、上記(k)と同様にSLOPE
2の判定とSLOPE4の解除の判定がおこなわ
れる。但しSLOPE2の判定にはテーブルE1と
E2が参照される。またSLOPE4解除と判定さ
れた場合、SLOPEレジスタには8がメモリさ
れる。SLOPE2の解除は変速段が第1速の場
合におこなわれ、その手順は(k)の場合と同様で
ある。このような坂路検出・解除フローの最後
において、今回割込時の車速およびスロツトル
開度をそれぞれ車速レジスタ2およびTHRO
レジスタ2にメモリする。 以上の通り本発明では、まず、自動変速機構の
設定速度段と、自動変速機構の出力軸回転速度
(車速)およびスロツトル開度の一方(前記実施
例ではスロツトル開度)と、を指標として、他方
(自動変速機構の出力軸回転速度)を、これらの
指標に対してロツクアツプが有利/不利の境界を
広い速度段に渡つて予め細かく設定したロツクア
ツプ判定用メモリ手段を用いて、指標に対応する
実際の状態(実施例では設定速度段およびスロツ
トル開度)に基づいて、該状態に対応する境界
(回転速度のロツクアツプ/ロツクアツプ解除境
界値)をメモリより読み出して、読み出した境界
と該他方(自動変速機構の出力軸の現回転速度)
とを比較してロツクアツプ要否を判定するので、
ロツクアツプ/ロツクアツプ解除の制御を速度段
のそれぞれで細かく設定できるので、トルクコン
バータのすべりを少くて寿命を長くすることがで
き、燃費が向上し、また、トルクコンバータの動
力伝達性能が最大限に活かされて、直結クラツチ
を備える車輛においてそれを十分にかつ効果的に
活用するので車輌の経済性が高くなる。 更に、変速制御と関連して、変速を行なおうと
するときには、まずロツクアツプを解除してその
ときのスロツトル開度およびスロツトル開度変化
率に対応した、ロツクアツプ解除から変速までの
変速拘束時間に変速拘束加算時間を加算した時間
の後に変速を行ない、かつ、変速をすると、その
ときのスロツトル開度およびスロツトル開度変化
率に対応した、変速からロツクアツプまでの解除
拘束時間に解除拘束加算時間を加算した時間の後
に、ロツクアツプの条件が整つていると、ロツク
アツプをするので、前述の広い範囲の速度段のそ
れぞれでの細かいロツクアツプ制御と円滑な変速
とが有機的に組合つた、円滑な自動変速制御がも
たらされる。 スロツトル開度が大きいときには、エンジンの
作動状態が高く(高出力)、ロツクアツプ解除か
ら変速までの時間が短いと変速シヨツクを生じ、
また変速からロツクアツプまでの時間が短いと変
速後のシヨツクを生ずる。一方、これらの時間を
長く設定すると、トルクコンバータのスリツプ状
態が長くなるので、燃費が悪くなりトルクコンバ
ータの発熱が大きくなり耐久性の低下を招くが、
本発明では、タイミング情報メモリ手段に、スロ
ツトル開度を指標として、各スロツトル開度に宛
てられた、ロツクアツプ解除から変速までの変速
拘束時間および変速からロツクアツプまでのロツ
クアツプ解除拘束時間を細密に記憶しかつタイミ
ング加算情報メモリ手段に、スロツトル開度変化
率を指標として、各スロツトル開度変化率に宛て
られた、ロツクアツプ解除から変速までの変速拘
束加算時間および変速からロツクアツプまでのロ
ツクアツプ解除拘束加算時間を細密に記憶してお
いて、変速の前後にこれらの時間を読み出して、
スロツトル開度およびその変化率すなわちエンジ
ン作動状態(スロツトル開度)および作動状態の
変動方向(スロツトル開度変化率)に細密に対応
した、最も適切なタイミングでロツクアツプ解除
後の変速と変速後のロツクアツプを行ない得るの
で、この面からも、トルクコンバータのすべりを
少くて寿命を長くすることができ、燃費が向上
し、また、トルクコンバータの動力伝達性能が最
大限に活かされて、直結クラツチを備える車輌に
おいてそれを十分にかつ効果的に活用するので車
輌の経済性が高くなる。
7表に示すテーブル又はレジスタを参照した、デ
ジタル電子制御装置400の自動変速制御および
自動ロツクアツプ制御の動作フローを示し、第1
7e図および第17f図に、割込でおこなう自動
坂路検出設定および解除設定の動作フローを示
す。以下、これらの図面を参照してデジタル電子
制御装置400の動作を説明する。 イグニツシヨンキーの装着に応答してデジタル
電子制御装置400の電源が投入され、装置40
0は電源投入に応答して、その制御対象機器、回
路の電源を、ROM402に固定メモリされてい
る電源投入シーケンスプログラムデータに基づい
て遂次投入する(第17a図のSTART)。そし
て第7表に示すテーブルおよびレジスタをすべて
クリアする。次に初期設定として、シフトレバー
ポジシヨンを読んでPOSレジスタ1にメモリす
る(第17a図初期設定)。次に以下のフロー
に移り、スロツトル開度および車速を読んでそれ
ぞれTHROレジスタおよび車速レジスタ1にメ
モリする。先にPOSレジスタ1に読み込んでい
るレバー位置(N:ニユートラル)からレバー位
置が変更(車ドライブ)されるのを検出するた
め、まず、POSレジスタ1の内容をPOSレジス
タ2にメモリし、次いでシフトレバー位置を読ん
でPOSレジスタ1にメモリする。 (a):そしてPOSレジスタ1の内容を見て、それ
がNであると末だ車ドライブ設定(シフトレバ
ー位置の変更)がなされていないので、SOL
1レジスタ、SOL2レジスタおよびSOL3レ
ジスタのメモリをすべてクリアし、ソレノイド
弁320,330および370をすべて非通電
とする。なお、イグニツシヨンキー装着直後は
前述の通りそれらのレジスタはクリアされてお
り、したがつてソレノイド弁320,330お
よび370のいずれも非通電であるので、クリ
アを再度おこなう必要はないが、これは、Nよ
り他のシフトレバー位置からNにシフトされた
ときに、N条件に設定すると、という意味があ
る。 (b):POSレジスタがRでPOSレジスタ2がNで
あると(ステツプ=YES)、シフトレバーが
N→Rシフトされたことになるので、シヨツク
防止のためまずタイマーレジスタNにROMレ
ジスタJのシヨツク防止時限をメモリする。そ
してN設定としてに戻り、ステツプ,で
POS1,POS2レジスタのいずれもRをメモ
リし、これによりステツプ,およびを通
過してステツプでYESとなり、タイマーレ
ジスタNの内容から1を引いて残値をそれに更
新メモリし(カウントダウン)、0.01秒のタイ
マープログラムを実行し、それがタイマーオー
バとなると、タイマーレジスタNの内容が0
(タイムオーバ)となつていないと―〜
を経て、またタイマーレジスタNのカウントダ
ウンと0.01秒のタイマープログラムの実行をお
こなう。以下同様である。そしてタイマーレジ
スタNのメモリが0となると、シヨツク防止時
間が経過したことになるので、に移り、R走
行セツト(第17b図の―)。なお、前述
の時限動作中にシフトレバーポジシヨンがかわ
ると、そのとき必ずNになるので一度前記(a)と
なる。 (c):POSレジスタ1がRでPOSレジスタ2がN
であると(ステツプ=YES)、シフトレバー
がN→Dとシフトされたことになるので、シヨ
ツク防止のためまずはタイマーレジスタNに
ROMレジスタJのシヨツク防止時限をメモリ
する。そしてN設定としてに戻り、ステツプ
,でPOS1,POS2レジスタのいずれも
Dをメモリし、これによりステツプ〜を通
してステツプでYESとなり、車が略停止で
あるか否かを見て略停止であると、変速段レジ
スタに第1速を示す1をメモリし、シヨツク防
止時限を開始する。そして時限オーバとなると
ステツプに移る。なお、車が略停止でないと
きには、あるいは、略停止でなくなつたときに
は、時限開始や継続をおこなう必要はなく(シ
ヨツクがないので)、ステツプに移る。 (d):シフトレバーが3,2又はLのときには時限
カウントをしないでステツプに移る。 (e):シフトレバーポジシヨンはステツプ,,
,のいずれかで検出されるはずであるが、
シフトレバーの読み取りが万一誤ることも考慮
して、,〜のいずれでもシフトレバーポ
ジシヨンが検出されないと、ステツプを経て
ステツプに戻るようにしている。 以上の各動作でシフトレバーポジシヨンの検出
と、それに対応した設定がおこなわれる。 次にステツプにおいて平担路における自動変
速参照データすなわち標準データをROMのテー
ブルD1〜D6のそれぞれより読み出し、RAMテー
ブルD1〜D6のそれぞれにメモリする。 そしてシフトレバーポジシヨンおよび坂路傾斜
(SLOPE2,4,8)に応じてRAMテーブルD1
〜D6のデータを書替える(第17b図)。つま
り、第12a図に示す如き標準データを、第12
b図,第12c図あるいは第12d図に示すデー
タに書替える。シフトレバーがDで平担路である
と書替えはない。なお、SLOPEレジスタには、
前述した割込でおこなわれる坂路検出・解除のフ
ロー(詳細は第17e図以下)で坂路傾斜がメモ
リされており、このSLOPEレジスタのメモリデ
ータを参照しておこなわれる。 以下、このようにデータを書込んだRAMテー
ブルD1〜D6と、変速段レジスタのメモリを参照
して自動変速制御がおこなわれ、またROM40
2のテーブルALU,ATC,BLU,BTC,CLUおよび
CTCと変速段レジスタのメモリデータを参照して
自動ロツクアツプ制御がおこなわれる。これらの
制御フローは第17b図のステツプ以下であ
る。 (f):まず第1速で走行中であると(ステツプ=
YES)、スロツトル開度(THROレジスタ1の
メモリデータ)をアドレスとしてRAMテーブ
ルD1の車速を読み出し、これよりも実車速
(車速レジスタ1のデータ)が大きいかを見る
(ステツプ)。そしてYESであるとSOL1〜
SOL3レジスタおよびソレノイド弁のオンオ
フを第2速に設定し、変速段レジスタに第2速
を示す2を更新メモリする。第1速においては
ロツクアツプをしないが、第2速においてはロ
ツクアツプをする可能性があるので、第17c
図の以下のロツクアツプ判定タイミングAの
時限(第2速に変速してからロツクアツプする
までの最低時間)を経てからに戻る。に戻
つてからは〜を経由してでYESとなつ
てロツクアツプとすべきかの判定がおこなわれ
るが、すでに時限をとつているので、=
YESに続いて「ロツクアツプとすべき」と判
定され、ロツクアツプ(SLO3レジスタ=
「1」、ソレノイド弁370通電)となつても、
ロツクアツプによるシヨツクはまず無い。 (g):第2速の走行中(ステツプ=YES)にお
いては、THROレジスタ1のメモリデータを
アドレスとしてRAMテーブルD2の車速を読み
出し、これよりも車速レジスタ1の車速が小さ
いかを見る。つまり第1速への変速が必要かを
見る。そして小さいと2→1の変速をおこない
変速段レジスタ1をメモリし、に戻る。大き
い場合には、RAMテーブルD3の車速を読み出
し、これよりも車速レジスタ1の車速が大きい
かを見る。つまり第3速への変速が必要かを見
る。そして第3速への変速が必要であると、
SOL3レジスタのメモリが「1」、であるか、
つまりロツクアツプ状態かを見て、「1」であ
るとSOL3レジスタをクリアして「0」とし
てロツクアツプを解除し、変速タイミングBの
時限をおこなう。この変速タイミングE(第1
7b図の――第17c図の―)におい
ては、まずスロツトル開度の0.5秒(0.01秒タ
イマーの50回の遂行)の間の変化を見てこれを
スロツトル開度変化分として、これをアドレス
としてテーブルKbより時限値を読み、また
THROレジスタ1のデータをアドレスとして
テーブルKaより時限値を読み、両者を加えた
値をタイマーレジスタBにメモリし、0.01秒タ
イマープログラムをレジスタBのメモリデータ
が表わす回数実行することにより、スロツトル
開度およびその変化分に対応した、ロツクアツ
プ解除から変速(2→3)までのシヨツク防止
タイミングをとる。そして変速タイミングとな
ると、第17b図の―に示す如く、第3速
へ切換え、変速段レジスタに3をメモリし、そ
して第3速においてすぐにロツクアツプとしな
いようにロツクアツプ判定タイミングAをとつ
てに戻る。このロツクアツプ判定タイミング
Aも、変速タイミングBと同様に実行される
が、スロツトル開度およびその変化分に対応す
る時限値は、テーブルKcおよびテーブルKdの
ものとされる。第3速への変速が必要でないと
きには、まずSOL3レジスタに「1」がメモ
リされているかでロツクアツプ状態であるかを
見て、NOであるとスロツトル開度(THROレ
ジスタ1のメモリデータ)でアドレスしてテー
ブルALUの車速を読み、これよりも車速レジス
タ1の車速が大であるかを見る。大であるとロ
ツクアツプ要であるので第17c図のに進ん
でSOL3レジスタに「1」をメモリしてソレ
ノイド弁370を通電にセツトし、ロツクアツ
プとする。すでにロツクアツプであると、
THROレジスタ1のスロツトル開度が0であ
るかを見て、0であるとシヨツク防止のためロ
ツクアツプを解除する。0でないときには、車
速がロツクアツプ域をはずれているかを見るた
め、THROレジスタ1のデータをアドレスと
してテーブルATCより車速を読み、これよりも
車速レジスタ1の車速が小さいかを見る。そし
て小さければロツクアツプを解除し、小さくな
ければロツクアツプでよいのでに戻る。 (h):第3速で走行中の場合の、変速判定制御およ
びロツクアツプ判定制御も、前記(g)で説明した
第2速走行中の場合と同様である。但し、第3
速においては、3→2変速判定でRAMテーブ
ルD4が参照され、3→4変速判定でRAMテー
ブルD5が参照され、ロツクアツプ判定でテー
ブルBLUが参照され、ロツクアツプ解除判定で
テーブルBTCが参照される。(第17c図の
以降および第17d図の―)。 (i):第4速で走行中の場合も前記(g)の第2速走行
中の場合とほぼ同様であるが、4→3変速判定
でRAMテーブルD6が参照され、上段への変速
および変速判定はなく、ロツクアツプ判定でテ
ーブルCLUが参照され、ロツクアツプ解除判定
でテーブルCTCが参照される。 次に割込で坂路走行、解除を検出し、
SLOPEレジスタに坂路傾斜データをメモリす
るフローを第17e図および第17f図に示
し、これを説明する。第15a図〜第15c図
を参照すると、理解が容易であろう。 (j):まず変速段が第4速のとき(第15c図を参
照)、L1(テーブルG1)およびSL1(テーブ
ルG2)の間に車速があり、かつ前回割込時の
車速が今回割込時の車速より大きいか等しくし
かも前回割込時のスロツトル開度より今回割込
時のスロツトル開度が小さくなつていないと
き、すなわち車輛が加速していないときには、
アクセルが踏まれているにもかかわらず加速し
ない状態(すなわち車輛の負荷が大きいとか、
坂路を登つている状態)であるとしてSLOPE
レジスタに8をメモリする。 (k):変速段が第3速の場合(第15c図および第
15b図参照)には、上記(j)と同様にSLOPE
4の判定がおこなわれると共に、(j)でおこなわ
れるSLOPE8の解除の判定がおこなわれる。
SLOPE4の判定の場合は(j)と同じであるがテ
ーブルF1とF2が参照される。SLOPE8の解除
は第15c図のSL1(テーブルG2)より車速が
大きく、前回割込時の車速より今回割込時の車
速の方が大きいか等しくしかも前回割込時のス
ロツトル開度より今回割込時のスロツトル開度
が小さいか等しいときは、平担路走行であると
してSLOPEレジスタ8をクリアする。 (l):変速段が第2速の場合(第15a図および第
15b図参照)にも、上記(k)と同様にSLOPE
2の判定とSLOPE4の解除の判定がおこなわ
れる。但しSLOPE2の判定にはテーブルE1と
E2が参照される。またSLOPE4解除と判定さ
れた場合、SLOPEレジスタには8がメモリさ
れる。SLOPE2の解除は変速段が第1速の場
合におこなわれ、その手順は(k)の場合と同様で
ある。このような坂路検出・解除フローの最後
において、今回割込時の車速およびスロツトル
開度をそれぞれ車速レジスタ2およびTHRO
レジスタ2にメモリする。 以上の通り本発明では、まず、自動変速機構の
設定速度段と、自動変速機構の出力軸回転速度
(車速)およびスロツトル開度の一方(前記実施
例ではスロツトル開度)と、を指標として、他方
(自動変速機構の出力軸回転速度)を、これらの
指標に対してロツクアツプが有利/不利の境界を
広い速度段に渡つて予め細かく設定したロツクア
ツプ判定用メモリ手段を用いて、指標に対応する
実際の状態(実施例では設定速度段およびスロツ
トル開度)に基づいて、該状態に対応する境界
(回転速度のロツクアツプ/ロツクアツプ解除境
界値)をメモリより読み出して、読み出した境界
と該他方(自動変速機構の出力軸の現回転速度)
とを比較してロツクアツプ要否を判定するので、
ロツクアツプ/ロツクアツプ解除の制御を速度段
のそれぞれで細かく設定できるので、トルクコン
バータのすべりを少くて寿命を長くすることがで
き、燃費が向上し、また、トルクコンバータの動
力伝達性能が最大限に活かされて、直結クラツチ
を備える車輛においてそれを十分にかつ効果的に
活用するので車輌の経済性が高くなる。 更に、変速制御と関連して、変速を行なおうと
するときには、まずロツクアツプを解除してその
ときのスロツトル開度およびスロツトル開度変化
率に対応した、ロツクアツプ解除から変速までの
変速拘束時間に変速拘束加算時間を加算した時間
の後に変速を行ない、かつ、変速をすると、その
ときのスロツトル開度およびスロツトル開度変化
率に対応した、変速からロツクアツプまでの解除
拘束時間に解除拘束加算時間を加算した時間の後
に、ロツクアツプの条件が整つていると、ロツク
アツプをするので、前述の広い範囲の速度段のそ
れぞれでの細かいロツクアツプ制御と円滑な変速
とが有機的に組合つた、円滑な自動変速制御がも
たらされる。 スロツトル開度が大きいときには、エンジンの
作動状態が高く(高出力)、ロツクアツプ解除か
ら変速までの時間が短いと変速シヨツクを生じ、
また変速からロツクアツプまでの時間が短いと変
速後のシヨツクを生ずる。一方、これらの時間を
長く設定すると、トルクコンバータのスリツプ状
態が長くなるので、燃費が悪くなりトルクコンバ
ータの発熱が大きくなり耐久性の低下を招くが、
本発明では、タイミング情報メモリ手段に、スロ
ツトル開度を指標として、各スロツトル開度に宛
てられた、ロツクアツプ解除から変速までの変速
拘束時間および変速からロツクアツプまでのロツ
クアツプ解除拘束時間を細密に記憶しかつタイミ
ング加算情報メモリ手段に、スロツトル開度変化
率を指標として、各スロツトル開度変化率に宛て
られた、ロツクアツプ解除から変速までの変速拘
束加算時間および変速からロツクアツプまでのロ
ツクアツプ解除拘束加算時間を細密に記憶してお
いて、変速の前後にこれらの時間を読み出して、
スロツトル開度およびその変化率すなわちエンジ
ン作動状態(スロツトル開度)および作動状態の
変動方向(スロツトル開度変化率)に細密に対応
した、最も適切なタイミングでロツクアツプ解除
後の変速と変速後のロツクアツプを行ない得るの
で、この面からも、トルクコンバータのすべりを
少くて寿命を長くすることができ、燃費が向上
し、また、トルクコンバータの動力伝達性能が最
大限に活かされて、直結クラツチを備える車輌に
おいてそれを十分にかつ効果的に活用するので車
輌の経済性が高くなる。
第1図はエンジン回転数とエンジントルクの関
係を示すグラフ、第2図はトルクコンバータのス
リツプ率とトルク比の関係を示すグラフ、第3図
はエンジン回転数とエンジントルクの両者で定ま
るロツクアツプが適当な領域を示すグラフであ
る。第4a図は、第3図に示すロツクアツプが適
当な領域をトルクコンバータの出力回転数とスロ
ツトル開度を指標として示すグラフ、第4b図は
車速とスロツトル開度および自動変速機の速度段
で定まるロツクアツプが適当な領域を示すグラ
フ、第4c図は、ロツクアツプが適当な領域のみ
でロツクアツプ運転するための、量子化したロツ
クアツプ運転境界およびロツクアツプ解除境界を
示すグラフである。第5図は、本発明を適用する
自動変速機の1つを示すブロツク線図、第6図は
この自動変速機の動作を制御する油圧制御システ
ムを示すブロツク線図、第7図はこの油圧制御シ
ステムのソレノイド弁320,330および37
0の通電を制御するデジタル電子制御装置の構成
を示すブロツク図である。第8図は第7図に示す
制御装置の割込動作を説明するためのプログラム
を示す次第図である。第9a図は第7図に示す制
御装置の主要部を更に詳細に示すブロツク図、第
9b図は電源回路を示す回路図、第9c図は車速
検出回路を示す回路図、第9d図はシフトレバー
位置センサ410およびそれを入出力ポート40
4に接続するコネクタを示す回路図、第9e図は
スロツトル開度センサの接続回路を示す回路図、
第9f図はソレノイドドライバを示す回路図であ
る。第10a図はスロツトル開度センサ430の
平面図、第10b図はそのZB―ZB線断面図、第
10c図はそのプリント基板433を拡大して示
す平面図、第10d図はそのスライダ435を示
す平面図、第10e図はスロツトル開度センサ4
30の出力コードを示す平面図である。第11a
図は第6図に示すソレノイドバルブ320,33
0および370の1つを示す正面図、第11b図
はそのZIB―ZIB線断面図である。第12a図は
ROM402に格納されている変速段切換参照デ
ータを示すグラフ、第12b図,第12c図およ
び第12d図は、第12a図に示すデータを参照
してRAM403に書き込まれる変速段切換参照
データを示すグラフである。第13a図はけん引
力と車速の関係を示すグラフ、第13b図は路面
勾配と加速度との関係を示すグラフである。第1
4a図,第14b図,第14c図および第14d
図は、各変速段における坂路傾斜と車速の関係を
示すグラフである。第15a図,第15b図およ
び第15c図は、各変速段における坂路走行領域
および平担路走行領域を示すグラフである。第1
6a図は、ロツクオンを解除してから変速をする
までの、スロツトル開度に対する拘束時間を示す
グラフ、第16b図はスロツトル開度加速度に対
する拘束時間を示すグラフである。第16c図
は、変速してからロツクアツプするまでの、スロ
ツトル開度に対するロツクアツプ解除継続時間を
示すグラフ、第16d図はスロツトル開度変化率
に対するロツクアツプ解除継続時間を示すグラフ
である。第17a図,第17b図,第17c図お
よび第17d図は、ROM402に固定メモリさ
れている制御プログラムデータに基づいて、デジ
タル電子制御装置400が行なう変速判定、変速
制御、ロツクアツプ要否判定、ロツクアツプ制御
等の動作を示すフローチヤートである。第17e
図および第17f図は、ROM402に固定メモ
リされている割込プログラムデータに基づいて、
デジタル電子制御装置400がおこなう坂路検
出・解除の動作を示すフローチヤート;である。 1:トルクコンバータ、2:オーバドライブ機
構、3:歯車変速機構、5:ポンプ、6:タービ
ン、7:ステータ、8:クランク軸、9:タービ
ン軸、10:キヤリア、11:サンギア、C0:
多板クラツチ、F0:一方向クラツチ、14:プ
ラネタリピニオン、15:リングギア、16:ケ
ース、B0:多板ブレーキ、50:直結クラツチ
(直結手段)、100:油溜め、102:圧力調整
弁、210:マニユアルシフトバルブ、220:
1―2シフト弁、230:2―3シフト弁、24
0:3―4シフト弁(3〜16,C0,F0,B0,
100〜240:変速機構)、320,330:
切換ソレノイドバルブ(速度比制御手段)、37
0:ロツクアツプコントロールソレノイドバルブ
(ロツクアツプ制御手段)、400:デジタル電子
制御装置、401:CPU(変化率検出手段、速度
段メモリ手段、変速判定手段、ロツクアツプ判定
手段)、402:ROM(ロツクアツプ判定用メモ
リ手段、タイミング情報メモリ手段、タイミング
加算情報メモリ手段)、403:RAM、42
0:車速信号発生器(速度検出手段)、430:
スロツトル開度センサ(開度検出手段)。
係を示すグラフ、第2図はトルクコンバータのス
リツプ率とトルク比の関係を示すグラフ、第3図
はエンジン回転数とエンジントルクの両者で定ま
るロツクアツプが適当な領域を示すグラフであ
る。第4a図は、第3図に示すロツクアツプが適
当な領域をトルクコンバータの出力回転数とスロ
ツトル開度を指標として示すグラフ、第4b図は
車速とスロツトル開度および自動変速機の速度段
で定まるロツクアツプが適当な領域を示すグラ
フ、第4c図は、ロツクアツプが適当な領域のみ
でロツクアツプ運転するための、量子化したロツ
クアツプ運転境界およびロツクアツプ解除境界を
示すグラフである。第5図は、本発明を適用する
自動変速機の1つを示すブロツク線図、第6図は
この自動変速機の動作を制御する油圧制御システ
ムを示すブロツク線図、第7図はこの油圧制御シ
ステムのソレノイド弁320,330および37
0の通電を制御するデジタル電子制御装置の構成
を示すブロツク図である。第8図は第7図に示す
制御装置の割込動作を説明するためのプログラム
を示す次第図である。第9a図は第7図に示す制
御装置の主要部を更に詳細に示すブロツク図、第
9b図は電源回路を示す回路図、第9c図は車速
検出回路を示す回路図、第9d図はシフトレバー
位置センサ410およびそれを入出力ポート40
4に接続するコネクタを示す回路図、第9e図は
スロツトル開度センサの接続回路を示す回路図、
第9f図はソレノイドドライバを示す回路図であ
る。第10a図はスロツトル開度センサ430の
平面図、第10b図はそのZB―ZB線断面図、第
10c図はそのプリント基板433を拡大して示
す平面図、第10d図はそのスライダ435を示
す平面図、第10e図はスロツトル開度センサ4
30の出力コードを示す平面図である。第11a
図は第6図に示すソレノイドバルブ320,33
0および370の1つを示す正面図、第11b図
はそのZIB―ZIB線断面図である。第12a図は
ROM402に格納されている変速段切換参照デ
ータを示すグラフ、第12b図,第12c図およ
び第12d図は、第12a図に示すデータを参照
してRAM403に書き込まれる変速段切換参照
データを示すグラフである。第13a図はけん引
力と車速の関係を示すグラフ、第13b図は路面
勾配と加速度との関係を示すグラフである。第1
4a図,第14b図,第14c図および第14d
図は、各変速段における坂路傾斜と車速の関係を
示すグラフである。第15a図,第15b図およ
び第15c図は、各変速段における坂路走行領域
および平担路走行領域を示すグラフである。第1
6a図は、ロツクオンを解除してから変速をする
までの、スロツトル開度に対する拘束時間を示す
グラフ、第16b図はスロツトル開度加速度に対
する拘束時間を示すグラフである。第16c図
は、変速してからロツクアツプするまでの、スロ
ツトル開度に対するロツクアツプ解除継続時間を
示すグラフ、第16d図はスロツトル開度変化率
に対するロツクアツプ解除継続時間を示すグラフ
である。第17a図,第17b図,第17c図お
よび第17d図は、ROM402に固定メモリさ
れている制御プログラムデータに基づいて、デジ
タル電子制御装置400が行なう変速判定、変速
制御、ロツクアツプ要否判定、ロツクアツプ制御
等の動作を示すフローチヤートである。第17e
図および第17f図は、ROM402に固定メモ
リされている割込プログラムデータに基づいて、
デジタル電子制御装置400がおこなう坂路検
出・解除の動作を示すフローチヤート;である。 1:トルクコンバータ、2:オーバドライブ機
構、3:歯車変速機構、5:ポンプ、6:タービ
ン、7:ステータ、8:クランク軸、9:タービ
ン軸、10:キヤリア、11:サンギア、C0:
多板クラツチ、F0:一方向クラツチ、14:プ
ラネタリピニオン、15:リングギア、16:ケ
ース、B0:多板ブレーキ、50:直結クラツチ
(直結手段)、100:油溜め、102:圧力調整
弁、210:マニユアルシフトバルブ、220:
1―2シフト弁、230:2―3シフト弁、24
0:3―4シフト弁(3〜16,C0,F0,B0,
100〜240:変速機構)、320,330:
切換ソレノイドバルブ(速度比制御手段)、37
0:ロツクアツプコントロールソレノイドバルブ
(ロツクアツプ制御手段)、400:デジタル電子
制御装置、401:CPU(変化率検出手段、速度
段メモリ手段、変速判定手段、ロツクアツプ判定
手段)、402:ROM(ロツクアツプ判定用メモ
リ手段、タイミング情報メモリ手段、タイミング
加算情報メモリ手段)、403:RAM、42
0:車速信号発生器(速度検出手段)、430:
スロツトル開度センサ(開度検出手段)。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 トルクコンバータ、該トルクコンバータの出
力軸を入力軸に直結する直結手段および変速機構
を含む自動変速機構; 前記変速機構を付勢又は消勢して自動変速機構
に複数の速度段を選択的に設定するための、速度
比制御手段; 前記直結手段を付勢又は消勢してロツクアツプ
又はロツクアツプ解除を選択的に設定するため
の、ロツクアツプ制御手段; トルクコンバータを駆動するエンジンのスロツ
トル開度を検出する開度検出手段; 該開度検出手段が検出したスロツトル開度の変
化率を検出する変化率検出手段; 自動変速機構の出力軸の回転速度を検出する速
度検出手段; 自動変速機構の設定速度段を記憶するための速
度段メモリ手段; 自動変速機構の出力軸の回転速度およびスロツ
トル開度の一方と自動変速機構の速度段を指標と
し、該指標における、該回転速度およびスロツト
ル開度の他方の、ロツクアツプ運転が有利な領域
とロツクアツプ解除が有利な領域の境界を記憶し
たロツクアツプ判定用メモリ手段; スロツトル開度を指標として、各スロツトル開
度に宛てられた、ロツクアツプ解除から変速まで
の変速拘束時間および変速からロツクアツプまで
のロツクアツプ解除拘束時間を記憶したタイミン
グ情報メモリ手段; スロツトル開度変化率を指標として、各スロツ
トル開度に宛てられた、ロツクアツプ解除から変
速までの変速拘束加算時間および変速からロツク
アツプまでのロツクアツプ解除拘束加算時間を記
憶したタイミング加算情報メモリ手段; 前記速度検出手段が検出した速度、前記開度検
出手段が検出したスロツトル開度および前記速度
段メモリ手段に記憶されている速度段に基づいて
次速度段を決定し、前記タイミング情報メモリ手
段より前記開度検出手段が検出したスロツトル開
度に宛てられたロツクアツプ解除から変速までの
変速拘束時間を読み出し、前記タイミング加算情
報メモリ手段より前記変化率検出手段が検出した
スロツトル開度変化率に宛てられた変速拘束加算
時間を読み出し、後記ロツクアツプ判定手段がロ
ツクアツプ解除を指示してから該変速拘束時間に
該変速拘束加算時間を加算した時間の後に前記速
度比制御手段に次速度段への変速を指示して前記
速度段メモリ手段に該次速度段を書込む変速判定
手段;および、 前記ロツクアツプ判定用メモリ手段の前記指標
に対応した、前記速度検出手段が検出した回転速
度と前記開度検出手段が検出したスロツトル開度
の一方と、速度段メモリ手段の速度段と、に対応
する境界を前記ロツクアツプ判定用メモリ手段よ
り読み出して、これに該回転速度およびスロツト
ル開度の他方を対比してロツクアツプ要否を判定
して、ロツクアツプ要のとき前記ロツクアツプ制
御手段にロツクアツプを指示しロツクアツプ否の
とき前記ロツクアツプ制御手段にロツクアツプ解
除を指示し、前記変速判定手段の、前記速度段メ
モリ手段に記憶されている速度段とは別の次速度
段の決定に応答して前記ロツクアツプ制御手段に
ロツクアツプ解除を指示し、前記変速判定手段が
速度比制御手段に次速度段への変速を指示したと
き、タイミング情報メモリ手段より開度検出手段
が検出したスロツトル開度に宛てられた変速から
ロツクアツプまでのロツクアツプ解除拘束時間を
読み出しタイミング加算情報メモリ手段より変化
率検出手段が検出したスロトル開度変化率に宛て
られた解除拘束加算時間を読み出して、ロツクア
ツプ解除拘束時間に解除拘束加算時間を加算した
時間の間ロツクアツプ解除を継続するロツクアツ
プ判定手段; を備える自動変速装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11192979A JPS5639354A (en) | 1979-09-01 | 1979-09-01 | Controlling method for torque converter |
US06/181,537 US4393467A (en) | 1979-09-01 | 1980-08-26 | Lockup controlling system for variable speed, automatic transmission |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11192979A JPS5639354A (en) | 1979-09-01 | 1979-09-01 | Controlling method for torque converter |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5639354A JPS5639354A (en) | 1981-04-15 |
JPS6318054B2 true JPS6318054B2 (ja) | 1988-04-16 |
Family
ID=14573657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11192979A Granted JPS5639354A (en) | 1979-09-01 | 1979-09-01 | Controlling method for torque converter |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5639354A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57195956A (en) * | 1981-05-27 | 1982-12-01 | Toyota Motor Corp | Control method for automatic speed change gear for cars |
JPS611538A (ja) * | 1984-06-12 | 1986-01-07 | Aisin Warner Ltd | 4輪駆動用自動変速機の制御装置 |
JPS61129332A (ja) * | 1984-11-28 | 1986-06-17 | Honda Motor Co Ltd | エンジンで駆動される車両用補機類の制御装置 |
JPS61129331A (ja) * | 1984-11-28 | 1986-06-17 | Honda Motor Co Ltd | エンジンで駆動される車両用補機類の制御装置 |
JP2702703B2 (ja) * | 1986-06-30 | 1998-01-26 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | ロツクアツプクラツチ付自動変速機 |
Citations (3)
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JPS5326788B2 (ja) * | 1973-01-09 | 1978-08-04 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5635570Y2 (ja) * | 1976-08-16 | 1981-08-21 |
-
1979
- 1979-09-01 JP JP11192979A patent/JPS5639354A/ja active Granted
Patent Citations (3)
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5639354A (en) | 1981-04-15 |
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