JP3239538B2 - 自動変速機のエンジンブレーキ制御装置 - Google Patents

自動変速機のエンジンブレーキ制御装置

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JP3239538B2
JP3239538B2 JP13848793A JP13848793A JP3239538B2 JP 3239538 B2 JP3239538 B2 JP 3239538B2 JP 13848793 A JP13848793 A JP 13848793A JP 13848793 A JP13848793 A JP 13848793A JP 3239538 B2 JP3239538 B2 JP 3239538B2
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裕 鈴木
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シフトダウン時の変速
ショックを抑える前進用ワンウェイクラッチとは並列に
エンブレ用クラッチが設けられた自動変速機のエンジン
ブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機のエンジンブレーキ制
御装置としては、例えば、「日産フルレンジE−AT整
備要領書」(日産自動車株式会社発行)に記載のものが
知られている。
【0003】上記従来出典に記載されている自動変速機
には、シフトダウン時の変速ショックを抑えるためにフ
ォワードワンウェイクラッチが採用されているが、この
フォワードワンウェイクラッチは、エンジンからの駆動
力を後輪へ伝えるが、後輪からの逆駆動力は空転により
エンジンへ伝えない。したがって、車両が惰行している
時やDレンジから2速固定レンジや1速固定レンジへの
セレクト操作時でエンジンブレーキを必要とする時、エ
ンジンブレーキが効かないことになる。このため、フォ
ワードワンウェイクラッチと並列にオーバーランクラッ
チを設け、ギア位置がD1 速,D2 速,D3 速で、スロ
ットル開度が設定開度以下の惰行運転状態の時等、エン
ジンブレーキ必要時にオーバーランクラッチを締結する
エンジンブレーキ制御が開示されている。
【0004】一方、道路勾配が大の時にシフトアップを
禁止する従来技術としては、例えば、特開昭62−20
0065号公報に記載の装置が知られているし、道路勾
配が大の時、複数設定されているシフトスケジュールの
中から変速点が高速側であるシフトスケジュールを選択
する従来技術としては、例えば、特開平2−30055
8号公報に記載の装置が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、後者の
道路勾配対応変速制御にあっては、道路勾配が大の時に
通常の変速制御に比べ低ギア位置となるため、この走行
負荷対応変速制御と前者のエンジンブレーキ制御を組み
合わせた場合、登坂路での惰行運転状態で運転者の意図
する駆動性能が得られないという問題がある。
【0006】例えば、長い直線路での登坂でアクセルを
戻した時、オーバーランクラッチが締結されているエン
ジンブレーキ状態であればブレーキ作用により車速が落
ち過ぎてしまう。また、屈曲登坂路でアクセルを戻した
時、オーバーランクラッチが解放されている空走状態で
あれば、次に加速するためにアクセルを踏み込んだ時に
充分なレスポンスが得られない。
【0007】本発明は、上記課題に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、前進用ワンウェイクラ
ッチと並列に設けられたエンブレ用クラッチを制御する
自動変速機のエンジンブレーキ制御装置において、車両
登坂時、旋回状態か直進状態かに応じて運転者の意図す
る駆動性能を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の自動変速機のエンジンブレーキ制御装置では、
走行負荷対応変速制御によりアップシフトの禁止あるい
は変速点が高速側に変更され、かつ、スロットル開度が
設定値以下の惰行運転状態である時、車両旋回状態であ
ればエンブレ用クラッチを締結し、車両旋回状態でなけ
ればエンブレ用クラッチを解放するエンジンブレーキ制
御を行なう手段とした。
【0009】すなわち、図1のクレーム対応図に示すよ
うに、自動変速機のパワートレインaに設けられ、エン
ジンbからの駆動力を駆動輪cに伝える加速状態で作動
する前進用ワンウェイクラッチdと、前記前進用ワンウ
ェイクラッチdとは並列に設けられ、前進用ワンウェイ
クラッチdの空転時に締結により駆動輪cからの逆駆動
力を伝えるエンブレ用クラッチeと、道路勾配を検出す
る勾配検出手段fと、道路勾配が大である時、アップシ
フトを禁止するかあるいは変速点を高速側に変更する走
行負荷対応変速制御手段gと、車両旋回状態を検出する
旋回検出手段hと、スロットル開度が設定値以下かどう
かにより惰行運転状態かどうかを検出する惰行運転検出
手段iと、前記走行負荷対応変速制御手段gによりアッ
プシフトの禁止あるいは変速点が高速側に変更され、か
つ、惰行運転状態である時、車両旋回状態であれば前記
エンブレ用クラッチeを締結し、車両旋回状態でなけれ
ば前記エンブレ用クラッチeを解放するエンジンブレー
キ制御手段jと、を備えていることを特徴とする。
【0010】
【作用】登坂路走行時には、勾配検出手段fにより検出
される道路勾配が大である時、走行負荷対応変速制御手
段gにおいて、アップシフトが禁止されるかあるいは変
速点が高速側に変更される走行負荷対応の変速制御が行
なわれる。
【0011】そして、この走行負荷対応制御時であっ
て、惰行運転検出手段iによりスロットル開度が設定値
以下の惰行運転状態であると検出される時は、エンジン
ブレーキ制御手段jにおいて、旋回検出手段hの検出に
より車両旋回状態であればエンブレ用クラッチeが締結
され、旋回検出手段hの検出により車両旋回状態でなけ
ればエンブレ用クラッチeが解放される。
【0012】したがって、登坂路での惰行運転時であっ
て、車両が旋回状態であれば、前進用ワンウェイクラッ
チdとは並列に設けられたエンブレ用クラッチeが締結
されることで、駆動輪cからの逆駆動力がエンブレ用ク
ラッチeを介してエンジンb側に伝えられ、エンジンブ
レーキが作用し、その後のアクセル踏み込みによる加速
操作時に充分なアクセルレスポンスが得られる。
【0013】また、登坂路での惰行運転時であって、車
両が直進状態であれば、前進用ワンウェイクラッチdと
は並列に設けられたエンブレ用クラッチeが解放される
ことで、前進用ワンウェイクラッチdの空転しエンジン
ブレーキが作用せず、アクセル足離し操作時にエンジン
ブレーキ作用による車速の落ち込みが防止される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0015】まず、構成を説明する。
【0016】図2は本発明のエンジンブレーキ制御装置
が適用された自動変速機を示す制御システム全体図であ
る。
【0017】図2において、1はエンジン、2はトルク
コンバータ、3はパワートレイン、4は油圧コントロー
ルユニット、5a,5bはシフトソレノイド、6はオー
バーランクラッチソレノイド、7はA/Tコントロール
ユニット、8はスロットル開度センサ、9は車速セン
サ、10は横加速度センサ、11はタービン回転数セン
サ、12はエンジン回転数センサ、13は他のセンサ・
スイッチ類である。
【0018】前記パワートレイン3は、後述するよう
に、2組のプラネタリーギアセットと変速要素を有し、
変速要素の作動制御により前進4速の変速段を達成す
る。
【0019】前記油圧コントロールユニット4は、パワ
ートレイン3の変速要素のうち油圧により作動する変速
要素への制御油圧を作り出す複数のバルブにより構成さ
れている。
【0020】前記シフトソレノイド5a,5bは、A/
Tコントロールユニット7からのON,OFFの指令の
組み合わせにより1速〜4速までの変速段を得る。
【0021】前記オーバーランクラッチソレノイド6
は、A/Tコントロールユニット7からのON指令によ
り後述するオーバーランクラッチ44を締結し、OFF
指令によりオーバーランクラッチ44を解放する。
【0022】前記A/Tコントロールユニット7は、様
々な入力情報に基づいて変速制御をはじめとしエンジン
ブレーキ制御やライン圧制御やロックアップ制御などを
行なう電子制御回路である。
【0023】前記スロットル開度センサ8は、スロット
ル開度Tvoを検出する。
【0024】前記車速センサ9は、トランスミッション
出力軸14に設けられた回転センサにより車速Vspを検
出する。
【0025】前記横加速度センサ10は、車体に作用す
る横加速度Gを検出する。
【0026】前記タービン回転数センサ11は、トラン
スミッション入力軸15に設けられた回転センサにより
タービン回転速度Nt を検出する。
【0027】前記エンジン回転数センサ12は、クラン
クシャフト16に設けられた回転センサによりエンジン
回転速度Ne を検出する。
【0028】図3はトルクコンバータ及びパワートレイ
ンを示す図である。
【0029】図3において、30はオイルポンプ、31
はブレーキバンド、32はリバースクラッチ、33はハ
イクラッチ、34はフロントサンギア、35はフロント
ピニオン、36はフロントリングギア、37はフロント
キャリア、38はリアサンギア、39はリアピニオン、
40はリアリングギア、41はリアキャリア、42はフ
ォワードクラッチ、43はフォワードワンウェイクラッ
チ(前進用ワンウェイクラッチdに相当)、44はオー
バーランクラッチ(エンブレ用クラッチeに相当)、4
5はローワンウェイクラッチ、46はロー&リバースブ
レーキ、47はパーキングポール、48はパーキングギ
アである。
【0030】図4はA/Tコントロールユニット7の記
憶回路に設定されているアップシフトスケジュールを示
す図であり、このアップシフトスケジュールには、平坦
路走行時に最適な運転性を達成する通常変速点(実線)
と、通常変速点を高車速側にずらし、登坂時にダウンシ
フトし易く、かつ、アップシフトしにくくして最適な運
転性が得られるようにした登坂用変速点(点線)との2
つの変速点が設定されている。
【0031】次に、作用を説明する。
【0032】[エンジンブレーキ制御作動]図5は前記
A/Tコントロールユニット7で行なわれるエンジンブ
レーキ制御作動処理の流れを示すフローチャートであ
り、以下、各ステップについて説明する。
【0033】ステップ50では、エンジン回転速度Ne
,タービン回転速度Nt ,車速Vsp,スロットル開度
Tvo,横加速度Gが入力される。
【0034】ステップ51では、登坂状態(勾配正弦値
sinθ)が算出される(勾配検出手段fに相当)。
【0035】この登坂状態の算出は、駆動力=加速抵抗
+転がり抵抗+空力抵抗+勾配抵抗の式であらわされる
ことに基づき、勾配抵抗=sinθに置き換えて、図6
に示すフローチャートにより演算される。
【0036】ステップ52では、旋回状態(横加速度積
算値G2)が算出される(旋回検出手段hに相当)。
【0037】この旋回状態の算出は、蛇行旋回状態を検
出できるように、現在と過去の横加速度絶対値|G|を
用い、図7に示すフローチャートにより演算される。
【0038】ステップ53では、勾配正弦値sinθが
設定値以上かどうかにより登坂状態かどうかが判断され
る。
【0039】ステップ54では、ステップ53の判断が
Noである場合、通常変速点による変速制御が行なわれ
る。
【0040】ステップ55では、通常のエンジンブレー
キ制御が行なわれる。
【0041】ステップ56では、他の処理(ロックアッ
プ制御等)が行なわれる。
【0042】ステップ57では、ステップ53の判断が
Yesである場合、登坂用変速点による変速制御が行な
われる(走行負荷対応変速制御手段gに相当)。
【0043】ステップ58では、スロットル開度Tvoが
設定値以下かどうかにより惰行運転状態かどうかが判断
される(惰行運転検出手段iに相当)。
【0044】ステップ59では、横加速度積算値G2が
設定値以上であるかどうかにより旋回状態かどうかが判
断される。
【0045】ステップ60では、ステップ59での判断
がNoである場合、オーバーランクラッチ44を解放す
る制御指令(オーバーランクラッチソレノイド6へのO
FF指令)が出力される。
【0046】ステップ61では、ステップ59での判断
がYesである場合、オーバーランクラッチ44を締結
する制御指令(オーバーランクラッチソレノイド6への
ON指令)が出力される。
【0047】尚、ステップ58〜ステップ61は、請求
項のエンジンブレーキ制御手段jに相当する。
【0048】[勾配正弦値演算処理]図6は勾配正弦値
演算処理作動の流れを示すフローチャートで、以下、各
ステップについて説明する。
【0049】ステップ51aでは、自動変速機の出力軸
トルクTo が予測される。
【0050】この出力軸トルクTo は、タービントルク
をセンサ検知や各種の演算により予測し、このタービン
トルクと自動変速機のギア比と伝達効率等から演算によ
り予測される。尚、トルクセンサを用いて直接検出する
ようにしても良い。
【0051】ステップ51bでは、勾配正弦値sinθ
が下記の式により演算される。
【0052】sinθ=K1*{(To −K2*Vsp
2 )+K3*Vsp}−ΔVsp ここで、K1,K2,K3;係数、Vsp;車速、ΔVs
p;勾配抵抗を車速に換算した値である。
【0053】[横加速度積算値演算処理]図7は横加速
度積算値演演算処理作動の流れを示すフローチャート
で、以下、各ステップについて説明する。
【0054】ステップ52aでは、横加速度積算値G2
が下記の式により演算される。
【0055】G2=|G|+K4*|G(-1)|+K5*
|G(-2)|+K6*|G(-3)| ここで、K4,K5,K6;係数、|G|は今回の横加
速度絶対値、|G(-1)|は1制御周期前の横加速度絶対
値、|G(-2)|は2制御周期前の横加速度絶対値、|G
(-3)|は3制御周期前の横加速度絶対値である。
【0056】ステップ52bでは、今回の横加速度Gが
1制御周期前の横加速度G(-1)とされ、1制御周期前の
横加速度G(-1)が2制御周期前の横加速度G(-2)とさ
れ、2制御周期前の横加速度G(-2)が3制御周期前の横
加速度G(-3)とされる。
【0057】[平坦路走行時]平坦路走行時には、図5
のフローチャートで、ステップ50→ステップ51→ス
テップ52→ステップ53→ステップ54→ステップ5
5→ステップ56という流れとなり、ステップ54では
通常の変速点により変速制御が行なわれ、ステップ55
では通常のエンジンブレーキ制御が行なわれる。
【0058】ここで、通常のエンジンブレーキ制御と
は、例えば、スロットル開度が設定開度以下の惰行走行
時で、ギア位置がDレンジのD1 速,D2 速,D3 速の
時や2速固定レンジの21 速,22 速の時や1速固定レ
ンジの11 速,12 速の時にオーバーランクラッチ44
が締結される制御をいう。
【0059】したがって、平坦路走行時には、通常の変
速点による変速制御で運転性の高い変速が達成される
し、また、車両がアクセル足離しにより惰行走行してい
る時やDレンジから2速固定レンジや1速固定レンジへ
のセレクト操作時、つまり、エンジンブレーキ必要時に
オーバーランクラッチ44を締結させることで、エンジ
ンブレーキの効きが確保される。
【0060】[直進登坂時]直進登坂時には、図5のフ
ローチャートで、ステップ50→ステップ51→ステッ
プ52→ステップ53→ステップ57→ステップ58→
ステップ59→ステップ60という流れとなり、ステッ
プ57では登坂用変速点により変速制御が行なわれ、ス
テップ60ではオーバーランクラッチ44を解放するエ
ンジンブレーキ制御が行なわれる。
【0061】したがって、直進登坂時には、登坂用変速
点による変速制御でアップシフトしにくくダウンシフト
し易い登坂に最適な変速制御が行なわれる。
【0062】そして、この変速制御により通常より低ギ
ア位置にされている状態でオーバーランクラッチ44を
解放する制御を行なっていることで、長い直線登坂路で
アクセル足離し操作をした時、エンジンブレーキ作用に
よる車速の落ち込みがなく、運転者の要求に応答する走
行性能が得られることになる。
【0063】つまり、直進登坂時にオーバーランクラッ
チ44を締結する制御を行なった場合には、アクセル足
離し操作をした時に不要なエンジンブレーキ作用により
車速が落ちすぎることになる。
【0064】[旋回登坂時]旋回登坂時には、図5のフ
ローチャートで、ステップ50→ステップ51→ステッ
プ52→ステップ53→ステップ57→ステップ58→
ステップ59→ステップ61という流れとなり、ステッ
プ57では登坂用変速点により変速制御が行なわれ、ス
テップ61ではオーバーランクラッチ44を締結するエ
ンジンブレーキ制御が行なわれる。
【0065】したがって、旋回登坂時には、登坂用変速
点による変速制御でアップシフトしにくくダウンシフト
し易い登坂に最適な変速制御が行なわれる。
【0066】そして、この変速制御により通常より低ギ
ア位置にされている状態でオーバーランクラッチ44を
締結する制御を行なっていることで、屈曲登坂路でアク
セル足離操作をし、その後、加速するためにアクセルを
踏み込んだ時、エンジブレーキが効いた後の加速操作で
あることで、アクセル操作に対して駆動力の変化幅が大
きく、運転者の要求通りの充分なレスポンスが得られ
る。
【0067】つまり、旋回登坂時にオーバーランクラッ
チ44を解放する制御を行なった場合には、アクセル足
離操作をし、その後、加速するためにアクセルを踏み込
んだ時、エンジンブレーキが作用しない空走状態からの
アクセル操作であることで運転者の要求するアクセルレ
スポンスが得られないことになる。
【0068】次に、効果を説明する。
【0069】(1)フォワードンウェイクラッチ43と
並列に設けられたオーバーランクラッチ44を制御する
自動変速機のエンジンブレーキ制御装置において、走行
負荷対応変速制御により変速点が高速側に変更され、か
つ、惰行運転状態である時、車両旋回状態であればオー
バーランクラッチ44を締結し、車両旋回状態でなけれ
ばオーバーランクラッチ44を解放するエンジンブレー
キ制御を行なう装置としたため、車両登坂時、旋回状態
か直進状態かに応じて運転者の意図する駆動性能を得る
ことができる。
【0070】(2)駆動力=加速抵抗+転がり抵抗+空
力抵抗+勾配抵抗の式であらわされることに基づき、勾
配抵抗を勾配正弦値sinθに置き換え、登坂状態をこ
の勾配正弦値sinθにより検出するようにしたため、
道路勾配による走行負荷を精度良く検出することができ
る。
【0071】(3)現在と過去の横加速度絶対値|G|
を用いた積算処理により旋回状態を横加速度積算値G2
により検出するようにしたため、蛇行屈曲路での旋回状
態を精度良く検出することができる。
【0072】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0073】例えば、実施例では、走行負荷対応変速制
御として、通常変速点と登坂用変速点を持つシフトスケ
ジュールを用いる例を示したが、登坂時にアップシフト
を禁止する制御でも良い。また、シフトスケジュールを
1つ持ち勾配抵抗に応じて疑似スロットル開度あるいは
疑似車速を設定し、疑似スロットル開度あるいは疑似車
速をギア位置検索に用いることで勾配抵抗が大きいほど
高車速側にスライドする無数の仮想シフトスケジュール
により変速制御するものであっても良い。
【0074】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、前進用ワンウェイクラッチと並列に設けられたエン
ブレ用クラッチを制御する自動変速機のエンジンブレー
キ制御装置において、走行負荷対応変速制御によりアッ
プシフトの禁止あるいは変速点が高速側に変更され、か
つ、スロットル開度が設定値以下の惰行運転状態である
時、車両旋回状態であればエンブレ用クラッチを締結
し、車両旋回状態でなければエンブレ用クラッチを解放
するエンジンブレーキ制御を行なう手段としたため、車
両登坂時、旋回状態か直進状態かに応じて運転者の意図
する駆動性能を得ることができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機のエンジンブレーキ制御装
置を示すクレーム対応図である。
【図2】実施例のエンジンブレーキ制御装置が適用され
た自動変速機を示す制御システム全体図である。
【図3】実施例の自動変速機のトルクコンバータ及びパ
ワートレインを示す図である。
【図4】実施例のA/Tコントロールユニットに記憶設
定されているシフトスケジュールを示す図である。
【図5】実施例装置のA/Tコントロールユニットで行
なわれるエンジンブレーキ制御処理作動の流れを示すフ
ローチャートである。
【図6】実施例装置のA/Tコントロールユニットで行
なわれる勾配正弦値演算処理作動の流れを示すフローチ
ャートである。
【図7】実施例装置のA/Tコントロールユニットで行
なわれる横加速度積算値演算処理作動の流れを示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
a パワートレイン b エンジン c 駆動輪 d 前進用ワンウェイクラッチ e エンブレ用クラッチ f 勾配検出手段 g 走行負荷対応変速制御手段 h 旋回検出手段 i 惰行運転検出手段 j エンジンブレーキ制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−60214(JP,A) 特開 昭63−308258(JP,A) 特開 昭59−192621(JP,A) 特開 昭62−61838(JP,A) 特開 平4−285363(JP,A) 特開 昭62−200065(JP,A) 特開 平2−300558(JP,A) 特開 平2−278074(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速機のパワートレインに設けら
    れ、エンジンからの駆動力を駆動輪に伝える加速状態で
    作動する前進用ワンウェイクラッチと、 前記前進用ワンウェイクラッチとは並列に設けられ、前
    進用ワンウェイクラッチの空転時に締結により駆動輪か
    らの逆駆動力を伝えるエンブレ用クラッチと、 道路勾配を検出する勾配検出手段と、 道路勾配が大である時、アップシフトを禁止するかある
    いは変速点を高速側に変更する走行負荷対応変速制御手
    段と、 車両旋回状態を検出する旋回検出手段と、スロットル開度が設定値以下かどうかにより 惰行運転状
    態かどうかを検出する惰行運転検出手段と、 前記走行負荷対応変速制御手段によりアップシフトの禁
    止あるいは変速点が高速側に変更され、かつ、惰行運転
    状態である時、車両旋回状態であれば前記エンブレ用ク
    ラッチを締結し、車両旋回状態でなければ前記エンブレ
    用クラッチを解放するエンジンブレーキ制御手段と、 を備えていることを特徴とする自動変速機のエンジンブ
    レーキ制御装置。
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