JPS63193965A - 耐熱性プレコ−トメタル用被覆材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱性の優れたプレコートメタル用被覆材に関
するもので、特にメタル基板上に被覆された時、耐圧痕
性に優れ光沢、折り曲げ加工性の改善された塗膜を形成
する被覆材を提供するものである。

〔従来の技術〕

熱可塑性芳香族ポリエーテルサルフォン樹脂（以下ＰＥ
Ｓと略称する）と４７フ化エチレン樹脂（以下ＰＴＦＥ
と略称する）からなる組成物はこれをメタル基板上に塗
工した時、耐熱性、Ｔａ滑性、非粘着性に優れた塗膜を
与える。この被覆を施した材料は、加熱調理時にこげつ
かない特性を活かし料理用具例えばフライパン、パン焼
型等の材料として使用されている。

この組成物は素材上に塗装し、加熱乾燥した後、折り曲
げ等の成型加工を行って料理用具を製造する。即ちプレ
コートメタル用被覆材の組成物として使用される場合が
多い。

従って被覆としては前記の耐熱性、潤滑性、非粘盾性の
伯に、ひっかいた時に圧痕がつぎにくく、折り曲げ加工
に耐える被覆である事が要語され、最終商品の表面に使
用される事から良好な光沢も求められている。

ＰＥＳとＰＴＦＥからなる組成物は、例えば特開昭５０
−８３４５３号公報、特公昭５３−３４１３４号公報に
記載されており、ＰＥＳを不活性溶剤中に溶解させ、Ｐ
ＴＦＥを微細に分散さけた組成物をふ材に塗布し、３０
０℃ないし４５０℃の範囲内のある温度で加熱乾燥させ
被覆物を（ｑる例が示されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

特開昭５０−８３４５３号公報、特公昭５３−３４１３
４号公報に示されたＰＥＳとＰＴＦＥとからなる組成物
は、これを素材上に塗布し、前記の温圓範囲に加熱乾燥
した時仕上がった塗膜が不均一であり、爪等でひつかく
と圧痕がつき、又光沢も低く、外観が劣るという問題点
があった。

従って、耐熱性、折り曲げ加工性、耐圧痕性に優れ、か
つ光沢が良好で外観が（至）れたプレツー１〜メタル用
耐熱性被覆材の開発が望まれている。

本発明は、この問題点を解決することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者等は、この問題点について種々研究を重ねた結
果、前記先行技術における問題点は、ＰＴＦＥは溶剤が
ないため、ＰＥＳ溶液中に１ナスペンドさせるが、この
ＰＴｌ：Ｅを均一な微粒子に分散することが難しいこと
、ＰＴＦＥは、他の１９ノ貿にぬれにくい性質を有し、
これは被覆の潤滑性、非粘着性を発現させるものである
が、このためサスペンション段階で粒子表面を完全にウ
エツテイングすることが難しい。更にＰＴＦＥは融点が
３２０〜３２７℃と高く、ｔことえ４５０°Ｃで）Ｊ１
１熱しても、プレコートメタル製造時に通常行われる１
〜３分間程度の短かい加熱詩間内にはＰ　Ｔ　「Ｅが完
全に溶融しないこと等に起因している事を見出した。こ
れらの原因の改善について更に研究を車ねて本発明を完
成した。

本発明は熱可塑性芳香族ポリエーテル」ノルフπン系樹
脂１００重量部に対して、融点を２８０〜３１５℃範囲
に調整したフルオロカーボン重合体樹脂を２０単ｍ部以
上、８００重量部以下配合してなる耐熱性プレコートメ
タル川波で材である。

本発明者等はＰＥＳとＰＴＦＥからなる組成物を被覆材
として用いた場合の塗膜の不均一、圧痕のつき易さ、低
い光沢等の従来の問題はＰＴＦＥを使用することが原因
である事を解明し、ＰＴＦＥに替えて融点２８０〜３１
５℃のフルオロカーボン重合体樹脂を微細粒子としてＰ
ＥＳ溶解溶液中に分散させて使用すれば、ＰＥＳ溶液に
よるウエツテイング性に優れ、加熱条件が３８０〜４５
０℃で１〜３分間の通常のプレコートメタル製造の条件
でも溶融し、均一で光沢ある塗膜を形成すること、しか
もＰＴＦＥを使用した場合と同等な耐熱性、潤滑性、非
粘着性を保持しうろことを見出したのである。

本発明において熱可塑性芳香族ポリエーテルサルフォン
樹脂（ＰＥＳ）とは例えば、下記の一般式で表わされる
反復単位からなる樹脂が挙げられる。

ｎは通常２〜１．０００の正の整数 また本発明の融点を２８０〜３１５℃に調整したフルオ
ロカーボン重合体樹脂としては４フツ化エチレンとパー
フロロアルキルパーフロロビニルエーテルとの共重合体
及び４フツ化エチレンとパーフロロアルキルパーフロロ
ビニルエーテルと６７ツ化プロピレンとの共重合体が好
ましい、融点はこれら共重合体の共重合上ツマ−の比率
をかえることにより調節することができる。叩ら融点を
上げるには４フツ化エチレン、６フツ化プロピレンの割
合を増加し、融点を下げるにはパーフロロアルキルパー
フロロビニルエーテルの割合を増加する事により達成で
きる。かかる共重合体としては、具体的には三片フロロ
ケミカル社製の「テフロンＰＦＡＪが入手可能である。

本発明の組成物ではＰＥＳと融点が２８０〜３１５℃の
フルオロカーボン重合体樹脂との重量比は、ＰＥＳ’１
００屯ｍ部に対して融点２８０〜３１５℃のフルオロカ
ーボン重合体樹脂２０〜８００重り部であり、特に好ま
しくは８０〜１５０重量部である。

ＰＥ５１００重足部に対し、融点２８０〜３１５℃のフ
ルオロカーボン重合体樹脂２０重量部未満のときはプレ
コートメタル用被覆材のに１１沿性が悪く、又８００ｍ
ｆｆ１部より多い時は、耐圧痕性が悪くなり、更に塗工
したプレコートメタルの折り曲げ加工性と被塗物との密
着性も低下し、耐熱性プレコートメタル被覆材としては
適さない。

また融点が２８０℃未満のフルオロカーボン重合体樹脂
では、被覆材の耐熱性が劣り、融点が３１５℃より高い
フルオロカーボン重合体樹脂では先に述べたように塗膜
が不均一となり、爪でひつかくと圧痕がつき、又光沢も
低く外観が劣る欠陥がある。

本発明の被ｍ月の阜材上への塗膜形成方法について述べ
る。

ＰＥＳは溶媒に１〜５０重但％型組の濃度で溶解して用
いる。

溶媒としては特に限定するものではないが、例えばジメ
チルホルムアミド、Ｎ−メチルピロリドン等のアミド系
溶剤が溶解性の点から好ましく、これに適宜キシレン、
シクロヘキサノン、メチルエヂルケトン、パークロロエ
チレン等の溶剤を混合使用することができる。

このＰＥＳ溶液にフルオロカーボン重合体樹脂の微粉末
および必要に応じて他の成分を分散混合する、この分散
混合は通常の３本ロール、ボールミル、ディパーミキサ
ー等が使用可能である。

他の成分としては展色剤、分散剤、湿潤剤、レベリング
剤を添加してもよい。

展色剤としては顔料等が挙げられるが、耐熱性が良好で
ある事が必要であり、アルミニウム粉末、又例えば珪酸
アルミニウム、珪酸マグネシウム、シリカ粉末等の珪素
化合物、グラフフィト、例えばストロンチウムクロメー
ト、ジンクロメ−１−１酸化クロム等のクロム系防錆顔
料、８００〜１．２００℃で熱処理して得られる複合酸
化化合物よりなる焼成顔料が挙げられる。

分散剤としては繊維素誘導体例えば米国イーストマン・
コダック社製品商品名ＥＡＢ−１７１−２、ＥＡＢ−５
５−０，０１、・塩化ビニル重合系樹脂例えば米国Ｕ、
Ｃ，Ｃ，社製商品名Ｖ　Ａ　Ｇ　ＨｌＹＭＣＨが例示で
きる。

レベリング剤としてはアクリル重合系樹脂例えば三片車
圧化学製商品名レジミックスＲＬ−４、米国モンサント
化学製商品名モダフロー等が挙げられる。

このようにして得られたフルオロカーボン重合体樹脂の
ＰＥＳ溶液ザスベンジョン液を基材メタル上に塗装する
。塗装方法としてはロールコータ−、フローコーター、
スプレー等により塗装するのが一般的であるが、何ら限
定するものではない。

塗膜厚さとしては、乾燥塗膜として７μ〜４０μの範囲
にあるように、塗装するが、耐熱性、耐圧痕性、耐蝕性
、折り曲げ加工性の点から１０〜２０μの厚さが好まし
い。

塗装後、加熱炉にて溶剤を蒸発させた後、溶融処理を行
うが、加熱温度は３８０〜４５０℃加熱時間は１〜３分
が好ましい。

被塗物としてはアルミニウム板、アルミニウムメッキ鋼
板、ステンレス板、鋼板等耐熱性のある素材メタルが一
般的であり、要求性能に応じてクロメート処理等の化成
処理を行ってもよい。

本発明の耐熱性プレコート用被覆材を塗覆し、溶融処理
した金属板は２６０℃程度までの耐熱性を右し、フライ
パン、パン焼型、グラタン皿のような料理用具または、
オーブン、レンジ等の内箱のライニング材として適する
。

料理用具を製造する際、塗装板を成形することができる
が、既に成形された素材に塗装することもできる。

〔作　用〕

本発明では、従来ＰＥＳ溶液にＰＴＦＥをサスペンドさ
せて来たのに対し、４フフ化エチレンとパーフロロアル
キルパーフロロビニルエーテルとの共重合体の如き融点
を２８０〜３１５℃に調整したフルオロカーボン重合体
樹脂を使用したのでＰＥＳ溶液によるフルオロカーボン
重合体樹脂微粒子に対する濡れがよくなり、分散性が良
好になること、又融点がＰＴＦＥの３２０〜３２７℃に
対し、２８０〜３１５℃と低くできるので、塗装乾燥後
の溶融処理において、３８０〜４５０℃、１〜３分とい
う短時間加熱でも溶融してフルオロカーボン重合体を均
一に分布させる事ができることにより耐圧痕性、折り曲
げ加工性、光沢良好な耐熱性プレコートメタル被覆を可
能にするものと考えられる。

〔実施例〕

本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。なお部、％は特に断らない限り
重量部、単母％を示す。

実施例１ 熱可塑性ポリエーテルザルフォン樹脂ＰＥＳ　−２００
（英国１．Ｃ，１，社製商品名ごクトレックス）３０部
をＮメチル−２−ピロリドン７０部に溶解させ、これを
用いて以下の配合で耐熱性プレコートメタル用被覆材を
得た。

ＰＥＳ−２００の固形分３０％溶液　　　　　　　　　
　５３部テフロンＰＦＡ　（三片フロロケミカル社製商
品名）　　　１６部モダフロー（米国モンサンド化学製
商品名）　　　　　　　０．４部−メチル−２−ピロリ
シン　　　　　　　　　　　　　３０．６部１００．０
部 被覆材サスペンション液の製造は、上記成分を混合し、
ボールミルにて分散した。この被覆材サスペンション液
をロールコータ−にて乾燥塗膜が２０μとなるように板
厚０．５ｒＬｖｎのクロメート処理鋼板に塗装し、加熱
炉にて２００℃１分間で溶剤を蒸発さけた後、４３０℃
２分間加熱溶融ざＵた。この被覆材を被覆したプレコー
トメタルの性能評価結果を表−２に示す。

実施例２〜５　比較例１〜３ 実施例１と同様の手順にて表−１に示ず配合にて被覆鋼
板を作成した。これらの性能評価結果を表−２に示す。

〔発明の効果〕

本発明の被覆材を基材メタル上に塗設することにより、
従来のＰＴＦＥを成分として使用した場合と同等な耐熱
性、潤滑性、非粘着性を保持しながら、従来の被覆材の
難点であった塗膜の不均一、圧痕のつき易いこと、光沢
が低いことを完全に解決し、外観、光沢、耐圧痕性、折
り曲げ加工性、潤滑性とも申し分のないプレコートメタ
ル用被覆材を提供する事ができた。

実用的１ｉ１［ｉ［の大きい発明である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 熱可塑性芳香族ポリエーテルサルフォン系樹脂１００重
   量部に対して融点を２８０〜３１５℃範囲に調整したフ
   ルオロカーボン重合体樹脂を２０重量部以上、８００重
   量部以下配合してなる耐熱性プレコートメタル用被覆材
   。