JPS631909Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は折畳カツプの改良に係り、内容量等を
視認しうるという斬新な窓付折畳カツプを提供す
るものである。

従来、紙を主材料とした折畳カツプについては
本考案の出願者も既に幾つか提示しているが従来
のものには内容量等を視認しうるものはなかつ
た。本考案者はこの点に着想し、従来にない極め
て斬新な折畳カツプとして本考案を完成した。

図により本考案の一実施例を説明すると、第１
図イ，ロはそれぞれ本考案に係る折畳カツプの構
成部材たる紙Ａ及びシート状物Ｂの斜視図であつ
て、紙Ａは比較的厚味を有し且つ腰のある矩形の
紙に横方向と縦方向に切刃付の横折線ａ，ｂ，ｃ
と縦折線ｄ，ｅとを設け、且つ、切欠孔３及び切
欠部４を設けたものである。切刃付の横折線ａ，
ｂ，ｃは、紙Ａの中央に横方向に等間隔に設けて
あり、紙Ａの中央に同巾の折曲底部１，１を区画
している。而して、折曲底部１，１の上下外側部
分を側部１０，１０とする。又、切刃付の縦折線
ｄ，ｄは紙Ａの左右の各側辺に沿つて設けてあ
り、紙Ａの左右の側辺部に貼着部２，２を区画し
ている。又、切刃付の縦折線ｅ，ｅは切刃付の縦
折線ｄ，ｄよりそれぞれ折曲底部１の上下巾と略
等しい距離だけ離れた内側位置に切刃付の縦折線
ｄと平行に設けてある。又、切欠孔３は切刃付の
縦折線ｅと切刃付の横折線ａ，ｃとの交点Ｄ，Ｅ
と切刃付の縦折線ｄと切刃付の横折線ｂとの交点
Ｆとを結ぶ三角形状部分に穿設したものであり、
切欠部４は交点Ｄ，Ｅを結ぶ辺より切刃付の横折
線ｂに沿つて内方へ向い弧状に彎曲して設けてあ
る。尚、ｆ，ｆは切刃付切取線で縁辺部に貼着部
７，７を区画するものであるが、切刃の入れ方は
切刃付の折線ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅ等と同じであ
る。又、９，９は切欠部である。

本考案においては上述のような構成の紙Ａの側
部１０に窓２０を穿設したことを特徴とする。

シート状物Ｂは比較的薄くて柔軟性を有し且つ
透明又は半透明なポリエチレン等のプラスチツク
スからなるシート状物であり、本考案に係る折畳
カツプは、第２図に示すように、シート状物Ｂを
紙Ａに貼合してなるシート部材Ｃを使用して作成
する。

組立に当つては、第３図に示すように、切刃付
の横折線ａ，ｂ，ｃに沿つてシート状物Ｂの面を
内側にして全体をｗ折りし、ヒートシールバーで
貼着部２，２をヒートシールする（第４図）。こ
の際、折曲底部１の貼着部２と側部１０の貼着部
２とは内面同士が向かい合つているからシート状
物Ｂのポリエチレンによりヒートシールされる
が、折曲底部１の貼着部２同士は外面の紙面同士
の向かい合いとなつているからヒートシールされ
ない。しかし、切欠部９により切欠された部分に
おいて、左右の側部１０，１０の貼着部２，２が
内面同士の向かい合わせとなるのでシート状物Ｂ
のポリエチレンによりヒートシールされ、折曲底
部１の貼着部２同士がヒートシールされた場合と
略同じ状態となる。即ち切欠部９は、本施例が容
器体外面となるべき紙Ａの表面にヒートシール性
を有するプラスチツクス層を設けなかつたために
必要とされるものであり、ヒートシール性を有す
るプラスチツク層を紙Ａの表面に設けた場合には
折曲底部１の貼着部２同士が外面のプラスチツク
層によりヒートシールされるから切欠部９は不要
である。

本実施例においては、第４図のように組み立て
た後、頭部の開口部より粉末ジユース、インスタ
ントコーヒー等を収納し、ヒートシールバーで貼
着部７，７をヒートシールして販売に供する（第
５図）。この際、窓２０から収納物を覗見するこ
とができる。

使用に当つては、切刃付切取線ｆ，ｆに沿つて
貼着部７，７を引裂き分離して容器体頭部を開口
した後、貼着部２，２を持つて第６図矢印Ｐ，Ｐ
に示すように外方より押圧すれば、側部１０，１
０が切刃付の縦折線ｄ及びｅに沿つて折れ曲が
り、水平断面略矩形の筒状となるとともに切付刃
の横折線ａ，ｂ，ｃに沿つて折曲底部１，１のう
ち交点Ｄ，Ｅを結ぶ二本の線より内側の部分（以
下中央底部１１という）が水平となり、全体は底
面略矩形状のカツプ状となる。次いで、水、湯等
を注入してジユース、コーヒー等とし飲食する。
その際、窓２０から残量を視認しながら飲食する
ことができる。

カツプとして使用後は、貼着部２，２を持つて
第６図の矢印Ｐ，Ｐと反対方向に牽引すれば、中
央底部１１，１１が自動的に側部１０，１０内に
入り込んで重ね合わさり、扁平状に折り畳まれ
る。

本考案は上述の実施例に限定されるものではな
く、窓２０の周辺の紙Ａに内容量を目盛表示し粉
末ジユースを希釈する際の適量位置を明示した
り、貼着部７及び切刃付切取線ｆを設けず最初か
ら頭部が開口した折量カツプとし、粉末状先剤の
計量カツプとし、洗濯物の量に応じた洗剤量を窓
２０の周辺の紙Ａに表示するようにしてもよい。

本考案は上述の構成を有するため、飲食に際し
残量を視認し得、計量カツプとして、又、希釈用
カツプ等として使用し得、粉末ジユース等を収納
して頂部をシールした扁平折畳状態で販売に供す
る場合には収納物を窓から確認することができ、
カツプ形状への折り起し及び扁平折畳状態への折
り戻しを極めて容易且つ確実に行なうことがで
き、扁平折畳時にもカツプ状に折り起し使用時に
も外観上の美観に秀れている等の顕著な諸効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図イ及びロ
は構成部材たる紙Ａ及びシート状物Ｂの平面図、
第２図はシート部材Ｃの断面図、堂３図及び第４
図は組立途中の状態を示す斜視図、第５図は組立
完了後の斜視図、第６図は使用状態を示す斜視図
である。 図の主要な部分を表わす符号の説明、Ａ……
紙、Ｂ……シート状物、Ｃ……シート部材、１…
…折曲底部、２……貼着部、１０……側部、２０
……窓。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央に等間隔の折曲底部１，１を区画する三本
   の横折線ａ，ｂ，ｃと、左右の各側辺に沿つて貼
   着部２，２を区画するそれぞれ一本の縦折線ｄ，
   ｄと、該それぞれの縦折線ｄ，ｄより折曲底部１
   の上下巾と略等しい距離だけ離れた内側位置にそ
   れぞれ一本の縦折線ｅ，ｅとを刻設し、縦折線ｅ
   と横折線ａ，ｃとの交点Ｄ，Ｅと縦折線ｄと横折
   線ｂとの交点Ｆとを結ぶ三角形状部分に切欠孔３
   を穿設し、横折線ａ，ｃの外方で且つ縦折線ｄ，
   ｄ間の側部１０，１０に窓２０を穿設してなる比
   較的厚い紙Ａの片面に柔軟性を有する透明なプラ
   スチツクスのシート状物Ｂを貼合したシート部材
   Ｃをシート状物Ｂを内側にしてＷ折り重合し、貼
   着部２，２の重合面を相互に貼合してなる窓付折
   畳カツプ。