JPS621075Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、強固に形成されたケースに関する
ものである。

従来、例えばヨーグルト等の乳酸菌飲料を詰め
たプラスチツク製ワンウエイ容器を収納した段ボ
ール等の厚紙からなるケースは、保管・運搬時多
数段に積重ねるため、起立状端壁が二重壁になつ
ていると共に、この二重壁の接合、のり代及び折
込壁の接合にはホツトメルト系接着剤を用いて強
固に封緘され、かなりの耐圧性を保有している。

ところが、このケースでは、使用後店頭におい
て廃棄するため偏平体に潰す場合、接合部が外れ
にくく且つ材料の厚紙を引裂くのにかなりの力が
必要であると共に手が痛く、刃物を用いると危険
である等の欠点があつた。

この考案の目的は、前述のような欠点を解消す
ることにある。

即ちこの考案は、予め設けた所要の切離部から
材料の厚紙を引き裂いて簡単に偏平体に潰すこと
ができるようにしたケースである。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。この考案のケースは、第１図に示す展
開図及び第２図に示す組立斜視図のように、段ボ
ール等の厚紙からなり、方形状底壁１の両側縁に
折曲げ起立する高さが低い対の側壁２が連成さ
れ、一方の側壁２の側縁に底壁１と同形で折曲げ
て底壁１と対向する頂壁３及びのり代４が順次連
成され、底壁１及び頂壁３の両端縁に折曲げて重
ね合う略同形の内端壁５及び外端壁６が連成さ
れ、側壁２の両端縁に折れ線７を介して貼着用折
込壁８が連成された一枚の基板Ａを用い、各壁片
を折曲げ重ね合うのり代４と側壁２、内端壁５と
外端壁６、折込壁８と内端壁５とがそれぞれホツ
トメルト系接着剤で接合されている。

前記底壁１には、複数の通気孔９が形成され、
内端壁５側の辺部に両コーナを結ぶ破線状切り目
からなる台形状切離線１０が設けられ、この切離
線１０の上底部に半円形指穴１１が穿設されてい
る。なお、前記切離線１０は、台形状のほか、半
円形状、三角形状等中央部が辺縁から隔つた山形
状に適宜形成することができる。

前記頂壁３には、複数の物品支持孔１２が全面
にわたつて等ピツチに配置形成されている。

前記内端壁５及び外端壁６には、中央部に提手
孔１３と対の通気孔９とがそれぞれ同位置に形成
されている。

前記折込壁８の付け根即ち折れ線７上には、前
記切離線１０と連なる破線状切り目の切離線１４
が設けられている。なお、前記ケースは、上述の
ように、底壁１に切離線１０を設けるほか、用途
に応じて底壁１の代りに頂壁３に設けることもで
きる。

この考案のケースは、多数の通気孔９及び物品
支持孔１２を備えたヨーグルト等の乳酸菌飲料を
詰めたプラスチツク製ワンウエイ容器を収納する
もののほか、他の用途のケースにも適用される。

この考案に係るケースは、以上のような構造で
あり、使用後店頭等において廃棄する場合には、
第３図及び第４図に示すように、底壁１を上に引
つ繰り返し、指孔１１に指を入れて切離線１０及
び切離線１４から底壁１を引き裂いて両端壁部を
開口し、さらに多少斜め方向に側壁２を押し倒す
と底壁１と頂壁３とが重合し容易に偏平体に潰す
ことができる。なお、このケースは、収納物品を
包装封緘した状態のものを開封する場合にも適用
される。

以上述べたように、この考案のケースによる
と、物品包装時ホツトメルト系接着剤等によつ
て、のり代、折込壁、二重壁等を強固に接合した
ものであつても、予め設けておいた切離部を引き
裂くことによつて、女性でも容易に使用後偏平体
に潰すことができ嵩張らず廃棄に便利であり、ま
た用途によつては包装封緘した状態のものを容易
に開封をすることができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す展開図、
第２図は同上の組立斜視図、第３図は同上の底面
から見た斜視図、第４図は偏平体に潰した状態を
示す斜視図である。 １……底壁、２……側壁、３……頂壁、５……
内端壁、６……外端壁、７……折れ線、８……折
込壁、１０，１４……切離線、１１……指孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対向する方形状頂壁及び底壁と、この両壁の周
   辺を連結する対の側壁および対の端壁と、隣接す
   る側壁と端壁とを接合する折込壁とから成るケー
   スにおいて、前記頂壁又は底壁には、一組の対向
   する辺部にそれぞれの辺部の両端どうしを結ぶ切
   離部を設け、前記折込壁には、付け根の折れ線上
   に前記切離部と連なる切離線を付設したことを特
   徴とするケース。