JPH0113071Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、缶ジユース等筒形物品の包装箱に
関するものである。

〔従来の技術〕

この種の包装箱として、実開昭55−153325号公
報に記載した、第７図及び第８図に示すように底
壁２１の両側に側壁２２を連設し、この一側壁２
２の側縁に底壁２１に対向する頂壁２３を連設し
て筒状とすると共に、両側壁２２の両端に折込片
２４を連設し、頂壁２３の両端に上フラツプ２５
を、また、底壁２１の両端に下フラツプ２６を連
設し、一側壁２２の端部に物品排出口を作成する
ため、底壁２１及び頂壁２３に少し入り込む正面
方形状切目２７を備えたものがあつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕 ところが、この包装箱は、一重壁の側壁２２に
方形状切目２７があるため箱体構造上強度の劣化
が大きく、運搬中の衝撃等によつて切目２７が裂
け不意に開口することがある等の問題点があつ
た。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、上記のような問題点を解決するた
めに、少なくとも一端側上下フラツプに頂壁端と
底壁端を結ぶ不連続な切目に設け、この切目を境
目として片側部分の上下フラツプと折込片との固
着を剥がすと共に前記切目より上下フラツプを引
裂き、収納物品の排出口を形成可能としたもので
ある。

〔作用〕

この考案は、ミシン目等の不連続な切目を引裂
きながら固着を剥がして上下のフラツプの端を開
き、折込片を外側へ折返すと、寝かした状態の缶
形収納物品を転ばせながら排出することができる
排出口（第４図参照）が出来上る。

また、この包装箱は、切目が一条のみであると
共に切目のある上下フラツプの内側に折込片が重
合補強しており、箱体構造上強度の劣化が少な
い。

〔実施例〕

第１図から第４図は、この考案の一実施例を示
すものであり、この包装箱は、段ボール等の厚紙
から形成され、方形状底壁１の両側に折線２を介
して細長い側壁３が連設され、一方の側壁３の側
縁に折線２を介して底壁１に対向する頂壁４が連
設され他方の側壁３の側縁にのり代５が連設さ
れ、上記４つの壁を折線２から屈曲しのり代５を
頂壁４の内面に接着して偏平な角筒状（第１図参
照）に形成されると共に、両側壁３の両端に折線
６を介して折込片７が連設され、頂壁４の両端に
折線６を介して上フラツプ８が、また、底壁１の
両端に折線６を介して封緘時上フラツプ８に突合
う下フラツプ９が連設されている。

前記突合う一組の上下フラツプ８，９には、収
納してある筒形物品Ａ（第４図鎖線参照）の排出
口を作成するため、上下フラツプ８，９に頂壁４
の端部から底壁１の端部に至り封緘時真直ぐに連
なるミシン目１０，１１が設けられている。

ミシン目１０は、一方の折込片７側の端縁から
の距離ｌが、筒形物品Ａの外径より多少大きく形
成されている。

前記折込片７には、先端縁中央に半円形状切目
１２が設けられている。さらに、この切目１２の
ある折込片７に連なる側壁３には、折線６に近接
し、平行状に中折線１３が設けられ、中折線１３
の両端から折線２上にミシン目１４が設けられて
いる。

さらに、第５図及び第６図に示す要部斜視図及
び要部断面図のように、折込片７の突出長さｍ
は、上下フラツプ８，９の端縁からミシン目１
０，１１までの距離ｌより多少長く形成されてい
る。従つてミシン目１０，１１及び１４を引裂き
開封後、収納物品が残つたため再封緘する際、先
に対の遊離片１５を折込み、中折線１３を利用し
てこの上に折込片７を折重ねると共にこの先端を
突合つている上下フラツプの内側へ差込むことが
でき再封緘が可能であり、次に開封する際には、
切目１２があるため、そこに指を突込んで開封が
容易となるものである。

なお、前記筒形物品排出口を作成するためのミ
シン目１０，１１、中折線１３及びミシン目１４
等はのり代５の無い側に設けるのが好ましい。

この考案の包装箱は、展開状基板（第２図参
照）を用い自動梱包装置によつて、製箱と物品収
納とが同時になされるものであり、開封する際に
は、第４図に示すように、物品排出口の上下フラ
ツプと折込片との固着を剥がすと共にミシン目１
０，１１を引裂き、できた対の上下フラツプの遊
離片１５を開き、さらにこの内側にある折込片７
を手前に開くと、物品排出口が出来上り、例えば
缶が転がり出るようになる。

〔効果〕

以上述べたように、この考案に係る包装箱は、
従来品に比較して切目が短かく構造が簡単で箱体
強度の劣化が少なく、切目の内側に折込片が重合
されここを補強しており運搬中の衝撃によつて不
意に切目が裂けるようなことがなく、収納物品排
出時の排出口の作成が容易である等の効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、この考案の実施例を示す
組立斜視図及び展開図、第３図は第１図−線
に沿つた断面図、第４図は同上の開封状態を示す
斜視図、第５図及び第６図はこの考案の再封緘状
態の要部斜視図及び第５図−線に沿つた断面
図、第７図及び第８図は従来例を示す展開図及び
組立斜視図である。 １，２１……底壁、３，２２……側壁、７，２
４……折込片、８，２５……上フラツプ、９，２
６……下フラツプ、１０，１１，１４，２７……
ミシン目、１３……中折線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底壁の両側に側壁を連設し、この側壁の側縁に
   底壁に対向する頂壁を連設して筒状とすると共
   に、両側壁の両端に折込片を連設し、頂壁の両端
   に上フラツプを、また、底壁の両端に下フラツプ
   を連設し、各フラツプを折込片に固着してなる包
   装箱において、少なくとも一端側上下フラツプに
   頂壁端と底壁端を結ぶ不連続な切目を設け、この
   切目を境目として片側部分の上下フラツプと折込
   片との固着を剥がすと共に前記切目より上下フラ
   ツプを引裂き、収納物品の排出口を形成可能とし
   たことを特徴とする包装箱。