JPS63190140A - Ni−Fe合金薄帯およびその製造方法 - Google Patents
Ni−Fe合金薄帯およびその製造方法Info
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/12—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties
- C21D8/1205—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties involving a particular fabrication or treatment of ingot or slab
- C21D8/1211—Rapid solidification; Thin strip casting
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この発明は、軟磁性合金であるNi −Fe合金薄帯お
よびその製造方法に関し、とくに角形比を損うことなし
に初透磁率の有利な改善を図ろうとするものである。
よびその製造方法に関し、とくに角形比を損うことなし
に初透磁率の有利な改善を図ろうとするものである。
(従来の技術)
Ni含有量が35〜90w t%(以下単に%で示す)
のNi−Fe系合金は、通常パーマロイと称され、面心
立方格子の固溶体構造を呈し、高い透磁率を有する特長
をそなえている。この中でとくにNi量が35〜60%
の範囲のものは、磁気異方性定数に1が正となるので、
けい素鋼と同じ< <001>軸方向が磁化容易方向と
なり、従って結晶粒の<OOD軸方向を揃えれば、その
方向の磁気特性は向上する。
のNi−Fe系合金は、通常パーマロイと称され、面心
立方格子の固溶体構造を呈し、高い透磁率を有する特長
をそなえている。この中でとくにNi量が35〜60%
の範囲のものは、磁気異方性定数に1が正となるので、
けい素鋼と同じ< <001>軸方向が磁化容易方向と
なり、従って結晶粒の<OOD軸方向を揃えれば、その
方向の磁気特性は向上する。
また、面心立方晶金属では圧延により [001)〔2
11> 、 (211) <111>方位等の加工集
合組織となるが、その後焼鈍を施すことによって(10
0)〔001>方位の集合組織を得ることができる。
11> 、 (211) <111>方位等の加工集
合組織となるが、その後焼鈍を施すことによって(10
0)〔001>方位の集合組織を得ることができる。
かかるNi−Fe系合金特にNi量が45〜55%の合
金(JISパーマロイPE)では、圧下率95%程度以
上の強冷間圧延を施した後、1000°C以上の温度で
焼鈍を施すと(100) <001)の1次再結晶集合
組織が生じ、圧延方向およびその直角方向で角形性の極
めて良好なヒステリシスループを呈することが知られて
いる。そしてこの合金は、環状巻磁心あるいはU形、E
形に打抜いて積み重ねた積層鉄心として、磁気増幅器、
磁気移相器およびパルストランスなどに使用されている
。
金(JISパーマロイPE)では、圧下率95%程度以
上の強冷間圧延を施した後、1000°C以上の温度で
焼鈍を施すと(100) <001)の1次再結晶集合
組織が生じ、圧延方向およびその直角方向で角形性の極
めて良好なヒステリシスループを呈することが知られて
いる。そしてこの合金は、環状巻磁心あるいはU形、E
形に打抜いて積み重ねた積層鉄心として、磁気増幅器、
磁気移相器およびパルストランスなどに使用されている
。
(発明が解決しようとする問題点)
上述したようにNi−Fe系合金において、(100)
〔001>方位の集合組織を得て、角形比の大きいヒス
テリシスループを持つ材料を得るには、中間焼鈍後、圧
下率90%以上好適には95%以上の強冷延を施したの
ち、仕上げ焼鈍を行なう必要があった。
〔001>方位の集合組織を得て、角形比の大きいヒス
テリシスループを持つ材料を得るには、中間焼鈍後、圧
下率90%以上好適には95%以上の強冷延を施したの
ち、仕上げ焼鈍を行なう必要があった。
しかしながらかくして得られた材料はヒステリシスルー
プの角形性には優れているものの、他のパーマロイに比
べて初透磁率μ4(以後初透磁率の定義として0.4^
/vaの磁化力での比透磁率を用い、μ4と記す)が5
00〜1000程度の低い値しか得られないところに問
題を残していた。これは(100)〔001>組織を有
しているものの、1次再結晶であるため、平均結晶粒径
が数μm以下と極めて小さいからである。したがって(
100) <001>組織を有しつつ、結晶粒径が数m
m程度に粗大化すれば初透磁率をも高めることができる
のである。
プの角形性には優れているものの、他のパーマロイに比
べて初透磁率μ4(以後初透磁率の定義として0.4^
/vaの磁化力での比透磁率を用い、μ4と記す)が5
00〜1000程度の低い値しか得られないところに問
題を残していた。これは(100)〔001>組織を有
しているものの、1次再結晶であるため、平均結晶粒径
が数μm以下と極めて小さいからである。したがって(
100) <001>組織を有しつつ、結晶粒径が数m
m程度に粗大化すれば初透磁率をも高めることができる
のである。
とはいえ初透磁率を高めるべく、焼鈍条件を変えて結晶
粒を粗大化させると、μ4は10000程度と大きくな
るものの、今度は(100) <001>の集合組織が
得られず、ヒステリシスループの角形性は著しく劣化す
るという問題が生じていた。
粒を粗大化させると、μ4は10000程度と大きくな
るものの、今度は(100) <001>の集合組織が
得られず、ヒステリシスループの角形性は著しく劣化す
るという問題が生じていた。
この発明は、上記の問題を有利に解決するもので、角形
性の劣化をほとんど招くことなしに初透磁率を効果的に
高めたNi−Fe合金薄帯を、その有利な製造方法と共
に提案することを目的とする。
性の劣化をほとんど招くことなしに初透磁率を効果的に
高めたNi−Fe合金薄帯を、その有利な製造方法と共
に提案することを目的とする。
(問題点を解決するための手段)
上記の問題を解決するには、結晶粒の<100>軸をそ
ろえた集合組織とし、しかもその組織を保持したまま結
晶粒の粗大化を図ればよい。そこで発明者らは、従来報
告されていた面心立方晶金属の2次再結晶による(21
0) <OOb方位の集合組織に着目し、かかる集合組
織を得るために鋭意研究を重ねた結果、 i)板材作製法として溶湯から直接薄板を得るいわゆる
液体急冷法を採用することによって所期した目的が有利
に達成されること、 1i)Lかもかかる液体急冷法で作製した板材において
は、従来に比べ、圧下率が低域まで拡大され得ること、 の知見を得た。
ろえた集合組織とし、しかもその組織を保持したまま結
晶粒の粗大化を図ればよい。そこで発明者らは、従来報
告されていた面心立方晶金属の2次再結晶による(21
0) <OOb方位の集合組織に着目し、かかる集合組
織を得るために鋭意研究を重ねた結果、 i)板材作製法として溶湯から直接薄板を得るいわゆる
液体急冷法を採用することによって所期した目的が有利
に達成されること、 1i)Lかもかかる液体急冷法で作製した板材において
は、従来に比べ、圧下率が低域まで拡大され得ること、 の知見を得た。
この発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわちこの発明は、Ni : 35〜60%を含有し
、残部実質的にFeよりなる薄帯であって、(210)
〔001>方位集積度が高い集合組織をそなえかつ角形
性および初透磁率に優れることを特徴とするNe−Fe
合金薄帯(第1発明)である。
、残部実質的にFeよりなる薄帯であって、(210)
〔001>方位集積度が高い集合組織をそなえかつ角形
性および初透磁率に優れることを特徴とするNe−Fe
合金薄帯(第1発明)である。
またこの発明は、Ni:35〜60%を含有し、残部実
質的にFeの組成になる合金溶湯を、冷却面が高速で更
新移動する冷却体上に連続して供給し、10”C/s以
上の冷却速度で急冷凝固させて薄帯化したのち、圧下率
:40%以上の圧延処理後、700〜1000°Cの温
度範囲で焼鈍する中間処理を施し、ついで圧下率=75
%以上の異周速圧延または圧下率:85%以上の等周速
圧延を施し、しかるのち1100〜1300°Cの温度
範囲で焼鈍を施すことから成るNi−Fe合金薄帯の製
造方法(第2発明)である。
質的にFeの組成になる合金溶湯を、冷却面が高速で更
新移動する冷却体上に連続して供給し、10”C/s以
上の冷却速度で急冷凝固させて薄帯化したのち、圧下率
:40%以上の圧延処理後、700〜1000°Cの温
度範囲で焼鈍する中間処理を施し、ついで圧下率=75
%以上の異周速圧延または圧下率:85%以上の等周速
圧延を施し、しかるのち1100〜1300°Cの温度
範囲で焼鈍を施すことから成るNi−Fe合金薄帯の製
造方法(第2発明)である。
以下この発明を具体的に説明する。
この発明における合金は、<001>軸が磁化容易軸と
なることが必要なことから、Ni含有量は35〜 −6
0%の範囲に限定した。
なることが必要なことから、Ni含有量は35〜 −6
0%の範囲に限定した。
さてこの発明では、まず上記の好適組成になるNi−F
e鋼を溶製したのち、その溶鋼をノズルから冷却面が高
速で更新移動する冷却体、たとえば高速回転する双ロー
ルのロール間隙、または単ロール上に連続的に供給し、
103℃/S以上の冷却速度で急冷凝固させて、板厚0
.02〜0.8mn+の急冷薄板とする。なおかかる急
冷薄板は、その後に圧延に供することから板厚は厚い方
が好適であり、その意味では急冷薄板製造法と、しては
双ロール法がとりわけ有利に適合する。
e鋼を溶製したのち、その溶鋼をノズルから冷却面が高
速で更新移動する冷却体、たとえば高速回転する双ロー
ルのロール間隙、または単ロール上に連続的に供給し、
103℃/S以上の冷却速度で急冷凝固させて、板厚0
.02〜0.8mn+の急冷薄板とする。なおかかる急
冷薄板は、その後に圧延に供することから板厚は厚い方
が好適であり、その意味では急冷薄板製造法と、しては
双ロール法がとりわけ有利に適合する。
次にこの薄板に対して冷間圧延と焼鈍とを施して所定の
磁気特性を発現させるわけであるが、かような処理に当
っては、圧下率:40%以上の圧延後、中間熱処理とし
て700〜1000°Cの温度範囲で焼鈍したのち、圧
下率が異周速圧延の場合は75%以上、等周速圧延の場
合は85%以上の条件の下に圧延を施し、しかるのち1
100〜1300℃の温度範囲で焼鈍を行なうことが肝
要である。
磁気特性を発現させるわけであるが、かような処理に当
っては、圧下率:40%以上の圧延後、中間熱処理とし
て700〜1000°Cの温度範囲で焼鈍したのち、圧
下率が異周速圧延の場合は75%以上、等周速圧延の場
合は85%以上の条件の下に圧延を施し、しかるのち1
100〜1300℃の温度範囲で焼鈍を行なうことが肝
要である。
この製造工程を具体的な実験データに基いて説明する。
Ni : 49%を含有し、残部実質的にPeよりなる
溶鋼から双ロール法により厚さ0.8mmの薄板を作製
した。この薄板に対し圧下率:50%の圧延後、800
°C,5分間の中間焼鈍を施したのち、70〜95%の
圧下率範囲で異周速圧延と等周速圧延を行ない、その後
900〜1300°Cの温度範囲で4hの焼鈍を施した
。なお異周速圧延においては、2つのワークロールの周
速比を1:2とした。
溶鋼から双ロール法により厚さ0.8mmの薄板を作製
した。この薄板に対し圧下率:50%の圧延後、800
°C,5分間の中間焼鈍を施したのち、70〜95%の
圧下率範囲で異周速圧延と等周速圧延を行ない、その後
900〜1300°Cの温度範囲で4hの焼鈍を施した
。なお異周速圧延においては、2つのワークロールの周
速比を1:2とした。
かくして得られた薄帯の(210) <001>方位を
もつ2次再結晶粒の割合を測定した結果を第1図に示す
。この割合は板表面での面積比率で示し、かかる方位粒
の割合が90%以上のものを◎、75〜90%のものを
○、50〜75%のものを△、そして50%以下のもの
を×で表した。
もつ2次再結晶粒の割合を測定した結果を第1図に示す
。この割合は板表面での面積比率で示し、かかる方位粒
の割合が90%以上のものを◎、75〜90%のものを
○、50〜75%のものを△、そして50%以下のもの
を×で表した。
さらにこれらの試料のヒステリシスループの角形比と初
透磁率についても調査し、得られた結果を第2図および
第3図に示した。
透磁率についても調査し、得られた結果を第2図および
第3図に示した。
第1図より、(210) <00b方位の2次再結晶粒
の割合が高いものは、異周速圧延で圧下率75%以上、
等周速圧延で圧下率85%以上、そして焼鈍温度は11
00〜1300°Cの範囲で処理して得たものであるこ
とがわかる。なお1300℃を超える温度での処理は工
業的な困難を伴うので上限温度は1300°Cとした。
の割合が高いものは、異周速圧延で圧下率75%以上、
等周速圧延で圧下率85%以上、そして焼鈍温度は11
00〜1300°Cの範囲で処理して得たものであるこ
とがわかる。なお1300℃を超える温度での処理は工
業的な困難を伴うので上限温度は1300°Cとした。
また第2図より明らかなように、上記の好適範囲ではヒ
ステリシスループの角形比(Br/Bs)はいずれも0
.90以上であり、従来材に劣らない大きな値を示して
いる。
ステリシスループの角形比(Br/Bs)はいずれも0
.90以上であり、従来材に劣らない大きな値を示して
いる。
さらに第3図より明らかなように、初透磁率μ4はすべ
て10000以上であり、結晶粒を粗大化させた従来材
と同程度の高い値を示している。
て10000以上であり、結晶粒を粗大化させた従来材
と同程度の高い値を示している。
従来Ni−Pe合金においては、90%以上の圧下率で
の強冷延と焼鈍との組み合わせにより、初透磁率は大き
いがヒステリシスループの角形比は小さいもの、あるい
は角形比は大きいけれども初透磁率は小さい材料しか得
られていなかった。しかるにこの発明による液体急冷法
により得られたNi −Fe合金の場合、結晶粒の大き
な(210) <001>方位の2次再結晶粒組織を得
ることにより、初透磁率とヒステリシスループの角形性
に優れた材料が得られ、しかもとくに異周速圧延を利用
することにより必要な圧下率を75%ま−で下げること
もできる。
の強冷延と焼鈍との組み合わせにより、初透磁率は大き
いがヒステリシスループの角形比は小さいもの、あるい
は角形比は大きいけれども初透磁率は小さい材料しか得
られていなかった。しかるにこの発明による液体急冷法
により得られたNi −Fe合金の場合、結晶粒の大き
な(210) <001>方位の2次再結晶粒組織を得
ることにより、初透磁率とヒステリシスループの角形性
に優れた材料が得られ、しかもとくに異周速圧延を利用
することにより必要な圧下率を75%ま−で下げること
もできる。
次に上述の実験と同様にして得た急冷薄板に圧下率:8
5%での等周速圧延ついで1200℃での焼鈍を施す仕
上げ処理に先立って、中間処理として種々の圧下率およ
び温度で冷間圧延および焼鈍処理を施した場合における
(210) <00b方位の2次再結晶率、ヒステリシ
スループの角形比および初透磁率について調べた結果を
、第4図、第5図および第6図にそれぞれ示す。
5%での等周速圧延ついで1200℃での焼鈍を施す仕
上げ処理に先立って、中間処理として種々の圧下率およ
び温度で冷間圧延および焼鈍処理を施した場合における
(210) <00b方位の2次再結晶率、ヒステリシ
スループの角形比および初透磁率について調べた結果を
、第4図、第5図および第6図にそれぞれ示す。
第4〜6図より明らかなように、仕上げ処理に先立って
中間処理を施すことによって、磁気特性のより一層の改
善が達成されている。
中間処理を施すことによって、磁気特性のより一層の改
善が達成されている。
(作 用)
この発明に従い、薄板作製法として液体急冷法を活用す
ることによって、磁気特性の向上のみならず、仕上げ処
理における圧下率の低減化が達成される理由は、また明
確に解明されたわけではないが、次のとおりと考えられ
る。
ることによって、磁気特性の向上のみならず、仕上げ処
理における圧下率の低減化が達成される理由は、また明
確に解明されたわけではないが、次のとおりと考えられ
る。
すなわち急冷凝固により、結晶粒が微細化しく100)
面が板表面に平行な柱状晶ができるので、圧延後の薄帯
内の歪エネルギーの状態が通常法の場合に比べて変化し
、従来より低い圧下率と高温焼鈍とで(210) <0
01>方位が現われる。またとくに異周速圧延をした場
合は歪エネルギーはさらに大きくなるので、低圧下率側
でも(210) <001>方位が現われる。さらに結
晶粒は2次再結晶によって成長し、<001>軸が揃い
また粒径も大きくなるので高い初透磁率と角形比とが得
られる。
面が板表面に平行な柱状晶ができるので、圧延後の薄帯
内の歪エネルギーの状態が通常法の場合に比べて変化し
、従来より低い圧下率と高温焼鈍とで(210) <0
01>方位が現われる。またとくに異周速圧延をした場
合は歪エネルギーはさらに大きくなるので、低圧下率側
でも(210) <001>方位が現われる。さらに結
晶粒は2次再結晶によって成長し、<001>軸が揃い
また粒径も大きくなるので高い初透磁率と角形比とが得
られる。
(実施例)
実施例I
Nf : 47%を含有する溶鋼を双ロール法により急
冷凝固(冷却速度=5×103°C/s)して厚さ0.
86IIm、幅200mmの薄板を作製した。この薄板
を50%の圧下率で圧延し、700°C,5分間の中間
焼鈍を施したのち、表1に示す種々の圧下率で圧延(異
同速比1 : 1.8および等周速)し、ついで、水素
雰囲気中で1200″C15時間の仕上げ焼鈍を施した
。
冷凝固(冷却速度=5×103°C/s)して厚さ0.
86IIm、幅200mmの薄板を作製した。この薄板
を50%の圧下率で圧延し、700°C,5分間の中間
焼鈍を施したのち、表1に示す種々の圧下率で圧延(異
同速比1 : 1.8および等周速)し、ついで、水素
雰囲気中で1200″C15時間の仕上げ焼鈍を施した
。
かくして得られた各薄帯をトロイダルに巻いてから、5
0H2でのヒステリシスループの角形比と初透磁率μ4
について測定した結果を表1に併記する。
0H2でのヒステリシスループの角形比と初透磁率μ4
について測定した結果を表1に併記する。
なお同表には比較のため従来法に従い造塊−分塊−圧延
によって薄帯化したのち、同様の処理を施して得た薄帯
についての調査結果も併せて示す。
によって薄帯化したのち、同様の処理を施して得た薄帯
についての調査結果も併せて示す。
表 1
同表より明らかなように異周速圧延の場合は圧下率75
%以上で、また等周速圧延の場合は85%以上で、0.
9以上の角形比と10000以上の初透磁率とが同時に
得られた。
%以上で、また等周速圧延の場合は85%以上で、0.
9以上の角形比と10000以上の初透磁率とが同時に
得られた。
実施例2
Ni:56%を含有する溶鋼を双ロール法により急冷凝
固(冷却速度: 3 XIO’°C/s)して厚さ0.
610+ 。
固(冷却速度: 3 XIO’°C/s)して厚さ0.
610+ 。
幅L50n+mの薄板を作製した。この薄板を65%の
圧下率で圧延し、900°C,3分間と1100℃、3
分間の2種類の中間焼鈍を施したのち、それぞれ異同速
比1 : 1.5 、圧下率83%の異周速圧延を施し
た。
圧下率で圧延し、900°C,3分間と1100℃、3
分間の2種類の中間焼鈍を施したのち、それぞれ異同速
比1 : 1.5 、圧下率83%の異周速圧延を施し
た。
ついで両者とも1150°C,4時間の仕上げ焼鈍を施
した。
した。
かくして得られた各薄帯をトロイダルに巻いてから、5
0Hzでのヒステリシスループの角形比と初透磁率μ4
について測定した結果を表2に示す。
0Hzでのヒステリシスループの角形比と初透磁率μ4
について測定した結果を表2に示す。
なお同表には比較のため従来法に従い造塊−分塊−圧延
によって薄帯化したのち、同様の処理を施して得た薄帯
についての調査結果も併記した。
によって薄帯化したのち、同様の処理を施して得た薄帯
についての調査結果も併記した。
表2
(発明の効果)
かくしてこの発明によれば、液体急冷法による急冷凝固
組織と圧延−焼鈍処理とを組み合わせることにより、N
i−Fe合金につき、角形性を低下させることなしに初
透磁率の格段の向上が達成でき、しかも(210) <
001>方位の得られる条件が低圧下率まで拡大される
のでコスト低減にも役立つ。
組織と圧延−焼鈍処理とを組み合わせることにより、N
i−Fe合金につき、角形性を低下させることなしに初
透磁率の格段の向上が達成でき、しかも(210) <
001>方位の得られる条件が低圧下率まで拡大される
のでコスト低減にも役立つ。
第1図は、(210) <001>方位の2次再結晶率
に及ぼす圧下率と焼鈍温度との関係を示した図、第2図
は、角形比に及ぼす圧下率と焼鈍温度との関係を示した
図、 第3図は、初透磁率に及ぼす圧下率と焼鈍温度との関係
を示した図、 第4図は、(210) <001>方位の2次再結晶率
及ぼす中間処理における圧下率と焼鈍温度との関係を示
した図、 第5図は、角形比に及ぼす中間処理における圧下率と焼
鈍温度との関係を示した図、 第6図は、初y1磁率に及ぼす中間処理における圧下率
と焼鈍温度との関係を示した図である。
に及ぼす圧下率と焼鈍温度との関係を示した図、第2図
は、角形比に及ぼす圧下率と焼鈍温度との関係を示した
図、 第3図は、初透磁率に及ぼす圧下率と焼鈍温度との関係
を示した図、 第4図は、(210) <001>方位の2次再結晶率
及ぼす中間処理における圧下率と焼鈍温度との関係を示
した図、 第5図は、角形比に及ぼす中間処理における圧下率と焼
鈍温度との関係を示した図、 第6図は、初y1磁率に及ぼす中間処理における圧下率
と焼鈍温度との関係を示した図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、Ni:35〜60wt%を含有し、残部実質的にF
eよりなる薄帯であって、(210)〔001〕方位集
積度が高い集合組織をそなえかつ角形性および初透磁率
に優れることを特徴とするNi−Fe合金薄帯。 2、Ni:35〜60wt%を含有し、残部実質的にF
eの組成になる合金溶湯を、冷却面が高速で更新移動す
る冷却体上に連続して供給し、10^3℃/s以上の冷
却速度で急冷凝固させて薄帯化したのち、圧下率:40
%以上の圧延処理後、700〜1000℃の温度範囲で
焼鈍する中間処理を施し、ついで圧下率:75%以上の
異周速圧延または圧下率:85%以上の等周速圧延を施
し、しかるのち1100〜1300℃の温度範囲で焼鈍
を施すことを特徴とするNi−Fe合金薄帯の製造方法
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2050687A JPH0668145B2 (ja) | 1987-02-02 | 1987-02-02 | Ni−Fe合金薄帯およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2050687A JPH0668145B2 (ja) | 1987-02-02 | 1987-02-02 | Ni−Fe合金薄帯およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63190140A true JPS63190140A (ja) | 1988-08-05 |
JPH0668145B2 JPH0668145B2 (ja) | 1994-08-31 |
Family
ID=12029046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2050687A Expired - Lifetime JPH0668145B2 (ja) | 1987-02-02 | 1987-02-02 | Ni−Fe合金薄帯およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0668145B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0694624A1 (de) * | 1994-06-30 | 1996-01-31 | Krupp VDM GmbH | Eisen-Nickel-Legierung mit besonderen weichmagnetischen Eigenschaften |
-
1987
- 1987-02-02 JP JP2050687A patent/JPH0668145B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0694624A1 (de) * | 1994-06-30 | 1996-01-31 | Krupp VDM GmbH | Eisen-Nickel-Legierung mit besonderen weichmagnetischen Eigenschaften |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0668145B2 (ja) | 1994-08-31 |
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