JPS6318708Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、窓扉を窓枠の下枠にヒンジにより蝶
着し、当該窓扉を内倒し又は外倒しして開扉する
排煙窓等の緩衝装置に係るものであつて、その目
的とするところは、窓扉を一定の開き角度に保持
させる時の窓扉と窓枠の衝撃を簡単な構成によつ
て効果的に吸収緩和可能ならしめることにある。

以下本考案を、内倒し窓に実施した一例を示す
図面に基いて詳述すれば、緩衝装置Ａは第１図、
第２図において、窓枠ａの下枠１に、ヒンジｂに
より、内倒した蝶着した窓扉ｃの竪框c′と窓枠竪
枠a′との間に配設されるもので、それはアーム１
と、スライダー２と、スプリング受３と、スプリ
ングガイド４と、スプリング受５との数少ない主
要部材から構成されている。

即ち、緩衝装置Ａは第１図ないし第５図におい
て、アーム１の一端は、その一端にピン６にて枢
着したアーム取付板７を窓扉竪框c′にビス止めし
て枢着し、一方他端は、該他端にスライダー２を
ピン８により枢着して窓枠竪枠a′に縦設してある
ガイド溝a″に係嵌し、窓扉ｃの開閉動作によつ
て、昇降動作するように配置してある。

又、上記窓枠竪枠a′には、上記スプリング受３
をビス９等にて縦長に固定し、該スプリング受３
に設けた有底孔３ａにスプリング５を内装すると
共に、前記有底孔３ａの上部開口部を閉塞するよ
うスプリングガイド４を摺動可能に嵌挿支承し、
窓扉ｃが所定の開き角θとなつてスライダー２が
下降した時、スライダー２を当接し、スプリング
５の弾撥力に抗して下降することで開扉時の緩衝
を吸収可能に構成したものである。

ここで上記スプリングガイド４は、一半が角形
状軸部４ａに、他半を径小杆部４ｂに形成してあ
つて、スプリング受３の角形状の有底孔３ａと該
有底孔の底部に設けられた軸孔３ｂに上記角形状
の軸部４ａと径小杆部４ｂがそれぞれ嵌挿されて
軸方向へ摺動可能にかつ、軸回り方向の回転を規
制して支承されている。

又、上記径小杆部３ｂの上記軸孔３ｂから突出
する先端はカシメ４ｃする等して、スプリングガ
イド４はスプリング５の弾撥力によりスプリング
受３から離脱されないようになつている。

而して上記構成において、緩衝装置Ａを、窓枠
竪枠a′と窓扉竪框c′に上述のようにして窓扉ｃが
所定の開き角θとなつた時、スプリングガイド４
にスライダー２が当接する位置関係を有して配設
する。かくして窓扉ｃを第１図Ａに示した如く閉
じた状態では、アーム１は垂直に保持されてい
て、スプリングガイド４の上端から離間した位置
にスライダー２は保持されている。

上記閉扉状態から窓扉ｃを内倒しして開くと、
アーム１の一端は窓扉ｃによつて内側へ引動され
るので、他端に枢着してあるスライダー２は窓枠
竪枠a′に沿つて下降する。窓扉ｃが所定の開き角
θ近くまで開かれると、スライダー２はスプリン
グガイド４に当接して、該スプリングガイド４を
第１図Ｂに示す如くスプリング５の弾撥力に抗し
て押し下げし、窓扉ｃの開き方（自重）とスプリ
ング５の弾撥力が釣り合つた位置即ち、設定開き
角θに開扉保持される。

従つて、第１図Ａにおいてラツチ錠１０を外
し、窓扉ｃが急激に内倒しされて開かれる時、そ
の開扉動作によりアーム１を介して窓枠ａと窓扉
ｃに作用する衝撃力は、スプリングガイド４を介
してスプリング５の圧縮変形により吸収されるこ
とになる。

以上説明したように本考案に係る排煙窓等の緩
衝装置によれば、開窓した窓扉ｃが所定の開き角
度θ近くになると、窓枠竪枠a′に案内されて下降
するアーム１他端のスライダー２はスプリングガ
イド４に当接し、その当接時の衝撃力をスプリン
グ５が圧縮変形して吸収し、所定の開き角θに開
扉保持されるよう構成したものであるから、開窓
時は、窓枠ａ、窓扉ｃ、アーム１等には殆んど衝
撃力が加わることなく緩衝し得て開窓を静かに行
うことができると共に、衝撃によつて生じた各部
材の破損等を防止することができ、又開窓時スプ
リングガイド４と当接するスライダー２は窓枠竪
枠a′に案内され、しかもスプリング５はスプリン
グ受３の有底孔３ａに内装され、該有底孔の上部
開口部はスプリングガイド４にて閉塞されるから
塵・埃等の侵入に基づくスプリング５の劣化や錆
の発生、並びにスプリング５の竪枠a′との接触に
よる損傷を防止できるので、長期間に亘つてスプ
リングガイドとの相対位置に狂いを生じることな
く、常に確実な緩衝作用をなしうるものであり、
更にスプリングガイド４は、スプリング受３を窓
枠竪枠a′の任意所望位置にビス止め等により固定
してスライダー２との当接位置を任意に設定し得
るから、窓扉ｃを自由な開き角に取付け得てか
つ、各開き角で開窓時の衝撃力を緩衝し得る等簡
単な構成によつて実用的効果を達成することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る排煙窓等の緩衝装置を示
した一実施例の第２図−線矢視縦断面図であ
り、Ａは閉扉状態、Ｂは開扉状態図、第２図は第
１図Ａにおける−線矢視横断面図、第３図は
同装置におけるアームの平面図、第４図は同装置
におけるアームの縦断側面図、第５図は同装置に
おける緩衝部を示した縦断側面図である。 a′……竪枠、ｃ……窓扉、c′……竪框、１……
アーム、２……スライダー、３……スプリング
受、４……スプリングガイド、５……スプリン
グ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓枠ａの下枠に窓扉ｃをヒンジｂにより回動自
   在に蝶着し、前記窓扉の竪框c′に一端を枢着した
   アーム１の他端に枢着されたスライダー２が、前
   記窓扉の開扉動作に連動して昇降しうるように、
   前記窓枠の竪枠a′に設けたガイド溝a″に係嵌され
   たものであつて、前記ガイド溝下部にスプリング
   受３を固定し、該スプリング受に設けた有底孔３
   ａに、スプリング５を内装すると共に、前記有底
   孔の上部開口部を閉塞するようスプリングガイド
   ４を摺動可能に嵌挿支承し、前記窓扉が所定の開
   扉角度θとなつたときに前記スライダーが前記ス
   プリングガイドに当接して前記スプリングの弾撥
   力に抗して下降されるようにしたことを特徴とす
   る排煙窓等の緩衝装置。