JPS6318295Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、キーの抜脱時にはロツキング部材に
よりステアリング軸を回動不能にロツクする一
方、キーを挿入してシリンダ錠を回動操作しロツ
キング部材をアンロツク位置に移動させると、ロ
ツクリンクがロツキング部材に係合してロツキン
グ部材をアンロツク位置に保持するようにした自
動車用ステアリングロツク装置の改良に関するも
のである。

（従来の技術） 一般的にこのようなステアリングロツク装置
は、第１図・第２図に示すようにシリンダアウタ
１にシリンダ錠２を回動可能に嵌挿する一方、ロ
ツクリンク３に設けたシヤフト４をシリンダアウ
タ１の上部の分割部分５に形成した溝６に嵌挿し
てロツクリンク３をシリンダアウタ１に収容し、
スプリング７を溝８に嵌挿してプレート９を上部
方向に取り付けた後にシリンダアウタ１をボデー
１０に組み付けるようにしたものがある。

（考案が解決しようとする問題点） しかしこのものはロツクリンク３の支点として
シヤフト４を必要とするもので、このシヤフト４
は外れないようにロツクリンク３に形成した穴に
圧入して組み付けてある。従つて、シヤフト４の
外形寸法やロツクリンク３に形成した穴の内径寸
法は非常に精度を要するものであり、シヤフト４
はほぼ中間になるように組み付けなければならず
組付構造の複雑なものであつた。

上記問題点に鑑みて本考案はなされたもので、
ロツクリンクの中央部分に支点部を一体的に形成
し、ロツクボデー内に収容されたシリンダアウタ
に支持部を一体的に設け、支点部と支持部のいず
れか一方を凸状に形成し、他方を凹状に形成し凸
状部分を凹状部分に嵌め込んだ状態にしてロツク
リンクを回動可能に支承し、部品点数の少ない組
付構造の簡単な自動車用ステアリングロツク装置
を提供するものである。

（実施例） 以下本考案を図面に沿つてより詳細に説明す
る。

第３図ないし第５図において、１１はロツクボ
デー、１２はシリンダアウタで、該シリングアウ
ダ１２には後述するロツクリンク１８を揺動可能
に収容する分割部分１２ａが形成され、該分割部
分１２ａには若干後方側に支持部１２ｂが形成さ
れている。この支持部１２ｂは断面円弧形の凹部
となつている。１３はピンでロツクボデー１１に
シリンダアウタ１２を固定するものである。１４
はシリンダ錠で、該シリンダ錠１４は、キー１５
の挿入に応じてシリンダ錠１４の外周面まで移動
しキー１５の抜脱時にはシリンダ錠１４の凹部内
に没入している摺動子１６と、キー１５の抜脱時
にはシリンダ錠１４の外周面よりシリンダアウタ
１２の溝１２ｃに突出してシリンダ錠１４の回動
を不能とすると共にキー１５をシリンダ錠１４に
挿入したときシリンダ錠１４の外周面まで移動し
てシリンダ錠１４の回動を可能とするロツクプレ
ート１７…１７を収容し、シリンダ錠１４の後方
部分には連結部１４ａを設けている。１８はロツ
クリンクで先端部１８ａ、後端部１８ｂ、円弧形
に突出した支点部１８ｃおよび先端部１８ａと支
点部１８ｃの間に設けられた凹部１８ｄとで一体
的に形成され、該凹部１８ｄにはスプリング１９
が嵌め込まれ先端部１８ａは常に下方向に付勢さ
れている。２０はカム部材でシリンダ錠１４に連
動しロツキング部材２１をアンロツク位置に移動
させる。ロツキング部材２１は、第５図において
スプリング２２により左側に付勢されカム部材２
０の回動に応じて左右方向に移動し、ロツク位置
においてはロツキング部材２１のロツク部２１ａ
がロツクボデー１１に形成された開口穴１１ａよ
り突出してステアリングシヤフト（図示せず）を
回動不能にロツクし、アンロツク位置においては
図に示すように、ロツク部２１ａはロツクボデー
１１の開口穴１１ａ内に入り込みステアリングシ
ヤフトをアンロツク状態とし回動可能とする。

次にロツクリンク１８の動きについて説明す
る。

キー１５の抜脱時において、シリンダ錠１４の
凹部内に収容された摺動子１６は没入しており、
ロツクリンク１８の先端部１８ａはスプリング１
９の付勢分により押し下げられシリンダ錠１４の
凹部内に嵌まり込んでいる。従つて、ロツクリン
ク１８は支点部１８ｃを中心に第３図において時
計方向に回動し後端部１８ｂは持ち上げられてお
り、このときロツキング部材２１はスプリング２
２の付勢に応じて移動しロツク部２１ａはロツク
ボデー１１に形成された開口穴１１ａより突出し
てステアリングシヤフトを回動不能にロツクして
いる。

そしてキー１５を挿入すると、摺動子１６はシ
リンダ錠１４の外周面まで押し上げられ、ロツク
リンク１８の先端部１８ａも押し上げられる。す
なわち、ロツクリンク１８は支点部１８ｃを中心
に第３図において反時計方向に回動し、ロツクリ
ンク１８の後端１８ｂは下げられ、ロツキング部
材２１の上面２１ｂに当接する。このときロツク
リンク１８の支点部１８ｃはシリンダアウタ１２
の支持部１２ｂより若干持ち上げられた状態にな
つている。

この状態でキー１５を回動するとカム部材２０
によりロツキング部材２１はアンロツク方向（第
５図において右側）に移動しステアリング軸との
係合は解除されステアリング軸は回動可能にな
り、このときロツクリンク１８の後端１８ｂはロ
ツキング部材２１の上面２１ｂに形成した溝２１
ｃに嵌まり込み、ロツキング部材２１をアンロツ
ク位置に保持することになる。すなわち、キー１
５をもとの位置まで回動しても、ロツキング部材
２１の溝２１ｃはロツクリンク１８の後端１８ｂ
に係合し、ロツキング部材２１はロツクボデー１
１の開口穴１１ａより突出しないようになつてい
る。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によればロツクリ
ンクの中央部分に一体的に形成された支点部とロ
ツクボデー内に収容されたシリンダアウタに形成
された支持部のいずれか一方を凸状に形成し、他
方を凹状に形成して、凸状部分を凹状部分に嵌め
込んだ状態にしてロツクリンクを回動可能に支承
するようにしている為、ロツクリンクの支点とし
てのシヤフトが不要となり部品点数を減少させ組
付構造を簡単にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来実施例の一部破断側面図、第２図
は第１図の要部の一部破断斜視図、第３図は本考
案の一実施例の一部破断側面図、第４図は第３図
の要部の一部破断斜視図、第５図は第３図の左側
面断面図である。 １１……ロツクボデー、１２……シリンダアウ
タ、１４……シリンダ錠、１５……キー、１６…
…摺動子、１８……ロツクリンク、２０……カム
部材、２１……ロツキング部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １キーの抜脱時にはロツキング部材によりステ
   アリング軸を回動不能にロツクする一方、キーを
   挿入してシリンダ錠を回動操作すると、ロツクリ
   ンクの後端がロツキング部材に係合して、ロツキ
   ング部材をアンロツク位置に保持するようにした
   自動車用ステアリングロツク装置において、 ロツクリンク１８の中央部分に支点部１８ｃを
   一体的に形成し、ロツクボデー１１内に収容され
   たシリンダアウタ１２に支持部１２ｂを一体的に
   設け、前記支点部１８ｃと支持部１２ｂのいずれ
   か一方を円弧形の凸状に形成し、他方を円弧形の
   凹状に形成して、凸状部分を凹状部分に嵌め込ん
   だ状態でロツクリンク１８を回動可能に支承した
   ことを特徴とする自動車用ステアリングロツク装
   置。