JPS6318256B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は静電容量型情報信号記録媒体に係り、
情報信号が幾何学的形状の変化として記録されて
おり走査再生針の電極との間の容量変化により記
録信号が再生される静電容量型情報信号記録媒体
において、導電性物質及びこれと親和性の良い特
定な樹脂を含む材料を成型した各種安定性の良い
静電容量型情報信号記録媒体を提供することを目
的とする。 従来より、情報信号に応じて平面又は溝内にピ
ツトを形成し幾何学的形状の変化として情報信号
を記録して情報信号記録媒体を得、この情報信号
記録媒体の記録トラツク上に電極を設けた再生針
を相対的に走査させ、再生針の電極と情報信号記
録媒体との間に形成される静電容量が上記幾何学
的形状の変化に応じて変化することを利用して記
録情報信号を再生するいわゆる静電容量再生方式
がある。 この種の静電容量再生方式に用いられる静電容
量型情報信号記録媒体は、従来、幾何学的形状変
化をもつてプレス成型された記録媒体本体の表面
に、再生針の電極との間に静電容量を形成するた
めの電極として例えば数百Åの金属薄膜を付着さ
せ、更にその上に、金属薄膜を保護し、電極どう
しの短絡を防止し、電極間の誘電率を上げる為に
数百Åの誘電体薄膜を付着させた構成とされてい
た。 しかるに、この従来の静電容量型情報信号記録
媒体を製造するには、上記の如く、記録媒体本体
のプレス成型工程、金属薄膜付着工程、誘電体薄
膜付着工程等多くの製造工程を必要とし、製造が
複雑で面倒であり、大掛りな製造設備を必要と
し、製造コストが極めて高くなる等の欠点があつ
た。 そこで、上記従来の欠点を除去する新たな静電
容量型情報信号記録媒体が特開昭53―119017号に
より提案された。この先に提案の静電容量型情報
信号記録媒体は、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合
体に導電性物質であるカーボンブラツクを例えば
数十重量部混合してなる導電性を有するプラスチ
ツクスを原料としてプレス成型し、情報信号を幾
何学的形状の変化として記録したものである。こ
れによれば、記録媒体そのものと再生針電極との
間に静電容量が形成されるため、従来例の如く金
属薄膜付着工程が不要であり、またカーボンブラ
ツクの微粉末粒子自体が樹脂によつて被覆されて
いるため、従来例の如く誘電体薄膜付着工程が不
要であり、製造工程が極めて簡単で、極めて安価
に製造しうる特長がある。 しかるに、この先に提案の静電容量型情報信号
記録媒体では、樹脂として従来からオーデイオレ
コードに用いられている塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体樹脂を用い、これにカーボンブラツク数
＋重量部混合させている。そのため特に、カーボ
ン粒子と樹脂分子との間の分子摩擦のために、材
料加工中に大きな内部発熱が起こり、このため加
工途中で樹脂の熱分解を起こしやすい問題点があ
つた。またカーボン粒子と樹脂分子との親和性不
良のため、材料の溶融粘度が大きく、このため従
来の成型設備では良好に成型できない問題点があ
つた。 そこで、これらの問題点を改善するために、樹
脂中へ入れる滑剤、可塑剤成分の量を多くする
と、少しでも高温になつた時に成型された記録媒
体が変形したりして環境安定性が悪く、また可塑
剤等の移行現象のため性能が劣化し経時的安定性
も悪くなる等の新たな問題点が生ずる。 本発明は上記問題点を解決した新規な静電容量
型情報信号記録媒体を提供するものである。 本発明になる静電容量型情報信号記録媒体は、
塩化ビニル98〜65重量％と、アルキルビニルエー
テル（但しアルキル基の炭素数は４〜18）及び／
又は脂肪酸ビニル（但し脂肪酸残基の炭素数は４
〜18）２〜20重量％と、これらと共重合可能な他
の単量体０〜15重量％とよりなる共重合体に、導
電性物質を配合してなる材料を成型して得られ
る。 上記塩化ビニルと、アルキルビニルエーテル及
び／又は脂肪酸ビニルと、これらと共重合可能な
他の単量体とよりなる共重合体（以下ビニル系
PVCという）を構成するアルキルビニルエーテ
ルのアルキル基及び脂肪酸ビニルの脂肪酸残基
（飽和でも不飽和でもよい）は、直鎖状、分岐状
のいかんを問わないが、それらの炭素数は４〜18
個であることが必要である。即ち、炭素数が３以
下では得られる材料の加工性が不良であり、しか
も成型されたものが脆くなるために不適当であ
る。他方、一般には炭素数が多いほど加工性が良
好でかつ熱安定性、柔軟性に富む材料が得られ
る。しかし、炭素数が19以上では、塩化ビニル又
は他の共単量体との共重合性が劣るので好ましく
ない。 アルキルビニルエーテルとしては、ｎ―ブチル
ビニルエーテル、イソ―ブチルビニルエーテル、
オクチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテ
ル、及びセチルビニルエーテル等が例として挙げ
られる。また、脂肪酸ビニルとしては、カプロン
酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル、及びオイレン酸ビニル
等が挙げられる。 塩化ビニル、アルキルビニルエーテル及び／又
は脂肪酸ビニルと共重合可能な所望成分としての
他の単量体としては、エチレン、プロピレンなど
のオレフイン、酢酸ビニル等の炭素数３以下の脂
肪酸のビニルエステル、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和酸、アクリ
ル酸メチル等の不飽和酸エステル、無水マレイン
酸等の不飽和酸無水物、アクリロニトリル等のニ
トリル化合物、メチルビニルエーテル等の炭素数
３以下のアルキルビニルエーテル並びに塩化ビニ
リデン等のビニリデン化合物等が例として挙げら
れる。 また、本発明においては、上記ビニル系PVC
の代りに、重合体混合物を構成する単量体成分
が、塩化ビニル98〜65重量％、アルキルビニルエ
ーテル（但しアルキル基の炭素数は４〜18）及
び／又は脂肪酸ビニル（但し脂肪酸残基の炭素数
は４〜８）２〜20重量％、これらの少なくとも一
種と共重合された他の単量体０〜15重量％である
ように、少なくとも二種の重合体を混合して得た
重合体混合物（以下ビニル系PVC混合物という）
を用いうる。こゝで、このビニル系PVC混合物
とは、塩化ビニル単独重合体、又は塩化ビニルと
これと共重合可能な単量体（ビニル系PVCに用
いられうるものとして前に例として挙げたような
単量体）との共重合体と、アルキルビニルエーテ
ル及び／又は脂肪酸ビニルとこれらと共重合可能
な単量体（例として、塩化ビニル、オレフイン、
ビニルエステル、不飽和酸又はその誘導体、アク
リロニトリル、塩化ビニリデン等）との共重合体
との混合物のことであり、要するに、重合体混合
物を構成する単量体成分が上記の割合になるよう
に、少なくとも二種の任意の重合体を選択し、混
合することにより調製することができる。 上記ビニル系PVC又はビニル系PVC混合物中
に占めるアルキルビニルエーテル及び／又は脂肪
酸ビニルの割合は２〜20重量％とする。即ち、こ
れらが２重量％未満の場合には、材料の加工性及
び機械的性質等に強靭性が劣るばかりでなく、再
生時に安定に再生できにくゝなる。また20重量％
を越える場合には、生成重合体の軟化温度が低く
なるので不都合である。 また、ビニル系PVC又はビニル系PVC混合物
中に占める他の単量体の割合は０〜15重量％とす
る。即ちこれが15重量％を越えると、材料の機械
的性質及び加工時の熱的安定性のいずれか又は両
方が劣ることになり好ましくない。 更に上記各成分の割合に応じて、塩化ビニルは
98〜65重量％用いられる。 上記ビニル系PVC又はビニル系PVC混合物に
配合される導電性物質としては、カーボンブラツ
クをはじめ、銀、銅、アルミニウム等の金属微粉
末が挙げられる。この導電性物質をビニル系
PVC又はビニル系PVC混合物に配合させた材料
を成型して得た情報信号記録媒体が良好に静電容
量式再生を行ないうる為には、この成型された記
録媒体が所定の直流体積抵抗率（以下単に体積抵
抗率という）を有することが必要である。 一般に導電性物質の微粉末を樹脂に充分に混合
分散させたとき、この材料がある程度の導電性を
示す為には、微粉末粒子どうしがある程度以下
（例えば100Å以下）の距離で存在するか又は互い
に接触していなくてはならない。このこと自体
は、電子トンネル効果、導電性材料の導電機構等
について述べた文献等により広く知られている。 しかるに、上記の如くして得た静電容量型情報
信号記録媒体により良好に静電容量式再生を行な
いうるためには、この記録媒体の体積抵抗率が
0.5Ω・cm〜約1KΩ・cmであることが必要である。
こゝで、混合する導電性物質の量が少なすぎ、体
積抵抗率が大きすぎると、良好な静電容量再生を
行ないえなくなる。他方、導電性物質の量を多く
し、体積抵抗率を下げても、ある値以下では静電
容量式再生性能はほゞ頭打ちとなつて無制限に向
上することはなく、むしろ逆に成型品が脆くなる
欠点が生ずる。従つて導電性物質が多すぎること
は実用的でなくなる。 従つて、配合する導電性物質は、上記体積抵抗
率が上記の範囲内の値となるよう、例えばビニル
系PVC又はビニル系PVC混合物100重量部当り10
〜60重量部用いられる。これは導電性物質がカー
ボンブラツクでも、他の金属微粉末でもほゞ同様
である。 上記ビニル系PVC又はビニル系PVC混合物に
導電性物質を配合して得た材料の成型は比較的高
温下（例えば130℃以上）で行なわれるため、一
般の塩化ビニル樹脂に用いられるのと同様の添加
剤、例えば安定剤、滑剤を含むことが好ましく、
可塑剤等を含ませてもよい。また再生針の摩耗を
防止する目的で、シリコン系、フツ素系等の潤滑
剤を含ませてもよい。しかし、本発明によれば、
上記ビニル系PVC又はビニル系PVC混合物を用
いており、その樹脂分子と導電性物質粒子との親
和性が良いため、上記滑剤、可塑剤等を成型品の
安定性を損うほど多量に用いる必要はなく、前述
の如き先に提案の記録媒体の問題点は生じない。 また、材料の加工性、機械的性質、特に脆性及
び電気的性質を改良するために、アクリロニトリ
ル―ブタジエン系ゴム、熱可塑性ポリウレタン、
エチレン―酢酸ビニル共重合体、エチレン―酢酸
ビニル共重合体への塩化ビニルのグラフト重合
体、メタクリル酸メチル―ブタジエン―スチレン
系樹脂及び塩素化ポリオレフイン等の弾性付与性
重合体やメタクリル酸メチルを主体とした共重合
体の如き加工性改良用重合体を添加してもよい。
この場合、その使用量はビニル系PVC又はビニ
ル系PVC混合物100重量部当り例えば０〜30重量
部である。 上記導電性物質及び上記各種添加剤は、通常の
リボンブレンダー、バンバリーミキサー、又は高
速撹拌機等による加工時にビニル系PVC又はビ
ニル系PVC混合物に配合してもよく、またビニ
ル系PVCの製造時に重合機内に単量体と共に仕
込んでもよく、更には乾燥前のビニル系PVC又
はビニル系PVC混合物のスラリー中に添加混合
せしめてもよい。かくして得られた材料は、成型
加工上、温度160℃、剪断速度10³sec^-1の条件下
での溶融粘度が３×10³〜３×10⁴ポイズであるこ
とが好ましい。 次に本発明になる静電容量型情報信号記録媒体
の一例としての映像信号を記録したいわゆるビデ
オデイスクを成型するのに用いられる材料の各実
施例をその配合方法、成型方法と共に説明する。
下記の各実施例の配合中の添加量は全て重量部で
示してある。 先ず各実施例の説明に先立ち、各実施例材料に
ついての各種測定項目を説明しておく。 「溶融粘度」…高化式フローテスターで10mm×１
mmφのノズルを用い、温度160℃、剪断速度
10³sec^-1の条件下において５mm角ペレツト試料
を用いて溶融粘度の測定を行なつた。 「動的熱安定性」…ブラベンダープラストグラフ
でチヤンバー容量60c.c.、主軸回転数60rpm、ロ
ータ回転比２：３、チヤンバー温度170℃の条
件下に68ｇの５mm角ペレツト試料を仕込み３分
間予熱後回転せしめ、この時点からトルクが増
加し始めかつチヤンバー仕込み口上方３cmにか
ざしたグリセリンで湿潤したコンゴーレツド試
験紙が分解による塩酸ガスにより着色するまで
の時間をもつて、動的熱安定性の指標である分
解時間とした。分解時間が20分以下の材料は成
型条件によつて分解を起こすおそれがあり好ま
しくない。 「剛性」…ASTM Ｄ―747に基づくオルゼンス
テイフネステスターにより、ウエイト5in―lb、
スパン間隔1/4inchの条件下で測定した。試料
は５mm角ペレツト試料を75トンプレス機により
プレスして得た板から１cm×３cm×0.1cmの試
料片を切り出したものを用いた。曲げ角度は
10deg以上、好ましくは20deg以上が必要であ
る。10deg未満の材料は成形して得られたデイ
スクを成型機から外す時に割れ易く、成型後の
バリ切り工程においてもデイスクを破損し易く
好ましくない。 「再生Ｃ／Ｎ」…デイスクを再生機により再生し
た時の再生映像信号中の同期信号のシンクチツ
プの出力と2MHzでの残留ノイズとの比をとつ
てdBで表示した。 「体積抵抗率」…得られたデイスクよりその直径
方向にたんざく形に1.5cm×８cmの試料を切り
出し、試料の両端に幅５mmで銀塗料を塗布し、
電極とした。電極間をガルバノメータで測定
し、得られた直流抵抗値より次式により算出し
た。 体積抵抗率（Ω・cm）＝ 抵抗値（Ω）×幅（cm）×厚さ（cm）／長さ（cm） 「再生安定性」…得られたデイスクを再生機で再
生し、再生針の針とび、デイスクから生ずる屑
により再生針が浮き上ることにより再生信号が
短時間途切れる等の重大な障害を生ずることな
く再生できるかどうか、また静止画再生モード
時に安定に再生できるかどうかを測定した。 「環境安定性」…気温35℃、相対湿度80％の雰囲
気中に24時間放置した後再生した時に、安定に
再生できるかどうかを測定した。 「熱的安定性」…デイスクをプレス成型後気温45
℃の雰囲気中に３時間放置し、デイスクがどれ
だけ変形するかを測定した。 実施例 １ ヘンシエルミキサーに塩化ビニル90重量％とセ
チルビニルエーテル10重量％の共重合体100重量
部と、安定剤としてジブチル錫ジラウレート2.5
重量部と、エポキシ化したダイズ油0.5重量部と、
潤滑剤としてジメチルポリシロキサンを0.5重量
部と、滑剤として西ドイツ国ヘキスト社製ワツク
スＥ（商標）を２重量部とを加えて充分撹拌した。
次にカーボンブラツクとして、オランダ国アクゾ
ヘミー社製ケツチエンブラツクEC（商標）（平均
粒子径約30mμ）を20重量部加えて更に充分撹拌
した。この充分撹拌された材料を８インチオープ
ンロールにて約10分間混練りした。この時のロー
ルの表面温度は150℃である。混練り後シート状
に切り出し５mm角のペレツトにして、一部を溶融
粘度及び動的熱安定性及び剛性の試験用試料とし
て使用し、残りを押出機に通し押出し予備成型を
した。押出機の温度は160℃であつた。予備成型
をした材料を、金型にビデオデイスクのスタンパ
ーを取り付けた圧縮成型機にて140Kg／cm²の圧力
で60秒サイクルでプレス成型しビデオデイスクを
得た。このビデオデイスクを再生機にそのまゝか
け、再生Ｃ／Ｎを測定した。またこのビデオデイ
スクの体積抵抗率、再生安定性、環境安定性及び
熱的安定性を前記の方法で求めた。得られたデー
タを次の表１の実施例１の欄に示す。 実施例 ２ 実施例１と同様な方法で、カーボンブラツクの
添加量を15重量部、25重量部と変えた。得られた
データを表１の実施例2a、2bの欄に示した。更
にカーボンブラツクの種類をアメリカ合衆国キヤ
ボツト社製バルカンCSX―99（商標）（平均粒子
径約13mμ）を30重量部、40重量部、50重量部と
変え、得られたデータを表１の実施例2c、2d、
2eの欄に示した。 この実施例より、カーボンブラツクをある量以
上混合しても加工特性及びデイスク再生上の優位
さは変化しないことが分る。

【表】 実施例 ３ 実施例１と同様の方法で、下記表２に示すよう
に重合体組成を変えた。但し、表２の比較例のう
ち、ｆを除くｅ、ｇ、ｈの重合体を実施例１と同
一の配合で押出機に通した場合、トルク及び発熱
が大きく、加工中に材料が分解するおそれがあつ
た為、比較例ｅ、ｇ、ｈについては実施例１に更
に可塑剤ジオクチルフタレート５重量部を加えた
以下の配合で実験を行なつた。 配合 重合体 100 重量部 ジブチル錫ジラウレート 2.5 〃 エポキシ化大豆油 0.5 〃 ジメチルポリシロキサン 0.5 〃 ワツクスＥ 2.0 〃 ジオクチルフタレート 5.0 〃 ケツチエンブラツクEC 20 〃

【表】 但し表２中、再生、環境、熱的安定性に関し、
〇印は良、△印は可、×印は不可を表す。この記
号は次の表３、表４についても同様である。 実施例 ４ 実施例１と同様の方法で重合体組成を変えた。
重合体組成及び得られたデータをまとめて次の表
３に示す。

【表】

【表】 実施例 ５ 実施例３で用いた単独の重合体の代りに、実施
例３の比較例ｅ及びｆで用いた重合体を夫々40重
量部、60重量部とした重合体混合物を用いて実施
例１と同様な実験を行なつたところ、下記表４の
データが得られた。

【表】 なお、本発明による静電容量型情報信号記録媒
体としては、ビデオデイスクに限ることなく、例
えばPCM音声信号を記録したデイスクでもよく、
要は幾何学的形状変化に応じた静電容量変化によ
り再生を行ないうる情報信号記録媒体であればよ
い。また重合体組成、配合等についても上記実施
例のみに限定されないことは勿論である。 上述の如く、本発明になる静電容量型情報信号
記録媒体は、塩化ビニル98〜65重量％と、アルキ
ルビニルエーテル（但しアルキル基の炭素数は４
〜18）及び／又は脂肪酸ビニル（但し脂肪酸残基
の炭素数は４〜18）２〜20重量％と、これらと共
重合可能な他の単量体０〜15重量％とよりなる共
重合体に、導電性物質を配合してなる材料、或い
は重合体混合物を構成する単量体成分が、塩化ビ
ニル98〜65重量％、アルキルビニルエーテル（但
しアルキル基の炭素数は４〜18）及び／又は脂肪
酸ビニル（但し脂肪酸残基の炭素数は４〜18）２
〜20重量％、これらの少なくとも一種と共重合さ
れた他の単量体０〜15重量％であるように、少な
くとも二種の重合体を混合して得た重合体混合物
に、導電性物質を配合してなる材料を成型してな
るため、加工途中での内部発熱は大きくなく樹脂
が熱分解するおそれがなく、また、成型の際、導
電性物質と樹脂分子との親和性が良いため、溶融
粘度があまり大きくなく、従つて、従来の成型設
備によつても良好に成型を行ないえ、また溶融粘
度を下げるために滑剤、可塑剤等を多量に入れる
必要がないため、成型された記録媒体の環境安定
性が良く、また上記各実験結果からも明らかな如
く、動的熱安定性、再生安定性、熱的安定性、経
時的安定性等においても優れ、更に再生Ｃ／Ｎも
優れ良好な静電容量再生を行ないうる静電容量型
情報信号記録媒体が容易に成型して得られる等の
特長を有するものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 情報信号が表面部の幾何学的形状の変化とし
   て記録されており、表面を相対的に走査する再生
   針の電極との間の静電容量が幾何学的形状変化に
   応じて変化することにより情報信号が再生される
   静電容量型記録媒体において、塩化ビニル98〜65
   重量％と、アルキルビニルエーテル（但しアルキ
   ル基の炭素数は４〜18）及び／又は脂肪酸ビニル
   （但し脂肪酸残基の炭素数は４〜18）２〜20重量
   ％と、これらと共重合可能な他の単量体０〜15重
   量％とよりなる共重合体に、導電性物質を配合し
   てなる材料により、少なくとも上記表面部を形成
   したことを特徴とする静電容量型情報信号記録媒
   体。 ２ 情報信号が表面部の幾何学的形状の変化とし
   て記録されており、表面を相対的に走査する再生
   針の電極との間の静電容量が幾何学的形状変化に
   応じて変化することにより情報信号が再生される
   静電容量型記録媒体において、重合体混合物を構
   成する単量体成分が、塩化ビニル98〜65重量％、
   アルキルビニルエーテル（但しアルキル基の炭素
   数は４〜18）及び／又は脂肪酸ビニル（但し脂肪
   酸残基の炭素数は４〜18）２〜20重量％、これら
   の少なくとも一種と共重合された他の単量体０〜
   15重量％であるように、少なくとも二種の重合体
   を混合して得た重合体混合物に、導電性物質を配
   合してなる材料により、少なくとも上記表面部を
   形成したことを特徴とする静電容量型情報信号記
   録媒体。