JPS63182186A - 感熱転写シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱転写プリンタに使用する感熱転写シートに係
り、特に、高速記録可能な感熱転写シートに関する。

〔従来の技術〕

最近、基体上に設けたインク層を熱により溶融させ、あ
るいは、インク層中に含まれる昇華性染料を熱により昇
華、または、気化させて被記録紙上に転写させる感熱転
写シートを用いたプリンタの開発が進んでいる。

この感熱転写シートの基体は、従来、例えば、特開昭６
０−１１３９３号公報に記載のように、コンデ電報に記
載のポリイミドのシート等の薄葉紙やプラスチックシー
トが知られている。特に、ポリエステルシート、中でも
ポリエステルの一種であるポリエチレンテレ−フタレー
トのシートは引張り強度が高く、１０μｍ以下の薄いシ
ートが容易に入手可能なことから好んで用いられている
。

〔発明が解決しようとする問題点〕

感熱転写シートの基体に要求される主な特性は以下のπ
項をあげることができる。記録感度、熱効率等の面から
薄くて、熱伝導率や比熱が小さいこと、厚みはＭい程、
熱伝導性が向上して記録感度が増大する。実用的には２
０μｍ以下、好ましくは１０μｍ以下であることが必要
である。また、このように薄いシートを使用するため引
張強度が高く、引張伸びが小さいことが必要である。さ
らに、サーマルヘッドの熱によって軟化、溶融しては廉
価で容易に入手が可能なことが挙げられる。

基体としてこれまで使用されている各種シートの中でこ
れら特性をすべて満足しているものはない。例えば、コ
ンデンサ紙は厚みが１０μｍ以下のものを容易に入手す
るのは困難で、熱伝導性が悪く記録感度が低い、ポリカ
ーボネイト、やナイロンのシートは引張強度が低い。塩
素化芳香族ポリアミドやポリイミドのシートは耐熱性は
高いが、高価である。これに対して、ポリエチレンテレ
フタレートのシートは３μｍという非常に薄いシートも
容易に入手可能で、引張強度が高く、感熱転写シートの
基体として多用されている。薙点は耐熱性に劣る点で、
サーマルヘッドの熱により熱転写中にサーマルヘッドに
熱融着したりするスティッキング現象を引き起こす。こ
のスティッキングを回避するため、実用上はポリエチレ
ンテレフタレートシートのサーマルヘッド接触面に耐熱
性の高い樹脂等を塗工したスティッキング防止層が設な
どに開示されている。

本発明はスティッキング防止層を設けなくとも耐熱性が
高く、しかも、引張強度が高く、引張伸びも小さく、さ
らに、２μｍと非常に薄いシートも容易に入手可能で、
熱伝導性の高い基体を使用し、熱転写時にシートの破断
やスティッキングが無く、高記録感度で高画質の転写を
行う感熱転写シートを提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的は、基体上に熱溶融性インク層または熱により
昇華、あるいは、気化する染料を含有するインク層を設
けた感熱転写シートにおいて、基体として化学構造式 で示される基本繰り返し構成単位を主成分とする高分子
シートを使用することにより達成される。

このシートの厚みは１〜２０μｍのものを使用すること
ができる。２０μｍを越えると厚すぎて熱伝導の面から
感熱転写シートの記録感度が低下する。従って、記録感
度の面からはシートの厚みが薄い程好ましく、１〜５μ
ｍの厚みのシートがより好適である。このように、非常
に薄いシートを感熱転写シー１〜の基体として用いると
、引張強度（破断強度）が問題となるが、本発明の感熱
転写シートの基体に用いられる化学構造の高分子シート
は破断強度が延伸しないもので２５　ｋｇ／　ａｓ”　
。

延伸したものは６０ｋｇ／ｆｆＩ！１２とポリイミドシ
ートの二、二倍、ポリエチレンテレフタレー１へシート
の１．３倍あるので１μｍ以上の厚みがあれば実用上問
題とならない。また、２６０℃のハンダ浴中にこのシー
トを二分間浸しても溶融や軟化はもちろん熱収縮も起こ
らず、耐熱性が非常に高いので、スティッキング防止層
を設けなくてもスティッキング現象は起こらない。

〔実施例〕

以下、本発明の感熱転写シートの構成例をＩＩＩ面を引
用して説明する。第１図は本発明の感熱転写シー１−１
の平面図の一例である。第２図は第１図の１１−１１矢
視断面図である。この例はカラー用の感熱転写シートを
示したもので、前述の化学構造をもつ高分子シートの基
体２上に熱転写性インク層３が設けられている。この熱
転写性インク、ＮＱ中には色材が含有されており、カラ
ー用感熱転写シートは一般に本例のようにイエロー色素
を含むイエローインク層４、マゼンタ色素を含むマゼン
タインク層５、シアン色素を含むシアンインク層６が面
順次に繰り返し設けられている。必要に応じて、ブラッ
ク色素を含むブラックインク層を設けてもよい。また、
モノクロ用の場合にはブラックインク層を基体上全面に
設ければよい。

色素にはインクが熱溶融するタイプの熱溶融型感熱転写
シートでは染料、または、顔料が使用され、インク中の
色素が熱により昇華、または、気化する昇華型感熱転写
シートでは昇華性の染料が使用される。インク中には色
素の外５バインダが含有され、熱溶融型では低融点の各
種ワックス、例えば、エステルワックス、カルナウバワ
ックス、アミドワックス等を、あるいは、低軟化点の樹
脂、例えば低分子量ポリエチレン、酢酸ビニル共重合体
ヲ用いることができる。昇華型では高軟化点の°樹脂、
例えば、ポリエステル、ポリアミド、アセチルセルロー
ス、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルブチラール等を使用することができる。

特に、昇華型の感熱転写シートは溶融型の感熱転写シー
トに比べ転写に要する熱エネルギが大きいため、本発明
の感熱転写シートはスティッキングの防止、記＠感度の
面から昇華型でより一層有効である。昇華性の染料とし
て、その化学構造から算出される凝集エネルギが３２　
Ｋｃａｌ／　ｍｏ１以下の染料を使用すると、その染料
の高速昇華性と相まってより一層高記録感度、即ち、高
速記録性の感熱転写シートになる。

次に、具体例として昇華型の感熱転写シートについて説
明する。

〔実施例１〕 化学構造式 高分子シートとして厚さ５μｍのアラミドシート（旭化
成工業製を基体に用い、この基体の片面にイエロー、マ
ゼンタ、シアンのインクを第１１図のように面順次に塗
工し、感熱転写シートを作製した。基体上に塗工するイ
ンクは、テトラヒドロフラン２７重量部に昇華性の染料
１重量部、バインダとしてポリエステル樹脂（東洋助層
バイロン２９０）２重量部を溶解したものを調整して使
用した。昇華性染料はイエローではカラーインデクスＮ
ｏ、ディスパースイエロー１６染料（日本化薬層カヤセ
ットイエロー９３７）、マゼンタでは同じくディスパー
スバイオレット１７染料（日本化薬層カヤセットレッド
１３０）、シアンでは同じくソルベントブルー３６染料
（日本化薬層カヤセットブルー１３６）をそれぞれ使用
した。塗工には１０ミルのステンレス鋼線をステンレス
棒に巻きつけたワイヤバーコーターを使用した。

この感熱転写シートから昇華性染料を受容する被記録紙
はポリプロピレン果合成仏（主子油化製の染料受容層、
その上に厚み０．２μｍの光硬化したシリコーン樹脂（
信越シリコーン製Ｘ−６２）層（バインダ樹脂と染料受
容層樹脂の熱融着を防止する）を設けたものを使用した
。

この感熱転写シートと被記録紙及び、抵抗値２１０Ω１
発熱素子密度６本／ｍのライン状サーマルヘッドをもつ
熱転写プリンタを用い、サーマルヘッド印加電圧７．Ｏ
ｖの条件で、−ライン当りサーマルヘッドに電流を流す
時間、即ち、パルスの幅を種々変化させて熱転写記録を
行った。その時の通電時間と被記録紙上に得られた転写
係の光学濃度の関係を第３図ないし第５図に示した。

いずれの色後述する基体としてポリエチレンテレフタレ
ートシートを用いた比較例１に比べ、同じパルス幅では
本実施例の方が高濃度であり、記録感度が高い。また、
同じ濃度では、−ライン当りの記録時間が短かくて済み
、高速記録が可能となり、しかも消費電力量も低減でき
る。また、乾乾画像の画質も本実施例の方が滑らかで良
好なものであった。

〔比較例１〕 基体としし厚さ４．５　μｍのポリエチレンテレフタレ
ートシート（帝人１ｍ）を用い、インクの塗工面とは反
対側の面にスティッキング防止層として熱硬化させた厚
み０．２　μｍのシリコーン樹脂（信越シリコーン製Ｋ
Ｓ７２２）層を設けた以外は実施例１とまったく同様に
して感熱転写シートを作製し、熱転写記録を行った。そ
の結果を第３図ないし第５図に併記した。基体の厚み（
スティッキング防止層を含む）は実施例１よりやや薄い
にもかかわらず記録感度は実施例１よりも低下している
。

〔比較例２〕 スティッキング防止層を設けないこと以外は、全く比較
例１と同様にして、感熱転写シートを作製し、熱・麻写
記録を行った。通電パルス幅が２０ｆｆｌＳｅＣ以上の
時著しくスティッキング現象が発生し、感熱転写シート
の走行が不能に陥り、転写記録を行うことができなかっ
た。

〔実施例２〕 基体として厚さ２μｍのアラミドシー１−（尼化成工業
製）も用いた以外は実施例１−と全く同様にして感熱転
写シートを作製し、熱転写記録を行った。その結果を第
３図ないし第５図に併記した。

基体が実施例１より薄くなったことより、熱伝導性、熱
効率か向上して記録感度がより一層増大している。また
、記録後のシートは破断は、もちろん、伸縮もなく、走
行上の問題点は何も無かった。

記録画質も良好なものであった。

〔実施例３〕 基体として厚さ２μｍのアラミドシート、イエロー染料
として凝集エネルギが３１　Ｋｃａｌ／　ｍｏｌの日本
感光色素研究所製染料ＮＫ−３０５８，マゼンタ染料と
して同じ＜　２８Ｋｃａｌ／ｍｏｌの日本感光色素研究
所製染料ＮＫ−２０４８、シアン染料として同じ＜　２
８Ｋｃａｌ／ｍｏｌの日本感光色素研究所製染料ＮＫＸ
−８０１を用いた以外は実施例１と全く同様にして感熱
転写シー１〜を作製し、熱転写記録を行った。結果を第
３図ないし第５図に併記した。凝集エネルギが小さく、
昇華速度の大きい染料を使用したことにより、実施例２
よりも、さらに、記＠感度が高く、高速記録が可能な感
熱転写シートである。

Ｃ発明の効果〕 本発明によれば記録感度の高い感熱転写シートを提供で
きるので、従来品に比べ高速の転写記録が可能となる。

また、スティッキング防止層を設けなくてもスティッキ
ングが起こらず、走行性が優れている。さらに、スティ
ッキング防止層が不要であるので感熱転写シートの製造
工程で、塗工工程はインク層だけとなるので作業工程、
時間等が短縮され、生産性が向」ニする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の感熱転写シートの平面図、
第２図は第１図のＩＩ　−Ｉ！矢視断面図、第ご３図は
感熱転写シートのイエローインクの記録感度特性図、第
４図は同じくマゼンタインクの記録感度特性図、第５図
は同じくシアンインクの記録感度特性図である。 １・・・感熱転写シート、２・・・基体、３・・・イン
ク層、４・・・イエローインク層、５・・・マゼンタイ
ンク層、６・・・シアンインク層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、基体上に熱転写性インク層を設けた感熱転写シート
   において、 前記基体として下記化学構造式で示される基本繰り返し
   構成単位を主成分とする高分子シートを使用することを
   特徴とする感熱転写シート。 ▲数式、化学式、表等があります▼ ２、前記基体の厚みが１μｍ以上、２０μｍ以下である
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の感熱転
   写シート。 ３、前記熱転写性インク層中に熱により昇華または気化
   する染料を含有することを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の感熱転写シート。