JPH0373389A - 熱転写インク紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は昇華方式の感熱転写に用いられる高感度の熱転
写インク紙に関する。

［従来技術および課題］ 近年、急速に普及しつつあるファクシミリ、プリンタ、
複写機などのＯＡ機器の出力端末としては情報量および
視覚面からカラー記録の要求が高い。また、テレビの画
像をカラーで記録する技術の確立も望まれている。現在
、このような目的のため、電子写真、インクジェット、
感熱転写の各方式によるカラー記録技術が種々検討され
ている。

これら各種出力方式の中で感熱転写方式は、装置の保守
容易で操作性が高く、装置および消耗品が安価であるこ
とから他の方法に比べ有利な記録方式である。

かかる感熱転写方式には、ベースフィルム（基材）上に
形成したインク層（色材層）を感熱ヘッドにより加熱溶
融して被記録体上に転写記録する溶融方式と、ベースフ
ィルム上に昇華性色素を含むインク層を形成し、これを
感熱ヘッドにより加熱して昇華させ被記録体上に転写記
録する昇華方式このうち昇華方式は感熱ヘッドに与える
エネルギーを変えることにより、色素の昇華転写量を制
御することができ階調記録が容易でフルカラー記録には
特に好ましい。

しかしながら、昇華型熱転写記録方法は、印画スピード
が遅く、また得られた画像の色濃度が低い等の欠点があ
る。

本発明は、昇華型軌転写記録方法に用いられるインク紙
の記録感度の向上および記録色濃度の向上をはかること
を目的とする。

［課題を解決するための手段］ すなわち本発明は、基材、および該基材上に設けられた
熱転写用染料を含む色材層からなる熱転写インク紙であ
って、該色材層が融点６０〜２００℃の可塑剤を含有す
ることを特徴とする熱転写インク紙を提供するものであ
る。

本発明のインク紙を用いると低い熱エネルギーにて高い
色濃度の印画が得られる。

つぎに、本発明を図面を参照しながら具体的に説明する
。本発明の熱転写インク紙（１）は、第１図に示すよう
に基材（２）と、該基材上に設けられた色材層（３）か
らなり、受像体（４）と重ねてサーマルヘッド（５）に
より加熱され印字、印画を行う。

本発明インク紙に使用される基材としては、紙や各種樹
脂フィルムか挙げられ、例えば、コンデンサー紙、ポリ
カーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエス
テルフィルム等を用いることかできる。また必要に応じ
て、サーマルヘッドと接触する面に耐熱層を設けてもよ
い。

本発明のインク紙の色材層は、バインダーであるポリマ
ーに染料および融点６０〜２００℃の可塑剤が配合され
る。

該ポリマーとしては染料の保持能力を有し、般にかかる
記録インク紙に従来用いられているものがいずれも用い
ることができる。例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹
脂、酢酸セルロース樹脂、ブチラール樹脂、酢酸ビニル
樹脂、およびそれらの混合物もしくは共重合体が単独で
、あるいは併用して使用できる。これらの樹脂は必要に
応じて一部架橋させてもよい。また必要に応じてンリカ
、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等の
充填剤を添加してもよい。

染料としては従来より熱記録方式にて一般的に用いられ
るアントラキノン系、ナフトキノン系、インドアニリン
系等の染料がいずれも用いられる。

色材層中の可塑剤としては融点６０〜２００℃のものが
用いられる。低分子量で融点が６０〜２００℃のものは
固形であり、バインダーとの相溶性が良好なものを選択
する。

かかる可塑剤としては、例えばワックス、低分子量ポリ
エチレン、低分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体、紫
外線吸収剤等が用いられる。

可塑剤の融点が６０℃より低いと、常態保存中にインク
紙内の染料が表面にブリードしやすくなる。このため、
ブリードした染料がインク紙の背面に付着する。また、
融点が２００℃を越える可塑剤では、印画時に溶融せず
、したがって可塑剤によりインク層が可塑化されないの
で、高濃度の印画は得られない。

本発明に用いられ得る紫外線吸収剤としては、ベンゾフ
ェノン系またはベンゾトリアゾール系などの一般に紫外
線吸収剤として用いられているものがいずれも用いられ
る。具体的には２．４−ジヒドロキン−ベンゾフェノン
、２−ヒドロキン４−メトキシベンゾフェノン、２２゛
−ジヒドロキン−４−メトキシベンゾフェノン、２．２
’ジヒドロキノー４．４′−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、２−（５−メチル−２−ヒドロキシフェニル）ベン
ゾトリアゾール、’２−［２−ヒドロキシ−３，５−ビ
ス（α、α′−ジメチルベンジル）フェニル］−２Ｈ−
ベンゾトリアゾール、２−（３５−ジ−ｔ−ブチル−２
−ヒドロキンフェニル）ベンゾトリアゾール、２−（３
−ｔ−ブチル−５−メチル−２−ヒドロキシフェニル）
−５−クロロベンゾトリアゾールｌ−（３，５−ジ−ｔ
−ブチル−２−ヒドロキシフェニル）−５−クロロベン
ゾトリアゾール、２−　（３，５−ジ−ｔ−アミル−２
−ヒドロキシフェニル）ベンゾトリアゾールなどが例示
される。

可塑剤として、紫外線吸収剤を用いると、受像紙の印画
像表面にまで紫外線吸収剤が移行し、印画紙の耐光性が
改善される効果も生ずる。

可塑剤の配合量は色材層中、０〜５０重量％である。可
塑剤は単独、あるいは適宜二種以上を組み合わせて用い
てもよい。また、色材層の厚みは従来公知のインク紙と
同様であってよい。

色材層上に異常転写の防止層を設ける場合、ブチラール
樹脂を用いるのが好ましい。該ブチラール樹脂は、ガラ
ス転移点が５０〜１００℃であるのが好ましい。ガラス
転移点が１００℃を越えると印画濃度が低下し、また、
ガラス転移点が５０℃より低いと、高温保持時のブロッ
キングを防止することができない。また、ブチラール層
の厚みは、０．０４〜０．４μｍか望ましい。層厚が０
゜４μｍを越えると印画濃度が低下し、一方０．０４μ
ｍより小さいと異常転写の防止効果が少ない。

本発明の熱転写インク紙を製造するには、従来公知の製
造法がいずれも採用できる。

なお、本発明のインク紙と組み合わせて用いる受像紙は
種々のものが用いられてよい。これら受像紙の中には、
熱記録時に染着層がインク紙の色材層と融着する、いわ
ゆる異常転写の現象を生じるものがあるが、インク紙の
色材層上に薄膜のブチラール層を設けることによりこの
ような現象が防止される。

［作用］ 色材層に所定の融点を有する可塑剤を配合することによ
り、熱記録時に色材層内の拡散速度が向上し、色材層中
の染料が受像紙に移行しやすくなる。

［発明の効果コ 本発明のインク紙を用いると、高感度、高濃度の印画が
可能となる。また、色材層上に薄膜のブチラール層を用
いた場合は、異常転写が防止される。可塑剤として紫外
線吸収剤を用いれば、印画後の画像の耐光性も改善され
る。

［実施例］ つぎに本発明を実施例、比較例によりさらに詳しく説明
する。

実施例１ ポリエステルフィルム上に下記に示す塗工液Ｉ−Ａをワ
イヤーバーで２μｌ厚になるよう塗工し、６０℃で５分
間乾燥してインク紙を得た。

また、コート紙上に、下記に示す塗工液１−Ｂをロール
コータ−で約１０ｇ／ｍ”になるように塗布し、１３０
℃で５分間乾燥させ受像紙を得た。

塗工液１−Ａ 組　　成　　　　　　　　　配合！　（ｇ）ポリアミド
樹脂　　　　　　　　　　　２０（パーサロン１１４０
、ヘンケル白水（株）製）分散染料　　　　　　　　　
　　　　　ＩＯ（カヤセットレッド１２６、日本化薬（
株）製）可塑剤　　　　　　　　　　　　　　　　５（
ワックス、リケマールＳ　−３００ （融点６４．５°Ｃ）、理研ビタミン（株）製）溶剤（
イソプロピルアルコール）４０ 溶剤（トルエン）４０ （コロネート上１日本ウレタン製） アミノ変性シリコーン　　　　　　　　　　ｌ（Ｋ　Ｆ
　−３９３、信越化学工業（味）製）エポキン変性シリ
コーン　　　　　　　　Ｉ（Ｘ−２２−３４３、信越化
学（株）製）溶剤（メチルエチルケトン）　　　　　　
４０溶剤（トルエン）４０ インク紙の色材層と、受像紙の染着層を互いに対向させ
て密着し、下記の条件にてサーマルヘッドで熱記録を行
った。

主走査、副走査の線密度１６１１１７ｍｍ記録電力　　
　　　　　：０．６Ｗ／ドツトヘツドの加熱時間　　　
２０〜１６ｍ５塗工肢１−Ｂ： 組　　成　　　　　　配合量（ｇ） 飽和ポリエステル樹脂　　　　　　　　２０（バイロン
２００、東洋紡（株）製） ポリイソシアヌレート　　　　　　　　　　３後記の第
１表に、熱記録時の異常転写の有無、および記録画像の
耐光性テスト結果を示す。なお、耐光性のテスト結果は
、記録濃度値（光学濃度）！。

０の印画物を、サンシャインカーボンアーク耐光性テス
ト機（スガ試験機製：ＷＥＬ−８ＵＮ−ＤＣ）にて５０
℃、６０時間テスト後の光学反射濃度値をマクベス社製
濃度計（ＲＤ−５１４）にて測定した値を示す。この値
が大きいほど耐光性が良好であることを示す。また、第
２図はサーマルヘッドでの加熱時間に対する記録濃度（
光学濃度）を示す。

実施例２ 可塑剤として紫外線吸収剤を用いた下記の塗工ｄ２−Ａ
を用い、実施例１と同様にしてインク紙を製造した。実
施例１と同様にして印画を行った結果を第１表および第
２図に示す。

塗工液２−Ａ： 組　　成　　　　　　　配合量（ｇ） ポリアミド樹ｆｌＩ　　　　　　　　　　　　　　　２
０（パーサロン１１４０、ヘンケル白水（Ｉ）製）分散
染料　　　　　　　　　　　　　　　１０（カヤセット
レッド１２６、日本化薬理）紫外線吸収剤　　　　　　
　　　　　　　　５（２−（５−メチル−２−ヒドロキ
シフェニル）ベンゾトリアゾール、融点１２８℃） 溶剤（イソプロピルアルコール）４０ 溶剤（トルエン）４０ 実施例３ 実施例２と同様、可塑剤として多量に紫外線吸収剤を配
合した下記の塗工液３−Ａを用いて、実施例１と同様に
して色材層を形成した。該色材層の上にブチラール樹脂
（積木化学工業（株）製：エスレックＢＬ−９）のメタ
ノール溶液をワイヤーバーにて塗工し、ついで６０℃で
５分間加熱してブチラール樹脂層（０，１μ厚）を設け
た。実施例】と同様にして印画を行った結果を第１表お
よび第２図に示す。

塗工液３−Ａ 組　　戚　　　　　　配合量（ｇ） ポリアミド樹脂　　　　　　　　　　　　２０（パーサ
ロン１１４０、ヘンケル白水（ａ）ＩＪ）分散染料　　
　　　　　　　　　　　　　１０（カヤセットレッド１
２６、日本化薬理）紫外線吸収剤　　　　　　　　　　
　　　２゜（２−（５−メチル−２−ヒドロキンフェニ
ル）ベンゾトリアゾール、融点１２８℃） 溶剤（イソプロピルアルコール）　　　　　４０溶剤（
トルエン＞　　　　　　　　　　　　　４０比較例１ 実施例１の塗工ｍ＋−Ａにおいて、可塑剤を配合せずに
インク紙を調製した。実施例Ｉと同様にして印画を行っ
た結果を第１表および第２図に示す。

比較例２ 実施例１において塗工液１−Ａの可塑剤量を増加した下
記の塗工液を用い、同様にしてインク紙を製造した。前
記と同様に印画を行った。

塗工液 組　　成　　　　　　　　　配合量（ｇ）ポリアミド樹
脂　　　　　　　　　　　　２゜（パーサロン１１４０
、ヘンケル白水（株）製）分散染料　　　　　　　　　
　　　　　　１０（カヤセット−ノド１２６、日本化薬
理）可塑剤　　　　　　　　　　　　　　　　　３５（
ワックス；リケマールＳ　−３００ （融点６４５°Ｃ）、理研ビタミン（抹）製）溶剤（イ
ソプロピルアルコール）　　　　　４０溶剤（トルエン
）４０ 比較例３ 実施例２において塗工液２−Ａの紫外線吸収剤量を増加
し、同様にしてインク紙を製造した。前記と同様に印画
を行った。

塗工液： 組　　成　　　　　　　　　配合量（ｇ）ポリアミド樹
脂　　　　　　　　　　　　　２０（パーサロン１１４
０、ヘンケル白水（株）製）分散染料　　　　　　　　
　　　　　　　１゜（カヤセットレッド＋２６、日本化
薬理）紫外線吸収剤　　　　　　　　　　　　　３５（
２−（５−メチル−２−ヒドロキシフェニル）ベンゾト
リアゾール、融点１２８℃） 溶剤（イソプロピルアルコール） 溶剤（トルエン） 第 表 ０ ０ ものの異常転写は防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明インク紙の断面構造を示す概略説明図、
第２図は加熱時間と光学濃度の関係を示すグラフである
。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）基材、および該基材上に設けられた熱転写用染料
   を含む色材層からなる熱転写インク紙であって、該色材
   層が融点６０〜２００℃の可塑剤を含有することを特徴
   とする熱転写インク紙。
2. （２）色材層上にブチラール樹脂層を設けた前記請求項
   １記載のインク紙。
3. （３）可塑剤として紫外線吸収剤を用いた前記請求項１
   または２記載のインク紙。