JPH0452193A - 昇華型熱転写用受像媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱昇華性染料を含有した転写層を有する熱転
写記録媒体と組合せて使用される昇華型熱転写用受像媒
体に関する。

〔従来の技術〕

熱昇華性染料を含有した転写層を有する熱転写記録媒体
と、該記録媒体の裏面からの熱印字によって昇華した染
料を受容する受像媒体とを用いる昇華型熱転写記録方式
は、優れた中間調記録が可能で、カラー写真に近いフル
カラーハードコピーを提供するものとして、近年注目さ
れている。

この記録方式で用いられる受像媒体の染料受容層として
は、熱昇華性染料に対して強い染着性を示す熱可塑性樹
脂、例えばポリエステル樹脂、塩化ビニル／酢酸ビニル
系共重体樹脂などが用いられている。ただ、染料受容層
として、ガラス転移点（Ｔｇ）が低い樹脂を用いた受像
媒体は、耐熱性が低いため、記録時に転写記録媒体（イ
ンクシート）と融着するという欠点や保存後に退色する
という欠点がある。これに対して、Ｔｇが高い樹脂を染
料受容層に用いた受像媒体は、感度が低下するという欠
点を有する上に、耐熱性の面でも必ずしも充分とはいえ
ない。（記録時に熱融着はしないが、受容層表面の平面
性が低下し１画像の鮮明性が低下する。） このような欠点を解決するために、ガラス転移点（Ｔｇ
）が−１００〜２０℃の範囲内の極性基を有する合成樹
脂からなる領域とＴｇが５０〜１５０℃の範囲内の合成
樹脂からなる領域とが表面に露出するように形成された
受容層を有する被転写シート（特開昭６０−２５７９３
号公報）や、Ｔｇが４５℃以下の熱可塑性飽和ポリエス
テル樹脂とＴｇが４５℃を越える熱可塑性飽和ポリエス
テル樹脂を含む受容層を設けた被転写シート（特開昭６
３−３１２１８８号公報）が、提案されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、染料受容層を構成する樹脂として、上記のよ
うにＴｇの高い樹脂とＴｇの低い樹脂とを併用した場合
でも、感度（染着性）と画像の保存性においては、ある
程度満足されるものになるとはいうものの、耐熱性につ
いては未だ満足されるものではない。

従って、本発明の目的は、耐熱性に優れていて、剥離性
が良好であり、受容層表面の平面性の低下が小さく、鮮
明な画像が得られ、もちろん感度（染着性）と画像の保
存性にも優れた受像媒体を提供することをにある。

Ｃ課題を解決するための手段〕 本発明によれば、基体上に熱昇華性染料が染着可能な染
料受容層を有する受像媒体において、該受容層が架橋前
のガラス転移点が５０℃以下の染着性架橋樹脂と離型剤
を主成分とするものであることを特徴とする昇華型熱転
写用受像媒体が提供される。

すなわち、本発明の昇華型熱転写用受像媒体は、Ｔｇが
低くしかも架橋された樹脂と離型剤を主成分とした染料
受容層を基体上に設けたものであるが、上記構成とした
ことから、受容層の耐熱性が高くなり、そのため受容層
と熱転写記録媒体の染料転写層との剥離性が良好になり
、しかし、受容層表面の平面性の低下が小さいので、画
像濃度が高く且つ画像の鮮明性にも優れ、その上画像の
長期保存性にも優れたものとなる。

次に本発明を図面により説明すると、本発明の具体的構
成及び作用は以下の通りである。

第１図において、本発明の受像媒体は受像基体Ａ及び染
料受容層Ｂから構成されている。すなわち、本発明の受
像媒体は、受像基体Ａ上に、架橋前のＴｇが５０℃以下
の染着性架橋樹脂とＭ型剤を主成分とする染料受容層Ｂ
を塗布した構成となっている。

また、１はサーマルヘッドを示し、昇華転写記録媒体は
耐熱層２、転写基体３及び染料転写層４から構成されて
いる。

サーマルヘッド１からの加熱により、昇華転写記録媒体
の染料転写層４から熱昇華性染料が昇華及び拡散し、昇
華した染料は受像媒体の染料受容層Ｂに転移する。受像
媒体へ移った昇華染料は、染料受容層Ｂを形成する染料
染着性樹脂中を拡散し、染着する６ 従来の受像媒体において、記録時における熱融着を防ぎ
、記録後の剥離性を高めるために、染料受容層Ｂ中にシ
リコーンオイル等の離型剤を含有させることは知られて
いるが、離型剤含有量が少ないときは、剥離性向上効果
が不充分で、記録後に染料転写層４が染料受容層Ｂ側へ
剥ぎ取られてしまう。ところが、剥離性を高めるために
離型剤の含有量を多くすると、今度は受像基体Ａと染料
受容層Ｂとの間の接着力が弱くなって、記録後に染料受
容層Ｂが染料転写層４側へ剥ぎ取られてしまうという現
象が起きる。

しかしながら、本発明の受像媒体の染料受容層Ｂは、染
着性架橋樹脂と離型剤から構成されている、すなわち染
料受容層Ｂは架橋構造を形成しているので、高い耐熱性
を有している。従って、離型剤の含有量が比較的少ない
場合においても、記録後の染料受容層Ｂと染料転写層４
との剥離性は充分である。また、耐熱性が高いため、熱
エネルギー印加部、すなわち画像記録部の染料受容層表
面の平面性の低下の度合が小さい（凹凸になりにくい）
。従って、受容層表面における光の散乱（表皮拡散）が
抑えられ、画像の鮮明性が保持される。

反射型の受像媒体においては、受容層表面の光の散乱が
少ない程、高い画像濃度を示す。

更に、本発明の受像媒体の染料受容ＩＢは、　Ｔｇが５
０℃以下の染着性樹脂の架橋構造物からなっているため
、記録時には充分な染料移行性（染料の熱拡散を疎外し
ない）を有し、しかも記録後の画像保存時においては染
料の拡散が抑制され、長期保存においても画像がボケな
いという非常に好ましい性能を有している。

上記のことから、本発明の受像媒体は、記録後の染料受
容層Ｂと染料転写層４との剥離性が良好で、高感度でし
かも画像の鮮明性、保存性の優れたものとなる。

本発明の染料受容層Ｂにおいて使用される染着性樹脂は
、架橋反応が可能な官能基を有する樹脂であって、しか
も架橋前のガラス転移点が５０℃以下のものである。こ
の場合、架橋反応が可能な官能基としては、水酸基、カ
ルボキシル基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ
基等が主たるものであり、染着性樹脂としては、これら
の官能基を有するポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート、ブチラー
ル樹脂、ポリサルホン、ポリビニルアルコール、ポリス
チレン、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート化合物、末
端インシアネートプレポリマー、メラミン樹脂、尿素樹
脂、ポリビニルアセタール、ポリウレタンポリオール、
ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ア
クリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げ
られる。

これらは単独で、あるいは２種以上混合して使用され、
また共電体を使用することもできる。

上記樹脂を架橋させるには架橋剤が用いられるが、この
場合の架橋剤としては、上記の樹脂の中から選択された
樹脂の官能基と架橋反応し得る官能基を有する上記の樹
脂がそのまま使用できる他、フェノール樹脂、各種のイ
ンシアネート化合物、ジアルデヒド、ポリメチロール化
合物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、
アルミニウムキレート化剤、ジルコニウムキレート化剤
、Ｍｇ、Ｃａ、Ｚｎ、Ｐｂ等の多価金属化合物、有機酸
、無機酸、各種の有機及び無機塩、金属石けん、各種の
ポリアミン等の公知の架橋剤が使用できる。染着性樹脂
に対する架橋剤の使用割合は、約５０重量ｒ以下とする
のが好ましい。

また、本発明の染料受容層Ｂにおいては、離型剤として
、各種の変性シリコーンオイルの他、シリコーン樹脂、
シリコーンポリエステル、各種のフッ素含有樹脂等従来
公知の離型剤が、単独であるいは２種以上混合して使用
される。染着性樹脂に対する離型剤の使用割合は、約０
．１〜約３０重量％が好ましい。

なお、染料受容層Ｂ中には、充填剤を含有させることも
できる。充填剤としては、シリカ、酸化チタン、炭酸カ
ルシウム等の白色顔料が挙げられ、その添加量は、該受
容層の樹脂量に対して、５〜６０重量２が好ましい。そ
の他、染料受容層には、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤等を適宜含有させることができる。

また、本発明の受像媒体における基体Ａとしては、合成
紙、アート紙、上質紙、コート紙、グラビア紙、バライ
タ紙、セルロース繊維紙、プラスチックフィルム等が単
独で又はそれらの積層体で、好適に使用される。

なお、上記基体上への染料受容層の塗布量は、固形分量
で０．１〜２０ｇ／　ｒｒ？が好適である。

また、上記基体と染料受容層との間に、接着性を更に向
上させる等のために、樹脂あるいは樹脂と硬化剤を主成
分とする中間層を設けることもできる。

〔実施例〕

次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。実施
例では、染着性樹脂として飽和共重合ポリエステル樹脂
を用いた例を示すが、本発明はそれらに限定されるもの
ではない。なお、以下において示す部はいずれも重量基
準である。

実施例１ 下記組成の混合物を、充分混合分散させ、染料受容層用
塗液を調製した。

トルエン　　　　　　　　　　　　　　　　３００部メ
チルエチルケトン　　　　　　　　　　３００部次に、
上記塗液をワイヤーバーを用いて、厚さ約１００牌の白
色ＰＥＴフィルム（商品名Ｅ２０；東し社製）上に塗布
し、乾燥温度１２０℃で１分間乾燥して、厚さ約５趣の
染料受容層を形成させ、更に６０℃で５０時間二一ジン
グして、本発明の受像媒体を作成した。

一方、昇華転写記録媒体として、バック層としてシリコ
ーン硬化樹脂膜（厚さ約１声）を設けた厚さ６癖のＰＥ
Ｔフィルム上に、下記処方のインク層（すなわち染料転
写層）用塗液を、約２声の厚さに塗布して、転写記録媒
体を得た。

メチルエチルケトン　　　　　　　　　　９５部トルエ
ン　　　　　　　　　　　　　　　　９５部得られた転
写記録媒体と受像媒体とを、転写記録媒体のインク層と
受像媒体の染料受容層とが対面するように重ね合わせ、
転写記録媒体の裏面からサーマルヘッドで加熱エネルギ
ーを変えて、画像記録を行なった。なお、サーマルヘッ
ドの記録密度は６ドツト／圃であり、記録出力は０．４
２１ｉ’／ドツトであった。また記録後のサンプルにつ
いて、画像保存性試験（６０℃、５０％Ｒ）Ｉで３００
時間放置）を行なった。

実施例２ 実施例１において、染着性樹脂をバイロン６００からバ
イロンＧＫ１３０（７ｇ２４℃；東洋紡績社製）に代え
た以外は、実施例１と同様にして染料受容層を形成させ
て、本発明の受像媒体を作成した。

続いて、実施例１と同様にして画像記録を行ない且つ記
録後のサンプルについて画像保存性試験を行なった。

実施例３ 染料受容層用塗液として下記処方のものを用いた以外は
、実施例１と同様にして染料受容層を形成させて、本発
明の受像媒体を作成した。

大日本インキ化字工采杜袈ノ トルエン　　　　　　　　　　　　　　　　３２０部メ
チルエチルケトン　　　　　　　　　　３２０部続いて
、実施例１と同様にして画像記録を行ない且つ記録後の
サンプルについて画像保存性試験を行なった。

比較例１ 実施例１において、染着性樹脂をバイロン６００からバ
イロン２００　（７ｇ６７℃；東洋紡績社製）に代えた
以外は、実施例１と同様にして染料受容層を形成させて
、比較用の受像媒体を作成した。

続いて、実施例工と同様にして画像記録を行ない且つ記
録後のサンプルについて画像保存性試験を行なった。

比較例２ 実施例１において、染料受容層用塗液中のイソシアネー
ト化合物を除いた以外は、実施例１と同様にして比較用
の受像媒体を作成し、画像記録を行ない且つ記録後のサ
ンプルについて画像保存性試験を行なった。

比較例３ 染料受容層用塗液として下記処方のものを用いた以外は
、実施例１と同様にして比較用の受像媒体を作成し、画
像記録を行ない且つ記録後のサンプルについて画像保存
性試験を行なった。

トルエン　　　　　　　　　　　　　　　　２８０部メ
チルエチルケトン　　　　　　　　　　２８０部比較例
４ 染料受容層用塗液として下記のものを用いた以外は、実
施例１と同様にして比較用の受像媒体を作成し、画像記
録を行ない且つ記録後のサンプルについて画像保存性試
験を行なった。

アミノ変性シリコーンオイル １０部 （商品名５Ｆ８４１７；　トーレ・シリコーン社製）ト
ルエン　　　　　　　　　　　　　　　　２８０部メチ
ルエチルケトン　　　　　　　　　　２８０部以上の画
像記録の結果及び画像保存性試験の結果を、第１表に示
す。

第１表 注）剥離性　・・記録後の染料受容層と染料転写層との
剥離性 画像濃度・　マクベスＲＤ９１８型濃度計による画像濃
度の最大値 光沢度・・・画像記録部の染料受容層表面の６０°〜６
０’鏡面光沢度 第１表の結果から、本発明の受像媒体は、耐熱性が高い
ため、剥離性が良好であり、しかも染料受容層表面の平
面性の低下も小さく、高濃度画像が得られ、また画像の
長期保存性にも優れていることが分かる。

なお、染料受容層に高Ｔｇの染着性架橋樹脂を用いた場
合には、耐熱性は良好であるが画像濃度（染着性）が低
く（比較例１）、また非架橋性樹脂を用いた場合には、
耐熱性が低いとか、染料受容層表面の平面性の低下が大
きい（耐熱性が不充分）とか、あるいは画像の保存性に
劣る（比較例２〜４）という問題点を有することが分か
る。

〔発明の効果〕

本発明の昇華型熱転写用受像媒体は、低Ｔｇの染着性架
橋樹脂と離型剤を主成分とした染料受容層を基体上に設
けた構成としたことから、染料受容層の耐熱性が高く、
そのため染料受容層と転写記録媒体の染料転写層との間
の剥離性が良好なものとなり、しかも染料受容層表面の
平面性の低下が小さいので、高濃度の鮮明な画像を得る
ことができる。また、得られた画像は長期保存性に優れ
、画像ボケが発生しにくい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る昇華型熱転写用受像媒体の受像機
構を示すための模式断面図であり、昇華転写記録媒体の
模式断面図も含んでいる。 Ａ・・・受像基体、Ｂ・・・染料受容層、１・・・サー
マルヘッド、２・・・転写記録媒体の耐熱層、３・・・
転写記録媒体の転写基体、４・・・転写記録媒体の染料
転写層。 特許出願人　株式会社　リ　　コ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）基体上に熱昇華性染料が染着可能な染料受容層を
   有する受像媒体において、該受容層が架橋前のガラス転
   移点が５０℃以下の染着性架橋樹脂と離型剤を主成分と
   するものであることを特徴とする昇華型熱転写用受像媒
   体。