JPS63177409A - 固体電解コンデンサの製造法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造法

Info

Publication number
JPS63177409A
JPS63177409A JP869587A JP869587A JPS63177409A JP S63177409 A JPS63177409 A JP S63177409A JP 869587 A JP869587 A JP 869587A JP 869587 A JP869587 A JP 869587A JP S63177409 A JPS63177409 A JP S63177409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid electrolytic
film
lead
electrolytic capacitor
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP869587A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2567234B2 (ja
Inventor
小関 哲哉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemi Con Corp
Original Assignee
Nippon Chemi Con Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemi Con Corp filed Critical Nippon Chemi Con Corp
Priority to JP62008695A priority Critical patent/JP2567234B2/ja
Publication of JPS63177409A publication Critical patent/JPS63177409A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2567234B2 publication Critical patent/JP2567234B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、誘電体皮膜上に二酸化鉛層が積層されてなる
固体電解コンデンサの製造法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題点)従来
から、電解コンデンサに使用される湿式のイオン電解質
の代わりに、誘電体金属酸1ヒ皮膜、特にタンタル電極
(陽極)表面を酸化して形成した酸化タンタル皮膜の上
に、固体電解質といわれる半導体二酸化マンガン(Mn
O□)層を形成したものが商業的に実用化されたものと
して知られている。
そして、同様にして誘電体金属酸化皮膜の上に、Mn0
zの代わりに固体電解質として二酸化鉛を用いる試みが
なされていたが、このような初期の試みは商業的に実用
化するところまでいかなかった。
しかし、二酸化鉛は著しく高い導電性を有することから
、Mn02jfflを持つコンデンサに比してすぐれた
電気的及び物理的特性を持つコンデンサを得ることが期
待されたが、従来技術ではコンデンサ中に二酸化鉛の層
を形成する良い方法がないために、実用的なコンデンサ
を作ることを成功させることができなかった。
このような点を解決する方法の一つとして、コンデンサ
に二酸化鉛の層を形成するに当たり、水溶液中の二価の
鉛化合物を酸1ヒ、特に過硫酸塩によって酸化して、二
酸化鉛を形成せしめるという反応を利用することが提案
されている。この方法によれば従来の問題、特に誘電体
酸化皮膜上に積層された二酸化鉛層の機械的強度が改善
され、またその二酸化鉛層の形成も簡単になしうるとい
うことからかなり実用的なコンデンサが得られるとされ
ている。
ところで、固体電解コンデンサの誘電体は一般的に多孔
質となしたものが使用され、その多孔質誘電体の上に二
酸化鉛の皮膜を積層させて固体電解コンデンサを形成す
るということがなされている。したがって二価の鉛化合
物及び酸化剤を含有する水溶液とその多孔質誘電体表面
全体とは二酸化鉛の皮膜を生成させる際に接触している
必要があり、その多孔質誘電体表面上に存在する細かい
ビットの内部まで二価の鉛化合物及び酸化剤を含有する
水溶液が浸透していくことが望まれる。
ところが、多孔質誘電体皮膜である酸化金属皮膜、特に
Al2O3皮膜層は水ぬれが悪く、したがって二酸化鉛
皮膜を積層しようとした場合、そのA1□0.皮膜表面
がその二価の鉛化合物及び酸化剤、特に過硫酸塩を含ん
だ水溶液と充分に接触しないこととなり、その結果その
誘電体皮膜上に一様に二酸化鉛皮膜を形成することがで
きないこととなっていた。そして、このようにして作ら
れた固体電解コンデンサは均一な製品とすることが難し
く、またその電気的特性及び物理的機械的特性も必ずし
も満足できるものではながった。
特に、多孔質誘電体皮膜上に存在する細かいビットの内
部はその水溶液と充分に接触できないことから、誘電体
層を多孔質とし、その上に二酸化鉛層を形成するという
固体電解コンデンサとしての特性を十二分に生かすこと
ができなかった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者はかかる問題に鑑み鋭意研究の結果、誘電体皮
膜と二価の鉛化合物及び酸化剤とを含有する水溶液とを
接触させ、誘電体皮膜上に二酸化鉛皮膜を積層させて固
体電解コンデンサを製造する際に、予め誘電体皮膜を界
面活性剤を含む溶液に浸漬、乾燥した陵、その二価の鉛
化合物及び酸化剤を含有する水溶液に接触させることに
より、そうした問題点が解消できることを見出だした。
こうした方法を採用すると、その誘電体皮膜表面とその
水溶液との接触が良好となり、二酸化鉛の析出がその誘
電体皮膜表面の細かいビット内においても達成されると
共にその誘電体皮膜と二酸化j9皮膜との密着性も優れ
ており、さらに得られた固体電解コンデンサは優れた電
気的特性等を有するものとなるのである。
本発明はすなわち、陽極箔上の誘電体金属酸化物皮膜に
、鉛(n)化合物と過硫酸塩とを含有する溶液を接触し
て二酸化鉛皮膜を積層する固体電解コンデンサの製造法
において、前記陽極箔の誘電体金属酸化物皮膜を予め界
面活性剤を含む溶lホに浸漬、乾燥した後、それを行う
ことを特徴とする固体電解コンデンサの製造法である。
なお、本発明の誘電体金属酸化物皮膜は、金属陽極箔の
表面を陽極酸化して形成した常法によるものであること
が好ましい。
さらにまた、誘電体皮膜を、鉛を二酸化鉛に酸化するた
めの二価の鉛化合物と過硫酸塩とよりなる溶液と接触す
るに当たっては、鉛(II)化合物、例えば酢酸鉛及び
溶解し易い銀塩とよりなる酸性溶液と、アルカリ金属及
びアンモニウムから選ばれた過硫酸塩を含有する溶液を
使用し、該誘電体皮膜上に二酸化鉛皮膜を積層して固体
電解コンデンサを製造することも好ましい。
本発明で使用される界面活性剤としては、誘電体皮膜と
該誘電体皮膜と接触する溶液との接触性を高めるもので
あれば、特に限定されない。
本発明で使用される界面活性剤としては、それを溶液に
添加することにより、誘電体皮膜表面の複雑かつ非常に
細かいピット内のすみずみに至るまでその溶液を浸透せ
しめるようなものであれば、特に限定されない。
本発明で使用される界面活性剤としては、それを用いて
製造された固体電解コンデンサの電気的特性及び物理的
機械的特性を改善しうるようなものであれば、特に限定
することなく様々なものが使用できる。
本発明で用いることのできる界面活性剤としては、水溶
性界面活性剤及び油溶性界面活性剤があげられるが、水
溶性界面活性剤がより好適に使用できる。
ここで使用される水溶性界面活性剤としては、イオン性
界面活性剤及び非イオン性界面活性剤があげられ、さら
にこのイオン性界面活性剤としては陽イオン界面活性剤
、陰イオン界面活性剤及び両性イオン界面活性剤があげ
られる。
また、本発明で用いることのできる界面活性剤としては
高分子界面活性剤、有機金属界面活性剤、フッ素系界面
活性剤及び反応性界面活性剤があげられる。
ここで使用される陰イオン界面活性剤としては好ましく
はカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル、リン酸
エステル、ホスホン酸塩等があげられ、より好適には 
式R−Coo−のカルボン酸塩、式 R−3o3−のス
ルホン酸塩、R−0・エステル(上式中Rはアルキル基
である。)等があげられる。こられについて具体的なも
のについていうと、ラウリン酸ソーダ、ミリスチン酸ソ
ーダ、パルミチン酸ソーダ、ステアリン酸ソーダ、ステ
アリン酸カリ、パルミチン酸カリ、ミリスチン酸カリ、
ラウリン酸カリ等の脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、例えばABS及びLASとして知られたもの、
アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸
塩、例えばSASとして知られたもの、α−オレフィン
スルホン酸塩、例えばAO9として知られたも、α−ス
ルホン化脂肪酸塩、N−メチル−N−オレイルタウリン
、例えばI gepon  Tとして知られたもの、石
油スルホン酸塩、アルキル硫酸塩、硫酸化ヒマシ油、硫
酸化オリーブ油などの硫酸(ヒ油脂、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルKM塩、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテルtffi 11塩、ポリオキシエチ
レンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、アルキルリン
酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩
、ナフタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物など
があげられる。
ここで使用される陽イオン界面活性剤としては、アミン
塩、例えば第一級アミン塩、第二級アミン塩、第三級ア
ミン塩等があげられる他、第四級アンモニウム塩、ホス
ホニウム塩、スルホニウム塩等があげられ、より好適に
は R1 R,R。
く上式中Rはアルキル基、R1−R3はそれぞれ同一で
あっても異なっていてもよいアルキル基である。)等が
あげられる。これらについて具体的なものをあげると、
例えばオクチルアミン塩、ドデシルエタノールアミン塩
、N−(エチルステアリン酸)−N−ジェタノールアミ
ン塩、トリメチルドデシルアンモニウム塩、N−へキサ
・ドデシルピリジニウム塩、ラウリル・イソキノリニウ
ム塩、ジメチル・ドデシル・フェニルフォスホニウム塩
、ドデシル・ベンジルメチルスルフオニウム塩があげら
れる。
ここで使用される両性イオン界面活性剤としては、分子
中にスルホン酸基とアミン又はアンモニウム塩基を存す
るもの、分子中にスルポン酸基とアミン又はアンモニウ
ム塩基を有するもの、分子中に硫酸エステル基とアミン
又はアンモニウノ、塩基を有するもの等があげられ、よ
り好適にはRI          R1 R。
基、R4−R7は同一でも異なっていてもよいアルキル
基及びR3はアルキレン基である。)等があげられる。
これらについて具体的なものをあげると、例えばN−オ
クタデシル・オキシメチル−N、N−ジメチルベタイン
、N−へ1タデシル−N−エチル−スルフオペタインが
あげられる。
ここで使用される非イオン性界面活性剤としては、例え
ば次のようなものがあげられる。
R−Coo−C1,−CI−CH2−OH1■ OH R−COO−CH2−CH2−〇−CH2−−−−CH
2−OHlR−COO−C6H11O<、R−COO−
CI 2 H2IQ 1o、R−Co −N1−1−R
,−OH,R−Co −N−R,−0H12−0H R−C○ −[OCH2CH2CH2コーOH、R−C
o  N  [OCH2GHz]n  0H5R−[O
CH2CHz]n  0H1 R−NH−[0−CH2−CH2]n−0H1R−3[
0・CHz  CHz]n  OHlH40−Ctli
−CH2−]n  [0−C112−Cllz]n−O
H(上式中Rはアルキル基で、R1及びR2は同一でも
異なっていてもよいアルキル基である。)これらについ
て具体的なものをあげるとポリオキシエチレン(n=5
)ラウリン酸エステル、ポリオキシエチレン(n=5)
ラウリルアミン、ポリオキシエチレン(n=15)ラウ
リルアマイド、ポリオキシエチレン(n=13)オレイ
ルアルコール、ポリオキシエチレン(n=8)オクチル
フェノール、トリエチレングリコール・モノラウリル・
エーテル、ヘキサエチレングリコールステアリン酸エス
テルなどがある。
またここで使用されるフッ素界面活性剤としては、上記
陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性イオン
界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の疎水基の炭素に
結合した水素原子の代わりに、その一部または全部をフ
ッ素原子で置換したものがあげられる。
これらについて具体的なものをあげるとパーフルオロブ
タン酸塩、[1〜10]ジフルオロデカン酸塩、パーフ
ルオロオクチルアミン塩、N−パーフルオロペンタデシ
ル−N−エチルスルフオペタインなどがある。
ここで使用される有機金属界面活性剤としては上記陰イ
オン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性イオン界面
活性剤及び非イオン性界面活性剤の主鎖中にSi、Ti
、Sn、Zr、Ge等の金属を有するものがあげられる
これらについて具体的なものをあげると、例えば7−(
トリエチルシラノ)ヘキサン酸塩、(Buo  )z 
 ・  T  i[○ Ti(OBu)(○ COC+
yHzs )?○ Ti(OBLI>21などである。
本発明において、誘電体皮膜に浸漬する界面活性剤溶液
は、誘電体皮膜表面に該溶液が十分に接触でき、浸透す
るような濃度のものであれば特に限定されず、使用する
界面活性剤の種類、使用する誘電体皮膜の性質及び添加
される溶液中の溶質の種類及び濃度に従って適宜最高な
値を用いることができる。
仮に濃度が低くても、誘電体皮膜の浸漬、屹燥を数回に
わたって行えば、所望量の界面活性剤を誘電体皮膜上に
保持することができる。
その濃度は通常非常に低い濃度でも有効に使用すること
ができ、10−’mol/fという希薄な溶液であって
もよい。
しかし必要以上に多量の界面活性剤を保持させることは
実質上無意味であり、また経済的にも不利である。
使用界面活性剤の濃度はより好適には、二価の鉛化合物
及び過硫酸塩を含有する水溶液中に0゜05wt$から
1.Owt$ノ濃度、特に好適には約0゜1 wtlの
濃度となるようにするのがよい。
本発明で使用する界面活性剤は、誘電体皮膜表面と水溶
液との間に水の表面張力を下げ複雑かつ非常に細かいピ
ット内のすみずみに至るまで水溶液を浸透させ、その結
果として二酸化鉛皮膜の形成が良好になるようなもので
あれば、前記界面活性剤のすべてのものが使用できるも
のである。
本発明の方法によって得られる固体電解コンデンサを、
その好ましい具体例を模式図で図示すると第1図のよう
に陽極側から陰極側へ、アルミニウム層1、A1□0.
誘電体層2、二酸化鉛層3、コロイダルカーボン層4、
銀ペースト層5の順の模式図で現される。なお、更にア
ルミニウム層1には陽極側リード線6が、銀ペースト層
5には陰極測り−ド線7が各々接続されている。
本発明の方法において用いられる誘電体皮膜の基板とし
てはその酸化物がずぐれた誘電体材料ででtってVい コン−等% N〜 N、この基板はその表面をエツチン
グ等により処理してその表面を多孔質化したものが特に
好ましい。そして、その基板表面を多孔質化するに当た
っては既知のどのような方法も本来的に採用することが
できるが、より好適にはエツチングによる方法が便利で
優れている。このエツチング法は上記した基板となる金
属の箔を酸水溶液、好適に64塩酸水溶液中で交流電解
エツチングをすることによりなされる。この場合使用し
得る酸水溶液としては、公知のエツチング用のものから
選択しうるが、その酸としては硫酸、塩酸等の鉱酸が好
ましい、そして、このエツチング処理も、その基板であ
る金属層をどの程度まで多孔質化するかにより、適宜任
意の条件を選んで行うことができる。
本発明に従った固体電解コンデンサの製造方法の最初の
工程は、第1図にその好ましい構造模式図を示すごとく
、アルミニウム層1の上にA I 20、誘電体JI2
を形成する工程に相当するものである。
すなわち、上記したようにして得られた基板の金属層の
表面に誘電体皮膜を形成する。その誘電体皮膜の形成法
としては基板の金属層の表面を酸化処理して行うことか
できる。その酸化処理方法としては、公知の様々の方法
が採用できるが、好適には電気的な酸化方法があげられ
る。この電気的な酸化方法としては、例えば、電圧60
〜80V、好適には電圧70Vで、陽極酸化することに
よりなされるものである。
また、このような陽極酸化は、クエン酸、リン酸あるい
はこれに類するものを含有する適当な陽極酸化に普通に
使用される電解液中で行うことができる。
この電気的に酸化を行う条件は、その酸化皮膜の厚さを
どの程度のものにするか、あるいはその使用する基板の
金属層の材質がどのようなものであるかによって任意に
適切な条件を選択して行うことが望ましく、例えば、使
用電圧、酸化時間を調節して行うことができる。
このようにして形成された誘電体皮膜はその使TiO□
、ZrO□等があげられる。
また本発明における誘電体皮膜は通常の皮膜形態のもの
だけでなく、通常の固体電解コンデンサとしての使用に
耐えうるちのであればどのように形態のものであっても
よく、必ずしも均一な皮膜でなければならないというこ
とはない、そしてその皮膜の形態は必要に応じて適宜還
釈することができる。
本発明に従った固体電解コンデンサの製造法の次の工程
は、第1図に示されるように、Al2O3誘電体層2の
上に二酸化鉛層3を形成する工程に相当するものである
ところで、二酸化鉛は次式に示すように過硫酸塩で溶液
中、特に水溶液中の二価の鉛化合物を酸化することによ
り作られる。
Pb2・  +520s’−+2)+20→ P b 
O2↓+23042−+4H“しかし、このまま誘電体
層の表面の上でこのような反応を行うと、通常生ずる二
酸化鉛は表面に付着し難い。
さらに上記のようにして形成された誘電体層はその表面
を溶液と接触させた場合にその表面が充分に溶液と接触
し難いという問題がある。
上記誘電体層は大抵の場合基板となる膜形成金属を多孔
質処理して、その表面積の増大をはかつているが、その
表面は複雑でかつ細かいビットなどが存在している。
したがって上記問題は、溶液の表面張力などの影響でそ
の誘電体層の表面のすみずみまで溶液が浸透しないため
に生じるものと考えられる。
また、その誘電体層は基板の金属を酸化処理して得られ
た金属酸化物から構成されており、このような金属酸化
物層は必ずしも溶液との接触性が良好でない。特に、酸
化アルミニウム皮膜は、水に対する濡れ性が悪く、普通
によく使用する水溶液を用いた場合、その酸化アルミニ
ウム皮膜の表面は良好に処理することができない。すな
わち、その皮膜表面上の複雑で細かいビット内のすみず
みに酸化鉛層の形成をなすことができず、得られた固体
電解コンデンサの電気的特性が悪いのみでなく、その固
体電解コンデンサの物理的機械的性質も不良なものとな
る。
さらに、二酸化鉛を形成させるのに使用される溶液中に
は、二価の鉛化合物、過硫酸塩といった溶質のほか、そ
のP Hを調節するための溶質が加えられることから、
その溶液自体の表面張力等が増大することとなり、その
誘電体層の複雑で細かいビットを有する表面のすみずみ
までその溶液が浸透し難くなる。
しかしながら、本発明者の研究によれば、そうした問題
点は予め誘電体皮膜を界面活性剤を含む溶液に浸漬、乾
燥して、表面に界面活性剤を保持したiA誘電体皮膜前
記溶液に接触することによって一挙に解決することがで
きるのである。
すなわち、上記で得られた誘電体皮膜の表面を、常法に
より、鉛([I)化合物、例えば酢酸鉛、及び過硫酸ナ
トリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどか
らなる群から選ばれた過硫酸塩、を含む溶液と接触させ
る際に、予め誘電体皮膜を陰イオン性、陽イオン性、両
性、非イオン性、フッ素系及び有機金属系の前記した界
面活性剤から選ばれた一種又は2種以上を組み合わせて
含んだ界面活性剤t!−含む溶液に浸漬、乾燥させてお
くことにより、その誘電体皮膜の表面上に効果的に二酸
fヒ鉛の皮膜を形成させるのである。
界面活性剤の濃度は使用する界面活性剤の種類、使用す
る誘電体皮膜の種類、及び溶液中に存在する溶質の濃度
により、種々の値を選択することができるが、一般的に
は0.05〜0.5wt%の範囲の値とすることができ
る。
ここで形成される二酸化鉛皮膜の厚さは、誘電体皮膜の
表面を二酸化鉛皮膜形成溶液に望ましい厚さの二酸化鉛
層が得られるまで繰り返し接触処理するか、あるいは二
酸化鉛皮膜形成溶液のP H3変化させその二酸化鉛層
の形成速度及び層の厚さを調節することによりなすこと
ができる。
この二酸化鉛皮膜形成溶液のPHを変化させる手法とし
ては、例えば弱酸性又は中性の溶液をアルカリ性にする
ことがあげられる。このアルカリ性側にする具体的な方
法としては、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等の溶液を徐々に加え、所望のPH値、
例えば10〜12、特に最適なP H値10.3となる
ようにすることがあげられる。
この形成される二酸化鉛皮膜の厚さは、通常の固体電解
コンデンサとして要求される範囲を任意に選択して選ぶ
ことができる。
−mに固体電解コンデンサとしては、40oO〜600
0オングストロームの範囲にまで膜を成長させることが
望ましいとされている。
更に別の方法としては、(a)所要の過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸ナトリウム、過[酸カリウムから選ばれた過
硫酸塩を含有する溶液と、(b)二価の鉛化合物、例え
ば酢酸鉛及び水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水
酸化ナトリ、ラムから選ばれたアルカリを含有する溶液
とを、誘電体皮膜の表面上で混合することによってもよ
い。
この場合、その混合処理は、上記(a)の溶液中に(b
)の溶液を添加混合することによって行うことができる
本発明にしたがった固体電解コンデンサの製法の次の工
程は、第1図にその好ましい構造模式図を示すごとく、
二酸化鉛層3の上に陰極電極層(コロイダルカーボン層
4と銀ペースト層5とより構成されている)を密着する
ことからなる。
このような陰極電極層は固体電解コンデンサとして用い
る上で許容されるものであれば特に限定することなく様
々な方法が使用できる。
以上、主として膜形成金属よりなる箔を用いてそれに固
体電解コンデンサを製造する方法について説明したが、
この方法は他の形態の固体電解コンデンサの製造にも用
いることができる。
例えばある特定の基板上に蒸着法によって膜形磨金属を
形成する等の印刷により作成される固体電解コンデンサ
や巻線等を利用したものにも応用できる。
上記で説明した図面及び処理の説明は、本発明の理解の
なめにされたものであって、その他に様々の変形をとる
ことができることは当業者であれば容易に認識できると
ころであろう。
(実施例) 以下に実施例にて本発明を具体的に説明するが。
本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1 基材として高純度(99,99)のアルミニウム箔を用
い、このアルミニウム箔の表面を塩酸水溶液中で交流電
解エツチングを施し、表面積を拡大させる。
次にエツチングした後よく洗い、エツチングしたアルミ
ニウム箔の表面に電圧的90Vで陽極酸化処理を行い、
A1□0.の誘電体酸化皮膜を形成した。得られた皮膜
の静電容量は28μF/10cva2(ただし、水浴中
での測定値)であった。これを幅□n+mX長さ27n
o++に切断し、陽fi側リード線を接続した。
次に、これを0.1wt%の非イオン界面活性剤(「花
王アミート」商品名)を含む水に浸漬する。これを乾燥
した後、酢酸鉛(P b(OCOCl−(3)2) ・
3H20)の1mol/1溶液20gとベルオキンニ硫
酸アンモニウム(NH4)2s20e)2mol/1溶
液208を混合した溶液に浸漬して80℃で20分間反
応させる。この操作を2〜3回繰り返すことによって、
誘電体皮膜上に二酸化鉛(PbOz)皮膜を形成させる
その後水洗いをい行い130℃で1時間乾燥し、二酸化
鉛皮膜3とA I 203 <多孔質)誘電体層2の形
成されたアルミニウム箔を得る。 次にその二酸化鉛層
3の表面にコロイダルカーボン4を塗布し、さらにその
上にアクリル系溶剤に銀粉末を分散させた導電ペースト
「ドータイトXA−167(商品名)J(銀ペースト)
5を表面に塗布した後、−昼夜乾燥させ、陰極側リード
線7を接続して、固体電解コンデンサとなした。なお、
このコンデンサの構造模式図は第1図に示したとおりで
ある。
次に得られた固体電解コンデンサの電気的特性を測定し
た。
その結果、該固体電解コンデンサの静電容量(C)は1
.8μF、損失角の正接(tanδ)は4.7%、漏れ
電流(LC)は0.3μA(25V)*であった。
但し*:25V印加して3分後の電流値比較例1 上記実施例1で使用したものと同じアルミニウム箔を用
い、上記実施例1と同様にしてその表面にA I 20
3誘電体酸化皮膜を形成した。
誘電体皮膜に界面活性剤含有水溶液による処理を行わな
かった以外は、上記実施例1と同様に処理して、アルミ
ニウム箔のA I 20 :l誘電体皮膜面上に二酸化
鉛層を形成させた。このものを実施例1と同様にして固
体電解コンデンサとした。
そして実施例1と同様にして、その電気的特性を測定し
たところ、静電容量(C)は1.5μF、損失角(ta
’nδ)は0.098、漏れ電流(LC)は0.6μA
であった。
実施例2 表面のA I 20 コ誘電体皮膜の静電容量が59 
itF / 10 cm2(ただし、水浴中での測定直
〉である高倍率エツチングA!箔を使用したことと、界
面活性剤としてフッ素系界面活性剤である「ダイキンユ
ニタイン(陰イオン性〉」(商品名)を0.1wt%含
有する水溶液に、誘電体皮膜を浸漬し、乾燥したことの
ほかは、実施例1と同じくして実験を行った。
その結果、得られた固体電解コンデンサの電気的特性は
、 i?P電容量(C)は4.0μF、損失角の正接(
tanδ)は6,8%、漏れ電流(LC)は0゜4μA
(25V)*であった。
但し、*25v印加して3分後の電流値比較例2 上記実施例2で使用したものと同じ高倍率エツチングア
ルミニウム箔を用いた。
誘電体皮膜に界面活性剤含有水溶液による処理を行わな
かった以外は、上記実施例1と同様に処理して、アルミ
ニウム箔の表面上に二酸化鉛層を形成させた。このもの
な実施例1と同様にして固体電解コンデンサとした。
そして実施例1と同様にして、その電気的特性を測定し
たところ、静電容M(C)は3.0μF、損失角(ta
nδ)は0.120、漏れ電流(LC)は1.9μAで
あった。
これらの結果から、本発明の界面活性剤を用いた実施例
方法により得られた固体電解コンデンサは、その静電容
量が界面活性剤を用いない比較例方法により得られたも
のの1.2倍以上に増大していることが判る。
また、損失角の正接(tanδ)及び漏れ電流(LC)
も大幅に減少していて、固体電解コンデンサとしての電
気的特性が非常に良好なものであることが判る。
(発明の効果) 以上に詳細に説明したとおり、本発明方法によれば、誘
電体層の細かいビット内にまで二酸1ヒ鉛が析出して形
成され、誘電体と二酸化鉛との密着性も向上するため、
得られる二酸化鉛を電解質とする固体電解コンデンサは
、電気的特性が非常に(☆れなものとなる。
とりわけ、静電容量は格段に増大し、損失角の正接及び
漏れ電流も大幅に減少した電解コンデンサが容易に得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例で得られる固体電解コンデン
サの構造模式図を示す。 1、アルミニウム層、2+Al2O3誘電体層、3:二
酸化鉛層、  4・コロイダルカーボン層、5:銀ベー
スト層、 6・陽極側リード線、7:陰極側リード線 1ニアルミニウム暦 2:A1□01層 3:二酸化鉛層 4:コロイダルカーボン層 5:銀ペースト層 6:陽極側リード線 7:陰極側リード線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)陽極箔上の誘電体金属酸化物皮膜に、鉛(II)化
    合物と過硫酸塩とを含有する溶液を接触して二酸化鉛皮
    膜を積層する固体電解コンデンサの製造法において、前
    記陽極箔の誘電体金属酸化物皮膜を予め界面活性剤を含
    む溶液に浸漬、乾燥した後、それを行うことを特徴とす
    る固体電解コンデンサの製造法。
  2. (2)誘電体金属酸化物皮膜が、金属の陽極酸化によつ
    て形成されたものであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の固体電解コンデンサの製造法。
  3. (3)溶液が、鉛を二酸化鉛に酸化するための酢酸鉛等
    の鉛(II)化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
    ム等の過硫酸塩、酢酸アンモニウム、及び可溶性銀塩を
    含有するものであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の固体電解コンデンサの製造法。
JP62008695A 1987-01-16 1987-01-16 固体電解コンデンサの製造法 Expired - Lifetime JP2567234B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62008695A JP2567234B2 (ja) 1987-01-16 1987-01-16 固体電解コンデンサの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62008695A JP2567234B2 (ja) 1987-01-16 1987-01-16 固体電解コンデンサの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63177409A true JPS63177409A (ja) 1988-07-21
JP2567234B2 JP2567234B2 (ja) 1996-12-25

Family

ID=11700056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62008695A Expired - Lifetime JP2567234B2 (ja) 1987-01-16 1987-01-16 固体電解コンデンサの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2567234B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH038312A (ja) * 1989-06-05 1991-01-16 Marcon Electron Co Ltd 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2004304079A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ
CN117373830A (zh) * 2023-11-09 2024-01-09 江苏楷泓新材科技有限责任公司 高介电常数复合膜的铝电解电容器阳极箔制造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5412447A (en) * 1977-06-30 1979-01-30 Hitachi Condenser Solid electrolytic capacitor
JPS61156717A (ja) * 1984-12-27 1986-07-16 日本ケミコン株式会社 電解コンデンサ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5412447A (en) * 1977-06-30 1979-01-30 Hitachi Condenser Solid electrolytic capacitor
JPS61156717A (ja) * 1984-12-27 1986-07-16 日本ケミコン株式会社 電解コンデンサ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH038312A (ja) * 1989-06-05 1991-01-16 Marcon Electron Co Ltd 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2004304079A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ
JP4493280B2 (ja) * 2003-03-31 2010-06-30 日本ケミコン株式会社 電解コンデンサ
CN117373830A (zh) * 2023-11-09 2024-01-09 江苏楷泓新材科技有限责任公司 高介电常数复合膜的铝电解电容器阳极箔制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2567234B2 (ja) 1996-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060124465A1 (en) Capacitor containing aluminum anode foil anodized in low water content glycerine-phosphate electrolyte
JPH04307914A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
US3397446A (en) Thin film capacitors employing semiconductive oxide electrolytes
JP2003224036A (ja) 電解コンデンサ用アルミニウム陽極箔及びその製造方法
JP2000073198A (ja) バルブ金属を陽極処理するための方法及び電解質
JPS63177409A (ja) 固体電解コンデンサの製造法
JPWO2011108255A1 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法及び固体電解コンデンサ
JPS63177408A (ja) 固体電解コンデンサの製造法
JP2599116B2 (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
WO2014199770A1 (ja) コンデンサ用電極と該コンデンサ用電極の製造方法、及びコンデンサ素子
JPH0513279A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2002008946A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPH01253226A (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP4289717B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサおよびアルミニウム電解コンデンサ用陰極箔の製造方法
JP4126746B2 (ja) 固体電解コンデンサとその製造方法
JPH04364019A (ja) 電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JPH06224077A (ja) 導電ポリマー製プレカソードを有する漏洩電流の小さい電解コンデンサの製造方法
JP2847087B2 (ja) 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法
JP2000299255A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用陰極箔
JPH0266922A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPH0777180B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2731243B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPH079870B2 (ja) 電解コンデンサ用アルミニウム電極の製造方法
JPH07272985A (ja) アルミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法
JPH04196305A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法