JP2847087B2 - 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、エッチング特性に優れた電解コンデンサ用
硬質アルミニウム箔を得るための製造方法に関するもの
である。
【従来の技術】 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法は、一般
のアルミニウム箔の製造方法と同様の工程を経て製造さ
れるものである。しかるに、このアルミニウム箔はエッ
チング工程に供される。従って、エッチング槽で油が浮
遊するのを防止するため、或いはエッチングが均一に行
われるようにするため、予めアルミニウム箔を脱脂・洗
浄することが行われている。 しかしながら、十分に脱脂・洗浄しても、エッチング
が不均一になる場合があり、またエッチング時に過溶解
を起こすこともあった。更に、エッチング後放置してお
くと静電容量が減少するということもあった。
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、アルミニウム箔を十分に脱脂・洗浄して
いるにも拘わらず、上記の如き欠点が何故生じるかを種
々検討した。その結果、アルミニウム箔を製造する際
に、その表面に生じる自然酸化皮膜に原因があるという
結論を得た。 即ち、圧延や焼鈍等を施して得られるアルミニウム箔
には、その表面に酸化皮膜が生じるが、その酸化皮膜は
自然に生成する。従って、酸化皮膜は、その厚さや形態
が一様ではない。ところが、アルミニウム箔をエッチン
グ処理した場合、エッチング開始点となる場所は種々あ
るが、酸化皮膜も開始点の一つである。従って、酸化皮
膜の性状が均一でないと、均一なエッチング処理が行え
ないのである。また、自然酸化皮膜はエッチング処理時
に過溶解を起こしやすいということもある。 そこで、本発明は、アルミニウム箔の表面に積極的に
水分を作用させ、水分を含有た皮膜を人為的に生成させ
ることにより、エッチング特性の良好な電解コンデンサ
用アルミニウム箔を得ようとするものである。
【課題を解決するための手段及び作用】
即ち、本発明は、脱脂したアルミニウム箔に、50〜10
0℃の水を15秒〜10分間接触させる、又は100〜200℃の
大気中で15秒〜300分間加熱することを特徴とする、焼
鈍工程を経ないで得られる電解コンデンサ用硬質アルミ
ニウム箔の製造方法に関するものである。 本発明において、水分を作用させるアルミニウム箔
は、予め脱脂・洗浄したアルミニウム箔である。脱脂・
洗浄は、従来公知の方法で行えばよく、溶剤溶液による
方法、アルカリ溶液による方法、或いは酸溶液による方
法等を用いればよい。脱脂・洗浄していないと、アルミ
ニウム箔の表面に油や塵等が付着しており、均一に水分
を作用させることが困難となるからである。 このようなアルミニウム箔に、50〜100℃の水を15秒
〜10分間接触させることによって、表面に水分を作用さ
せ、水分を含有する皮膜を生成させるのである。水温が
50℃未満であると、水分を多く含有した皮膜が生成しに
くくなるため、好ましくない。また、水温が100℃を超
えると水が沸騰し、取り扱いにくくなるため好ましくな
い。接触時間が15秒未満であると、水分を多く含有した
皮膜が生成しにくくなるため、好ましくない。また、接
触時間が10分を超えると、生成した皮膜が厚くなりす
ぎ、エッチングの際の電気量が大となり、エッチング効
率が悪くなるため実用的ではない。 この水への接触は、任意の方法で行うことができ、例
えば水中にアルミニウム箔を浸漬してもよいし、またア
ルミニウム箔に水を噴霧してもよい。また、水への接触
は、任意の工程に付加することができ、例えば脱脂・洗
浄後直ちに、即ちインラインで行うこともできるし、ま
た脱脂・洗浄した後一旦巻き取り、その後オフラインで
行うこともできる。前者の方法で水分を作用させる場合
には、接触時間は比較的短くてもよく、例えば15秒〜5
分程度で十分である。 また、本発明においては、脱脂したアルミニウム箔
を、100〜200℃の大気中で15秒〜300分間加熱すること
によって、表面に水分を作用させ、水分を含有する皮膜
を生成させてもよい。この場合の水分による作用は、大
気中に存在する水蒸気によってなされる。従って、大気
の湿度は高い程良好であり、例えば27℃における相対湿
度が60%程度以上の大気を100〜200℃に加熱するのが好
ましい。大気の温度が100℃未満であると、水分を多く
含有した皮膜が生成しにくくなるため、好ましくない。
また、大気の温度を200℃以下としたのは、アルミニウ
ム箔が軟化するのを防止するためである。加熱時間が15
秒未満であると、水分を多く含有した皮膜が生成しにく
くなるため、好ましくない。また、加熱時間が300分を
超えると、生成した皮膜が厚くなりすぎ、エッチングの
際の電気量が大となり、エッチング効率が悪くなるため
実用的ではない。 なお、この大気中での加熱は、アルミニウム箔を脱脂
・洗浄した後一旦巻き取り、その後オフラインで行うの
が一般的である。 以上の各種の方法は、単独で用いてもよいし、また種
々組み合わせて用いてもよい。本発明においては、上記
したような加熱処理の後に、焼鈍工程の如き、比較的高
温での処理は行わない。この理由は、上記したような加
熱で得られた表面酸化皮膜の性状を損なわないようにす
るためである。このように、本発明においては、焼鈍工
程を経ないため、得られた電解コンデンサ用アルミニウ
ム箔は、硬質のものとなる。 このようにして得られた電解コンデンサ用アルミニウ
ム箔に、エッチング処理を施し、電極箔とするのであ
る。なお、得られた電極箔は、陰極であっても陽極であ
っても使用しうるものである。
【実施例】
Al純度99.98%,厚み90μの硬質アルミニウム箔を脱
脂・洗浄した後、以下の各種の方法で水分を作用させ
た。即ち、脱脂・洗浄した後直ちに即ちインラインで
水中に浸漬(実施例1〜3)す る方法、脱脂・洗浄した後、一旦巻き取りオフライン
で水中に浸漬(実施例4〜6)する方法、脱脂・洗浄
した後、一旦巻き取りオフラインで大気中において加熱
(実施例6〜15)する方法、上記の方法を組み合わせ
た(実施例16〜22)方法で行った。比較のため、本発明
の範囲外(比較例1〜7)の方法でも行った。なお、水
温等の条件は第1表のとおりであり、水は蒸留水を使用
し、また大気の相対湿度は27℃の条件下で60%とした。 このようにした得られた電解コンデンサ用硬質アルミ
ニウム箔は下記の条件でエッチング処理及び化成して静
電容量を測定した。 記 まず、製造直後の電解コンデンサ用硬質アルミニウム
箔と製造後45日経過した電解コンデンサ用硬質アルミニ
ウム箔の2種類を準備した。この2種類の電解コンデン
サ用アルミニウム箔に以下の(a)〜(c)の処理を
し、(d)の静電容量を測定した。 (a)エッチング前処理 塩酸12重量%及び蓚酸6重量%が溶解されている液温
85℃の水溶液中に、1cm×2cmのアルミニウム箔を浸漬
し、DC 0.1A/cm2の電流を1分間流した。 (b)エッチング本処理 前記のエッチング前処理したアルミニウム箔を、8重
量%塩酸及び0.2重量%蓚酸が溶解されている液温30℃
の水溶液中に浸漬し、矩形波0.2A/cm2の電流を9分間流
して、エッチングを終了した。 (c)化成処理 濃度150g/のアジピン酸アンモニウム水溶液(液温7
0℃)中に、エッチング処理を終了したアルミニウム箔
を浸漬し、電圧20Vを10分間与えて、化成処理した。 (d)静電容量 前記の化成処理を終えたアルミニウム箔(1cm×2cm)
を、5重量%硼酸水溶液中に2枚浸漬して静電容量を測
定し、その平均値を採用した。この静電容量は、第1表
に示したとおりである。 第1表に示したところから明らかなように、実施例の
方法で得られた電解コンデンサ用硬質アルミニウム箔
は、製造直後のものを使用しても、製造後45日経過した
ものを使用しても、静電容量が比較的高いことが判る。
これに対し、比較例の方法で得られた電解コンデンサ用
硬質アルミニウム箔は、いずれの場合も静電容量の低下
が著しいことが判る。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る方法は、脱脂した
後のアルミニウム箔に水分を人為的に与えて、その表面
に皮膜を生成させるというものである。このような皮膜
を具備する電解コンデンサ用硬質アルミニウム箔をエッ
チング処理すると、自然酸化皮膜のみを具備するアルミ
ニウム箔に比べて、過溶解を防止でき、また均一なエッ
チングを行うことができる。 従って、本発明に係る方法で得られた電解コンデンサ
用硬質アルミニウム箔を用いれば、静電容量が比較的高
い電極箔を得ることができるという効果を奏するもので
ある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱脂したアルミニウム箔に、50〜100℃の
    水を15秒〜10分間接触させることを特徴とする、焼鈍工
    程を経ないで得られる電解コンデンサ用硬質アルミニウ
    ム箔の製造方法。
  2. 【請求項2】脱脂したアルミニウム箔を、100〜200℃の
    大気中で15秒〜300分間加熱することを特徴とする、焼
    鈍工程を経ないで得られる電解コンデンサ用硬質アルミ
    ニウム箔の製造方法。
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