JP2731243B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は固体電解質として二酸化鉛を用いた固体電解
コンデンサの製造方法に関するものである。
従来の技術 固体電解コンデンサは、誘電体酸化皮膜層を有するア
ルミニウム、タンタル、ニオブ等のバルブメタルからな
る陽極体に、半導体層、導電体層を順次積層した構造を
有している。
従来この種の固体電解コンデンサ層には、主に硝酸マ
ンガンの熱分解により形成される二酸化マンガンが用い
られている。
しかしこの熱分解の際に、高熱と発生するNO2ガスの
影響により、誘電体である酸化皮膜の損傷があり、その
ため耐電圧は低下し、漏れ電流は大きくなり、誘電特性
も不安定になる等の大きな欠点を有している。
これらの欠点を補うため、高熱を付加せず、又NO2
ス等皮膜に悪影響を及ぼす因子を除いた手法による無機
半導体層を形成する方法が試みられている。その例とし
て特開昭62-189713号公報にα型PbO2を半導体層とする
固体電解コンデンサ、特開昭62-185307号公報にβ型PbO
2を電気化学的に半導体層として形成する固体電解コン
デンサが知られている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記の方法では誘電体である酸化皮膜
上に固体電解質層を均一に付着することができず、特に
エッチド処理されたアルミニウム箔などに対しては、充
分な含浸性も得られず、又誘電体皮膜との接合強度も弱
く製品としてのtanδが著しく増大してしまうという欠
点も有していた。
課題を解決するための手段 本発明者は、上記の問題点として電解法によりPbO2
誘電体皮膜上に生成させる際に、どうしても電流の流れ
易い場所、たとえば皮膜欠陥部や端面やエッジ部に集中
してしまい不均一な析出形態となる事、又エッチド処理
されたアルミニウム電極などエッチング深部まで析出さ
せるのに強電解が必要となり、誘電体皮膜にかなりの損
傷を与えている事等が明らかになり、それらの現象を分
析することにより、皮膜を損傷させることなしに均一に
析出させる手法を見出したものである。
すなわち、PbO2の析出開始点は従来皮膜の欠陥部や端
面あるいはエッジ部であった所に問題点があり、この析
出開始点を前処理として均一に生成させておけば、均一
に析出が始まることになる。また、エッチド処理された
アルミニウムなどもエッチングの深部に析出開始点があ
れば、強電解にすることなしに無理なく析出含浸され
る。
また、この析出開始点を生成するにあたり、皮膜の劣
化損傷を誘発させてはならない。
本発明者は上記の主旨に沿って、種々実験を繰り返し
検討を行った結果、マンガン、チタン、スズ、鉛、コバ
ルト、ニッケル、ルテニウム、インジウム、イリジニウ
ム、バナジウム、ロジウムなどの金属アルコラート溶液
に電極を浸漬させ、上記金属有機塩を誘電体皮膜上に付
着させた後、加熱処理を行うことにより、金属酸化物を
生成せしめ、そこを重合開始点とすれば、誘電体皮膜を
損傷させることなしに無理なく均一にPbO2が電解析出す
ることを見出した。また、上記金属アルコラートによる
重合開始点の生成過程は誘電体皮膜に損傷を与えないこ
とも確認した。
すなわち本発明は、弁作用金属電極上に酸化皮膜層を
形成し、該酸化皮膜層上に有機金属塩を付着させ、加熱
処理をした後、鉛を含む水溶液中で電解析出を行い、固
体電解質として二酸化鉛を形成させることを特徴とする
固体電解コンデンサの製造方法である。
また、上記有機金属塩としてマンガン、チタン、ス
ズ、鉛、コバルト、ニッケル、ルテニウム、インジウ
ム、イリジニウム、バナジウム、ロジウムなどの金属ア
ルコラートを用いることを特徴とする固体電解コンデン
サの製造方法である。
作用 金属アルコキシドなどの有機金属塩をキシレンなどに
溶解した溶液を、誘電体皮膜を生成せしめた弁作用金属
上に塗布し、乾燥した後、加熱分解させれば、誘電体皮
膜の損傷を誘発することなしに金属酸化物が均一分散生
成することができる。
塗布方法は、様々な方法があるが、ディッピング後引
き上げる方法が最も良好であった。
加熱分解中の金属アルコキシドの分解反応の一般式は
次式で示される。
ここに M:金属元素 R:アルキル基などの有機物 上記のように金属アルコキシドになる金属で、かつ酸
化物が析出開始点となり得る金属を模索したところ、マ
ンガン、チタン、スズ、鉛、コバルト、ニッケル、ルテ
ニウム、インジウム、イリジウム、バリジウム、ロジウ
ムなどが有効であった。概してその酸化物が通電性のあ
るものが良好である。
実施例 以下、本発明の具体的実施例について述べる。
厚さ90μmの高純度アルミニウム箔(99.99%)を交
流により電解エッチングを行い、約80倍の表面積を有し
た電極箔を作成し、中性リン酸溶液にて30V化成処理を
行い、誘電体皮膜を形成させた。
上記アルミニウム箔を前処理として第1表に示す各金
属アルコラート溶液に浸漬し引き上げ、120℃で5分間
乾燥した後、350℃で10分間焼成させた。
次いで1.5mol/lの酢酸鉛溶液にアンモニアを添加しpH
を5.3に調整した溶液を作製し、1.0mA/cm2の定電流で60
分間電解処理を行い、β型のPbO2を電解析出させた。
電解析出が終了した後、コロイダルカーボンをPbO2
に塗布形成し、さらに銀ペーストで陰極リードを取り出
し、その後エポキシ樹脂で外装し、定格16V、47μFの
固体電解コンデンサを作製した。また、比較として上記
前処理を行わなかたものも作製し、特性比較を行った。
特性結果を第2表に示す。
第2表より本発明の効果として含浸性の大幅改良、ta
nδの大幅改善に加え、漏れ電流特性にも良好な結果を
示した。本発明による前処理としての析出開始点の均一
分散処理は含浸時に無理なく均一に電解析出が行われ、
また誘電体皮膜にもストレスを与えていないことが明ら
かである。
発明の効果 以上のように本発明法により作製された固体電解コン
デンサは、低損失化、小型化と同時に低漏れ電流化も実
現され、無理のない工程で高性能の製品を得ることがで
き、工業的かつ実用的価値大なるものがある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁作用金属電極上に酸化皮膜層を形成し、
    該酸化皮膜層上に有機金属塩を付着させ、加熱処理をし
    た後、鉛を含む水溶液中で電解析出を行い、固体電解質
    として二酸化鉛を形成させることを特徴とする固体電解
    コンデンサの製造方法。
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