JP2727823B2 - アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法 - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法

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JP2727823B2
JP2727823B2 JP3261063A JP26106391A JP2727823B2 JP 2727823 B2 JP2727823 B2 JP 2727823B2 JP 3261063 A JP3261063 A JP 3261063A JP 26106391 A JP26106391 A JP 26106391A JP 2727823 B2 JP2727823 B2 JP 2727823B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム電解コンデ
ンサ用電極箔の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の電極箔は次のようにし
て製造されている。先ず、エッチングされ、かつ純水中
でボイル処理されたアルミニウム箔を用意し、このアル
ミニウム箔をリン酸やホウ酸などの水溶液中において一
定の電圧を印加して所望の厚さの酸化皮膜を生成させ
る。そして、酸またはアルカリ水溶液中に浸漬する減極
処理および数100℃の高温雰囲気中に数分間放置する
熱処理工程を行なう。これら化成処理、減極処理、熱処
理は通常数回繰り返される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では静電容量を高めるのに限度があり、最近とみに要
望されている、より一層の小形かつ高容量化に応えるこ
とができない。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、より高い静電容量が得られることができるように
したアルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1においては、エッチングされたアルミ
ニウム箔を高温の純水中に所定時間浸漬してボイル処理
した後、リン酸またはリン酸塩水溶液中に浸漬し、続い
て少なくともカルボン酸またはその塩を含有するホウ酸
水溶液中にそのアルミニウム箔を浸漬して陽極酸化する
ことを特徴としている。
【0006】また請求項2では、エッチングされたアル
ミニウム箔を高温の純水中に所定時間浸漬してボイル処
理した後、リン酸またはリン酸塩水溶液中に浸漬し、続
いて本化成工程を行ない、さらに再化成工程を行なうア
ルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法におい
て、上記再化成工程では少なくともカルボン酸またはそ
の塩を含有するホウ酸水溶液を用いて陽極酸化を行なう
ことを特徴としている。
【0007】さらに請求項3においては、エッチングさ
れたアルミニウム箔を高温の純水中に所定時間浸漬して
ボイル処理した後、リン酸またはリン酸塩水溶液中に浸
漬し、続いて本化成工程を行ない、さらに再化成工程を
行なうアルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
において、上記本化成工程および上記再化成工程のいず
れにおいても、少なくとも一度はカルボン酸またはその
塩を含むホウ酸水溶液中で化成することを特徴としてい
る。
【0008】本化成および再化成は、必要に応じて数回
繰り返されるが、その場合、例えば最初にアルミニウム
箔をホウ酸水溶液中に浸漬し、所定時間電圧を印加して
第1の陽極酸化(本化成処理)を行ない、必要に応じて
減極処理を行なった後、引き続きそのアルミニウム箔を
カルボン酸またはその塩を含有するホウ酸水溶液中に浸
漬し、所定時間電圧を印加して第2の陽極酸化(再化成
処理)を行なう。これとは反対に上記の第1の陽極酸化
工程と第2の陽極酸化工程とを入れ替えてもよい。
【0009】ここで使用されるカルボン酸としては、例
えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族飽
和ジカルボン酸や、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳
酸、グリコール酸、グリセリン酸などの脂肪族オキシカ
ルボン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸などの
脂肪族不飽和ジカルボン酸、フタル酸、ニトロフタル
酸、テトラヒドロフタル酸などの環状ジカルボン酸、ポ
リアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリエチレンスル
ホン酸、ポリスチレンスルホン酸などの高分子酸などを
使用できる。また、その塩としては例えばこれらのアン
モニウム塩や第1〜3級アミン塩、第4級アンモニウム
塩などを使用できる。上記高分子酸またはその塩の分子
量は200〜100000、溶解のし易さを考慮する
と、一般に分子量は400〜40000が好ましい。本
発明においては、カルボン酸またはその塩に代えて、そ
の前駆体を適宜用いてもよい。この場合の前駆体として
は、酸アミド、エステル、酸無水物などが例示される。
【0010】上記カルボン酸またはその塩を含有するホ
ウ酸水溶液のpHは3〜9、好ましくは4.5〜7に設
定される。このホウ酸水溶液中におけるカルボン酸また
はその塩の濃度は0.002〜1.0wt%、液温は7
0〜100℃が好適である。また、ホウ酸の濃度は0.
5〜10wt%が好ましい。
【0011】本化成後に、減極処理、熱処理および再陽
極酸化処理(再化成)が少なくとも1回実施される。そ
の場合、再化成には本化成と同様にカルボン酸またはそ
の塩を含有するホウ酸水溶液を用いることが好ましく、
これによれば、従来法に比べて静電容量が約5%以上増
大する。なお、減極処理にはpH7〜9で液温70℃の
アンモニア水(濃度0.001〜0.2wt%)、また
はpH4〜8のリン酸水溶液(濃度0.1〜8wt%)
などが用いられ、その浸漬時間は1〜5分間であること
が好ましい。
【0012】
【実施例】[実施例1] (A)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0013】(B)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0014】(C)ボイル処理したアルミニウムエッチ
ング箔を液温50℃、1.7wt%のリン酸水溶液に5
分間浸漬処理した。
【0015】(D)次に、純水1リットルにホウ酸20
gを溶解しアジピン酸アンモニウム0.1gを添加して
なる液温85℃のホウ酸水溶液中にアルミニウムエッチ
ング箔を浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流
し、化成電圧を150Vまで上昇させ、同電圧を10分
間印加して1回目の本化成を行なった。
【0016】(E)引き続き、同アルミニウムエッチン
グ箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しア
ジピン酸アンモニウム0.1gを添加してなる液温85
℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/cm
2 の電流を流し、化成電圧を250Vまで上昇させ、同
電圧を10分間印加して2回目の本化成を行なった。
【0017】(F)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しアジピン酸アンモニウム0.1gを添加し
てなる液温85℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度
10mA/cm2 の電流を流し、化成電圧を380Vま
で上昇させ、同電圧を40分間印加した。
【0018】(G)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0019】(H)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0020】(I)上記(D)と同じ条件の水溶液、す
なわち純水1リットルにホウ酸20gを溶解しアジピン
酸アンモニウム0.1gを添加してなる液温85℃のホ
ウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電
流を流し、化成電圧を380Vまで上昇させ、同電圧を
13分間印加して1回目の再化成を行なった。
【0021】(J)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0022】(K)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0023】(L)引き続き、上記(I)と同じ条件で
2回目の再化成を行なった。
【0024】(M)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.922μF/cm2 であっ
た。
【0025】(N)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極とし、一方、純度99.2%で厚さ20μ
m、エッチング倍率50倍のアルミニウム箔(15mm
×300mm)を陰極とし、セパレータを介して巻回し
て、コンデンサ素子を作成した。そして、このコンデン
サ素子に電解液を含浸させ、ケース内に封入し、定格2
50V37μFの電解コンデンサを作成したところ、そ
の静電容量は40.7μFであった。
【0026】なお、上記工程(L)と工程(M)との間
に、液温30℃、85wt%のリン酸水溶液であって、
アンモニア水でpH6.5に調整した溶液に4分間浸漬
処理を行なう工程を介在させてもよい。この工程を追加
した電解コンデンサは例えば105℃、1000時間の
高温貯蔵試験における製品の漏れ電流による劣化を防止
できる。
【0027】[実施例2] (A)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0028】(B)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0029】(C)ボイル処理したアルミニウムエッチ
ング箔を液温50℃、1.7wt%のリン酸水溶液に5
分間浸漬処理した。
【0030】(D)次に、純水1リットルにホウ酸20
gを溶解しクエン酸アンモニウム0.1gを添加してな
る液温85℃のホウ酸水溶液中にアルミニウムエッチン
グ箔を浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流
し、化成電圧を150Vまで上昇させ、同電圧を10分
間印加して1回目の本化成を行なった。
【0031】(E)引き続き、同アルミニウムエッチン
グ箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しク
エン酸アンモニウム0.1gを添加してなる液温85℃
のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/cm2
の電流を流し、化成電圧を250Vまで上昇させ、同電
圧を10分間印加して2回目の本化成を行なった。
【0032】(F)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しクエン酸アンモニウム0.1gを添加して
なる液温85℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度1
0mA/cm2 の電流を流し、化成電圧を380Vまで
上昇させ、同電圧を40分間印加した。
【0033】(G)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0034】(H)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0035】(I)上記(D)と同じ条件の水溶液、す
なわち純水1リットルにホウ酸20gを溶解しクエン酸
アンモニウム0.1gを添加してなる液温85℃のホウ
酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流
を流し、化成電圧を380Vまで上昇させ、同電圧を1
3分間印加して1回目の再化成を行なった。
【0036】(J)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0037】(K)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0038】(L)引き続き、上記(I)と同じ条件で
2回目の再化成を行なった。
【0039】(M)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.935μF/cm2 であっ
た。
【0040】(N)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極として、実施例1と同様、定格250V37
μFの電解コンデンサを作成したところ、その静電容量
は41.2μFであった。
【0041】[実施例3] (A)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0042】(B)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0043】(C)ボイル処理したアルミニウムエッチ
ング箔を液温50℃、1.7wt%のリン酸水溶液に5
分間浸漬処理した。
【0044】(D)次に、純水1リットルにホウ酸20
gを溶解しフタル酸0.1gを添加してなる液温85℃
のホウ酸水溶液中にアルミニウムエッチング箔を浸漬
し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成電圧
を150Vまで上昇させ、同電圧を10分間印加して1
回目の本化成を行なった。
【0045】(E)引き続き、同アルミニウムエッチン
グ箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しフ
タル酸0.1gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶
液中に浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流
し、化成電圧を250Vまで上昇させ、同電圧を10分
間印加して2回目の本化成を行なった。
【0046】(F)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しフタル酸0.1gを添加してなる液温85
℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/cm
2 の電流を流し、化成電圧を380Vまで上昇させ、同
電圧を40分間印加した。
【0047】(G)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0048】(H)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0049】(I)上記(D)と同じ条件の水溶液、す
なわち純水1リットルにホウ酸20gを溶解しフタル酸
0.1gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶液中に
浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成
電圧を380Vまで上昇させ、同電圧を13分間印加し
て1回目の再化成を行なった。
【0050】(J)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0051】(K)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0052】(L)引き続き、上記(I)と同じ条件で
2回目の再化成を行なった。
【0053】(M)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.915μF/cm2 であっ
た。
【0054】(N)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極として、実施例1と同様、定格250V37
μFの電解コンデンサを作成したところ、その静電容量
は40.4μFであった。
【0055】[実施例4] (A)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0056】(B)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0057】(C)ボイル処理したアルミニウムエッチ
ング箔を液温50℃、1.7wt%のリン酸水溶液に5
分間浸漬処理した。
【0058】(D)次に、純水1リットルにホウ酸20
gを溶解しフマル酸0.1gを添加してなる液温85℃
のホウ酸水溶液中にアルミニウムエッチング箔を浸漬
し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成電圧
を150Vまで上昇させ、同電圧を10分間印加して1
回目の本化成を行なった。
【0059】(E)続いて、同アルミニウムエッチング
箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しフマ
ル酸0.1gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶液
中に浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、
化成電圧を250Vまで上昇させ、同電圧を10分間印
加して2回目の本化成を行なった。
【0060】(F)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しフマル酸0.1gを添加してなる液温85
℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/cm
2 の電流を流し、化成電圧を380Vまで上昇させ、同
電圧を40分間印加した。
【0061】(G)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、pH7〜9に調整したアンモニア水に
3分間浸漬し、減極処理を行なった。
【0062】(H)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0063】(I)上記(D)と同じ条件の水溶液、す
なわち純水1リットルにホウ酸20gを溶解しフマル酸
0.1gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶液中に
浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成
電圧を380Vまで上昇させ、同電圧を13分間印加し
て1回目の再化成を行なった。
【0064】(J)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、pH7〜9に調整したアンモニア水に
3分間浸漬し、減極処理を行なった。
【0065】(K)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0066】(L)引き続き、上記(I)と同じ条件で
2回目の再化成を行なった。
【0067】(M)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.914μF/cm2 であっ
た。
【0068】(N)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極として、実施例1と同様、定格250V37
μFの電解コンデンサを作成したところ、その静電容量
は40.3μFであった。
【0069】[実施例5] (A)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0070】(B)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0071】(C)ボイル処理したアルミニウムエッチ
ング箔を液温50℃、1.7wt%のリン酸水溶液に5
分間浸漬処理した。
【0072】(D)次に、純水1リットルにホウ酸20
gを溶解しフマル酸0.1gを添加してなる液温85℃
のホウ酸水溶液中にアルミニウムエッチング箔を浸漬
し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成電圧
を150Vまで上昇させ、同電圧を10分間印加して1
回目の本化成を行なった。
【0073】(E)引き続き、同アルミニウムエッチン
グ箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しフ
マル酸0.1gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶
液中に浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流
し、化成電圧を250Vまで上昇させ、同電圧を10分
間印加して2回目の本化成を行なった。
【0074】(F)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しフマル酸0.1gを添加してなる液温85
℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/cm
2 の電流を流し、化成電圧を380Vまで上昇させ、同
電圧を40分間印加した。
【0075】(G)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0076】(H)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0077】(I)純水1リットルにホウ酸20gを溶
解しホウ酸アンモニウム0.5gを添加してなる液温8
5℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/c
2の電流を流し、化成電圧を380Vまで上昇させ、
同電圧を13分間印加して1回目の再化成を行なった。
【0078】(J)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0079】(K)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0080】(L)引き続き、上記(I)と同じ条件で
2回目の再化成を行なった。
【0081】(M)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.927μF/cm2 であっ
た。
【0082】(N)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極として、実施例1と同様、定格250V37
μFの電解コンデンサを作成したところ、その静電容量
は40.9μFであった。
【0083】[実施例6] (A)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0084】(B)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0085】(C)ボイル処理したアルミニウムエッチ
ング箔を液温50℃、1.7wt%のリン酸水溶液に5
分間浸漬処理した。
【0086】(D)次に、水1リットルにホウ酸20g
を溶解しフマル酸0.1gを添加してなる液温85℃の
ホウ酸水溶液中にアルミニウムエッチング箔を浸漬し、
電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成電圧を1
50Vまで上昇させ、同電圧を10分間印加して1回目
の本化成を行なった。
【0087】(E)引き続き、同アルミニウムエッチン
グ箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しフ
マル酸0.1gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶
液中に浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流
し、化成電圧を250Vまで上昇させ、同電圧を10分
間印加して2回目の本化成を行なった。
【0088】(F)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しフマル酸0.1gを添加してなる液温85
℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/cm
2 の電流を流し、化成電圧を380Vまで上昇させ、同
電圧を40分間印加した。
【0089】(G)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0090】(H)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0091】(I)上記(D)と同じ条件の水溶液、す
なわち純水1リットルにホウ酸20gを溶解しフマル酸
0.1gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶液中に
浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成
電圧を380Vまで上昇させ、同電圧を13分間印加し
て1回目の再化成を行なった。
【0092】(J)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0093】(K)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0094】(L)引き続き、純水1リットルにホウ酸
20gを溶解しホウ酸アンモニウム0.5gを添加して
なる液温85℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度1
0mA/cm2 の電流を流し、化成電圧を380Vまで
上昇させ、同電圧を13分間印加して2回目の再化成を
行なった。
【0095】(M)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.918μF/cm2 であっ
た。
【0096】(N)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極として、実施例1と同様、定格250V37
μFの電解コンデンサを作成したところ、その静電容量
は40.5μFであった。
【0097】[実施例7] (A)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0098】(B)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0099】(C)ボイル処理したアルミニウムエッチ
ング箔を液温50℃、1.7wt%のリン酸水溶液に5
分間浸漬処理した。
【0100】(D)次に、純水1リットルにホウ酸20
gを溶解しフマル酸0.1gを添加してなる液温85℃
のホウ酸水溶液中にアルミニウムエッチング箔を浸漬
し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成電圧
を150Vまで上昇させ、同電圧を10分間印加して1
回目の本化成を行なった。
【0101】(E)続いて、同アルミニウムエッチング
箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しフマ
ル酸0.1gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶液
中に浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、
化成電圧を250Vまで上昇させ、同電圧を10分間印
加して2回目の本化成を行なった。
【0102】(F)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しホウ酸アンモニウム0.1gを添加してな
る液温85℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10
mA/cm2 の電流を流し、化成電圧を380Vまで上
昇させ、同電圧を40分間印加した。
【0103】(G)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0104】(H)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0105】(I)純水1リットルにホウ酸20gを溶
解しホウ酸アンモニウム0.5gを添加してなる液温8
5℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/c
2の電流を流し、化成電圧を380Vまで上昇させ、
同電圧を13分間印加して1回目の再化成を行なった。
【0106】(J)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0107】(K)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0108】(L)引き続き、上記(I)と同じ条件で
2回目の再化成を行なった。
【0109】(M)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.920μF/cm2 であっ
た。
【0110】(N)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極として、実施例1と同様、定格250V37
μFの電解コンデンサを作成したところ、その静電容量
は40.6μFであった。
【0111】[実施例8] (A)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0112】(B)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0113】(C)ボイル処理したアルミニウムエッチ
ング箔を液温50℃、1.7wt%のリン酸水溶液に5
分間浸漬処理した。
【0114】(D)次に、純水1リットルにホウ酸20
gを溶解しフマル酸0.1gを添加してなる液温85℃
のホウ酸水溶液中にアルミニウムエッチング箔を浸漬
し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成電圧
を150Vまで上昇させ、同電圧を10分間印加して1
回目の本化成を行なった。
【0115】(E)引き続き、同アルミニウムエッチン
グ箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しホ
ウ酸アンモニウムを0.5gを添加してなる液温85℃
のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/cm2
の電流を流し、化成電圧を250Vまで上昇させ、同電
圧を10分間印加して2回目の本化成を行なった。
【0116】(F)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しホウ酸アンモニウム0.5gを添加してな
る液温85℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10
mA/cm2 の電流を流し、化成電圧を380Vまで上
昇させ、同電圧を40分間印加した。
【0117】(G)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0118】(H)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0119】(I)純水1リットルにホウ酸20gを溶
解しホウ酸アンモニウム0.5gを添加してなる液温8
5℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/c
2の電流を流し、化成電圧を380Vまで上昇させ、
同電圧を13分間印加して1回目の再化成を行なった。
【0120】(J)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0121】(K)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0122】(L)引き続き、上記(I)と同じ条件で
2回目の再化成を行なった。
【0123】(M)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.915μF/cm2 であっ
た。
【0124】(N)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極として、実施例1と同様、定格250V37
μFの電解コンデンサを作成したところ、その静電容量
は40.4μFであった。
【0125】[実施例9] (A)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0126】(B)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0127】(C)ボイル処理したアルミニウムエッチ
ング箔を液温50℃、1.7wt%のリン酸水溶液に5
分間浸漬処理した。
【0128】(D)次に、純水1リットルにホウ酸20
gを溶解しポリアクリル酸アンモニウム(分子量400
0)0.5gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶液
中にアルミニウムエッチング箔を浸漬し、電流密度10
mA/cm2 の電流を流し、化成電圧を150Vまで上
昇させ、同電圧を10分間印加して1回目の本化成を行
なった。
【0129】(E)続いて、同アルミニウムエッチング
箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しポリ
アクリル酸アンモニウム(分子量4000)0.5gを
添加してなる液温85℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電
流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成電圧を25
0Vまで上昇させ、同電圧を10分間印加して2回目の
本化成を行なった。
【0130】(F)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しポリアクリル酸アンモニウム(分子量40
00)0.5gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶
液中に浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流
し、化成電圧を380Vまで上昇させ、同電圧を40分
間印加した。
【0131】(G)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0132】(H)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0133】(I)純水1リットルにホウ酸20gを溶
解しポリアクリル酸アンモニウム(分子量4000)
0.5gを添加してなる液温85℃のホウ酸水溶液中に
浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化成
電圧を380Vまで上昇させ、同電圧を13分間印加し
て1回目の再化成を行なった。
【0134】(J)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0135】(K)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0136】(L)引き続き、上記(I)と同じ条件で
2回目の再化成を行なった。
【0137】(M)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.923μF/cm2 であっ
た。
【0138】(N)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極として、実施例1と同様、定格250V37
μFの電解コンデンサを作成したところ、その静電容量
は40.8μFであった。
【0139】[比較例1] (a)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0140】(b)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0141】(c)次に、純水1リットルにホウ酸20
gを溶解しホウ酸アンモニウムを0.5g添加してなる
液温85℃のホウ酸水溶液中にアルミニウムエッチング
箔を浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、
化成電圧を150Vまで上昇させ、同電圧を10分間印
加して1回目の本化成を行なった。
【0142】(d)引き続き、同アルミニウムエッチン
グ箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しホ
ウ酸アンモニウム0.5gを添加してなる液温85℃中
に浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流し、化
成電圧を250Vまで上昇させ、同電圧を10分間印加
して2回目の本化成を行なった。
【0143】(e)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しホウ酸アンモニウム0.5gを添加してな
る液温85℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10
mA/cm2 の電流を流し、化成電圧を380Vまで上
昇させ、同電圧を40分間印加した。
【0144】(f)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0145】(g)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0146】(h)純水1リットルにホウ酸20gを溶
解しホウ酸アンモニウム0.5gを添加してなる液温8
5℃中に浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を流
し、化成電圧を380Vまで上昇させ、同電圧を13分
間印加して1回目の再化成を行なった。
【0147】(i)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0148】(j)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0149】(k)引き続き、上記(h)と同じ条件で
2回目の再化成を行なった。
【0150】(l)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.849μF/cm2 であっ
た。
【0151】(m)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極として、実施例1と同様、定格250V37
μFの電解コンデンサを作成したところ、その静電容量
は37.5μFであった。
【0152】[比較例2] (a)先ず、純度99.99%で厚さ100μmのアル
ミニウムエッチング箔を用意した。この場合、そのエッ
チング倍率はエッチングしていない平坦箔に対して20
倍である。
【0153】(b)このアルミニウムエッチング箔を液
温98℃以上の純水中で15分間ボイル処理した。
【0154】(c)次に、純水1リットルにホウ酸20
gを溶解しアジピン酸アンモニウムを0.1gを添加し
てなる液温85℃のホウ酸水溶液中にアルミニウムエッ
チング箔を浸漬し、電流密度10mA/cm2 の電流を
流し、化成電圧を150Vまで上昇させ、同電圧を10
分間印加して1回目の本化成を行なった。
【0155】(d)引き続き、同アルミニウムエッチン
グ箔を同じく純水1リットルにホウ酸20gを溶解しア
ジピン酸アンモニウムを0.1gを添加してなる液温8
5℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA/c
2 の電流を流し、化成電圧を250Vまで上昇させ、
同電圧を10分間印加して2回目の本化成を行なった。
【0156】(e)さらに、3回目の本化成として、同
アルミニウムエッチング箔を純水1リットルにホウ酸2
0gを溶解しアジピン酸アンモニウムを0.1gを添加
してなる液温85℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密
度10mA/cm2 の電流を流し、化成電圧を380V
まで上昇させ、同電圧を40分間印加した。
【0157】(f)本化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0158】(g)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0159】(h)純水1リットルにホウ酸20gを溶
解しアジピン酸アンモニウムを0.1g添加してなる液
温85℃のホウ酸水溶液中に浸漬し、電流密度10mA
/cm2 の電流を流し、化成電圧を380Vまで上昇さ
せ、同電圧を13分間印加して1回目の再化成を行なっ
た。
【0160】(i)再化成後のアルミニウムエッチング
箔を液温70℃、3.5wt%のリン酸水溶液に3分間
浸漬し、減極処理を行なった。
【0161】(j)500℃の加熱雰囲気中で2分間熱
処理した。
【0162】(k)引き続き、上記(h)と同じ条件で
2回目の再化成を行なった。
【0163】(l)水洗いし、乾燥させて化成箔の静電
容量を測定したところ、0.884μF/cm2 であっ
た。
【0164】(m)この化成箔(15mm×270m
m)を陽極として、実施例1と同様、定格250V37
μFの電解コンデンサを作成したところ、その静電容量
は39.0μFであった。
【0165】上記各実施例および各比較例で得られた化
成箔の箔の静電容量と、その化成箔を用いて試作した電
解コンデンサ(製品)の静電容量を表にまとめると表1
および表2のようになる。
【0166】
【表1】
【0167】
【表2】
【0168】比較例1に示すようにホウ酸水溶液中にて
化成した箔の静電容量は0.849μF/cm2 であ
る。次に、比較例2に示すようにカルボン酸またはその
箔を含有するホウ酸水溶液中にて化成した箔の静電容量
は0.884μF/cm2 で、比較例1より4.1%の
静電容量の向上を図ることができる。次に、本発明に係
るようにリン酸またはリン酸塩水溶液中に浸漬した後
に、カルボン酸またはその塩を含有するホウ酸水溶液中
にて化成した箔の静電容量は、例えば実施例1による
と、0.922μF/cm2 で比較例1より8.9%の
静電容量の向上を図ることができ、さらには比較例2よ
り4.3%の静電容量を図ることができる。
【0169】
【発明の効果】以上にて説明したように、本発明によれ
ば、エッチングされたアルミニウム箔を純水でボイルし
た後、リン酸またはリン酸塩水溶液中に浸漬し、続いて
本化成および再化成するにあたって、少なくともそのい
ずれかの工程において、カルボン酸もしくはその塩を含
有するホウ酸水溶液中で化成するようにしたことによ
り、静電容量の高い電極箔が製造される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽賀 昇 神奈川県藤沢市辻堂新町2丁目2番1号 エルナ−株式会社内 (72)発明者 佐々木 幹夫 東京都千代田区丸の内二丁目1番2号 旭硝子株式会社内 (56)参考文献 特開 昭48−25166(JP,A) 特開 昭55−153319(JP,A) 特開 昭59−89796(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エッチングされたアルミニウム箔を高温の
    純水中に所定時間浸漬してボイル処理した後、リン酸ま
    たはリン酸塩水溶液中に浸漬し、続いて少なくともカル
    ボン酸またはその塩を含有するホウ酸水溶液中にそのア
    ルミニウム箔を浸漬して陽極酸化することを特徴とする
    アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
  2. 【請求項2】エッチングされたアルミニウム箔を高温の
    純水中に所定時間浸漬してボイル処理した後、リン酸ま
    たはリン酸塩水溶液中に浸漬し、続いて本化成工程を行
    ない、さらに再化成工程を行なうアルミニウム電解コン
    デンサ用電極箔の製造方法において、上記再化成工程で
    は少なくともカルボン酸またはその塩を含有するホウ酸
    水溶液を用いて陽極酸化を行なうことを特徴とするアル
    ミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
  3. 【請求項3】エッチングされたアルミニウム箔を高温の
    純水中に所定時間浸漬してボイル処理した後、リン酸ま
    たはリン酸塩水溶液中に浸漬し、続いて本化成工程を行
    ない、さらに再化成工程を行なうアルミニウム電解コン
    デンサ用電極箔の製造方法において、上記本化成工程お
    よび上記再化成工程のいずれにおいても、少なくとも一
    度はカルボン酸またはその塩を含むホウ酸水溶液中で化
    成することを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ用
    電極箔の製造方法。
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